2021-11-19

[EFSA]ネオニコチノイド:EFSAは2020/21年にテンサイへの緊急使用を評価する

Neonicotinoids: EFSA assesses emergency uses on sugar beet in 2020/21

18 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/news/neonicotinoids-efsa-assesses-emergency-uses-sugar-beet-202021

EFSAは2020年と2021年に11のEU加盟国がテンサイにネオニコチノイド系の殺虫剤の使用を認めた緊急認可の評価を完了した。

この評価には、ベルギー、クロアチア、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、リトアニア、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、スペインが付与した、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサム、チアクロプリドなどの17の植物保護製品の緊急認可が含まれている。

EUにおけるイミダクロプリド、チアメトキサム、クロチアニジンの屋外使用は2018年に禁止され、2020年1月にはチアクロプリドの認可は更新されなかった。この対策は、最初の3物質はミツバチの健康へのリスクを引き起こし、チアクロプリドの使用は地下水の汚染につながる可能性があるとしたEFSAの評価を受けたものである。

2020年に欧州委員会はEFSAに、加盟国が付与した緊急認可が「他の合理的な手段で阻止できない」作物への危険があるため正当かどうか、EUの植物保護製品規制に従って評価するよう依頼した。

EFSAは17の全てのケースで、代替製品や化学的あるいは非化学的手段がなく、また入手可能な代替製品に害虫が耐性を持つようになる可能性があるというリスクがあったため、緊急認可は正当化できると結論している。

 

EFSAは何をした?

11の加盟国は、緊急認可の原申請や、認可を付与する前に実施した完全評価をEFSAと共有した。

EFSAはこの情報を英語に訳し、その後、それと国家機関が付与した緊急認可の正当性を評価した。

それぞれの物質に評価が行われた。例えば、1加盟国はテンサイに2つのネオニコチノイド―クロチアニジンとチアメトキサムの使用を認可したため、2つの評価が実施された。各評価はさらに物質/害虫の組み合わせの評価、例えばクロチアニジン/アブラムシ、イミダクロプリド/アカザモグリハナバエなど、に分けられた。

加盟国は、評価した害虫ごとに、テンサイの害虫を管理するために彼らの領土で認可されている全ての入手可能な農薬や、全ての入手可能な非殺虫剤管理手段のリストを作成するよう求められた。害虫管理に関する進行中や計画中の研究に関する情報も提供するよう求められた。

 

方法とツール

この認可は、植物の健康に対する重大な危険を管理するために必要だという理由での殺虫剤の使用要請を評価するために2017年にEFSAが発表した手順を用いて評価された。この手順には、全ての入手可能な殺虫剤と非殺虫剤管理手段をこの評価に含むことが求められている。

2021年11月30日に、緊急認可に対して実施された作業を発表する説明会が開催される。EFSAは過去2回の実施で得た経験を考慮して、加盟国のための農薬の緊急使用評価のより明確なツールを開発する必要があるかどうかについて、この機会を関係者からのフィードバックにも使用することにしている(EFSAは2018年に同様の一連の評価を実施した)。

専用ツールにより、加盟国が今後、農薬の緊急使用申請を評価する方法を強化し、生物多様性や農場から食卓まで戦略に設定されている、農薬の使用削減や害虫や病気から収穫を守るための代替手段の促進に関する目標達成に寄与できる。

関係者の説明会への登録はこちらから。

 

技術的報告書

・クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサムを含む植物保護製品にベルギーが付与した緊急認可の評価

Evaluation of emergency authorisations granted by Belgium for plant protection products containing clothianidin, imidacloprid or thiamethoxam

EFSA Supporting publication 2021:EN-6961  18 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6961

 

・チアメトキサムを含む植物保護製品にクロアチアが付与した緊急認可の評価

Evaluation of emergency authorisations granted by Croatia for plant protection products containing thiamethoxam

EFSA Journal 2021;18(11):EN-6967  18 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6967

 

・イミダクロプリドを含む植物保護製品にデンマークが付与した緊急認可の評価

Evaluation of emergency authorisations granted by Denmark for plant protection products containing imidacloprid

EFSA Journal 2021;18(11):EN-6965  18 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6965

 

・クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサムを含む植物保護製品にフィンランドが付与した緊急認可の評価

Evaluation of emergency authorisations granted by Finland for plant protection products containing clothianidin, imidacloprid or thiamethoxam

EFSA Journal 2021;18(11):EN-6959  18 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6959

 

・イミダクロプリド、チアメトキサムを含む植物保護製品にフランスが付与した緊急認可の評価

Evaluation of emergency authorisations granted by France for plant protection products containing imidacloprid or thiamethoxam

EFSA Journal 2021;18(11):EN-6968  18 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6968

 

・チアメトキサムを含む植物保護製品にドイツが付与した緊急認可の評価

Evaluation of emergency authorisations granted by Germany for plant protection products containing thiamethoxam

EFSA Supporting publication 2021:EN-6969  18 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6969

 

・チアメトキサムを含む植物保護製品にリトアニアが付与した緊急認可の評価

Evaluation of emergency authorisations granted by Lithuania for plant protection products containing thiamethoxam

EFSA Journal 2021;18(11):EN-6963  18 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6963

 

・イミダクロプリド、チアクロプリド、チアメトキサムを含む植物保護製品にポーランドが付与した緊急認可の評価

Evaluation of emergency authorisations granted by Poland for plant protection products containing imidacloprid, thiacloprid or thiamethoxam

EFSA Journal 2021;18(11):EN-6962  18 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6962

 

・チアメトキサムを含む植物保護製品にルーマニアが付与した緊急認可の評価

Evaluation of emergency authorisations granted by Romania for plant protection products containing thiamethoxam

EFSA Journal 2021;18(11):EN-6966  18 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6966

 

・チアメトキサムを含む植物保護製品にスロバキアが付与した緊急認可の評価

Evaluation of emergency authorisations granted by Slovakia for plant protection products containing thiamethoxam

EFSA Journal 2021;18(11):EN-6964  18 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6964

 

・クロチアニジンを含む植物保護製品にスペインが付与した緊急認可の評価

Evaluation of emergency authorisations granted by Spain for plant protection products containing clothianidin

EFSA Journal 2021;18(11):EN-6960  18 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6960

 

・チアクロプリドを含む植物保護製品に加盟国オーストリアが付与した緊急認可の評価

Evaluation of the emergency authorisations granted by Member State Austria for plant protection products containing thiacloprid

EFSA Journal 2021;18(11):EN-6958  18 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6958

 

(EUの「禁止」なんてこんなものだから)

 

[COT]マイクロプラスチック暴露によるリスクの可能性についてのサブ声明:経口ルート(2021)

Sub-statement on the potential risk(s) from exposure to microplastics: Oral route (2021)

10 November 2021

https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2021-11/COT%20MPs%20Oral%20exposure%20substatement%20Acc%20Version.pdf

COTの結論

32. 哺乳類での経口摂取されたマイクロプラスチックのトキシコキネティクスの運命に関するデータは限られており、マイクロプラスチックの粒子は、(M細胞によるエンドサイトーシスや傍細胞過吸着を通して) GIT(消化管)から臓器または組織に移行するおよび/または排出される可能性があるとCOTは指摘した。哺乳類の消化管に滞留したとしても、どの程度が懸念なのかはまだ明らかになっていない。ヒトの経口摂取されたマイクロプラスチックの影響が評価されている疫学研究や管理された用量研究は確認されていない。

33. 従って、入手可能なデータに基づき、経口ルートによるマイクロ及びナノプラスチックへの暴露からヒトへの潜在的なリスクを完全に評価することはまだ不可能だとCOTは結論した。COTの結論は他の機関の結論と一致していることに注意すべきである (EFSA, 2016; WHO, 2019; ECCCと HC, 2020; SAPEA, 2019; SAM, 2019、マイクロプラスチックへの暴露による潜在的なリスクに関するCOTの包括的な声明;COTの声明 2021/02;101-129段落参照の記述)。

34. COTは以前、タイヤの摩耗(合成高分子材料の供給源)への暴露がヒトのNMPsの有害影響の総負担にどの程度寄与する可能性があるかを考慮した(TOX/2020/15添付書類B)。

だが粒子に含まれる高分子の性質が化学的に全く異なるため、タイヤの摩耗による粒子への暴露に関する文献データは食品からのマイクロプラスチック暴露とは別に考慮する必要があるとCOTは結論した。そのような素材のリスク評価は今回の任務の範囲外とみなされた。

35. 最も重要なデータのギャップは、マイクロ-及びナノプラスチックの検出とキャラクタリゼーションに適切で統一された分析手段(適切な参照基準も)や、ヒトの/に関連するトキシコキネティクス及び毒性プロファイルに関する情報がないことである。

36. 全ての暴露源に追加情報が必要で、全体的なリスク評価を完成する前に、屋内外の空気、埃、土壌など全ての暴露源に追加情報が必要だとCOTは強調した

食品(水産物)や水中のMPsの存在は、大気降下物などのMPsの他の供給源も総体的に見る必要がある。

37. ヒトの健康への意味をよりよく理解するために、様々な食品中のマイクロプラスチックや汚染物質の濃度の包括的評価や、汚染物質/溶出物の脱着とその後の生物学的利用能に関する調理の影響には、更なる調査が必要である。 

38.現在の研究は、通常たった一種類の粒子/組織の相互作用に焦点を当てており、そのため、in vitroおよび/または in vivoの様々な組織での一連の粒子の種類の影響を探索するには、更なる調査が必要である。これらの一連の粒子の種類は、バイオプラスチックなどの新興の/新しいプラスチックベースの素材も考慮する必要がある。

 

[EU]RASFF 2021(1114-1118)

警報通知(Alert Notifications)

トルコ産ライ麦パンの生産に使用される乾燥イチジクのオクラトキシンA、中国産朝鮮人参の根のエチレンオキシド、スペイン産ビタミンB12原材料の2-クロロエタノール、フランス産アボカドオイルのMOSH及び MOAH、トルコ産グレープフルーツのクロルピリホス-メチル、中国産ゴマ油の3-MCPD及びグリシジルエステル類、中国産フリーズドライグリーンアスパラガス片のクロルピリホス及びオメトエート、

注意喚起情報(information for attention)

トルコ産グレープフルーツの未承認物質クロルピリホス、中国産紙のストローからのフタル酸エステル類の溶出、タイ産冷凍エビの尾の亜硫酸塩高含有、トルコ産白ブドウのアセタミプリド、

通関拒否通知(Border Rejections)

モロッコ産オレンジの花の未承認物質クロルピリホス、トルコ産乾燥イチジクのアフラトキシン(複数あり)、中国産豚腸の禁止物質クロラムフェニコール、米国産ピスタチオのアフラトキシンB1、ジョージア産殻をとったヘーゼルナッツのアフラトキシン、バングラデシュ産米のカルベンダジム及びトリシクラゾール、バングラデシュ産膨化米のトリシクラゾール、バングラデシュ産香り米のカルベンダジム及びトリシクラゾール、

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 180-21

19 November 2021

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20180-21.aspx

意見募集

・極めてエネルギーの少ない食事(VLED):

新規申請と提案

・GM Aspergillus oryzae由来ポリガラクツロナーゼ酵素

・GM Aspergillus oryzae由来ペクチンエステラーゼ酵素

 

-極めてエネルギーの少ない食事についての意見募集

Call for comment on Very Low Energy Diets

19/11/2021

https://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/Call-for-comment-on-Very-Low-Energy-Diets.aspx

VLEDは過体重や肥満のヒトの食事管理のために調整されたもので医師の指導の下に使うことを意図している。CODEX STAN 203/1995に従って既に市販されているものがある。ニュージーランドでは特定目的食品の暫定基準として規制されているがオーストラリアには当てはまる基準がなく、特定医療目的食品として規制することを提案する

 

[RIVM]報告書

-ピリジン:変異原性と発がん性についての入手可能なデータの概要

Pyridine: an overview of available data on mutagenicity and carcinogenicity

18-11-2021

https://www.rivm.nl/publicaties/pyridine-overview-of-available-data-on-mutagenicity-and-carcinogenicity

本文英語

 

-農薬と神経変性疾患:市販認可要件改善の可能性

Pesticides and neurodegenerative diseases: possibilities for improving the market authorisation requirements

18-11-2021

https://www.rivm.nl/publicaties/gewasbeschermingsmiddelen-en-neurodegeneratieve-ziekten-mogelijkheden-om

本文オランダ語

 

-低周波ノイズ(LFN)研究計画:状況とフォローアップ研究の助言

Low frequency noise (LFN) research programme: State of affairs and recommendations for follow-up research

17-11-2021

https://www.rivm.nl/publicaties/onderzoeksprogramma-laagfrequent-geluid-lfg-stand-van-zaken-en-aanbevelingen-voor

本文オランダ語

 

[CDC]あるブランドのアルカリボトル入り飲料に関連する急性非ウイルス性肝炎-Clark郡、ネバダ及びカリフォルニア、2020

Acute Nonviral Hepatitis Linked to a Brand of Alkaline Bottled Water — Clark County, Nevada and California, 2020

Ruff JC et al.、MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2021;70:1617–1619.

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/70/wr/mm7046a6.htm?s_cid=mm7046a6_w

2020年11月10日から12月3日の間に、Clark郡で、それまで健康だった7ヶ月から5才の子ども5人が、数日の嘔吐の後昏睡と低血糖で入院した。臨床所見は急性肝不全と一致し、子どもたちは肝臓移植のため三次子ども病院へ移された。病因は不明だった。南ネバダ保健区はこの普通でないクラスターの通知を受け共通する暴露の同定を試みた。二つの家庭の複数の人が子どもと同時期に嘔吐を報告し、一人は数ヶ月前に説明のできない肝臓の異常で入院していた。さらなる調査で“Re2al Alkalized Water”が共通することがわかった。

2021年3月13日にネバダ保健福祉サービスとCDCとFDAの協力で公衆衛生調査が始まった。少なくとも4州で患者を探す努力がおこなわれ、ネバダ州で18人の可能性の高い患者と4人の疑い例が同定されカリフォルニアでは3人の可能性の高い例が同定された。この報告では21の可能性の高い患者について記す

臨床治験は毒物暴露の可能性で一貫しているがアルカリ水はこれまで肝障害と関連せず他のブランドでは見られていない。また“Re2al Alkalized Water”の5ガロンのサイズの使用者のみで他のサイズでは見られない理由がわからない

(結局何が原因かわからない)

 

[IARC]IARCモノグラフ128:アクロレイン、クロトンアルデヒド、アレコリン

IARC Monographs Volume 128: Acrolein, Crotonaldehyde, and Arecoline

18 November 2021

https://iarc.who.int/news-events/iarc-monographs-volume-128-acrolein-crotonaldehyde-and-arecoline/

オンライン発行

https://publications.iarc.fr/602

 

論文

-全ての赤ちゃんは生まれたときにゲノム配列を決定すべきか?

Should all babies have their genome sequenced at birth?

17-NOV-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/935073

BMJの専門家議論。政府所有の企業Genomics Englandが最近一見健康な新生児20万人の全ゲノム配列決定予備計画を発表した。

 

-現在までで最も包括的な解析が、米国の病院の医療従事者の30%がCOVID-19ワクチン接種していないことを明らかにした

Most comprehensive analysis to date reveals 30% of healthcare personnel in US hospitals remain unvaccinated against COVID-19

18-NOV-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/934989

American Journal of Infection Control (AJIC)に発表されたCDCの研究者による解析

 

-パンデミックはオーストラリア人の孤独を増やし年に最大27億ドルのコストになる有害健康影響をもたらす

Pandemic increases loneliness among Australians with adverse health outcomes costing up to $2.7 billion per year

18-NOV-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/935432

Curtin 大学Bankwest Curtin経済学センターの報告書

 

SCIENCE

-アンチエイジングダイエット:事実と虚構を分離する

Antiaging diets: Separating fact from fiction

MITCHELL B. LEE et al.,

SCIENCE•18 Nov 2021•Vol 374, Issue 6570

若返りの泉の周辺に注意

科学文献や一般向け文献には加齢を遅らせるあるいは逆転させる(少なくともモデル生物で)食事についての主張が溢れている。しかしこうした介入は効果があるのか?その食品の量、食べるタイミング、ある種のマクロ栄養素の割合は?LEEらはより健康的で長生きするための食事法についての事実と虚構を探る。彼らは一つの統一的概念としてプロテインキナーゼmTOR(ラパマイシンのメカニズム標的)により仲介される信号伝達経路に集中する可能性を提案する。もう一つの結論はこうした食事法のヒトでの安全性と有効性は概ねまだ確立されていない、ということである。

(最もよく研究されているのはカロリー制限なので安全性は問題)

 

-科学否定がブラジルを脅かしている

Scientific denialism threatens Brazil

LUISA MARIA DIELE-VIEGAS et al.,

SCIENCE•18 Nov 2021•Vol 374, Issue 6570 pp. 948-949

ブラジルは、教育、環境保護、公衆衛生のような分野に負の影響がある制度化された科学否定の動きに直面している。大統領が主導する科学予算の削減、科学に基づいた政策の拒否などは他国への教訓である

 

-「ゼロCOVID」はさらに困難になっている-しかし中国はそれに固執している

‘Zero COVID’ is getting harder—but China is sticking with it

DENNIS NORMILE

SCIENCE•18 Nov 2021•Vol 374, Issue 6570 p. 924 

中国が今年三回目の大きなCOVID-19アウトブレイクに取り組む中で、「ゼロCOVID」戦略をさらに強化している

兵站上の課題、ロックダウン疲労の増加、人々の抵抗の高まりから、ニュージーランド、シンガポール、オーストラリアの一部はゼロCOVIDを諦めたが中国は国内と海外の両方の予防接種率が十分高くなってSARS-CoV-2がほとんど害を与えなくなるまで続けるつもりである。中国の戦略はCOVID-19感染と死亡を最小限にするには成功だったが他の分野では大きな対価を払った。国外の専門家はこの方針の継続に意味があるかどうかについては意見が分かれている

 

その他

-英国統計オフィス

コロナウイルスと、イングランドにおける陽性患者と接触した後の予防接種済の人々の行動: 2021年10月25-30日

Coronavirus and behaviour of the vaccinated population after being in contact with a positive case in England: 25 to 30 October 2021

18 November 2021

https://www.ons.gov.uk/releases/coronavirusandbehaviourofthevaccinatedpopulationafterbeingincontactwithapositivecaseinengland25to30october2021

ワクチン接種完了して陽性者と接触した、自主隔離を要求されていない人の行動調査。

検査した人の13%が陽性、2/3は政府の助言を超える対策をしている

 

-SMC UK

濃い緑の葉物野菜を多く食べ始めた偏頭痛のある男性一人の症例研究への専門家の反応

expert reaction to single case study of a man with migraines who started eating more dark green leafy vegetables

NOVEMBER 18, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-single-case-study-of-a-man-with-migraines-who-started-eating-more-dark-green-leafy-vegetables/

BMJ Case Reportsに発表された症例研究は、濃い緑の葉物野菜の多い菜食にした慢性の偏頭痛の男性を追跡した

Warwick医科大学Martin Underwood教授

興味深い観察だが、この患者の改善がプラセボなのか自然に改善したのかを知ることはできない。さらなる研究が必要である

Reading大学栄養食品科学教授Gunter Kuhnle教授

これは症例報告で一般化できない。

著者は濃い緑の葉物野菜由来のβカロテンが良い効果の原因で、他の摂取源からのβカロテンでは効果がないと主張しているがそのようなことはありそうにない。このような論文でそのような主張がなされていることが憂慮すべきである。

濃い緑の葉物野菜に含まれる生物活性のある化合物が多くの病気の管理に重要な役割を果たす可能性はあるが、断言したり助言したりするには、相当なさらなる研究が必要である。

Aston大学医学部登録栄養士で上級教育フェローDuane Mellor博士

症例報告は興味深いが、全ての人の解決法にはならない。対照群はなく答えは出せない。これが野菜を多く食べると偏頭痛が治る根拠にはならない

 

-新米の親?インターネットの赤ちゃんに関する助言について知っておくべき3つのこと

New Parent? 3 Things You Should Know About Internet Baby Advice

By Cameron English — November 18, 2021

https://www.acsh.org/news/2021/11/18/new-parent-3-things-you-should-know-about-internet-baby-advice-15942

インターネットには子育てに関する恐ろしいアドバイスが溢れている、特に生まれたての赤ちゃんについては。私が父親になって最初の数ヶ月で学んだことを記す

・根本問題:不釣り合いな恐怖 

新米両親は心配なものである、リスクを誇大に考えてしまう

・ベビーフードは毒ではない

・食物アレルギーの愚かさ

「オーガニック、ノンGMO、オールナチュラル」のアレルギーにならないと称するものを宣伝する企業が親を混乱させている。常識をもって医師から助言を得よう