2021-11-24

[EU]回避可能な問題である食品ロスと廃棄に取り組む

Tackling the avoidable issue of Food Loss and Waste

https://ec.europa.eu/newsroom/sante/items/726024/en

食品ロスと食品廃棄に関するEUプラットフォームの第11回会合では、多くの専門家がバーチャルで参加し、設立以来の進捗状況の評価、今後の課題を確認するだろう。欧州委員会食品廃棄チームリーダーのAnne-Laure Gassin氏が、欧州連合の機関、国際機関、加盟国の専門家や関係者が会し、フードシステムにおける最大かつ最も回避可能な問題に取り組むこのフォーラムについて述べる。

食品ロス及び食品廃棄に関するEUプラットフォームの目標は何か? 

食品ロス及び食品廃棄に関するEUプラットフォーム(FLW)は、欧州連合機関、国際機関、欧州連合加盟国の専門家、消費者団体や非政府組織を含む「Farm to Fork(農場から食卓まで)」の食品生産及び消費に関わる関係者が集まるために、2016年に設立された。食品廃棄防止のより効果的な方法を共同で探り、ベストプラクティスを共有し、進捗状況を評価する。

このプラットフォームは、Farm to Fork戦略の一環として、欧州連合全体で食品ロスと廃棄を減らす行動を起こすために重要な役割を果たす。欧州委員会は、次の5年間(2022年〜2026年)に向け、民間部門の組織を対象に新たな公募を開始し、公共団体にプラットフォームへの参加を呼び掛けた。   

プラットフォームは、全体会議に加え、食品廃棄防止に関する特定の側面や問題を検討するサブグループで活動する。サブグループでは、食品寄付、食品廃棄の測定、行動と実施及び日付表示という4つの主要な分野を扱っており、2022年以降は、家庭内外問わず、消費者の食品廃棄防止についても具体的に取り組む予定である。

2021年の欧州でも、食品廃棄はまだ問題か? 

残念ながら、問題である。欧州連合では毎年約8,800万トンの食品廃棄物が発生し、関連コストは1,430億ユーロと推定される。  

欧州連合で生産される食品の約20%がロスあるいは廃棄である一方、1日おきに約3,300万人の人が質の高い食事(肉、鶏肉、魚あるいは相当するベジタリアン料理を含む)が手に入らない。食品廃棄は、飢餓に苦しむ世界では受け入れられないだけでなく、限られた天然資源に不必要な負担をかけ、世界の温室効果ガス排出量の最大10%を占める。

我々一人ひとりが役割を果たし、協力することで、ヒトが消費する食料を節約し、食料生産に必要な資源の量を減らし、一次生産者、企業及び消費者への節約を生み、さらに気候変動に現実的でプラスの影響を与えることができる。 

食品ロスと廃棄に取り組むためにFarm to Fork 戦略は何を行っているか? 

欧州連合は、2030年までに小売店や消費者レベルでの1人当たりの食品廃棄を半減させ、食料生産とサプライチェーンに沿って食品ロスを削減する、世界的な「持続可能な開発目標(SDG)ターゲット12.3」を達成することを約束する。Farm to Fork 戦略は、この目標を達成し、フードシステムから食品廃棄をなくすため、食品ロスと廃棄の削減を掲げる。 

欧州委員会は、2023年末までに、欧州連合全体で食品廃棄削減のために法的拘束力のある目標を提案する。また、来年末までに、消費者が「使用期限」や「賞味期限」の意味に混乱し、安全な食品を廃棄しないよう、欧州連合における日付表示規則の改訂を提案する予定である。 

また、欧州委員会は、食品ロスと廃棄防止を他の政策にさらに統合し、生産段階での食品ロスを防止する方法を調査し、特に「食品ロスと食品廃棄に関するEUプラットフォーム」の行動勧告の実施を積極的に促す。さらに、欧州連合の研究及びイノベーション枠組計画「Horizon Europe」の提案募集は、食品ロスと廃棄の研究とイノベーションに新たな可能性を提供するだろう。

我々一人ひとりの行動を促すために、欧州委員会は他に何をするか?

欧州委員会は、消費者の食品廃棄問題の解決策を見つけ、ツールやガイドラインを開発するために、新しいプロジェクト「欧州消費者食品廃棄フォーラム」を立ち上げる。

推定では、欧州の食品廃棄全体の半分以上が家庭で発生していると示され、この分野は、我々個人全員にの責任があり、実際に変化をもたらすことができる重要な分野である。

欧州委員会の新しい欧州連合食品ロスと廃棄防止ハブでは、専門家や関係者が食品ロスと廃棄防止の知識や経験を交換することができる。ノウハウや情報、アイデア、経験及び解決法を共有し、食品ロスと廃棄対策に有効に活用する必要がある。 

「食品ロスと食品廃棄に関するEUプラットフォーム」の詳細については、以下:https://ec.europa.eu/food/safety/food-waste/eu-actions-against-food-waste/eu-platform-food-losses-and-food-waste_en

 

[EU]査察報告

-スウェーデン―農業フードチェーンに沿う詐欺に関する実態調査研究

Sweden 2021-7148―Fact-finding study on fraud along the agri-food chain in accordance with Regulation (EU) 2017/625

27/10/2021

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4421

2021年4月19~27日にスウェーデンで実施した実態調査研究の結果。この実態調査研究の目的は農業フードチェーンの詐欺と闘うための国家戦略の適合性と効果的な実行に関する情報を収集することである。スウェーデンの機関にはまだ規定を実施するための運用上の枠組みがない。管轄機関が行った管理は不正行為を検出する可能性がある。地方自治体やスウェーデン食品庁には詐欺的行為の疑いをフォローアップし、執行機関(税務当局、警察など)との調査を調整する少数の献身的な教育された職員がいる。所轄官庁は明らかに刑事犯罪の疑いのある検査官の情報提供を保証する所轄官庁と法の施行機関とのよい協力があるが、関連情報や経験が共有できることを保証する制度化された協力メカニズムはない。だが、地方レベルの所轄官庁は警察や検察庁からのよい協力を得ている。

 

[Codex]プレスリリース

-コーデックスは世界中のほぼ全ての人に利益になる

CAC44 / Codex benefits almost everyone around the world

08/11/2021

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1454812/

 第44回コーデックス総会における、WHO Tedros Adhanom Ghebreyesus事務局長、FAO QU Dongyu事務局長、Guilherme Da Costaコーデックス議長のオープニングコメントを紹介。

 

-コーデックスが今後取り扱うかもしれない食品は?

CAC44 / what foods may Codex be dealing with in the future?

14/11/2021

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1455532/ 

 第44回総会の開催6日目となる土曜日には450以上の代表が参加し、食品の未来、そして「新しい食品と生産システム(new foods and production systems: NFPS)と表される革新的分野への活動の進展について議論した。FAOは、これまで世界で消費量が少ないという理由から、これらを「新しい(new)」食品と呼ぶ。一つの例が、海藻のような植物性タンパク質代替品であり、もう一つの例が食用昆虫であろう。新しいものは、コーデックスにとっても新しいことを意味しており、3Dプリンタなどの技術の向上や細胞培養製品によるものである。FAOは増加している世界人口の食料を確保するための方法について、それと同時に食料生産をより持続可能にするための研究も行っている。

NFPSについてコーデックスがどのような対応を開始できるのか議論し始めると、シンガポールのTan Lee Kim氏が、食料安全保障の課題に向けて新しい食料資源と生産システムがもつ潜在力を認め、原則として食品の安全性と、表示、栄養及び品質を考慮すべきであると述べた。

またタイのYupa Laojindapun氏は、途上国はコーデックスの取り組みを頼りにしており、これらの新興問題を適切に対処するための国際規格やガイダンスが不可欠であると述べた。

コーデックスによる国際ガイダンスの欠如は、増えつつある生産と消費者保護の妨げとなり、貿易の障害をもたらす可能性もある。NFPSが抱える多くの課題には、革新と発展への法的な障害が関係するため、政府機関による新しいアプローチも必要となるだろう。

日本では海藻は2000年以上の食経験があり、「新しい」食品ではないが、「食品や飼料としての海藻は持続可能な一次食品生産の解決策の一つとなるかもしれない」とノルウェーのVigdis Veum Møllersen氏が述べ、現時点ではこの食品分野の安全性に関するコーデックスガイドラインがないことを指摘した。

一部の技術は開発の初期段階であることから、「コーデックス規格やガイダンスを策定しようとすることは時期尚早であり、科学に基づいた規格を支えるデータもなく、結果的に貿易の非関税障壁や生産革新の妨げになる可能性がある。」と米国のMary Frances Lowe氏は述べた。

新しい食品がどのような意味を持つのか、そしてコーデックスが既存の手続きや委員会の構造を踏まえてこの課題をどのように扱うのか、じっくり検討する必要があるとの合意に至った。メンバー国とオブザーバーには情報提供を求め、次回の総会でより進んだ議論が行われるだろう。Steve Wearne副議長は、「急いで問題に取り組むだけでなく、包括的なアプローチを確保することも必要だということが分かった。我々は、バランスのとれたやり方を模索する必要があると思う。」と述べた。

 

-総会は閉会したがレポートの最終採択は延期に        

CAC44 / Final report adoption delayed as Commission ends

18/11/2021

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1456273/

 第44回総会は、レポート採択が予定通りに行えず、事務局が最終採択を完了するまでの手続きについて説明する予定である。

現議長であるブラジルのGuilherme Da Costa氏は、議場で意見の相違が強く見られたときでも、献身的で、忍耐強く、協力の精神が見られたと賞賛した。総会が公式に終了した後は、新しい議長のもとで作業が開始される。

 

-コーデックス委員会とともに消費者の健康を守る

Protecting consumer health with Codex Alimentarius

09/11/2021

https://www.fao.org/publications/highlights-detail/en/c/1454856/

 コーデックスが最近発表した主な出版物の紹介

CODEX 2021 –仮想現実の年 

https://www.fao.org/documents/card/en/c/cb7565en

第43回総会(2020年9-11月)から第44回総会(2021年11月)までの1年間の活動報告。COVID-19パンデミックの中、どのように作業を進めてきたかをまとめている。

魚類及び水産製品の実施規範

https://www.fao.org/documents/card/en/c/cb0658en

世界食品安全デー2021-祝祭と創造性の概説

https://www.fao.org/documents/card/en/c/cb6125en

実施報告書-コーデックス戦略計画2014-2019

https://www.fao.org/publications/highlights-detail/en/c/1454856/

 

[EPA]EPAは人々を飲料水中のPFOA と PFOSから守るために科学を進歩させる

EPA Advances Science to Protect the Public from PFOA and PFOS in Drinking Water

November 16, 2021

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-advances-science-protect-public-pfoa-and-pfos-drinking-water

本日、EPAは、同庁の科学諮問委員会に対し、特定のパー及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)の健康影響に関する4つの科学的文書草案の検討を依頼した。草案は、パーフルオロオクタン酸(PFOA)及びパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)への暴露が、以前に理解されていたよりもはるかに低いレベルで健康に悪影響が生じる可能性があること、またPFOAが発がん性である可能性が高いことを示す最新の科学データ及び新たな分析を含み、この新しい情報に関するEPAの初期分析と所見を示している。

EPAは現在、PFOAとPFOSの健康に関する勧告の改訂とこれらの汚染物質から地域社会を守るための規制の確立に取り組んでおり、この新たな情報はピアレビューを経て、健康勧告の発信、PFOA及びPFOSの最大汚染濃度目標及び全国一次飲料水規制の策定に使用される予定である。PFAS全国一次飲料水規制案の策定は2022年秋の発行に向けて継続中である。

 

[FSANZ]新しい協力はオーストラリアのブランド食品データベースに関する作業開始を告げる

New partnership heralds start of work on Australia's Branded Food Database

3/11/2021

https://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/new-partnership-heralds-start-of-work-on-australia's-branded-food-database.aspx

オーストラリアのブランド食品データベース

Australian Branded Food Database

November 2021

https://www.foodstandards.gov.au/science/monitoringnutrients/Pages/Branded-food-database.aspx

オーストラリアのブランド食品をオンラインで公開するデータベースの作業が開始された。このデータベースは、オーストラリアの食品飲料のブランド固有の情報を一元的に提供し、人々が購入する製品について十分な情報を得た上で判断できるようにするとともに、Health Star Rating 制度やHealthy Food Partnership Reformulation Programなどの公衆衛生上の取り組みを支援する。将来的には、このデータベースを他のデータセットと連携させることで、オーストラリア国民の食品や栄養素の消費パターンをより包括的に把握することが可能になる。

FSANZはブランド食品のデータを収集するにあたり、食品製造業者や小売業者と直接つながるためにGS1 Australiaと提携することにした。目標は2023年までに、全国の小売店で販売されている包装食品及び飲料の85%の情報をデータベースに登録することである。収集されるデータには、GTIN: Global Trade Item Number(商品識別コード)、製造業者、ブランド及び食品名、栄養成分表、記載成分、包装量と分量、及び表示されている場合はHSR(Health Star Rating)など、包装上のさまざまな情報が含まれる。必要に応じて、HSR分類や製品の食物繊維や果物、野菜、ナッツ及び豆類(FVNL)の含有量など、HSRに関連する包装上にはない情報も収集する。

FSANZに提供されたすべてのデータは、事前に定義された規則と照合された後、データベースに組み込まれる。また、収集されたデータの正確性と妥当性を確認するために、対象となる店舗での監査が行われる予定である。我々が業務上収集するデータは、公衆衛生上の取り組みを知らせるためであり、法令遵守や取締りを目的としたものではないことを強調しておく。

ブランド食品のデータを保存及び報告するデータベースの初期開発は2022年半ばに完了予定であり、データの公開は、提供者の許可を得た上で2022年後半にFSANZのウェブサイトで実施される予定である。既存のデータセット(Australian Food Composition Databaseなど)と連動し、検索可能なデータベースやダウンロード可能なファイルとしてウェブに公開され、データは定期的に更新される予定である。

FSANZの暫定CEOであるDr. Sandra Cuthbertは、「このデータベースによってオーストラリアの人々は何千もの食品や飲料の包装上の製品情報を簡単に入手できるようになる。また、データベースは、正確で、包括的であり、定期的に更新される信頼性の高い製品情報を含む『唯一の真実の情報源 』となって消費者、業界、医療従事者及び政策立案者に役立つだろう」と述べた。

この事業はオーストラリア保健省の食品及び栄養関連の取り組みの一環として、同省から資金提供を受けている。

 

[EFSA]意見等

-ハチミツのアメトクトラジンの既存MRLの改定

Modification of the existing maximum residue level for ametoctradin in honey

EFSA Journal 2021;19(11):6943 22 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6943

(理由付き意見)

リスク評価結果に基づき、EFSAは、既存の農業慣習によるアメトクトラジンの使用から生じる植物及び動物由来食品(ハチミツを含む)中の残留物の食事摂取量が消費者に健康リスクをもたらす可能性は低いと結論した。

 

-チアメトキサムを含む植物保護製品に加盟国ドイツが付与した緊急認可の評価

Evaluation of the emergency authorisations granted by Member State Germany for plant protection products containing thiamethoxam

EFSA Journal 2021;18(11):EN-6969 19 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6969

(技術的報告書)

 

-ミルク生産と繁殖のための反芻動物用3‐ニトロオキシプロパノール (Bovaer® 10)からなる飼料添加物の安全性と有効性(DSM Nutritional Products Ltd)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of 3‐nitrooxypropanol (Bovaer® 10) for ruminants for milk production and reproduction (DSM Nutritional Products Ltd)

EFSA Journal 2021;19(11):6905 19 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6905

(科学的意見)

 

-全ての動物種用Bacillus subtilis 株CNCM I‐4606、CNCM I‐5043、CNCM I‐4607 及び Lactococcus lactis CNCM I‐4609株からなる飼料添加物の安全性と有効性(Nolivade)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of Bacillus subtilis strains CNCM I‐4606, CNCM I‐5043 and CNCM I‐4607 and Lactococcus lactis CNCM I‐4609 for all animal species (Nolivade)

EFSA Journal 2021;19(11):6907 19 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6907

(科学的意見)

 

-全ての動物種に使用するためのオレンジ種由来圧搾スウィートオレンジピールオイルとその画分からなる飼料添加物の安全性と有効性(FEFANA asbl)

Safety and efficacy of feed additives consisting of expressed sweet orange peel oil and its fractions from Citrus sinensis (L.) Osbeck for use in all animal species (FEFANA asbl)

EFSA Journal 2021;19(11):6891 19 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6891

(科学的意見)

 

-有効成分テブフェナゾールの確証データの評価における地下水代謝物質RH‐2651の関連性に関する声明

Statement on the relevance of the groundwater metabolite RH‐2651 in the assessment of confirmatory data on the active substance tebufenozide

EFSA Journal 2021;19(11):6920 17 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6920

(声明)

入手可能なデータに基づき、代謝物質RH‐2651に遺伝毒性の可能性はなく、そのため自動的に関連する地下水代謝物質とは見なされない。

 

-確証データを踏まえたペンジメタリンの農薬リスク評価に関する加盟国、申請者、EFSAとの協議結果

Outcome of the consultation with Member States, the applicant and EFSA on the pesticide risk assessment for pendimethalin in light of confirmatory data

EFSA Journal 2021;18(11):EN-6944 17 November 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6944

(技術的報告書)

オランダが協議結果をまとめ、EFSAの科学的見解と個別に受け取ったコメントの結論を提示した。

 

-ウェビナー:EFSAによる第三者への資金提供の機会

Webinar: EFSA funding opportunities for third parties

2021/11/19

https://www.youtube.com/watch?v=YckNUbFN9n8

YouTube動画

 

[FSAI]食品会議は食品安全文化の重要性を概説する

Food Conference Outlines Importance of Food Safety Culture

Thursday, 18 November 2021

https://www.fsai.ie/news_centre/press_releases/FSCC_open_meeting_18112021.html

アイルランド食品安全庁(FSAI)の食品安全諮問委員会は、食品事業者に適切な食品安全文化を確立、維持、実証することを求める、最近導入されたEU規則について話し合うために公開会議を開催した。これは食品事業における食品安全文化の役割と価値についての専門家が独自の洞察を提供する機会で、アイルランドの食品産業や米国食品規制機関の食品安全文化の国際的な専門家などとのバーチャルイベントに、700人以上が参加した。

FSAIが実施した最新調査で食品安全文化の必要性は高く、回答者の9割(92%)はその言葉をある程度理解していた。同様に9割の人が職場のよりよい食品安全文化が消費者の食品安全を改善すると考えている。また約3/4は職場に適切な食品安全文化があると考えている。

このイベントは、食品事業で積極的な食品安全文化を持つことの重要性に洞察を与えた。また、消費者や食品企業にとって質の悪い食品安全文化のリスクやその後のしわ寄せにも注目した。

FSAIの最高責任者であるPamela Byrne博士は、困難に思われるかもしれないが、食品安全文化は実際に食品企業の食品安全の改善に強力に関与すると概説した。

今年の3月以降、全ての食品事業者に事業における適切な食品安全文化の確立、維持、根拠を提供する法的義務が課せられた。食品の安全性を高く評価した文化は、食品安全が食品事業で成功するのに重要で必要だということを従業員に示している。これは従業員の行動に影響を与え、常に適切に行動することを保証するのに役立つ。結局のところ、よい効果的な食品安全文化は、効率的な食品安全管理や消費者の健康の保護への必要条件である。

 

[HK]FEHDは毛蟹の違法販売と疑わしい出所からの毛蟹販売に引き続き取り組む(写真付)

FEHD continues to combat illegal sale of hairy crabs and sale of hairy crabs from dubious sources (with photo)

17 November 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20211117_9001.html

本日(11月17日)、食物環境衛生署(FEHD)の食品安全センター(CFS)および環境衛生部門は、昨日までに小売店、食品施設及び公設市場の屋台など毛蟹を販売する110以上の施設を検査し、追加で、無許可の販売業者を1社発見した、と発表した。

 

[HK] 法令違反

-複数の包装食品サンプルが食品表示規制に違反

Several prepackaged food samples in breach of food labelling regulation

16 Nov 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20211116_8997.html

食品安全センターは、本日(11月16日)、中国産包装済みのナツメヤシ、保存キャベツ及びタケノコのサンプルから、特定の食品に使用が認められている保存料の二酸化硫黄が検出されたが、食品ラベルに添加物の機能分類と名称の表示がなかったと発表した。

 

-mud crabのサンプルに基準値超過の金属汚染

Metal contamination exceeds legal limit in mud crab sample

16 Nov 2021

Metallic Contamination exceeds legal limit in a dried Chinese white cabbage sample

スリランカ産mud crabのサンプルからカドミウムが最大基準値2 ppmを超える3.26 ppm検出された。

 

-ナツメヤシのサンプルに基準値超過の保存料

Preservative exceeds legal limit in dates sample

16 Nov 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20211116_8995.html

ナツメヤシのサンプルに二酸化硫黄が最大基準値100 ppmを超える270 ppm検出された。

 

-乾燥白菜のサンプルに基準値超過の金属汚染

Metallic Contamination exceeds legal limit in a dried Chinese white cabbage sample

16 Nov 2021

Metallic Contamination exceeds legal limit in a dried Chinese white cabbage sample

中国産乾燥白菜のサンプルからクロムが最大基準値0.5 ppmを超える0.654 ppm検出された。

 

-包装ピーナッツのサンプルが栄養表示規則に違反

Prepackaged Peanuts sample not in compliance with nutrition label rules

16 Nov 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20211116_8993.html

中国産ピーナッツが糖分1.4 g/100 g含有という表示のところ、4.4 g/100 g検出であった。

 

-包装ナッツのサンプルが栄養表示規則に違反

Prepackaged Nuts sample not in compliance with nutrition label rules

16 Nov 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20211116_8989.html

インド/米国/ベトナム産ナッツがナトリウム12 mg/100 g含有という表示のところ、22

mg/100 g検出であった。

 

[MPI]リコール

Foodstuffs South Island Ltd が粗糖のリコール。

Foodstuffs South Island Ltd recalls raw sugar

19 November 2021

https://www.mpi.govt.nz/news/media-releases/foodstuffs-south-island-ltd-recalls-raw-sugar/

Foodstuffs South Island Ltdは、低レベルの鉛汚染の可能性あるChelseaブランドの粗糖500gを誤って販売し、リコール。4 November 2021リコールの製品。

 

[MPI]MPIが国際競争力のあるヘンプ種子加工工場設立プロジェクトを支援

MPI backs project to establish internationally competitive hemp seed processing plant

17.11.21

https://www.mpi.govt.nz/news/media-releases/mpi-backs-project-to-establish-internationally-competitive-hemp-seed-processing-plant/

ニュージーランド第一次産業省(MPI)が支援する新しいプロジェクトは、国内にヘンプの種子加工工場を設立し、国内栽培のヘンプ食品が輸入品と競合できることを目指す。

 

[TGA]ニューサウスウェールズ州のカイロプラクターにイベルメクチンの違法輸入の疑いで2,664ドルの罰金を科す

NSW chiropractor fined $2,664 for alleged unlawful importation of ivermectin

17 November 2021

https://www.tga.gov.au/media-release/nsw-chiropractor-fined-2664-alleged-unlawful-importation-ivermectin

 TGAは法令違反し、イベルメクチンを輸入した疑いがあるとして、ニューサウスウェールズ州のカイロプラクターに対し、2,664ドルの侵害通知を発行した。イベルメクチンは、規制当局の承認を受けておらず、COVID-19の予防または治療に安全かつ効果的である十分な証拠はない。

 

[SFA]食いしん坊の天国に食べ物がないのは、災いのもと

A Foodie Haven With No Food Is A Recipe For Disaster

17 Nov 2021

https://www.sfa.gov.sg/food-for-thought/article/detail/a-foodie-haven-with-no-food-is-a-recipe-for-disaster

シンガポールにおける食糧安全保障戦略について。シンガポールの都市型農業や養殖業、SG Fresh Produceのロゴ、農業人材確保、「30 by 30」の目標等。

 

[AAFC]カナダ政府は持続可能なタンパク質製品に対する世界的な需要への対応を支援

Government of Canada helps meet global demand for sustainable protein products

November 17, 2021

https://www.canada.ca/en/agriculture-agri-food/news/2021/11/government-of-canada-helps-meet-global-demand-for-sustainable-protein-products.html

本日、Marie-Claude Bibeau農務農産食品大臣は、持続可能で高品質な植物性タンパク質の需要に応えるため、窒素固定作物であり、作付システムの環境持続性を向上させる、豆類及び特殊作物農家を支援すると発表した。

 

[FSA]特定のそのまま喫食可能な食品に含まれる抗菌剤耐性遺伝子の負荷とは?

What is the Burden of Antimicrobial Resistance Genes in Selected Ready-to-Eat Foods?

17 November 2021

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/the-fsa-is-helping-to-keep-students-safe-in-the-kitchen-with-new-a-student-guide

本研究では、牛乳、トマト、バナナ、チーズ、ハムなど、52種類のそのまま喫食可能な食品(RTE)における抗菌剤耐性(AMR)遺伝子の多様性を予測した。コリスチン及びメチシリン耐性に関連する遺伝子は、検査対象の食品からはほとんど検出されなかった。50種類以上のフルオロキノロン耐性遺伝子が、様々な種類の農産物から検出された。

https://www.food.gov.uk/sites/default/files/media/document/What%20is%20the%20Burden%20of%20Antimicrobial%20Resistance%20Genes%20in%20Selected%20Ready-to-Eat%20Foods%20-%20report.pdf

 

[FSA]FSAは新しい学生向けガイドを作成し、学生のキッチンでの安全を手助けする

The FSA is helping to keep Students safe in the kitchen with new a Student guide

17 November 2021

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/the-fsa-is-helping-to-keep-students-safe-in-the-kitchen-with-new-a-student-guide

FSAは学生に食品衛生の基本を教える4週間のキャンペーンを開始する。食品の使用期限、冷凍解凍、冷蔵庫共有の注意、食品調理といった学生特有の食品安全管理に焦点をあてる。(https://www.food.gov.uk/safety-hygiene/student-guide-to-food-safety-and-hygiene

 

[FSA]FSAとUKRIが一般市民と協力して食の安全を探る

FSA and UKRI join forces with the public to explore food safety

16 November 2021

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-and-ukri-join-forces-with-the-public-to-explore-food-safety

英国食品基準庁(FSA)と英国研究・イノベーション機構(UKRI)は、一般市民と研究者が協力して食品基準の課題を調査する6つの市民科学プロジェクトに資金を提供する。家庭栽培の農産物に付着している細菌の調査、親による乳児用調製乳の安全性検証、食品過敏症の人によるオンラインで購入食品のアレルゲン分析などが含まれる。

 

[FDA]ゼロに向かって行動計画:異なる重要発達段階での有害元素暴露と栄養の影響

Closer to Zero Action Plan: Impacts of Toxic Element Exposure and Nutrition at Different Crucial Developmental Stages

NOVEMBER 18, 2021

https://www.fda.gov/food/workshops-meetings-webinars-food-and-dietary-supplements/closer-zero-action-plan-impacts-toxic-element-exposure-and-nutrition-different-crucial-developmental

会合の記録(YouTube動画)掲載

 

[FDA]リコール

-Mountain Meadow Herbs社は容器の破裂リスクのためサプリメント製品をリコール

Mountain Meadow Herbs Recalls Supplement Product Due to Exploding Bottle Risk

November 17, 2021

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/mountain-meadow-herbs-recalls-supplement-product-due-exploding-bottle-risk

Mountain Meadow Herbs社は、Candida Flushの54本をリコール。保管中に圧力がかかった状態になり、開封時にカプセルや粉末の一部がとび出すことがある。製品写真有り。

 

-P&GがSpecific Old Spice、Secret Aerosol スプレー制汗剤、 Old Spice Below Deck エアロゾルスプレー製品をベンゼン検出のためリコール

P&G Issues Voluntary Recall of Specific Old Spice and Secret Aerosol Spray Antiperspirants and Old Spice Below Deck Aerosol Spray Products Due to Detection of Benzene

November 23, 2021

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/pg-issues-voluntary-recall-specific-old-spice-and-secret-aerosol-spray-antiperspirants-and-old-spice

 

[FDA]警告文書

JD's Market Inc.

OCTOBER 15, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/jds-market-inc-616100-10152021

「外国供給業者検証プログラム(FSVP)」違反の問題。

 

[Defra]意見募集 

-使い捨てプラスチック:通常捨てられる一回使用プラスチックアイテムの供給を禁止

Single-use plastic: banning the supply of commonly littered single-use plastic items

20 November 2021

https://www.gov.uk/government/consultations/single-use-plastic-banning-the-supply-of-commonly-littered-single-use-plastic-items

2022年2月12日まで

対象は皿、カトラリー、バルーンスティック、発泡スチロールの食品飲料容器

 

-通常捨てられる一回使用プラスチックアイテム:根拠募集

Commonly littered single-use plastic items: call for evidence

20 November 2021

https://www.gov.uk/government/consultations/commonly-littered-single-use-plastic-items-call-for-evidence

2022年2月12日まで

以下のものについて意見募集

ウェットティッシュ、タバコのフィルター、小袋、使い捨てカップ

 

関連

SMC UK

政府の使い捨てプラスチック禁止提案への専門家の反応

expert reaction to government proposal for a ban on single-use plastics

NOVEMBER 20, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-government-proposal-for-a-ban-on-single-use-plastics/

政府はパブリックコメント募集の一部でイングランドでの使い捨てカトラリーやプレートのような問題のあるプラスチックの禁止を計画していることを発表した

持続可能な未来のためのGranthamセンターリーダー包装技術専門家Sarah Greenwood

食品包装用発泡スチロール容器は二酸化炭素排出量・土地と水使用量は少ないがリサイクルされず埋め立て、焼却、ゴミになる。一方プラスチック容器をプラスチックでない代用品にすると二酸化炭素排出量や土地・水使用などの環境影響が増加する。

カトラリーや皿のような使い捨てプラの禁止は歓迎するが、Sheffield大学持続可能な未来のためのGranthamセンターの我々は全ての素材の使い捨てを抑制して再利用すべきだと信じる。現在我々は再利用可能な持ち帰り容器とコーヒーカップシステムの試験を学内で行っている

Plymouth大学海洋生物学教授Richard Thompson OBE FRS教授

プラスチックは今や世界環境の課題と認識されている。プラスチックが多くの社会的利益をもたらしたことも明白で、問題は多くのプラスチックが使い捨てであることである。

何かを禁止して代わりのものに導くことが良いかどうかには細部が重要である

スコットランドJames Hutton研究所環境微生物学者Eulyn Pagaling博士

提案は歓迎する。将来他のプラスチックについても拡大されるだろう

Hertfordshire大学法学上級講師Chamu Kuppuswamy博士

消費財のみならず広範な使い捨てプラスチックに対応することが重要である。医療用やその他産業用の避けられる使い捨てプラスチック機器もカバーされるべきである

Lancaster大学消費者研究教授Maria Piacentini教授

歓迎する。消費者行動変化にはリサイクル収集のようなインフラ変化も必要だろう

Lancaster大学仕事と技術上級講師Alison Stowell博士

プラスチックの使用を巡る問題は複雑で,代用品が必ずしも環境に良いとは限らない

Birmingham大学環境ナノ科学教授Iseult Lynch教授

ポジティブな一歩ではあるがより広範な環境影響も考慮すべきである。「エコフレンドリー」と称する代用品が実際にはプラスチックより悪い場合がある

王立工学アカデミーフェローでUCLプラシチックゴミ革新ハブMark Miodownik MBE FREng教授

政府は企業が、滅多に環境に役立つことのない使い捨て生分解性プラスチックに代えないように注意すべきである

国立海洋学センター人間が原因の汚染物質主任研究者Alice Horton博士

プラスチックだけが環境汚染物質ではなく、天然であっても、代用品も間違った管理をされないようにすべきである

Portsmouth大学プラスチック革命部長Steve Fletcher教授

持続可能なプラスチック経済への以降は根拠に基づいた政策が肝である

Birmingham大学水文学と生物地球化学教授Stefan Krause教授

Covid-19パンデミックは医学と民間部門で個人用防護具や衛生対策のための安全な使い捨てプラスチックに我々が依存していることを強調し、さらに食品の包装と取り扱いのために使い捨てプラスチック使用の不必要な増加につながった。そのため食品包装部門ではそれまでの使い捨てプラスチック削減の成果はほぼ消失した。可能で代用品がある場合の使い捨てプラスチックの削減や禁止は機が熟している。しかし意図せぬ帰結にならないように技術的行動的解決法と足並みを揃えることが重要である。

 

[CPSC]リストを作って二回チェック:このホリデーシーズンを安全に祝うコツ

Making a List, Checking it Twice: Tips for Celebrating Safely this Holiday Season

November 18, 2021

https://www.cpsc.gov/Newsroom/News-Releases/2022/Making-a-List-Checking-it-Twice-Tips-for-Celebrating-Safely-this-Holiday-Season

新しいCPSCのデータは、安全でないおもちゃやデコレーション、料理の火を含む休日関連リスクを強調する

おもちゃ(略)

調理

・調理用の火が、住居の火事の原因の一番。毎年36万件の家の家事があり2400人が死亡、10400人が怪我をしている

・毎年感謝祭の日に1700件の調理による火災がおこっている。これは平日平均の3倍。

・特にリスクが高いのは七面鳥。1998年以降、七面鳥を揚げることが関連する火事は222件で83人が怪我、970万ドルの損失

注意点

・料理を火にかけたまま離れないこと

・七面鳥を揚げるのは家の外で家から離れて

 

[フィンランド食品局]企業は2022年に食品コントロールのためのサービス料を払う

Companies to pay a service charge for food control in 2022

November 16/2021

https://www.ruokavirasto.fi/en/companies/food-sector/uutiset-elintarvikealalta/companies-to-pay-a-service-charge-for-food-control-in-2022/

2022年第一四半期から、地方自治体は企業から食品コントロールのためのサービス料として150ユーロ(2万円くらい)を集める。村の売店などは対象外。

この料金は食品法により、食品管理当局の監視対象とする食品と食品に接触する物質の会社から毎年集められる。認可された食品施設や登録された食品店舗全てが対象。

例外は村の販売店、NPOとトナカイや狩猟肉を加工する小規模施設など

 

[FAO]プレスリリース

-我々の食料供給はリスクに晒されている?

Is our food supply at risk?

https://www.fao.org/state-of-food-agriculture/en/

 

-農業食料システムをショックに対してより回復力あるものにする:COVID-19パンデミックからの教訓

Making agrifood systems more resilient to shocks: Lessons from the COVID-19 pandemic

23/11/2021

https://www.fao.org/newsroom/detail/fao-agrifood-systems-agriculture-resilience-SOFA-covid/en

今年のSOFA報告書のタイトルは“農業食料システムをショックに対してより回復力あるものにする.”

The State of Food and Agriculture 2021

https://www.fao.org/documents/card/en/c/cb4476en

 

-FAOは抗菌剤耐性に対抗する新しい計画を発表

FAO publishes new plan to counter antimicrobial resistance

19/11/2021

https://www.fao.org/newsroom/detail/fao-new-plan-to-counter-antimicrobial-resistance/en

世界抗菌剤耐性週間に,新しい5カ年計画を発表

 

The FAO Action Plan on Antimicrobial Resistance 2021–2025

2021

https://www.fao.org/documents/card/en/c/cb5545en

 

[ヘルスカナダ]保健精神衛生依存大臣から肺がん啓発月間についての声明

Statement from the Ministers of Health and Mental Health & Addictions on Lung Cancer Awareness Month

November 22, 2021

https://www.canada.ca/en/health-canada/news/2021/11/statement-from-the-ministers-of-health-and-mental-health--addictions-on-lung-cancer-awareness-month.html

タバコはカナダにおける予防可能な早期死亡と疾患の主要因である。タバコは40以上の病気や重大な健康帰結の原因になり、肺がんの主要原因である。

カナダでは毎年3万人近くが肺がんと診断されている。肺がんの80%近くが喫煙による。タバコを多く、長く吸うほど肺がんになる可能性が上がる。

(以下略)

 

[ASA]ASA裁定

ASA Ruling on Class Delta Ltd t/a abnormal

24 November 2021

https://www.asa.org.uk/rulings/class-delta-ltd-a21-1104782-class-delta-ltd.html

栄養ドリンク会社のウェブサイトとインスタグラム投稿で、プラスチックゼロ,ゴミゼロ等と宣伝しているが製品の包装にはリサイクルが困難なプラスチックが使われていて宣伝の根拠を問う苦情が寄せられた。ASAの照会に対して会社は応答せず、広告基準違反

 

[APVMA]再確認:スプレードリフトパイロット計画への参加

Reminder: Participate in the spray drift pilot program

22 November 2021

https://apvma.gov.au/node/94211

雨の多い春の後、NSWの多くの地域で収穫を迎え、夏の除草剤散布が差し迫っている。関係者は改訂版スプレードリフト管理ツールを使ったパイロット計画に参加してい欲しい

 

[RIVM]全ての側面で増加傾向続く

Upward trend remains steady in all respects

11/23/2021

https://www.rivm.nl/en/news/upward-trend-remains-steady-in-all-respects

2021年11月16-23日の週は、その前の週に比べて新規COVID-19患者19%増加、ICU患者26%増加。検査にきたのは629000人で陽性が報告されたのは153957人。最大の増加は0-12才の子ども。11月13日に導入された追加対策の効果が見えるのは次の週。

 

[COT]COTの会合:2021年12月7日

COT Meeting: 7th December 2021

https://cot.food.gov.uk/COTMeeting7thDecember2021

・食品と接触する物質に使われている竹混合物についての暫定ポジションペーパー案

・母親の食事中カドミウムのリスクの可能性

・フタル酸(EFSAのパブコメ募集)

のペーパー掲載

・竹混合物

https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2021-11/TOX-2021-59%20Interim%20position%20paper%20on%20bamboo%20composites%20in%20food%20contact%20materials.pdf

食品と接触する物質に使われている竹混合物に関してはホルムアルデヒドとメラミンの溶出が健康上の懸念となる。英国のデータが入手可能になった時点で完全リスク評価を行うことが適切

 

[USDA]Robert M. Kerr Food農業製品センターからの請願

Petition by Robert M. Kerr Food and Agricultural Products Center

提出日Nov 12, 2021

https://www.fsis.usda.gov/policy/petitions/petition-robert-m.-kerr-food-and-agricultural-products-center

現在のUSDAの方針では牛の皮の部分を食べられないものと規定しているが、加工により食用タンパク質を得ることができるので「食べられない」分類から削除することを求めている

 

論文

-通風薬コルヒチンはCOVID-19重症化や死亡リスクを抑制しない

Gout drug colchicine doesn’t lessen COVID-19 severity or stave off risk of death

22-NOV-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/935418

RMD Openに発表された入手可能な根拠のプール解析

(コルヒチンは日本ではほぼ話題になってないような)

 

-COVID-19パンデミックに対応して食品供給網を強化する

Strengthening the food supply chain in response to the COVID-19 pandemic

23-NOV-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/935235

Applied Animal Scienceに発表された新しい論文が、食品供給網のうちのタンパク質部門を検討して教訓を提示する。2021年7月のシンポジウムの結果。

パニック買いによる初期の需要急増、外食産業のほぼ全滅による需要減、加工労働者不足と工場閉鎖による供給減などの詳細を記述

 

-アルコールのみが-カフェイン、食事、睡眠不足ではなく-心拍の状況の引き金を引いているかもしれない

Only alcohol -- not caffeine, diet or lack of sleep -- might trigger heart rhythm condition

23-NOV-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/935873

JAMA。約450人の参加した、携帯型心電図記録装置と、引き金となる記録をするための携帯アプリを使った研究。参加者はトリガーとなる可能性としてカフェインを選ぶことが最も多かったが、関連はなかった。一貫して不整脈の引き金になっていたのは飲酒

 

-消費者に直接販売される幹細胞ビジネスの使う根拠を吟味する

Weighing up the evidence used by direct-to-consumer stem cell businesses

Margaret Cook et al.,

Stem Cell Reports, Nov 11, 2021

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2213671121005427

オープンアクセス

米国南西部の59の幹細胞事業者が使っているエビデンスを調べたところ、科学的・医学的に「不明瞭なambiguous」エビデンスに依存していることがわかった。そうした根拠は患者となる可能性のある人に解釈の責任をおしつける

 

-子どもへのCOVID-19ワクチン

COVID-19 vaccines for children

JEFFREY S. GERBER AND PAUL A. OFFIT

SCIENCE 18 Nov 2021 Vol 374, Issue 6570p. 913

SCIENCEのエディトリアルのOFFIT先生の子どもへのワクチン接種の勧め。

子どもたちは学校に行き、友人と遊び、社会的情動的活動を必要とする。学校生活の撹乱はどんなワクチンの副作用より子どもたちに害をもたらした。子どもたちがSARS-CoV-2感染で軽症あるいは無症状が多いことは事実であるが一部は重症化し死亡する。一部の保護者が小さい子どもへのワクチン接種を躊躇うのは理解できる。しかし予防接種をしない選択肢はリスクがないわけではない;むしろ、それは別の種類のより深刻なリスクをとる選択である。生命医学コミュニティは人々に対してそのことを明確にする努力をしなければならない

 

-法的課題がBidenのCOVID-19ワクチン規則を脅かす

Legal challenges threaten Biden's COVID-19 vaccine rule

Susan Jaffe

THE LANCET WORLD REPORT| VOLUME 398, ISSUE 10314, P1863-1864, NOVEMBER 20, 2021

批判者は大企業の従業員に予防接種や毎週検査、マスク着用を要求する安全規則を阻止したい。Susan Jaffeがワシントンから報告する

Joe Biden大統領が新たな労働環境安全基準として、従業員100人以上の企業に予防接種あるいは毎週検査を義務づけたい。しかしそれを阻止するための訴訟が起こされている

 

その他

-米国看護師団体による方針声明:看護師による非科学的で誤解を招くCOVID-19情報の流布

Policy Statement: Dissemination of Non-scientific and Misleading COVID-19 Information by Nurses

Nov. 16, 2021

https://www.ncsbn.org/PolicyBriefDisseminationofCOVID19Info.pdf

看護師による、ソーシャルメディアでのものも含むCOVID-19デマの流布は専門職としての服務規程違反と見なされ懲戒の対象になる可能性がある

 

-隠しカメラが一部の薬局が子どもの風邪やインフルエンザ治療にホメオパシー製品を勧めていることを明らかにした

Hidden camera reveals some pharmacists recommend homeopathic products to treat kids' cold and flu

Tiffany Foxcroft, Tyana Grundig, Asha Tomlinson · CBC News

Nov 19, 2021

https://www.cbc.ca/news/canada/marketplace-homeopathic-products-1.6254025

これらの根拠のないレメディを勧めることは薬剤師の倫理規定違反の可能性がある、と専門家は言う

トロント地域の主要ドラッグストアチェーン店での調査。10人中6人の薬剤師がホメオパシー製品が有効だと勧めた

(率が高い)

 

-SMC NZ

信号モデルとはどういう意味?-専門家Q&A

What does the traffic-light model mean? – Expert Q&A

Published: 23 November 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/11/23/what-does-the-traffic-light-model-mean-expert-qa/

全ニュージーランドは12月3日金曜日からCOVID-19防護枠組みに移行する。アラートレベルは三段階の信号設定に置き換えられる。最近の世論調査ではニュージーランド人の3人中2人がこのシステムを理解していない。変更後間もなく12月15日から境界が開放される。

(ほぼ全ての行動が予防接種前提になっている。日程はクリスマスのため)

 

-コンシューマーラボ

製品レビュー アロエジュース、ゲル、サプリメントレビュー

Aloe Juices, Gels, and Supplements Review

11/22/2021

https://www.consumerlab.com/reviews/aloe-juicies-gels-and-supplements/aloe/

アロエ製品にはどのくらいのアロエがほんとうに入っている?

・アロエ製品を選んで使うときには注意!アロエ製品はアロエの種類や使っている部位、精製の程度が異なる。さらにコンシューマーラボの検査では多くの製品が重要なアロエ化合物を期待される量含まないことを発見している。

・精製あるいは濾過したアロエベラ「ゲル(ジェル)」とアロエベラ「ジュース」が最も安全な形態で、しばしば皮膚に塗ったり少量を液体として摂取したりされている。

・アロエベラの全葉はアロエ「ラテックス」(アロインとして知られる)を含み、それは摂取すると下痢作用がある。また一部の動物でがんの原因となることもわかっており、FDAは市販薬としてのアロエ製品の販売を禁止しているがダイエタリーサプリメントとして販売することは合法なままである。さらに一部のアロエゲルやスプレーは発がん物質のベンゼンを含むことがわかっている。

 

-科学対Joe Rogan

Science vs. Joe Rogan

Jonathan Jarry M.Sc. | 20 Nov 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/covid-19-health-and-nutrition-pseudoscience/science-vs-joe-rogan

ポッドキャストの巨人Joe Roganと科学的合意との現在進行中の戦いにおいて、人気は危険なフィクサー

若い男性に人気のJoe Rogan(アメリカ)が非科学的な主張を広めることについて

 

-ある書評の書き手がハロウィーンに不気味なモンサントの物語をしようとした。馬鹿げている

A Book Reviewer Tried Telling Spooky Monsanto Stories for Halloween. He Sounded Foolish

Val Giddings November 5, 2021

https://itif.org/publications/2021/11/05/book-reviewer-tried-telling-spooky-monsanto-stories-halloween-he-sounded

The Washington Postの書評欄に掲載された環境ジャーナリストRichard SchiffmanによるBartow J. Elmore著「種子のお金 モンサントの過去と私たちの食品の未来Seed Money Monsanto’s Past and Our Food Future」の紹介について。内容が間違いだらけであることを指摘。

(モンサタン“Monsatan”(モンサントを悪魔のように描く)を使う人たちの描くモンサント社はまさに存在しない神話の怪物。もうなくなった会社なのに世界を牛耳っているらしい)

 

-最高裁判所は医療専門職と教師の「予防接種しなければ働けない」規則への「例外」の訴えを却下

Supreme Court rejects 'exceptional' basis for health professionals and teachers 'no jab, no job' appeal

Nov 24 2021

https://www.stuff.co.nz/national/health/127085548/supreme-court-rejects-exceptional-basis-for-health-professionals-and-teachers-no-jab-no-job-appeal

科学的に発言するニュージーランドの医師New Zealand Doctors Speaking Out with Science (NZDSOS) 及び教師 (NZTSOS)の少数グループが、医療を拒否する権利があるのでワクチン義務は無効と訴えていた。裁判官は合意せず、却下した。

(「科学的」や「正義」を自称する集団が必ずしもそうではない)

 

-フェンタニル入りマリファナが新たな公衆衛生の脅威であることをCTラボが確認

CT Lab Confirms Marijuana Laced With Fentanyl is a New Public Safety Threat

By Shannon Miller • November 22, 2021

https://www.nbcconnecticut.com/news/local/ct-lab-confirms-marijuana-laced-with-fentanyl-is-a-new-public-safety-threat/2658007/

コネチカット犯罪科学研究所では、ナロキソンを側に薬物を検査している。「フェンタニルの検出は驚きではなかった。マリファナに混入されていた」

過去4ヶ月にコネチカット公衆衛生庁にはオピオイド過剰使用の症状でナロキソンを必要とした患者39人が報告されていて、彼らが大麻しか吸っていないと言った。

 

-「我々は信頼を失った」:一般医らが政府のワクチン展開を非難する

‘We lost the trust and faith’: GPs blast government’s vaccine rollout

By Dana Daniel November 24, 2021

https://www.smh.com.au/politics/federal/we-lost-the-trust-and-faith-gps-blast-government-s-vaccine-rollout-20211123-p59bcm.html

コロナウイルスワクチンの展開において、連邦政府による標的を絞った情報キャンペーンが遅れたために反ワクチン活動家が危険なデマを拡散するための「真空地帯」ができた、と医師らが連邦政府を非難している

オーストラリア王立一般医師会長Karen Priceがいう。

(デマが広がるのは政府の責任なんだ?)

 

-感謝祭2021—ストレス下で七面鳥を準備する

Thanksgiving 2021 — Preparing your turkey under stress

November 23, 2021

https://www.foodsafetynews.com/2021/11/thanksgiving-2021-preparing-your-turkey-under-stress/

アメリカ人の多くが、再びパンデミック以前と同様の休日を計画しているが、COVID-19パンデミックは継続していて値段も上がっていることがホリデーシーズンのストレスを増している。だからといって食中毒予防を忘れずに。

オハイオ州立大学の研究者らの調査によると、ホリデーシーズンの来客にマスクを要求するアメリカ人は約半分で、昨年は67%だった。お祝いを同居家族のみでする人は3/4。

またFarm Bureauの第36回年次調査によると,今年の古典的感謝祭のご馳走の値段は昨年より14%増加して10人用で53.31ドルになった。