[FSS]研究でスコットランドの食事には食物繊維が不足していることが明らかになる
Survey reveals worrying lack of fibre in Scottish diets
9 NOVEMBER 2022
スコットランド健康調査2021(Scottish Health Survey:SHeS)は、スコットランドの成人の94%が十分な食物繊維を摂取しておらず、スコットランドの食事目標 (Scottish Dietary Goal:SDG) で推奨される摂取量30 gを満たしているのはわずか6%であることを明らかにした。
<2021年SHeSで示されたSDGに関するその他の調査結果(成人)>
果物と野菜の平均摂取量は3.4ポーションだった。全成人の22%は1日に果物や野菜を5~6ポーション以上摂取していた。
全成人(摂取者と非摂取者両方)の赤身肉と赤身加工肉の平均摂取量は49g/日だった。全成人の72%は、赤身肉や赤身加工肉の摂取を1日70g以下に抑えている。
遊離糖の平均摂取量は総エネルギー量の10%だった。全成人の22%は遊離糖類の摂取量のSDGを満たしていた。
平均的な総脂肪摂取量は食物エネルギーの34%だった。全成人の48%は総脂肪摂取量のSDGを満たしていた。
平均的な飽和脂肪の摂取量は食物エネルギーの13%だった。全成人の26%が飽和脂肪摂取量のSDGを満たしていた。
食事の平均エネルギー密度は160kcal/100g/日だった。エネルギー密度のSDGである125 kcal/100g/日以下を達成している成人はわずか20%であった。
*スコットランド健康調査2021報告書全文
https://www.gov.scot/collections/scottish-health-survey/
[EU]RASFF 2022(1106-1112)
警報通知(Alert Notifications)
ベルギー産レタスのラムダ-シハロトリン、原料ポーランド産ドイツで包装した乾燥パセリの未承認物質リニュロン、スペイン・ベトナム・オーストリア及びドイツ産オレガノ・クミン及びカモミールティーのピロリジジンアルカロイド (PA) 超過、オランダ産バスマティ米のアフラトキシン(複数あり)、トルコ産オランダ経由ブドウのラムダ-シハロトリン、オランダ産米粉(原料)のアフラトキシンB1、
注意喚起情報(information for attention)
食品サプリメントのDMAA・ヨヒンビン・アグマチン硫酸塩及び Rauwolfia vomitora、産出国不明(中国産)食品サプリメントの新規食品成分α-GPC (L-α-グリセリルホスホルリコリン)及びフペルジン A、ポーランド産白菜のクロルピリホス、フィンランド産魚用飼料のセレン高含有、スウェーデン産食品サプリメントのマカ・セイヨウオトギリソウ・アシュワガンダ及び葛根、
通関拒否通知(Border Rejections)
インド産Pusaバスマティ玄米のトリシクラゾール、フィリピン産缶入りパイナップルジュースの多量のスズ、フィリピン産パイナップル味インスタント粉末ジュースの二酸化チタン、インド産ピーナッツバターのアフラトキシン、米国産ピーナッツのアフラトキシン(複数あり)、インド産茶の高濃度のクロルピリホス、ウクライナ産ジンジャーブレッドの未承認食品添加物二酸化チタン(E171)、トルコ産刻んだ乾燥有機イチジクのアフラトキシン含有量(総アフラトキシン)超過、モロッコ産乾燥ミントのカルベンダジム及びチオファネートメチル、モロッコ産冷凍イチゴの塩素酸塩、バングラデシュ産ターメリックの鉛、
[EU]SCHEER水枠組み指令優先物質の環境基準案についての科学的意見-ノニルフェノール
SCHEER - Scientific Opinion on "Draft Environmental Quality Standards for Priority Substances under the Water Framework Directive" - Nonylphenol
15 November 2022
[EFSA]意見等
-EFSA初のポッドキャスト「SCIENCE on the MENU」を聴こう
Tune into EFSA’s first podcast, with science on the menu
14 November 2022
https://www.efsa.europa.eu/en/news/tune-efsas-first-podcast-science-menu
昆虫食は安全?1日に何杯のコーヒーを飲んでもいい?科学はどのように動物の福祉を改善するのに役立つ?これらは新しいポッドキャストシリーズ「Science on the menu」で議論する多くの質問のほんの一部である。
初回のエピソードは食品購入時の欧州人の主な懸念、EUの食品安全に関する2022年ユーロバロメーターからの洞察。その後、食中毒、新規食品としての昆虫、輸送中の動物の福祉などについて詳しく取り上げる。
-食品安全の推進:「ONE-Health, Environment & Society―2022年会議」からの戦略的助言
Advancing food safety: strategic recommendations from the ‘ONE – Health, Environment & Society – Conference 2022’
EFSA Journal 2022;20(11):e201101 11 November 2022
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/e201101
(EFSA Journal Editorial)
-非対象陸生生物の植物保護製品への暴露評価シナリオの開発支援
Supporting the development of exposure assessment scenarios for Non‐Target Terrestrial Organisms to plant protection products
EFSA Journal 2022;19(11):EN-7662 11 November 2022
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-7662
(外部科学報告書)
EU規則1107/2009により、植物保護製品(PPP)の登録に、いくつかの非対象陸生生物(NTTOs)グループのリスク評価が必要とされている。現在、非対象節足動物、哺乳類、ミツバチなどのNTTOsに対するPPPsのリスク評価に関する様々なEUガイダンス文書が改訂されている。特に、野外暴露評価のガイダンスは、不適切または不十分である。このガイダンスをさらに発展させるために、非対象節足動物と小型哺乳類の野外暴露を、スプレードリフト堆積、流出、風塵、大気沈着などの関連する環境暴露ルートを定義し記述することで特徴づけた。本報告書では、非耕作地における主な暴露ルートであるスプレードリフトに焦点を当てている。規制の文脈におけるスプレードリフト堆積に関するいくつかの側面が説明される。これには、物理的な側面、スプレードリフト堆積曲線、様々な緩和策の可能性、スプレードリフト堆積に関する様々なEU加盟国の現在の規制慣行などが含まれる。耕作地内外の植物の三次元構造に対するスプレー堆積データが不足しているなど、いくつかのデータのギャップが確認されている。もう1つのデータのギャップは、加盟国ごとの各種作物について、日齢の関数としての作物発達段階を明確に把握することである。これらや他のデータのギャップにより、今後の調査の推奨事項のリストが作成された。最後に、EUでの登録に使用される非対象陸生生物の高次暴露シナリオを、体系的かつ透明性のある方法で作成するための手順が示されている。EUの非対象陸生生物の暴露シナリオは、EU加盟国を代表する作業部会が多様な農法や農業生態学的条件を含めて作成することが推奨される。この報告書で開発された手順は、そのような作業部会が作業を構築する際の支援となるだろう。
-第三国由来伝統食品としてのCanarium amboinense Hochr.の乾燥ナッツの通知に関する技術的報告書
Technical Report on the notification of dried nuts of Canarium amboinense Hochr. as a traditional food from a third country pursuant to Article 14 of Regulation (EU) 2015/2283
EFSA Journal 2022;19(11):EN-7640 11 November 2022
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-7640
(技術的報告書)
申請者によると、Canarium amboinense Hochr.の乾燥ナッツは、インドネシアで25年以上摂取されている。この第三国由来伝統食品(TF)をそのままEUで市販したり、穀類製品、ベーカリー製品、製菓、スナック、調理済食品の成分として添加することを提案している。EFSAは、このTFの入手可能な成分データや使用歴から、安全上の懸念を生じないと判断した。入手可能なデータを考慮して、EFSAはEU内でのこのTF(Canarium amboinense Hochr.の乾燥ナッツ)の市販に安全上の意義を唱えない。
[APVMA]農薬規制ニュースレター、2022年11月
Pesticides Regulatory Newsletter, November 2022
16 November 2022
https://apvma.gov.au/node/106786
[ヘルスカナダ]ニュース
-ヘルスカナダのオピオイドと痛みの管理についての声明
Health Canada's Statement on Opioids and Pain Management
November 7, 2022
がんではない慢性痛へのオピオイドの処方に関するガイドラインに関して
-ヘルスカナダは子ども用アセトアミノフェン製品の追加供給を確保する
Health Canada secures additional supply of children’s acetaminophen products
November 14, 2022
乳幼児用のアセトアミノフェン/イブプロフェンが入手できない保護者の不安に応えて外国から輸入する
(今年になってからずっと需要急増とのことで不足している。OTC。最近RSVに加えてインフルエンザも流行。)
[WHO]子宮頸がん根絶行動デー2022
Cervical Cancer Elimination Day of Action 2022
17 November 2022
https://www.who.int/campaigns/cervical-cancer-elimination-day-of-action-2022
2022年11月17日は初めて世界ががんを根絶することに努力する歴史的動きの2周年を迎える
根絶へのカウントダウンは続く。
(日本が出遅れたのは反ワクチンに屈したため。この敗北を認めないと他の対策もできない)
[WHO]あなたの人生、あなたの健康
Your life, your health
https://www.who.int/tools/your-life-your-health
健康と福祉のためのコツと情報
WHOからの一般向けリソース
論文
-ミツバチの寿命は50年前より50%短い
Honey bee life spans are 50% shorter today than they were 50 years ago
14-NOV-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/970796
実験室で維持されているミツバチの寿命の低下は、近年のコロニー消失と蜂蜜生産低下の説明に役立つ可能性がある
メリーランド大学の昆虫学者の新しい研究によると、コントロールされた、実験室環境での個々のミツバチの寿命は1970年代より50%短くなっている。科学者がこの影響をモデル計算すると、結果はここ数十年の米国の養蜂家が報告しているコロニー消失の増加と蜂蜜生産量の低下に相当する。
ミツバチは自然に年をとって死ぬので、コロニーのターンオーバーは養蜂ビジネスにおける前提要因である。しかし過去10年、米国の養蜂家はロスが増えたと報告し、理由として研究者は環境ストレス要因を集中的に調べてきた。この研究は環境ストレス要因とは無関係にミツバチの寿命が短くなっていることを示した初めてのもので、遺伝的要因を示唆する。Scientific Reportsに発表。
-多くのがん患者は治療前に補完療法にアクセスしたい
Most cancer patients want access to complementary therapies before treatment
15-NOV-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/971255
調査はがん患者の40%は運動や栄養相談、マッサージ、瞑想のようなサービスを提供する病院を選ぶことを発見
がん患者の62%は標準治療開始前に運動や栄養相談、マッサージ、瞑想のような補完療法について知りたいが、そのような予定に同意するがん専門医は僅か33%であった。
アメリカの統合治療推進のための財団の調査。
(患者や消費者に偏った情報を与えて、それをもとに意見を言わせてこれが患者や消費者の意向だから従え、と主張するやり方。一見消費者の味方っぽいところが邪悪。)
-一部の無糖クマのグミは下剤である、ちょっと違う
Some sugar-free gummy bears are laxatives. No, really
14-NOV-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/971148
無糖グミは美味しくてカロリーが少なくて-そして下剤?有名メーカーの無糖グミへのアマゾンのレビューが間違った理由で注目されて製品が販売されなくなった。ACSの動画 ReactionsのAndrewが美味しくて砂糖無しで不快な副反応のないグミの作り方の科学を探る
(グミの甘味料が糖アルコールで、食べ過ぎると下痢する可能性がある。使用量の目安はあってちゃんときまりを守ってはいたが、なにしろ一食分がクマのグミ5個なので、アメリカ人がそのような食べ方をするわけがない。そういう意味ではリスク管理ができていなかった?)
-日本の心血管系疾患による死亡は減ると予想
Death due to cardiovascular disease predicted to decrease in Japan
15-NOV-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/971325
The Lancet Regional Health - Western Pacific
2040年までの長期循環器病死亡者数を47都道府県ごと及び全国レベルで高精度に予測するモデルの開発に成功
国立循環器病研究センター
https://www.ncvc.go.jp/pr/release/pr_35318/
-大麻はCBD含量を増やすことで安全にはできない
Cannabis not made safer by increasing its CBD content
15-NOV-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/971390
King’s College London精神医学心理学神経科学研究所の新しい研究は、カンナビジオールが大麻の負の影響を減らす根拠は無いことを発見した。この研究は、一般的に信じられているCBDに保護作用があるという説に疑問を提示する。46人の健康なボランティアによるRCT。0mg, 10mg, 20mg, 30mgのCBDと10mgのTHCを含む大麻蒸気を吸入してその影響を調べるための一連の作業や質問への回答を行った。Neuropsychopharmacologyに発表。
-麻(ヘンプ)は乳牛をハイにする可能性がある、しかしその乳はあなたを同じようにハイにする?
Hemp may get cows high, but will their milk do the same to you?
14 NOV 2022 BY JACK TAMISIEA
https://www.science.org/content/article/hemp-may-get-cows-high-will-their-milk-do-same-you
麻の向精神活性化合物は乳中に残るがそのヒト影響は不明
目が赤くなり、足取りが定まらず、物憂げな態度になる-大麻を使ったヒトではなく乳牛が。
新しい研究によると、いろいろな量の大麻を含む飼料を食べた乳牛は、人々と同じようにハイになるようだ。この仕事は規制機関に対して、生長の早いこの作物が家畜飼料として安全かどうかを検討する時に躊躇いの原因となるだろう。またハイになった牛の乳を介したヒト食品への大麻の活性成分への懸念にもなる。
ヘンプはマリファナよりTHCが少ないが花にはCBDが多く、近年栽培が爆発的に急増している。しかしFDAはそれを牛に飼料として与えることは認めていない。
ヘンプのカンナビノイドの家畜への影響を調べ里為に、ドイツBfRの科学者が乳牛10頭に異なる量のカンナビノイドを含むヘンプ飼料を与えた。数週間の実験中に研究者らは乳、血液、糞検体を集め牛の行動を観察した。用量が重要であった。ヘンプ全草を発酵させたカンナビノイド濃度が比較的低いもので作った飼料を食べた牛は通常の飼料を食べた牛とほとんど違いはなかった。カンナビノイドの多いヘンプの葉と花と種子で作った飼料では話は全く違った。科学者の計算では、これらの牛はヒトがハイになるのに必要なTHCの86倍量を摂取した。動物の呼吸と心拍は遅くなり食べる量が減って乳量も減った。またあくびが増え唾液と鼻水が多くなり舌が過剰に活動した。一部は目の膜が赤くなり不安定な動きをした。研究者らは本日Nature Foodに報告した。
ヘンプを食べるのを止めて数日で異常行動は止んだ。しかしカンナビノイドは乳中に長く残存し、THC、CBDその他カンナビノイドが多く含まれた。
そのようなミルクがヒトの消費者をハイにするかどうかはわからないままである。
もし安全であることが証明されればヘンプは農家の飼料減量の選択肢になる。ヘンプは安価で広く入手可能で他の飼料より栄養がある。CBDオイル抽出の副産物としてのヘンプは栄養についてはアルファルファと同等であった。しかしカンナビノイドのために乳牛に与えるのは不可能だろう。しかし羊や若い雄牛のような食用でない家畜に与えることについては検討の余地がある。また一次飼料原料として使えなくても、他の使用方法があるかもしれない。今回の研究より少ない量のヘンプを食べた牛はより長く横たわっていてストレスレベルが少ないことが報告されている。これは牛を輸送や離乳などのストレスの多い状況で宥めるツールになる可能性がある。
(それは動物用医薬品ではないのか?例によって化学物質はダメだけど大麻はサイコーなどとヒッピーのようなことを言うのか?)
-Natureニュース
世界人口が80億に達した-ここに研究者たちがどうやって人口増加を予想するのかを示す
World population hits eight billion — here’s how researchers predict it will grow
15 November 2022 David Adam
https://www.nature.com/articles/d41586-022-03720-6
国連モデルは以前の推定より遅い速度での増加を予想
国連モデルによると本日世界人口が80億に達した-70億人からたった12年、20億人しかいなかった時代から1世紀も経ずに。
今年7月に発表された最新国連人口速報では長い間の2100年には110億人になる予想を104億人に修正した。
人口統計学者は国連が言うように本当に11月15日に世界人口が80億人になったとは信じないが、一つ合意することがある。人口は急激に増加してきたもののその増加速度は低下しており数十年のうちに人口は減り始めるだろう。
国連の推定は粗い概算だが、これまで国連が行ってきたものの中では最も信頼性が高い。最近データ解析方法を変え、5年間隔から1年間隔に変更した。そして多くの国で統計収集能力が改善している。しかしながら相当な盲点も残っている
異なる推定
より信頼できるデータ
(中国の人口減が影響大きかったらしい)
その他
-あなたの予算内で買える最も健康的な食品は?
BBC November 2022
What are the healthiest budget foods you can buy?
https://www.bbc.co.uk/food/articles/nutrient_dense_budget
生活費の危機があなたの「健康的」食品の購入能力に影響しているなら、栄養の多い安いこれらを薦める
食品財団が2022年割れた皿Broken Plate報告書で「健康的食品はそうでない食品よりカロリーあたりで3倍高い」と説明している。しかし栄養士Tai Ibitoyeは低予算でも健康的食生活は可能という
・野菜や果物
タマネギ、ニンジン、キャベツ、セロリのようなもの、見た目が悪いため安い野菜や果物、冷凍や缶詰
・乳製品
低脂肪カテージチーズや無糖低脂肪ヨーグルト
・タンパク質
サバ缶やサーディン缶、豆の缶詰
等
The Broken Plate 2022
https://foodfoundation.org.uk/publication/broken-plate-2022
(カロリーあたりの値段が高いのは野菜や果物で、安いのは穀物や砂糖脂肪の多い製品なので野菜や果物をヘルシーと定義すればそうなるけどあまり意味があるとは思えない。他ミルクより植物性ミルク代用品(アーモンドミルクとか)のほうが高価なことを持続可能な食生活は高いとしている。)
-KHN Morning Briefing
繰り返すCovid感染で健康リスクが上がる:研究
Health Risks Increase With Repeat Covid Infections: Study
NOV 14 2022
https://khn.org/morning-breakout/health-risks-increase-with-repeat-covid-infections-study/
研究者らがCovid再感染は重い症状、入院、あるいは死亡のリスクが一回目より有意に高いことを発見