2022-09-05

[COT]2022年9月6日の会合

COT Meeting: 6th September 2022

Last updated: 02 September 2022

https://cot.food.gov.uk/COTMeeting6thSeptember2022

資料追加

・鉛の精神衛生への影響についての二次声明案

・緑茶カテキンの安全性-最初の声明案

肝毒性の報告があるので

 

他の助言委員会の活動更新-2022年9月

Update on the work of other advisory committees - September 2022

Last updated: 02 September 2022

https://cot.food.gov.uk/Update%20on%20the%20work%20of%20other%20advisory%20committees%20-%20September%202022#scientific-advisory-committees-sac-summary-of-recent-activities

科学評議会

・食品安全と二酸化炭素排出ゼロについての作業員会の進捗状況など

社会学助言委員会

・家庭の食料不足について

・キッチンライフ2プロジェクト、気候変動の消費者食行動への影響、等

新規食品と工程についての助言委員会

・第三国伝統食品である吹雪花Tetradenia ripariaについて初めてレビュー。いくつか情報が不足している

・ラクト-N-フコペンタオースI (LNFP-I) と 2'-フコシルラクトース (2' FL)混合物 (LNFP-I/2'-FL) および3-フコシルラクトースについてレビュー

・緑豆タンパク質の申請者にアレルギー誘発性について情報を求める

COC

・サプリメント中ヒドロキシアントラセン誘導体

・ホライゾンスキャン

COCの会議資料は以下

https://www.gov.uk/government/groups/committee-on-carcinogenicity-of-chemicals-in-food-consumer-products-and-the-environment-coc

COM

・EFSAの二酸化チタンについての意見レビュー

・サプリメント中ヒドロキシアントラセン誘導体

・ホライゾンスキャン

・BPA

・燻製香料

・「発がん性リスク評価におけるバイオマーカーの使用」ガイダンス声明案

・「懸念のある化合物を評価する時のデータの信頼性と妥当性をどう評価するか」文書案

COMの会議資料は以下

https://www.gov.uk/government/organisations/committee-on-mutagenicity-of-chemicals-in-food-consumer-products-and-the-environment/about#meetings

栄養に関する科学助言委員会

・1-5才の子どもの食事

・栄養とCOVID

 

[ヘルスカナダ]カナダ政府はカナダへの有害違法薬物供給に対応するために国境で対応

Government of Canada takes action at the border to help address toxic illegal drug supply in Canada

September 1, 2022

https://www.canada.ca/en/health-canada/news/2022/09/government-of-canada-takes-action-at-the-border-to-help-address-toxic-illegal-drug-supply-in-canada.html

現在行われている国境と規制対策に加えて、新しいフェンタニル前駆体グループへの新たな命令を発出

N-フェニル-4-ピペリジンアミンの誘導体や類似体に対して

 

[EPA]EPAと日本環境省は二国間環境協力継続について共同声明を発表

EPA and The Ministry of the Environment of Japan Release Joint Statement on Continued Bilateral Environmental Cooperation

September 2, 2022

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-and-ministry-environment-japan-release-joint-statement-continued-bilateral

 

(西村環境大臣とリーガン米国環境保護庁長官による 日米環境政策対話の結果について

2022年09月02日

https://www.env.go.jp/press/press_00552.html

 

[IARC]欧州と世界の血清PSAに基づく前立腺がんの早期検出:過去、現在、そして未来

Serum PSA-based early detection of prostate cancer in Europe and globally: past, present and future

2 September 2022

https://www.iarc.who.int/news-events/serum-psa-based-early-detection-of-prostate-cancer-in-europe-and-globally-past-present-and-future/

Nature Reviews Urologyに発表された論文で、研究者らが前立腺がんの過剰診断を減らすための新しいスクリーニング方法を説明している。

年齢、前立腺ボリューム、前立腺がんリスク計算機を組み合わせてより良いPSA使用戦略を提案

 

 

論文

-古いおもちゃの毒素が循環経済の障害

Toxins in old toys an obstacle for circular economy

2-SEP-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/963403

Gothenburg大学の研究者らが大量のプラスチック製の古いおもちゃや装飾品を調べたところ、現在の規制値を超える可塑剤等が含まれることを報告した。

(古いものが新しい基準を満たさないのは当然なので、循環経済を主張する人たちはリスクを受け入れてそう言っているのかと思ったらそうではない?)

 

-肝毒性ピロリジジンアルカロイドセンキルキンの、ラットデータと単純化生理学的薬物動態モデルを用いて外挿したヒトでの血漿濃度プロファイル

Plasma Concentration Profiles for Hepatotoxic Pyrrolizidine Alkaloid Senkirkine in Humans Extrapolated from Rat Data Sets Using a Simplified Physiologically Based Pharmacokinetic Model.

Kamiya Y, et al.,

Drug Metab Bioanal Lett. 2022;15(1):64-69.

フキに含まれるピロリジジンアルカロイドセンキルキンについての検討。もしフキを毎日食べるとヒト血漿と肝臓にセンキルキンが存在し続けると結論。

 

-化粧品中の加水分解小麦タンパク質で経皮感作されたことによる小麦依存性運動誘発性アナフィラキシー

Wheat-dependent exercise-induced anaphylaxis caused by percutaneous sensitisation to hydrolysed wheat protein in cosmetics.

Brockow K, et al.,

Contact Dermatitis. 2022 Sep;87(3):296-297.

欧州での症例報告

加水分解小麦タンパク質を含むフェイスマスクとシャンプーを使っていた35才女性

 

-症例報告:豆乳と低アレルギー食を与えられたヨウ素欠乏幼児での甲状腺腫と顕性甲状腺機能低下症

Case report: Goiter and overt hypothyroidism in an iodine-deficient toddler on soy milk and hypoallergenic diet.

Caprio AM et al.,

Front Endocrinol (Lausanne). 2022 Aug 11;13:927726.

イタリアの22ヶ月齢の幼児の症例報告。牛乳アレルギーと診断されて12ヶ月から制限食。適切なヨウ素添加と食べ物を多様にすることで完全に回復。

 

-人間文明の緩やかな死

Offline: The slow death of human civilisations

Richard Horton

THE LANCET COMMENT| VOLUME 400, ISSUE 10354, P718, SEPTEMBER 03, 2022

欧州のこの夏の暑さと乾燥への対応状況から、気候変動対策があまりにも温室効果ガス排出抑制だけに集中して適応について無視してきたと批判。

(今頃気付いたのかと。変わらないことが正しいみたいな思想は欧州のせいなんじゃ)

 

SMC NZ

-メスの害を最小化する-専門家の反応

Minimising meth’s harms – Expert Reaction

05 September 2022

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2022/09/05/minimising-meths-harms-expert-reaction/

新しい報告書がニュージーランドにおけるメタンフェタミン使用の害を減らすためのいくつかの対応を助言した。供給を減らすだけでは効果がない根拠は明確であるという。

国による治療提供と覚醒剤代用品治療モデルの検討などが提案されている

Massey大学Shore & Whāriki研究センター上級研究員Marta Rychert博士

ニュージーランドは世界で最もメタンフェタミン使用の多い国の一つで、最新データでは成人の1.2%が過去一年にメタンフェタミンを使用している。この報告書はタイムリーで現実的な提案をしている。特に注目すべきはTe Ara Oranga計画の拡大で、これは警察とソーシャルワーカー、依存サービスその他機関の協力する包括的解決方法である。

Massey大学Shore & Whāriki研究センターChris Wilkins准教授

私はこの報告書は、国民投票で関心が大麻に移っていた後で、メタンフェタミンへの注目を正しく戻したと思う。メスの拡大には暴力団が重要な部分で直接販売とMLMが関与している。暴力団間でのメス販売を巡る抗争が暴力になっている。覚醒剤の代用には注意が必要である

 

-医療でのほとんどのマスク義務を撤廃する提案-専門家の反応

Proposal to drop most mask mandates in healthcare settings – Expert Reaction

02 September 2022

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2022/09/02/proposal-to-drop-most-mask-mandates-in-healthcare-settings-expert-reaction/

政府は最もリスクの高い場合以外は医療現場でのマスク義務をほぼ全て破棄する提案に意見を募集している

報告によると障害者省が障害者支援提供者にこの提案への意見提出を求めている

(義務にしていたがために義務ではなく推奨、にすると完全にしない、になってしまう問題)

 

その他

-ヨーク地域公衆衛生局は食品中の毒素の可能性を調査している

YORK REGION PUBLIC HEALTH INVESTIGATING POTENTIAL TOXIN IN FOOD

September 01, 2022

https://www.york.ca/newsroom/york-region-public-health-investigating-potential-toxin-food

2022年9月1日午後5時更新

・Mr. RightブランドのKeampferia Galanga(ガランガル、インドネシアで食材や医薬品として用いられているショウガ科の植物の地下茎)粉末が最近の住民のトリカブト毒素陽性中毒に関与していることを確認。 コードAT154と記載されている

・他のロットのガランガル(コード119)は検査の結果陰性

(このサイトに製品の写真あり)

 

-ニュートリゲノミクスの誇大宣伝

The Yummy Hype of Nutrigenomics

Jonathan Jarry M.Sc. | 2 Sep 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/medical-critical-thinking-health-and-nutrition/yummy-hype-nutrigenomics

食品は遺伝子に影響する。DNA検査キットはこれについて何か役に立つことが言えるか?

遺伝子検査をもとに食べるものを決めるべき?ニュートリゲノミクスの分野はこの方向に向かっている。イライラすることに、ニュートリゲノミクスには二つの側面がある。一方では食品と人体中の分子の相互作用について光をあてようとする研究者達。そしてもう一方は人々のDNAと個別化医療への強い関心を抱き合わせようとする事業者達。

しかし商業ニュートリゲノミクスサービスの宣伝している内容は良い科学的根拠によって支持されていない。

健康増進のためには野菜や果物を多く食べることや運動しよく寝るなどの普遍的助言のほうがより効果的である

(結論部分のみ、2017年のニュートリゲノミクスワークショップへの批判がおもしろい。ワークショップの報告書がこのワークショップが時間の無駄であったことを示唆するコメントで閉められるなんてCool)

 

-動画シリーズ

オーストリアのワインと不凍液

Dr. Joe Schwarcz on Austrian wine and anti-freeze

https://www.youtube.com/watch?v=jh7EdOixn5I

過去に何度かあったジエチレングリコール中毒の事例紹介

 

ガスレンジの問題

Cup o'Joe-Gas stove issues

https://www.youtube.com/watch?v=yJljQA85aOg

調理に使うガスの環境・健康影響について。

電気のほうがクリーン(化石燃料で発電してなければ)

 

-ダイエット無しに減量する日本人の7つのトリック

Seven tricks of the Japanese to lose weight without dieting

04/09/2022

https://nationworldnews.com/seven-tricks-of-the-japanese-to-lose-weight-without-dieting/

我々はミラクルなダイエット法や魔法の減量用製品の広告に毎日のように晒されているが、魔法の減量法は存在しない。肥満は21世紀の最大の問題の一つである、特に欧米では。一方日本は先進国では世界一肥満率が低い。その秘密は?

政府が肥満予防に相当な資源を投資していてメタボ法がある。日本の企業は社員に運動を勧め会社には歩いてあるいは自転車で来ることを薦めている。そのためこの国のライフスタイルは健康的である。7つの健康習慣として、深呼吸、熱い風呂、日本風のヨガや散歩、腹八分、消化の良いものを食べる、陰陽に従う、姿勢に気をつける。

(すごい的外れ感)

 

-FDAの「よりゼロに近く」計画はベビーフードの有害重金属に適切に対応していない

FDA’s ‘Closer to Zero’ plan fails to adequately address toxic heavy metals in baby food

By Jonathan Sharp on September 3, 2022

https://www.foodsafetynews.com/2022/09/fdas-closer-to-zero-plan-fails-to-adequately-address-toxic-heavy-metals-in-baby-food/

(環境中有害物質訴訟を専門とする法律事務所の財務責任者による記事)

米国下院経済消費者政策小委員会の報告書を受けてFDAが「よりゼロに近く」行動計画を開始した。小委員会のリーダーであるRaja Krishnamoorthi議員がFDAの対応に不満で「ベビーフード安全性法2021」を議会に提出した。この法案ではベビーフードの重金属規制値を

・水銀-2ppb

・カドミウム-5 ppb

・ヒ素- 10 ppb

に劇的に下げることを提案している。さらにFDAの規制管理強化を要求し、CDCには赤ちゃん用の栄養製品中に有害重金属が含まれることについて広く知らせることを求める。

この法案は一般からの支持をうけているが2021年3月に提出されてから進んでいない。2021年10月にはニューヨーク司法長官をはじめとする23人の司法長官同盟がFDAに請願を提出した

(海産物とコメは使うなということかな?子どもの発育には悪影響の方が大きいだろうけれど法律事務所は飯の種が増えて儲かるだろう)

 

-Ellen Whiteは鍼で肺に穴が開いた

Ellen White suffered punctured lung during acupuncture

26 August 202226 August 2022

https://www.bbc.com/sport/football/62692632

イングランドの史上最多ゴール選手Ellen Whiteは昨年鍼治療を受けて肺に穴が開き、それが引退を早めたと明かした

Manchester Cityが彼女に紹介した「スペシャリスト」による

 

-さらにシュタイナー学校の危険性

More on the dangers of Waldorf schools

01 September 2022

https://edzardernst.com/2022/09/more-on-the-dangers-of-waldorf-schools/

先の投稿で、1919年にシュタイナーが創設したドイツシュツットガルトの人智学教育について説明した。シュタイナー学校ではスピリチュアルや神秘的概念がカリキュラムに含まれ、代替医療を推進し予防接種を拒否する傾向があり、批判されてきた。今回、ミュンスター地方政府が、深刻な教育の欠如により、Rheineのシュタイナー学校の学校としての許可を取り下げたと報道された。2020年末から無数の苦情を寄せられていたが学校理事会は対応しなかった。問題点の指摘は多数あるが、繰り返し子どもの健康保護規則を破ったことが含まれる。