[FDA]FDAは食品安全栄養調査の結果を発表
FDA Releases Food Safety and Nutrition Survey Results
November 9, 2021
更新部分:データをWebベースでインタラクティブにビジュアライズするツールFSANS Explorerを発表
FDAの食品安全栄養調査
FDA's Food Safety and Nutrition Survey (FSANS)
https://fsans-explorer.fda.gov/
(アメリカの消費者の残留農薬への懸念の高さはEWGなどのオーガニック推進団体のおかげ、だろう。恐怖を煽って売り上げを伸ばす戦略は社会全体にどれだけ負荷をかけていることか。日本の調査だと添加物のほうが問題視されているのでそれはそれでメディアの影響。
[NTP]ニュースレター
NTP Update November 2021
https://ntp.niehs.nih.gov/update/index.html
代替毒性試験法に関する科学助言委員会(SACATM)が連邦機関に対して環境毒性試験への動物の使用を代替し新しい化学物質安全性試験法への信頼を固めるよう助言した
[HK]包装冷凍菓子が食品医薬品規則に違反
Prepackaged Frozen Confection not in compliance with Food and Drugs (Composition and Labelling) Regulations
Friday, November 5, 2021
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20211105_8965.html
タイ産包装冷凍菓子が許可された着色料サンセットイエローFCFの食品表示がなかった。
[SFA]Feng He Garden製品に基準値超過及び表示されない保存料のためリコール
Recall of “Feng He Garden” products due to preservatives exceeding permitted levels and undeclared preservatives
6 November 2021
シンガポール食品庁(SFA)は、マレーシア産Feng He Garden製品から、シンガポール食品規則の基準を超える保存料が検出され、これらの食品包装のラベルには使用されている保存料の表示がなかったと発表した。製品写真有り。
(保存料の名称記載なし)
[ヘルスカナダ]修正通知:様々な食肉及び鶏肉製品への改良酢の使用を可能にする保存料許可リストの変更
Notice of Modification to the List of Permitted Preservatives to Enable the Use of Modified Vinegar in Various Meat and Poultry Products
2021-11-08
ヘルスカナダの食品局は様々な標準化された食肉及び鶏肉製品及び食肉鶏肉製品の標準化されていない調理製品に保存料として使用する、改良した酢の安全性評価を完了した。2021年11月8日に発効で、改良酢の使用が可能になる。
(塩基を加えてpHを中性に近づけたもの、主成分は酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、未反応酢酸)
[BfR]研究プロジェクト
-HARMLESS-縦横比の高いおよび複数成分からなる素材の進歩:包括的知的試験とデザインによる安全性戦略
HARMLESS- Advances High Aspect Ratio and Multicomponent materials: towards comprehensive intelligent testing and Safe-by-Design Strategies (HARMLESS)
-環境中マイクロ及びナノプラスチック汚染のヒト暴露と健康ハザードを理解する
POLYRISK: Understanding human exposure and health hazard of micro- and nanoplastic contaminants in our environment (POLYRISK)
-シーフード中汚染物質のリスク評価戦略
Risk Assessment Strategies for Contaminants in Seafood (RASCS)
-鶏肉と牛肉と乳製品の評価と認証のための革新的ツール
Innovative Tools for Assessment and Authentication of chicken and beef meat, and dairy products' QualiTies (INTAQT)
-「パンデミックスフィア」を読み解く:欧州と米国におけるCOVID-19への政府のコミュニケーション、(ソーシャル)メディアの会話と市民の対応
Deciphering the “pandemic spheres”: Government communication, (social) media discourses on and citizens’ responses to COVID-19 in Europe and the USA (DECIPHER)
[BfR]革新的、動物を使わない化学物質のリスク評価法が興味の中心
Innovative, non-animal methods for risk assessment of chemicals in the centre of interest
08.11.2021
2021年11月15-17日に"21世紀の公衆衛生保護の課題Challenges in Public Health Protection in the 21st Century"国際シンポジウム開催
[RIVM]約77000人が検査陽性、1137人が新たにCOVID-19入院
Nearly 77,000 people tested positive, 1,137 new COVID-19 hospital admissions
11/09/2021
前の週より入院18%増加、ICUは204人で40%増加。検査陽性は45%増加。
ワクチン接種済みでも基本対策に従うように
(オランダは公共交通機関等でマスクを要求しているがエントリーパスが必要な劇場やレストランやイベントでは義務では無い)
[IARC]持続可能な食生活への変更が人々と環境の両方に利益がある:大規模欧州コホート研究からの評価
Co-benefits from sustainable dietary shifts for population and environmental health: an assessment from a large European cohort study
9 November 2021
IARCと英国Imperial College London の研究者らがThe Lancet Planetary Healthに発表した研究が、温室効果ガス排出量が大きいあるいは広い土地が必要な食品からなる食事は全原因による死亡、原因別死亡率、がん発症率の高さに関連することを発見した。EPICコホートのデータ。
(温室効果ガス排出量も土地使用も圧倒的に肉と乳製品なので他の要因はわりとどうでもいい。なのでアジアや途上国はほぼ関係ないのに彼らは全人類に特定の食生活を薦めがち)
その他
-Natureワールドビュー
ベネフィットを明確に示すために医薬品の表示を簡潔に
Simplify drug labelling to show benefits clearly
09 November 2021 Jonathan J. Darrow
https://www.nature.com/articles/d41586-021-03050-z
規制担当者と研究者は患者や医師に、意思決定をガイドするための意味のある情報を与えるべき
アルツハイマー治療薬アデュカヌマブが認知機能低下を遅らせるしっかりした根拠なしに今年6月にFDAに認可され、抗議のために助言委員会の3人の専門家が自任した。FDAの認可がどうあるべきかの反省の中で大きく見失われているのがベネフィットの明確な記述である
-Nature書評
母親は簡単に非難されすぎる?
Are mothers too easy to blame?
08 November 2021 Anna Nowogrodzki
https://www.nature.com/articles/d41586-021-03053-w
一冊の本がトラウマのエピジェネティック遺伝の根拠を批判する
Sarah S. Richardson 著「母親の刷り込み:母親の胎児への影響に関する物議を醸す科学The Maternal Imprint: The Contested Science of Maternal-Fetal Effects」 Univ. Chicago Press (2021)
第二次世界大戦の勃発で親族を残してポーランドから逃亡してきた私の祖母は不安のうちに生きていただろう。私がホロコーストのサバイバーにはゲノムの特定部位にエピジェネティック変化がありそのせいでストレス感受性が高いと主張する2016年のRachel Yehudaの研究を報道するニュースを見たとき疑問に思った。祖母はDNAに変化があってそれを私の父に伝えたのだろうか?そのせいで私が不安に?
その後Yehudaの研究はサンプルサイズの小ささや対照群の少なさ、因果関係に関する法外な主張等でしばしば批判されてきたがメディア報道はされなかった。Sarah S. Richardsonの「The Maternal Imprint」はこのヒトの世代を超えたエピジェネティクスの分野の批判をより一般的に広げたものである。彼女は母親の責任についての社会による想定がこの分野の考えをより信頼できるとみなすようにしているという。彼女の主張は研究者や妊婦や政策決定者にとって興味深いだろう、ただもっとうまくやることができただろう。
(以下略。)
-COVIDデマを振りまく医師は免許を失うべきか?-ある医師グループが州医事当局連盟にそうするよう勧める
Should Doctors Peddling COVID Disinformation Lose Their License?
— A group of physicians is pushing the Federation of State Medical Boards to do just that
Marshall S, Salahi L. Oct 27, 2021
https://www.medpagetoday.com/podcasts/trackthevax/95268
-あなたのハーブやスパイスにはヒ素、カドミウム、鉛が含まれているかも
Consumer Reports
Your Herbs and Spices Might Contain Arsenic, Cadmium, and Lead
By Lisa L. Gill November 09, 2021
CRは McCormick, Trader Joe's, Whole Foodsやその他人気ブランドの126製品を検査した。約1/3に健康上の懸念となるに十分な量の重金属が含まれていた
(FDAへの厳しい基準を設定して欲しいという請願署名あり)
どの製品の汚染が多いかを予想する単一の因子は無い。例えばブランド名は関係なく、オーガニックかどうかやUSAで包装された、も関係ない
-プーリア州は農家に効果のないXylella Fastidiosa治療法について警告
Puglia Warns Farmers of Ineffective Xylella Fastidiosa Cures
Oct. 26, 2021
感染した木からXylella Fastidiosaを排除するのに使える市販品は存在しない
ここ数週間、木の乾燥治療薬として販売されている二つの製品は、天然石けんあるいはアジュバントの混合物である。当局は、8年経ってもこの病原体への簡単な解決法がみつかっていないことを認めた。現在の対策は監視して感染した木を破壊することで、多くの人がXylella Fastidiosaに有効な製品の開発を目指している。
人々は、非科学的な理論に依存してダメージを広げた過去の失敗を繰り返してはならない
(オリーブに頼ってきた伝統的モノカルチャーも被害が大きい理由と書かれている)
-中国企業はスリランカに「不注意」の代金を払って欲しい
Chinese firm wants Sri Lanka to pay for “negligence”
Meera Srinivasan, November 08, 2021
スリランカが「汚染」委託品を拒否したことで肥料騒動はエスカレート
-4才の少女が‘warhead(弾頭)’酸っぱいお菓子を食べて舌を焦がした
Girl, 4, burns hole in her tongue eating ‘warhead’ sour sweets
Tom Williams Monday 8 Nov 2021
https://metro.co.uk/2021/11/08/girl-4-burns-hole-in-her-tongue-eating-warhead-sour-sweets-15562084/
酸を多く含む「とても酸っぱい」キャンディを食べて舌に化学火傷
(写真がすごい痛そう)
Warheadは米国とオーストラリアで販売されている