2023-01-23

[EU]RASFF 2023(0115-0121)

警報通知(Alert Notifications)

フランス産飼料用ヒマワリ種子のブタクサの種子高含有、ガイアナ産米のカルベンダジム・プロピコナゾール及びトリシクラゾール、インド産冷凍全形インド太平洋のイカのカドミウム、トルコ産乾燥有機イチジクのアフラトキシン及びオクラトキシンA限度量超過、米国産トルコ経由殻付きピスタチオのアフラトキシン、

注意喚起情報(information for attention)

イタリア産ヘンプシードオイルの総THC量限度超過、エジプト産酢漬けのブドウの葉のアセタミプリド・アゾキシストロビン・未承認物質カルベンダジム・チオファネートメチル・未承認物質クロルピリホス・プロピコナゾール・イミダクロプリド及びプロパルギット、米国産フードサプリメントの許容上限摂取量を超えた亜鉛含有量、イタリア産有機ベビーホウレン草の硝酸塩高含有、トルコ産フェンネル種子のクロルピリホス、米国産フードサプリメントの金属形態の未承認物質マグネシウム、ポーランド産チルド家禽肉のモネンシン、英国産フードサプリメントの二酸化チタン、インド産補完飼料のヒ素、スペイン産乳児用ラクターゼ含有フードサプリメント (coliprev) の未承認添加物、

通関拒否通知(Border Rejections)

トルコ産生鮮ペッパーのホルメタネート、中国産インスタント紅茶抽出物粉末のトルフェンピラド、米国産ピーナッツのアフラトキシン(複数あり)、米国産フードサプリメントの食品添加物キラヤ抽出物(E999)の未承認使用、エジプト産殻付きピーマッツのアフラトキシン、ブラジル産ココナッツウォーターのE223、アルゼンチン産ピーナッツカーネルのアフラトキシンB1、スリランカ産ツルノゲイトウのテブコナゾール及びクロチアニジン、インド産生鮮グリーンチリペッパーのアセタミプリド・カルボフラン・未承認物質フィプロニル及びテブコナゾール、ウクライナ産豆のカドミウム、ガーナ産パーム油の未承認着色料スーダンⅢ、パキスタン産米のクロルピリホス、スロバキア産乾燥イチジクのアフラトキシン、

 

[EU]食品廃棄についての欧州市民委員会第二回

Second session of the European Citizens' Panel on food waste

19/01/2023

https://ec.europa.eu/newsroom/sante/items/773438/en

この週末、欧州委員会は食品廃棄についての欧州市民委員会第二回会合を開催する。欧州の多様性を反映して無作為に選んだ150人からなるこの委員会の目的は全欧州食品廃棄削減目標達成のためにガイドへの助言である。参加者の1/3は26才未満である。

 

[EFSA]銅の総摂取量は新しい安全レベル未満

Total copper intakes below new safe level

17 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/news/total-copper-intakes-below-new-safe-level

銅の全ての供給源からの複合暴露はEUの人々の健康上の懸念を引き起こすことはない、とEFSAの科学的専門家は述べた。銅はヒトを含む全ての生物の必須微量栄養素である。食事中の銅が多すぎても少なすぎても健康問題となる可能性がある。銅は多くの食品に天然に存在し、オーガニックや従来の農薬、飼料や食品の添加物、強化食品やフードサプリメントの栄養素として使用されることから、フードチェーンにも入る。銅が長時間体内に過剰に滞留すると、ヒトでは、特に肝臓に有毒となる可能性がある。EFSAの科学委員会は、最大5 mg/日の摂取量では銅の滞留は生じないと結論し、成人集団に許容一日摂取量(ADI)0.07 mg / kg体重/日を設定した。我々の栄養の専門家は、フォローアップとして、より若い世代の許容摂取量を設定する予定である。銅では初めて、我々の専門家は食事と食事以外の全ての供給源からの銅への暴露を推定した。食品や食品成分中に天然に存在する銅のバックグラウンドレベルや、銅のキッチン用品や銅管の長期使用が摂取量に大きく寄与している。だが、農薬、食品や飼料の添加物、肥料の寄与は、ごく少ない。乳児用調製乳やフォローアップミルクは、乳幼児の銅への食事暴露の重要な原因である。だが、子供達の成長の栄養要求は高いため、子供達の銅への暴露による有害影響はないと思われる。以前の評価で、我々の専門家は銅の欠乏や全ての年齢集団の適切な摂取量に取り組んだ。

 

-銅の既存の健康に基づく基準値の再評価と全ての供給源からの暴露評価

Re‐evaluation of the existing health‐based guidance values for copper and exposure assessment from all sources

EFSA Journal 2023;21(1):7728  17 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7728

銅は必須微量栄養素で、オーガニックや従来の農業の害虫管理に使用される規制製品でもある。銅の欠乏と過剰暴露はどちらも有害健康影響を及ぼす可能性がある。この科学的意見では、規制製品であり栄養素でもある物質の、健康影響に基づく基準値(HBGVs)を設定するEFSAの2021年の調和したアプローチが、異なる銅の既存のHBGVsを決定するために使用された。厳密に調節されたホメオスタシスは短期間の毒性の発現を防ぐが、慢性的な銅の毒性の発達は銅のホメオスタシスとその組織保持による。ウィルソン病のエビデンスから、継続的に摂取する条件下では、将来肝臓で滞留する可能性があり、おそらく銅の毒性は突然発症すると示唆された。そのため、潜在的な有害影響の初期マーカーとして銅の滞留を重視した。 (a)慢性的な銅の暴露と、体内特に肝臓での滞留、及び(b)肝臓の銅濃度と毒性のエビデンスとの関係を調査した。科学委員会(SC)は、5 mg/日の摂取で銅の滞留は生じないと結論し、許容一日摂取量(ADI) 0.07 mg/kg 体重を設定した。食事と食事以外の供給源からの寄与を評価する詳細な食事暴露評価を実施した。銅のバックグラウンドレベルは銅の重要な供給源である。植物保護製品(PPP)、食品や飼料の添加物、肥料としての使用による銅の寄与はごくわずかである。肥料やPPPsに銅を使用すると土壌中に銅が蓄積される。乳児用調整乳やフォローアップミルクは乳幼児の銅の食事暴露の重要な原因である。経口以外の供給源からの寄与はごくわずかである。銅の総食事暴露量は、青年、成人、高齢者、後期高齢者のHBGVを越えることはない。子供では、成長に関連する栄養要求の方が高いため、推定される銅の暴露から、肝臓の銅の滞留や有害影響はどちらも生じない。

 

-銅の既存の健康に基づく基準値の再評価及び全ての供給源からの暴露評価に関する科学的意見案についてのパブリックコメント募集

Public consultation on the draft scientific opinion on the re‐evaluation of the existing health‐based guidance values for copper and exposure assessment from all sources

EFSA Journal 2023;20(1):EN-7743  17 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-7743

最終意見は2022年11月16~17日の科学委員会本会議で採択され、EFSA Journalで発表された。

 

-参照

・銅の食事参照基準についての科学的意見

Scientific Opinion on Dietary Reference Values for copper

EFSA Journal 2015;13(10):4253  21 October 2015

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4253

 

・有効成分の銅化合物である銅(I)、銅(II)の変異体、すなわち水酸化銅、塩基性塩化銅、三塩基性硫酸銅、酸化銅(I)、ボルドー混合液の農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance copper compounds copper(I), copper(II) variants namely copper hydroxide, copper oxychloride, tribasic copper sulfate, copper(I) oxide, Bordeaux mixture

EFSA Journal 2018;16(1):5152  16 January 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5152

 

・銅化合物の既存MRLsレビュー

Review of the existing maximum residue levels for copper compounds according to Article 12 of Regulation (EC) No 396/2005

EFSA Journal 2018;16(3):5212  21 March 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5212

 

・EFSAは動物用飼料中の銅の最大含有量を見直す

EFSA reviews maximum content of copper in animal feed

9 August 2016

https://www.efsa.europa.eu/en/press/news/160809-0

 

[EFSA]意見等

-食品及び飼料として使用する遺伝子組換えトウモロコシMON 87419の評価

Assessment of genetically modified maize MON 87419 for food and feed uses, under Regulation (EC) No 1829/2003 (application EFSA‐GMO‐NL‐2017‐140)

EFSA Journal 2023;21(1):7730  20 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7730

(科学的意見)

遺伝子組換えトウモロコシMON 87419は、ジカンバ及びグルホシネートベースの除草剤に耐性を与えるために開発された。これらの特性はdmoとpatの発現カセットを導入することで達成された。分子特性データとバイオインフォマティクス分析は食品/飼料の安全性評価を必要とする問題を特定しなかった。トウモロコシMON 87419とその従来の同等品種の間で、安全性と栄養上の懸念を生じない穀物中のアルギニンとタンパク質の量以外は、調べた農学的/表現型及び組成の特性に確認された違いはなく、更なる評価は必要なかった。GMOパネルは、トウモロコシMON 87419に発現した、ジカンバモノ-オキシゲナーゼ(DMO)とホスフィノトリシンN‐アセチルトランスフェラーゼ(PAT)タンパク質の毒性とアレルギー誘発性に関する安全上の懸念を特定しない。GMOパネルは、この遺伝子組換えがトウモロコシMON 87419の全体的な安全性に影響を与える根拠エビデンスを見出さない。この申請状況において、トウモロコシMON 87419由来食品及び飼料の摂取は、ヒトと動物の栄養上の懸念を示すものではない。GMOパネルは、トウモロコシMON 87419は、従来の同等品種や調べた非-GMトウモロコシ品種と同様に安全で、食品/飼料の市販後モニタリングは必要ないと考える、と結論した。生存能力のあるトウモロコシMON 87419穀物が環境中に偶然放出された場合でも、環境の安全上の懸念を生じない。市販後環境モニタリング計画と報告間隔はトウモロコシMON 87419の用途に従う。GMOパネルは、トウモロコシMON 87419は、ヒトや動物の健康と環境への潜在的な影響に関して、従来の同等品種や調べた非-GMトウモロコシ品種と同様に安全だと結論した。

 

-非遺伝子組換えAspergillus luchuensis AE‐L株由来食品用酵素トリアシルグリセロールリパーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme triacylglycerol lipase from the non‐genetically modified Aspergillus luchuensis strain AE‐L

EFSA Journal 2023;21(1):7754  20 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7754

(科学的意見)

この食品用酵素トリアシルグリセロールリパーゼ(トリアシルグリセロール アシルヒドロラーゼ; EC 3.1.1.3)は、Amano Enzyme Inc社が非遺伝子組換えAspergillus luchuensis AE‐L株で生産した。この食品用酵素にこの生産菌の生きた細胞はない。この食品用酵素は酵素改変乳成分(EMDI)の製造に使用されることを意図している。この食品用酵素への食事暴露―総有機固形物(TOS)は欧州人で最大0.02 mg TOS/kg体重/日と推定された。遺伝毒性試験は安全上の懸念を生じなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは、無毒性量を調べた最大用量1,726 mg TOS/kg体重/日とし、推定した食事暴露と比較して、暴露マージンは少なくとも86,300となった。既知のアレルゲンに対するこの食品用酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルは、意図した使用条件下で、食事暴露によるアレルギー反応リスクは除外できないが、そのような反応が起こる可能性は低いと判断した。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品用酵素は意図した使用条件下で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-非遺伝子組換えRasamsonia composticola 427‐FS株由来食品用酵素エンド‐1,3(4)‐β‐グルカナーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme endo‐1,3(4)‐β‐glucanase from the non‐genetically modified Rasamsonia composticola strain 427‐FS

EFSA Journal 2023;21(1):7751  20 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7751

(科学的意見)

この食品用酵素エンド‐1,3(4)‐β‐グルカナーゼ(3‐(1–3,1–4)‐β‐d‐グルカン 3(4)‐グルカノヒドロラーゼ; EC 3.2.1.6)は、Kerry Ingredients & Flavours Ltd社が非遺伝子組換えRasamsonia composticola 427‐FS株で生産した。この食品用酵素にこの生産菌の生きた細胞はない。この食品用酵素は6つの製造工程、すなわち、焼成工程、その他のシリアルベースの工程、醸造工程、デンプン及びグルテン画分の生産の穀物処理、蒸留アルコール生産、酵母加工で使用されることを意図している。総有機固形物(TOS)の残留量は、蒸留により、また穀物加工中に除去されるため、食事暴露は残りの4工程にのみ算出された。欧州人で最大0.809 mg TOS/kg体重/日と推定された。遺伝毒性試験は安全上の懸念を生じなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは、無毒性量を調べた最大用量866 mg TOS/kg体重/日とし、推定した食事暴露と比較して、暴露マージンは少なくとも1,070となった。既知のアレルゲンに対するこの食品用酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルは、意図した使用条件下で、食事暴露によるアレルギー反応リスクは除外できないが、その可能性は低いと判断した。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品用酵素は意図した使用条件下で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-非遺伝子組換えKluyveromyces lactis GD‐YNL株由来食品用酵素β‐ガラクトシダーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme β‐galactosidase from the non‐genetically modified Kluyveromyces lactis strain GD‐YNL

EFSA Journal 2023;21(1):7750 20 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7750

(科学的意見)

この食品用酵素β‐ガラクトシダーゼ(β‐D‐ガラクトシド ガラクトヒドロラーゼ, EC 3.2.1.23)は、Godo Shusei Co., Ltd社が非遺伝子組換えKluyveromyces lactis GD‐YNL株で生産した。この食品用酵素はミルク加工の乳糖の加水分解、発酵乳製品の生産、ホエイ加工に使用することを意図している。この食品用酵素は家庭での乳製品の加水分解も意図している。この食品用酵素への食事暴露―総有機固形物(TOS)は、欧州人で最大54 mg TOS/kg 体重/日と推定された。この生産株は安全性評価の安全性的確推定アプローチの資格があり、この生産工程から懸念される問題は生じないため、アレルギー誘発性評価以外の毒性学的試験は必要なかった。既知のアレルゲンに対するこの食品用酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルは、意図した使用条件下で、食事暴露によるアレルギー反応リスクは除外できないが、その可能性は低いと判断した。提出されたデータに基づき、パネルは、意図した使用条件下で、この食品用酵素は安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-セレンの許容上限摂取量に関する科学的意見

Scientific opinion on the tolerable upper intake level for selenium

EFSA Journal 2023;21(1):7704  20 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7704

(科学的意見)

欧州委員会からの要請に従って、栄養・新規食品及び食物アレルゲンに関するEFSAのパネル(NDA)は、セレンの許容上限摂取量(UL)に関する科学的意見を出すよう求められた。この文献の体系的レビューは、セレンの過剰摂取量と臨床効果、影響の潜在的なバイオマーカー、慢性疾患のリスク、ヒトの神経心理学的発達障害に関するエビデンスを特定するために実施された。初期の観察可能な特徴であり、セレンの過剰暴露の十分に立証された有害影響である脱毛症が、セレンのULに基づく重要なエンドポイントとして選ばれた。ヒトの大規模なランダム化比較試験(セレンとビタミンEのがん予防試験(SELECT))から最小毒性量(LOAEL) 330 μg/日が特定され、それに不確実係数1.3が適用された。成人男性及び女性(妊婦と授乳中の女性を含む)にUL 255 μg/日が設定された。子供のULsはアロメトリック・スケーリング(体重0.75)を用いて成人のULから導出されている。入手可能な摂取データに基づくと、1日のセレン用量の多いフードサプリメントの常用者やブラジルナッツの常連消費者を除き、成人の消費者がULを超える可能性は少ない。幼児と子供の食品(フードサプリメントを除く)から、欧州諸国の現在のセレン摂取量でリスクは報告されておらず、食品の天然成分から生じるセレン摂取に懸念の種は生じていない。幼児と子供におけるセレン含有サプリメントは、個別のニーズに基づいて注意して使用すること。

 

-使用後のPETを食品接触物質へとリサイクルするために使用されるStarlinger deCONテクノロジーに基づくDerchia D.C. Plasticsプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Derchia D.C. Plastics, based on the Starlinger deCON technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2023;21(1):7759 20 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7759

(科学的意見)

このプロセスから得られるリサイクルPETを室温で長期保存される飲料水を含む全ての種類の食品接触物質の製造に100%使用しても、安全上の懸念とはならない。このリサイクルPETで作られた最終製品は電子レンジやオーブンで使用されることを意図しておらず、そのような利用はこの評価の対象外である。

 

-遺伝子組換え植物由来飼料のリスク評価における動物の食事暴露

Animal dietary exposure in the risk assessment of feed derived from genetically modified plants

EFSA Journal 2023;21(1):7732 19 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7732

(声明)

EFSAは規則(EU) No 503/2013に従って食品や飼料に使用する遺伝子組換え植物のリスク評価を実施した。暴露評価―予想摂取量/使用拡大は、規則(EU) No 503/2013で必要とされるように、遺伝子組換え飼料のリスク評価の不可欠な要素となる。新たに発現したタンパク質への動物の食事暴露の推定値は、家畜やペットの、様々な種類、年齢、生理的及び生産的段階全ての平均消費量を含むよう定め、特により多い暴露が予想される消費者グループを特定し考慮する必要がある。この声明は、新たに発現したタンパク質に対して予想される動物への食事暴露について、申請者が提供する必要のある情報の報告を容易にすることや、EFSAのGMOパネルが評価した申請文書の調和を高めることを目的としている。適切な飼料の消費量や飼料濃度のデータの選択、暴露推定値の報告についての助言が提供されている。推定量に関連する可能性のある様々な不確実性の概要が提供されている。この声明は予想される動物の食事暴露の推定値をより一貫して提示するための基礎として今後の申請に使用する必要のあるエクセル計算機へのアクセス方法も説明している。

 

-全ての動物種用飼料添加物として使用する、ミルキーバニラ風味の様々な化学物質グループに属する27種類の香料化合物の安全性

Safety of 27 flavouring compounds providing a milky-vanilla flavour and belonging to different chemical groups for use as feed additives in all animal species (FEFANA asbl)

j.efsa.2023.7713  18 January 2023

https://efsa.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2023.7713

(科学的意見)

 

-非遺伝子組換えRhizopus arrhizus AE-N株由来食品用酵素トリアシルグリセロール リパーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme triacylglycerol lipase from the non-genetically modified Rhizopus arrhizus strain AE-N

j.efsa.2023.7756  18 January 2023

https://efsa.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2023.7756

(科学的意見)

この食品用酵素トリアシルグリセロール リパーゼ(EC 3.1.1.3)は、Amano Enzyme Inc社が非遺伝子組換えRhizopus arrhizus AE-N株で生産した。この生産菌の生きた細胞はないと考えられている。この食品用酵素は、固定化型でエステル交換による油脂の改変に使用することを意図している。総有機固形物(TOS)の残留量は油脂の精製中に除去されるため、食事暴露は算出されなかった。遺伝毒性試験は安全上の懸念を示さなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは、無毒性量を調べた最大用量1,806 mg TOS/kg体重/日とした。既知のアレルゲンに対するこの食品酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルは、意図した使用条件下で、食事暴露によるアレルギー反応のリスクは除外できないが、これが起こる可能性は低いと判断した。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品用酵素は意図した使用条件下で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-米のトリシクラゾールの輸入トレランス設定

Setting of import tolerance for tricyclazole in rice

j.efsa.2023.7757 18 January 2023

https://efsa.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2023.7757

(理由付き科学的意見)

 

-非遺伝子組換えRhizopus arrhizus AE-G株由来食品用酵素グルカン 1,4-α-グルコシダーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme glucan 1,4-α-glucosidase from the non-genetically modified Rhizopus arrhizus strain AE-G

j.efsa.2023.7753 16 January 2023

https://efsa.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.2903/j.efsa.2023.7753

(科学的意見)

この食品用酵素グルカン 1,4-α-グルコシダーゼ(4-α-d-グルカン グルコヒドロラーゼ; EC 3.2.1.3)は、Amano Enzyme Inc.社が非遺伝子組換えRhizopus arrhizus AE-G株で生産した。この食品用酵素中にこの生産菌の生きた細胞はない。申請者はこの食品用酵素の使用を、焼成工程、コーヒー加工、酵素的に組替え改変した乳成分(EMDI)の製造に提案した。パネルはこの食品用酵素の関連する用途として焼成工程のみを検討した。この食品用酵素への食事暴露―総有機固形物(TOS)は、欧州人で最大0.94 mg TOS/kg体重/日と推定された。遺伝毒性試験は安全上の懸念を生じなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは、無毒性量を調べた最大用量1,868 mg TOS/kg体重/日とし、推定した食事暴露と比較して、暴露マージンは少なくとも1,987となった。既知のアレルゲンに対するこの食品用酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、1件一致した。パネルは、意図した使用条件下で、食事暴露によるアレルギー反応のリスクは除外できないが、その可能性は低いと判断した。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品用酵素は、意図した使用条件下において焼成工程で使用される際に安全上の懸念を生じないと結論した。

 

[RIVM]欧州PFAS禁止案が正式に提出される

Proposed European PFAS ban officially submitted

01/13/2023

https://www.rivm.nl/en/news/proposed-european-pfas-ban-officially-submitted

オランダ、ドイツ、デンマーク、スウェーデン及びノルウェーは本日、共同で欧州化学品庁(ECHA)に規制案を提出し、欧州におけるパーフルオロアルキル及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)の禁止に向けた最初の正式な一歩を踏み出した。本規制案は、これらの物質がヒト及び環境にもたらすリスクを低減するために、PFASの使用と生産の両方の禁止を求める。可決されると、欧州で過去最大の物質禁止となる。また、1万種類以上のPFASが存在するため、禁止措置は複雑になる。これらは多くの製品で使用されている。ECHAは2月7日にPFAS禁止案を公表する。

3段階による禁止

PFASの使用を禁止するプロセスには3つの段階がある。第1段階である規制案の提出は2023年1月13日に完了した。この段階では、科学文献の協議と、関連する企業、公的機関及び組織から様々な情報の要請が行われた。次の段階は、規制案の公表(2月7日)後に開始されるECHAによる公開協議である。誰でもこの提案について情報を提出したり、意見を述べたりすることができる。この情報は包含される。その後、リスク評価委員会(RAC)と社会経済評価委員会(SEAC)の2つのECHAの科学委員会が意見を発表する。最後に、欧州委員会は加盟国投票のための最終提案を起草する。その後、禁止は2025年に発効する予定である。

ヒト及び動物に有害なPFAS

デンマーク、ドイツ、オランダ、ノルウェー及びスウェーデンは、2019年以来、欧州のPFAS禁止に関する提案の草案を共同で作成してきた。多くのPFASは、環境中でほとんど分解しないか、全く分解しない。PFASは、ヒトの健康に有害な影響を及ぼす可能性があることが知られている。また、自然界に有害な場合もある。詳細な影響は、個別のPFASによって異なる。あるPFASは、他のPFASよりも速く拡散したり、又はより有害である可能性がある。さらに、科学者がほとんど知らないPFASも多い。

 

[FSA]タイムズヘルス委員会に関するFSA声明

FSA statement on The Times Health Commission

18 January 2023

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-statement-on-the-times-health-commission

タイムズ紙(The Times)は、タイムズヘルス委員会の調査の一環として、2023年1月17日にSusan Jebb教授による、肥満の予防と治療に関する様々なトピックについての見解を示すコメントを掲載した。

Jebb教授は、個人的にタイムズヘルス委員会に参加しており、今回のコメントはオックスフォード大学の食事と公衆衛生の教授としての研究内容を反映したものとなっている。

Jebb教授は次のように述べている:

「タイムズ紙の記事で示された見解は、FSA理事会の見解ではなく、また、いかなる形であれ、現在あるいは計画中のFSAの方針を反映したものではないことを明確にしたい。私は学者としてタイムズヘルス委員会に参加することに同意し、このコメントはタイムズ紙との会話や他のタイムズヘルス委員会委員との話し合いの中でなされたものである。タイムズ紙の記事が指摘するように、私は個人的な立場でコメントを出したのであり、それをFSAの現在の立場や方針として表現することは誤解を招き、不正確である。」

 

参照記事

TIMES HEALTH COMMISSION

オフィスでのケーキは受動喫煙と同じようにみなすべき、食品規制機関の主任は言う

Cake in the office should be viewed like passive smoking, says food regulator chief

Tuesday January 17 2023

https://www.thetimes.co.uk/article/times-health-commission-office-cake-sugar-passive-smoking-5s3bzb3dn

食べ過ぎを避けるのに個人の意思の力に頼るのは不十分で、社会として対応すべきと主張。「オフィスに誰もケーキを持ってこなかったらケーキを食べることはなかったのに、持ってきた人がいたので食べた。それは自分の選択かもしれないがその選択をさせたのは社会。受動喫煙と同じように他人に害を与えている」

(過激だと思うけれど)

 

[BfR]集団におけるヨウ素摂取量の減少:小児及び青年のヨウ素摂取量を改善するモデルシナリオ

Declining iodine intake in the population: model scenarios to improve iodine intake in children and adolescents

17 October 2022

https://www.bfr.bund.de/cm/349/declining-iodine-intake-in-the-population-model-scenarios-to-improve-iodine-intake-in-children-and-adolescents.pdf

ヨウ素は、甲状腺ホルモンを生成するために身体が必要とする必須の微量元素である。これらは多くの代謝プロセスを調節し、とりわけ子ども(胎児であっても)の成長、骨形成、臓器や脳の発達に関与している。

ヨウ素は通常の食事の一部として摂取する必要がある。ドイツの土壌ヨウ素濃度は低いため、国内の農産物にはほとんど含まれていない。ヨウ素を多く含む海水魚や魚介類の摂取量が少なく、ヨウ素の摂取量が少ない。ドイツでは、食品中の一般的な天然ヨウ素濃度は、一般の集団が十分にヨウ素を摂取できるほど高くない。食品業界、職人がつくる小売食品及び家庭でヨウ素添加食卓塩の使用が推奨された結果、ドイツの一般の集団のヨウ素摂取量は1980年代半ばから改善されている。しかし、ヨウ素摂取量は依然として最適ではなく、現在は減少傾向にある。さらに、加工食品に使用されるヨウ素添加食卓塩の量も近年減少している。ドイツでは、製造業者自身が食品にヨウ素添加食卓塩を使用するか決定することができる。食塩に添加されるヨウ素の量は法律で規制され、この執筆時点で、ヨウ素添加量は15–25㎎/kg食塩である。

ドイツ連邦食糧農業省(BMEL)の既製品に含まれる砂糖、脂肪及び食塩に関する国家削減及び革新戦略(NRI)は、段階的なプロセスの一環として、産業的な加工食品や職人がつくる食品中のこれらの成分の濃度を下げることを目的としている。全体的な意図は、過体重や肥満に関連する疾患の発生率を低下させることである。しかし、望ましい減塩が同時にヨウ素添加食卓塩を介してのヨウ素摂取量の減少につながる可能性がある。これは、ヨウ素添加食卓塩中のヨウ素濃度を増加させることによって対抗することができる。

そのため、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、数学モデルを使用して、食卓塩中のヨウ素の法定最大基準濃度を25から30 mg/kgに増加すると、ヨウ素摂取不足のリスクが低下し、また、1日耐容上限摂取量(UL)を超える摂取量につながるかどうかを推定した。ULを超えるヨウ素の長期摂取は、健康に有害影響を及ぼす可能性がある。

このシナリオの成人に対する結果は、2021年2月9日に発行されたBfR Opinion 005/2021で既に発表されている。この意見書は現在、小児及び青年に対する結果を示している。モデルシナリオでは、30 mg/kg食塩のヨウ素濃度であっても、ヨウ素添加塩の現在の使用量では、ヨウ素の過剰摂取のリスクは低いことが示されている。全体的なヨウ素摂取量の中央値が多少増加するため、食塩中の許容ヨウ素濃度が5 mg/kg増加すると、ヨウ素摂取が不十分になるリスクはわずかに減少する。

これは、食塩摂取量をNRIによって予測されるように10%削減することに成功した場合にも当てはまる。しかし、特に女児のサブ集団では、これはヨウ素摂取不足のリスクをわずかに減らすだけである。したがって、単純に食塩中のヨウ素濃度を5 mg/kg上げるだけでは、産業的な加工食品や職人がつくる食品におけるヨウ素添加塩の使用量を同時に上げることはなく、効果がない。

ヨウ素添加塩を使用して製造された食品が濃度データに含まれるBfR MEAL調査に基づいて行われたBfRの子供と成人の暴露評価と、国立食品消費調査IIに基づく青年と成人のヨウ素摂取に関するMax Rubner研究所(MRI)のモデルシナリオの両方から、肉やソーセージと並んで、パンとパン製品がヨウ素予防の観点からのヨウ素添加食塩強化の最も重要な柱の1つである。したがって、この食品群に特化したヨード添加食塩の使用率を目標通り向上させることが望ましい。

BfRはまた、異なるヨウ素化合物が食卓塩の濃度に等しく適しているかどうかを調査した。現在までドイツではヨウ素酸ナトリウムまたはヨウ素酸カリウムのみが使用されているが、他の国でも対応するヨウ化物が使用されている。BfRの意見では、ここドイツで食卓塩のヨウ化物の使用を避けることについて、栄養学的、技術的、毒性学的な議論はない。

しかし、1つの食品にヨウ化物とヨウ素酸塩を同時に使用することは避けるべきである。このような状況では、両方の化合物が一緒に反応して揮発性の元素状ヨウ素を生成し、塩を強化する効果がそもそもなくなる可能性がある。

 

[FDA]特定の食品の追加のトレーサビリティ記録の要件に関するFSMA最終規則

FSMA Final Rule on Requirements for Additional Traceability Records for Certain Foods

11/17/2022

https://www.fda.gov/food/food-safety-modernization-act-fsma/fsma-final-rule-requirements-additional-traceability-records-certain-foods

 食品医薬品局(FDA)は、食品トレーサビリティリスト(FTL)に掲載する食品の製造、加工、包装、保持業者に対し、追加の記録保持要件を定める最終規則を発行した。特定の食品のサプライチェーンにおける重要な追跡事項(初期梱包、出荷、受領、変形など)に関する情報を含む記録を保持することを求める規定を採択している。

 

[FDA]警告文書

-HIS Enterprise Inc dba Adam’s Secret USA, LLC

JANUARY 10, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/his-enterprise-inc-dba-adams-secret-usa-llc-646494-01102023

 未承認の医薬品、不正表示の問題。製品成分にシルデナフィル、タダラフィルを含む。

 

[CFIA]メトロニダゾールの存在のためPunjab KingブランドのPure Honeyをリコール

Punjab King brand Pure Honey recalled due to presence of metronidazole

2023-01-13

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/punjab-king-brand-pure-honey-recalled-due-presence-metronidazole

 Punjab KingのPure Honey(蜂蜜製品)にメトロニダゾール混入のためリコール。

 

[HK]ニュースレター

Food Safety Focus

18 Jan 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf.html

掲載項目

-             コーデックス委員会と食品安全

-             冬休みの安全な食事

-             観葉植物は消費に適しているか?

-             食品中の有害物質(改正)規則2021は2023 年に段階的に開始する

 

[EPA]EPAはPFAS限度や栄養についての新しい研究を含む排水規制と研究の新しい計画を発表

EPA Announces Plans for Wastewater Regulations and Studies, Including Limits for PFAS, New Study for Nutrients

January 20, 2023

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-announces-plans-wastewater-regulations-and-studies-including-limits-pfas-new-study

本日EPAは廃水ガイドライン計画プラン15Effluent Guidelines Program Plan 15 (Plan 15)を発表した。この計画は栄養とPFASの放出の程度と性質を評価することに焦点をあてている。

 

 

論文

-米国では1ドルショップ(1ドル以下の商品を売る店)が食品小売店として成長している

Dollar stores are growing as food retailers in the US

19-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/976666

Tufts大学の新しい研究によると、1ドルショップが食品マーケットに浸透している、特に田舎で。American Journal of Public Health.

 

-74,963の異なる種類の氷を探る

Exploring the 74,963 different kinds of ice (video)

20-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/977232

ACS動画シリーズ

19種類の氷の結晶構造について

(「水からの伝言」授業ってまだやってるだろうか?この授業を受けた子どもたちはフォローがあったのだろうか?https://www.chemistry.or.jp/opinion/doc/ronsetsu0609.pdf

 

-がんと診断された人の自殺リスク、米国2000-2016

Suicide Risk Among Individuals Diagnosed With Cancer in the US, 2000-2016

Xin Hu et al., JAMA Netw Open. 2023;6(1):e2251863.

https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2800688

一般人より26%高く、リスク増加に寄与する要因は医療保険の状況と人種

自殺リスクが高いのは診断から2年以内の予後の悪いがんの患者と長期に渡ってQOLが低下するがんの患者

 

-激突リスクと住処の喪失:森の風力発電は絶滅危惧のコウモリを脅かす

Collision risk and habitat loss: Wind turbines in forests impair threatened bat species

20-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/977243

気候目標達成のために風力発電がブームで、ドイツでは既に3万基以上が設定され、さらに場所を求めている。ライプニッツ動物野生生物研究所がCurrent Biologyに発表した研究によると森の風力発電は絶滅危惧のコウモリを脅かす

 

-米国の大学生の不健康な食事と運動不足に孤独が関連

Loneliness associated with unhealthful diets and physical inactivity among US college students

20-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/977286

Journal of American College Health

 

-作物の混合が農業光景に生態学的利益を提供する

Mixture of crops provide ecological benefits for agricultural landscapes

20-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/977284

Agriculture, Ecosystems & Environmentに発表されたGöttingen大学の研究。

空豆と小麦の混合栽培された地域と単一作物の地域とで蜜を集めるハチの訪問に差がなかった

(空豆単独の方が花が多い。混合栽培の写真があるが、農薬や収穫どうするんだろう?)

 

その他

-世界がんデー

World Cancer Day

https://www.worldcancerday.org/

2月4日

 

-積荷のウランがヒースロー空港で警戒をよぶ

Uranium in cargo sparked alert at Heathrow Airport

11 January

https://www.bbc.com/news/uk-64231557

先月ロンドンのヒースロー空港でウラン汚染のある金属がみつかって警察が調査している。12月29日にセキュリティ警告が出され警察の対テロ司令部が対応している。最初にこのニュースを報道したThe Sunがウランがパキスタンからきたと報道した。スクラップ金属の積荷から発見された。警察は一般の人々への脅威はないという。

(詳細はわからないが少量とのこと)

 

-CCSA (カナダ薬物使用と依存センターCanadian Centre on Substance Use and Addiction)

カナダのアルコールと健康についてのガイダンス

Canada’s Guidance on Alcohol and Health

https://ccsa.ca/canadas-guidance-alcohol-and-health

CCSA は2020年7月にヘルスカナダの資金提供により「カナダの低リスク飲酒ガイドライン(LRDGs)」更新作業を主導してきた。2年半のプロセスを経て、カナダのアルコールと健康についてのガイダンスができ、LRDGsを置き換える。

週あたりの飲酒には一連のリスクが関連する

・週ゼロ杯-禁酒にはより良い健康や睡眠のようなベネフィットがある

・週2杯以下-アルコールに関連する帰結を避けられる可能性が高い

・週3-6杯-乳がんや大腸がんを含むいくつかのがんリスクが増加する

・週7杯以上-心疾患や脳卒中リスクが相当上がる

・一杯増える毎にアルコール関連の帰結のリスクが上がる

 

妊娠中あるいは妊娠しようとしている場合には安全な飲酒の量は知られていない。

授乳中は飲まないのが最も安全

どのレベルであってもアルコールは少ない方がより良い

最終報告書

Canada’s Guidance on Alcohol and Health: Final Report

January 2023

https://ccsa.ca/sites/default/files/2023-01/Canada%27s%20Guidance%20on%20Alcohol%20and%20Health%20Final%20Report_l.pdf

 

-永遠に生きたい超お金持ちの数十億ドル会議の内側

Inside the billion-dollar meeting for the mega-rich who want to live forever

By Jessica Hamzelou November 16, 2022

https://www.technologyreview.com/2022/11/16/1063300/billion-dollar-mega-rich-live-forever/

希望と誇大宣伝と自己実験が渦巻く

私は初めて長寿投資家学会Longevity Investors Conferenceに参加するためスイスアルプスのおしゃれなスキーリゾートGstaadに来た。この2日間のイベントでは科学者やバイテク起業家が健康長寿のための各種アプローチを紹介し、投資家からの投資を勝ちとろうとした。参加者は約150人でそのうち120人は数十億ドルの投資を予定している投資家で参加費は4500ドル。私がこれまで参加したどんな学術集会とも違っていて場所は素晴らしく食べ物はこの上なく誇大宣伝に満ちていた。学会で発表前に「長寿運動」をする科学者、参加者がセッションとセッションの間に腕立て伏せをするのをこれまで見たことはない。多くの参加者が毎日のようにたくさんの錠剤を摂取する-全てが健康長寿のためである。

この分野にはたくさんの科学的根拠に乏しい「アンチエイジング治療」が販売されている。

学会の共催者Tobias Reichmuthは長寿バイオテック企業を支援するMaximonという団体を共同設立している。彼の会社は今後4年半に約1億スイスフランを投資している。個人的に120才まで生きることを目標としていて、2016年以降体重を落とし植物メインの食事をしたくさんの運動をし間欠断食を実践している。彼は朝から長時間の筋トレをし、毎日NMNやレスベラトロールなどのサプリメントを使っている

この学会に参加した科学者にはこうしたサプリメントに懸念をもっている人もいる。しかし公的な研究費を得られていない科学者には研究費を得る好機でもある

彼らの良い結果が見られるほど私が長生きできることを望む。

(長いレポート、ところどころのみ)

 

-USDAは「オーガニック」詐欺取り締まりに動く

USDA moves to crack down on ‘organic’ fraud

By Laura Reiley January 19, 2023

https://www.washingtonpost.com/business/2023/01/19/usda-rule-organic-fraud/

USDAは国のオーガニック計画でこれまでにない大きな変化の一つとしてオーガニック製品の監視を強化する

農務省が「オーガニック」と表示される製品の新しいガイドラインを発表した。

オーガニック偽装問題が続いている

 

National Organic Program (NOP); Strengthening Organic Enforcement

A Rule by the Agricultural Marketing Service on 01/19/2023

https://www.federalregister.gov/documents/2023/01/19/2023-00702/national-organic-program-nop-strengthening-organic-enforcement

 

-意見:法廷弁護士は「司法の悪の巣窟」で農業用製品を標的にしている

Opinion: Trial lawyers target agriculture products in 'Judicial Hellholes'

01/09/23 2:25 PM By Tiger Joyce

https://www.agri-pulse.com/articles/18693-opinion-trial-lawyers-target-agriculture-products-in-judicial-hellholes

過去数十年で法廷弁護士による集団不法裁判が数十億ドル産業になり、彼らはタバコ、医薬品、タルクパウダー、軍用耳栓などあらゆるものを標的にする。彼らはタバコと医薬品業界から大金をせしめたので新たな標的として農業にむかった。ラウンドアップに対する数千の訴訟は保留中で一部裁判になったが、最新の標的はパラコートである。

彼らは裁判所に行く前にまずテレビ広告を出す。訴える人を探すための広告に数百万ドルを費やす。その宣伝にしっかりした科学的根拠はない。さらにソーシャルメディアで不正確な主張を広める。弁護士はしばしば誤解を招く科学的根拠を支持するいわゆる専門家と組む。

 

-アヒルのおもちゃのフタル酸を心配すべき?

Should you worry about phthalates in ducks? | Dr. Joe Schwarcz

https://www.youtube.com/watch?v=n45FVwNtjt0

(Dr. Joeはあひるのおもちゃを収集している)

アヒルのおもちゃから僅かに放出されるフタル酸よりquackインチキのほうがはるかに有害なので、インチキ啓発のためのシンボルであるアヒルのおもちゃは使い続けるとのこと

 

-うさぎ年おめでとう!

Cup o'Joe-Happy Year of the Rabbit!

https://www.youtube.com/watch?v=wcTXlEHCz0U

1月22日に中国系の人たちが卯年の旧暦新年を迎えた。

帽子からウサギを出すのはマジックショーのシンボルであるが実際に生きたウサギを出すことは滅多にない。これをやるには免許が必要で動物が適切に管理されていることを示さなければならない。Dr. Joeは偽物を使う

 

-SMC UK

イングランド北東甲殻類インシデントの独立調査委員会報告書への専門家の反応

expert reaction to report from an independent panel investigating the North-East England crustaceans incident

JANUARY 20, 2023

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-report-from-an-independent-panel-investigating-the-north-east-england-crustaceans-incident/

2021年と2022年のイングランド北東部の異常な甲殻類の死亡調査をDEFRAが委託した

Heriot-Watt大学水産保全教授でLyellセンター主任科学者Michel Kaiser教授

この報告書は観察されたカニとロブスターの大量死の原因となりそうなものを広範に扱った。病気を排除できないが実際の原因を結論する強い根拠は無い。

死亡パターンからは病原体の段階的拡散の可能性が示唆されると個人的には思う

Plymouth大学海洋動物学教授John Spicer教授

新しく発表された報告書は死亡の原因が同定できなかったことで多くの人にとって残念だ

Queen Mary University of London病理学名誉教授Sir Colin Berry教授

提供されたデータからは良い研究に見える。最もありそうなのは「新しい」病原体のように思える