[EPA]EPAは人々をがんリスクから守るための歴史的一歩として、現在使用中のアスベストの禁止を提案する
EPA Proposes to Ban Ongoing Uses of Asbestos, Taking Historic Step to Protect People from Cancer Risk
April 5, 2022
現在米国に輸入されていることが知られている唯一のアスベストであるクリソタイルアスベストを禁止する提案
現在米国に輸入されているクリソタイルアスベスト原料は塩素アルカリ産業でのみ使われている
EPA Actions to Protect the Public from Exposure to Asbestos
https://www.epa.gov/asbestos/epa-actions-protect-public-exposure-asbestos
[WHO]何十億もの人々がいまだに不健康な空気を吸っている:新しいWHOデータ
Billions of people still breathe unhealthy air: new WHO data
4 April 2022
https://www.who.int/news/item/04-04-2022-billions-of-people-still-breathe-unhealthy-air-new-who-data
現在6000以上の都市が空気の質を監視している
世界人口のほとんど全て(99%)がWHOの空気の質の基準を超過する空気を吸って健康を脅かされている。
4月7日は世界健康デー
(世界中がアウトになる「基準」の意味とは?設定の際の思想が違うものを一律に基準として奉るのはどうよ)
論文
-植物ベースの肉代用品のウシ製品と温室効果ガス排出への影響
Impact of plant-based meat alternatives on cattle inventories and greenhouse gas emissions
Jayson L Lusk et al., 2022 Environ. Res. Lett. 17 024035
https://iopscience.iop.org/article/10.1088/1748-9326/ac4fda
新しい植物ベースの肉代用品(PBM)は、もし動物由来の肉に置き換われば、経済、環境、動物の福祉に相当な影響がありうる。そうなるかどうかは消費者がどのくらい受け入れるか、畜産業界の構造や他の部門との関係などによる。PBMの値段と需要の変化による影響を推定した。
-言論の自由を守りながら「COVID-19デマ」を減らす
Reducing “COVID-19 Misinformation” While Preserving Free Speech
William M. Sage et al., March 31, 2022
JAMA. Published online March 31, 2022
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2790859
COVID-19のリスク、予防、治療に関するデマは命に関わる。デマの源は多様で、それを拡散し信じる動機は多い。
医師などに根拠のない医学助言を提供させないための法律を作るには課題がある
以下問題点等
-ワクチンへの意欲に関しては、気持ちを変えるのは難しい
Hard to change minds when it comes to vaccine willingness
5-APR-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/948863
American Journal of Epidemiologyに発表されたカナダ中高年24000人のCOVID-19ワクチン意欲の最大の調査
納得してもらうのが困難な人たちはごく僅か
50才以上の84%はCOVID-19ワクチンを喜んであるいは何らかの形で受けるだろうと回答し、10%はわからない、受けないと回答したのは6%のみ。
受けないと回答した人たちは年齢が若く、女性で、教育レベルと収入が低く、白人でなく、田舎に住む可能性が高い。そして受けない理由は安全性と有効性への疑問。過去の予防接種歴も重要な関連因子で、インフルエンザワクチンを受けたことのある人はCOVID-19ワクチンも受ける意欲がある。
ワクチン接種率を改善するには標的を絞ったアウトリーチが重要。
Nature
-エディトリアル
EUはロシア依存の終わりと気候目標達成を同時にできる
The EU can simultaneously end dependence on Russia and meet climate goals
05 April 2022
https://www.nature.com/articles/d41586-022-00920-y
ロシアの化石燃料依存を断念して速やかにクリーンエネルギーに移行すべき
(だからドイツの原子力放棄は悪手だとずっと言われていたのに)
-ウクライナでの戦争がエネルギー、気候、食料にとって何を意味するか
What the war in Ukraine means for energy, climate and food
05 April 2022 Jeff Tollefson
https://www.nature.com/articles/d41586-022-00969-9
ロシアの侵攻は短期的に価格急増を引き起こしたが、長期的には持続可能性方向へのシフトを促す可能性がある
ロシアから天然ガスを輸入しているEU、特にドイツはエネルギー源のシフトが急務
食料価格は短期的には買いあさり等で増加するが世界的には備蓄は十分ある。しかし燃料価格が増加するので食品供給網全体では相当なコスト増加になるだろう。それは既に貧困な人々に最も重くのしかかる。
-ロシアはウクライナで化学兵器を使うだろうか?研究者はリスクを評価する
Will Russia use chemical weapons in Ukraine? Researchers evaluate the risks
05 April 2022 Davide Castelvecchi
https://www.nature.com/articles/d41586-022-00948-0
アナリストはロシア軍が化学兵器を使う可能性を恐れる理由と、もし使ったらどうやってそれを知るかについて説明する
その他
-科学を黙らせる:ノースカロライナ州はウォーク(意識高い)活動家を宥めるためにパネルディスカッションをキャンセル
Silencing Science: NC State Cancels Panel Discussion To Appease Woke Activists
By Cameron English — April 5, 2022
ノースカロライナ州立大学が最近科学アウトリーチイベントを、話者の肌の色が正しくないためキャンセルした。大学組織が教育よりも過激な社会運動を優先したもう一つの例である
大学の遺伝子組換えと社会センターが予定していたイベントに対してツイッターで登壇者が全員(といっても全員で3人)白人男性であると非難が巻き起こっていた
(おそらくそれだけではなく反GMO活動家の標的になっていたスピーカーが含まれるから。
イベントのキャンセルをこうすればいいのだという素晴らしい事例だと喜んでいるのが社会正義“social justice”だそう)