2022-11-22

[Codex]プレスリリース

-AMRコーデックス文書(ACT)プロジェクトは、ボリビア、カンボジア、コロンビア、ネパールの国内調整官を歓迎する

AMR Codex Texts (ACT) project welcomes national coordinators in Bolivia, Cambodia, Colombia and Nepal

11/11/2022

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1618171/

ACTプロジェクトは現在、ボリビア、カンボジア、コロンビア、ネパールに国内調整官を迎えた。Jorge Berrios氏(ボリビア)、Ana Carrizosa氏(コロンビア)、Sakar Shivakoti氏(ネパール)は、保健管理及び関係機関との間の調整に豊富な経験を持つ獣医師である。Pisey Oum氏(カンボジア)は、バイオセーフティ、バイオテクノロジー、食品アセスメントに関する知識を、さまざまな国連機関で培ってきた経験を活かしている。

韓国が支援するこの新しいFAOプロジェクトは、コーデックス規格、特に食品由来の抗菌剤耐性(AMR)の抑制と削減、抗菌剤の使用と耐性のモニタリングと監視に関する規格の世界的及び地域的な実施を支援するために活動している。上記4か国の他、モンゴル及びパキスタンでも食品由来のAMRの管理の改善につながるだろう。

 

-コーデックス執行委員会、2年間のバーチャル会議を経てローマで開幕

Codex Executive Committee opens in Rome after two years of virtual meetings

14/11/2022

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1618501/

2022年11月14日から18日まで、FAO本部(イタリア、ローマ)に2020年以来初めてメンバーが物理的に集合し、コーデックス委員会第83回執行委員会(CCEXEC)が開催された。オンラインでの参加も確保されている。

FAOチーフエコノミストのMaximo Torero氏は、対面式の環境を歓迎した上で、「委員会として、コーデックスの中核的価値観に則り、合意を形成するために、優先度の高い問題と最も生産的な方法をチームとして評価することを期待する」と述べた。WHOのNaoko Yamamoto事務局長補もビデオメッセージで演説し、FAOとWHOがコーデックスとその加盟国に提供する科学的助言の重要性を強調した。コーデックス委員会のSteve Wearne議長(英国)は、科学の役割とその他の要素に係わる原則文(SOP)の運用、新しい食料供給源と生産システム(例:細胞ベースの食品)、コーデックスの将来の青写真など、執行委員会で議論されるいくつかのテーマについて説明した。

執行委員会は3人の副議長、6人の地域調整官、コーデックスの地理的グループから選出された7人の代表者で構成されている。委員会の重要な機能は、提案に対する「批判的審査」と進捗状況の監視を通じて、委員会の規格策定プログラムを管理することである。

*CCEXEC83

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/meetings/detail/en/?meeting=CCEXEC&session=83

 

[EFSA]意見等

-新規食品としてのLabisia pumilaの水エタノール抽出物の安全性

Safety of an aqueous ethanolic extract of Labisia pumila as a novel food pursuant to Regulation (EU) 2015/2283

EFSA Journal 2022;20(11):7611 10 November 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7611

(科学的意見)

欧州委員会からの要請を受けて、栄養・新規食品及び食物アレルゲンに関するEFSAのパネル(NDA)は、規則(EU) 2015/2283に従って、新規食品(NF)としてLabisia pumilaの水性抽出物に関する意見を出すよう求められた。このNFは、乾燥させたL. pumilaの全草(根を含む)からの標準的な水アルコール抽出物に標準マルトデキストリン(乾燥助剤)を混合したもので、750 mg/日を上限としたフードサプリメントとして使用することを申請者が提案している。対象集団は妊婦と授乳中の女性を除く一般成人である。このNFの主成分は炭水化物(最大 85.5%)で、少量のタンパク質(最大6.5%)、没食子酸(最大3.7%)及び脂質(最大 1.6%)を含む。パネルは、NFの組成と提案された使用条件を考慮すると、このNFの摂取は栄養的に不利ではないと判断した。提出した遺伝毒性試験はこのNFの遺伝毒性についての懸念を生じない。入手可能な毒性学的データに基づき、パネルは最大5 mg/kg 体重/日の摂取は安全だと判断した。対象集団では、この量は350 mg/dayに相当し、これは申請者が提案した使用量よりも少ない。パネルは、このNFは最大350 mg/日までなら対象集団に安全だと結論している。

 

-新規食品としてのセロビオースの安全性

Safety of cellobiose as a novel food pursuant to regulation (EU) 2015/2283

EFSA Journal 2022;20(11):7596 9 November 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7596

(科学的意見)

欧州委員会からの要請を受けて、栄養・新規食品及び食物アレルゲンに関するEFSAのパネル(NDA)は、規則(EU) 2015/2283に従って新規食品(NF)としてセロビオースに関する意見を出すよう求められた。このNFはβ-(1-4)グルコシド結合によって結合した2つのグルコースモノマーからなる。申請者はこのNFを様々な食品と、3歳以上の一般人を対象としたフードサプリメントに添加することを意図している。このNFの製造工程、組成、仕様について提出された情報は十分で、安全上の懸念はない。申請者は亜慢性毒性試験を提出し、安全上の懸念はなかった。申請者はヒト用量漸増試験を提出し、パネルはその試験から、セロビオース1日20 g (体重70kgの成人では290 mg/kg体重/日に相当)の摂取は、胃腸の耐容性に関する懸念を生じないと結論した。提案した用途から予想されるセロビオースの最大一日摂取量は、ターゲット集団では290 mg/kg体重/日未満である。このNFの性質、由来源、組成の特性、生産工程及び提出された毒性学的データを考慮して、パネルは、このNFは提案された仕様条件で安全上の懸念を生じないと判断した。

 

-使用後のPETを食品と接触する物質にリサイクルするために使用されるStarlinger deCONテクノロジーに基づくPolyfab Plasticsプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Polyfab Plastics, based on Starlinger deCON technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2022;20(11):7579 9 November 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7579

(科学的意見)

このプロセスから得られるリサイクルPETを室温で長期保存される全ての種類の食品と接触する物質の製造に100%使用しても、安全上の懸念とはならない。この リサイクルPETで作られた最終製品は電子レンジとオーブンで使用することを意図していないため、そのような使用はこの評価の対象外である。

 

-Piper nigrum L.から生産した飼料添加物の安全性と有効性:全ての動物種用に使用する黒コショウオイルと黒コショウオレオレジン及びイヌネコ用に使用する超臨界抽出物

Safety and efficacy of feed additives prepared from Piper nigrum L.: black pepper oil and black pepper oleoresin for use in all animal species and a supercritical extract for use in dogs and cats (FEFANA asbl)

EFSA Journal 2022;20(11):7599  8 November 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7599

 

-家禽種用、豚肥育用、マイナー豚種用Komagataella phaffiiで生産した3‐フィターゼ(CECT 13171) (FSF10000/FLF1000)からなる飼料添加物の安全性と有効性(FERTINAGRO BIOTECH S.L.)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of 3‐phytase produced by Komagataella phaffii (CECT 13171) (FSF10000/FLF1000) for poultry species, pigs for fattening and minor porcine species (FERTINAGRO BIOTECH S.L.)

EFSA Journal 2022;20(11):7614  9 November 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7614

 

-全ての家禽種と全ての豚種用Trichoderma reesei CBS 146250株で生産した6‐フィターゼ(Axtra® PHY GOLD 30L, Axtra® PHY GOLD 30T, Axtra® PHY GOLD 65G)からなる飼料添加物の安全性と有効性(Danisco (UK) ltd)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of 6‐phytase produced by Trichoderma reesei CBS 146250 (Axtra® PHY GOLD 30L, Axtra® PHY GOLD 30T, Axtra® PHY GOLD 65G) for all poultry species and all pigs (Danisco (UK) ltd)

EFSA Journal 2022;20(11):7610 8 November 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7610

 

-認可更新のための家禽と豚種用Trichoderma reesei CBS 143953株で生産したエンド‐1,4‐β‐キシラナーゼ及びT. reesei CBS 143945株で生産したエンド‐1,3(4)‐β‐グルカナーゼ (Axtra® XB 201 TPT/L)からなる飼料添加物の評価(Danisco (UK) Ltd)

Assessment of the feed additive consisting of endo‐1,4‐β‐xylanase produced by Trichoderma reesei CBS 143953 and endo‐1,3(4)‐β‐glucanase produced by T. reesei CBS 143945 (Axtra® XB 201 TPT/L) for poultry and pigs for renewal of its authorisation (Danisco (UK) Ltd)

EFSA Journal 2022;20(11):7615  9 November 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7615

 

-非標的陸生生物の植物保護製品への暴露評価シナリオの開発支援

Supporting the development of exposure assessment scenarios for Non‐Target Terrestrial Organisms to plant protection products

EFSA Journal 2022;19(11):EN-7661  11 November 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-7661

(外部科学報告書)

EU規則1107/2009により、いくつかの非標的生物(NTOs)グループのリスク評価が必要である。部門別の法律でより一般的に定義された保護目標を運用するために、特定保護目標(Specific Protection Goals: SPGs)という概念がある。SPGsは、どの生態系サービスをいつどこで保護する必要があるかを明確に定義することを可能にする。SPGsの評価は、影響評価目標(Effect Assessment Goals: EfAG)と暴露評価目標(Exposure Assessment Goals: ExAG)を用いて運用され、単純で保守的な低次段階から、より複雑で現実的な高次段階へと段階的なアプローチ(Tier)で評価される。影響段階は生態毒性学的影響(生態毒性試験所あるいは(半)野外実験における暴露から観察されたもの)を特定し、暴露段階は野外で測定又はシミュレーションした暴露である。両者は、いわゆる生態毒性学的に重要な暴露量、すなわち観察された生態毒性学的影響と最も相関のある暴露量によって関連付けられる。

この文書は、比較的新しい概念であるEfAGを詳細に説明し、影響評価において実験的に実現可能な最高次の段階であるサロゲート参照段階を明確に定義することの重要性を強調している。レギュラトリーサイエンスではよく知られているExAGsは、圃場外の(小型)哺乳類と非標的節足動物(NTAs)について定義されており、この分野の将来のガイダンス文書の一例となる可能性がある。現在、圃場内(in-field)と圃場外(off-field)の状況について定義されているSPGsの評価を考慮すると、作付けされた畑の周辺領域をより正確に定義する必要があることが示された。現在、「圃場内」と「圃場外」という用語は十分特定されてはいない。この違いは、作物の最終列(散布区域)からの距離に基づくスプレードリフト堆積(しばしば主な暴露経路となる)の推定に重要である。現地の状況により、圃場内の非耕作地と圃場外とでは、似ている場合もあれば非常に異なる場合もある。このような違いは、現在の「圃場内」と「圃場外」の区分では適切に反映されない。そのため、「圃場内耕作」「圃場内非耕作」「圃場外非耕作」という用語の導入を提案する。

 

[CFIA]食品安全検査報告

-発酵野菜と大豆製品のカルバミン酸エチル(2019年~2020年)

Ethyl Carbamate in Fermented Vegetables and Soy Products (2019 to 2020)

2022-11-02

https://inspection.canada.ca/food-safety-for-industry/food-chemistry-and-microbiology/food-safety-testing-bulletin-and-reports/ethyl-carbamate-in-fermented-vegetables-and-soy-pr/eng/1663254641137/1663254641872

(ターゲット調査)

カルバミン酸エチル(EC)は発酵過程で意図せず生成される化学物質である。アルコール飲料やパン、ヨーグルト、大豆製品、発酵野菜などの発酵食品に存在する可能性がある。これらの製品中のEC濃度は、加工や保存温度、使用した酵母株、作物の受粉、日光への暴露などの様々な要因に影響を受ける可能性がある。この化合物は、国際がん研究機関(IARC)に「ヒトに対しておそらく発がん性がある」と分類され、そのため消費者に健康リスクをもたらす可能性がある。

CFIAは発酵野菜200件と大豆製品100件の全部で300件の発酵製品をサンプリングして分析した。ECは検査したサンプルの3%に検出され、その量は4 ppb~217 ppbであった。野菜サンプルのうち、陽性だったのは3件(同ブランドのザワークラウト2件とキムチ1件)のみで、いずれも少量であった。大豆製品の93%でECは検出されなかったが、5つの豆腐サンプルと1つの味噌サンプルに検出された。大豆製品中の平均EC濃度は108 ppbで、最大値は217 ppbであった。最大値は豆腐のサンプルで報告された。

この調査結果を以前の調査や科学文献と比較すると、カナダの小売り製品中のECの濃度は様々な科学的調査で報告されたものと同程度であることが示された。ヘルスカナダはこの調査で観察された食品中のECの量がヒトの健康に懸念となることはないと判断し、この調査によるフォローアップ措置は行われなかった。

 

-魚、肉、代替肉中の食品着色料(2019年4月1日~2020年3月31日)

Food Colours in Fish, Seafood, Meat and Meat Alternatives – April 1, 2019 to March 31, 2020

2022-11-02

https://inspection.canada.ca/food-safety-for-industry/food-chemistry-and-microbiology/food-safety-testing-bulletin-and-reports/food-colours-in-fish-seafood-meat-and-meat-alterna/eng/1665086504060/1665086504700

(ターゲット調査)

着色料に焦点を当てたターゲット調査は、加工食品中の認可されていない着色料の使用に関連する潜在的な健康上の懸念から開始された。認可されていない着色料の存在は、DNA傷害性や発がん性の可能性があるため、消費者に健康上のリスクをもたらす可能性がある。認可された合成着色料の未表示での使用も、合成着色料に感受性の高いごく一部の人々に潜在的な懸念となる可能性があり、皮膚の発疹や喘息患者の喘息反応を誘発することになる。

全部で398件の魚、シーフード、肉、代替肉のサンプルが集められ、最大43種類の様々な食品着色料を調べた。398件のうち、そのほとんど(396)で合成食品着色料は検出されず、2つのサンプル(0.5%)にのみ検出された。認可食品着色料のアルラレッドが6.7 ppmで惣菜肉(ポークソーセージ)に検出され、使用について成分表に記載されていた。このサンプルはカナダの規制に従っている。少量のメタニルイエロー(0.078 ppm)とオレンジII (0.077 ppm)がそのまま喫食可能なカレー料理のサンプルに見つかり、どちらもカナダでは認可されていないため、このサンプルは違反だった。この調査の全体的な遵守率は99.7%だった。

以前の調査年と比べると検出率はより低くなり、調べた製品の種類では食品着色料を含む可能性が低いことが示されている。しかし、2種類の非認可着色料を含む1製品については健康リスクがあると見なされ、適切なフォローアップ措置を実施した。

 

-特定食品の食品着色料(2020年4月1日~2021年3月31日)

Food Colours in Selected Foods – April 1, 2020 to March 31, 2021

2022-11-02

https://inspection.canada.ca/food-safety-for-industry/food-chemistry-and-microbiology/food-safety-testing-bulletin-and-reports/food-colours-in-selected-foods/eng/1665086622143/1665086622487

(ターゲット調査)

ベーカリー製品、飲料、チップ/クラッカー、ドライミックス、冷凍デザート、オイル、ソース、菓子の391のサンプルを収集し、最大43種類の食品の着色料について検査した。検査された他のサンプルはいずれも健康上の懸念を示さないと判断された。

 

-植物性粉末、冷凍果実及び野菜中の有毒金属(2020年4月1日~2021年3月31日)

Toxic Metals in Botanical Powders, Frozen Fruits and Vegetables – April 1, 2010 to March 31, 2021

2022-11-02

https://inspection.canada.ca/food-safety-for-industry/food-chemistry-and-microbiology/food-safety-testing-bulletin-and-reports/toxic-metals-in-botanical-powders-frozen-fruits-an/eng/1665086755744/1665086756072

(ターゲット調査)

カナダ国内11都市の小売店から植物性粉末や冷凍の果物・野菜993点を採取し、金属・元素の有無を調べた。報告書では、最も懸念される金属(ヒ素、カドミウム、鉛、水銀)の結果のみが示された。調査サンプルのほとんど(92%)が1種類以上の金属を含み、12%が4種類の有害金属すべてを微量に含んでいた。

検査したサンプルの36%からヒ素が検出され、検出率が最も高かったのは植物性粉末(92%)であった。平均ヒ素濃度の最大値(2.19及び2.20 ppm)は植物性粉末(ブリンガラージ及び大麦若葉粉末)のサンプルから検出された。冷凍の果物・野菜では、葉物野菜(特にケール)がより高い濃度のヒ素を含んでいた。金属の中ではカドミウムの検出率が最も高く、359検体(36%)から検出された。検出されたカドミウム濃度は0 ppmから1.11 ppmの範囲で、検出率、最大値ともに植物性粉末に関連した。鉛は検査したサンプルの33%から検出された。検出率は植物性製品で最も高く(92%)、冷凍果実・野菜では比較的低かった(7%)。3つのブリンガラージ粉末サンプルで平均鉛濃度の最大値(4.12、4.60、6.54 ppm)が検出された。全体の検出率が最も低かったのは水銀(18%)であった。検出可能なレベルの水銀を含む冷凍果物・野菜はわずか6%(0 ppm~0.0052 ppm)で、最大値(0.186ppm)は植物性粉末から検出された。

分析されたサンプルは、いずれもヒトの健康に懸念を与えるものではないと判断された。

 

-2019年から2020年までの乳幼児用食品、アルコール飲料、魚類、貝類及び甲殻類における総ヒ素及びヒ素の種類(2019年4月1日~2020年3月31日)

Total Arsenic and Arsenic Speciation in Infant Foods, Alcoholic Beverages, Fish, Shellfish and Crustaceans – April 1, 2019 to March 31, 2020

2022-11-02

https://inspection.canada.ca/food-safety-for-industry/food-chemistry-and-microbiology/food-safety-testing-bulletin-and-reports/total-arsenic-and-arsenic-speciation-in-infant-foo/eng/1665086574334/1665086574693

(ターゲット調査)

カナダ国内11都市の小売店から、ブドウを原料としたアルコール飲料(ワイン、ブランデー、シェリー、ベルモット)、コメを原料とした乳児用食品、国産の魚類、国産の貝類、甲殻類など343種類のサンプルを採取し、ヒ素の検査を行った。

全サンプルから微量の総ヒ素が検出され、無機ヒ素は81.6%の製品から検出された。無機ヒ素に着目すると、魚類の平均濃度が最も低く、コメを原料とする乳児用食品の平均濃度が最も高かった。無機ヒ素は、検査したすべてのワインと乳児用食品から検出された。総ヒ素に対する無機ヒ素の割合は製品の種類によって異なり、ワインでその割合は最も高かった。アサリは、他の種類の貝類や甲殻類よりも無機ヒ素の濃度が高く、報告された無機ヒ素の最大値(425 ppb)はアサリから検出された。魚類では、平均無機ヒ素濃度はすべての種類で同程度であった。

アルコール飲料から検出されたヒ素は既存の基準値(100 ppb)以下であった。コメの基準値はこの調査の時点ではまだ設定されていなかったが、コメを原料とした乳児用食品はすべて、その後設定された基準値を遵守していた。その他の製品には、ヒ素濃度に関する規制はない。分析されたサンプルのいずれも、ヒトの健康に懸念を示さないと判断された。

 

[CFIA]カナダの首席獣医官が「2022年世界抗菌薬啓発週間」の重要性を強調する

Canada's Chief Veterinary Officer highlights the importance of World Antimicrobial Awareness Week 2022

November 18, 2022

https://www.canada.ca/en/food-inspection-agency/news/2022/11/canadas-chief-veterinary-officer-highlights-the-importance-of-world-antimicrobial-awareness-week-2022.html

カナダの首席獣医官(CVO)であるMary Jane Ireland 博士は、本日、世界抗菌薬啓発週間(WAAW)を受け、声明を発表した。WAAW の今年のテーマは、「Preventing antimicrobial resistance together(薬剤耐性を共に予防する)」である。

 

[SFA]Forum Replies

SFAは生産性を向上させるために農場と協力する

SFA works with farms to improve productivity

Nov 21, 2022

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/st-forum-21nov22.pdf

地元の生産者により多くの支援を与え、地元の農場は大量に購入する部門に焦点を当てるべきであるという意見に対するシンガポール食品庁(SFA)の回答。

 

[SFA]食品安全規制基準

Food Safety Regulatory Limits

Wednesday, October 19, 2022

https://www.sfa.gov.sg/food-information/regulatory-limits/limits-for-food-additives

シンガポールにおいて食品に添加される化学保存料(chemical preservative)は下記の通りクラスⅠからⅢに分類されている。クラスⅠに使用の制限はないが、クラスⅡとⅢについてはFood regulationのもと使用基準が定められており、それ以外に添加された食品の輸入や製造販売は禁止されている。

クラスⅠ

食塩

糖類

酢又は酢酸、乳酸、アスコルビン酸、エリソルビン酸、クエン酸、リンゴ酸、リン酸、酒石酸、又はプロピオン酸、あるいはそれら酸のカルシウム、カリウム、ナトリウム塩

エチルアルコール、飲用スピリッツ

クラスⅡ

二酸化硫黄:二酸化硫黄、亜硫酸、又はそのナトリウム、カリウム、カルシウム塩

安息香酸:安息香酸及びそのナトリウム、カリウム塩

パラヒドロキシ安息香酸メチル:パラヒドロキシ安息香酸メチル及びそのナトリウム塩

ソルビン酸:ソルビン酸及びそのナトリウム、カリウム、カルシウム塩

亜硝酸塩:ナトリウム又はカリウムの亜硝酸塩

硝酸塩:ナトリウム又はカリウムの硝酸塩

クラスⅢ

二炭酸ジメチル

 

Kueh(コメ、タピオカ、トウモロコシ、豆の粉で作った食品のこと)にクラスⅡの化学保存料を添加することは禁止されている。しかし、中には詰め物やトッピングがされたものがある。Kuehの詰め物やトッピングは長期にわたり使用するために大量生産されることがあるため、それらについてはクラスⅡの添加が必要であるが、使用基準に従う必要がある。また、Kuehと呼ばれる製品が実際には“小麦粉菓子”のこともある。小麦粉菓子にはクラスⅡの化学保存料について使用基準が定められている。

Kuehという名称の食品について、クラスⅡの化学保存料の添加が認められる対象であるのかを判断するためのフローチャートを作成した。さらに、化学保存料の添加に関する規制、KuehとクラスⅡの化学保存料との関係を詳細にまとめたスライドを公開する。

 

*Food regulation, Food additives, 19 Chemical preservatives

https://sso.agc.gov.sg/SL/SFA1973-RG1?ProvIds=P1III-#pr19-

Food regulation, 4th Schedule

https://sso.agc.gov.sg/SL/SFA1973-RG1?ProvIds=Sc4-#Sc4-

(化学保存料の使用基準について。クラスⅡとⅢの化学保存料の添加が認められている食品と量の一覧表が4th Scheduleに記されている。)

*スライド:Preservatives in Kueh

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/preservatives-in-kueh-(revised-19oct2022)-for-site-upload.pdf

 

[UK HSA]メチルエチルケトン:毒性概要

Methyl ethyl ketone: toxicological overview

Updated 21 November 2022

https://www.gov.uk/government/publications/methyl-ethyl-ketone-properties-and-incident-management/methyl-ethyl-ketone-toxicological-overview

(何故更新されたのかわからない)

 

[RIVM]若い人のメンタルヘルスは僅かに回復

Mental health of young people shows minor recovery

11/21/2022

https://www.rivm.nl/en/news/mental-health-of-young-people-shows-minor-recovery

最新(2022年9月)の調査ではオランダの12-25才のメンタルヘルスの症状はその前(2022年6月)に比べて少なかった。若い人と成人の社会的不適応が増加した。成人はまだ社交に注意している

 

[CCDC]SARS-CoV-2伝染パターンへのコントロール戦略の影響を明らかにする-ルイリー市、雲南省、中国、2022年2-3月

Uncovering the Impact of Control Strategies on the Transmission Pattern of SARS-CoV-2 — Ruili City, Yunnan Province, China, February–March 2022

November 18 2022

https://weekly.chinacdc.cn/en/article/doi/10.46234/ccdcw2022.208

(厳しく対応したらウイルス感染が抑制できた、コロナ対応は厳しくすることが大事、という報告。RIVMのような人間の苦痛への考慮は一切無し。同じ「公衆衛生」を名乗っていても中身は全く違う。こういう「ずれ」はあちこちにある。)

 

[ProMED]食中毒-米国(第7報):未殺菌乳、1998-2018

Foodborne illness - USA (07): unpasteurized milk, 1998-2018

2022-11-20

https://promedmail.org/promed-post/?id=8706813

Date: Tue 25 Oct 2022,  Source: Epidemiology & Infection [abridged, edited]

Koski L et al., 未殺菌乳に関連する食中毒アウトブレイクと州法の変更との関連、米国、1998-2018

小売店で未殺菌乳を販売することを認めている州では農場でのみ販売可能な州の3.6倍のアウトブレイク数であった

(先進国であってもデマに負けるとこうなる…被害者は子ども)

 

[EU]予防接種:信頼はパンデミック前のレベルに回復

Vaccination: Confidence returns to pre-pandemic levels

21 November 2022

https://health.ec.europa.eu/latest-updates/vaccination-confidence-returns-pre-pandemic-levels-2022-11-21_en

本日欧州委員会はEUの2022年ワクチン信頼状況報告書を発表した。EU27カ国全体で、回答者の81.5%がワクチンは重要であることに合意、85.6%は有効であることに、82.3%は安全であることに合意する。パンデミック中の増減を経て、認識は概ね2018年のレベルに戻った。しかし国による違いは残存する。65才以上と18-34才のワクチン信頼ギャップが拡大し、18-34才は2022年の方が信頼が低下した。

 

State of Vaccine Confidence in the EU (2022)

18 November 2022

https://health.ec.europa.eu/publications/state-vaccine-confidence-eu-2022_en

国毎のファクトシートあり

一般人のワクチンへの信頼が最も低いのはラトビアで29.1%、旧東側が低い傾向

フランスは何故か医療従事者のワクチンへの信頼がEU最低

(フランスは専門家が思想主導型の主張をする印象がある、伝統なんだろうか)

 

[EU]ダイオキシン類及びダイオキシン様PCBsの最大基準値の改訂

Commission Regulation (EU) 2022/2002 of 21 October 2022 amending Regulation (EC) No 1881/2006 as regards maximum levels of dioxins and dioxin-like PCBs in certain foodstuffs

https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX%3A32022R2002

 現在WHOが毒性等価係数(WHO2005-TEF)の見直しを行っており2023年に完了予定である。しかしハイレベルな健康保護のために、EUでは汚染実態データが入手できた品目についてダイオキシン類及びダイオキシン様PCBsの最大基準値(ML)の新規設定又は改訂を行った:ヤギ、ウマ、ウサギ、イノシシ、狩猟鳥、シカの肉・肉製品と、ヤギ、ウマ、狩猟鳥の肝臓についてのML設定又は改訂、現行の鶏卵から全ての家禽類の卵・卵製品(ガチョウの卵除く)へのML適用拡大。2023年1月1日から適用される。

 

その他

-英国政府に子どもの家庭での合法的飲酒年齢を5才に上げるよう言おう、医師が強く求める

Tell UK government to raise legal at-home drinking age from 5 for kids, doctors urged

21-NOV-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/971693

そして早くから飲酒することが後の飲酒問題を避けるというフランス飲酒神話を否定する

英国の小児科医達がArchives of Disease in Childhoodで、将来の飲酒問題を避けるために子どもの家庭での合法的飲酒年齢を5才に上げることを含むより強い対策を求める必要があると主張する。

(子どもに酒飲ませてるんだ?)

 

-Natureニュース

世界大恐慌がどのように人々のDNAを形作ったか

How the Great Depression shaped people’s DNA

21 November 2022  Freda Kreier

https://www.nature.com/articles/d41586-022-03789-z

エピジェネティック研究が、歴史的恐慌時に生まれた子どもたちは後の人生で加齢が促進されるマーカーをもつことを発見

米国で1929年から1939年の大恐慌中に生まれた人たちの細胞に加齢促進の兆候があることがPNASに発表された

 

-Elizabeth Holmesは詐欺で11年以上の服役判決

Elizabeth Holmes sentenced to more than 11 years in prison for fraud

November 18, 2022

https://edition.cnn.com/2022/11/18/tech/elizabeth-holmes-theranos-sentencing/index.html

セラノスの運営中に投資家を騙した罪で

 

-SMC UK

禁煙のための電子タバコについてのコクランレビューへの専門家の反応

expert reaction to Cochrane review on electronic cigarettes for smoking cessation

NOVEMBER 17, 2022

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-cochrane-review-on-electronic-cigarettes-for-smoking-cessation/

Cochrane Database of Systematic Reviewsに発表されたレビューが禁煙のための電子タバコ使用について調べた

Imperial College国立心肺研究所呼吸医学教授で名誉相談医Nicholas Hopkinson教授

喫煙は早期死亡と障害の主要因で、健康の不平等の強力な誘引である。英国にはまだ喫煙者が600万人以上いて、この知見は電子タバコを禁煙の選択肢にすることを強く支持する。禁煙には電子タバコへの変更を薦める。現実世界での問題は資金不足である。

UCLタバコとアルコール研究グループ主任研究フェローSarah Jackson博士

電子タバコは人気のある禁煙ツールでこのレビューは最も厳密で最新の根拠の要約である。以前よりデータが増えたので今や電子タバコが禁煙に有効であることは確実性が高い。

Nottingham大学疫学名誉教授John Britton教授

この包括的根拠は再び電子タバコが禁煙に役立つことを確認した。そして電子タバコは医薬品として認可されたニコチン補充療法より有効である。

(英国はずっとこの立場だけれどWHOは認めない。科学やエビデンスを標榜していても実は結構思想のバイアスがある。バイアスを認めないところが問題。)