2022-04-28

[EFSA]栄養プロファイリング―EUの農場から食卓まで戦略のための科学的助言

Nutrient profiling – scientific advice for EU Farm to Fork initiative

19 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/news/nutrient-profiling-scientific-advice-eu-farm-fork-initiative

欧州では、エネルギー、飽和脂肪酸、ナトリウム、添加糖/遊離糖の摂取が多すぎるため、それらを減らすことが不健康な食事に関連する慢性疾患を防ぐのに役立つ。一方、ほとんどの欧州の成人集団で食物繊維とカリウムの摂取量が少なすぎるため、それらを増やすことは健康増進に寄与することにもなる。

これらは、本日発表された栄養プロファイリングに関連するEFSAの科学的助言の主な知見である。私達の栄養の専門家は、欧州人にとって公衆衛生上重要な栄養素と非栄養素の食品成分、欧州人の食事に重要な役割を果たす食品グループ、栄養プロファイリングのための栄養素の選択を支援する科学的基準を特定した。

欧州委員会は包装前面の栄養素表示のための将来のEU全域システムの開発や、食品の栄養と健康強調表示の制限条件の双方に情報提供するために、EFSAの科学的助言を要請した。重要なのは、EFSAはこれらの目的のために特定の栄養素プロファイリングモデルの評価や提案をしなかったことである。(詳細は以下のFAQsの意見参照)

 

パブリックコメント募集に多くの参加

EFSAは2021年11月から2022年1月まで意見案のパブリックコメントを募集した。21カ国の83の団体と個人から529のコメントが寄せられた。

EFSAの栄養及び食品改革ユニット長であるAna Afonso氏は述べた。「フィードバックを提供してくれた全ての方に感謝する。私達の科学者は全てのコメントを調べ、全ての質問を検討した。あなた方の意見は私達の評価の範囲を明確にし、EFSAの権限外の要因と科学的貢献の境界をより正確にするのに役立った。」

栄養分野におけるEFSAの役割や責任について誤解を示すコメントもあった。これらの問題には以下のFAQで対応している。

 

次に何が起こる?

農場から食卓まで戦略の一環として、欧州委員会は2022年末に消費者に食品情報規定に関する既存の法律の改定を提案するつもりである。委員会が集めた他の根拠と共に、EFSAの科学的意見を委員会の提案に情報提供する。委員会のウェブサイトで利用できるようになると、今後の更新をたどることができる。

 

・統一された包装前面栄養義務表示開発のための栄養プロファイリングや、食品の栄養と健康強調表示規制のための栄養プロファイル設定に関連する科学的助言

Scientific advice related to nutrient profiling for the development of harmonised mandatory front-of-pack nutrition labelling and the setting of nutrient profiles for restricting nutrition and health claims on foods

EFSA Journal 2022;20(4):7259  19 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7259

(科学的意見)

 

FAQ

栄養プロファイリングのための栄養の選択を指導するのにどの科学的基準を使うべきか

栄養の選択は、主に公衆衛生の重要性により、すなわち、過剰または不適切な摂取が健康の悪影響に関連する時に、推進する必要がある。だが、それらが公衆衛生上重要な他の栄養素の指標であるため、あるいは同じ食品分類内の特定の食品の摂取を優先するためなど、他の理由が含まれる場合もある。

後者の例では、リスク管理者が食品の助言に従って脂肪の多い魚の摂取を奨励するために、栄養プロファイリングモデルに一部のオメガ3脂肪酸を含むことを決定してもよい、と私達の意見で指摘している。これらの脂肪酸の摂取に関するデータは、適量摂取されているかどうか結論するには不十分だが、それを選択する可能性がある。

 

栄養プロファイリングモデルでどの栄養素を検討する可能性がある?

栄養プロファイリングモデルで検討される可能性があるのは:

飽和脂肪酸、ナトリウム、添加糖/遊離糖の摂取量は、ほとんどの欧州の集団で食事の助言を超えており、過剰摂取量は健康への悪影響に関連する。

欧州の過体重と肥満の高い有病率を考えると、エネルギー摂取量を減らすことは欧州の集団にとって公衆衛生上重要である。

食物繊維とカリウムの摂取量はほとんどの欧州の成人集団で不足しており、不適切な摂取量が健康の悪影響に関連している。

鉄、カルシウム、ビタミンD、葉酸、ヨウ素の摂取量は、特定の亜集団で不適切である。これらの栄養素の食事摂取量の増加が必要量を満たすには十分でないのに対して、いくつかの食品/食品グループはその摂取に重要な貢献をしている。通常は国の政策および/または個別助言で対処されている。

 

欧州人の食事に寄与する主な食品グループは?

様々な食品グループの食事の役割や相対的な寄与は、食習慣や伝統により欧州各国で異なる。

加盟各国の食品ベースの食事ガイドラインで認められているように、デンプン質の食品(主に穀物とジャガイモ)、果実と野菜、豆類、牛乳と乳製品、肉と肉製品、魚と貝、ナッツと種子、ノンアルコール飲料が含まれる。

 

どの食品グループが国家レベルで推奨される?

国のガイドラインでは、全粒穀物、果実と野菜、ナッツと種子、低脂肪牛乳と乳製品、魚と水の摂取を推奨している。食品加工により飽和脂肪酸、糖類および/またはナトリウムの多い食品は、これらの食品カテゴリーに入っていても、一般的には推奨されない。

国のガイドラインも、肉の一部(特に赤身肉や加工肉)の代わりに豆類の定期的な摂取や、飽和脂肪酸の多い油(パーム油、ココナッツオイル、バター、他の動物性脂肪)の代わりに一価不飽和および多価不飽和脂肪酸の豊富な植物油 (オリーブ、ヒマワリ、トウモロコシ、ナタネ油など)の摂取を奨励している。

 

EFSAは包装前面表示や食品の栄養と健康強調表示のために栄養プロファイルを設定するよう求められた?EFSAが、栄養プロファイルはどのように設定されるべきかについて完全な助言を提供しない理由は?

リスク管理者として、欧州委員会が栄養プロファイリングモデルをこれら2つの異なる目的のために使用するよう提案する。それはEFSAの仕事ではない。

私達の科学的専門家は、両方の目的の栄養プロファイリングモデルの設定には同じ科学的検討が支持できると述べた。だが、それぞれの目的に同じモデルあるいは異なるモデルを使用するかどうかは、リスク管理者の選択である。

欧州委員会は特定の側面だけに科学的助言を要請した:欧州人集団の公衆衛生に重要な栄養素と非栄養素成分の同定(エネルギー、食物繊維など)、欧州人の食事に重要な役割を果たす食品グループ、栄養プロファイリングモデルのための栄養素と非栄養素食品成分の選択を指導できる基準。

 

EFSAは次のことを求められなかった:食品全体および/または食品分類に栄養プロファイルを設定する必要があるかどうか;プロファイルの計算方法について(閾値対.採点法);栄養プロファイルの基準量/基準の選択について(すなわち、その製品のエネルギー、重量、容積単位ごと対 1食ごと);栄養プロファイリングモデルの実現可能性とテストについて。これらの側面は、栄養と健康強調表示のある食品の栄養プロファイルの設定に関連して2008年にEFSAが対処したが、2022年には対象外となった。

 

追加情報

この科学的助言の範囲の背景や、私達の栄養の役割に関連する質問への答えについての詳細は、より詳しいFAQsをご参照ください:

・統一された食品の包装前面表示と健康強調表示規制のための栄養プロファイリングに関するEFSAの科学的助言についてのFAQs(英語のみ)

FAQs on EFSA’s scientific advice related to nutrient profiling for harmonised front-of-pack labelling and restriction of claims on foods (English only)

https://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/topic/faq-nutrient-profiling-mandate.pdf

 

[EFSA]意見等

-ミツバチの飼料中のヒドロキシメチルフルフラール(HMF)の存在に関連する動物の健康リスクの評価

Evaluation of the risks for animal health related to the presence of hydroxymethylfurfural (HMF) in feed for honey bees

EFSA Journal 2022;20(4):7227 20 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7227

(科学的意見)

欧州委員会はEFSAに、ミツバチ飼料中のヒドロキシメチルフルフラール(HMF)の存在に関連する動物の健康リスクを評価するよう求めた。HMFは特定の糖類の分解生成物で、ミツバチの飼料中に存在する可能性がある。HMFはミツバチの急性毒性は低いが、慢性暴露により死亡率が上がる原因となる。 20日間試験で観察された死亡率からベンチマーク用量下限10% (BMDL10)  1.16 μg HMF/ミツバチ/ 日が算出され、毒性データがないまたは十分入手できない、幼虫、雄バチ、女王バチの死亡率も含む基準点として設定された。冬のミツバチは夏のミツバチより寿命が遙かに長く、HMFは明確な時間強化毒性(TRT)(累積毒性)の特性を示している。そのため、50、90、180日間の暴露期間の外挿に基づき、追加の基準点間隔0.21–3.1, 0.091–1.1及び 0.019–0.35 µg HMF/ミツバチ/日がそれぞれ算出された。EU加盟国と88の企業から、全部で219のミツバチ飼料中のHMF濃度の分析データが入手できた。働きバチと幼虫の暴露推定量はそれぞれ0.1~0.48、0.1~0.51 μg HMF/日だった。これらはBMDL10である1.16 μg HMF/ミツバチ/日をかなり下回るため、懸念は確認されなかった。だが、TRTを考慮すると、暴露量が設定した基準点間隔未満の可能性は、暴露期間により、極めて低いからほぼ確実と評価された。ミツバチがHMFで汚染された飼料に数ヶ月間暴露すると、ミツバチの健康の懸念が確認された。

 

-すべての動物種用Corynebacterium glutamicum KCCM 80245株とEscherichia coli KCCM 80246株の複合活動からなる飼料添加物の安全性と有効性(CJ Europe GmbH)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of l‐methionine produced by the combined activities of Corynebacterium glutamicum KCCM 80245 and Escherichia coli KCCM 80246 for all animal species (CJ Europe GmbH)

EFSA Journal 2022;20(4):7247 20 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7247

(科学的意見)

 

-すべての動物種用セピオライトからなる飼料添加物の安全性と有効性(Sepiol S.A and Tolsa, S.A)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of sepiolite for all animal species (Sepiol S.A and Tolsa, S.A)

EFSA Journal 2022;20(4):7250 20 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7250

(科学的意見)

 

-すべての動物種用Escherichia coli CGMCC 7.398株で生産したl-リジン硫酸塩からなる飼料添加物の安全性と有効性(Kempex Holland B.V.)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of l‐lysine sulfate produced by Escherichia coli CGMCC 7.398 for all animal species (Kempex Holland B.V.)

EFSA Journal 2022;20(4):7246 20 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7246

(科学的意見)

 

-すべての動物種用に使用する様々な化学グループに属する香料化合物からなる37の飼料添加物の安全性(FEFANA asbl)

Safety of 37 feed additives consisting of flavouring compounds belonging to different chemical groups for use in all animal species (FEFANA asbl)

EFSA Journal 2022;20(4):7249 19 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7249

(科学的意見)

 

-すべての動物種用化学グループ8に属するβ‐ダマスコン [07.083]と (E)‐β‐ダマスコン[07.224]からなる飼料添加物の安全性(FEFANA asbl)

Safety of feed additives consisting of β‐damascone [07.083] and (E)‐β‐damascone [07.224] belonging to chemical group 8 for use in all animal species (FEFANA asbl)

EFSA Journal 2022;20(4):7248  19 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7248

(科学的意見)

 

-募集:EFSAの科学的ガイダンス文書に関する教育資料を開発するパートナー

Wanted: Partners to develop training materials on EFSA’s scientific guidance documents

22 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/news/wanted-partners-develop-training-materials-efsas-scientific-guidance-documents

EFSAはEFSAの権限内の科学的テーマについての教育コースを開発・提供することのできる団体を探している。

食品安全性リスク評価および/または教育開発分野の科学者、指導者および他の専門家達の申込みを募集している。落札者はEFSAの科学コミュニティの知見や専門知識を向上し、EFSAのガイダンス文書や方法論の実践を促進するのに役立つ。

近年、EFSAは欧州の食品及び動物の飼料のリスク評価に大きな進歩をもたらした、いくつかの科学的ガイダンス文書と方法論を開発・改訂した。

興味がある?EUの電子入札ウェブサイト上に詳細があります。

 

-ペット及び非食品生産用動物用寒天からなる飼料添加物の安全性と有効性(Hispanagar)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of agar for pets and non‐food‐producing animals (Hispanagar)

EFSA Journal 2022;20(4):7284  25 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7284

(科学的意見)

 

-認可更新のための全ての反芻動物、イヌ、ネコ用塩化アンモニウム(Ammonium Chloride AF)からなる飼料添加物の安全性と有効性(BASF SE)

Safety and efficacy of the feed additive consisting of ammonium chloride (Ammonium Chloride AF) for all ruminants, dogs and cats for the renewal of its authorisation (BASF SE)

EFSA Journal 2022;20(4):7255 25 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7255

(科学的意見)

 

-認可更新のためのすべての動物種用ナリンギンからなる飼料添加物の評価(HealthTech Bio Actives, S.L.U. (HTBA))

Assessment of the feed additive consisting of naringin for all animal species for the renewal of its authorisation (HealthTech Bio Actives, S.L.U. (HTBA))

EFSA Journal 2022;20(4):7267 22 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7267

(科学的意見)

 

-認可更新のためのすべての動物種用Lactococcus lactis DSM 11037株からなる飼料添加物の評価(Chr. Hansen A/S)

Assessment of the feed additive consisting of Lactococcus lactis DSM 11037 for all animal species for the renewal of its authorisation (Chr. Hansen A/S)

EFSA Journal 2022;20(4):7241  21 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7241

(科学的意見)

 

-認可更新のためのすべての動物種用Lactococcus lactis NCIMB 30117株からなる飼料添加物の評価(Chr. Hansen A/S)

Assessment of the feed additive consisting of Lactococcus lactis NCIMB 30117 for all animal species for the renewal of its authorisation (Chr. Hansen A/S)

EFSA Journal 2022;20(4):7243 21 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7243

(科学的意見)

 

[FDA]どこでもボトル入り飲料水:安全性の確保

Bottled Water Everywhere: Keeping it Safe

04/22/2022

https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/bottled-water-everywhere-keeping-it-safe

消費者は毎年、何十億ガロンものボトル入り飲料水を飲んでいる。 FDAは安全を確保する方法を示す。

 

最近ではほとんど全ての人がボトル入り飲料水を持ち歩いているようだ。

米国食品医薬品局はボトル入り飲料水製品を規制し、確実に安全に飲めるよう取り組んでいる。

FDAは、製造業者に安全・健全で正直に表示した食品の生産に責任を持たせる、連邦食品・医薬品・化粧品法(FD&C Act)でボトル入り飲料水の消費者を保護している。

ボトル入り飲料水に特に焦点を当てた規制がある。それらは:

「同定基準」様々な種類のボトル入り飲料水を定義する規制

「品質基準」ボトル入り飲料水に認められている化学的、物理的、微生物的及び放射性汚染物質などの汚染物質の最大量を設定する規制

「現行適正製造基準」(CGMP)ボトル入り飲料水が安全で衛生的な条件で生産されていることを要求する規制

 

ボトル入り飲料水の種類

FDAはボトル入り飲料水を、安全で適切な抗菌剤が含まれる可能性を除いて、添加成分が含まれていない、ボトルや他の容器に密封された、ヒトが摂取することを目的とした水と説明している。FDAが設定した限度内でフッ化物が添加される可能性もある。

FDAは源泉により一部のボトル入り飲料水を分類している。4つの分類がある:

 

・自噴井戸水。この水は、周囲の岩や粘土の上層から圧力がかかっている、水を含む多孔質岩、砂、土の層でできた帯水層から湧出した井戸から集められている。湧出する際、一般に自噴圧力と呼ばれる帯水層の圧力が、帯水層の位置を超えて、時には地表まで水を押し出す。水を地表に運びやすくするのに他の手段が使われる可能性がある。

・ミネラルウォーター。この水は地下の水源に由来し、少なくとも250ppmの総溶解固形物を含む。ミネラルや微量元素は地下の水源に由来するものでなくてはならない。それらを後から加えることはできない。

・湧き水。この水は、水が自然に地表に流れ出す地下層に由来し、その泉で、あるいは泉に水を供給する地下層から流れ出す掘削孔を通すことだけで集めなければならない。掘削孔を通して水を集めるのに外部の力を利用する場合、その水は自然に地表に流れ出る水と同じ成分や品質でなければならない。

・井戸水。これは帯水層に至る、地面に掘削した穴からの水である。

 

ボトル入り飲料水は、希釈ジュースや風味付けボトル入り飲料水など、飲料の成分として使用される可能性がある。だが、「スパークリングウォーター」「セルツァー炭酸水」「炭酸水」「トニックウォーター」「ソーダ水」などと表示された飲料はFDAの規制ではボトル入り飲料水には含まれない。これらの飲料は代わりにソフトドリンクと見なされる。

 

水道水かもしれない

ボトル入り飲料水は地方自治体の水源に由来するものもある―言い換えると、公共飲料水、あるいは水道水である。地方自治体の水は、通常、ボトルに入れられる前に処理される。水処理の例には次のようなものがある:

・蒸留。水は水蒸気になり、ミネラルが残る。その後水蒸気は再び水に液化される。

・逆浸透膜。水は膜を通すことでミネラルが除去される。

・絶対1ミクロンの濾過。水は1ミクロン―.00004インチのサイズよりも大きい粒子を除去するフィルターを通って流れる。これらの粒子には胃腸の病気を引き起こす可能性のある寄生病原体、クリプトスポリジウムが含まれる。

・オゾン処理。あらゆる種類の飲料水のボトル詰め業者は、通常、水を殺菌するのに塩素の代わりに抗菌剤であるオゾンガスを使用する。(塩素は水に残る味や匂いが加わる可能性がある。)

蒸留、逆浸透、または別の適切な工程で処理されたボトル入り飲料水は、「精製水」と表示することが許される基準を満たす場合がある。

 

品質と安全性の保証

ボトル入り飲料水の連邦品質基準は1973年に初めて導入された。それらは1962年に設定された米国公衆衛生局の飲料水基準に基づいていた。

1974年の安全飲料水法により米国環境保護庁(EPA)に公共飲料水の規制監督が与えられた。その後FD&C 法により、FDAが、ボトル入り飲料水の品質基準が公共飲料水のEPA基準に適合することを保証する責任を取った。

EPAが汚染物質の基準を設定するたびに、FDAが、ボトル入り飲料水にそれを導入するか、その基準はボトル入り飲料水に必要ない、と判断を下す。

ボトル入り飲料と公共飲料水の基準が異なる場合がある。例えば、水が水道事業から家庭の蛇口まで進む際に、配管から鉛が浸出する可能性があるため、EPAは公共飲料水中の鉛の最大限度15ppmを設定した。ボトル入り飲料水に鉛の配管は使われないため、鉛の最大限度は5 ppbに設定されている。

ボトル入り飲料水の生産では、ボトル詰め業者は、FDAが設定・施行した、飲料水の加工やボトル詰めに特有のCGMP規制に従わなければならない。水はサンプリングされ、分析され、安全で衛生的であることを満たさなければならない。これらの規制には、適切な工場や施設のデザイン、ボトル詰めの手順、記録の保持も必要である。

さらに、ボトル入り飲料水の加工業者は、一般的に食品施設としてFDAに登録することが求められる。食品施設として登録が必要な国内外の施設は、FDA食品安全近代化法(FSMA) で義務化されているリスクに基づいた予防的予測管理の要件や、全てのヒトの食品施設を含むこの規則の現代版の現行適正製造基準(CGMPs)に従わなければならない(免除が適用されない限り)。さらなる詳細についてはFDAのヒト用食品の予想管理のウェブページを参照のこと。

その上FDAはボトル詰め工場の査察を監督する。FDAは一般食品安全プログラムでボトル入り飲料水工場を査察し、いくつかの施設の査察は州に委託して実施している。(ボトル入り飲料水会社に毎年ライセンスを取得するよう要求する州もある。)

 

[MFDS]日本産輸入食品の放射能検査の結果

輸入検査管理課

・2022.4.15〜2022.4.21

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43258

・2022.4.8〜2022.4.14

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43257

 

[MFDS]国民の健康を守る「食品衛生法」還暦迎える

食品安全政策課 2022-04-21

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=46324

□ 食品医薬品安全処は「食品衛生法」制定60周年*を迎え、我が国の食品安全政策と食品産業発展の歴史が盛り込まれた「食品衛生法」の変遷史を紹介する。

* 「食品衛生法」制定(1962.1.20.), 施行(1962.4.21.)

○ 政府は「食品安全が国民健康に必須」と認識して、国家次元で食品の安全管理をするために1962年「食品衛生法」を制定した。

- 最初の法令は当時様々な法規に散らばっていた食品の基準・規格、有害食品販売禁止、虚偽表示禁止などの内容で構成された。

○ 以後「食品衛生法」は食品安全レベル向上のために販売業者責任強化と消費者参加拡大などの内容を入れた二度の全面改正*で質的・量的な成長を遂げた。

* 1次全改正(’85.5.10.), 2次全改正(’09.2.6)

- 特に国際基準との調和を成しながら国民安全と直結する規制は強化する一方で、食品製造・流通環境の変化による規制の実効性を高める方向に改正されてきた。

 

□ 過去60年間「食品衛生法」の歩いてきた道は次の通りである。

< 時期別、食品安全政策の主な改正事項 >

① 食品衛生の胎動期1960年代

○ 当時は6.25戦争後で生計維持に汲々し業界の食品衛生意識レベルも低かった時期で、1962年「食品衛生法」が制定・施行された後に発生した「廃容器缶詰製造事件*」は、最初に法を適用した事例として記録された。

*「缶詰業界にメス、捨てた空缶をいい加減に使う」(東亜日報、’62.5.19)

 

② 国際レベルの食品安全管理基板を用意1970年代

○ 「食品衛生法」が制定されて10年が過ぎた1970年代に、政府は国際機関である「国際食品規格委員会(CODEX)*」に加入して「優秀食品指定規定**」を導入するなど食品安全管理システムを補強した。

* 消費者の健康保護と公正な食品取引のために食品の国際基準を設定する国際機関

** SF(Superior Food)食品導入(優秀食品指定制、’70.11.11)

 

③ 食品販売業者の責任を強化1980年代

○ 政府は1988年ソウルオリンピック開催に合わせて食品衛生レベルを高めるため、販売業者の責任を強化*する内容で「食品衛生法」を1次全改正(’85.5.10)した。

* 自主品質検査義務新設、販売業者遵守事項導入、食品衛生団体制度導入、民間検査機関を食品衛生検査機関に指定、食品接客業者衛生等級制導入、事前衛生教育制導入など

 

④ 食品安全業務専門担当機関である食品医薬品安全処が発足1998年

○ 世界貿易機関(WTO)が発足(’95年)し、我が国が経済協力開発機構(OECD)に加入(’96年)し、政府は食品安全管理機能の専門性を強化した。

- これにより1998年食品業務を専門に担当する「食品医薬品安全処」を発足して事前予防的管理システムである食品安全管理認証基準(HACCP)*制度を導入した。

* 食品の原料・製造・加工・流通のすべての過程で食品が汚染されることを防止するために、各過程の危害要素を確認して重点管理する基準

○ また自主回収規定を新設して、衛生上の懸念があったり品質不良などがある場合、販売業者が自ら問題製品を回収するようにした。

 

⑤ 消費者中心に食品安全政策を転換2000年代

○ 国民所得レベルが向上して食品安全に対する国民の関心が増加し、食品安全政策が販売業者中心から消費者中心に転換された。

- これにより政府は食中毒事故の迅速対応のために食中毒の定義と食中毒発生時に医師などの報告義務(’03年)を新設した。

- 同時に消費者とともにする食品安全実現のために「消費者衛生点検報告制度」、「食品などの異物報告制度」も新設された。

○ また、食品有害事件に対する処罰強化のための「不当利得還収制*」と「メラミンなど有毒・有害物質検出時輸入・販売禁止」などを主な内容で「食品衛生法」を2次全改正(’09.2.6)した。

* 危険食品の販売などで経済的利益を得た販売業者に対して、該当食品など小売価格に相当する金額を課徴金で賦課

○ 一方、健康に対する国民関心の増加で健康食品市場が活性化することにより、健康機能食品の安全性・機能性を評価して流通秩序を管理できるように「健康機能食品に関する法律」を制定(’02.8.26)した。

- 同時に、子供に安全で栄養価の高い食品を供給するための「子供食生活安全管理特別法」も制定(’08.3.31)し、専門的な食品安全管理の根拠を用意した。

 

⑥ グローバル時代、輸入食品の安全管理を強調2010年代

○ 国家間自由貿易協定(FTA)締結(’04)を皮切りに、我が国への食品輸入の増加に伴い、輸入者の輸入食品に関する責任意識を強化して輸入食品の安全性を確保するために法令を改正*した。

* 検査命令制(’11年)、輸入食品申告代行者制度導入、海外製造所実体調査制度(’13年)

- さらに、輸入量急増による輸入食品の安全管理システム強化のために、各法律に分散された輸入食品関連条項を統合し「輸入食品安全管理特別法」を制定(’15.2.3)した。

○ また、慢性的な違法行為根絶のために重大なリスクをもたらす常習的食品事犯に対して最小1年以上の実刑が宣告されるように刑量下限制を適用し不良食品で得た不当利得は最大10倍まで還収するようにした。

- 同時に正確な食品検査行政が成り立つように「食品再検査制度(’14)」を整備して、消費者権利強化のために「遺伝子組換え食品表示制度(’16)」を新設した。

○ 一方、国民に正確な情報を提供し、販売業者が不当な表示・広告行為を禁止するように「食品等の表示・広告に関する法律」を制定(’18.3.13)した。

 

< 民間の食品安全管理能力強化のための主な改正事項 >

□ 我が国はこれまで販売業者に対する規制を強化する方向で食品衛生政策を強化する一方、自律と責任に基づいた民間の食品安全管理能力を拡大するための政策の方向を「食品衛生法」に反映してきている。

○ 主な改正事項では、▲食品販売許可制の申告制の転換*(’99年)、▲フードトラックを利用した食品調理・販売許可(’14年)、▲飲食店のショップ・イン・ショップ許可(’16年)、▲一人の販売員が複数の製菓店を運営する場合、調理場共同利用許可(’19年)、▲業者被害防止のための自家品質検査再検査制度導入(’21年)などがある。

* 販売許可:許可制(’62)→申告制(’99)→食品製造・加工業など登録制(’12)

- 特にCOVID-19による販売業者の経済的困難を緩和するために、飲食店屋外営業の許容(’20年)と共有キッチン*など法的に運営できるように業種を新設(’20年)した。

* 営業に必要な調理施設を備えた1個のキッチンを2人以上の販売業者が共に使えるように許可された空間

 

□ 食薬処は今後も時代的状況と経済社会的条件により食品安全と関連が少ない規制は改善して、国民の権益と健康を保護するための食品安全管理体系を合理的に整備するなど「食品衛生法」が発展していけるように持続的に努力する。

 

<添付>

1.「食品衛生法」 設定・改正現況

2.年代別食品衛生主要政策

3.記事と写真で調べる「食品衛生法」半世紀

 

[MFDS]健康をプレゼントする、ナトリウム・糖類減らしたおいしいレシピ提案

食生活栄養安全政策課 2022-04-21

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=46323

□ 食品医薬品安全処は家庭で健康的な食生活を実践できるように、ナトリウムと糖類を減らしたおいしい食卓メニューを入れた「私たちの体が願うおいしい食卓」10周年記念特別版を発刊した。

○ 食薬処は低糖・低塩食に対する関心が高まることにより、健康的なレシピを提供するため「私たちの体が願うおいしい食卓」料理パンフレットを2012年から毎年発刊しており、今年発刊10回目を迎えて10周年記念で用意した。

○ 特別版には、2021年のナトリウム・糖類低減料理コンテストで選ばれた40個のおいしい料理メニューと、過去1~9冊に収録されたメニューの中から20個の人気料理メニューを選定した。

- また、▲材料準備と調理過程、▲ナトリウム・糖類を減らす調理要領、▲熱量、炭水化物、タンパク質、脂肪、ナトリウムなどメニュー別栄養成分分析資料、▲メニュー組み合わせによる一食のおすすめなどが含まれる。

□ 食薬処は2012年から今回発刊する特別版までを食品安全国ホームページとインターネット(教保文庫)で無料提供している。

<添付>

1.私たちの体が願うおいしい食卓10周年特別版

2.食品安全国(ナトリウム糖類減らしたレシピ)

 

[MFDS]COVID-19予防・治療広告、食品・医薬品オンライン購入してはいけません!

サイバー調査チーム 2022-04-15

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=46310

□ 食品医薬品安全処はCOVID-19予防・治療効果がある食品だと不当広告・販売したり、オンラインで販売してはいけない医薬品・自家検査キットなどをオンラインで違法販売したホームページ439件を摘発して迅速に接続停止などの措置をした。

○ 今回の点検はCOVID-19 関連予防・治療製品に対する需要が増加するにより、国民の健康に対して有害な影響の懸念があるオンライン上の不法広告・販売行為を阻止して、消費者被害を予防するために実施した。

□ 点検の結果、▲食品関連101件、▲医薬品関連251件、▲医療機器(自家検査キット) 関連87件を摘発した。

○(食品)COVID-19、風邪などの病気予防・治療効果などを広告・販売した掲示物101件を摘発して接続停止、行政処分依頼措置した。

- 主な摘発類型は、▲病気予防・治療広告(96件)、▲消費者欺瞞広告(2件)、▲医薬品誤認・混同広告(1件)、▲健康機能食品誤認・混同広告(1件)、▲偽・誇大広告(1件)である。

<添付> 主な摘発事例

 

[MFDS]「鹿胎盤幹細胞」関連、オンライン違法行為の点検結果

サイバー調査チーム 2022-04-14

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=46306

□ 食品医薬品安全処は食品原料として使用できない「鹿胎盤幹細胞」を使ったように広告を出して消費者を幻惑するオンライン掲示物を集中点検した結果、「食品等の表示・広告に関する法律」を違反した掲示物136件と「輸入食品安全管理特別法」を違反した4業者を摘発して、放送通信審議委員会などに掲示物停止と管轄行政機関に行政処分などを要請した。

○ 今回の点検は、食品などに「鹿胎盤」原料を使ったが「鹿胎盤幹細胞」を使ったと偽広告をし、病気予防・治療に効能・効果があることなど不当広告する事例があり消費者被害を予防するために実施した。

※ 動物胎盤(鹿、牛、豚、羊、馬、ウサギ、ロバ)は食品原料として使用可能だが、「鹿胎盤幹細胞」は「食品基準及び規格」の原料リストに登載されておらず、安全性・健全性が立証されていないため食品原料として使用不可

<添付>  不当広告の主な事例

 

(参考 消費者庁

連鎖販売業者【リーウェイジャパン株式会社】に対する行政処分について

2021年08月03日

https://www.caa.go.jp/notice/entry/025106/

「鹿の幹細胞やから、そこから新しい細胞を作っていく。全ての細胞の基本になるのは幹細胞やから、新しく細胞が作られて、病気が治っていく。だから、全ての病気に効く。癌も治る。アトピー、難病に効く。」)

 

[MFDS] [報道参考] 輸入農産物使用農薬のリスク評価安全情報を公開

残留物質課 2022-04-14

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=46304

□ 食品医薬品安全処、食品医薬品安全評価院は、輸入農産物に使用されるエチプロールEthiprole(殺虫剤)、ニトラピリンNitrapyrin(殺菌剤)など2種の農薬に対して、一日摂取許容量(ADI)を設定した農薬一日摂取許容量設定報告書を「残留物質情報」 ホームページに公開した。

○ 食薬処は設定された農薬の一日摂取許容量を活用して残留許容基準を設定*し、これに伴い該当農薬を使用した農産物の輸入が可能になる。

* エチプロール(mg/kg / ‘21.9.30):大豆0.05, コーヒー豆0.07

* ニトラピリン(mg/kg / ‘22.1.27):モロコシ/トウモロコシ0.1, 小麦0.5, ジャガイモ0.6

 

[MFDS]ニコチン酸の過剰摂取予防のために使用対象を制限

添加物基準課 2022-04-13

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=46303

□ 食品医薬品安全処はビタミンB3の一種であるニコチン酸*の使用対象食品を制限する内容を主な枠組みとする「食品添加物の基準及び規格」告示一部改正案を4月13日行政予告する。

* 栄養強化剤として使用されるニコチン酸は、ビタミンB3の一種として欠乏時に皮膚炎などを起こすことがある栄養成分で、過剰摂取すると発熱、胃腸障害など副作用発生

○ 今回の改正案は食品製造に使用される食品添加物の使用基準を強化し、より安全な食品消費環境を作り、消費者の好みに合う食品を製造するために必要な様々な食品添加物の使用を可能にするために設けた。

□ 改正案の主な内容は、①ニコチン酸の使用対象制限、②様々な腸溶性健康機能食品を作るために必要な食品添加物の追加認定、③液状健康機能食品を精製・カプセルで製造できるようにケイ酸カルシウムの使用許可、④乳・幼児食に使用できるアミノ酸11種追加、⑤甘味料で使用されるステビオール配糖体構成物質の追加認定など。

 

① ニコチン酸が食品添加物で過剰摂取される事例を防止するため、従来は食肉、魚介類を除くすべての食品に使用可能であったものを、特殊栄養食品、特殊医療用途食品、健康機能食品、栄養強化小麦粉にのみ使用対象を制限する。

* 特殊栄養食品などは栄養成分の供給を目的に製造される食品であり、食品公典などで使用量を制限していて過剰使用を防止することができる

- 現在、ニコチン酸は別途の使用量制限なしに栄養学的・技術的効果のために最小量を使用するように規定しているが、最近ニコチン酸が過量添加された製品を摂取して副作用が発生する事例*があり、使用対象制限の必要性が提起された。

*(’14年)ニコチン酸過剰 「サンシュユ製品」 摂取で副作用事例発生、(’19年)ニコチン酸過量含有疑い製品国民請願検査結果、3業者6製品回収

- 参考に、ニコチン酸使用対象食品以外にニコチン酸を添加しなければならない場合には、ニコチン酸と同じ役割をするが副作用がないニコチン酸アミドに変えて使用することができ、食品製造に特別な影響を与えないとみられる。

 

② 腸溶性健康機能食品製造のために腸溶性基剤*であるフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを新規食品添加物と認定する。

* 胃で分解されず腸で分解される特性を有し、プロバイオティクスのように腸で作用すべき健康機能食品の製造に活用

- 従来は腸溶性基剤としてシェラック*しか使用できなかったが、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを新規認定することで、より多様な腸溶性健康機能食品を作ることができるようになる。

* 主に健康機能食品のカプセルなどをコーティングするのに利用する食品添加物として、胃液と同じ酸性に溶けず中性に溶解する特性で腸溶性製品に使用可能

 

③ EPA・DHA含有油脂など液状健康機能食品原料を錠剤(tablet)など固体形態で製造できるようにケイ酸カルシウムの使用を許可する。

- ケイ酸カルシウムは液体吸収率が優れていて、液状形態の健康機能食品を保管・摂取が便利になるように固体形態の錠剤・カプセル製品で製造することを容易にする。

 

④ タンパク質の消化が困難またはアレルギーがある乳・幼児のために乳・幼児食に使用可能なアミノ酸11種を国際基準と同一*なレベルで追加して、既に使用が許可されているアミノ酸11種とともに、今後は合計22種が乳・幼児食で使用可能になる。

* CODEXでは乳・幼児食にアミノ酸22種を許可

 

⑤ 併せて、甘味料として使用されているステビオール配糖体の甘さを改善するために、ステビオール配糖体の構成成分をレバウジオシドAなど9種からレバウジオシドMなど4種*を追加して13種に拡大する。

* レバウジオシドMなどは既存構成物質に比べて苦味およびアクが少なくて、甘みの強度および持続時間を増加することができる

<添付> 「食品添加物の基準及び規格」告示一部改正案の主な内容

 

[MFDS] [報道参考] 食薬処次長、子供嗜好食品の品質認証拡大のためにコミュニケーション強化

食生活栄養安全政策課 2022-04-12

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=46301

□ 食品医薬品安全処次長は、キャンディ・菓子・氷菓など子供たちが好んで食べる子供嗜好食品を生産するロッテ製果の製造工場を訪問して、子供嗜好食品の安全・栄養管理現況を直接見て現場の声を聞いた。

<添付> 子供嗜好食品の品質認証制度案内(カードニュース)

 

[NASEM]ヒト健康に影響する抗菌剤耐性菌類の発生に与える植物農業慣行の役割:ワークショップシリーズ

The Role of Plant Agricultural Practices on Development of Antimicrobial Resistant Fungi Affecting Human Health: A Workshop Series

https://www.nationalacademies.org/our-work/the-role-of-agricultural-practices-on-development-of-antimicrobial-resistant-microbes-affecting-human-health-a-workshop-series

2022年6月21、22、27日の3日にわたるシリーズ

世界中で農業での防かび剤の使用はどのくらいなのか?植物病原体と標的ではない環境微生物叢のAMRのメカニズムは?それらはヒト病原体のAMRに影響するか?どうすれば農業におけるAMRの発生を減らせるか?等

 

論文

-日本におけるSARS-CoV-2感染に関連する行動要因

Behavioral factors associated with SARS-CoV-2 infection in Japan

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/irv.12992

感染研

2021年6-8月にSARS-CoV-2検査を受けた人の症例-対照研究。778人中266人が陽性で年齢の中央値は33才。過去2週間の行動を質問。

 

-プラスチックを食べる酵素は何十億トンもの埋め立てゴミをなくせる

Plastic-eating enzyme could eliminate billions of tons of landfill waste

27-APR-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/950900

Natureに発表されたテキサス大学の研究。ポリエチレンテレフタレートの脱重合酵素

 

-Mayoクリニックの専門家は食事を改善しがんリスクを減らすための公衆衛生対策を呼びかける

Mayo Clinic expert calls for public health measures to improve diet, reduce cancer risk

27-APR-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/951050

The New England Journal of Medicineに掲載されたレビューで、米国と他の高所得国で観察されている50才未満の大腸がんの増加への対策として食生活の改善による肥満削減を要請

Increasing Incidence of Early-Onset Colorectal Cancer

Frank A. Sinicrope,

N Engl J Med 2022; 386:1547-1558

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMra2200869

(早期発症大腸がんは数としては多くはないが増加していることが懸念されていて理由はまだ不明。でも対策として要求しているのは一般的な大腸がんのリスク要因)

 

Nature

-Natureエディトリアル

雇い主は研究を参考にリモートワークを成功させることができる

Employers can make remote working a success by listening to research

27 April 2022

https://www.nature.com/articles/d41586-022-01044-z

バーチャルでの仕事は普及した。オンラインでの創造性強化を研究が支援できる

過去2年、社会科学者が対面会議がオンラインになると何がおこるのかを解析することに多くの時間を費やした。その結果は発表され始めている。

一部の知見は予想通りだろう:例えばブレインストーミングや関係を構築するには対面の方が良い。一方通勤時間の短縮や一部の仕事では生産性や自主性が上がった。

今週Natureに発表された研究は、ある種の状況ではビデオ会議より対面のほうがより創造性を育むという。では何故物理的に近くにいることが創造性にとって良かったのか?視野が固定されていることが影響した可能性がある。ビデオ会議で負の影響がない側面もある。例えばリストから選ぶような場合。この研究はバーチャルと対面を比較したたくさんの研究のうちの一つである。これらの結果は既存のビデオ会議ツールと技術を使ったもので、それらは常に進化し続ける。ハイブリッドでの仕事が当然になるだろう。学んだことに基づいてより成功する仕事のしかたを作ろう

 

-Nature ワールドビュー

医療規制機関:動物実験の先を見越す

Medical regulators: look beyond animal tests

Merel Ritskes-Hoitinga

https://www.nature.com/articles/d41586-022-01110-6

COVID-19ワクチンの迅速承認に使われた柔軟なアプローチはより広範に採用するに値する

(ワクチンやプロバイオティクスのようなものの動物実験がヒトにあまりあたはまらないのはわかっているので、適切な試験をするように、ということでしかないような)

 

-Nature技術特集

より良い作物のためにあなたなりの塩基編集

Base edit your way to better crops

27 April 2022  Michael Eisenstein

https://www.nature.com/articles/d41586-022-01117-z

植物科学者は重要作物の生産性と消費者へのアピールを正確に調整するためにゲノム編集技術に向かう

一塩基編集とプライム編集の話

 

-Natureニュース

中国は次の「CRISPRベビー」スキャンダルを阻止するために倫理に焦点を合わせる

China focuses on ethics to deter another ‘CRISPR babies’ scandal

27 April 2022  Smriti Mallapaty

https://www.nature.com/articles/d41586-022-01051-0

しかし政府の声明が科学者による倫理違反の研究を阻止するかどうかには疑問

(中国政府が言う「倫理」を誰が信頼できるだろうか?)

 

-書評

奴隷にされた人々と疫学の誕生

Enslaved people and the birth of epidemiology

25 April 2022  Mary T. Bassett

https://www.nature.com/articles/d41586-022-01113-3

病気のデータは大西洋を越えて取引された身の毛もよだつ記録から得られた

Jim Downs 著「帝国の病:植民地主義、奴隷制度、戦争が医学をどう変えたかMaladies of Empire: How Colonialism, Slavery, and War Transformed Medicine」の書評

歴史学者Jim Downsによる疫学の土台が奴隷船と囚人と戦争であることを明らかにした本。John Snowがロンドンのコレラのアウトブレイクを調べるより前に医師たちはコレラのアウトブレイクについて観察し議論していた。

疫学は個人の物語ではなく数字として表現された集団の健康に関するパターンを扱う。COVID-19パンデミックはいかに人々が数字に慣れるかを示した。死亡者の数からは失われた全てを知ることはできない。疫学とは別に、物語も一緒に存在すべきである。

(一部のみ。疫学が栄えるには病気になる集団が必要なのでCOVID-19パンデミックで英国が素晴らしい疫学的業績を示したことは国民としてはどう評価すべきなのだろう?)

 

その他

-カナダ人の8人中1人はワクチン神話を信じている、調査が明らかにした

One in eight Canadians believe vaccine myths, survey reveals

Lynn Chaya  Apr 26, 2022

https://nationalpost.com/health/one-in-eight-canadians-believe-vaccine-myths-survey-reveals

最も広く信じられているのは「研究者らはCOVID-19ワクチンの開発を急いだため有効性と安全性は信用できない」であった

2022年3月の3000人の調査。9つのCOVID関連神話を提示して事実かどうか尋ねた。米国、メキシコとも比較。全体的にアメリカ人の方が神話を信じている人が多い。カナダ人12%アメリカ人18.5%