[EU]パブリックコメント募集
がん予防-がんの原因となるウイルスへの予防接種を推進する
Cancer prevention – action to promote vaccination against cancer-causing viruses
欧州対がん計画の10の主要イニシアチブのうちの一つが、加盟国によるがんの原因となるウイルスへの定期予防接種拡大支援である。欧州委員会はB型肝炎ウイルスとHPVへのワクチン接種率を上げる対策を提案する予定である。これらの対策には予防接種の物理的障害を減らすことや標的を絞ったコミュニケーション、デマや誤情報対策が含まれる。
2023年1月9日から2023年2月6日まで、エビデンスを求める
(早速ワクチン反対勢が書き込んでいる。スロバキア語が目立つ)
[Defra]グレートブリテン植物バイオセキュリティ戦略(2023 年から 2028年)
Plant biosecurity strategy for Great Britain (2023 to 2028)
9 January 2023
https://www.gov.uk/government/publications/plant-biosecurity-strategy-for-great-britain-2023-to-2028
4つの重要アウトカム
1:ワールドクラスのバイオセキュリティ計画
2:健康的な植物に価値をおく社会
3:バイオセキュアな植物サプライチェーン
4:技術的能力を強化
貿易や気候変動などで植物病害虫の脅威が高まる中、ハイテクゲノム手法から広範な市民の参加する市民科学まで、あらゆるレベルでのバイオセキュリティのレベルアップと将来への備えを推進。啓発、モニタリング、技術開発等
その他
-中部研究が子どもたちの鉛中毒の塗料の次の原因はスパイスであることを発見
Heartland study finds spices second only to paint for the lead poisoning of children
By Dan Flynn on January 10, 2023
この週末、アメリカ中部の新聞は地元保健省のびっくりするような結論を報道した。2021年にネブラスカの子どもたちの鉛中毒の二番目の原因が汚染スパイスであることを発見したのだ。
アフガニスタンから逃げてきた家族の子どもが鉛濃度が高く、その原因がスパイスだった。エスニック小売店で購入した可能性が高い。しかしConsumer Reportsは有名ブランドのスパイスからもヒ素、カドミウム、鉛を検出している。Douglas郡の検査ではタイムとバジルの鉛濃度が最も高かった
-SMC UK
イングランドとウェールズの2022年12月30日が最終日の週の暫定毎週死亡登録最新ONS統計についての専門家の反応
expert reaction to latest ONS stats on deaths registered weekly in England and Wales, provisional: week ending 30 December 2022
JANUARY 10, 2023
Cambridge大学統計学名誉教授Sir David Spiegelhalter教授
2022年最後の週に登録された死亡は予想されているより20%多かった。とても寒かったその前の週の超過と同程度である。これは複数の要因によると考えられる:早いインフルエンザ、Covid、パンデミックのために撹乱された医療、NHSの急性の危機。入院の遅れが死亡率増加に関連していてそのため数百人の超過死亡につながっている。
しかしこの冬だけの問題ではない。6月からCovid以外の超過死亡が多いままで、それは救急対応の遅れや病院の待ち時間の長さと同期している。パンデミック前の2019年に比べると、6月以降約4万人の追加の死亡があり、そのうち約半分はCovidである
(NHSは11月くらいから病院に行くなキャンペーンをやっている。看護師がストライキしたりいろいろ)
-Natureニュース
結腸内視鏡検査は命を救う。なぜ試験ではそうではないかもしれないことを示唆するのか?
Colonoscopies save lives. Why did a trial suggest they might not?
0 January 2023 Emily Sohn
https://www.nature.com/articles/d41586-023-00020-5
大規模臨床試験が最も有名ながん検診手法の一つに疑問を提示するが、データを精査すると異なる物語が
10月に欧州で大規模RCTの最初の結果で結腸内視鏡検査が予想されたほど命を救わないことを示唆し、メディアが内視鏡検査は有効でないと大騒ぎになった。しかしこの試験を詳細に検討すると実際には直腸結腸がんで死亡するリスクを相当減らしていた。しかし全ての検診がそうであるように、個人と公衆衛生レベルの両方で、検診にはトレードオフがある。この研究への反応はがん検診についての研究の解釈とコミュニケーションの難しさも明らかにした。
この研究は2009年にノルウェー、ポーランド、スウェーデンの55-64才の84000人をリクルートして始まった。一部を検診に招待し一部は普通の医療を行い検診には招待しなかった。10年程度のフォローアップを2022年10月に発表し注目された。検診群ではがんの発症リスクは18%減で死亡リスクは下がらず、一見期待より利益が小さく見えた。
しかし検診を薦めた群のうち42%しか検診を受けていないため検診のベネフィットはもっと大きい。またスウェーデンのポリープ検出率が低く、スウェーデンの大腸がんリスクが比較的位低いこととあわせて、現在明らかになっていないなんらかの要因がスウェーデンにはある可能性がある。
(一部のみ)
-約200人のオーストラリア人が病気になった後、有毒雑草シロバナヨウシュチョウセンアサガオがほうれん草の汚染物質として同定された
Noxious weed thornapple identified as spinach contaminant, after about 200 Australians became ill
Posted Thu 22 Dec 2022
https://www.abc.net.au/news/2022-12-22/noxious-weed-spinach-poison-thornapple-explainer/101800170
(FSANZ等からの公式発表はまだないようだが豪州国内ニュースとしては解説も出ているので。写真、動画等有。通常種(たね)で広がり、植物一つで最大3万個の種を作りその種は最大40年土の中で生きる。雨が多かったせいで雑草が増えたのではないか。庭に生えた場合は手であるいは除草剤で排除できる、とある。農地の雑草は早めに処理すべきなんだよね、自然農法とか有機とかの信奉者は雑草生やしまくるけど。)
-ダークチョコレートを食べることにほろ苦いリスクがある?
Is There A Bittersweet Risk Of Eating Dark Chocolate?
By Susan Goldhaber MPH — January 10, 2023
https://www.acsh.org/news/2023/01/10/there-bittersweet-risk-eating-dark-chocolate-16765
12月19日のConsumer Reportsの見出しは「あなたのダークチョコレートに鉛とカドミウムが入っているかも」で、チョコレート大好きな人には大きな苦しみだったろう。でも記事をよく読むとあきらめる必要はないだろうことがわかる
ダークチョコレートはミルクチョコレートやホワイトチョコレートよりは健康的だと長く考えられてきた。砂糖と脂肪が少なくて抗酸化物質や繊維が多いので。しかしConsumer Reportsの記事によると28検体のダークチョコレートを検査したところ「23検体は1日成人が1オンス食べるだけで公衆衛生当局とConsumer Reportsの専門家が有害だと考える量を少なくともどちらか一方の重金属で超える」
カドミウムと鉛は天然に土壌に存在し、カカオに取り込まれるためカカオ含量の多いダークチョコレートはミルクチョコレートより多く含まれる。リスクを評価するためにConsumer Reportsが比較したのはカリフォルニア州の最大許容量である鉛0.5マイクログラム、カドミウム4.1マイクログラムを使った。この値の科学的根拠には欠陥がありEPAやFDA及び国際機関が使っている参照量とは異なる。Consumer Reportsが実際のリスクではなく人々を怖がらせるための計算を用いたことは残念である
(詳細略、Consumer Reportsの問題の記事は以下
Lead and Cadmium Could Be in Your Dark Chocolate
December 15, 2022 By Kevin Loria
https://www.consumerreports.org/health/food-safety/lead-and-cadmium-in-dark-chocolate-a8480295550/
カリフォルニアの値を使うと大抵のものは「危険」になる。写真に悪意がある。子どもにダークチョコレートを与えないように、と言っているが苦いので好きではないのでは。オーガニックやエコの宣伝が安全性と関係ないのはそう。)
-死の原因:ワシントンはフェンタニルがアメリカを捕らえる中つまづいた
Cause of death: Washington faltered as fentanyl gripped America
By Nick Miroff, Scott Higham, Steven Rich, Salwan Georges and Erin Patrick O'Connor
Dec. 12
https://www.washingtonpost.com/investigations/interactive/2022/dea-fentanyl-failure/
過去7年、大量のフェンタニルがアメリカに押し寄せるのに米国政権の戦略上の失敗と間違いの連続が過去最悪の薬物危機を悪化させた、ワシントンポストの調査が発見した。
両陣営の大統領はこの国の安全保障の最も緊急の脅威に直面して効果的対応をとることに失敗した。いまやフェンタニルは18才から49才のアメリカ人の死因の1位である。
最もよく使われている鎮痛剤Mallinckrodt Pharmaceuticals社のオキシコドン30mgが闇市場で30ドルで売られているのに対し、フェンタニルを使って作ったメキシコ産の偽物錠剤が4-5ドルで売られている、そしてそれは初めて使った人を殺す可能性がある。トランプ政権は中国を違法薬物の輸出先としてマークしていたが実際はメキシコから大量に入ってきていた。
(長い記事)