2023-01-13

[EFSA]意見等

-ブドウの木の殺線虫剤として植物保護に使用するイガマメ(Onobrychis viciifolia var. Perly)乾燥ペレットの承認のための基本物質申請についての加盟国とEFSAの協議結果

Outcome of the consultation with Member States and EFSA on the basic substance application for approval of sainfoin (Onobrychis viciifolia var. Perly) dried pellets to be used in plant protection as a nematicide in grapevines

EFSA Journal 2023;20(1):EN-7763 12 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-7763

(技術的報告書)

EFSAが協議結果をまとめ、個別に受け取ったコメントについてのEFSAの科学的見解を提示している。

 

-新規食品としてのナタネ(Brassica napus L emend. Metzg.)ホールシードの安全性

Safety of whole seeds of oilseed rape (Brassica napus L emend. Metzg.) as a novel food pursuant to Regulation (EU) 2015/2283

EFSA Journal 2023;21(1):7706 12 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7706

(科学的意見)

欧州委員会からの要請により、栄養・新規食品及び食物アレルゲンに関するEFSAのパネル(NDA)は、規則(EU) 2015/2283に従って、新規食品(NF)としてのナタネのホールシードに関する意見を出すよう求められた。このNFは、ナタネ、特にセイヨウアブラナのダブルロー白花種(oilseed rape Brassica napus L. emend. Metzg) の種子からなる。このNFのナタネは油脂生産のナタネに伝統的に使用される乾燥・洗浄・保管手順後に生産される。このNFは「特別な成分を加えたブレッドやロールパン」や「グルテンフリーブレッド」の成分として使用されることを提案されている。対象集団は一般人である。このNFの最大一日摂取量は幼児に92.6 mg/kg 体重/日と推定された。パネルは、このNFの摂取は、バックグラウンドの食事からのグルコシノレートの摂取量と比較すると、グルコシノレート摂取量が大幅に増加する可能性があることに留意している。パネルは申請者に、このNFの安全性を裏付ける追加研究を求めたが、提出されなかった。パネルは、提案された使用条件下でのナタネのホールシードの安全性は立証されていないと結論している。

 

-使用済PETを食品接触物質へとリサイクルするために使用されるStarlinger deCONテクノロジーに基づくPetecoflexプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Petecoflex, based on the Starlinger deCON technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2022;21(1):7760 12 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7760

(科学的意見)

 

-パパイヤのマンジプロパミドの輸入トレランス設定

Setting of import tolerances for mandipropamid in papayas

EFSA Journal 2023;21(1):7741 11 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7741

(理由付き意見)

 

-ニンニク、タマネギ、エシャロットのプロチオコナゾールの既存MRLsの改定

Modification of the existing maximum residue levels for prothioconazole in garlic, onions and shallots

EFSA Journal 2023;21(1):7717 9 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7717

(理由付き意見)

 

-全ての動物種に使用されるAnethum graveolens L.の果実由来チンキ(ディルチンキ)からなる飼料添加物の安全性と有効性

Safety and efficacy of a feed additive consisting of a tincture derived from the fruit of Anethum graveolens L. (dill tincture) for use in all animal species (FEFANA asbl)

EFSA Journal 2023;21(1):7691 12 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7691

 

-全ての発育中の家禽種用飼料添加物としてBacillus velezensis NRRL B‐67257株からなる飼料添加物(Correlink™ ABS747)の有効性

Efficacy of the feed additive consisting of Bacillus velezensis NRRL B‐67257 (Correlink™ ABS747) as a feed additive for all growing poultry species (Elanco GmbH)

EFSA Journal 2023;21(1):7712 11 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7712

 

-全ての動物種用硫酸リシン第一鉄からなる飼料添加物の有効性の評価

Assessment of the efficacy of a feed additive consisting of ferrous lysinate sulfate for all animal species (Phytobiotics Futterzusatzstoffe GmbH)

EFSA Journal 2023;21(1):7714 11 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7714

 

-認可更新及び雌ブタへの使用拡大のための、全ての反芻動物、イヌ、ネコ用塩化アンモニウムからなる飼料添加物(Amoklor™)の評価

Assessment of the feed additive consisting of ammonium chloride (Amoklor™) for all ruminants, dogs and cats for the renewal of its authorisation and its extension of use to sows (Latochema Co Ltd)

EFSA Journal 2023;21(1):7696 11 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7696

 

-鶏肥育用及び離乳子豚用Aspergillus fijiensis CBS 589.94株で生産したエンド‐1,3(4)‐β‐グルカナーゼからなる飼料添加物の安全性と有効性

Safety and efficacy of a feed additive consisting of endo‐1,3(4)‐beta‐glucanase produced by Aspergillus fijiensis CBS 589.94 (RONOZYME® VP (CT/L)) for chickens for fattening and weaned piglets (DSM Nutritional Products AG)

EFSA Journal 2023;21(1):7703 11 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7703

 

-家禽、豚肥育、離乳子豚及び雌豚用6‐フィターゼ (Aspergillus oryzae DSM 33699株で生産した)からなる飼料添加物(RONOZYME® Hiphos GT/L)の安全性と有効性

Safety and efficacy of the feed additive consisting of 6‐phytase (produced by Aspergillus oryzae DSM 33699) (RONOZYME® Hiphos GT/L) for poultry, pigs for fattening, weaned piglets and sows (DSM Nutritional Products Ltd)

EFSA Journal 2023;21(1):7698 11 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7698

 

[CFIA]乳児用シリアルのデオキシニバレノール―2018年4月1日~2019年3月31日

Deoxynivalenol in Infant Cereals – April 1, 2018 to March 31, 2019

2023-01-11

https://inspection.canada.ca/food-safety-for-industry/food-chemistry-and-microbiology/food-safety-testing-bulletin-and-reports/deoxynivalenol-in-infant-cereals/eng/1671718224941/1671718225589

デオキシニバレノール(DON)(別名ボミトキシン)は、農場が暖かく湿った気候条件になることで農作物に生育する可能性のあるカビが放出する毒素である。DONはがんの原因とはならないが、急性及び慢性影響があることが示されている。最新の調査は2013年から2014年にかけて行われた。それ以降アジアで発生した吐き気、嘔吐、腹痛、頭痛、めまいなどのヒトの急性疾患の大流行は、非常に大量のDONを含む穀物の摂取に起因している。さらに、市場が変化している(オーガニック製品への切り替えが進む、ブランドの出現/消滅)ため、情報を更新するために新たな調査が行われた。

このターゲット調査の目的は、食品中の化学物質ハザードの存在と濃度の速報値を作成することである。この調査期間中に、カナダの6都市の小売店から合計288のサンプルが集められ、DONの検査を受けた。

DONはこのサンプルの4.5%に検出された。カナダ保健省(HC)はカナダの乳児用シリアル中のDONに限度を設定しておらず、DONのレベルが消費者に有害かどうか判断するために、乳児用シリアルに関連した陽性結果はカナダ保健省の化学物質安全局がレビューした。カナダで入手可能な乳児用シリアルのDONの有病率とレベルは低く、以前の調査や他の管轄区域(米国、EU、英国)と同等である。HCはこれらのサンプルのレベルはカナダの消費者に健康上のリスクをもたらさないと判断したため、この調査による製品リコールはなかった。乳児用シリアルは3~5年後にDONの再検査をする予定である。

 

[CFIA]特定食品中のオクラトキシンA―2012年4月1日~2018年3月31日及び2019年4月1日~2022年3月31日

Ochratoxin A in Selected Foods – April 1, 2012 to March 31, 2018 and April 1, 2019 to March 31, 2022

2023-01-11

https://inspection.canada.ca/food-safety-for-industry/food-chemistry-and-microbiology/food-safety-testing-bulletin-and-reports/ochratoxin-a-in-selected-foods/eng/1671631241637/1671631242246

カナダ人が消費する多種多様な製品は、マイコトキシンとして知られる毒素を産生する可能性のある菌類(カビを含む)で天然に汚染されている可能性がある。オクラトキシンA(OTA)は、保管中の暖かく湿った気候条件により、農作物に生育する可能性のあるカビが放出するマイコトキシンである。OTAは腎臓がんを引き起こす可能性があり、肝臓、発育中の胎児、免疫系に有害影響がある。

ココア、コーヒー、ドライフルーツ、穀物加工食品、乳児用調製粉乳、甘草製品、ナッツとナッツバター、豆製品、種子、大豆製品、スパイスは、OTAに汚染されやすい。これらの製品はカナダの一部あるいは全ての集団に様々な程度で消費されている。残念ながら、これらの製品は、菌類の有毒な二次代謝産物であるマイコトキシン類に自然に汚染される可能性がある。

上記の要因やカナダ人との関連性を考慮して、ココア、コーヒー、ドライフルーツ、穀物ベースの食品、乳児用粉ミルク、甘草製品、ナッツとナッツバター、豆製品、種子、大豆製品、スパイスがターゲット調査のために選択された。このターゲット調査の目的は、食品中の化学物質ハザードの存在とレベルのスナップショット速報値を作成することである。

これらの試験期間中に、カナダの6都市の小売店から合計8384のサンプルが集められ、OTAの検査を受けた。OTAは調べた4056 (48%)サンプルに検出された。カナダ保健省はOTAの最大量をいくつか提案している:穀物加工食品は3 ppb、乳児用食品は0.5 ppb、ふすまは7 ppb、ドライフルーツ(レーズン、カラント、サルタナ)は10 ppb。これらの製品の遵守率は96.95%だった。次の製品には現在OTAの制限はない:その他穀物、ココア、コーヒー、甘草、その他ドライフルーツ、ナッツとナッツバター、豆類、種子、大豆製品、スパイス。これらの製品に関連する全ての結果は、観察されたOTAのレベルが消費者に有害かどうか判断するために、カナダ保健省の化学物質安全局(BCS)がレビューした。これらのサンプルのレベルはカナダの消費者に健康リスクをもたらさなかったため、この調査による製品リコールはなかった。

CFIAはカナダの食品供給の安全性を確保するために、様々な食品中のOTAレベルを引き続き監視する。

 

[NIH]スクープ-2022年12月

The Scoop-December 2022

December 20, 2022

https://content.govdelivery.com/accounts/USNIHODS/bulletins/33d5775

亜鉛はとった?この重要な栄養素に関する本質的事実

亜鉛は、健康な免疫システム、タンパク質やDNAの生成など、体内で多くのことを行うために必要なミネラルである。また、亜鉛は妊娠中、乳幼児期、小児期、青年期における体の成長や発達を助ける働きもある。

肉類、魚類、その他の魚介類(特に牡蠣)及び家禽類はすべて亜鉛のよい摂取源である。豆類、ナッツ類、全粒穀物、卵、乳製品、栄養強化朝食用シリアルからも亜鉛を摂取することができる。マルチビタミン/ミネラルのサプリメントを含む多くのダイエタリーサプリメントにも、亜鉛が含まれている。

Q.亜鉛はどのくらい必要か、また不足するとどうなるか?

A.女性は1日に8 mg、男性は11 mgの亜鉛が必要である。妊娠中や授乳中の場合はもう少し必要である。亜鉛欠乏では、味覚や嗅覚の喪失、頻繁な感染症、傷の治りにくさ、脱毛など、いくつかの問題が生じる。また、高齢者では思考力、論理的思考力、記憶力に支障をきたすこともある。乳幼児や子どもの場合、亜鉛の欠乏は下痢、成長の遅れ、食欲不振を引き起こすことがある。また、これらの乳幼児や子どもが大人になったときに、生殖に問題を起こすこともある。

Q.米国では亜鉛欠乏はよくあるか?

A.米国ではほとんどの人が十分な亜鉛を摂取している。しかし、ベジタリアンやビーガンの食事は、植物性食品には動物性食品ほど亜鉛が含まれていないため、不足する可能性がある。その他、消化器系の疾患や消化器系の手術を受けた人、妊娠中や授乳中の人、アルコール使用障害のある人、鎌状赤血球症の子ども、一部の乳幼児などは、亜鉛を十分に摂取できない可能性がある。

医療従事者は、十分な亜鉛を摂取しているかどうか、また、摂取していない場合はどうしたらよいかを判断する手助けをする。例えば、亜鉛を含む食品を食事に取り入れること、ダイエタリーサプリメントを摂取することを勧める可能性がある。

Q.亜鉛はCOVID-19の予防や治療に役立つか?

A.十分な亜鉛を摂取することは健康な免疫系に重要であるが、亜鉛のサプリメントによってCOVID-19に罹患するリスクを下げたり、早く回復したりすることは示されていない。例えば、ある研究では、亜鉛のサプリメントを定期的に摂取している人は、亜鉛のサプリメントを摂取していない人に比べ、COVID-19に罹患するリスクは低下しなかった。別の研究では、COVID-19に罹患した人を4つのグループに分け、10日間、以下のいずれかを摂取させた:亜鉛50 mg、ビタミンC8,000 mg、両方のサプリメント、またはどちらも摂取しない。亜鉛により症状の期間は短縮しなかった。

Q.亜鉛と他の疾患についてはどうか?

A.亜鉛はある種の人々のある種の疾患に役立つ可能性がある。例えば、亜鉛を含むトローチは、風邪の症状が出た後すぐに飲み始めると、風邪の回復を早める可能性がある。さらに、亜鉛のサプリメントは、発展途上国の子どもたちの下痢の期間を短縮するのに役立つ。これらの子どもたちは、亜鉛欠乏あるいは栄養失調であることがよくある。米国の子どもたちのように、亜鉛を十分に摂取している子どもたちの下痢に、亜鉛のサプリメントが有効かどうかははっきりしない。

Q.亜鉛の過剰摂取は健康に害となるか?

A.なる。亜鉛の過剰摂取は吐き気、めまい、頭痛、胃の不調、嘔吐、食欲不振などの症状を引き起こすことがある。また、亜鉛の過剰摂取を長期間続けると、免疫力が低下し、HDL(「善玉」)コレステロールの値が下がり、体内の銅の値が下がることもある。

成人は、医療従事者が推奨しない限り、食品やサプリメントから1日40 mgを超える亜鉛を摂取してはならない。

亜鉛の詳細については、最近更新した亜鉛のファクトシートがあるが、(https://ods.od.nih.gov/factsheets/Zinc-Consumer/)医療従事者に相談すること。

 

[EC]グリホサート

Glyphosate

https://food.ec.europa.eu/plants/pesticides/approval-active-substances/renewal-approval/glyphosate_en#:~:text=The%20Appeal%20Committee%20also%20did,glyphosate%20until%2015%20December%202023

グリホサートの認可期間の延長

2022年10月14日に開催された植物、動物、食品及び飼料に関する常任委員会の会議で、加盟国は、規則(EC)No1107/2009の第17条に基づき、現行の認可を1年間延長することを提案する欧州委員会の施行規則案について投票を行った。加盟国の明確な過半数がこの提案を支持したものの、適格数には達せず、合意に達しなかった。欧州委員会は、同規則案をさらなる審議のために審査委員会(Appeal Committee)に付託し、同委員会は2022年11月15日に召集された。この審査委員会もまた、意見を述べなかった。

規則(EC)No1107/2009の第17条に定められた法的義務に従い、欧州委員会は2022年12月2日に実施規則を採択し、グリホサートの認可を2023年12月15日まで延長した。

進行中のピアレビュー過程の遅延のため認可の延長が必要であった(詳細については以下を参照)。欧州食品安全機関(EFSA)の現在の計画では、ピアレビューに関するその結論が2023年7月に得られる予定である。したがって、認可基準が規則(EC)No1107/2009の第4条に基づくグリホサートの認可基準を満たすと予想されるかどうかに関する評価はまだ継続中であるため、2022年12月15日の現在の有効期限までに更新手続きを完了することはできなかった。

この延長は、グリホサートの認可を更新できるかどうかの決定を損なうものではなく、科学的評価が完了した時点で初めて決定される。

(以下、施行規則について抜粋)

COMMISSION IMPLEMENTING REGULATION (EU) 2022/2364

of 2 December 2022

amending Implementing Regulation (EU) No 540/2011 as regards the extension of the approval period of the active substance glyphosate

(活性物質グリホサートの認可期間の延長に関する施行規則(EU)No540/2011の改正である2022年12月2日の欧州委員会施行規則(EU)2022/2364)

https://eur-lex.europa.eu/eli/reg_impl/2022/2364/oj

欧州委員会、

欧州連合の機能に関する条約を考慮し、

また、植物保護製剤の上市並びに理事会指令79/117/EEC及び91/414/EECの撤廃に関する2009年10月21日付の欧州議会及び理事会規則(EC)No1107/2009、特にその第17条、第1段落について考慮する。

経過説明:

(1)欧州委員会施行規則(EU)No540/2011の附属書のパートBには、規則(EC)No1107/2009に基づいて認可された活性物質が収載されている。

(2)活性物質グリホサートの認可は2022年12月15日に失効する。2019年12月12日に欧州委員会施行規則(EU)No 844/2012の第1条に基づき、グリホサートの認可更新の申請が提出された。

(3)欧州委員会施行規則(EU)2019/724は、フランス、ハンガリー、オランダ、スウェーデンを、グリホサートの認可更新手続きに関する報告加盟国として共同して行動するよう任命した。この4加盟国は、グリホサートに関する評価作業部会(以下、「AGG:Assessment Group on Glyphosate」)を結成した。2020年8月18日、AGGは更新申請の可否を考慮した。AGGは、2021年6月15日に最初の更新評価報告書(RAR)案を欧州食品安全機関(EFSA)に提出した。

(4)グリホサートに関する最初の更新評価報告書案に関する公聴会中、非常に多くの意見がEFSAに提出された。さらに、2022年3月14日、EFSAは申請者に相当量の追加情報を要求し、それらは期限内に提出された。追加で、AGGとEFSAは、ピアレビューで専門家が議論すべき点を非常に多く同定した。AGGによる追加情報の評価と、規則(EU)No 844/2012の第13条(1)に基づき、EFSAが実施するピアレビューは、完了までにかなりの時間を要する。

(5)したがって、2022年5月10日、EFSAと欧州化学品庁(ECHA)は、EFSAによるグリホサートのリスク評価のピアレビューに関する結論の採択が遅れ、採択日が2023年7月までにはできないと予測されることを欧州委員会に通知した。このため、グリホサートの認可更新に関する決定は、2022年12月15日以前には行えないことになる。

(6)活性物質グリホサートの評価は、申請者のコントロールできない理由で遅れているため、認可更新の申請を決定するために必要な評価を完了する時間を確保するために、活性物質の認可期間を延長する必要がある。

 

[FSA]FSAは共有キッチンでの学生の食品安全行動に関する研究を共有する

FSA has shared research on students food safety behaviours in shared kitchens

10 January 2023

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-has-shared-research-on-students-food-safety-behaviours-in-shared-kitchens

英国食品基準庁(FSA)はスコットランド食品基準局(FSS)と協力して、食品安全と食料安全保障に関する学生の知識、態度、行動を調査するために調査を委託した。

https://www.food.gov.uk/research/food-behaviours-in-the-uk-student-population-executive-summary

 

[FDA]プレスリリース等

-FDAとStop Foodborne Illnessが食品安全文化の学習とトレーニングのウェビナーを共同開催する

FDA and Stop Foodborne Illness to Co-Host Webinar on Food Safety Culture Learning and Training

January 10, 2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-and-stop-foodborne-illness-co-host-webinar-food-safety-culture-learning-and-training

米国食品医薬品局(FDA)と非営利の公衆衛生団体であるStop Foodborne Illnessは、「Food Safety Culture Learning: It's more than checking the boxes」と題した第6回ウェビナーを開催する。食品安全文化がトレーニングや教育とどう関連するかに焦点を当てる。

 

-FDAはヒト及び動物用食品の輸入業者向けの外国供給業者検証プログラム最終ガイダンスを発行する

FDA Issues the Foreign Supplier Verification Programs for Importers of Food for Humans and Animals Final Guidance

January 10, 2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-issues-foreign-supplier-verification-programs-importers-food-humans-and-animals-final-guidance

FDAは、ヒト及び動物用食品の輸入業者向けの外国供給業者検証プログラムの最終ガイダンスを発行した。食品のハザード分析、外国供給業者の業績と食品がもたらすリスク評価、適切な外国供給業者の検証活動の決定と実施のための要件に関する推奨事項などが含まれる。

 

-シーフード:魚の自然毒とサバ中毒に関連する病気とアウトブレイクの調査票更新

Investigated Illnesses and Outbreaks Table Update for Seafood Related Natural Toxin and Scombrotoxin Fish Poisoning

January 12, 2023

https://www.fda.gov/food/outbreaks-foodborne-illness/how-report-seafood-related-toxin-and-scombrotoxin-fish-poisoning-illnesses

以下更新

  • 20-09-08: CFP;
  • 22-08-15: SFP;
  • 22-08-17: SFP;
  • 22-09-18: SFP;
  • 22-09-20: CFP/SFP;
  • 22-10-21: Unknown;
  • 22-11-22: SFP; and
  • 22-12-23: SFP

 

[FDA]警告文書

-Distributor RFR, LLC

JANUARY 09, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/distributor-rfr-llc-643724-01092023

 未承認の医薬品、不正表示の問題。製品成分にシルデナフィルを含む。

 

-Florida Gold Foods LLC

NOVEMBER 22, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/florida-gold-foods-llc-637153-11222022

 食品のCGMP、調理、包装、衛生管理、不純品示の問題。

 

-Medical Mikes, Inc.

JANUARY 10, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/medical-mikes-inc-647603-01102023

 新型コロナウイルス(COVID-19)に関連する未承認の医薬品、不正表示。CBD製品を含む。

 

-Purecraft LLC

JANUARY 10, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/purecraft-llc-648077-01102023

 新型コロナウイルス(COVID-19)に関連する未承認の医薬品、不正表示。CBD製品を含む。

 

[NSW]2022夏のFoodwiseニュースレター

Foodwise issue 62, Summer 2022

https://www.foodwise.foodauthority.nsw.gov.au/edition62/index.html

食品の安全性と緊急のバイオセキュリティ対応を導くためのNSW戦略、Foodservice Australia 2022(約400の出展者がオーストラリア国内外から最新の食品、飲料、設備を3 日間にわたって展示)、NSWのDPIが採用したCSIROの食品安全真菌フォリオ、食料大臣会議の結果について、等。

 

 

[FAO]セルビアの伝統を維持しつつ食品安全を近代化する

Modernizing food safety while preserving traditions in Serbia

10/01/2023

https://www.fao.org/fao-stories/article/en/c/1627942/

小規模伝統食品生産者に新たな食品安全規制を理解し実践してもらうための取り組み

(高齢者の抵抗と若者の適応・挑戦という構図はどこでも同じ。将来への希望がないと改革しようとは思わないだろう)

 

[FAO]ゲノム編集とアグリフードシステム

Gene editing and agrifood systems

Rome. 2022.

https://doi.org/10.4060/cc3579en

遺伝子編集技術は、低中所得国における動植物育種の有望な新しいツールである。それらは現在の育種方法よりも精度と効率を高め、改良した植物品種と動物品種の急速な開発につながる可能性がある。しかし、どんな新しい技術にもメリットとデメリットがある。遺伝子編集した生物を規制するべきか、またどのように規制するべきか、またそれらの放出が「生物の多様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議定書」の規制の枠組みに該当するかどうかについては、まだ国際的な同意が得られていない。遺伝子編集とアグリフードシステムに関する科学的及びエビデンスに基づく本誌は、ヒトの飢餓、ヒトの健康、食品安全、環境への影響、動物福祉、社会経済的影響、利益の分配など、遺伝子編集の最も適切な側面についてバランスの取れた議論を提示する。本質的な倫理的懸念とガバナンス及び規則の問題を取り上げ、公共と民間部門の単独及びパートナーシップにおける役割をまとめている。アグリフードシステムの変革を支援するために、遺伝子編集を将来どのように使用するかについても、様々なシナリオを提示する。

*Gene editing and agrifood systems(https://www.fao.org/3/cc3579en/cc3579en.pdf

 

[RIVM]DIY製品ファクトシート。消費者暴露を推定するためのデフォルトパラメーター-2022更新バージョン

Do-It-Yourself Products Fact Sheet. Default parameters for estimating consumer exposure – Updated version 2022

10-01-2023

https://www.rivm.nl/publicaties/do-it-yourself-products-fact-sheet-default-parameters-for-estimating-consumer-exposure

塗料や洗剤、化粧品などを消費者が屋内で使用したときに特定の化合物にどのくらいの量暴露されるかを計算できるWebアプリケーション(ConsExpo Web)が使えるようになっている。使用者向けにデフォルトモデルと暴露値を入れたファクトシートが提供されているが、DIY製品についてのいくつかを更新した。

 

論文

-アメリカがん学会が最新がん統計を発表、前立腺がんの再増加と格差への対策を発表

American Cancer Society releases latest cancer statistics, launches initiative to address prostate cancer resurgence and disparities

12-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/976092

Cancer Statistics, 2023を発表

がん全体の死亡率は1991年以降33%低下した

Cancer statistics, 2023

https://acsjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.3322/caac.21763

 

-アフリカの木と炭のストーブを置き換えることで年に50万人の命が救える

Half a million lives could be saved yearly by replacing wood and charcoal stoves in Africa

12-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/976459

Nature Sustainabilityに発表されたモデル研究

伝統的調理法の代わりを提供することに失敗している

(でもガスや電気に代えるのを阻害しているの、欧米の環境保護団体じゃないか。木を燃やすところからいきなりハイテククリーンエネルギーにはならないだろうに)

 

-洗濯機と比べると布の手洗いはマイクロプラスチックの放出を減らす

Hand washing fabrics reduces microplastic release compared with machine washing

12-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/976527

Environmental Science & Technology Waterに報告

100%ポリエステルと95%ポリエステル-5% スパンデックスの2種類の見本を洗濯機と手で洗った場合のマイクロプラスチック放出を測定した。重量あたりで洗濯機のほうが5倍多くマイクロプラスチックを放出した

(マイクロプラスチック問題を煽っている人たちが洗濯どうするかを見ていればどこまで本気で言っているのかわかるかも。)

 

SCIENCE VOLUME 379|ISSUE 6628|13 JAN 2023

-ニュースを一目で

News at a glance: 120-122

・ユタ州のGreat Salt Lakeが5年以内に干上がるかもしれない

それを防ぐには農家や家の所有者などが湖からとる水を30-50%減らす必要がある

・ウガンダのエボラアウトブレイク終焉間近

・フロリダのワクチン警告批判される

フロリダ大学の公衆衛生専門家委員会が、フロリダ大学教授でフロリダ州の公衆衛生長官であるJoseph Ladapoが大学の研究の完全性規則に違反してワクチンが心臓死のハイリスクだと主張した可能性があると結論した。しかし大学は彼が問題の助言を出したときには大学人としての地位ではなかったという

・銃を子どもの手の届かないようにすることが死亡を減らす

米国の二つの銃への方針が公衆安全に全く異なる結果となることを研究が発見した。子どもの手の届かないようにする「安全な保管」法は死亡を減らし、隠して持ち歩く及び正当防衛強化法は増やす傾向がある。

・呼吸器ばい菌捜査網

Wellcome Sanger研究所がよくある呼吸器病原体の数百万のゲノム配列決定プロジェクトを発表した。英国でパンデミックが始まってから集められた数十万のスワブ検体を使って、単一検体から全ての既知の呼吸器ウイルスの配列を決定売る方法を開発することを目指すRespiratory Virus and Microbiome Initiative。

・初めてのミツバチワクチン認可

アメリカ腐疽病の原因となる細菌へのワクチン

・機械学習学会がAIテキスト禁止

今年の国際機械学習学会がChatGPTのような大規模言語モデルで生成したテキストを含むペーパーを提出することを禁止

 

-違法採鉱が世界中で熱帯の川を汚している

Illegal mining has muddied tropical rivers worldwide

BY PAUL VOOSEN 124-125

沈泥の過負荷と水銀汚染が川の生態系とそれらに依存している人々を脅かす

包括的衛星調査で過去20年に川での採鉱が急増し49カ国173河川に及んでいることが示された

 

-FDAは医薬品の臨床試験の前に動物実験を最早要求しない

FDA no longer needs to require animal tests before human drug trials

BY MEREDITH WADMAN 127-128

新しい法は動物福祉団体から歓迎されたが、そう早くは変わらないという人もいる

 

-家畜飼料としての昆虫

Insects as feed for livestock production

BY ARNOLD VAN HUISLAURA GASCO 138-139

https://www.science.org/doi/10.1126/science.adc9165

 

-昆虫のヒト摂取

Human consumption of insects

BY ARUP KUMAR HAZARIKAUNMILAN KALITA 140-14

https://www.science.org/doi/10.1126/science.abp8819

 

 

Natureニュース

-ChatGPTが書いた要約が科学者を騙す

Abstracts written by ChatGPT fool scientists

12 January 2023  Holly Else

https://www.nature.com/articles/d41586-023-00056-7

研究者は必ずしもAI生成したものとオリジナルの要約を区別できない

12月にbioRxivに投稿されたプレプリント。研究者はその科学にとっての意味について意見が分かれている

 

-Alzheimer薬の物語が雑誌に密告者の精査を促す

Alzheimer’s drug saga prompts journal to scrutinize whistle-blowers

12 January 2023

https://www.nature.com/articles/d41586-023-00050-z

Cassava Sciencesの実験的治療薬simufilamを巡る議論により出版に告発者の利益相反開示を求める

会社の株の空売りで儲けようとして研究に懸念を表明するという新しい方法の疑い

 

-公衆衛生:米国の食習慣を効果的関係者協力でなおす

Fixing America’s eating habits with effective stakeholder collaborations

Pao-Hwa Lin & Crystal Tyson

Nature Medicine volume 28, pages2469–2470 (2022)

https://www.nature.com/articles/s41591-022-02111-8

健康的食習慣には研究者や小売業者などの関係者の効果的協力が必要

(ソーダ税が成功事例なんだ)

 

その他

-トリュフ産業は巨大詐欺。トリュフオイルだけではなく、全てが。

The truffle industry is a big scam. Not just truffle oil, everything

BY MATT BABICH DECEMBER 24, 2022

https://www.tasteatlas.com/truffle-industry-is-a-big-scam

あなたはトリュフオイル詐欺についてはよく知っているかもしれないが、あなたがトリュフについて知っていると思っていることのなにもかもも恐らく嘘である

「トリュフ風味のオイル」がトリュフ由来ではないことは知られているだろう。それは合成トリュフ香料を添加した安価なオイルである。なぜそれが問題かというと、合成の安物が高価なグルメとして販売され、顧客はこのガスの様な芳香がトリュフだと思っている。

トリュフ風味のポテトチップやケチャップ、チョコレートだけではなく、タルトゥファータ、瓶詰めトリュフ、チーズ、トリュフソーセージなども嘘である

最良のトリュフは見つけるのが極めて困難で、販売されているトリュフと表示されているものはほぼ全てが香料に僅かな飾りのトリュフをつけただけのものである。

トリュフ風味として販売されているのは2,4-ジチアペンタンで、それはトリュフに含まれるもののトリュフから抽出するのはほぼ不可能で石油から抽出される。

以下トリュフの仲間のキノコの説明等

 

-インドの緩い医薬品製造監視は世界中の健康を危うくしている

India’s lax oversight of pharmaceutical manufacturing imperils health around the world

Patrick Skerrett

By Patrick Skerrett Jan. 9, 2023

https://www.statnews.com/2023/01/09/india-lax-oversight-pharma-industry-endangers-global-health

有料記事

エチレングリコール汚染のあるインド産の医薬品による子どもたちの腎不全の事例から

 

-ガスコンロの全国的禁止計画はない、報道とバックラッシュの後でCPSCがいう

No plans for nationwide ban of gas stoves, CPSC says following report, backlash

Jordan Mendoza USA TODAY Jan 11 2023

https://www.usatoday.com/story/money/2023/01/11/us-gas-stove-ban-talks-tabled/11032033002/

CPSCが家庭用ガスコンロの使用禁止を検討していると報道されて数日後、CPSCの長はそのような計画はないと発表した。ここ数日ガスコンロからの排出物とCPSCに注目が集まった。研究によるとガスコンロから有害な可能性のある物質が排出され、CPSCは屋内空気の質のハザードを減らす方法を探っている。CPSC委員長Alexander Hoehn-Saricは水曜日の声明で「ガスコンロを禁止しようとしてはいない」と述べた。

このニュースはRichard Trumka Jr.委員がBloombergのインタビューでガスコンロが「隠れたハザード」なのでCPSCは禁止を検討していると語ったことで騒動になった。

ガスコンロは米国の家庭で4000万以上使われていて、メタンや一酸化窒素などの空気汚染物質を出す。2022年12月の研究で、アメリカ人の子どもの喘息の12%以上がガスコンロのせいだと結論した。Institute for Policy Integrity と American Chemical Societyの報告がさらにガスコンロは心臓の問題、がんその他の医学的問題の原因だと加わった。CPSCはガスコンロへの対策を検討していると述べられていた。水曜日のHoehn-Saricの声明では、CPSCはガスコンロの排出物と健康リスク対策を探っている