2022-01-05

[FDA]FDAはスコンブロトキシン(ヒスタミン)を産生する魚と水産物の腐敗とヒスタミンに関するコンプライアンス方針ガイドの草案を発行する

FDA Issues Draft Compliance Policy Guide for Decomposition and Histamine in Scombrotoxin (Histamine)-forming Fish and Fishery Products

December 23, 2021

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-issues-draft-compliance-policy-guide-decomposition-and-histamine-scombrotoxin-histamine-forming

FDAは、魚及び水産物の腐敗及びヒスタミンに関する現行のCPG Sec.540.525を改訂するコンプライアンス政策ガイド(CPG)案を発行した。このCPG案は、監視サンプリングや検査で確認された腐敗やヒスタミンに関連する異物混入(adulteration)に対応するFDAを支援するためのガイダンスを提供する。

またCPG案では、FDAが措置を検討する魚のヒスタミン濃度を下げてヒスタミン中毒に関連する消費者保護を強化することを提案し、魚中のヒスタミン濃度に関する2つのガイダンス値を更新している。ヒスタミンが35 ppm以上(50 ppmから引き下げ)検出された場合、FDAはその魚が腐敗している、あるいは不衛生な環境で生産されていると判断し、また、200 ppm(500 ppmから引き下げ)の場合はヒトの健康を害する可能性のある有害物質(ヒスタミン)が存在するとして、異物混入と見なす可能性があるとした。さらにCPGは、ヒスタミン濃度の上昇はcGMP及びシーフードHACCPの履行により予防可能であると記している。

「Federal Register」に草案が発表されてから60日以内に意見を提出すること。

*CPG Sec 540.525 DRAFT

https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/cpg-sec-540525-draft-scombrotoxin-histamine-forming-fish-and-fishery-products-decomposition-and

(追記)

 

論文

-パンデミックの最初の一年に生まれた赤ちゃんは発達スクリーニングテストで僅かにスコアが低い

Babies born during pandemic’s first year score slightly lower on a developmental screening test

4-JAN-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/939158

JAMA Pediatrics

妊娠中の母親のCOVID感染とは関係なく、6ヶ月時点での社会及び運動スキルのスコアが低い。アメリカ。

 

-新しい研究はくじベースのインセンティブはCOVID-19ワクチン接種率を増やさないという先の研究を補強する

New study reinforces previous research that lottery-based incentives do not increase COVID-19 vaccination rates

4-JAN-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/936960

JAMA Internal Medicine

先の研究でオハイオ州ではくじのインセンティブはCOVID-19ワクチン接種率を増やさなかったことを報告したが、今回はさらに他の15の州で評価した。

 

その他

Natureニュース

精密公衆衛生は未来か矛盾か?

Is precision public health the future — or a contradiction?

04 January 2022  Carrie Arnold

https://www.nature.com/articles/d41586-021-03819-2

一部の公衆衛生研究者はデータと技術によって少数の人々に精密な健康介入をしようとしている。他の研究者はそのようなやり方は失敗する可能性があるという

疫学者Sharon GreeneらのグループはニューヨークのCOVID-19パンデミックのデータを使って通りレベルでアウトブレイク状況地図をほぼリアルタイムで作ってマスクや検査のような資源の効率的配布に役立てた。このような分野を精密公衆衛生precision public healthという。推進者にはCDCのゲノミクスと精密公衆衛生オフィス部長のMuin Khouryがいる。一方ボストン大学公衆衛生学部長の疫学者Sandro Galeaらはそれは話がうますぎると考える。「我々は皆銀の弾丸(特効薬)を探しているが、そんなものはない」

精密公衆衛生を巡る議論は典型的には学術雑誌の上で行われるが、資金提供者は既に何百万ドルもの投資を行っていてそれがこれまでの公衆衛生に与える影響を心配する研究者もいる。公衆衛生への資金提供は既に減少している。精密公衆衛生への注目は通常の公衆衛生への注意を逸らす可能性がある。

以下長い記事。