[FTC]FTCの報告書はフレーバー付き使い捨て電子タバコとメンソール電子タバコカートリッジの販売が劇的に急増したことを強調する
FTC Report Highlights Dramatic Surge in Sale of Flavored Disposable E-Cigarettes and Menthol E-Cigarette Cartridges
August 31, 2022
米国連邦取引委員会(FTC)が発表した全米の電子タバコの販売及び広告についての2回目の報告書によると、2020年にフレーバー付き使い捨て電子タバコとメンソール電子タバコカートリッジの販売のが劇的な増加が示されている。この大幅な増加は、若い喫煙者に人気のフレーバー付きカートリッジを政府が禁止した時期と重なり、若者の電子タバコの使用が減少するのではなく、代替品にシフトしたことを示唆する。また、青少年の喫煙率上昇につながる電子タバコの無料配布や割引が過去最高を記録したことも報告された。
昨年、FTCは業界の調査を拡大し、電子タバコについて初の報告書を発表した。今年の電子タバコ報告書は、米国食品医薬品局(FDA)がメンソール以外のフレーバー付き電子タバコカートリッジの販売を禁止する施行方針を発表した2019年と2020年の販売及び広告データを対象とする。全体として、2015年の3億420万ドルから2018年には20億4600万ドルに増加していた電子タバコの総売上は、2019年には27億300万ドルに増加したが、その後2020年には22億4000万ドルに減少していた。報告書の主な調査結果は以下:
フレーバー付きの使い捨て電子タバコへの大幅な移行:公開資料によると、FDAの2020年政策の対象外である使い捨て電子タバコの販売が大幅に増加し、2020年12月には「その他」のフレーバー付き使い捨て製品が全販売品の77.6%を占めたことが判明した。FTCのデータでは、使い捨ての販売数の増加は見られなかったが、データは使い捨て電子タバコの市場の正確な姿を表していない可能性が高い。
メンソールカートリッジの売上が大幅に増加:同様に、FDAが禁止していない残りのフレーバーカートリッジのうち、メンソールの販売が大幅に増加し、2020年には全カートリッジの63.5%に達することが報告された。
電子タバコの割引は過去最高:このデータから、電子タバコの割引は2019年に過去最高の1億8230万ドルに達し、2020年には若干減少したが、こうした割引は依然として電子タバコ製造業者による広告費の最大のカテゴリーであることが明らかになった。
電子タバコのほぼ無料サンプルの倍増:2019-20年に収集されたデータによると、無料及び大幅に割引された電子タバコの試供品提供と販売に関する支出は、わずか2年間で2倍以上に増加し、2020年には2番目に大きな支出カテゴリーとなった。これは、2016年にFDAがタバコ製品の試供品提供を禁止した後、一部の企業が禁止を回避しようと、1ドル(またはそれ以下)で電子タバコを提供し始めたために起きた。
FTCの報告書は、有害な若者の電子タバコ使用を制限するFDAの取り組みの影響を示す重要な市場理解と、若者のニコチン中毒に対しFDAが取るべき追加措置の計画を提供する。フレーバー付き電子タバコは依然として若者にとって魅力的で、ニコチン中毒や人体に有害影響を及ぼす深刻な可能性を高めているという重大なエビデンスがある。本報告書では、ある種の電子タバコのために特定のフレーバーを部分的に禁止することは、電子タバコの使用を通じた青少年のニコチン中毒の減少を達成する上で成功しそうにないことを示す。
また、FTCは、電子タバコの割引行為についても懸念する。消費者はタバコ製品の価格変更に明確に反応し、若年層は高齢者よりも強く反応することが研究で示されている。米国公衆衛生局長官は、価格割引が若者のタバコ使用を増加させる結果になったと結論付ける。FTCは、電子タバコの価格における同様の割引も問題視している。電子タバコの無料サンプルを制限するFDAの取り組みは、電子タバコ製造業者による記録的な割引やほぼ無料の電子タバコ製品を提供することで禁止を回避しているようである。
[FSA]2022年9月のFSA理事会ペーパーが公表される
FSA Board meeting papers published for September 2022
1 September 2022
https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-board-meeting-papers-published-for-september-2022
FSA理事会ペーパーが発表された。議題は、遺伝子工学(精密育種)法案、動物福祉レポート、食品過敏症プログラム等に関して。
[FSS]スコットランドはパンと小麦粉規則の更新に関する協議を行う
Scotland to be consulted on updated Bread and Flour regulations
1 SEPTEMBER 2022
スコットランドは非全粒粉の小麦粉に特定の栄養素を添加することを義務付けるBread and Flour Regulations 1998(パンと小麦粉規則1998)の改正に関する英国の協議に参加する。非全粒粉の小麦粉に現在の添加栄養素や葉酸の添加について協議する。
[FSAI]次回のBreakfast Bite:保存可能期間
Upcoming Breakfast Bite: Shelf-life
Tuesday, 30 August 2022
https://www.fsai.ie/BreakfastB_ShelfLife_30822.aspx
オンラインウェビナー。食品事業者が製造する食品の保存可能期間(Shelf-life)を安全に設定し、検証する方法について助言する。
[FDA]警告文書
-The Elderberry Fairy & Co., LLC
AUGUST 15, 2022
未承認の医薬品、不正表示の問題。エルダーベリー製品の問題。
-Nutritional Laboratories International, Inc. DBA Elite One Source Nutritional Services, Inc.
AUGUST 05, 2022
ダイエタリーサプリメントのCGMP、不純品、不正表示の問題。
[FDA]プレスリリース等
-違法な健康製品に対処するための政府全体によるアプローチ
Using A Whole-Of-Governments Approach to Combating Illicit Health Products
09/01/2022
政府全体のアプローチは、違法な健康製品の取引から公衆衛生を守るための最善の方法であり、FDAはそのアプローチを提唱する。
-FDAは特定の種類の表示を含む動物用食品の規則に関するバーチャルリスニングセッションを発表する
FDA Announces Virtual Listening Session on the Regulation of Animal Foods with Certain Types of Claims
08/30/2022
米国食品医薬品局(FDA)の動物用医薬品センター(CVM)は、環境ベネフィットの表示(温室効果ガスの削減など)、製造表示(成長促進、飼料効率など)、動物のマイクロバイオームへの影響に関する表示など特定の種類の表示を伴う動物用食品の規則に関するバーチャル公開ヒアリングセッションの登録を開始する。
-消費者向け情報
子どものための健康的な朝食:大切なのはバランスである
Healthy Breakfasts for Kids: It's All About Balance
09/01/2022
https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/healthy-breakfasts-kids-its-all-about-balance
米国食品医薬品局(FDA)は子どもたちに健康的な朝食を提供するためのヒントを提供する。
安全でないレベルの放射線を出す紫外線(UV)ワンドに注意すること
Beware of Ultraviolet (UV) Wands That Give Off Unsafe Levels of Radiation
09/01/2022
特定の紫外線ワンドは、数秒で怪我をする可能性があり、使用しないよう消費者に注意喚起し、安全性情報を以下に発表している。
[ヘルスカナダ]カナダ政府はカナダにおける有毒な違法薬物の供給に対処するため、国境で行動を起こす
Government of Canada takes action at the border to help address toxic illegal drug supply in Canada
September 1, 2022
ヘルスカナダは継続的な国境と規則の管理措置に加え、新型フェンタニル前駆体群に対して違法輸入、流通に対処するため、規制薬物・物質法(Controlled Drugs and Substances Act)に基づき、新たな命令を発出する。
[ヘルスカナダ]未承認の製品は深刻な健康リスクを引き起こす可能性がある
Unauthorized products may pose serious health risks
2022-08-31
ヘルスカナダは精力剤、減量用、活力剤あるいは「ポッパーズ」として販売されている未承認の健康製品に関する情報を更新する。掲載の製品は成分にロルカセリン、シブトラミン、アセトアミノフェン、シプロフロキサシン、ジクロフェナク、グリブリド、ヒドロキノン、L-ドパ、亜硝酸エステル、シルデナフィル、デスメチルカルボデナフィル、タダラフィル、トレチノイン、ヨヒンビンを含む。
[HK]法令違反
-包装済み乾燥ポルチーニ茸のサンプルで重金属汚染が基準値を超える
Metallic contaminant exceeds legal limit in prepackaged dried porcini samples
Monday, August 30, 2021
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20220830_9732.html
フランス産/中国産包装済み乾燥ポルチーニ茸のサンプルから、それぞれ基準値0.1 ppmを超える0.20 ppm、0.16 ppmの水銀が検出された。
₋アメリカイチョウガニのサンプルに基準値超過の金属汚染
Metal contamination exceeds legal limit in Dungeness Crab sample
Thursday, September 1, 2022
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20220901_9737.html
カナダ産アメリカイチョウガニのサンプルからカドミウムが基準値2 ppmを超える6.7 ppm検出された。
₋包装済みマーガリンのサンプルが食品医薬品規則に違反
Prepackaged Margarine sample not in compliance with Food and Drugs (Composition and Labelling) Regulations
September, 1 2022 (Thursday)
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20220901_9738.html
ニュージーランド産マーガリンのサンプルにおいて水分含有量が16%以上の28 g/100 gであった。
[HK]食品事故
-Rappel Conso of France-フランスCarrefour BIOブランドのPain d'é pices Seigle et Miel(ジンジャーブレッド ライ&ハニー)のアルカロイドによるリコール通知
Rappel Conso of France – A notice regarding a recall of Carrefour BIO brand of Pain d'é pices Seigle et Miel in France due to the presence of alkaloids.
30 August 2022
https://www.cfs.gov.hk/english/rc/subject/files/20220830_1.pdf
(ライ麦粉中のアルカロイドの存在、としかとしか書いてない。有機なので麦角だろうか?)
カナダ薬物使用と依存センター(CCSA)
カナダの低リスク飲酒ガイドラインへの意見募集開始
Consultation on Canada’s Low-Risk Alcohol Drinking Guidelines opens today
August 29, 2022
https://ccsa.ca/consultation-canadas-low-risk-alcohol-drinking-guidelines-opens-today
2022年9月23日まで
カナダの低リスク飲酒ガイドライン パブリックコメント用の最終報告書
Update of Canada’s Low-Risk Alcohol Drinking Guidelines:
Final Report for Public Consultation
August 2022
一般向け要約
例え少量でもアルコールはあなたの健康に良くない
飲み方を考え直そう
科学は進歩し、そのため昔と違うことを言う必要がある。飲酒に関する助言は変える必要がある。
私たちは今や例え少量でもどんな種類でもアルコールはあなたの健康に有害であることを知っている。赤ワインだろうと白ワインだろうとビールやスピリッツでも問題ではない。あなたがお酒に強くても変わらない。
例え少量でも、飲酒は全ての人に影響する、男性でも女性でも、若者でも高齢者でも。
事実それは生物学的で生理的なことである。
だから飲酒は少ない方が良い
アルコールによる帰結のリスクは週あたり何杯飲むかによる。
0杯はリスクはない。妊娠中は飲まない以外の選択肢はない
週2杯未満は負の影響を避けられるだろう
週3-6杯は乳がんや大腸がんリスクがあがる
週7杯以上は心疾患や脳卒中リスクが上がる
それ以上飲めば飲むほどリスクは上がり、他の病気や怪我のリスクも指数関数的に上がる
[DHSC][DEFRA]胎児の脳と脊髄の病気を予防するために小麦粉に葉酸添加
Folic acid added to flour to prevent brain and spinal conditions in foetuses
1 September 2022
英国全体で全粒粉ではない小麦粉に葉酸を添加する提案にパブリックコメント募集。
11月23日まで
[RIVM]素材のリサイクル。ニーズと安全性と持続可能性の検討
Recycling of materials. Needs and considerations in the assessment of safety and sustainability
2022-09-01
政府の2050年までに循環経済目標のためには素材を安全にリサイクルする必要がある。そしてそれによる環境負荷がバージン素材で作るより少なくなればならない。RIVMは2018年にリサイクルフローの安全性と持続可能性を評価する方法を開発したが今回それをさらに改良した。
[RIVM]9/10才の約半分が最初の機会にHPVワクチンを接種した
Almost half of 9/10-year-olds get HPV vaccination at first opportunity
09/01/2022
https://www.rivm.nl/en/news/almost-half-of-910-year-olds-get-hpv-vaccination-at-first-opportunity
この春、80万人以上の若者がHPVワクチンを接種した。9/10才の約半分が初回接種した。
(男の子も含めての数字。男の子向けにはキャッチアップ接種が進められている)
[ASA]助言
-食品:1日5単位クレーム
Food: 5 A DAY claims
Advice online 01 Sep 2022
https://www.asa.org.uk/advice-online/food-5-a-day-claims.html
政府のガイドラインで野菜や果物を1日5単位食べることを勧めている。1単位がどのくらいかはNHSのウェブサイトで説明している。政府の健康メッセージを参照する広告は健康強調表示とはならずその規則はあてはめられないが、誤解を招くことに関する一般規則は適用される。
製品が1日5単位中の1単位に相当すると主張する場合には基準を満たすことを示す必要がある
-オーガニック:農薬
Organic: Pesticides
Advice online 01 Sep 2022
https://www.asa.org.uk/advice-online/organic-pesticides.html
注:ASAとCAPは現在気候変動と環境プロジェクトを行っており、環境に関するクレームの規制を調べている。この記事は現在の立場を説明するものだが、将来更新される可能性がある。
CAPは有機生産者は「認められた」農薬や化学物質を使うことができると理解している。販売者はそのような物質が使われたオーガニック製品に化学物質を使っていないといった主張をすべきではない。
オーガニック食品の生産にそのような物質を使う量が少ないという主張は許容される可能性が高いが、有機生産がナチュラルだとか天然物しか使っていない、人工物は使っていないといった主張はすべきではない。オーガニック食品に残留農薬や残留動物用医薬品が存在しないと主張することはできない。農薬を使わないことが環境に優しいという主張には完全ライフサイクルを評価した根拠が必要である。
-ASAの健康的食環境に関するウェールズ政府の相談への回答
ASA response to Welsh Government consultation on a healthy food environment
Public Affairs paper 01 Sep 2022
砂糖塩脂肪の多い食品のプロモーションに関して
-ASAのエネルギードリンクに関するウェールズ政府の相談への回答
ASA response to Welsh Government consultation on energy drinks
Public Affairs paper 01 Sep 2022
https://www.asa.org.uk/resource/asa-response-to-welsh-government-consultation-on-energy-drinks.html
広告基準ではカフェイン含量に関して特に規制はない。16才未満にエネルギードリンクの販売を禁止すべきか、という問いに関してはASAには製品の販売を規制する権限はないのでコメントしない。広告に関しては、製品の販売が制限された場合には広告も制限される
[EPA]EPAは農薬製品に認可されているある種のPFASの使用中止を提案
EPA Proposes to Stop Authorized Use of Certain PFAS in Pesticide Products
September 1, 2022
https://www.epa.gov/newsreleases/epa-proposes-stop-authorized-use-certain-pfas-pesticide-products
農薬製品中の不活性成分として現在使用が認められているもののうち12のPFASを排除することを提案
・2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロエタン (CAS Reg. No. 2837-89-0);
・α-(シクロヘキシルメチル)-ω-ヒドロポリ (ジフルオロメチレン) (CAS Reg. No. 65530-85-0);
・ジクロロテトラフルオロエタン(CAS Reg. No. 1320-37-2);
・エタン, 1,1,1,2,2-ペンタフルオロ- (CAS Reg. No. 354-33-6);
・ヘキサフルオロプロペン, テトラフルオロエチレンとのポリマー(CAS Reg. No. 25067-11-2);
・ポリテトラフルオロエチレン処理したモンモリロナイト型クレー(No CAS Reg. No.);
・ポリ(ジフルオロメチレン), α-クロロ-ω-(1-クロロ-1-フルオロエチル) (CAS Reg. No. 131324-06-6);
・ポリ(ジフルオロメチレン), α-クロロ-ω-(2,2-ジクロロ-1,1,2-トリフルオロエチル)- (CAS Reg. No. 79070-11-4);
・ポリ(ジフルオロメチレン), α-(2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル)-, ω-ヒドロ- (CAS No. 163440-89-9);
・ポリ(ジフルオロメチレン), α-フルオロ-ω-[2-[(2-メチル-1-オキソ2- プロペニル)オキシ]エチル]- (CAS Reg. No. 65530-66-7);
・ポリ (オキシ-1,2-エタンジイル), α-ヒドロ-ω-ヒドロキシ-, α-フルオロ-ω-(2-ヒドロキシエチル)ポリ (ジフルオロメチレン)とのエーテル (1:1) (CAS Reg. No. 65545-80-4);
・プロパン, 1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロ- (CAS Reg. No. 431-89-0).
[WHO]パキスタン危機
Pakistan crisis
updated on 1 September 2022
https://www.who.int/emergencies/situations/pakistan-crisis
洪水の状況、主要健康リスク等
論文
-牛乳と比較した植物ベースの飲料の栄養評価
Nutritional assessment of plant-based beverages in comparison to bovine milk
Front. Nutr., 08 August 2022
Nick W. Smith et al
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnut.2022.957486/full
アーモンド、ココナツ、オートムギ、コメ、大豆ベースのミルクの栄養成分を分析した
値段と栄養分析結果が掲載されている
概ね植物製品の方が栄養が少なく値段も高い
(著者にフォンテラの人が含まれる)
-科学に従った?英国のcovid-19公的調査への疑問
Guided by the science? Questions for the UK’s covid-19 public inquiry
BMJ 2022;378:o2066
https://www.bmj.com/content/378/bmj.o2066
BMJはパンデミック対応を吟味する一連のペーパーを発表
Covid Inquiry
https://www.bmj.com/covid-inquiry
-covidの後、政治家はエネルギー危機で再び失敗
After covid, politicians are failing us again over the energy crisis
Kamran Abbasi
BMJ 2022;378:o2121
-何百万人もの子どもたちが燃料不足で「人道の危機」に直面
Millions of children face a “humanitarian crisis” of fuel poverty
Michael Marmot et al.,
BMJ 2022;378:o2129
英国のこの冬の問題
(BMJずっとこんな感じ)
SCIENCE VOLUME 377|ISSUE 6610|2 SEP 2022
表紙はアホロートル。脳の再生能力がある
脳の神経細胞の再生能力は哺乳類では失われている。
-ニュースを一目で
News at a glance:
・カリフォルニアがガソリンのみの車を禁止
・日本が原子力を再検討
・WalenskyがCDC改革を注視
-ポリシーフォーラム
生産物に基づく作物規制に向けて
Toward product-based regulation of crops
FRED GOULD et al.,
1051-1053
現行のプロセスに基づくアプローチは最早目的に適わない
過去40年、遺伝子工学を用いて開発された作物への国の、国際的安全性規制を作り更新するために膨大な努力が費やされた。一方既存の交配手法による作物は例外とされた。このような区別は1980年代には何らかの意味があったが、技術が進歩し、最早科学的に正当化できない。今後数十年のうちに、革新的遺伝子組換えと現代的「慣行手法」による作物の開発はより多くの作物のより多くの特質を変えるだろう。開発に使用した技術に関わらず、新たな品種の植物や食品のガバナンスには、新しい、社会に受け入れられるようなやりかたで開発された科学的に根拠のある評価方法論を必要とするだろう。ここにその理論を提供する。
(NASEMでの議論から。オミクスを使う)
-パタゴニアの猛禽類の殺鼠剤を調べる
Test Patagonia’s raptors for rodenticides
MIGUEL D. SAGGESE et al.,
1054
世界中で毎年数千羽のフクロウやその他肉食動物が、殺鼠剤を食べたネズミを食べて死んでいる。パタゴニアでは血液凝固抑制殺鼠剤(ARs)が規制されておらず定期的に使われている。そのため猛禽類にリスクがあるがARsの測定が困難なため野生生物への影響の広がりはよくわかっていない。
パタゴニアでは定期的に竹の実がなりネズミが大発生し、猛禽類がそれを目的に集まり一方人間は致死的ハンタウィルスを恐れて大量のARsを規制無く使い、フクロウや猛禽が大量死する。フクロウの大量死の理由は不明だがARsの可能性があるため検査能力を強化する必要がある
-デンマークが鉛の銃弾を完全禁止
Denmark passes total ban of leaded ammunition
CHRISTIAN SONNE et al.,
1054-1055
2024年4月から、全ての種類の鉛の銃弾を禁止する。デンマークは世界初。
これまでデンマークは銃のペレットの鉛を禁止したところ20年にわたって狩猟肉の鉛濃度が相当減った。一方制限しなかった欧州の他の国では狩猟肉中鉛濃度が増加した。こうした国では2011-2021年の小型狩猟肉の平均鉛濃度はEUのリスク評価閾値の14倍高い。デンマークの対応はお手本にすべきだろう。
その他
完全菜食は最も持続可能な食事ではないだろう
Veganism Might Not Be the Most Sustainable Diet
By Bob Holmes AUGUST 21, 2022
一部の科学者が伝統を覆して肉なしが地球にベストだと言っている
個人的に気候変動対策をしたい懸念する人々ができる最初のことは肉を食べる量を減らすことだろう。気候変動を心配するあまり全く食べないことしか選択肢はないという人たちがいる。しかし研究は、実際のところ持続可能にほどほどに肉を提供することができることを示唆している。完全に植物のみの世界より、家畜を取り入れた農業の方が環境負荷は小さいことが示されている。もちろん豊かな西洋人にとってはそれは今食べている量よりは肉を減らすことを意味する
(長い記事。ビーガンは動物愛護が目的で環境や健康のためでない。ベジタリアンでいいのに)