2022-05-23

[EFSA]意見

食品添加物としてのポリグリセリン脂肪酸エステル(E 475)の再評価のフォローアップ

Follow‐up of the re‐evaluation of polyglycerol esters of fatty acids (E 475) as a food additive

EFSA Journal 2022;20(5):7308 16 May 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7308

(科学的意見)

ポリグリセリン脂肪酸エステル(PEFA,E 475)は、以前の食品添加物および食品に添加される栄養源に関するEFSAのパネル(ANS)に2017年に再評価された。この評価のフォローアップとして、食品添加物および香料に関するパネル(FAF)は、E475のEU規格の修正を支援するために確認されたデータのギャップに対処している。パネルはE475に存在する可能性のある望まれない不純物と成分のリスク評価を行った。パネルは、この4つの有毒元素(ヒ素、鉛、水銀、カドミウム)のEU規格の最大限度は市販の食品添加物E475の実際の量に基づいて下げる必要があると結論した。パネルは、エルカ酸、3-モノクロロプロパンジオール、グリシジルエステル類の最大限度もE475のEU規格に含む必要があると結論した。あるいは、パネルはE475の製造に使用される油脂がヒトの摂取への適合性に関する各EU規則に従うという要件を含むようE475の定義の修正を助言している。さらにパネルは、規則(EU) No 2019/649に限度、すなわち最終消費者用食品に脂肪100gあたりトランス脂肪酸2gが設定されているため、E475のトランス脂肪酸の含有量には規格制限を設定する必要はないと結論した。最後に、パネルは、E475の製造に使用されるポリグリセロールは、E422の規格(委員会規則 (EU) No 231/2012)を満たすグリセロールから生産される必要があることを示すE475の定義の改定を助言している。この場合、エピクロロヒドリン、アクロレイン、ブタントリオールの各規格制限はE475には必要ない。

 

[EU]RASFF 2022(0515-0521)

警報通知(Alert Notifications)

コロンビア産パッションフルーツのオルトフェニルフェノール・アセフェート・ジメトエート及びオメトエート、原産国不明アプリコットカーネルのシアン化水素、チェコ共和国産CBDオイルのテトラヒドロカンナビノール(THC) 及び未承認新規食品成分カンナビジオール(CBD)、原産国不明ピスタチオのクロルピリホス-メチル、ペルー産アボカドのカドミウム、

注意喚起情報(information for attention)

中国産ペッパーのエチレンオキシド、ベトナム産レイシのペルメトリン、トルコ産グレープフルーツレッドのクロルピリホス、カンボジア産コリアンダーのクロルピリホス・ブプロフェジン・塩化ジデシルジメチルアンモニウム(DDAC)・イプロバリカルブ及びフィプロニル、中国産イチョウ抽出物の水銀、トルコ産ブドウの葉のジチオカルバメート・メタラキシル及びテトラコナゾール、トルコ産レッドグレープフルーツのクロルピリホスメチル、ドイツ産食品サプリメントに使用したインド産オトメアゼナ(バコパモニエリ)の2-クロロエタノール、パラグアイ産玄米のプロピコナゾール及びイミダクロプリド

通関拒否通知(Border Rejections)

トルコ産生鮮レモンのプロクロラズ・クロルピリホス及びクロルピリホス-メチル、トルコ産生鮮グレープフルーツのクロルピリホスメチル、トルコ産レモンのプロクロラズ、トルコ産生鮮ペッパーのホルメタネート及びクロルピリホスメチル、トルコ産アプリコットカーネルのシアン化物高含有、インド産砕いたチリのエチレンオキシド、インド産ゴマ種子の2-クロロエタノール、トルコ産ブドウの葉のジチオカルバメート・メタラキシル及びラムダ-シハロトリン、カナダ産米国で包装した冷凍クランベリーのキンクロラック、インド産チリパウダーのビフェントリン・クロルピリホス・フルオピラム及びテブコナゾールなど、

 

[FDA]FDA はNDI執行裁量のガイダンス案を発表

FDA Releases Draft Guidance on NDI Enforcement Discretion

May 19, 2022

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-releases-draft-guidance-ndi-enforcement-discretion

本日、米国食品医薬品局(FDA)は新規食品成分(NDI)の通知の提出遅延に関するガイダンス案が入手可能になったと発表した。このガイダンス案が最終化されれば、製造業者と販売業者に、限られた期間、限られた状況で、必要なNDIの通知を提出して過去の失敗を修正するよう促すために、執行裁量を行使するFDAの意図を概説する。

1994年の食品サプリメント健康教育法が制定されて以来、一部の食品サプリメントの製造業者や販売業者が、市販前のNDIの通知が必要だが未提出の成分や製品を販売していることにFDAは気づいている。近代化と改革による食品サプリメントの規制を強化するための新たな取り組みについての2019年2月の声明で、FDAは、改革を促進しながら、製品の安全性を適切に評価するために私達の規制の枠組みが十分柔軟で包括的であることを確保する必要性を強調した。このガイダンス案は、最終化されれば、NDIの通知の提出を促す重要な段階となり、この取り組みのカギとなる。

この方針の目標は、最終化されれば、製造業者と販売業者に、必要なNDI通知提出の過去の失敗の修正を奨励することである。執行裁量方針の下で提出された通知は、FDAが市場のNDIを含む食品サプリメントの安全性情報の量を増やすのに役立つ。このガイダンスはNDIの通知条件に依然として従わない企業に対して適切な執行措置を導くのにも役立つに違いない。ガイダンス案で概説されている執行裁量方針は、NDIの通知の届け出に失敗した企業だけに関係している;NDIの通知がタイムリーに提出されている場合でも、異物混入したNDIを含む食品サプリメント(安全上の理由などから)や、食品サプリメントに付随する他の規制要件に対しては適用されない。

このガイダンスと共に、FDAは「新規食品成分の遡及提出(Catch-up New Dietary Ingredient Submission)」といわれるCFSANオンライン提出モジュールで新しい種類の提出を開発している。ガイダンス案が最終化されると、関係者は新規食品成分の遡及提出を通してFDAに遅延通知を電子で提出することができる。通知者は遅延通知を紙で提出することもできるが、FDAは一時的な執行裁量方針で提出される遅延通知には、この電子システムの使用を奨励している。

FDAのNDI通知プロセスに関する更なる質問は、食品サプリメントプログラム室NDIN@fda.hhs.gov.に電子メールで連絡してください。

コメントを提出するには:

ガイダンス案に関するコメントは連邦官報に発表後60日以内に提出しなければならない。Regulations.govに電子コメントで提出することもできる。すべての記載されたコメントは、整理番号FDA-2022-D-0281とガイダンス文書のタイトルをつけて識別する必要がある。

 

追加情報:

企業向けガイダンス案:市販前通知要件の対象となる特定の新規食品成分や食品サプリメントに関する方針

https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/draft-guidance-industry-policy-regarding-certain-new-dietary-ingredients-and-dietary-supplements

プレスリリース:食品サプリメント市場についての安全性情報を増やすことを目的とした新しいFDAのガイダンス案

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/new-fda-draft-guidance-aims-increase-safety-information-about-dietary-supplement-marketplace

新規食品成分の通知提出方法

https://www.fda.gov/food/new-dietary-ingredients-ndi-notification-process/how-submit-notifications-new-dietary-ingredient

新規食品成分(NDI)の通知プロセス

https://www.fda.gov/food/dietary-supplements/new-dietary-ingredients-ndi-notification-process

 

-企業向けガイダンス案:市販前通知要件の対象となる特定の新規食品成分と食品サプリメントに関する方針

Draft Guidance for Industry: Policy Regarding Certain New Dietary Ingredients and Dietary Supplements Subject to the Requirement for Pre-market Notification

MAY 2022

https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/draft-guidance-industry-policy-regarding-certain-new-dietary-ingredients-and-dietary-supplements

コメント提出は2022年7月19日まで

連邦試食品・医薬品・化粧品法(FD&C Act)の第413(a)(2)章(21 U.S.C. 350b(a)(2))で、食品に使用される材料として食品供給中に存在しなかった新規食品成分(NDI)やNDIを含む食品サプリメントの製造業者と販売業者は、製品を州際通商に導入する少なくとも75日前にFDAに市販前安全性通知を提出しなければならない。必要な市販前通知がFDAに提出されていない場合、FD&C 法の第413(a)章(21 U.S.C. 350b(a))は、NDIを含む食品サプリメントはFD&C法第402(f)章(21 U.S.C. 342(f))に基づき、異物混入とみなされると規定している。

FDAは、一部の製造業者と販売業者が、FD&C法第413(a)(2)章で市販前NDI通知が必要だが提出されていない製品を販売していることに気付いている。市場のNDIを含む食品サプリメントについての安全性の情報量を増やし、リスクに基づいた規制を促進するために、私たちは製造業者、販売業者、執行裁量を行使する意図のある他の関係者に、限られた期間、限られた状況で、NDIの通知を提出し過去の失敗を修正する取り組みを奨励する情報を提供している。

 

関連情報源

・食品サプリメント

https://www.fda.gov/food/dietary-supplements

・食品サプリメントガイダンス文書& 規制情報

https://www.fda.gov/food/guidance-documents-regulatory-information-topic-food-and-dietary-supplements/dietary-supplements-guidance-documents-regulatory-information

・新規食品成分の通知提出方法

https://www.fda.gov/food/new-dietary-ingredients-ndi-notification-process/how-submit-notifications-new-dietary-ingredient

・新規食品成分(NDI) 通知プロセス

https://www.fda.gov/food/dietary-supplements/new-dietary-ingredients-ndi-notification-process

 

参考

新規食品成分遡及提出(CND)のために必要な情報

Information Needed for a Catch-up New Dietary Ingredient Submission (CND)

May 19, 2022,

https://www.fda.gov/food/new-dietary-ingredients-ndi-notification-process/how-submit-notifications-new-dietary-ingredient

 

[FDA] FDAは食品包装材における特定のフタル酸エステル類の使用を制限し、最新の食品接触用途及び安全性データに関する情報提供を求める文書を発行する

FDA Limits the Use of Certain Phthalates in Food Packaging and Issues Request for Information About Current Food Contact Uses and Safety Data

May 19, 2022

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-limits-use-certain-phthalates-food-packaging-and-issues-request-information-about-current-food

本日、米国食品医薬品局 (FDA) は、食品添加物請願2件と、食品接触用途のフタル酸エステル類に関するFDAの措置を求める市民請願1件に対する回答を発表した。また、食品接触用途の特定のフタル酸エステルの入手可能な安全性データ及び最新の使用情報の要請も行った。すべての3請願には対象となるフタル酸エステルに重複部分があったが、FDAは、各請願でなされた個別の要求、各請願の情報及び食品包装と食品接触用途におけるフタル酸エステルに関連する他の入手可能な情報を評価した後に、請願を個別に評価し、対応した。

食品包装材及び食品接触用途のフタル酸エステル類に関する最近の請願へのFDAの対応

FDAはフタル酸エステルの使用が産業界によって放棄されており、食品接触用途に使用されるほとんどのフタル酸エステルの規定を無くすよう食品添加物規則を改訂した。FDAは、可塑剤、接着剤、消泡剤、表面潤滑剤、樹脂及び殺真菌薬として使用されていた23種のフタル酸エステルと他2物質の食品接触使用の認可を取り消した。この措置は、Flexible Vinyl Alliance(軟質ビニル団体)が2018年7月3日に提出した食品添加物の請願に対応したもので、同団体はこれら25種類の物質の食品接触使用を排除するよう求めた。申立人は25物質の使用が産業界によって放棄されたことを証明した。この措置により、これらのフタル酸エステルは、21 CFRパート175から178のFDA規則の認可物質のリストから除外される。

この措置はまた、食品接触用途におけるフタル酸エステル類の使用を9種のフタル酸エステル類に制限する結果となる‐8種は可塑剤としての使用が認可され、1種はモノマーとしての使用が認可されている。これらの残りのフタル酸エステルの現在の使用をよりよく理解するために、可塑剤としての使用が認可されている8種のフタル酸エステルについて、最新の特定の食品接触使用、使用濃度、食事による暴露及び安全性データに関する情報が求められた。情報の要請は、この使用から生じる暴露は無視できると予想されるため、モノマーとしての使用が許可されているフタル酸エステルは情報提供の要請は行っていない。

いくつかの公益団体が提出した、28種のフタル酸エステル類の食品接触使用を今後規定しないようこの食品添加物規則の廃止を求めた、食品添加物に関する別の請願をFDAは却下した。この食品添加物の請願は、28種のフタル酸エステルすべてを単一の分類としてグループ化し、提案された分類の安全性への懸念に基づいて、FDAの食品添加物規則からこれらのフタル酸エステルのリストを削除することを提案したものであった。FDAは請願が28のフタル酸エステル類を単一に分類することを支持しておらず、請願書は提案された分類のフタル酸エステル類が認可された食品添加物の使用に対して安全ではないことを証明していないと判断した。FDAの連邦官報通知には、請願の主張に対する回答が記載されている。放棄に基づくFlexible Vinyl Allianceの食品添加物請願を許可した結果、公益団体の食品添加物請願が対象としたフタル酸エステル28種のうち23種について、食品添加物の認可が取り消された。

FDAはまた、特定のフタル酸エステル類の食品接触使用の禁止と、食品添加物請願に記載された安全性への懸念を理由に他のフタル酸エステル類の事前認可の取り消しを要求した同じ公益団体による関連する市民請願を却下した。FDAは、科学的データや情報によってこれらの措置が正当であることを証明していないとして、この市民請願を却下した。

FDAは食品接触用途におけるフタル酸エステル類の使用と安全性に関する最新データを求める

FDAは本日、食品接触用途における可塑剤としての使用が認可されている残りのフタル酸エステルについて、入手可能な使用及び安全性の情報を要請した。FDAは一般に、最新の毒性学的知見を有し、入手可能なフタル酸エステルに関する情報を使用しているが、関係者は常に公開されているわけではない情報を入手できる可能性がある。

FDAは、放棄に基づく食品添加物請願に対する本日の措置後も、食品接触用途の可塑剤として使用が許可されている残りの8種類のフタル酸エステルについて、具体的な最新の食品接触用途、使用レベル、食事暴露、安全性データに関する科学的データと情報を求めている。FDAはこれらの情報をもとに、許可されたフタル酸エステル類の食品接触使用に関する食事による暴露の推定値及び安全性評価を更新する可能性がある。

 

[FDA]リコール

QueensMade Lemonade は製品に不純物が混入したことによる自主的リコールを発表する

QueensMade Lemonade Issues a Voluntary Recall Due to Products Being Adulterated

May 19, 2022

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/queensmade-lemonade-issues-voluntary-recall-due-products-being-adulterated

 QueensMade Lemonade LLC Cincinnati は、すべてのジュースタイプの製品の自主的リコールを発表している。製品は、検査を受けずに製造され、安全パラメータを確認することができなかったため、不純物が混入している。

 

[FDA] FDAの企業変革への「オールイン」アプローチ

FDA's “All-in” Approach to Enterprise Transformation

05/19/2022

https://www.fda.gov/news-events/fda-voices/fdas-all-approach-enterprise-transformation

FDAはFDAの企業変革への 「オールイン 」アプローチと題し、より効果的かつ効率的なビジネスプロセス、FDAが審査するデータをより良く利用するための能力向上、これらの活動を支援するために設計されたITシステムのより協調的な開発への道筋を示すFDAの新しい企業強化行動計画を紹介する。

 

[ヘルスカナダ]リコール

-プロバイオティクス配合のファイバー4:該当するロットには、表示された用量を超える有効成分が含まれている可能性がある

Fibre 4 with Probiotics: Affected lots may contain active ingredients that are above the labelled dosage.

2022-05-20

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/fibre-4-probiotics-affected-lots-may-contain-active-ingredients-are-above-labelled

 

-Aqualitas Inc. はGreen Harvest Organics Islander CBD 及びReef Organic CBD Chill Pack (Charlotte's Angel)として販売した乾燥大麻プレロールを一部リコールする

Aqualitas Inc. recalls one lot of dried cannabis pre-rolls sold as Green Harvest Organics Islander CBD and Reef Organic CBD Chill Pack (Charlotte's Angel)

2022-05-20

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/aqualitas-inc-recalls-one-lot-dried-cannabis-pre-rolls-sold-green-harvest-organics

製品ラベルのカンナビノイド値に誤りがあり、THC(テトラヒドロカンナビノール)、総THC、CBD(カンナビジオール)のラベル表示値が実際の値より低く、総CBDのラベル表示値が実際の値より高くなっている。

 

-JAMP-SENNA:規格外

JAMP-SENNA: Out of Specification

2022-05-19

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/jamp-senna-out-specification

対象ロットの酵母及びカビの総数が規格外であるため、リコール。

 

-Lafleur Originalブランドのウインナーは食感と見た目の問題でリコール

Lafleur Original brand Wieners recalled due to texture and appearance issues

2022-05-19

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/lafleur-original-brand-wieners-recalled-due-texture-and-appearance-issues

 

[HK]法令違反等

-CFSはちまきの季節食品サーベイランスの結果を発表する(写真有り)

CFS announces results of seasonal food surveillance on rice dumplings (first phase) (with photo)

Thursday, May 19, 2022

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20220519_9490.html

食品安全センター(CFS)は、各種ちまき67サンプルの微生物学的・化学的検査を行い、全て合格であったと発表した。

 

-食品安全センターはうなぎのサンプルにマラカイトグリーンを検出する

CFS finds malachite green in eel sample

Thursday, May 19, 2022

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20220519_9492.html

食品安全センターは、定期食品調査にてうなぎのサンプルに2.8 ppbのマラカイトグリーンを検出したと発表した。香港ではマラカイトグリーンを含む食品の販売は認められていない。

 

-包装されたポークジャーキーのサンプルから許可されない保存料が検出される

Prepackaged pork jerky sample detected with non-permitted preservative

Thursday, May 19, 2022

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20220519_9493.html

台湾産ポークジャーキーのサンプルから許可されない保存料であるソルビン酸が1550 ppm検出された。

 

[SFA] 聯合早報フォーラムへの回答

包装済みハーブはSFAの食品安全基準と表示要件に適合する必要がある

Prepacked herbs have to comply with and labelling requirements

May 17, 2022

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/prepacked-herbs-have-to-comply-with-sfa-s-food-safety-standards-and-labelling-requirements.pdf

包装済みハーブはSFAの食品安全基準と表示要件に適合する必要がある

5月6日付の手紙の中で、Loong氏は、「食品包装表示の基準が緩和されたのですか?」と質問し、SFA(シンガポール食品安全庁)に中国医薬品店で販売されている製品の食品包装表示をレビューするよう提案した。

シンガポール食品規則では、シンガポールで販売されるすべての包装された食品は、英語で表示され、食品の一般名または説明と原材料の完全な記述を含む基本的な情報を含む必要がある。SFAでは、食品表示に関する要件を定期的にレビューし、最新の状態に保つようにしている。食品事業者は、食品に禁止物質が含まれておらず、ヒトが食べても安全であることを保証することが求められる。

中国ハーブは、薬用と食品用の両方の原料として使用されていることから、食品-健康製品としてみなされる。一般的に、食品-健康製品は、毎日の食事や用量の定めのない食事の補助として摂取される場合、SFAによって規制される。薬用目的でなく、調理用の包装されたハーブはSFAの食品安全基準および表示要件に準拠する必要がある。薬用目的のハーブ原料(すなわち伝統的医薬品原料)は、シンガポール保健科学庁(HSA)の管轄である。

食品の安全性の保証は、政府、食品業界及び消費者の間の共同責任である。食品製造業者及び取引業者は、シンガポールで販売される食品がシンガポールの食品安全基準及び要件に適合するよう、SFAと緊密に連携しなければならない。すべての関係者は、食品の安全性を保証するために果たすべき役割がある。消費者もその役割を果たし、食品を慎重に選ぶことができる。

 

[FSA]FSAは監査局の報告書を歓迎する

FSA Welcomes National Audit Office Report

18 May 2022

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-welcomes-national-audit-office-report-0

 英国食品基準庁(FSA)は本日発表された監査局の最新報告書「Regulating after EU Exit(EU離脱後の規制)」に対応する。

 

[FSAI]未承認農薬であるエチレンオキシド検出のためHao Hao チキン風味即席麺の一部をリコール

Recall of a Batch of Hao Hao Chicken Flavour Instant Noodles due to the Presence of the Unauthorised Pesticide Ethylene Oxide

Thursday, 19 May 2022

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/hao_hao_chicken_noodles.html

ベトナム産Hao Hao チキン風味即席麺に、未承認の農薬であるエチレンオキシドが含まれていたため、リコール。製品写真あり。

 

論文

-グリホサートと非ホジキンリンパ腫のメタ解析:専門家委員会の結論と助言

Meta-Analyses of Glyphosate and Non-Hodgkin's Lymphoma: Expert Panel Conclusions and Recommendations

Journal of Toxicology and Risk Assessment

https://clinmedjournals.org/articles/ijtra/international-journal-of-toxicology-and-risk-assessment-ijtra-8-044.php?jid=ijtra

オープンアクセス

このレビューはメタ解析の透明性の必要性を強調する。研究選択の基準が多様であること、同じ研究でも異なるリスク推定を選ぶことなどから入手可能なメタ解析では異なる結論に達する。グリホサート暴露と非ホジキンリンパ腫の因果関係の可能性についての信頼性は低い。

 

-PFAS化合物は永遠には残留しない

PFAS chemicals do not last forever

20-MAY-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/953482

紫外線下で亜硫酸とヨウ素を使うと水中PFASが数時間で壊れる

Environmental Science & Technology

 

-有機農業か花の帯か-ミツバチにとってどちらがより良い?

Organic farming or flower strips – which is better for bees?

20-MAY-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/953529

農業における環境対策の有効性はどのような要因をどのような展望でみるかに依存する。Basic and Applied Ecologyに発表された研究によると環境対策において似たようなもの同士を比較することは簡単にミスリードになる。

研究者らはゲッチンゲン近傍の10の農地でそれぞれ三種(有機農業、慣行農業、慣行農業プラス花の帯)の冬小麦の畑を二年間研究した。特定場所での野生のハチの数を比較すると花の帯をもつ慣行栽培の農地が最も多くのハチを惹きつけた。しかし花の帯は耕作地の5%でしかなく、畑全体では有機農業の畑のほうが野生の植物が多いためにミツバチが多い。しかしさらに有機農業の収量が半分しかないことを考えると、有機農業10ヘクタールの農地は慣行農業5ヘクタールと花の帯5ヘクタールの合計と比較する必要があり、それだと同じ収量あたりのミツバチが3.5倍になる。このシナリオでは有機農業はベストではない。

 

-THE LANCETワールドレポート

タバコのない世代:ニュージーランドのタバコ禁止

A smoke-free generation: New Zealand's tobacco ban

Chris McCall

WORLD REPORT| VOLUME 399, ISSUE 10339, P1930-1931, MAY 21, 2022

多くの国がニュージーランドの2009年以降生まれの人にはタバコの販売を禁止する計画の結果を見守っている。

この施策の提唱者は達成可能で現実的だと言うが批判者はかえって魅力的になったり闇市場を拡大する結果になるという。世界は注視している。

マレーシア、デンマーク等も同様の政策の導入を検討している

シンガポールは1990年代後半に公共の場での喫煙を禁止した最初の国で、当時広く批判されたがその数年後には世界中に広まった。そしてシンガポールはニュージーランドの経験を調べるだろうという。ブータンは2010年にタバコの販売と栽培を禁止する法を通過させたが2021年に販売禁止をやめる改定をした。禁止は効果がなかった。

(ところどころ抜粋)

 

その他

-子どもたちが「冷蔵庫の電源が切られて食中毒になっている」

Children 'food poisoned after fridges are turned off'

BBC

https://www.bbc.com/news/uk-england-cornwall-61478106

Cornwallのフードバンクが、両親が節約のために冷蔵庫の電源を切ったため食中毒になっていると主張した。

生活のためのコストが上昇する危機が深刻化しているために、電気の節約のため他の装置も適切に使われていないとTruroフードバンクが言う。洗濯を減らしているので子どもたちは洗わない服で学校に行く。またフードバンクの需要が増えているが寄付は減っている。

エネルギー節約トラストは、冷蔵庫を切るのはどんな短時間でも勧めない、という。

 

-Science Insider

米国機関が議論のある交配と研究施設から100頭以上の犬を持ち去る

U.S. agencies remove more than 100 dogs from controversial breeding and research facility

20 MAY 2022 BY DAVID GRIMM

https://www.science.org/content/article/u-s-agencies-remove-more-100-dogs-controversial-breeding-and-research-facility

Inotiv

米国司法省が5月19日に地方裁判所に申し立てた苦情により、研究用ビーグル犬の交配と供給を行っていた施設から145頭の犬が持ち去られた。もとEnvigo所有で現在はInotivのバージニアにある施設は何十件もの動物福祉法違反が報告されている

 

-エスプレッソとコレステロールを関連させる報告を評価する

Assessing Reports Linking Espresso and Cholesterol

Christopher Labos MD, MSc | 19 May 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/health-and-nutrition/assessing-reports-linking-espresso-and-cholesterol

私はできれば夕食前にこれの文脈を説明するよう言われた。すぐに友人を安心させることができた

私の友人がエスプレッソと総コレステロールの関連についての論文を送ってきて説明を求めた。私はすぐに回答できた。この手の論文を見たら常に質問をしよう。この場合は「どのくらいの大きさか?」

まず初めに、我々はコレステロールは食事や遺伝などに影響される複雑なものであることを思い出すべきである。多くの場合遺伝の影響は大きい。またコーヒーに何を入れるかでも健康影響は異なる。コーヒーは広く摂取されているので、健康への懸念は公衆衛生上意味がある可能性がある。この研究ではコーヒー摂取と総コレステロールの関連をノルウェーの調査データから導き出した。しかしコーヒーをどのくらい飲んだか人々に尋ねることは常に何らかのエラーを含む。またこのような横断研究では、ある一時点でのものごとの測定はその後の変化を考慮しないので食事と健康については問題がある。

この研究には二つの大きな欠点がある。総コレステロールは血中脂質のベストな指標ではない。次に程度の問題である。データが多ければ何らかのパラメーターの僅かな差がみえるようになるが統計的に有意であることと臨床的に意味があることとは違う。この研究では1日3-5杯のエスプレッソを飲むと総コレステロール濃度が女性で0.09 mmol/L、男性で0.16 mmol/L増加した。この変化は例え事実だとしても臨床的に意味はないだろう。

さらに先に行われた無作為化試験ではこの知見を支持しない。一般的にはRCTのほうが観察試験より信頼できる。また観察するのはコレステロール濃度ではなく心臓発作やヌースおっチュであったほうがいい。

なんらかの食品がコレステロールを下げるとか上げるとかいった主張はいとまないが、尋ねるべき重要な質問は、それが健康に実際に影響するほどの差になるかどうかである。通常答えはノーである。

 

-重曹とふくらし粉の違いは何?

What’s the Difference Between Baking Soda and Baking Powder?

Cat Wang, Student Contributor | 19 May 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/student-contributors-general-science/whats-difference-between-baking-soda-and-baking-powder

重曹とふくらし粉の有効成分は重炭酸ナトリウム(NaHCO3)である。熱と酸に反応して二酸化炭素(CO2)を放出してパンやケーキを膨らます。

重曹はほぼ純粋な重炭酸ナトリウムでふくらし粉は重炭酸ナトリウムに粉末の酸を組み合わせたもので水分と熱だけで反応できるようにしてある

 

-Steve Kirschとわかりやすさの誘惑

Steve Kirsch and the Seduction of Simplicity

Jonathan Jarry M.Sc. | 20 May 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/critical-thinking/steve-kirsch-and-seduction-simplicity

起業家が特許の切れた医薬品のCOVID-19治療薬としての効果研究に投資することを決めた。何故それが彼を反ワクチン運動に導いたのか?

科学者が大学で学ぶ最も大事な教訓は科学は複雑だということだ。

Steve Kirschは特許の切れた医薬品のCOVID-19治療薬としての効果を調べる会社を作った。彼は科学的知見を誇張し続け、やがてCOVID-19ワクチンは恐ろしいものでイベルメクチンやフルボキサミンのような特許切れの医薬品がCOVID-19に極めて有効だと主張するようになった。

(長い記事)