2023-01-04

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

 

[EU]RASFF 2022(1225-1231)

警報通知(Alert Notifications)

イラン産干しぶどう(サルタナ)の未承認物質クロルピリホス・キャプタン及びイプロジオン、マルタ産パーム油の3-MCPD、インド産乾燥エシャロットの未承認物質エチレンオキシド、スペイン産ヨシキリザメの水銀、オランダ産キャッサバクラッカーの3MCPD 、フランス産トウモロコシのアフラトキシンB1、マダガスカル産トルコ経由乾燥黒目豆のクロルピリホス、ポーランド産オイル漬けサバフィレ(缶)のヒスタミン、

注意喚起情報(information for attention)

オランダ産赤米抽出物入りフードサプリメントのモナコリン、トルコ産生食用ブドウのアセタミプリド及びピリプロキシフェン、アルバニア産レッドペッパーの未承認物質クロルピリホス、ウズベキスタン産トルコ経由有機レーズンのオクラトキシンA、アルバニア産クレメンタインの未承認物質クロルピリホス、スペイン産チルドメカジキの水銀、ポーランド産鶏卵のエンフロキサシン、トルコ産冷凍セミドライトマトのクロルピリホス及びクロルピリホスメチル、米国産ルーマニア経由殻付きピスタチオのアフラトキシン、ペルー産パッションフルーツのイプロジオン、タイ産ランブータンのカルベンダジム及びブプロフェジン、

通関拒否通知(Border Rejections)

トルコ産乾燥イチジクのアフラトキシン(複数あり)、スリランカ産ツルノゲイトウのフィプロニル、パキスタン産マサラスパイスミックスのアフラトキシン、ウガンダ産トウガラシのシプロジニル及びフルジオキソニル、ケニア産緑豆のアセフェート及びメタミドホス、スリランカ産ツボクサのフィプロニル、エジプト産生鮮チリのプロピコナゾール、エジプト産生鮮チリペッパーのチオファネートメチル・クロルピリホスエチル及びプロピコナゾール、米国産トルコ経由殻付きピスタチオのアフラトキシン(複数あり)、ケニア産豆のクロルピリホス、中国産紅茶のクロルピリホス及びラムダ-シハロトリン、中国産ピーナッツのアフラトキシン、トルコ産クミン粉末のピロリジジンアルカロイド、ペルー産冷凍調理済ペッパーのカドミウム、エジプト産オレンジのフェニトロチオン、

 

[ANSES]トコジラミを全滅させる最終手段としてのみ化学物質を使用すること

Only use chemicals as a last resort to eradicate bed bugs

22/12/2022

https://www.anses.fr/en/content/chemicals-resort-eradicate-bed-bugs

いったん家にトコジラミがはびこると、それらを駆除するのは難しい。人はこれらの寄生虫の執拗さに直面すると、殺虫剤に頼ることもある。だが、それらの使用はリスクがないわけではない:2007年~2021年に、これらの化学物質による中毒事例は、重篤なものも含めて1,000件以上報告された。従ってトコジラミを全滅するには、最初は非化学的手段を選んだ方がよい。

特に執拗な寄生虫

トコジラミは、通常マットレスやベッドのフレームに潜む小さな昆虫である。彼らは血を吸って生き、夜の間に人間を刺す。旅行や、中古の寝具、家具、本、洋服の購入の際に、衣服や荷物の中で運ばれることがある。

トコジラミは、食べ物がなくても平均寿命が1年を越える可能性があるため、特にしつこい。雌は1日に5~15個の卵を産むため、非常に急速に増殖する。

誰でも影響を受ける可能性がある

2016年~2020年の間に、フランス人の7%がトコジラミの影響を受けたと推定された。トコジラミの存在は不潔を示すものではなく、誰でも家庭でまん延の犠牲になる可能性がある。

トコジラミは病気を伝染させないが、刺されるとかゆみやアレルギー反応の原因となる。それらがはびこると、被害者はこれらの害虫に無力感を感じ、心理状態に影響する可能性もある。これにより不適切な駆除方法を使用する可能性があり、効果がなく危険なものも含まれている。

化学物質の使用は中毒を起こす可能性がある

寄生虫が増えるにつれ、中毒管理センターではこれらの寄生虫を駆除するために用いる化学物質による中毒事例をより多く目にしている。報告された主な症状は、呼吸困難、咳、口腔咽頭の痛みと刺激、かゆみ、頭痛、目まいなどである。死者1名を含む深刻な中毒事例も報告されており、多くはフランスで禁止されている製品である。

非化学物質手段を選ぶことから始めよう

トコジラミを全滅させるのに、殺虫剤に頼る前に、保健省は以下の実践を推奨している:

 

・卵や寄生虫を捕らえるために表面全てに徹底的に掃除機をかけること。次に吸入管を掃除し、掃除機の紙パックをビニール袋で包み、他の場所を汚染するのを避けるために屋外のゴミ入れに捨てること。

・服やリネンを洗濯機で55°C以上の温度で洗うこと。

・洗濯機がなければ、服を72時間以上-17°Cの冷凍庫に入れること。

・高温(120°C以上)のドライスチームクリーナー(レンタル可能)で手の届きにくい表面や内装材を掃除し、トコジラミのライフサイクルの全段階で死滅させること。

うまくいかなくても、自分で殺虫剤をまこうとせずに害虫駆除の専門家に連絡を取ること。どの場合も、製品の散布後は、指示された再入場時間、すなわち散布処理領域に安全に戻れる時間に従うことが大切である。これにより中毒のあらゆるリスクを避けられる。

詳細

Vigil'Anses記事「トコジラミの駆除に使用する製品に注意」の全文を読む(フランス語)

Read the complete Vigil'Anses article "Exercise caution with the products used to eradicate bed bugs" (PDF)

https://vigilanses.anses.fr/sites/default/files/VigilAnsesN18_Novembre2022_Punaises.pdf

 

[FDA]プレスリリース

-FDAは食品表示最終規則の統一遵守日を発表する

FDA Issues Uniform Compliance Date for Final Food Labeling Regulations

December 30, 2022

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-issues-uniform-compliance-date-final-food-labeling-regulations

 米国食品医薬品局(FDA)は2023年及び2024年に公表される食品表示最終規則の遵守日を2026年1月1日に統一することを発表した。

 

-FDAは食品規約2022を発表する

FDA Releases 2022 Food Code

December 28, 2022

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-releases-2022-food-code

 FDAは2022年版食品規約(第10版)を発表する。小売店における食中毒リスクを軽減し、小売店の食品安全に関する全国統一基準を提供するために、州及び地方当局と小売店へ提供するガイダンスである。今回初めて食品の寄付について具体的に取り上げた。https://www.fda.gov/media/164194/download

2022年FDA Food Codeの変更点概要は以下。

https://www.fda.gov/food/fda-food-code/summary-changes-2022-fda-food-code

 

-FDAの警察長官:グローバリゼーションとeコマースの課題への適応

FDA’s Top Cop: Adapting to Challenges of Globalization and E-commerce

December 28, 2022

https://www.fda.gov/international-programs/global-perspective/fdas-top-cop-adapting-challenges-globalization-and-e-commerce

 退職するFDAの犯罪捜査担当副長官Catherine Hermsenのインタビューを公開した。グローバリゼーションの増加とeコマースの台頭によってもたらされる課題、COVID関連の詐欺やその他の食品及び薬物犯罪の問題への対応を含め、30年間を振り返る。

 

[FDA]警告文書

-Land View, Inc.

NOVEMBER 07, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/land-view-inc-638704-11072022

 動物用薬用飼料のCGMP、不純品、不正表示の問題。高濃度のオキシテトラサイクリンを含む。

 

-Bainbridge Beverage West, LLC

NOVEMBER 28, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/bainbridge-beverage-west-llc-638942-11282022

 果汁のHCCAP、食品のCGMP違反、不純品、衛生管理の問題。A型肝炎汚染のイチゴ製品を含む。

 

-EarthLab, Inc., dba Wise Woman Herbals

NOVEMBER 10, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/earthlab-inc-dba-wise-woman-herbals-634872-11102022

 ダイエタリーサプリメントのCGMP違反、不純品、不正表示の問題。ハーブ製品を含む。

 

[ODS]ファクトシート更新

-ビタミンB12

Vitamin B12

Fact Sheet for Health Professional

December 22, 2022

https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminB12-HealthProfessional/

Table2を更新し、bluefin tuna(クロマグロ)を削除し、canned light tuna(缶入りライトツナ)を追加。

https://ods.od.nih.gov/factsheets/vitaminb12-healthprofessional/#change

 

[ヘルスカナダ]未承認の製品は深刻な健康リスクを引き起こす可能性がある

Unauthorized products may pose serious health risks

2022-12-28

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/unauthorized-products-may-pose-serious-health-risks

ヘルスカナダは精力剤、減量用、活力剤あるいは「ポッパーズ」として販売されている未承認の健康製品に関する情報を更新する。

 

[NSW]FAQ:Broken Bayの有毒な藻の発生について

FAQ: Broken Bay toxic algal bloom

23 Dec 2022

https://www.foodauthority.nsw.gov.au/news/departmental-media-releases/faq-broken-bay-toxic-algal-bloom

 NSW食品局は、局所的な有毒藻類による麻痺性貝毒(PSP)のリスクがあるため、Broken Bay地域で採取または捕獲した貝類を食べないように助言する。

 

[HK]法令違反

-洋ナシのサンプルで金属汚染が基準値を超える

Metallic Contamination exceeds legal limit in Pear sample

Wednesday December 28, 2022

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20221228_10055.html

洋ナシのサンプルから基準値0.1 ppmを超える0.5 ppmの鉛が検出された。

 

-イタリア保健当局の報告-基準値超過のオクラトキシンのため、CAFFE’ TROMBETTA SpAのイタリアでのコーヒー製品のリコールに関する通知

The Ministry of Health of Italy - Notices regarding recall of coffee products in Italy by CAFFE’ TROMBETTA SpA due to ochratoxin exceeding regulatory limits.

3 January 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/rc/subject/files/20230103_1.pdf

 

[HK]Food Safety Focus-スコンブロイド魚中毒症

Food Safety Focus- Scombrotoxin Fish Poisoning

21 Dec 2022

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_197_01.html

食品安全センター(CFS)は、2022年10月に衛生署衛生保護センターからマグロの切り身によるスコンブロイド魚中毒(SFP)の疑いがあるとの通知を受け、原因食品のサンプルを採取した。検査の結果、冷凍マグロの切り身のサンプルに、食中毒を引き起こす濃度のヒスタミンが含まれていた。関連輸入業者、供給業者、レストランは、CFSの勧告に従って販売を中止し、影響を受けた製品を廃棄した。輸入業者もリコールを開始した。CFSはまた、SFPのわずかな増加を香港で観察しており、2018年と2019年には記録された事例がなかったが、2022年11月時点では、2020年に1例、2021年に2例、2022年に4例である。

スコンブロイド魚中毒とは?

スコンブロイド魚中毒は「ヒスタミン中毒」とも呼ばれ、高濃度のヒスタミンを含む魚の摂取によって引き起こされる。SFPに関与する魚種には通常、組織内に高濃度のアミノ酸ヒスチジンが含まれており、マグロ、イワシ、アンチョビ、マヒマヒ、ニシン、マカジキ、青魚、サケ、ブリ、メカジキなどが含まれる。捕獲後、不適切な温度で魚を処理、保存すると、魚の天然の微生物叢の一部である細菌が増殖する。細菌の酵素であるヒスチジンデカルボキシラーゼは、ヒスチジンをヒスタミンに変換する。ヒスタミンは、魚の捕獲から消費までのフードチェーンに沿って形成される可能性がある。魚の細菌増殖の結果として生成される他の生体アミンは、ヒスタミンの毒性効果を増強する可能性がある。加熱調理やホットスモーキングなどの熱処理は、ヒスタミン生成菌を死滅させ、ヒスタミン産生酵素を不活性化する可能性があるが、ヒスタミン自体は熱に安定である。一度生成されたヒスタミンは、加熱調理や缶詰、冷凍では破壊できない。ヒスタミンに汚染された魚は、金属性の異臭、悪臭、変色した外観を持つことがあるが、中には正常の魚のような外見、匂い、味であるものもあるため、官能評価に頼ることはできない。

スコンブロイド魚中毒の症状

SFPに罹患すると、口の周りのヒリヒリ感や灼熱感、顔の紅潮や発汗、吐き気、嘔吐、頭痛、動悸、めまい、発疹などの1つ以上の症状を示すことがある。症状は通常、汚染された魚を摂取してから5分から2時間後に急速に発症し、通常は8~12時間続く。SFPの症状は最大数日間続く可能性があるが、既知の長期的な後遺症はない。SFPが致死的になることは稀であると考えられている。

ヒスタミンのリスク評価

FAO/WHO(国際連合食糧農業機関/世界保健機関)は、50 mg以上のヒスタミンに暴露した人は、急性ヒスタミン中毒の症状を示す可能性があると考えた。通常、ヒスタミンは数時間以内に体外排出されるため、魚を含む連続した食事の累積的な影響は予想されない。

スコンブロイド魚中毒の予防措置

高濃度のヒスタミンは、魚や水産物を不適切な温度で扱う場所や、長期間保管する場所での温度-時間誤用による細菌作用の結果である。そのため、魚は死後すぐに冷蔵し、捕獲から消費まで冷蔵チェーンを維持する必要がある。冷蔵の魚や水産物は4°C以下、冷凍したものは-18°C以下で保存する。加熱調理済みの魚やそのまま喫食可能な魚製品(例:ツナサンドや開封した魚の缶詰)は、ヒスタミン生成菌によって再汚染される可能性があるため、すぐに消費しない場合は冷蔵保存する必要がある。ヒスタミンが生成されやすくなるため、冷凍魚を室温で解凍しないこと。冷凍品は冷蔵庫の一部分を利用したり、水道水で流水解凍したり、電子レンジで解凍したりして、適切に解凍すること。

CFSは、「スコンブロイド魚中毒の防止に関する食品安全助言」を発行している。(https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/files/N5675_FEHD_Scombrotoxin%20Fish%20Poisoning_Booklet.pdf

 

[SFA]通知

マレーシア産ロメインレタスの輸入規制

IMPORT RESTRICTION OF ROMAINE LETTUCE FROM MALAYSIA

3 January 2023

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/circular-on-import-of-romaine-lettuce-from-malaysia-_3-jan-2023.pdf

マレーシア産のロメインレタスから、急性毒性が懸念される濃度の残留農薬が検出された。

(農薬名や濃度等記載なし)

 

[SFA]シンガポールの農家との強い関係構築

Growing Relationships with Singapore’s farms

27 Dec 2022

https://www.sfa.gov.sg/food-for-thought/article/detail/growing-relationships-with-singapore-s-farms

 シンガポール食品庁(SFA)は農場や養殖場と密接に連携し、食糧安全保障を強化するために問題に対処し、生産性を向上させている。

 

[CDC]将来糖尿病の急増が米国の20才以下に劇的に影響する可能性がある

Future Surge in Diabetes Could Dramatically Impact People Under 20 in U.S.

December 29, 2022

https://www.cdc.gov/media/releases/2022/p1229-future-diabetes-surge.html

Diabetes Careに本日発表した新しいモデル研究によると、米国の20才未満の糖尿病の数は将来数十年でより急激に増加する可能性が高い。2型糖尿病増加の理由は子どもの肥満の増加、出産年齢の人々の糖尿病など。

 

[IARC]プレスリリース

-IARCはEUが資金提供したSEAWaveプロジェクトの一環として5G暴露のリスク評価を調整する

IARC to coordinate production of a risk assessment on 5G exposures as part of the EU-funded SEAWave project

2 January 2023

https://www.iarc.who.int/news-events/iarc-to-coordinate-production-of-a-risk-assessment-on-5g-exposures-as-part-of-the-eu-funded-seawave-project/

IARCはEUのホライゾンヨーロッパが資金提供する「無線周波数とミリ波の科学に基づく暴露とリスク評価scientific-Based Exposure and Risk Assessment of Radiofrequency and Millimetre-Wave Systems (SEAWave)」プロジェクトに参加する。

5Gと2G-4Gのような初期のモバイル技術による暴露パターンの違いを同定し、信頼できる暴露評価ツールを開発しがんリスクの可能性についての実験研究を行い効果的リスクコミュニケーション素材を開発する。

 

-IARCはがん予防のための旗艦EUモバイルアプリ発表を支援する

IARC to support the launch of the flagship EU Mobile App for Cancer Prevention

2 January 2023

https://www.iarc.who.int/news-events/iarc-to-support-the-launch-of-the-flagship-eu-mobile-app-for-cancer-prevention/

IARCはEUのEU4Health 計画の出資するがん予防のためのEUモバイルアプリの有用性を強化するBoosting the Usability of the EU Mobile App for Cancer Prevention (BUMPER)新しいプロジェクトに協力する

(IARCは携帯電話の電磁波ががんリスクだとは思ってないよね?)

 

[ProMED]エチレングリコール中毒-ウズベキスタン:薬物中毒、疑い、致死

Ethylene glycol poisoning - Uzbekistan: drug toxicity, susp, fatal

2022-12-28

https://promedmail.org/promed-post/?id=8707491

[1]Date: Tue 27 Dec 2022 Source: Daryo [edited]

ウズベキスタンの子どもの人権任命者Aliya Yunusovaと地域の検察次長、地域保健部門長及びその他関係者が合同で調剤薬Dok-1 Maxを使用したと考えられる子どもの死亡について調査を行った。2022年9月から12月の間に急性腎不全の21人の患者がSamarkand地域子ども医療センターで治療された。3人が自宅で治療され、18人が死んだ。15人が3才未満だった。両親は子どもたちが風邪症状がありDok-1 Maxを使用した後悪化したと言う。専門家によるとDok-1 Maxは2才以上に使用できると記されているが、この組成(パラセタモール500mg、グアイフェネシン200mg、塩酸フェニレフリン10mg)の他の会社の製品は一般的に12才以上に使用が制限されている。

[2]Date: Tue 27 Dec 2022 Source: Aki Press [edited]

ウズベキスタン保健省は9月以降Dok-1 Maxシロップを使用した後死亡した子どもたちは18人であると確認した。2022年12月27日に発表された保健省の報告に専門家グループによる調査結果が記されている。Dok-1 Max錠剤及びシロップはインドのMarion Biotech製で、ウズベキスタンでは2012年に登録され販売されている。ウズベキスタンへの輸入はQuramax Medicalが行っている。Doc-1 Maxシロップ使用後21人が急性呼吸疾患で入院し18人が死亡した。入院前に自宅でこの薬を2-7日間1日3-4回、2-2.5ml、子ども用には多い量を与えられている。全ての子どもが医師の処方なしに薬を与えられていた。主成分がパラセタモールであるため、親や薬局の販売者の判断で風邪用レメディとして不正確に使われていた。一次検査でDoc-1 Maxシロップにエチレングリコールが存在することが示されている。この薬物は有毒である。7人の役人が職を解かれ、たくさんの専門家に公的義務を果たさなかったため懲戒処分が行われた。全ての文書は司法機関に送られ犯罪として裁かれるだろうと保健省の報告は言う。Dok-1 Max錠剤及びシロップはウズベキスタン市場から回収された。医療従事者の責任の問題と欠点については保健省の特別会議で検討されるだろう。

 

[ProMED]食中毒-中国:致死

Food poisoning - China: fatal

2022-12-29

https://promedmail.org/promed-post/?id=8707508

Date: Wed 28 Dec 2022 Source: Food Safety News [edited]

(_Anisodus tanguticus_、CCDCを引用した記事)

 

[CCDC]

インフォデミオロジー:インフォデミックとインフォルス(information と virusの合成語、インフォデミックをおこす原因となるもの)を研究する学問

Infodemiology: The Science Studying Infodemic and Inforus

China CDC Weekly, 2022, 4(52): 1181-1182

https://weekly.chinacdc.cn/en/article/doi/10.46234/ccdcw2022.237

(インフォデミックの直近の例として日本でオミクロンXBBが見つかったとき、ケルベロスと呼んで人々を怖がらせ社会を撹乱した、とあるのだがそうなの?中国がインフォデミック対策をするとは言論統制強化宣言?)

 

論文

-ダイエタリーサプリメントと出血

Dietary supplements and bleeding

Jess Hatfield et al.,

Proc (Bayl Univ Med Cent). 2022; 35(6): 802–807

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9586694/

サプリメントの出血リスクについてのレビュー。ガーリックとサンザシは血液凝固抑制剤と独立して手術出血に強く関連した。冬虫夏草、エキナセア、アロエベラは血液凝固抑制剤と独立して手術出血に緩く関連した。血液凝固抑制剤使用者ではイチョウ葉、コンドロイチン-グルコサミン、メラトニン、ターメリック、ビルベリー、カモミール、フェヌグリーク、オオアザミ、ペパーミントが出血リスクと関連した。

 

-低から中所得国での医薬品の過剰使用:スコーピングレビュー

Overuse of medications in low- and middle-income countries: a scoping review

Loai Albarqouni et al., Bull World Health Organ. 2023 Jan 1; 101(1): 36–61D

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9795388/

低から中所得国で医薬品の過剰使用が広範にみられる

賢く選ぼうChoosing Wiselyや過剰診断を防ぐPreventing Overdiagnosisのような世界的イニシアチブが低から中所得国でますます関心を集めている

 

-両方が自宅から働いていても夫婦は同じ経験をしない

Couples don’t have the same experience when both work from home

3-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/975489

中国と韓国の研究でジェンダー差がみつかった

中国と韓国での二つの関連研究によると、共働きのカップルが自宅から働くとき、夫の方が妻より良い結果となるかもしれない。

オフィスよりも自宅で働く場合の方が夫も妻も家族に関する仕事を多く行ったが、妻が自宅で働いていると、妻がオフィスで働いているときより夫は家事を減らした。妻は夫が家にいても家事を減らすことはなかった。Personnel Psychology.

(夫に家事をさせるためには妻は家にいないのがいいそうだ-。女性に強い罪悪感とかは呪いのようなものなので、解くのが難しくても次世代には伝えないようにしたいのだが。)

 

その他

-政策概要 国際取引における食品ロス削減

IPB

Policy Brief REDUCING FOOD LOSS IN INTERNATIONAL TRADE

https://www.t20indonesia.org/wp-content/uploads/2022/09/REDUCING-FOOD-LOSS-IN-INTERNATIONAL-TRADE_Tf4.pdf

輸出国が輸入国の基準に合致しない、輸入国による非関税障壁、国際コミュニティによる国際取引におけるフードロスを減らす方法への関心の無さ、が国際取引における食品ロスにつながっている。これらへの対策を提言

 

-今年また流行する古いもの

What’s old is new again this New Year

By Coral Beach on January 3, 2023

https://www.foodsafetynews.com/2023/01/whats-old-is-new-again-this-new-year/

2023年に予想される話題、順不同

・未殺菌ミルク

・アレルゲンとしてのごま

・間違った情報を与えられた消費者 特にソーシャルメディアで

・ゴーストキッチンと宅配ミールキット

・トレーサビリティ

・生牡蠣とその他生の魚介類

・生のスプラウト

・よく焼かない肉

・カット済み野菜果物

・生または加熱不十分な卵

など

(加熱で解決できる問題多い。なぜ生(なま)や加工しないことが流行るのか)

 

-私たちはNDMAとともに生きられるか?

Can We Live With NDMA?

By Susan Goldhaber MPH — January 3, 2023

https://www.acsh.org/news/2023/01/03/can-we-live-ndma-16773

一連の集団訴訟でZantac(ラニチジン)ががんの原因と主張されている。Zantacそのものではなく、分解産物N-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が高用量ではがんの原因になる可能性がある。NDMAについてわかっていることは?

ニトロソアミンは窒素を含む化合物(亜硝酸や硝酸のような)と天然の食品や消費者製品、医薬品、人体などに存在するアミン類との反応で生じるものなのであらゆるところに存在する。NDMAやその他のニトロアミン類はEPAやIARCやNTPがおそらくヒト発がん物質と考えている。なぜ「おそらく」がつくかというとヒトでの直接的根拠がないからであるが動物実験では発がん性が示されている。用量反応にはいくつかのモデルがあり、低用量での影響については上限で想定している。EPAのモデルではラットに飲水投与して肝臓がんの発生を見た試験をもとに、10万人あたり1人の過剰がん死リスクを6.0ng/L水と推定している。ヘルスカナダは同じモデルを別の動物実験に使って40ng/Lと計算している。これらは規制値ではないが規制機関が許容レベルを設定するのにしばしば使われている。

NMDAについてはFDAはヘルスカナダの10万人あたり1人のリスクレベル40ng/Lを用いて生涯暴露96 ng/d NDMAを導出している

 

-Zantac裁判と科学的根拠の許容性

The Zantac Cases And Admissibility Of Scientific Evidence

By Barbara Pfeffer Billauer JD MA (Occ. Health) PhD — January 3, 2023

https://www.acsh.org/news/2023/01/03/zantac-cases-and-admissibility-scientific-evidence-16772

数万人の人々がZantacが原因でがんになったと訴えている。全国の各裁判所で彼らの訴えが保留になっている。訴訟における専門家の証言の許容性に関する決定が後悔された。訴えはどうなる?

(訴訟の原因のひとつは民間検査会社Valisureがラニチジンに300万ナノグラムのNDMAが含まれると主張したことで、これが実は薬の保管温度を266 Fahrenheit (130℃)にして操作したものだった等、訴訟周辺には悪い奴らしかいないのか)

 

-破られた約束と偽りの預言:Rina Raphaelがウェルネス産業について語る

Broken Promises and False Prophets: Rina Raphael on the Business of Wellness

October 27, 2022  Paul Fidalgo

https://pointofinquiry.org/2022/10/broken-promises-and-false-prophets-rina-raphael-on-the-business-of-wellness/

音声ファイル

新しい本「ウェルネスの福音:ジム、教祖、Goop 、そしてセルフケアの偽りの約束The Gospel of Wellness: Gyms, Gurus, Goop, and the False Promise of Self-Care」の著者Rina Raphaelをゲストに迎えてFree Inquiry の編集者Paul Fidalgoとこの巨大産業について語る。

The Gospel of Wellness: Gyms, Gurus, Goop, and the False Promise of Self-Care

Rina Raphael

https://www.goodreads.com/book/show/59808064-the-gospel-of-wellness

 

-アレルギーのあるペットにとって、羽が予期せぬ解決法かもしれない

For a Pet with Allergies, Feathers May Be the Unexpected Solution

Ada McVean M.Sc. | 30 Dec 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/pet-allergies-feathers-may-be-unexpected-solution

低アレルギー性ペットフードでもアレルギー反応がでる場合、非アレルギー性フードが答えになるかもしれない。しかしRoyal Caninの非アレルギー性食は幾分かの騒動をおこしている(羽を逆立てる)

低アレルギー性と非アレルギー性ペットフードの違いは僅かだが重要である。ペットフードの場合、ほとんどの犬猫の主なアレルゲンはタンパク質なので、低アレルギー性フードは部分加水分解タンパク質あるいは小さく分解したタンパク質を使っている。また低アレルギー性ペットフードは犬猫の主要アレルゲンを避けたり特定部分だけを使ったりする。加水分解鶏レバーや、カンガルーやウサギ、大豆などの新規で変わった蛋白源が使われる。

問題は加水分解蛋白食でも25-50%のアレルギーのある犬はまだ反応することで、その場合非アレルギー食にする場合がある。タンパク質がアレルギー性をもつにはどのくらいの大きさが必要かについてはコンセンサスは無いが、小さければ小さいほど可能性が低くなるとは言える。低アレルギー性ドッグフードは3-15kDaの範囲が多い。一方2012年に10年以上の研究を経て発表されたRoyal Caninの非アレルギー性食は高度に加水分解されたもので95%が1kDa以下で88%が単一アミノ酸レベルまで分解されている。アレルギーがあって他の治療法が無い犬猫にとっての救済となる科学技術の功績ではあるが、幾分かの議論がある。理由は?蛋白源が鶏の羽だからである。

ペットフードのマーケティングは長い間ナチュラルを宣伝しコーンミールや加水分解鶏羽のような成分を悪魔化することになった。犬は肉食ではないし生の肉食は危険である。ヒト用の食品加工の「廃棄物」と描写することで悪いものであるかのように言う人たちもいるが持続可能性という観点からはむしろ好ましい。非アレルギー性フードは重症アレルギーのあるペットにとっては強力なツールである。副産物、高度加工成分などを悪魔化することは非科学的ナンセンスである。よくわからないものへの恐怖を乗り越えて昔からある問題に新たな解決法を見つけた科学を驚嘆しよう。

 

-Dr. Joe Schwarcz on vitamin C

https://www.youtube.com/watch?v=IkvWLhad-hI

Albert Szent-György博士の Vitamin C発見について

ハンガリー料理でよく使うパプリカがきっかけ パプリカチキン

(Dr. Joeが持ってるのはhot paprikaで、普通はsweetを使うのでは)