2022-08-01

食品中の望ましくない物質のリスクランキング:どの食品がモニタリングに最も重要?

ノルウェー食品及び環境に関する科学委員会(VKM)

Risk ranking of undesirable substances in food - which foods are the most relevant to monitor?

VKM Report 2022: 18  09.06.2022

https://vkm.no/english/riskassessments/allpublications/riskrankingofundesirablesubstancesinfoodwhichfoodsarethemostrelevanttomonitor.4.3339a32617b42a935c96ca6f.html

 ノルウェー食品環境科学委員会(VKM)がノルウェー食品安全局からの要請により、リスクに基づいたモニタリングのための知識基盤として、ノルウェー国民が消費する食品/食品グループのうち、望ましくない化学物質を1つ以上含み、モニタリングに重要と考えられる食品と食品グループを特定した報告書「モニタリングに重要な食品と化学物質(Food and chemical substances relevant for monitoring)」を公表した。ここでの「望ましくない化学物質」は、健康リスクとなる可能性のある食品中の化学物質、と定義した。

 本報告書では、2019年に優先順位付けを実施した化学物質とEUで食品中の最大基準値が設定されている汚染物質をベースとして、40種以上の望ましくない化学物質を特定し、各化学物質の特徴や含まれる食品を概説している:香料、食品添加物、金属・半金属、自然毒、残留性有機汚染物質(POPs)、加工副生成物、食品接触物質、フードサプリメント成分、微量元素。

 さらに、モニタリングのために「望ましくない化学物質/食品」の組み合わせの優先度を考える際は、各食品による望ましくない化学物質の総暴露量への寄与度(1%以上)、汚染実態に関する情報、年齢別の各食品の摂取データ(消費者の割合、総食事摂取量への寄与度)などを規準に、定性的よりも定量的なデータをより優先的に検討すべきであること、またその他の考慮すべき点を提示している。

 最後に、モニタリングの重要な要素となるサンプリングの注意点について、1)計画段階、2)サンプリング・分析段階、3)解析・報告段階にわけて、ガイダンスをまとめている。

 VKMは報告書とともに、知識基盤ツールとして、特定された望ましくない化学物質の一覧、それら化学物質を含み暴露に寄与するであろう食品/食品グループの一覧、「望ましくない化学物質/食品」の組み合わせを考慮する際の規準、よく食べられている食品グループ、各化学物質の参考資料一覧を収載したエクセルファイルも提供している。

 

-モニタリングのための食品中(食品、飲料品、ダイエタリーサプリメント)の物質のリスクに基づいた優先順位付けと知識のギャップ

Ranking of substances for monitoring in foods, drinks and dietary supplements - based on risk and knowledge gaps

VKM Report 2019: 13

https://vkm.no/download/18.6d89b87d16d5ceab77710d3/1569227303176/Ranking%20of%20substances%20for%20monitoring%20in%20foods,%20drinks%20and%20dietary%20supplements%20-%20based%20on%20risk%20and%20knowledge%20gaps.pdf

 79の化学物質/グループを対象にスコアリング方式を用いて、指標として、毒性と暴露量との比較(健康影響の指標値と暴露量との比較、MOEの大きさ:割り当てスコア2.0-6.0)、毒性の強さ(1.0-3.0)、暴露量(1.0-3.0)、脆弱集団か否か(0.0-1.0)、毒性データの充足度(0.0-1.0)、暴露データの充足度(0.0-1.0)を規準に、合計スコアで優先順位を付けた。報告書には、各物質に関するスコアの判断理由と優先順位表を掲載している。

 全物質のランキングで上位10だったのは、合計スコアが高い順に、T-2 /HT-2トキシン及びその修飾型(合計スコア:8.5)、フラン/2-メチルフラン/3-メチルフラン(8.5)、ピロリジジンアルカロイド(8.5)、パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)/パーフルオロオクタン酸(PFAS)(8.0)、ダイオキシン及びダイオキシン様PCB(DL-PCBs)(8.0)、グリシジル脂肪酸エステル類(GEs)(8.0)、アクリルアミド(8.0)、鉛(7.5)、アフラトキシン(7.5)、リン酸-リン酸塩(7.5)。

 

[INTERPOL]第15回パンゲア作戦2022年

Operation Pangea XV 2022

インターポールの世界的な作戦で1100万米ドルの不正医薬品を押収

USD 11 million in illicit medicines seized in global INTERPOL operation

20 July 2022

https://www.interpol.int/News-and-Events/News/2022/USD-11-million-in-illicit-medicines-seized-in-global-INTERPOL-operation

第15回パンゲア作戦は、偽のCOVID-19検査薬から危険な勃起不全薬まで、94カ国で展開された。オンラインで取引される不正な医薬品や医療用具を対象とし、6月23日から30日の1週間にわたり、すべての大陸を代表するインターポール加盟国が違法なオンライン薬局を取り締まった。世界各地で、法執行機関は7,800件以上、合計300万個以上の不正な医薬品や医療用具を押収した。

この1週間で、法執行機関は以下の活動を実施:

主にソーシャルメディアプラットフォームやメッセージングアプリからの4,000以上のウェブリンクを調査

違法製品の広告を含む4,000以上のウェブリンクを閉鎖または削除

約3,000個の小包と、空港、国境、郵便配達・貨物郵便センターなど280カ所の郵便ハブを検査

600件以上の新たな調査を開始し、200件以上の捜査令状を発行

各国からの結果はまだ出ていないが、強制捜査により、少なくとも36の組織的犯罪グループの活動を阻止することがすでに達成された。

国境を越えた犯罪

この作戦の間、法執行機関によって検査されたパッケージのほぼ半分(48%)が、不正または偽造された医薬品のいずれかを含んでおり、偽造または未承認の勃起不全治療薬は、押収された全製品の約40%を占めた。オーストラリア、アルゼンチン、マレーシア、米国の法執行機関は、317,000以上の未承認のCOVID-19検査キットを押収した。

不正医薬品の取引は、国境を越えて広がっており、世界的に大きな脅威となっている。多くの場合、製品はある国で製造され、別の国に輸送されるが、医薬品の広告はさまざまな国に拠点を置くウェブサイト上で掲載される。マレーシアだけで、法執行機関は、偽造または違法に入手された医薬品を販売または広告する2,000以上のウェブサイトを確認した。ソーシャルメディアネットワークやメッセージングアプリも、偽造医薬品や違法医薬品の広告に利用されており、第15回パンゲア作戦では、すべての主要プラットフォームで1,200以上のそのような広告を確認している。

 

<各国の取り組みの紹介>

-シンガポール保健科学庁(HSA:Health Science Authority)

HSAは世界的な監視強化週間に地元の電子商取引・プラットフォームから800以上の違法な健康食品の出品を削除

HSA Removes Over 800 Listings of Illegal Health Products from Local E-Commerce Platforms during Global Week of Intensified Surveillance

https://www.hsa.gov.sg/announcements/press-release/hsa_opspangea2022

シンガポール保健科学庁(HSA)は、2022年6月23日から30日にかけて、インターポール主導のインターネットベースの取締り活動「パンゲア作戦」において、地元の電子商取引およびソーシャルメディアプラットフォームから800以上の違法な健康製品リストを削除しました。この1週間、HSAは違法な健康製品のオンライン販売を検知し、破壊するために、現地の電子商取引プラットフォームのオンライン監視を強化した。

排除された掲載製品には、例えば、未登録の抗糖尿病薬や未認可の血糖値測定器など、未承認の医薬品や医療機器が含まれた。これらはHSAによる評価・承認を受けておらず、その安全性、有効性、品質基準については保証されていない。また、血糖値モニタリングに関連する医療機器については、不正確な測定が行われる危険性があり、その結果、インスリンの投与が正しく行われないなど、糖尿病患者にとって危険である。

HSAはまた、性的強化製品の掲載を削除した。これらの製品は「天然」で「副作用がない」と主張しながら、勃起不全の治療に用いられる処方薬であるタダラフィルを含んでいた。タダラフィルの不適切な使用は危険であり、心臓発作、脳卒中、動悸、不整脈、プリアピズム(痛みを伴う非常に長い勃起)など、深刻な副作用のリスクがあり、心臓に問題のある人など、特定の人にはさらに深刻なリスクをもたらす可能性がある。

その他、排除された掲載商品には、処方箋が必要な医薬品(避妊薬、抗生物質クリームなど)、未登録の育毛剤、コンドーム、COVID-19関連製品を宣伝するものなどが含まれた。HSAは、地元の電子商取引プラットフォームと協力して、商品を速やかに削除し、出品者には警告が出され、規制要件について注意喚起が行われた。

HSAは、管理者の協力や一般からのフィードバックとともに、地元の電子商取引・プラットフォーム対する監視活動を強化し続けている。これらの総合的な取り組みにより、最近は違法出品の数は減少している。2022年1月から6月にかけて、HSAとプラットフォーム管理者は、約2,500件の違法な出品を削除し、900人以上の出品者に警告を発したが、昨年の同時期(2021年1月~6月)と比較すると減少している。

消費者への助言

処方箋薬はオンラインで購入しないこと。シンガポールでは、処方薬は医師から、または処方箋を持つ薬剤師からしか入手できない。処方薬には強力な成分が含まれており、医師の監督なしに服用すると危険な可能性がある。オンラインで販売されている医薬品の外観がオリジナルと同じであっても、それが本物であることや、処方された薬と同じであることの保証にはならない。

オンラインで健康製品を購入する時は注意すること。それらは安くてより価値が高いように見えるかもしれないが、低価格には理由がある。有害または禁止成分が混入されている可能性もある。

「100%安全」「副作用なし」「即効性」「科学的に証明された」など誇張された宣伝文句 を謳う健康製品に注意すること。オンライン製品のレビューを信頼しないこと。

健康製品をオンラインで購入する際には、評判のよい小売業者のウェブサイトあるい はシンガポールに実在する小売店のウェブサイトから購入すること。

販売業者や供給業者への助言

電子商取引・プラットフォームでの処方薬や医療機器の販売は禁止されている。HSAは、未承認の医薬品や健康製品の販売・供給に携わる者、また粗悪品や誤解を招くような表示をする者に対して強力な執行措置を講じる予定である。このような健康食品を供給する者は、訴追の対象となり、有罪判決を受けた場合、3年以下の懲役および/または10万ドル以下の罰金に処される可能性がある。

パンゲア作戦

HSAはインターポール主導のこの世界的な活動週間に、15 年連続で参加している。

 

-MHRA

世界的な取り締まりの一環で、英国で 285,000以上の医薬品と機器が押収された

Over 285,000 medicines and medical devices seized UK-wide in global action

Published

20 July 2022

https://www.gov.uk/government/news/over-285000-medicines-and-medical-devices-seized-uk-wide-in-global-action

英国医薬品・医療製品規制庁 (MHRA)は、「パンゲア作戦」として知られるインターポールの1週間の活動で、違法に取引された医薬品と医療機器を大量に押収した。英国では、医薬品の供給を違法に提供するソーシャルメディアアカウント48件が閉鎖され、ウェスト・ミッドランドとロンドンの5つの施設の捜索で2人の容疑者が逮捕された。

6月23日から30日まで、インターポール主導の今年の「パンゲア作戦」では、世界各国が力を合わせて不適合な医療用製品を押収した。この作戦では、組織的犯罪の容疑者数名も逮捕された。英国では、抗うつ剤、勃起不全錠、鎮痛剤、蛋白同化ステロイド、痩身剤などの医薬品が押収された。

MHRAは、今後、世界的な結果を詳細に分析する予定で、この作業には、「ホットスポット」となっている輸出国の特定、闇市場で取引されている人気の高いハイリスクの医薬品、一般市民をターゲットとする世界の進化し続ける犯罪ビジネスモデルの特定などが含まれる。

MHRAは、「#FakeMeds」というウェブサイトを通じて、オンラインで販売される偽物の医薬品の危険性と、それを服用することの健康への悪影響を強調し、安全で合法的な情報源から購入するよう注意喚起している。また、疑わしい薬の提供や副作用があった場合は、イエローカード制度に報告するよう呼びかけている。

消費者への助言

オンラインで医薬品を購入する場合は注意すること

自己診断やセルフメディケーションは大変危険である。薬が処方された場合は、正規の販売店から購入するように。

 

-スイスメディック(Swissmedic)

第15回パンゲア作戦開催:偽造・不正輸入医薬品撲滅国際キャンペーン

Operation PANGEA XV: International campaign against falsified and illegally imported medicinal products

20.07.2022

https://www.swissmedic.ch/swissmedic/en/home/humanarzneimittel/market-surveillance/medicinal-products-from-the-internet/warnings-related-to-medicinal-products-from-the-internet/operation-pangea-xv.html

2022年6月23日から30日にかけて、医薬品の違法オンライン取引に対するインターポール主導の第15回となる世界的キャンペーンが開催された。スイスでは、連邦税関国境警備局(FOCBS)とSwissmedicが、医薬品またはドーピング物質の出荷を948件確認し、違法出荷の3分の2に、長年にわたり違法なオンライン市場を支配してきた勃起促進剤が含まれた。

スイスは数年前から、この国際行動週間「パンゲア」に参加している。

チューリッヒ・ミュリゲン郵便局では、チェックした948件の貨物のうち231件を押収した。香港からの貨物には、多くの勃起促進剤の偽造品が含まれていた。

医薬品の違法な流通は、専門的に組織され、国際的なネットワークを持つ犯罪者の仕業である。偽造された医薬品は、一般的にアジアで生産され、勃起促進剤の偽造品はインドで生産された。パンゲア作戦で押収された貨物の大半は、香港、ポーランド、インドからのものであった。原産国の当局との緊密な連携により、違法な販売業者に対して措置を講じることが可能となる。

<医薬品の安全な使用:いくつかの重要なヒント>

医薬品は安全な供給元から入手すること:監視された流通経路で入手された製品だけが、安全で有効かつ良質である。

安全であること: 間違った量の有効成分や健康に有害な成分を含む医薬品は、計り知れない健康被害をもたらす。

犯罪ネットワークの後ろ盾があるかもしれない所から医薬品を入手した場合、あなたは自身の健康をかなりの危険にさらすことになる。それは、節約しようと思った分のお金に見合うことはない。

 

-ヘルスカナダ

健康食品をネットで買う?リスクを知ろう

Buying health products online? Know the risks

2022-07-20

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/buying-health-products-online-know-risks

ヘルスカナダは「第15回パンゲア作戦」の一環として、インターネット上で健康食品を購入する際には注意するよう消費者に呼びかける。

2022年6月23日から30日にかけて行われた今年のパンゲア作戦の行動週間において、ヘルスカナダは1,666個の包装品を検査し、964個の入国阻止し、国境で偽造または未許可の疑いのある健康食品を含む338個を押収した。押収された製品の大部分(99%)は、性的強化製品(主に勃起不全治療薬)であった。残り(1%)は、減量用サプリメントと認知機能強化薬であった。

消費者がすべきこと

健康食品をオンラインで購入する場合は、ヘルスカナダがインターネットに公開している、医薬品、自然健康食品、医療機器を購入する際のリスクに関する情報を確認すること。

ヘルスカナダの認可を受けた健康食品を探す。認可された健康製品には、8桁の医薬品識別番号(DIN)、ナチュラル製品番号(NPN)、ホメオパシー薬番号(DIN-HM)が付いています。また、ヘルスカナダの医薬品データベース、認可済みナチュラルヘルス製品データベース、医療機器アクティブライセンスリスト(MDALL)を検索して、製品が認可されて販売されているかどうかを確認することもできる。

疑わしい、または信頼できないウェブサイトから健康食品を購入することは避ける。オンライン薬局が合法的かどうか疑問がある場合は、お住まいの州や地域の薬局規制当局に問い合わせること。安全なオンライン薬局の選び方についてはこちら:Choosing a safe online pharmacy(https://www.canada.ca/en/health-canada/topics/buying-using-drug-health-products-safely/safe-use-online-pharmacies.html

ヘルスケア製品について質問や懸念がある場合は、医師や薬剤師などの医療従事者に相談する。

カナダ市場で発見された違法な健康食品に関する勧告については、ヘルスカナダのリコールおよび安全警告のデータベースを確認する。ヘルスカナダは、消費者が定期的に更新を確認できるように、特定の未承認健康製品のリストを維持している。

医療機器、医薬品、その他の健康製品(違法な健康製品を含む)に関わる有害事象または苦情をヘルスカナダに報告する。

 

 

[UK HAS]由来や構成成分による粒子状物質の異なる毒性についての声明

Statement on the differential toxicity of particulate matter according to source or constituents: 2022

Updated 27 July 2022

https://www.gov.uk/government/publications/particulate-air-pollution-health-effects-of-exposure/statement-on-the-differential-toxicity-of-particulate-matter-according-to-source-or-constituents-2022

燃焼や交通など、異なる発生源からの粒子状物質が異なる毒性をもつ可能性は高いものの、特定の成分が他の成分より毒性が高いと一貫して示されてはいない。現時点では健康影響評価の指標、そして大気中の規制対象としてはPM2.5が最も適切なもののままである。

 

-COMEAP声明:WHO空気の質ガイドライン2021発表への対応

COMEAP statement: response to publication of the World Health Organization Air quality guidelines 2021

Published 27 July 2022

https://www.gov.uk/government/publications/comeap-statement-response-to-who-air-quality-guidelines-2021/comeap-statement-response-to-publication-of-the-world-health-organization-air-quality-guidelines-2021

COMEAPはWHOの改訂ガイドライン値(AQGs)は政策開発に情報提供する長期目標として概ね適切であると考える。

AQGsは、それ以下なら健康への影響がない閾値とみなすべきではなく、それ以下でも減らし続けることが健康に良い影響がある可能性が高い。

 

その他

-Michael Burke's Back Issues

https://www.michaelburkesbackissues.com/

カイロプラクター歴40年以上のMichael Burke博士のサイト

カイロの奇妙な世界について書く(本の材料になるとのこと)

 

-スポーツ科学への懐疑的ガイド 懐疑者が知るべき10の健康とウェルネスのバズワード

The Skeptic’s Guide to Sports Science

Ten Health and Wellness Buzzwords Every Skeptic Should Know

Nick Tiller May 26, 2022

https://skepticalinquirer.org/exclusive/ten-health-and-wellness-buzzwords-every-skeptic-should-know/

スーパーフード

免疫強化

GMOフリー

ナチュラル

化学物質フリー

回復

エネルギー

ホリスティック

統合的

毒素/デトックス

 

-特別報告:危険なハーブによる中絶を勧める動画が、取り締まると約束したにも関わらずTikTokに出回り続けている

Special Report: Videos Promoting Dangerous Herbal Abortions Continue To Circulate on TikTok Despite Platform's Pledge To Crack Down, NewsGuard Finds

By McKenzie Sadeghi and Valerie Pavilonis | Published on July 25, 2022

https://www.newsguardtech.com/special-reports/dangerous-herbal-abortion-content-continues-to-thrive-on-tiktok/

米国の最高裁が中絶に関する規則を逆転させる判決を出してから人々の中絶への関心が急増していて、TikTokはインチキ中絶誘導ハーブレシピを勧めるコンテンツに対策をとると約束したのに、NewsGuardは7月19日の時点で102の中絶動画がTikTokにあることを確認した。合計で1810万ビューと330万件のいいねがついている。

TikTokの対策を逃れるために基本的な対処法が使われている

一つはleetspeakとして知られる意図的スペルミスで、検出されないよう単語の一部を数字や記号で置き換える。例えばabortionをab0rti0nに。

もう一つは全く関係の無いテキストの中に中絶方法を埋め込む。例えば「鼻ピアスのしかた」というタイトルの動画の中で「マグワート茶とビタミンCで中絶」と言っている。もう一つは警告メッセージに見せかける。例えば「マグワート茶を飲まないで!流産する」等。

 

-世界初の市販洗剤

The World’s First Commercially Available Laundry Powder

Joe Schwarcz PhD | 28 Jul 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/history-general-science/worlds-first-commercially-available-laundry-powder

世界初の洗剤粉末Persilは石けんの作用を改善するものとして導入され、真の科学的核心であることが証明された

1907年にドイツでHenkel社が発売したPersilは、世界初の粉末洗剤である。その名称は二つの主要成分である過ホウ酸塩perborateとケイ酸塩silicateに由来する。Persilは紀元前1500年頃から作られてきた洗浄剤である石けんの作用を向上させるものとして販売された。石けんは油分の多い汚れを乳化してきれいにするのは得意だが、色染みにはあまり効かず硬水では沈殿物ができる。この石けんかすは洗い流すのは困難で衣類をくすませる。Persilはその両方を解決した。

過ホウ酸ナトリウムは酸素を放出し、酸素が色染みを破壊する。ケイ酸ナトリウムは水を「軟化」し石けんかすの原因となるカルシウムやマグネシウムをある意味中和する。現在の洗剤はPersilより遙かに複雑な化合物であるが、その機能は同様である。

 

-陰謀論を信じることはおそらく時間とともに悪化してはいない

Belief in Conspiracy Theories Is Probably Not Getting Worse Over Time

Jonathan Jarry M.Sc. | 28 Jul 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/critical-thinking/belief-conspiracy-theories-probably-not-getting-worse-over-time

ますます多くの人が陰謀論を信じるようになったと思うかもしれないがそんな根拠は無い

私がしばしばジャーナリストに尋ねられることに、以前より陰謀論を信じる人が増えたのか?がある。そのように思われるかもしれないが、この仮説を検証した研究が最近発表された。その結論は、陰謀論を信じる人たちは概ね変わっていない、であった。ただしもともと多い。

Have beliefs in conspiracy theories increased over time?

https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0270429

(創造論は陰謀論のようなものではないのだろうか?)

 

-スリランカと有機農業?

Sri Lanka and Organic Farming?

Haleh Cohn | 29 Jul 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/student-contributors-environment/sri-lanka-and-organic-farming

スリランカの合成肥料禁止がこの国の現在の経済危機の種を蒔いたのか?

残念ながら、一般的な物語である「化学物質は「邪悪」で合成したものに存在する」、は理屈に合わない。天然の肥料にも幾分かの利点はあるが、有機農業の収量の低さはより多くの農地を必要とすることを意味する。スリランカでは、過去に合成肥料が提供していた窒素と同じ量の窒素を提供するには約6倍の堆肥が必要になる。スリランカでは経済学者や科学者が政府に合成肥料を禁止しないように強く求めたにも関わらずRajapaksa大統領は農業を知らないインドの環境活動家Vandana Shivaの言い分に従った。

また一部の健康の専門家も農薬が慢性腎疾患の原因だと信じて合成化合物の禁止を主張した。WHOは調査を行い、カドミウムとヒ素を人々と環境から検出している。検出された量は安全でない量ではなかったが慢性暴露が障害を与えた可能性はある。WHOはまだ研究結果を発表しておらず十分な研究も行われていない。

ここから学べることは一夜にして全てを有機農業にすることはできないし、国全てを有機農業にすることもできないということである。それはあなたの家庭菜園を「オーガニック」にしようとすることとは違う。

 

-くもりときどき和牛

Cloudy with a Chance of Wagyu Beef

Cat Wang | 28 Jul 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/student-contributors-technology/cloudy-chance-wagyu-beef

ステーキの焼き加減はどれが好き?生、ミディアム、あるいは3Dプリント?

映画の「くもりときどきミートボール」ではフリント・ロックウッドのFLDSMDFRが水分子を食品の分子に変換し、欲しいものを何でも作り出す。水を食品に変える技術は存在しないが、細胞を食品にする技術はある、3D印刷である。

近年3Dプリントがいろいろな産業で採用され、入手しやすくなった。大阪大学のチームは和牛から単離した細胞を使って3D肉を作り出す方法を開発した。また大阪大学の別の研究では心臓の組織を3D技術を使って作り出した。

いつの日か、あなたのステーキの夕食や新しい心臓がCtrl + Pで印刷できるようになるかもしれない。

(普通に技術の紹介)