2023-02-07

[RIVM]地表水中の18の農薬の新しいリスク限度

New risk limits for 18 pesticides in surface water

02/06/2023

https://www.rivm.nl/en/news/new-risk-limits-for-18-pesticides-in-surface-water

RIVMは農薬の18有効成分の地表水リスク限度を導出した。インフラ水管理省がこれらの値を水質基準の設定の基礎に使える。既存の基準の一部は生態系を十分保護しないことが示唆されている。他に基準がない、既存の基準が時代遅れ、など。

報告書本文オランダ語

Risk limits for plant protection products in surface water

https://www.rivm.nl/publicaties/risicogrenzen-voor-gewasbeschermingsmiddelen-in-oppervlaktewater

水生動植物への影響をもとに設定された。魚や水産物を食べるヒトへの暴露も考慮された。

この研究の物質の半分以上が既存のよく使われる分析法では地表水で適切に測定できない。ほとんどの場合追加の努力で改善できるがミルベメクチンではできない。

(ミルベメクチンは有機農業で使える農薬)

 

[USDA]FSISは2022年の公衆衛生保護の成果を強調する

FSIS Highlights 2022 Accomplishments in Protecting Public Health

February 6, 2023

https://www.fsis.usda.gov/news-events/news-press-releases/fsis-highlights-2022-accomplishments-protecting-public-health

・家禽中サルモネラに関連する病気を減らす

・小規模及び非常に小規模な施設を支援

・米国産表示製品の調査

・多様性、公平性、機会を育む

・州査察計画

・他の機関や公衆衛生関係者との協力

 

[USDA]APHISは2022年の成果を賞賛する

APHIS Celebrates 2022 Accomplishments

February 6, 2023

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/news/sa_by_date/sa-2023/aphis-2022-accomps

・高病原性トリインフルエンザに対応

・侵入性病害虫から作物と天然資源を守る

・動物の病気への備えと対応を支援

・アフリカブタ熱啓発強化

・第二回アフリカブタ熱行動週間

・バイオテクノロジー規制プロセスの更新

・動物と人々を狂犬病から守る

・慢性消耗病の新たな解決法を見つける

・国の農業、貿易、商業を守るために税関・国境警備と戦略的計画

 

[NOAA]Magnuson-Stevens水産保全管理法;シーフード輸入監視計画

Magnuson-Stevens Fishery Conservation and Management Act; Seafood Import Monitoring Program

https://www.federalregister.gov/documents/2022/12/28/2022-27741/magnuson-stevens-fishery-conservation-and-management-act-seafood-import-monitoring-program

米国海洋大気庁(NOAA)による規則の提案 2023年3月28日まで意見を受け付ける

シーフードトレーサビリティの対象種の拡大

NOAAはシーフード偽装の可能性の高いもの(at risk species)を優先的に輸入監視計画の対象としている

 

 

[FTC]FTCはZyCal Bioceuticalsに詐欺的健康マーケティングを止めるよう命令

FTC Order to Bar ZyCal Bioceuticals from Deceptive Health Marketing

February 6, 2023

https://www.ftc.gov/news-events/news/press-releases/2023/02/ftc-order-bar-zycal-bioceuticals-deceptive-health-marketing

会社は自社製品が骨と軟骨を成長させ関節痛を緩和すると宣伝した

RCTで根拠がない限りこうした宣伝を禁じる

(骨と軟骨を育てる幹細胞の活性化因子であると宣伝するCyplexinol(コラーゲンが主体の混合物らしい)ダイエタリーサプリメント)

 

[VKM]養蜂にvarroaダニ対策として捕食性ダニStratiolaelaps scimitus-生物多様性へのリスク

The predatory mite Stratiolaelaps scimitus to combat varroa mites (Varroa destructor) in apiaries - risk to biodiversity

06.02.2023

https://vkm.no/english/riskassessments/allpublications/thepredatorymitestratiolaelapsscimitustocombatvarroamitesvarroadestructorinapiariesrisktobiodiversity.4.5d1114a185055c1c342da62.html

養蜂においてミツバチヘギイタダニの生物的コントロール剤としてStratiolaelaps scimitusを使うことはノルウェーの生物多様性にリスクとならないだろう

 

論文

-コクランレビューはビタミンDが喘息発作リスクを減らさないことを発見

Cochrane Review finds that vitamin D does not reduce risk of asthma attacks

5-FEB-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/978348

ビタミンDサプリメントを摂ることは子どもや成人の喘息発作リスクを減らさない

先のコクランレビューではビタミンDサプリメントを摂っているヒトで喘息発作の減少が示唆されていた。2016年のレビューが9試験1093人のデータだったのに比べて今回のレビューでは20試験子ども1155人成人1070人のデータを含む。

 

-ダーティーランドリー:洗濯でどれだけ微小線維を排出する?

Dirty laundry: How much microfiber do we emit with our washing?

6-FEB-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/978763

新しい研究によると、英国の洗濯は毎年二階建てバス1500台相当の重さの微小線維を放出する

微小線維の放出は洗う条件より衣類の特徴のほうが影響が大きい

Environmental Science and Pollution Research

 

-感染前の健康的ライフスタイル順守とCOVID-19後の症状のリスク

Adherence to Healthy Lifestyle Prior to Infection and Risk of Post–COVID-19 Condition

February 6, 2023  JAMA Intern Med

https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2800885

2020年4月から2021年11月までにSARS-CoV-2検査陽性になった1981人の女性の前向きコホートで、感染前の健康的ライフスタイル順守率は感染後の症状(PCC)と用量依存的に逆相関する。健康的ライフスタイル要因が全くない人に比べて、5-6要因のある人はPCCリスクが半分

健康的ライフスタイル要因:BMI18.5-24.9、タバコを吸わない、週に150分運動、飲酒は5-15g/d、質の高い食事、7-9時間/日睡眠

 

-明るい色につられて:野生のハチの女王が商用の巣で死に直面

Lured by bright colors: Wild bee queens face death in commercial hives

6-FEB-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/978836

Cornell大学の研究者らが商用マルハナバチの受粉能力を調査中に、巣の中に死んだ野生のマルハナバチの女王を発見した。平均して巣箱の10%。Journal of Applied Ecologyに発表された新しい研究は商用の巣箱が野生の女王の死につながることを報告した。この知見は野生のハチの減少に寄与するヒトの活動リストに加わる可能性がある

(養蜂が野生のハチを減らすとのこと)

 

-薬物耐性の恐れにも関わらず、畜産での抗生物質使用は急増する芳香

Natureニュース

Antibiotic use in farming set to soar despite drug-resistance fears

06 February 2023 Sara Reardon

https://www.nature.com/articles/d41586-023-00284-x

解析が、農業における抗菌剤使用は報告されているより相当多いことを発見

PLOS Glob. Public Healthに発表された解析によると、2020年から2030年の間に畜産での抗生物質使用は使用削減努力にも関わらず8%増加すると予想される。

農業での抗生物質過剰使用は、抗生物質で治療できないヒトの細菌感染症の増加の主要要因であると考えられている。抗生物質は家畜の感染症治療に必要だが、しばしば成長促進目的や疾患予防用に使われている。多くの政府は抗生物質使用削減規則を作るあるいは執行することに苦労している。米国や欧州諸国を含む多くの国で成長促進のために抗生物質使用は禁止しているものの、製造業者は病気予防のために医薬品を売っていると言えばいい。

研究者も又特定の国で使われている抗生物質の量を計算するのに苦労している。農業での使用データがほとんど公開されていないからである。その代わり国際獣疫事務局(WOAH)にデータを報告し、そこで国のデータを大陸ごとにグループ化して公開し、研究者がそれを見ることができる。そして約40%の国はWOAHに抗生物質使用を全く報告していない。

229カ国の抗生物質使用を推定するために、スイス連邦工学研究所(ETH Zurich)の空間疫学者Thomas Van Boeckelと疫学者Ranya Mulchandaniらは個々の政府や農場調査、学術論文などのデータを集め、それらを世界中の動物数や公開されている42カ国の抗生物質の販売量と相互参照した。そして残り187カ国にこれらの傾向を外挿した。

彼らはアフリカでの抗生物質使用はWOAH報告のおそらく2倍、アジアでは報告より50%多いと計算した。ただしデータを公開している42カ国は高所得国なので使われる抗生物質のタイプや目的が他の国を代表しない可能性を注記している。

(グラフあり。中国圧倒的)

 

-Nature Water

Volume 1 Issue 1, January 2023

https://www.nature.com/natwater/volumes/1/issues/1

創刊号 全コンテンツ無料公開中、

研究論文に富士山の地下水の起源を探る、など