2022-03-17

[FTC]FTCは事業者が根拠のない健康強調表示でサプリメントを宣伝し続けることを止めさせる命令を提案

FTC Proposed Order Stops Marketers from Continuing to Promote Supplements Using Baseless Health Claims

March 16, 2022

https://www.ftc.gov/news-events/news/press-releases/2022/03/ftc-proposed-order-stops-marketers-continuing-promote-supplements-using-baseless-health-claims

Ultimate Heart Formula, BG18, Black Garlic Botanicalsおよび Neupathicの宣伝者は製品が病気の治療をできると根拠のない主張をしてきた歴史があるとFTCは主張

FTCとの同意案ではHealth Research Laboratories, LLC社とWhole Body Supplements, LLC社の二つのテキサスの企業とそのオーナーはダイエタリーサプリメントの広告販売と製品が疾患を治療あるいはリスクを減らすと主張することを禁止される

 

[ヘルスカナダ]カナダ政府はタバコと電子タバコ製品法にカナダ人からの意見を求める

Government of Canada seeks input from Canadians on the Tobacco and Vaping Products Act

March 16, 2022

https://www.canada.ca/en/health-canada/news/2022/03/government-of-canada-seeks-input-from-canadians-on-the-tobacco-and-vaping-products-act.html

カナダ政府はカナダ人の健康を喫煙とニコチン依存から保護したい。そのため2018年に若者と非喫煙者がタバコ製品を使うのを予防することに焦点をあててタバコと電子タバコ製品法(TVPA)が改正された。今回電子タバコ関連目標達成におけるこの法への意見を募集する。2022年4月27日まで

 

[MPI]年次調査がニュージーランドの養蜂業者を支援する

Annual survey supports Aotearoa’s beekeepers

16 March 2022

https://www.mpi.govt.nz/news/media-releases/annual-survey-supports-aotearoas-beekeepers/

バイオセキュリティニュージーランドによる年次冬期コロニーロス調査が発表された。7回目の調査で調査参加者が増加していることを歓迎する。

今年の調査では2021年冬に13.6%のコロニーが失われ、2020年の結果から2.3%増えたがそれはvarroaダニの増加に関連する。この数について検討する価値はあるが、それでもニュージーランドの冬のコロニーロス率は米国やカナダよりはるかに少ない。varroaダニは管理可能な病害虫であり我々は業界を支援する新しい方法を探っている。

この調査に回答したほとんどの養蜂家は現在のvarroa退治法は有効であるとしているが、タイミングを逃したり用量が少なかったり他のコロニーからの再侵入を許したりするとコロニーが失われる。今回の調査で全ての養蜂家がvarroa処理をしていないこともわかった。

この調査の結果をもとに、バイオセキュリティニュージーランドは養蜂業界と協力してvarroaダニやその他のバイオセキュリティ上の脅威対策啓発教育キャンペーンを始めた。

養蜂家はダニをコントロールし続けるために、使用方法に従って利用可能な処理を行い、高頻度にダニのレベルを監視し、速やかに介入する必要がある。

 

ミツバチコロニーロス調査

Bee colony loss survey

インフォグラフィクス

https://www.mpi.govt.nz/dmsdocument/50224-2021-Colony-Loss-Survey-infographic

ニュージーランド養蜂家の47%の381000コロニーからの報告に基づき、2021年冬の全体的コロニーロスは13.6%、約109800コロニーと推定する。これは調査が始まった2015年より62%多い。ロス率には相当な地域変動がある。

前回の調査ではロスの原因は最も多くが女王の問題とされたが今回はvarroaであった。養蜂家の大多数はvarroaをBayvarol(フルメトリン)、アミトラズ、シュウ酸で、多くの場合組み合わせで対処している。処置をしないのは4.4%。多くの養蜂家がBayvarolとアミトラズの使用法に従っていない

(NZの様子からEUを見ると、農薬を使わないと主張する人たちが病気を拡散してミツバチコロニーロスを起こし、さらに農薬を悪者にして問題を解決させまいとしているように見える。ミツバチは家畜なので薬なしには不自然な高い生存率を維持できないということでは)

 

論文

-貧弱な研究のやりかたがホメオパシーの真の影響は「相当」過剰推定だろうことを示唆する

Poor research practice suggests true impact of homeopathy may be “substantially” overestimated

15-MAR-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/946172

BMJ Evidence Based Medicineに発表されたホメオパシーの根拠の解析。

臨床試験は登録されていない、メインアウトカムは変更される、さらに多くは公表されない

Assessing the magnitude of reporting bias in trials of homeopathy: a cross-sectional study and meta-analysis

Gerald Gartlehner et al.,

https://ebm.bmj.com/content/early/2022/01/30/bmjebm-2021-111846

 

-欧州の猛禽類集団は銃弾の鉛中毒で減っている-研究

Birds of prey populations across Europe suppressed by lead poisoning from gun ammunition – study

15-MAR-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/946131

Science of The Total Environment

 

-砂糖の過剰摂取はカナダの医療システムに毎年50億ドルの費用負担

Excess sugar consumption costs Canada’s health-care system $5 billion each year

15-MAR-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/946340

The Canadian Journal of Public Health。

(糖尿病などの治療コスト。透析までいくと費用は高額になる)

 

-世界の脆弱な人々は自宅で調理によって汚染されている、新しい調査が発見

World’s vulnerable are being polluted in their own homes as they cook, finds new Surrey study

16-MAR-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/946572

世界の主要都市12の低所得家庭は料理による排出でひどく汚染されている。特に室内汚染が多い調理方法は揚げること。燃料では炭が汚染が多くガスが少ない。Environment Internationalに発表された研究

(電子レンジが一番クリーンなのでは)

 

-腸内の毒素生産性酵母がIBDを悪化させる

Toxin-producing yeast strains in gut fuel IBD

16-MAR-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/946678

Candida albicans酵母系統の一部は炎症性腸疾患(IBD)患者にダメージとなる可能性がある。Nature。

 

-タバコ税を高くすると子どもの死亡が減る-初めての世界推定

Higher cigarette taxes reduce child deaths – first global estimates

16-MAR-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/946429

PLOS Global Public Health

 

-研究:フタル酸暴露-「どこにでもある」化合物-は子どものがんリスクをあげるかもしれない

Study: Exposure to phthalates — the 'everywhere chemical' — may increase children’s cancer risk

16-MAR-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/946685

Journal of the National Cancer Instituteに発表された妊娠中から子ども時代の間の医薬品由来フタル酸暴露と小児がん発症率の関連を調べたデンマークの研究。1997年から2017年の間の合計約130万人の出産のうち2027人が小児がん。妊娠中ではなく子ども時代のフタル酸暴露が小児がん全体の20%高率と関連があった

(医薬品のカプセルよりサプリメントのカプセルのほうが多い人がいるのでは)

 

-調製乳企業は欠陥のある根拠にも関わらずアレルギー製品を薦め続けている

Formula milk companies continue to push allergy products despite flawed evidence

16-MAR-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/946488

The BMJ。牛乳タンパク質を加水分解したミルクのアレルギーリスク低減表示について。

 

その他

-SMC NZ

数週間以内に旅行客がやってくる-専門家の反応

Tourists to arrive within weeks – Expert Reaction

16 March 2022

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2022/03/16/tourists-to-arrive-within-weeks-expert-reaction/

ニュージーランドの世界への扉は予想より早く開く-4月半ばにオーストラリア

5月2日からは英国や米国

ニュージーランドの感染者が他国と同程度という事実は国境制限が最早感染抑制の有効なツールではないことを意味する。次の変異株が来れば状況は変わる可能性がある、等

 

-SMC UK

香港のCOVID-19状況への専門家の反応

expert reaction to COVID-19 situation in Hong Kong

MARCH 15, 2022

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-covid-19-situation-in-hong-kong/

何人かのジャーナリストから現在の香港のCOVID-19の患者と死者の急増について質問があった。そこでJulian Tangのコメントが役に立つだろう。

Leicester大学臨床ウイルス学呼吸科学名誉准教授Julian Tang博士

2022年2-3月の香港の感染者数と死者を、オミクロンが初めて出現した2021年12月から2022年1月の英国と比較すると、人口あたりの数字は香港のほうが悪く、香港のワクチン接種していない高齢者の死亡率はワクチン展開前の英国の第一波に似ている。

香港の強制隔離はパンデミック初期には確かに有効だったが、ゼロCOVID戦略を継続するのは不可能で、集団検査と新しく作ったモバイル隔離センターでの隔離はむしろウイルス拡散を促進している可能性が高い。さらに以前の変異株には比較的効果が低く、オミクロンに対する中和抗体が検出できないCoronaVacワクチンを広く使っていることが状況を悪化させている。理想的には香港はmRNAワクチンを使い、ゼロCOVID戦略を止める必要がある。

(NZとHKが対照的。)