2023-01-25

[EFSA]意見

有効成分(3E)‐dec‐3‐エン‐2‐オンの農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance (3E)‐dec‐3‐en‐2‐one

EFSA Journal 2023;21(1):7765 23 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7765

(農薬の結論)

情報不足と懸念が確認された。

 

[Defra]食品中の残留農薬:2022年第2四半期のモニタリング結果

Pesticide residues in food: quarterly monitoring results for 2022

Last updated

19 January 2023

https://www.gov.uk/government/publications/pesticide-residues-in-food-quarterly-monitoring-results-for-2022

2022年第2四半期は、4月初めから6月末までに23種の食品について889検体を集め、最大398種類の農薬を調査した。889検体のうち498検体で残留が確認され、そのうち17検体が最大残留基準値(MRL)を超過していた。短期暴露に関する詳細なリスク評価を行ったのは、アボカドのプロクロラズ(残留濃度:1.5 mg/kg)、ブドウのクロルピリホス(0.005 mg/kg)、ドライトマトのクロルピリホス(0.009 mg/kg)、トマトのα-シペルメトリン(0.03 mg/kg)で、これらの事例全てにおいて、健康影響の可能性は低い、あるいは予想されない。農薬クロルピリホスの遺伝毒性影響の可能性を調査したところ、2つの検体だけがMRLのレベル(0.01 mg/ kg)を下回った。この農薬は英国では認可されていないが、ある一部の輸入食品に検出される可能性がある。現在のレベルでは遺伝毒性による健康上の有害影響のリスクは低い。この報告書で検出された各農薬の個々の作物の長期暴露スクリーニング評価に、長期にわたる有害な健康影響の可能性を示すものはなかった。

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 227-23

​​​​​25 January 2023

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20227-23.aspx

新規申請と提案

・加工助剤としてのGM Trichoderma reesei (遺伝子ドナー: Fusarium verticillioides) 由来キシラナーゼ

意見募集

・調整補充用スポーツ食品(FSSF)レビュー

 

[ASA]ミニヒーター広告はデタラメだらけ

Mini-Heater ads full of hot air

ASA News 25 Jan 2023

https://www.asa.org.uk/news/mini-heater-ads-full-of-hot-air.html

生活費の増加危機に多くの人が苦しんでいる中、特に暖房費が懸念であることを我々は承知している。本日ASAはコンセントに差し込んで使うミニヒーターの広告4つを禁止した。全て直接的間接的に普通のガス暖房の代わりになる、お金が節約できすぐに暖房できると宣伝している。しかし実際は逆である

 

[FAO]アジア太平洋地域では都市化が加速し、同時に都市の食料不足も加速している-国連機関報告

As the pace of urbanization quickens in Asia-Pacific, so too does the threat of urban food insecurity – UN agencies report

24/01/2023

https://www.fao.org/newsroom/detail/as-the-pace-of-urbanization-quickens-in-asia-pacific-so-too-does-the-threat-of-urban-food-insecurity-un-agencies-report/en

2021年、この地域の3億9600万人が栄養不良で10億5000万人が中程度から深刻な食料不足に苦しんでいる

‘Asia and the Pacific Regional Overview of Food Security and Nutrition 2022 – Urban Food Systems and Nutrition’.

(それでも肥満対策と肥満の多い先進国向けの「健康的な食生活」をねじ込む。栄養不良対策をしたら肥満率があがるのは当然で、肥満率増加ゼロ目標を達成していないという批判は害の方が大きいだろう。ついでに日本だと子どもの肥満率が高いのは都市部より田舎だったりするのに都市は常に悪いらしい。「世界の公衆衛生の権威ある説」が日本に全然あてはまらないのは日本の発信力が弱いせいもあるけれど欧米の傲慢でもある。アジア諸国は自分たちの国のデータを見るべき。)

 

[FSSAI]「ギー/バター」と同じ名前で誤解を招く製品が販売されている

Misleading products in market in same name of "Ghee/Butter"

[Updated on:24-01-2023]

https://www.fssai.gov.in/upload/advisories/2023/01/63cf4a03a7b7border.pdf

一部の食品事業者が乳製品ではないものを「植物ベースのギー/バター、ビーガン用ギー/バター、等」として売っている。さらに「ビーガンギー」と詐欺的に販売されているものもある。食品安全基準(ビーガン食品)ではギーやバターなどはビーガン食品と主張することはできない。さらに乳でないものをミルクあるいは乳製品等と主張してはならない

(これは結構難しい話で、豆乳soy milkやピーナッツバターのような名称をどう線引きするか、文化や立場によって違うかも)

 

[WHO]出版物

食物アレルゲンのリスク評価:パート2:レビューと優先アレルゲンの食品中閾値設定:会合報告

Risk assessment of food allergens: part 2: review and establish threshold levels in foods for the priority allergens: meeting report

24 January 2023

https://www.who.int/publications/i/item/9789240065420

ナッツ類、ピーナッツ、ごま、牛乳、卵、小麦、魚、エビ、大豆の各アレルゲンの参照用量、アクションレベル等検討

 

その他

-それはあなたが知っていることではなく、あなたが知っていると思っていることである

It isn’t what you know, it’s what you think you know

24-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/976864

英国の2000人以上の成人の調査で、科学コミュニケーションの落とし穴を同定

しっかりした根拠のある科学に対して、どうして人々がこれほど多様な見解を持っているのか?研究者らは人々が科学について知っていることについて研究してきたが、科学について知っていると考えている人は本当に科学を知っているのか?PLOS Biologyに発表された新しい研究は、科学について強い態度を持つ人は科学を理解していると信じる傾向があることを発見した。全体として、科学に強い負の態度の人は自分の理解度に自信過剰である。

 

-悪性:ワクチン戦争のバーチャル上映とQ&A発表

Announcing a virtual screening and Q&A for Virulent: The Vaccine War.

David Gorski on January 19, 2023

https://sciencebasedmedicine.org/announcing-a-virtual-screening-and-qa-for-virulent-the-vaccine-war/

ワクチン、ワクチン躊躇、反ワクチン運動についてのドキュメンタリー

悪性:ワクチン戦争

Virulent: The Vaccine War,

https://virulentmovie.com/

 

-フランスで44才の女性が絶食療法で死亡しナチュロパス起訴される

Naturopath charged after woman, 44, dies on fasting ‘cure’ in France

17 January 2023  By Mark Porter

https://www.connexionfrance.com/article/French-news/Naturopath-charged-after-woman-44-dies-on-fasting-cure-in-France

いわゆるナチュロパスのEric Gandonとその息子は高価な「水のみ療法」を提供して病気などの人が何人か死亡している。Gandonは自身のウェブサイトで過去10年で4000人を治療したと主張している。彼の息子もYouTubeで医師及び薬剤師の行為を違法に行ったことで訴えられている。彼はYouTubeチャンネルで、食べることを止めると光で生きられるようになると主張している。

 

-Natureニュース

ミンク農場でのアウトブレイクがトリインフルエンザが哺乳類に拡散することを示す

Mink-farm outbreak shows bird flu can spread between mammals

24 January 2023  Saima May Sidik

https://www.nature.com/articles/d41586-023-00201-2

H5N1インフルエンザの新たな変異株は人々と野生動物に高いリスクとなる可能性

Eurosurveillanceに1月19日に報告された、2022年10月にカラル(スペイン)のアメリカミンク農場で発生したH5N1インフルエンザアウトブレイク。遺伝子配列からH5N1の新しい変異株に感染していることが示された

(まだ毛皮需要大きいんだ。EUは多国に動物愛護強制する資格があるのだろうか)

 

-英国の肥満危機抑制に必要なのはビスケットだけ、の理由

Why three biscuits may be all it takes to curb Britain’s obesity crisis

By Abigail Buchanan 24 January 2023

https://www.telegraph.co.uk/health-fitness/nutrition/diet/how-many-daily-calories-britons-need-cut-curb-obesity-crisis/

新しい研究(nestaの↓)は体重増加を逆転させるには216カロリーが重要と示唆するが、それはより広範な問題から目を逸らすものだという人もいる

 

Nesta

約216カロリー削減で肥満率半減し1992年のレベルに戻す

Modest cuts of around 216 calories would halve obesity and take prevalence back to 1992 levels

24 January 2023

https://www.nesta.org.uk/press-release/modest-cuts-of-around-216-calories-would-halve-obesity-and-take-prevalence-back-to-1992-levels/

毎日216カロリーの削減は、コーラ500mL一本に相当する

 

食品の将来:組成見直しによる健康増進のチャンス

The future of food: opportunities to improve health through reformulation

23 January 2023

https://www.nesta.org.uk/report/the-future-of-food-opportunities-to-improve-health-through-reformulation/

組成見直しで一人あたり1日38カロリー減らせるという報告

 

-BBC特集 野菜や果物をどうやって長持ちさせるか

How to make fruit and vegetables last longer

By Marta Zaraska 19th January 2023

https://www.bbc.com/future/article/20230118-how-to-make-fruit-and-vegetables-last-longer

ハイテクコーティングから道路をよくすることまで、野菜や果物が食卓に届く前にダメになるのを減らす方法はたくさんある

保存性のためのプラスチックや化学処理を避けようとする動きが高まってきているがその代替技術はまだ限られている。食べられる天然素材によるコーティングが検討されているが、密封しすぎると嫌気性発酵誘発リスクがある。一方で南アフリカでは食品廃棄の原因が道路が悪いせいである。トラックで運ばれている間にトマトが衝撃を受けすぎる。

(「15世紀の日本では野菜を豆乳でコートして水分の喪失を予防し長持ちさせた」とある。)