2023-02-08

[FDA]FDAは高フラバノールココアパウダーのココアフラバノールと循環器疾患のリスク削減との限定的健康強調表示を発表

FDA Announces Qualified Health Claim for Cocoa Flavanols in High Flavanol Cocoa Powder and Reduced Risk of Cardiovascular Disease

02/03/2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-announces-qualified-health-claim-cocoa-flavanols-high-flavanol-cocoa-powder-and-reduced-risk?utm_medium=email&utm_source=govdelivery

本日、米国食品医薬局(FDA)は、高フラバノールココアパウダーのココアフラバノールの摂取と従来の食品での循環器疾患のリスク低減に関する特定の限定的健康強調表示の使用について、限定的強調が消費者に誤解を与えないよう適切に表現されており、この表示の使用に他の要因が満たされているならば、異議を唱えることはないと執行裁量権の公式文書で発表した。

FDAはBarry Callebaut AG Switzerlandを代表して提出された健康強調表示申請書に回答した。この申請書は、高フラバノールココアパウダーのココアフラバノールの摂取と循環器疾患のリスク低減の関係について、FDAに限定的健康強調表示をレビューするよう要請した。健康強調表示は物質と疾患あるいは健康に関連する状態との関係を特徴づけるものである。

提案された健康強調表示に関連する申請書や他の根拠をレビューした後、FDAは、高フラバノールココアパウダーのココアフラバノールと循環器疾患のリスク低減の限定的健康強調表示には、信頼できる科学的根拠は非常に限られていると判断した。この文書では、従来の食品の限定的健康強調表示の使用に対して執行裁量権の行使において考慮することになる要因や、高フラバノールココアパウダーのココアフラバノールの摂取と循環器疾患のリスク低減との関係についても議論している。

FDAは、高フラバノールココアパウダーのココアフラバノールに関する以下の限定的健康強調表示を、従来の食品の表示に使用する際に、執行裁量権の文書と一致するよう執行裁量権を行使することにしている:

「FDAはこの強調表示の科学的根拠は非常に限定されていると結論しているが、高フラバノールココアパウダーのココアフラバノールは循環器疾患のリスクを低減する可能性がある。」

「高フラバノールココアパウダーのココアフラバノールは循環器疾患のリスクを低減する可能性がある。FDAはこの強調表示の科学的根拠は非常に限られていると結論している。」

「非常に限られた科学的根拠から、天然に保存されたココアフラバノールを少なくとも4%含む高フラバノールココアパウダーのココアフラバノールの摂取は、循環器疾患のリスクを低減する可能性があることが示唆されている。」

「非常に限られた科学的根拠から、天然に保存されたココアフラバノールを少なくとも4%含む高フラバノールココアパウダーのココアフラバノールの摂取は、循環器疾患のリスクを低減する可能性があることが示唆されている。この製品には天然に保存されたココアフラバノールを少なくとも4%含んでいる。他の栄養素は栄養成分を参照。」

この限定的健康強調表示は、高フラバノールココアパウダーのココアフラバノールと高フラバノールココアパウダーを含む食品にのみ特別に適用される。この強調表示は通常のココアパウダー、通常のココアパウダーを含む食品、チョコレートなどのカカオ豆から作られた他の食品には適用されない。

詳細情報

限定的健康強調表示

https://www.fda.gov/food/food-labeling-nutrition/qualified-health-claims

 

[FDA]再構築したFDAのヒト用食品プログラムのビジョン

Vision for a Reimagined FDA Human Foods Program

https://www.fda.gov/media/164937/download

統一されたヒト用食品プログラムの主要な要素

2023年1月31日、FDAはFDA Human Foods Program(ヒト用食品プログラム)の新しいビジョンの最新情報を提供した。FDAは、食品安全と栄養に対する政府全体のアプローチについて、連邦パートナーとの協力を継続する。このファクトシートは、ヒト用食品プログラムを統一し、再構築するというカリフ長官のビジョンの主要な構成要素を要約したものである。

  • 食品安全・応用栄養センター(CFSAN)、食品政策・対応局(OFPR)及び規制局(ORA)の特定の機能を1人のリーダーの下に統合し、統一したヒト用食品プログラムを創設する。
  • 権限を持つヒト用食品担当副長官を設置し、リソース配分戦略、リスクの優先順位付け、統合食品安全パートナーシッププログラム、コミュニケーション、政策イニシアチブ及び文化的変革など、ポートフォリオ全体にわたってリーダーシップと戦略的方向性を示す。
  • ヒト用食品プログラムの膨大な責任に対して決定的なリーダーシップを確保するために、明確に定義された権限系統を持つ、より大きなエグゼクティブチームを設置する。これには、プログラムの日常業務の強力かつ効果的な運用管理を提供するために、副長官に報告するPrincipal Associate Commissioner for Human Foods(ヒト用食品主席次長)の職を含む。さらに、プログラムの主要な責任分野を担当するエグゼクティブチームも創設し必要な管理体制を提供する。
  • Center for Excellence in Nutrition(栄養上級センター)を設立し、栄養科学、政策及び食事に関連の慢性疾患を減らし、健康の公平性を向上させるためのイニシアチブに関する行動を高め、権限を与える。このセンターには、乳児用調製乳や医療用食品の規則を管理するためのOffice of Critical Foods(重要食品オフィス)を設置する。
  • Office of Integrated Food Safety System Partnerships(統合食品安全システムパートナーシップオフィス)を設立し、FDAが州や地方の規制当局と行う業務に優先順位を付け、統合し、FDA食品安全近代化法で構想されている国のIntegrated Food Safety System(統合食品安全システム)を強化する。
  • 外部の専門家によるHuman Foods Advisory Committee(ヒト用食品諮問委員会)を設立し、食品安全、栄養及び革新的な食品技術における困難で新興の問題についてFDAに助言する。
  • これらの変更により、「よりスマートな食品安全の新時代」で構想されているように、より優れた情報技術、デジタル化及びアルゴリズムによるコミュニケーション、効率、業務の流れの改善が可能になる。
  • FDAの動物バイオテクノロジー規則を進めるため、動物用医薬品センター(CVM)にOffice of Animal Biotechnology Innovation(動物バイオテクノロジーイノベーションオフィス)を設置する。CVMとヒト用食品プログラムの間で、農業バイオテクノロジーのイノベーションに関する強固な相互協力が行われる。
  • CVMセンター長の役割を拡大し、首席獣医官(CVO)の職務を含める。ヒト、環境、動物の健康に影響を与える問題についてFDA全体で協力を続けながら、センターのOne Healthの役割とヒト用食品プログラムとの連携を強化する。CVMセンター長が獣医師でない場合、その職務はCVMリーダーシップの上級獣医師が担当する。

規制局(ORA)の再構築

ORAの新しいモデルは、検査、調査、実験室分析及び輸入業務における世界的な絶対的基準の設定という、ORAの中核的な活動に焦点を当て、以下のことを行う。

  • FDAの現場活動のリスク優先順位付けと公衆衛生への影響を改善する。ORAの目標は規制プログラムによって設定し、FDA食品安全近代化法で構想されているように、食品安全検査に対してより予防に基づくアプローチをとる。
  • FDAの現場活動を近代化する。ORAは中核業務の強化と近代化に注力し、規制プログラムに合わせて専門性を高める。
  • 業務の効率化を図る。特定のORA機能は、ヒト用食品プログラムやその他の規制プログラムか、FDA全体のサービスに再編成され、より合理的な組織を構築する。例えば、州と地方の食品安全パートナーシップ機能は、ヒト用食品プログラムに統合する予定である。

 

[FDA]FDAは協調的な予防及び対応活動を強化するため、ヒト用食品プログラムの再構築を提案する

FDA Proposes Redesign of Human Foods Program to Enhance Coordinated Prevention and Response Activities

January 31, 2023

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-proposes-redesign-human-foods-program-enhance-coordinated-prevention-and-response-activities

米国食品医薬品局(FDA)は、米国で最古の包括的な消費者保護機関として、1世紀以上にわたり、何億人もの米国人が毎日食べる食品の安全を確保し、栄養の向上を図ってきた。公衆衛生を保護し、促進する方法でプログラム編成を確実にすることはFDAの使命である。

FDAは、レーガン・ユドール財団の専門家パネルが実施した外部評価と、昨年完了したFDAの乳児用調製乳サプライチェーン対応に関する別の内部レビューからの調査結果と提言を慎重に検討し、文化、構造、リソース、権限をめぐる問題を明らかにした。またデータシステムの近代化、より多くのリソースと権限の提供、緊急対応システムの改善及びより強固な規制プログラムの構築など、いくつかの必要な分野も指摘しされた。

本日、FDA Human Foods Program(ヒト用食品プログラム)のための新たな変革的ビジョンを発表する。また、FDAの組織全体を支援する規制局(ORA;FDAの現場業務を担当)のビジョンも発表する。提案されているどちらの構造も、常に変化し進化する環境に、より迅速に適応し、安全で栄養価の高い米国のフードサプライを保護及び促進することに焦点を当てた、明確な優先順位を持つことになる。今回提案したアプローチは両評価でまとめられた助言に対処し、利害関係者からのフィードバックを考慮し同時に過去1か月以上にわたり数多くの対話形式の聴取委員会を介して意見を共有したヒト用食品プログラムに従事する人々の考えでもある。FDA長官に直接報告する1人のリーダーの下にヒト用食品プログラムを設置することで、重複を排除し、プログラムを統一し、向上させるとともに、より効果的かつ効率的な方法でヒト用食品を監督することができる。

この計画では、食品安全・応用栄養センター(CFSAN)、食品政策・対応局(OFPR)及びORAの一部の機能が、ヒト用食品プログラムという新たに構想された組織に統合する。このプログラムを監督する副長官の職は、FDA長官の直属であり、FDAが規制する食品を安全で栄養価の高いものに維持する、統一されたヒト用食品プログラムを導く責任を負い、同時に、FDAが科学、技術、栄養学における最新の進歩の最先端にいることを確実にする。また、ヒト用食品プログラム内の政策、戦略、規制プログラム活動及びリソース配分とリスク優先順位付けに関する意思決定権を持つ。

提案されている新しいヒト用食品プログラムの組織のその他の重要な要素は以下である:

・より健康的で栄養価の高い食品を提供するために業界と協力するなど、米国の消費者がより多くの情報を得た上で食品を選択できるようにするFDAの継続的な取り組みを優先するCenter for Excellence in Nutrition(栄養センター)の設立。FDAは、2023年包括歳出法に従い、このセンターにOffice of Critical Foods(重要食品オフィス)の設置を提案する。

・2011年のFDA食品安全近代化法(Food Safety Modernization Act)で構想された統合食品安全システムのビジョンをより効果的に達成するために、FDAの食品安全及び対応活動を州や地方のパートナーと高め、調整し、統合することに焦点を当てたOffice of Integrated Food Safety System Partnerships(統合食品安全システムパートナーシップオフィス)の設立。この構造は、州レベルの検査活動への協力と支援をより確実にし、州や地方の規制当局のパートナーとの関係は、今後これまで以上に重要になる。

また、FDAの科学的根拠に基づく意思決定活動を支援するため、Human Foods Advisory Committee(ヒト用食品諮問委員会)を設立する。この委員会は、外部の専門家で構成され、食品安全、栄養、革新的な食品技術における困難かつ新興の問題に対して助言を行う予定である。

最後に、「よりスマートな食品安全の新時代」で説明されている約束を果たし、これらの変化に伴う業務の流れの改善を支援するために、情報技術と分析能力の強化に重点を置く。この重点分野では、より円滑なコミュニケーション、より効率的な業務及びプログラムの優先順位と現場での業務を導くための実証的リスクアルゴリズムの強化を可能にすることにより、ヒト用食品プログラムの業務を支援する。

この新しいビジョンの一環として、ORAの運営構造は、その重要な活動に焦点を当てることによって、ヒト用食品プログラム及び他のすべてのFDA規制プログラム(例えば、FDAセンター)を支援する全体業務組織に変わる。これにより、ORAは中核的使命である検査、ラボ試験、輸入、調査業務に特化し、卓越した活動を行うことができるようになる。FDAの公衆衛生及び予防指向の目標に沿ったORAの業務が最適化され、ORAの他の特定の機能は、全体的により強力な機関を構築するために、FDAの他の部分で調整される。

FDAの動物用医薬品センター(CVM)は引き続き独立し、運営されるが、関連する食品安全活動は、CVMセンター長とヒト用食品担当副長官との間で緊密に調整される。CVMの活動がヒト用食品安全に関連する場合、CVMはヒト用食品プログラムを支援することができるようになる。

FDAは先日このビジョンのための詳細な計画の策定を担当するImplementation and Change Management Group(実施及び変更管理グループ)を結成した。

次のステップとして、FDAは、任務を確実に果たしながら、内外の利害関係者と緊密に連携及びコミュニケーションをとり、このビジョンを具体的な組織再編案へと発展させる必要がある。2月末までに、進捗状況、組織設計、スケジュールについて、さらに詳しい情報を公開する予定である。

 

[BfR]二酸化硫黄と亜硫酸塩:EFSAの再評価により多量摂取で健康リスクが確認された;データ状況はまだ不完全

Sulphur dioxide and sulphites: EFSA re-evaluation identifies health risks at high consumption; data situation still incomplete

Communication no. 039/2022 dated 20 December 2022, updated 11 January 2023

https://www.bfr.bund.de/cm/349/sulphur-dioxide-and-sulphites-efsa-re-evaluation-identifies-health-risks-at-high-consumption-data-situation-still-incomplete.pdf

EUでは、食品添加物としての二酸化硫黄(E 220)や二酸化硫黄を含む塩(亜硫酸塩; E 221–228)の使用は特定の食品に許可されている。それぞれのケースで最大量が適用される。二酸化硫黄や亜硫酸塩は、菌類、細菌、酵母の増殖を抑えるために保存料として食品に添加される。褐変を軽減または防止するために酸化防止剤として特定の果物や野菜製品に加えられることもある。亜硫酸塩は身体や様々な食品に天然に生じることもある。ヒトの身体では、亜硫酸塩は酵素亜硫酸オキシダーゼの助けによって問題のない硫酸塩に変換される。

二酸化硫黄は刺激物として作用する。一部の人々では、二酸化硫黄又は亜硫酸塩と接触すると、免疫系の反応―特に疑似アレルギーを起こす可能性がある。例えば、個別の研究から、亜硫酸塩を含む食品を摂取した後に、研究した一定割合の喘息及び/又は鼻炎患者が、気管支反応及び/又はじんましんを起こすことが示されている。ドイツの成人の慢性喘息患者の5–10%は、重症の度合いは異なるが、亜硫酸塩に反応すると推定されている。アレルギー反応とは対照的に、疑似アレルギーの反応を起こすのは、タンパク質ではなく亜硫酸塩や二酸化硫黄などのかなり小さい分子物質である。

欧州食品安全機関(EFSA)は、2009年以前にEUで承認された全ての食品添加物に定期的に行うように、2016年にこの物質を更新リスク評価の対象とした。EFSAは入手できるデータは限られていると指摘した。従って以前導出した許容一日摂取量(ADI)の妥当性は一時的である(暫定ADI)。2022年にEFSAは新しいリスク評価を実施した。動物実験から、亜硫酸塩の中枢神経系への潜在的な有害健康影響の兆候が示された。(神経系の機能障害の初期症状である、刺激に対する神経細胞の反応の遅延など)。最後の評価以降適切な新しいデータは入手されていないため、「暫定ADI」値は取り下げた。

代わりに、EFSAはMoE(暴露マージン)値を算出した。これは動物実験における特定の(小さな)有害影響となる用量と、暴露していることが推定される物質の量(暴露量)の割合のことである。 EFSAの観点から、この場合のMoE値は少なくとも80となるだろう。言い換えると、このMoE値が80未満だと、健康上の懸念がある。EFSAの暴露評価から、このMoEは、全ての年齢集団(青年を除く)で80未満であることが示されている。

EFSAは、亜硫酸塩への免疫系の反応などの側面は、既存の知見のギャップにより、さらに調査する必要があると指摘している。ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)はこれらの結論に同意し、亜硫酸塩のより確実なリスク評価を実施できるよう、データの可用性を向上させる必要性を繰り返し述べた。

2016年のリスク評価では、EFSAはグループADI値 0.7 mg亜硫酸塩換算/ kg体重を暫定グループADI値に変更し、より確実なグループADI値の導出には更なるデータが必要だと述べている。欧州委員会は続いて、企業に更なるデータを提供するよう要請した。2022年のリスク評価では、EFSAは適切な新しいデータに頼ることができなかった。その結果、EFSAは暫定グループADIを取り消し、代わりに算出のためにMoEの概念を適用した。EFSAは、影響の閾値が想定できないDNA-反応性遺伝毒性発がん物質のリスクキャラクタリゼーションだけでなく、影響の閾値(影響が出ない用量未満)が想定できる物質、二酸化硫黄や亜硫酸塩などの物質にも「暴露マージン(MoE)」という用語を用いている。

一方BfRは、そのような物質のリスクキャラクタリゼーションに「安全性のマージン(MoS)」という言葉を用いている。MoEは実験的に決定された基準点と、暴露することが推定される物質の量(暴露量)の割合である。二酸化硫黄と亜硫酸塩には、この基準点が動物実験で観察された用量-効果関係に基づき、「ベンチマーク用量下限信頼値(BMDL)」と定められた。EFSAの観点から、MoE値は少なくとも80となり、つまり、MoE値が80未満だと健康上の懸念がある。

二酸化硫黄(E 220)に加えて、亜硫酸塩亜硫酸ナトリウム(E 221)、亜硫酸水素ナトリウム(E 222)、メタ重亜硫酸ナトリウム(E 223)、メタ重亜硫酸カリウム(E 224) 、亜硫酸カルシウム(E 226) 、亜硫酸水素カルシウム(E 227)及び亜硫酸水素カリウム(E 228)が食品添加物として現在認可されている。保存料として、特定の食品の保存期間を拡大でき、酸化防止剤として、大気中の酸素と接触した食品の反応(酸化)を遅くして、見た目を変える。例えば、乾燥アプリコットは「硫化する」とオレンジ色を保つが、そうしなければ黒ずむ。

食品に添加する場合は、EU法で包装上に提示しなければならない。

規則(EU) No 1169/2011に従って、二酸化硫黄や亜硫酸塩が食品中に存在すると、使用種類にかかわらず、それらに対するアレルギーの可能性があるため、10 mg/kg(又は10mg/ リットル(mg/L))の濃度から表示しなければならない(存在する合計二酸化硫黄量として)。包装済食品の場合は、分類名(「保存料」または「酸化防止剤」)、物質名、E番号を提示して成分表に表示される、例えば、「酸化防止剤:メタ重亜硫酸ナトリウム」。ワインの場合は、「亜硫酸塩を含む」は、そのワインが適切に処理されていることを示す。食品サービス業では、食品やドリンクメニューに硫黄/亜硫酸塩の存在が示されている。

EFSAのリスク評価

https://efsa.onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.2903/j.efsa.2022.7594

 

[FSANZ]食品基準ニュース

Food Standards News for 2023

Issue 213 February 2023

https://mailchi.mp/023c306813c5/food-standard-news-1300608?e=21527dd

・理事長からのメッセージ

・クリスマス前のリコールが多かった

・2022関係者調査の結果

・オーストラリアフードシステムの転換に意見募集

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 230-23

8 February 2023

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20230-23.aspx

意見募集

・加工助剤としてのGM Trichoderma reesei由来αアラビノフラノシダーゼ

・加工助剤としてのGM Trichoderma reesei(遺伝子ドナー:Talaromyces leycettanus)由来エンド-1,4-β-キシラナーゼ

・加工助剤としてのGM Aspergillus oryzae由来カルボキシペプチダーゼ

 

-Call for comment on new sources for enzyme processing aids

8/02/2023

https://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/Call-for-comment-on-new-sources-for-enzyme-processing-aids-.aspx

 

[ANSES]鯉がコイ眠り病の犠牲に

Carp fall victim to Koi sleepy disease

02/02/2023

https://www.anses.fr/en/content/carp-fall-victim-koi-sleepy-disease

鯉眠り病はまだよくわかっていない、池での大量死を招く病気である。ANSESはこの病気をより良く理解し診断の改善のために働いている

1970年代に日本で初めて検出され、フランスではここ10年ほどみられるが国際獣疫事務局が最近新興届出疾病とした

 

[NTP]TOX-106の要約:SD ラットと B6C3F1/N マウスに飲水投与したメタバナジン酸ナトリウムと硫酸バナジルの毒性試験

Abstract for TOX-106  Toxicity Studies of Sodium Metavanadate and Vanadyl Sulfate Administered in Drinking Water to Sprague Dawley (Hsd:Sprague Dawley SD) Rats and B6C3F1/N Mice

Feb. 7, 2023

https://ntp.niehs.nih.gov/publications/reports/tox/100s/tox106/index.html

バナジウムは食品や飲料、あるいはダイエタリーサプリメントからヒト経口暴露がおこっている。最も多いのは4価(V4+)と5価(V5+)のバナジウムなのでそれらを代表する化合物で試験を行った。

小血球症などの血液学的影響、回腸やその他消化管上皮過形成などが両性両種でどちらの化合物でも一貫してみられた。メタバナジン酸ナトリウムのLOELは雌雄ラットで125 mg/L、雄マウスで31.3 mg/L、雌マウスで62.5 mg/L、硫酸バナジルのLOELは雌雄ラットで168 mg/L、雌雄マウスで83.8 mg/L

 

[UNEP]スーパー細菌に備える:薬剤耐性へのワンヘルス対応での環境対策を強化する

Bracing for Superbugs: Strengthening environmental action in the One Health response to antimicrobial resistance

07 FEBRUARY 2023

https://www.unep.org/resources/superbugs/environmental-action

AMRの発生、伝達、拡散に環境が重要な役割を果たすことの根拠を提供する報告書

 

論文

-砂糖摂取と母乳の早期中断は乳児の虫歯のリスク要因

Sugar consumption and early interruption of breastfeeding are risk factors for dental caries in infancy

7-FEB-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/978950

ブラジルの800人の子どもの研究で、母乳を延長することは砂糖の多い食品を与えない限り赤ちゃんの歯を守ることを発見

Community Dentistry and Oral Epidemiologyに発表されたブラジルの母子コホートMINA研究の一部。これまでの研究では12ヶ月を超えて母乳を与えることは虫歯の発生と関連があると指摘されてきたが砂糖の摂取は考慮されていない。

この研究では800人の子どものうち22.8%で虫歯が見つかり、単独では24ヶ月以上母乳を与えている子どもは12ヶ月未満の子どもより虫歯リスクが高かった。しかし砂糖摂取が減ると虫歯頻度が減る。

2才になるまで砂糖を食べさせない子どもは2.8%しかいない。66.7%が添加された糖を含む食品を1日5回以上摂取していた。1才までに添加された砂糖を全く摂取しないのはたった7.6%

 

-ウエストバージニア大学の研究が、ウエストバージニアの乳児は10倍多く胎児期に薬物に暴露されていることを示す

WVU study shows number of West Virginia infants exposed to drugs in the womb is 10 times higher than national rate

7-FEB-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/978980

ウエストバージニアで生まれる乳児の約8人中一人が子宮内でオピオイド、興奮剤及び/または大麻に暴露されている。Journal of Pediatrics

データは興奮剤暴露があると早産リスクが40%増加し、興奮剤と同時に大麻があると70%増加することを示す。

米国では妊婦の神経活性のある物質の使用が2019年の5.8%から2020年の8.3%に増加している。この研究では5人に1人の女性が妊娠中に喫煙していた。

 

-Salve Lucrum(利益を讃えよ):米国医療の存続を脅かす貪欲

Salve Lucrum: The Existential Threat of Greed in US Health Care

Donald M. Berwick

JAMA. Published online January 30, 2023.

https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2801097

火山灰に埋もれたポンペイの遺跡のモザイクの床に書かれていたスローガン「Salve Lucrum儲けよ、よく来た!」という言葉は、現在の多くの医療施設の吹き抜けにぴったりである。

米国の医療は全て過度な金儲けを追求している。個人にとって医療費は極めて負担となることがある。米国成人の41%が医療費の負債を抱え、マサチューセッツでは成人の46%がコストを理由に必要な医療を受けない。医療保険料は今や家族あたり毎年1台の車より高い。この強欲が医療の基盤である思いやりとプロ意識の文化を毀損する。

米国の医療費は他のどの先進国の2倍もかかるのに米国人の健康状態や公平、長寿は遙かに下回っている。

 

その他

-WE ACT(環境正義のために我々は行動する)のガス追放、ガスからIHに変えると屋内空気の質が相当改善した

WE ACT for Environmental Justice’s Out of Gas, In with Justice Pilot Finds Significant Improvements in Indoor Air Quality When Transitioning from Gas to Induction Stoves in Affordable Housing

January 31, 2023

https://www.weact.org/2023/01/we-act-for-environmental-justices-out-of-gas-in-with-justice-pilot-finds-significant-improvements-in-indoor-air-quality-when-transitioning-from-gas-to-induction-stoves-in-affordable-housing/

ガスレンジをIHに変える運動をしている

(NO2とCOが減る)

 

-消防士の現実のリスク

The Real Risk To Firefighters

By Susan Goldhaber MPH — February 7, 2023

https://www.acsh.org/news/2023/02/07/real-risk-firefighters-16859

最近の消防士組合が消防士に防護服のPFASの健康リスクについてどう警告しているかについての記事では不合理さも頂点に達したようだ。組合の委員長が「我々は我々を殺すものと戦う必要がある」という。この発言は運転中にシートベルトに関連する怪我の僅かなリスクがあるからシートベルトを外せというようなものである。

メディア報道によると、前立腺がんと診断された消防士の妻がある教授に尋ねたところ防護服のPFAS濃度が高いと用量無しで言い、それから消防士組合が防護服の健康リスクを会員に警告し始めたという。消防士は危険な、ストレスの多い職業である。火傷、煙、衝突事故などの物理的危険がある。防護服はある程度暴露を減らすが完全ではない。消防士のがんリスク増加はPFASに関連するものではない。防護服を着ないことはリアルに危険を増す。

 

-TINA.orgの申し立て後、司法省がdoTerraのディストリビューター達にそれぞれ$15,000支払うよう命令

DOJ Orders doTerra Distributors to Pay $15,000 Each after TINA.org Complaint

Jan 30, 2023

https://truthinadvertising.org/articles/doj-orders-doterra-distributors-to-pay-15000-each-after-tina-org-complaint/

今後COVIDウェビナーを開催したディストリビューター達についても苦情申し立てするだろう

1月に消費者から、エッセンシャルオイルMLM会社doTerraの高ランクディストリビューター、全員が現在あるいは退職した医療専門家である、が各種doTerra製品を、ZoomプレゼンでCOVID-19ウイルスの予防や症状緩和用に詐欺的に宣伝しているという情報が寄せられた。TINAはFTCに通報し、これらディストリビューター達のうち3人が司法省によって訴えられた。

(以下詳細。医者がマルチで儲けるとか職業倫理のカケラもない)

 

-SMC UK

ビタミンDサプリメントと糖尿病リスク削減を調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at vitamin D supplementation and reduction in diabetes risk

FEBRUARY 6, 2023

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-vitamin-d-supplementation-and-reduction-in-diabetes-risk/

Annals of Internal Medicineに発表された研究が前糖尿病の人のビタミンD と2型糖尿病リスクを調べた

Glasgow大学代謝医学教授Naveed Sattar教授

この研究は教務深いがボーダーラインの結果からは偶然である可能性がある。より規模の大きい長期の確認試験を希望する。仮に確認されたとしても、利益の大きさはライフスタイル介入の1/4程度で、これを根拠にビタミンDを薦めることはない。むしろ食生活改善や少し多く歩くことを薦めるだろう

Exeter大学糖尿病と肥満上級講師Katarina Kos博士

この解析では血中ビタミンD濃度が高くBMIの低い人たちがグルコース代謝が正常化する可能性が高いと結論している。(前)糖尿病の寛解の重要な決定因子である減量が評価されていない。この解析でまとめられた3つの別々の試験ではビタミンDサプリメントの有意な利点は示されていない。従って減量とは独立したビタミンDの真の利益の根拠が限定的である。ビタミンDサプリメントに気をとられて、ライフスタイル変更の重要性を忘れないように。

 

-高すぎるナンセンスか真のベネフィットか?有機農業はほんとうにあなたの食と健康に利益をもたらすか?

Overpriced Nonsense Or Real Benefit? Does Organic Farming Really Benefit Your Food And Health?

Slurrp Editorial January 31, 2023

https://www.slurrp.com/article/overpriced-nonsense-or-real-benefit-does-organic-farming-really-benefit-your-food-and-health-1675143804020

「オーガニック」のラベルはビジネスや企業にとって非常に儲かるので各方面にロビー活動をして市場を独占しようとしてきた。