2022-09-09

[EFSA]意見

全ての家禽種用カルバクロール、チモール、d‐カルボン、サリチル酸メチル、l‐メントール (Biomin® DC‐P)の調合からなる飼料添加物の安全性と有効性

Safety and efficacy of a feed additive consisting of a preparation of carvacrol, thymol, d‐carvone, methyl salicylate and l‐menthol (Biomin® DC‐P) for all poultry species (Biomin GmbH)

EFSA Journal 2022;20(9):7429  7 September 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7429

(科学的意見)

FEEDAPパネルは十分なデータがないので、皮膚及び眼での効能並びに他の産卵/繁殖用家禽種における有効性に関して結論付けられない。

 

[BfR]キノコ:間違えると致命的

Mushrooms: confusion can be life-threatening

06.09.2022

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2022/32/mushrooms__confusion_can_be_life_threatening-306771.html

食後に症状が出たら、できれば中毒センターの医師の助言を受ける必要がある。

個人で採取したキノコを食べた後に頻繁に中毒が発生する。毎年、平均して10事例のキノコ中毒が医師からBfRに報告され、連邦中毒センターは年に3,000以上のキノコについての問い合わせに回答している。「ドイツでは食用種と似た毒性の高いキノコが生育している。経験の浅い採取者には危険な可能性がある」とBfRの「危険製品の暴露評価」ユニット長であるHerbert Desel医師は述べた。人気のある国産の食用キノコは、ハラタケ (Agaricus campestris)や食用のベニタケ属などである。採取者はよく食用キノコと毒性の高いタマゴテングタケ(Amanita phalloides)を間違える。タマゴテングタケに含まれる毒は肝不全を引き起こし、ごく少量を食べただけで致命的である。子供や高齢者は特にリスクがある。少量の有毒キノコでも健康に重大な損傷を与える可能性がある。キノコ中毒の症状は多種多様である。たいていは―全ての種類のキノコでというわけではないが―最初は不快感が生じ、胃痛、吐き気、嘔吐を併発する。

個人で採取した有毒または不適切なキノコの摂取による健康リスクは比較的高い―たびたび有毒キノコは食用キノコと間違われる。タマゴテングタケはドイツで最も毒性の高いキノコである:典型的なキノコ料理のごく少量でも成人や子供に死を招く可能性がある。全てのキノコ中毒のおよそ5%は、7月から10月に主に落葉林や公園でも生育するタマゴテングタケの摂取によるものである。BfRは、ドイツの全ての致死キノコ中毒の少なくとも80%はタマゴテングタケによるものだと推定している。

キノコを食べた後に気分が悪くなったら、いつでも医師の助言を受けるか中毒センターに相談した方がよい。

ドイツの中毒センター一覧:

https://www.bfr.bund.de/cm/343/verzeichnis-der-giftinformationszentren.pdf

PDF-File (75.3 KB)

いかなる状況でも医師の助言なく治療を行うべきではない:吐かせるなど害がないと思われる方法でも、嘔吐物が気道の深部に入る場合など、深刻な健康被害になる可能性がある。

牛乳は毒の吸収を促進する。

キノコ中毒の認識と医療処置のための重要な助言:

・キノコ中毒から自身を守るために、全てのキノコが食用だと絶対に確信している場合にのみ、キノコを採取し調理してもよい。

・キノコアプリは認識を支援できるけれども、識別をアプリだけに頼ってはならない。

・調理する際にキノコは新鮮でなければならない。

・サラダとして楽しむ生食用キノコはたびたび過敏症を起こすことがある。そのため、どのキノコ料理も少なくとも15分間以上調理すること。

・キノコ料理は短時間冷蔵庫で保管した後に2回目の再加熱ができる。

多くの町や地域にはキノコの識別に豊富で実績のある知識を持つ助言センターがあり個人の専門家がいる。そのキノコが有毒か食用か不明な場合は、いつでもキノコの助言サービスを求めること。中毒あるいは中毒が疑われる場合のキノコの識別を支援できるキノコの専門家の情報はドイツ菌学会のウェブサイトで見ることができる(以下参照)。連邦中毒センターも適切な連絡先を提供している。

中毒が起こったら、洗浄したキノコや食事のキノコの残留物―場合によっては嘔吐物もしばしばキノコの識別(胞子の分析など)に貴重な手がかりを提供することがある。

キノコや中毒リスクに関する貴重な情報は「Deutsches Ärzteblatt」の記事やドイツ菌学会のウェブサイト上で提供されている。

https://www.aerzteblatt.de/int/archive/article/216191

https://www.dgfm-ev.de

 

[RIVM]地表水のPFASリスク限度。EFSAの健康に基づく規制値から導出した地表水濃度基準

Risk limits for PFAS in surface water. Derivation of surface water concentration limits based on EFSAs healthbased limit value

2022-09-08

https://www.rivm.nl/publicaties/risicogrenzen-voor-pfas-in-oppervlaktewater-doorvertaling-van-gezondheidskundige

本文オランダ語

EFSAが2020年にHBGVを導出したため新しい値を導出した。

PFOA  0.3 nanogram per litre

PFOS  7 picogram per litre

HFPO-DA (GenX)  10 nanogram per litre

これらの値は現在の基準より相当低い

他のPFASについては合計で評価できるよう計算方法を開発した

新しいリスク限度は助言値で、この報告に一部は基づき、インフラと水管理省が水質基準を改訂するかどうかを決める

 

[CDC]2021年の寿命は二年続けて減少

LIFE EXPECTANCY FELL IN 2021 FOR THE SECOND YEAR IN A ROW

August 31, 2022

https://www.cdc.gov/nchs/pressroom/podcasts/2022/20220831/20220831.htm

NCHS死亡率統計主任Robert Andersonトのインタビュー

以下の報告について

Provisional Life Expectancy Estimates for 2021

August 2022

https://www.cdc.gov/nchs/data/vsrr/vsrr023.pdf

主な要因はCOVID-19次いで薬物過剰使用だが集団によって異なる。アメリカ先住民が最も大きな影響を受け、アジア人は少ない。

 

[USDA]APHISは最初の規制状態レビュー回答を発表:Norfolk植物科学の紫トマト

APHIS Issues First Regulatory Status Review Response: Norfolk Plant Sciences’ Purple Tomato

Sep 6, 2022

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/sa_by_date/sa-2022/purple-tomato

このトマトは色が変わり栄養が強化されたもので、他の栽培品種のトマトと比較して植物病害虫リスク増加とはならず、7 CFR part 340の規制対象にはならない。つまり植物病害虫のリスクについては、米国内で安全に栽培し交配に使用できる

(アントシアニンの多い遺伝子組換えトマト)

 

[DWI]2021年企業統計発表

Publication of Company Statistics for 2021

Published 6 September 2022

https://www.dwi.gov.uk/publication-of-company-statistics-for-2021/

イングランドとウェールズの水道企業のデータ

 

[MFDS]日本産輸入食品の放射能検査の結果

輸入検査管理課

2022.8.26〜2022.9.1

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43278

2022.8.19〜2022.8.25

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43277

 

[MFDS]食薬処、安心な食事とバイオ·デジタルヘルス革新成長支援などのための来年度予算案6,694億ウォン編成

企画財政担当官 2022-08-31

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=46644

(食品分野のみ)

□ 食品医薬品安全処は2023年度予算案を今年度予算(6,640億ウォン)対比54億ウォン(0.8%)増加した合計6,694億ウォンで編成した。

○ 来年度の予算案は新政府の国政課題である「食の安全管理強化とバイオヘルス革新成長支援」の確実な履行と、食医薬新産業分野の未来に備え安全基盤の構築に重点を置いた。

○ 政府の健全財政基調により来年度の予算案規模が大幅に増加することはなかったが、国政課題の推進と国民の安全のために必要なことを中心に予算案を編成した。

□ 2023年度食薬処予算案の主な内容は、①安心な食事と健康的な食生活環境づくり、②バイオヘルス安全管理・革新成長基盤拡充、③必須医薬品の安定的供給体系構築、④未来安全規制先導のための規制科学研究拡大など4分野である。

① 安心な食事と健康的な食生活環境づくり

○ 高齢者・障害者に対する給食の栄養・衛生管理を行う「社会福祉給食管理支援センター」を44箇所まで拡大し、栄養士の雇用義務のない小規模な高齢者・障害者社会福祉施設で管理がより体系的に行える食生活環境を作る。

* 社会福祉給食管理支援センター:(’22)19個/12億ウォン→(’23)44個/23億ウォン

○ 子供の栄養・衛生管理のために全国236箇所の給食管理支援センターを運営し、全国の子供の食生活安全と栄養レベル評価のために「食生活安全指数」を調査する。

○ 人体に影響を及ぼす有害物質を体系的に管理するために、糖尿病患者など脆弱階層に対する食品摂取量を調査し、衛生用品など多頻度で使われる人体適用製品の有害物質暴露評価を行い有害物質のリスクを総合的に評価する。

○ 畜産・水産物に使用される動物用医薬品の許容物質リスト管理制度(PLS)*施行などに備えて、事前に設定を完了しなければならない残留基準を整備し、残留動物用医薬品の検査拡大のために標準品を支援する。

* PLS(Positive List System,許容リスト管理制度):残留許容基準が設定された農薬以外は一律基準(0.01 mg/kg)で管理する制度(’24.1.1.施行)

○ 有害輸入食品に対する安全管理強化のために海外直輸入食品に対する安全性検査を拡大*し、輸入水産物など輸入食品放射能検査装備**を補強する。

* 海外直輸入食品の不定物質検査(1400件→1600件)

** ガンマ新型装置(2台)およびアルファ・ベータ装置(4台)など放射能検査装備補強

○ 他にもビッグデータ技術を適用した評価技術開発のデモ事例として、健康機能食品の適正摂取予測可能な評価技術開発(R&D)研究などを推進する。

安心な食事と健康的な食生活環境づくり:合計2,319億ウォン

⬩社会福祉給食支援および管理強化:(’22)12→(’23案)23億ウォン

※(国政課題)68-2. 食生活健康圏-K-給食衛生栄養管理体系を再設計

⬩子供食材の安全管理強化:(’22)584→(’23案)592億ウォン

※(国政課題)68-2. 食生活健康圏-K-給食衛生栄養管理体系を再設計

⬩人体適用製品のリスク評価:(’22)11→(’23案)16億ウォン

※(国政課題)68-3. 健康リスク要因統合管理-人体安全中心に有害物質総量評価管理体系を確立

⬩食品基準規格設定評価:(’22)67→(’23案)99億ウォン

※(国政課題)68-1. 食品の安全性-動物用医薬品残留検査基準(PLS)の強化

⬩輸入食品および放射能安全管理:(’22)87→(’23案)87億ウォン

※(国政課題)68-1. 食品安全管理-輸入食品放射能検査・海外直輸入管理強化

⬩スマート食品安全管理(R&D、ビッグデータベースの安全管理技術開発研究):新規(’23案)8億ウォン

□ 食薬処は2023年の予算案が国会審議過程を経て確定すれば「食の安全管理強化とバイオヘルス革新成長支援」に最善を尽くし、国民の安全と健康を守っていく。

<添付> 2023年度食薬処予算案全体の様子

 

[MFDS] [報道参考] 効率的なHACCP管理のためにハザード分析情報の提供を拡張

食品安全認証課 2022-08-29

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=46637

□ 食品医薬品安全処は食品安全管理基準(以下、HACCP)適用業者が困難を経験しているハザード分析*に関する資料を提供し、効率的なHACCP運営を可能にする「食品原料別ハザード分析情報集」を8月29日改正・発刊する。

* HACCP適用業者は試験検査などを通じて情報を収集し、ハザード分析(ハザードの導出、深刻性・発生可能性評価など)をしなければならず、それに応じて重要管理点を決定

○ 今回の情報集の改正は、より多くの食品業者が情報集内の分析資料を参考にしてハザード分析(ハザードの導出、発生可能性評価)を容易に行えるように、ハザード分析情報提供対象品目を拡大**するために用意された。

* HACCP適用業者が各原料別試験・検査資料など直接試験・検査して収集した情報を情報集内の資料にも代替可能

**(既存)菓子類、餅類、高麗人参・紅参飲料、白菜キムチの4品目のハザード分析資料収録→(改正)パン類、麺類、果物飲料、その他水産物加工品4品目のハザード分析資料追加収録

□ 主な改正内容は、①HACCP義務適用対象であるパン類など4品目を製造する業者で、主に使用する原材料の生物的・化学的・物理的ハザードについて、食品安全公共データ**を活用して分析した資料を追加、②最新情報を反映したハザード発生の可能性評価資料の現行化などである。

① パン類など4品目の、▲原材料別ハザード分析内容(Hazard Analysis)、▲国内・外の基準・規格、▲ハザードに対する国内試験・検査結果分析、▲国内・外の食中毒発生事例などのハザード情報などを追加した。

- 国内・外の食品ハザード情報や試験・検査結果など約480万件の公共データを活用し、原料別ハザードの導出項目と発生の可能性を分析した。

- また、この分析資料に対して学界・産業界など専門家の諮問と分析情報提供対象業者(パン類など4品目製造業者)の意見を取りまとめ客観性と受容性を高めた。

② また、国内・外ハザード情報、試験・検査結果など最新情報事項を反映して、既に提供した菓子類など4品目の原材料別ハザード分析資料のうち発生可能性評価資料を現行化した。

<添付>

1.ハザード分析情報提供対象食品原料

2.「食品原料別ハザード分析情報集」構成

3.ハザードの発生可能性評価資料の変更内容

4.各部門別担当者、連絡先

 

[MFDS]畜産物に使用する動物用医薬品のリスク評価安全情報を公開

残留物質課 2022-08-25

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=46631

□ 食品医薬品安全処と食品医薬品安全評価院は、畜産物の安全管理強化のために新規登録された動物用医薬品ケトプロフェン、アナコリン、エフェドリンの一日摂取許容量(ADI)を設定し、評価報告書「残留物質情報」をホームページ*に公開した。

* 動物用医薬品・農薬に関する情報を提供する残留物質情報

○ 食薬処は今回設定したケトプロフェンなど3種*の一日摂取許容量に基づき残留許容基準を設定し、合計243種に対して残留基準を管理することになり、動物用医薬品を使用した畜産物に対する安全管理が一層強化された。

* ケトプロフェン(消炎剤):牛筋肉、牛脂、牛レバー、牛の腎臓、乳0.05 mg/kg

* アナコリン(消化器治療薬):牛筋肉、豚筋肉、馬筋肉0.01 mg/kg

* エフェドリン(気管支拡張剤):0.01 mg/kg

 

論文

-世界中のゲノム編集:政策と認識更新

Genome editing around the globe: An update on policies and perceptions

Thorben Sprink, et al., Plant Physiology, kiac359

https://academic.oup.com/plphys/advance-article/doi/10.1093/plphys/kiac359/6670630?login=false

各国のNBTsに関する最近の動きについて

 

-「グリーン」な家庭用消費者製品は伝統品より毒性が少ないか?

Are “green” household consumer products less toxic than traditional products?

8-SEP-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/963532

Environmental Toxicology and Chemistryに発表された新しい研究によると、環境に良い「グリーン」と宣伝されて販売されている洗剤、多目的洗浄剤、殺虫剤、練り歯磨きなどの家庭用消費者製品は、必ずしも通常品に比べて毒性が低かったり分解しやすかったりしない。

(グラス・シュリンプとオオミジンコに対しては)

 

-Norfolk植物科学者は紫GMトマトについての大きな一里塚である決定を歓迎

Norfolk Plant Sciences welcomes major milestone decision on purple GM tomatoes

8-SEP-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/964168

USDAのAPHISによる決定について

 

その他

-Scienceウェビナー

世界のCOVID-19予防接種と組換えDNA技術を使った「反貧困ワクチン」:科学 対 反科学

Examining global COVID-19 vaccinations and “antipoverty vaccines” using recombinant DNA technology: Science vs. antiscience

27 SEP 2022

https://www.science.org/content/webinar/examining-global-covid-19-vaccinations-and-antipoverty-vaccines-using-recombinant-dna

感染症に対しては予防接種が最も成功した戦略である

貧しい国のための安価なワクチンの開発と、豊かな国での反ワクチン運動によるワクチン拒否と

 

-世界食料フォーラム

World Food Forum

17-21 October 2022

https://www.world-food-forum.org/flagship-event/2022/en

2022年のテーマは「健康的食生活。健康的惑星。」