[EFSA]意見等
-圧力調理で製造したすぐに喫食可能なシリアル中のオート麦および/または大麦由来β-グルカンと摂取後の血糖値上昇の低減に関する健康強調表示の科学的実証に関する栄養・新規食品及び食物アレルゲンに関するEFSAのパネル(NDA)の科学的意見についてのコメントへの回答
Response to comments on the Scientific Opinion of the EFSA Panel on Nutrition, Novel Foods and Food Allergens (NDA) on the scientific substantiation of a health claim related to beta‐glucans from oats and/or barley in a ready‐to‐eat cereal manufactured via pressure cooking and reduction of blood‐glucose rise after consumption pursuant to Article 13.5 of Regulation (EC) No 1924/2006
EFSA Journal 2022;19(2):EN-7170 3 February 2022
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-7170
(技術的報告書)
2021年2月25日に採択した意見の中で、栄養・新規食品及び食物アレルゲンに関するEFSAのパネル(NDA)は、食後の血糖反応を下げるβ-グルカンの効果は十分立証されていると結論した。だが、申請者が要求した、圧力調理で製造した(すなわち、調理または押出調理どちらのバッチも)すぐに喫食可能な朝食用シリアルに入れる利用可能な炭水化物25 g あたりβ-グルカン1.3 gの用量で提出された根拠は、食後の血糖反応の低減に関する効果を立証するには不十分である。受け取ったコメントでNDAパネルの結論を変更する必要はない。
-第三国由来伝統食品としてのチョウマメ(Clitoria ternatea L.)のドライフラワーの通知
Notification of dried flowers of Clitoria ternatea L. as a traditional food from a third country pursuant to Article 14 of Regulation (EU) 2015/2283
EFSA Journal 2022;19(2):EN-7084 2 February 2022
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-7084
(技術的報告書)
Sensient Technologies Europe GmbH (ドイツ) と Tsujiko Co., Ltd (日本)からの申請。成分のキャラクタライズは十分で環状ペプチドであるシクロチドも分析されている。この伝統食品(TF)に存在するシクロチドのいくつかにin vitro溶血性及び細胞傷害性があること、チョウマメに検出されてはいないがあるシクロチドに免疫系や子宮への影響が示唆されていることを指摘する。さらにTFに含まれるものも含むシクロチドの消化可能性、生物学的利用度、トキシコキネティクス、in vivo毒性影響データが限られている。アジアで食用色素としての伝統的使用は認められるがハーブティーとしての伝統的使用は確立されていない。
ハーブティーとしての使用から生じるシクロチドへの暴露の可能性や、このTFに存在するシクロチドの解明されていない毒性プロファイルを考慮して、EFSAは、このTFはヒトの健康への安全性リスクをもたらす可能性があると考えた。その結果、EFSAはこのTF(チョウマメのドライフラワー)のEU内での市販に安全性の異議を唱える。
-YouTube動画 3件
NOAELからBMDアプローチまで、EFSAのワークショップ1日目
From NOAEL to BMD approach, EFSA Workshop - Day 1
2022/02/03
https://www.youtube.com/watch?v=4fDuDSjmJxI
NOAELからBMDアプローチまで、EFSAのワークショップ2日目
From NOAEL to BMD approach, EFSA Workshop - Day 2
2022/02/03
https://www.youtube.com/watch?v=6Rbvewf_ieg
健康強調表示の申請手順に関するウェビナー
Webinar on application procedure for health claims
2022/02/01
https://www.youtube.com/watch?v=plRvbxAoD_0
-EFSAの調達:なぜ、何を、どのように
EFSA procurement: why, what, HOW
1 February 2022
https://www.efsa.europa.eu/en/infographics/efsa-procurement-why-what-how
EFSAは、EU規則や、透明性・平等扱い・無差別の基本原則、最大の競争、釣り合い、健全な財務管理に従って公共調達を通してサービスや用品を購入している。
調達の契約の結び方についての図解
[CFIA]レッドパーム油中の認可されていない食品着色料-2019年4月1日~2020年3月31日
Non-Permitted Food Colours in Red Palm Oil 2019 to 2020
2022-02-02
このターゲット調査の主な目的は、カナダの小売市場で入手可能なレッドパーム油中の認可されていない着色料の存在と量に関する情報を生成することである。
着色料は、製品の色を均一にして食品をより魅力的に見せるために、加工による天然の色の損失を補うために食品に添加される。このターゲット調査は、潜在的な毒性や発がん性があることからレッドパーム油中の認可されていない着色料スーダンIIIと IVに焦点を当てた。スーダンIIIと IVは、繊維製品、艶出し剤、塗料などの工業製品に使用される赤い染料で、食品での使用は禁止されている。
パーム油は赤褐色のβカロテンを含む栄養価の高い油で、アブラヤシの果肉から作られる。主にアジアや西アフリカの国々で生産される。スーダンIIIと IVは低価格で色が鮮やかなので、パーム油の赤い着色料を強調してよりよい品質の製品に見せかけるために、一部の生産者が違法に使用することがある。
カナダ政府の食品の安全性や食品の虚偽表示の優先度により、CFIAは認可されていない着色料の存在のためレッドパーム油を監視するための調査に着手した。合計72の輸入レッドパーム油のサンプルを小売店から集め、認可されていない食品着色料を調べた。1つのレッドパーム油のサンプルに47.5 ppmのスーダンIVが含まれていた。残りの71サンプル(98.6%)は準拠しており、検出可能な量の認可されていない着色料は含まれていなかった。食品安全リコール室(OFSR)は、クラス2のリコール及び市販製品廃棄となった違反サンプルをフォローアップした。
[CFIA]スパイス中のクロム酸鉛2018年~2019年
Lead Chromates in Spices 2018 to 2019
2022-02-02
食品偽装は食品業界で深刻化している問題である。食品偽装あるいは虚偽表示とは、経済的利益のために、食品、成分、包装の意図的な故意の置換、希釈、偽造、虚偽表示、あるいは製品自体についての虚偽または誤解を招く記述を含む表示である。つまり、消費者は主張されている物ではない製品に多くの金額を支払っている可能性がある。特定されていないアレルゲンや有害物質が食品に添加されている場合、消費者に健康リスクをもたらす可能性がある。
クロム酸鉛は、ターメリックなど鮮やかな色の黄色いスパイスに色を加えたり強めるために違法に使用されている鉛ベースの化学物質である。鉛は環境中に天然に生じ、消費者は食品、飲料水、空気、埃、土壌中の低量の鉛に暴露している。それは神経毒で、貧血、高血圧、免疫毒性になる可能性があり、腎臓や生殖器に有毒である可能性がある。この調査はカナダの小売市場で入手可能なスパイス中のクロム酸塩の偽装を監視するために行われた。ヘルスカナダ(HC)はスパイス中の鉛に最大限度を設定していない。
クロムは岩、植物、土壌、動物、火山灰、ガスに天然に存在する元素である。主に三価クロム(Cr III)、六価クロム(Cr VI)の2つの形態で環境中に生じる。クロムへの暴露は主に食品や水の摂取および吸入による。Cr IIIは、ブドウ糖、タンパク質、脂肪代謝に必要なヒトに欠かせないミネラルである。Cr VIは通常工業過程で生産され、クロム酸塩に含まれる可能性がある。Cr VIは有毒で発がん性があり、胃腸、呼吸、神経学的問題の原因となる可能性がある。HCはスパイス中のクロムに最大限度を設定していない。
合計131のターメリック、カレー粉、パプリカなど黄色や赤のスパイスサンプルを小売店から集め、クロム酸塩の偽装の兆候を調べた。この調査のサンプルに高濃度の鉛やクロムは含まれていないことがわかった。全ての結果はHCの化学物質安全局にレビューされ、どのサンプルも消費者への健康リスクとは見なされないと判断された。
[CFIA] JLF Foods Ltd.ブランドの冷凍白エビがニトロフランのためリコールされる
JLF Foods Ltd. brand frozen white shrimp recalled due to nitrofurans
2022-02-02
[ヘルスカナダ] 乳糖低減酵素製剤及び特定の乳製品におけるKluyveromyces lactis DS 80496由来ラクターゼの使用を可能にするための許可食品酵素リストの修正通知
Notice of Modification to the List of Permitted Food Enzymes to Enable the Use of Lactase from Kluyveromyces lactis DS 80496 in Lactose-reducing Enzyme Preparations and in Certain Dairy Foods
2022-02-02
ヘルスカナダの食品局は乳糖低減酵素製剤の製造及び特定の乳製品へのKluyveromyces lactis DS 80496由来ラクターゼの使用の承認を求める食品添加物申請の市販前安全性評価を完了した。2022年2月2日より、食品酵素許可リストが変更された。
[FSAI]加工食品中のナトリウムとカリウムに関するモニタリング 2003-2020年
Monitoring Sodium and Potassium in Processed Foods 2003-2020
Thursday, 27 January 2022
https://www.fsai.ie/Monitoring_Sodium_Potassium_ProcessedFood_27012022.html
心血管疾患、がん、慢性呼吸器疾患及び糖尿病などの非伝染性疾患は、全世界の死因の約70 %を占める主要な疾患である。 年間約410万人が塩分の摂りすぎが原因で死亡していると考えられる。減塩政策は健康に大きなプラス効果をもたらすことが分かっており、アイルランド食品安全局(FSAI)は長い期間、減塩プログラムを監督し、同時に、塩分摂取量のモニタリングを行ってきた。
FSAIのモニタリングでは、個人の1日の塩分摂取量に影響を与える11のカテゴリーの加工食品を同定した。FSAIは加工食品分類から毎年製品をサンプリングし、ゴールウェイの公的分析機関がナトリウムとカリウムの含有量について分析を完了した。
本報告書は、2003年から毎年実施されている塩分モニタリング調査の結果をまとめたものである。
Monitoring Sodium and Potassium in Processed Foods: September 2003 to December 2020
(加工食品中のナトリウムとカリウムのモニタリング:2003年9月から2020年12月)
https://www.fsai.ie/Sodium_Potassium_Processed_Foods/
加工食品11分類の代表的な食品の結果は、以下。
スープ
2005年から2017年までのスープのナトリウムとカリウムの含有量について。
- 缶詰・乾燥スープのナトリウム含有量について、有意な減少が認められた。
- 新鮮なスープ、常温スープについては、ナトリウム含有量の有意な変化は見られなかった。
- 新鮮、常温、缶詰のスープにおいて、カリウム含有量に有意な変化は見られなかった。
- 乾燥スープについては、2005年から2014年の間にカリウム含有量の有意な増加(17%増)が観察された。
調理済み(喫食可能な)食品
2004年から2014年までの喫食可能食品のナトリウムとカリウムの含有量について。
- オリエンタル料理、ミートパイ、カレー料理のナトリウム含有量に大きな変化は見られなかった。
- パスタ料理は 2004 年から 2014 年の間にナトリウム含有量が26%減少した。
- キッシュのナトリウム含有量に変化は見られなかった。
-カリウム含有量は、キッシュが31%の有意な減少を示した以外は、どのサブカテゴリーでも変化は見られなかった。
調理用ソース
2004年から2016年までの調理用ソースのナトリウムとカリウムの含有量について。
-黒豆ソースのナトリウム含有量は、2004年から2012年の間に71%減少した。しかし、2012年から2016年にかけて、有意な減少は見られなかった。
- 2004 年から 2016 年にかけて、カレーソースのナトリウム含有量の有意な減少(35%減)が確認された。しかし、2012年と2016年を比較すると は有意な減少は観察されなかった。
- ボロネーゼソースとスイート&サワーソースでは、ナトリウム含有量の有意な減少は観察されなかった。
- カリウム含有量については、各時点で有意な変化は観察されなかった。
スナック菓子
2006年から2016年までのスナック菓子のナトリウムとカリウムの含有量について。
- 高級クリスプを除き、どのサブカテゴリーでもナトリウム含有量の有意な減少は見られなかった。
- 高級クリスプは2006年から2011年の間にナトリウムが45%減少した。
- カリウム含有量については、大半のサブカテゴリー(コーンチップ、成型加工スナック、ポップコーン、ポテトチップス、塩及び酢製品)では、変化は見られなかった。
- 高級チップスについては、2006年から2011年にかけてカリウム含有量の有意な増加が観察された(55%)。
- ペレットスナックでは、2006年から2011年の間にカリウム含有量の有意な増加が観察された(161%)。
加工肉
2004年から2019年にかけての加工肉のナトリウムとカリウムの含有量について。
- 2004 年から 2019 年にかけて、プディング(腸詰め食品)を除くすべてのサブカテゴリーでナトリウム含有量の大幅な減少が見られた。短期的な変化では、2015 年から 2019 年の間にナトリウム含有量の有意な減少は観察されなかった。
- ソーセージ、ラッシャー(ハム、ベーコンの薄切り)、調理ハムのいずれも、2004年と比較して2015年のナトリウム含有量が有意に減少していた(それぞれ12%、24%、17%)。
- コンチネンタルミートは、2004年にサンプリングされたどのサブカテゴリーと比較しても、2019年のナトリウム含有量は高いことがわかった。
- カリウム含有量は、ラッシャーとプディングで有意な増加が観察された(それぞれ23%、44%)。
- ソーセージと調理済みハムについては、カリウム含有量に変化は見られなかった。
パン製品
2003年から2018年にかけてのパン製品のナトリウムとカリウムの含有量について。
- 2003年から2018年にかけて、白パンと全粒小麦パンでナトリウムの大幅な減少が見られた(それぞれ13%、27%)。
- 2003 年から 2015 年の間に、特製パンでナトリウムの有意な減少が認められた(42%)。
- 全粒パンでは、ナトリウムの有意な減少は観察されなかった。
- カリウム含有量は、ブラウンブレッドで22%、全粒パンで13%と有意に減少した。
朝食用シリアル
2003年から2015年までの朝食用シリアルのナトリウムとカリウムの含有量について。
- 2003年と2015年を比較すると、ビスケット系を除くすべての分類で、ナトリウム含有量の大幅な減少が見られた。2011 年と 2015 年を比較すると、ブランベースのシリアル(増加124%)を除き、ナトリウム含有量に大きな変化は見られない。
- ビスケットベース、ミューズリー、その他すべてのシリアル製品(食塩無添加/低塩)でカリウム含有量の有意な増加が観察された(それぞれ33%、42%、38%)。
- その他のシリアル製品では、カリウム含有量の有意な減少が観察された(38%)。
スプレッドタイプの油脂
2007年から2015年にかけてのスプレッド油脂のナトリウムとカリウムの含有量について。
- 大半のスプレッド油脂について、ナトリウム含有量に変化は見られなかった。
- 混合スプレッド(脂肪分62%以上80%未満)については、ナトリウム含有量の有意な減少(27%から28%の減少)が認められた。
- カリウム含有量に関しては、スプレッド油脂の大部分のサブカテゴリーで変化は観察されなかった。例外として、脂肪スプレッド(脂肪分39%未満)は42%減少した。
ナチュラルチーズ
2009年から2018年にかけてのナチュラルチーズのナトリウムとカリウムの含有量について。
- 熟成チーズのナトリウム含有量は、2009 年と2018 年を比較して6%有意大幅に減少した。
- レギュラーチーズ、低脂肪チーズのナトリウム含有量に変化は見られなかった。
- カリウム含有量については、いずれのサブカテゴリーでも有意な変化は観察されなかった。
プロセスチーズ
2009年から2019年にかけてのプロセスチーズのナトリウムとカリウムの含有量について。
-2009 年から 2019 年の間に、ブロック、ストリップ、スライスでナトリウム含有量の大幅な減少が確認された(33%)。
- その他のプロセスチーズのサブカテゴリーでは、ナトリウム含有量の減少は見られなかった。
- 2009年から2019年の間に、ブロック、ストリップス、スライスでカリウム含有量の有意な増加が観察された(164%)。
- 他のプロセスチーズのサブカテゴリーでは、カリウム含有量の変化は見られなかった。
調味料
- 調味料は2017年に初めてサンプリングされ、次のサンプリングまで変化は調べられない。
[FSA]FSA議長は学校食品の水準向上を目指したパイロット計画を歓迎する
FSA Chair welcomes plans for a pilot aimed at improving school food standards
3 February 2022
昨日発表された政府の「レベルアップ白書」を受け、英国食品基準庁(FSA)議長スーザン・ジェブは、学校食品の水準向上を目的としたパイロット計画の実施を歓迎する。
[FSA]最高裁判所はFSAに対する訴訟を棄却する
Supreme Court dismisses case against the Food Standards Agency
1 February 2022
最高裁判所は、Cleveland Meat Company Limited(CMC)と英国食肉供給者協会(AIMS)によるFSAに対する7年にわたる訴訟を棄却した。
(ウシ屠体に膿瘍がありヒト食用にできないとFSAの獣医が判断したことに企業側が異議を申し立てていた)
[FSAI]SuperValu 及びCentraの米製品は虫の混入の可能性があるため、一部リコール
Recall of Specific Batches of SuperValu and Centra Rice Products Due to the Possible Presence of Insects
Thursday, 3 February 2022
https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/supervalu_centra_rice_recall.html
オランダ産SuperValu 及びCentraの米製品は虫の混入の可能性があるため、一部リコール。製品写真あり。
[FDA]警告文書
Applied Health Solutions, Inc.
OCTOBER 22, 2021
未承認の医薬品及び不正表示の問題。
Molino Enterprises One, Inc.
JANUARY 07, 2022
「外国供給業者検証プログラム(FSVP)」違反の問題。
5,000 Years Foods, Inc.
JANUARY 27, 2022
食品CGMP違反、調理、包装、衛生管理、不純品の問題。
Ding Tea Balboa
DECEMBER 09, 2021
FSVP違反の問題。
VHRK Food Inc.
DECEMBER 08, 2021
FSVP違反の問題。
Picket Fence Creamery LLC
JANUARY 14, 2022
食品不正表示(副原料の未記載等)の問題。
D&C Seafood, Inc
SEPTEMBER 15, 2021
水産食品HACCP、食品CGMP規則違反、不純品、衛生管理の問題。
[FDA]消費者情報。詐欺的コロナウイルスの検査、ワクチン及び治療薬に注意すること
Beware of Fraudulent Coronavirus Tests, Vaccines and Treatments
02/03/2022
FDAはCOVID-19を治癒する、治療するあるいは予防すると謳った詐欺的な製品(ダイエタリーサプリメントや食品を含む)に注意するよう再度呼びかける。
-コロナウイルスの拡散を阻止し、家族を守る
Help Stop the Spread of Coronavirus and Protect Your Family
02/03/2022
https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/help-stop-spread-coronavirus-and-protect-your-family
FDAはコロナウイルスを阻止するために、ワクチン接種、手洗い、マスクの着用、献血、詐欺的検査、ワクチン、治療法(ダイエタリーサプリメントや食品を含む)に関する注意や報告等、再度呼びかける。
[NIH]スクープ―2022年冬
The Scoop - Winter 2022
February 3, 2022
https://content.govdelivery.com/accounts/USNIHODS/bulletins/3069d79
マルチビタミン―必要か?どれを選択すべきか?
[MPI]南島西岸での貝に関する公衆衛生警告拡大
Public health warning extended for shellfish on the West Coast, South Island
04 February 2022
MPI (ニュージーランド一次産業省)は貝の公衆衛生警告を南島西海岸のグレイ川河口から北へ、ヘクターのンガカワウ川河口まで拡大した。貝のサンプル検査で、下痢性貝毒のレベルが MPI 設定の安全基準値 0.16 mg/kg を上回った。
[DEFRA]北東部のカニやロブスターの死亡調査について更新
Update on investigation into the deaths of crabs and lobster in the North East
3 February 2022
Defraと関係機関は2021年10-12月の間に北東部沿岸に打ち上げられた死んだカニやロブスターの原因調査を完了した。おそらく自然に発生する有毒藻類大発生が原因
環境庁が2022年1月18-19日に行ったフォローアップ調査では、数は減っているもののこの地域には健康なカニがいた
(調査の結果、カニはピリジンを含むらしい)
[DHSC]保健福祉大臣は新たな10年の「国の、がんとの戦い」を始める
Health and Social Care Secretary to launch new 10-year ‘national war on cancer’
4 February 2022
Sajid Javid大臣は野心的イングランド対がん10年計画を支える根拠を求める予定
2月4日、Sajid Javid大臣はがんに宣戦布告“declare a war on cancer”しエビデンスの要請を開始する
(戦争に例えるのは止めようという意見は採用しないんだ)
[NASEM]ポッドキャスト
エピソード7:法廷での怪しげな科学
Episode 7: Shaky Science in the Courtroom
JANUARY 31, 2022
https://issues.org/episode-7-shaky-forensic-science-courtroom-rakoff/
犯罪捜査で使われるDNA解析が如何に欠陥だらけかについて
[NASEM]「ファーストレスポンダー」としての患者-時宜に適った診断についてのCOVID-19の教訓
Patients as ‘First Responders’ — What COVID-19 Teaches Us About Timely Diagnosis
February 3, 2022 By Stephanie Miceli
検査をしなくても病気と見なすこと、病院に行かず自宅で診断すること、データをどう収集して使うか、等
[FSANZ]食品基準通知
Notification Circular 188-22
4 February 2022
https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20188-22.aspx
新規申請と提案
・植物ベースのミルク代用品へのフィトステロール、フィトスタノール及びそれらのエステルの添加
[EPA]EPAと協力機関はラドンによる予防可能な肺がん死を根絶する計画を作る
EPA and Partners Establish a Plan to Eliminate Preventable Lung Cancer Deaths from Radon
February 2, 2022
連邦政府、州、部族、企業、NPOを代表する14の組織がラドンリスクを減らし公衆衛生を守る新たな計画を発表した。全国ラドン行動計画(NRAP)2021-2025である。
National Radon Action Plan
http://www.radonleaders.org/resources/nationalradonactionplan
論文
-大西洋両岸の「グリーン」農業を巡る諍い
The trans-Atlantic conflict over “green” farming
Robert Paarlberg, Food Policy Volume 108, April 2022, 102229
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0306919222000124?dgcid=author
・有機農業を拡大するEUのF2F計画は「グリーン」ではない
・EUのGMO拒否は「グリーン」ではない
・CRISPR作物をGMOのように規制するというEUの決定に従う他の国はないだろう
-The Lancet:北米では2029年までに120万人以上がさらにオピオイドオーバードーズで死亡すると予想、流行は世界に拡大する、専門家が警告
The Lancet: Over 1.2 million additional opioid overdose deaths expected in North America by 2029, with epidemic set to expand globally, experts warn
2-FEB-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/941988
-日本のリスは毒キノコを食べられる
Japanese squirrels can consume 'poisonous' mushrooms
2-FEB-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/942251
神戸医大学准教授と独立写真家がFrontiers in Ecology and the Environmentに報告
ベニテングタケを食べるリスの写真がとてもかわいい
テングタケとコガネテングタケも
日本語プレスリリースもあった。タイトルが違う
「毒キノコ」とニホンリスの関係 ~ ベニテングダケを食べるニホンリス ~
The potential mutualism between squirrels and Amanita species
2-FEB-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/942251?language=japanese
-バーがわからない:人々が棒グラフのデータをどう誤解釈するか
Missing the bar: how people misinterpret data in bar graphs
3-FEB-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/942236
棒グラフの線のデータをどう考えているか尋ねたところ、5人に1人は基本的間違いをしている
Journal of Visionに発表されたWellesley大学の研究。同じグラフを見せてもしばしば全く違う理解をする
(写真がある。なるほど?何を聞かれたのかわかっていない可能性は?)
-COVID-19の誤解のファクトチェックは最初は有効だが時間が経つと効果は下がる
Fact checks on COVID-19 misperceptions are effective initially but do not stick over time
3-FEB-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/942285
Nature Human Behaviour。繰り返し何度も嘘は嘘だと言い続ける必要がある
-研究者らがバイアスを遮蔽することなくソーシャルメディアの信頼できるコンテンツを増幅する新しい方法を発見
Researchers find new way to amplify trustworthy news content on social media without shielding bias
3-FEB-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/942276
Nature Human Behaviourに発表された研究はソーシャルメディアプラットホームがそのアルゴリズムにオーディエンスの多様性を導入することでコンテンツの信頼性を上げられることを発見
-米国における医療クラウドファンディングと医療アクセス格差、2016‒2020
Medical Crowdfunding and Disparities in Health Care Access in the United States, 2016‒2020
Nora Kenworthy, Mark Igra, American Journal of Public Health , no. (): pp. e1-e8.
https://ajph.aphapublications.org/doi/abs/10.2105/AJPH.2021.306617
2016-2010年の間にGoFundMeクラウドファンディングは2170万人から20億ドル以上を集めたが、支払いはきわめて不平等で成功率は低い。特に2020年は低く、目標達成は12%、16%は寄付ゼロだった。医療負債が多く保険に入っていない人が多く収入の低い地域ほどお金を集められなかった。
クラウドファンディングは人気があって速攻セーフティネットであるかのように言われるが、米国の重要な医療費ニーズにはあわない。最も必要のない人に最も役に立つ。
SCIENCE
VOLUME 375|ISSUE 6580|4 FEB 2022
表紙はタバコ植物を食べるヨコバイ、特集は植物の防御
植物が昆虫耐性を身につけるために作り出す各種化合物について
Natural history–guided omics reveals plant defensive chemistry against leafhopper pests
YUECHEN BAI et al.,
SCIENCE • 4 Feb 2022 • Vol 375, Issue 6580 • DOI: 10.1126/science.abm2948
(マルチオミクスアトラス、とかすごい。ヨコバイやウンカはいなくなれ~と思っている農家がほとんどだと思う。)
ニュースを一目で
・監視人が保健機関を叱る
米国議会の監査部門(GAO)が先週保健福祉省(HHS)を過去の公衆衛生危機とコロナウイルスパンデミック対応における「継続する欠陥」について厳しく批判した。
COVID-19:Significant Improvements Are Needed for Overseeing Relief Funds and Leading Responses to Public Health Emergencies
GAO-22-105291; PUBLISHED: JAN 27, 2022. PUBLICLY RELEASED: JAN 27, 2022.
https://files.gao.gov/reports/GAO-22-105291/index.html
・マラリア蚊帳が長期に守る
蚊帳は子どもたちをマラリアから守るが、一部の研究者らはリバウンド効果-子どもの頃に罹らないと大きくなってから病気になる-を恐れていた。新しい、普通でないフォローアップ研究がその恐れを一掃した。1998年から2003年の間に殺虫剤処理蚊帳の有効性をタンザニアで調べた研究の一環として、研究者らは6000人近くの当時乳幼児だった人々を追跡した。現在若年成人となった彼らにリバウンド効果の兆候はない。20年前に半分以上の時間蚊帳を使って寝ていた人たちは、2019年に、蚊帳をあまり使っていなかった人たちより40%生存率が良い。NEJM。
・理想的食用昆虫を繁殖する
フランスの企業が先週初めてのヒトと動物の食料としての甲虫の幼虫の工業的繁殖計画を発表した
特集
テスト失敗
FAILING THE TEST
2 FEB 2022 BY CHARLES PILLER
DNAバーコーディングによって植物学者Steven Newmasterは科学者として名声を得、起業家として成功した。それら全ては詐欺だったのか?
2013年にGuelph大学のSteven Newmasterらのチームはエキナセアやイチョウ、セントジョーンズワートのような人気のあるハーブ製品を吟味し、DNAバーコーディングを使ってボトルの中身と表示が一致するか同定する研究を発表した。その結果は問題のあるもので、ほとんどが異なる植物を含んでいた。このBMC Medicineに発表された論文は注目され、各種メディアが報道し、ニューヨーク司法長官Eric Schneidermanの目にとまり同様の研究を行うことになった。Clarkson大学のJames Schulteが消費者はしばしば騙されていることを確認した。Schneiderman司法長官の要請によってGNC, Walgreens, Walmartは疑わしい製品の回収と対策をとることを約束した。
一夜にしてNewmasterは食品とサプリメントの真贋を検証する権威になった。彼はすぐに企業の顧問になり、2017年には大学ベンチャーNatural Health Products Research Alliance (NHPRA)を設立した。ハーブ業者から数百万ドルを稼ぎ、Guelph大学の懐と名声に貢献した。
しかし8人のDNAバーコーディングと関連分野の専門家が2013年の論文に疑問を提示し、さらにNewmasterのキャリアそのものが偽装ではないかと疑われる新たな段階に入った。Science が入手した、2021年6月にGuelph大学に送られた43ページの申し立てによると、Guelph大学、トロント大学、ブリティッシュコロンビア大学、スタンフォード大学の研究者らがNewmasterらによる問題の研究と他に二つの研究の大きな問題点を指摘している。「論文の根拠となるデータがない、偽装あるいは剽窃」と文書は断定している。またNewmasterの論文は経済的利益相反を繰り返し開示していないとも追求する。
批判者の中には二つの疑われている論文の共著者もいる。彼らはNewmasterに欺かれたと信じている。そのうちの一人、オンタリオ生物多様性研究所専務John Fryxellは「信頼が裏切られた」という。
NewmasterはScienceの取材には応えないが大学に提出した弁護で-それもScienceは入手した-全ての疑問を否定している。
Scienceの調査ではNewmasterの仕事の問題は3論文に限らない。明らかなでっち上げ、データの操作、盗用が講演や授業、略歴、学術的記述物にみられる。Newmasterの何千ページも渡る発表論文、学会講演、スライド、教育や宣伝動画、インタビューなどからこのカリスマ的雄弁な科学者はしばしば誇張、自分の成果の誇大宣伝、他人のデータを自分のものとして発表していたことが明らかになった。
Guelph大学は2021年8月以降調査をしていてScienceの取材には応えない。他のGuelph大学の科学者は学長に何度もNewmasterの疑わしい研究を止めさせるよう言ったという
(これでほんの出だし、以下膨大な調査と周辺の動きの記事。大学も信用できないと書かれている。問題の論文やニューヨーク司法長官Eric Schneidermanの対応は当時紹介した。こんなことになっていたとは。ハーバライフからお金をもらって他社製品は偽物でこの会社のは本物、とかやっていた?)
その他
最も必要な時に公衆衛生専門家はどこにいる?
Where Are the Public Health Experts When We Need Them Most?
by Milton Packer MD January 26, 2022
https://www.medpagetoday.com/opinion/revolutionandrevelation/96870
Milton Packerはパンデミック中に重要な決定をするために信頼できるの誰かを問う
我々は道案内となる知識のある人を欲し政府のリーダーや保健当局には合理的政策を作るために協力して欲しい。我々は答えが欲しい、答えや政治がデータやエビデンスに基づいていて欲しい
リーダーの中には「科学」に従っているという人がいる。しかし私は科学者としてその意味がわからない。このパンデミック中のほとんどの期間で、我々には十分な信頼できるデータがなかった。信頼できるデータなしにどうやって「科学に従う」?
このエッセイで取り上げるのは「とても重大な決定をするのに我々は誰を信頼すべきなのか」という一つの問いである。そしてその資格や専門性は?私は心臓が悪いなら心臓専門医の助言を探す。がんならがん専門医を探す。ではパンデミックでは誰が専門家なのか?
感染症と公衆衛生だと答えるのが一般的だろう。確かに一部の医師は医学と公衆衛生の学位をもっている。しかしそれはパンデミック中に必要な専門性を反映していない。人々の認識や行動を理解し政策を作り桁外れのコミュニケーションを行うスキルと学術的学位は一致しない。パンデミック初期にAndrew Cuomoニューヨーク市長は政治家として印象的なパフォーマンスを行いEmmy 賞を受賞した。彼には学位はない。しかしその影で介護施設の患者は悲惨な目にあっていた。一方CDCのRochelle Walensky所長は、立派な学識者で尊敬される感染症専門家だがしばしば一般向けのメッセージは矛盾し、時にその日のうちに反対のことを助言した
我々医師や公衆衛生の学位を持っている人たちはパンデミック中の人々への対応についての経験はほとんどない。
誰が信頼できる情報源なのか?そしてどんな資格や経験が必要なのか?今その答えがなくても、次のパンデミックにはどう備えるのか?
(一部のみ。これまでにない危機の時の専門家なんかいないだろう。ただ日本では東日本大震災後のひどい情報の状況に比べるとまだましな気がする。)