2023-04-24

[EU]RASFF 2023(0416-0422)

警報通知(Alert Notifications)

ドイツ産フードサプリメントのテトラヒドロカンナビノール(THC)超過、トルコ産ポップコーン用トウモロコシのアフラトキシン、パキスタン産ドイツ経由有機ビターアプリコットカーネルのシアン化物高含有、マダガスカル産シナモンのクロルピリホス及びイミダクロプリド、生産国不明オランダ経由白ゴマのエチレンオキシド・2-クロロエタノール・塩素酸塩・クロルピリホス及びプロフェノホス、スペイン産オランダ経由鯖のカドミウム、イタリア産冷凍メカジキフィレの水銀最大量超過、ポーランド産飼料用オオアザミの種子のブタクサの種子高含有、

注意喚起情報(information for attention)

メキシコ産ササゲのアセフェート・メタミドホス・メソミル・プロピコナゾール及びビフェントリン、米国産ベルギーに配達されるフードサプリメントの未承認新規食品(トンカットアリ)、トルコ産再利用可能なPPプラスチック皿からの高濃度の総溶出量、ベトナム産シリヤケイカのカドミウム、トーゴ産チリパウダーの未承認着色料スーダン1・オレンジⅡ及びローダミンB、フィリピン産ビスケットの未承認添加物エリスロシン( E 127)及びブリリアントブルーFCF( E 133)、ヨルダン産パプリカ(赤・黄)のプロフェノホス及びトルフェンピラド、インド産ジンジャーパウダーの多環芳香族炭化水素PAHs・クロルピリホス・β-HCH・HCH及びγ-HCH、

通関拒否通知(Border Rejections)

インド産ピーマンのエチレンオキシド、アルバニア産春タマネギの高濃度のドジン、インド産青唐辛子のチオファネートメチル、米国産英国経由フードサプリメントの未承認新規食品成分ハッショウマメ及びトウゲシバ( Huperzia Serrata)、インド産ワサビノキ (Moringa oleifera)のアセフェート・フィプロニル・メタミドホス及びトルフェンピラド、エジプト産ピーナッツのアフラトキシン、マレーシア産飼料用パーム脂肪酸蒸留物(PFAD)のダイオキシン、ウクライナ産小麦のクロルピリホス、バングラデシュ産新規食品ユカン(Phyllanthus emblica)、中国産台所用品からの一級芳香族アミンの溶出、エジプト産オレンジのクロルピリホス及びジメトエート、モロッコ産キュウリのオキサミル、ドミニカ共和国産ペッパーのフィプロニル、エジプト産未校正の冷凍ブロッコリーのプロピコナゾール、イラン産ピスタチオのアフラトキシン(複数あり)、エジプト産オレンジのクロルフェナピル、インド産バスマティ米のチアメトキサム及びトリシクラゾール、

 

[FSA]第8回2022年Eating Well Choosing Better(EWCB)追跡調査

Eating Well Choosing Better Tracker Survey Wave 8 2022

18 April 2023

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/eating-well-choosing-better-tracker-survey-wave-8-2022

北アイルランドの第8回2022年Eating Well Choosing Better追跡調査は、2022年9月17日から2022年11月19日にかけて実施された調査の結果である。以下、北アイルランドFSA食と健康チームFreya Sharpe氏の発言である。

「例年と同様、北アイルランドの消費者が健康的でバランスのとれた食事についてよく理解していると回答していることは心強い。今回の調査では、北アイルランドの消費者が買い物の際に健康的な選択肢を積極的に求め、食品の組成変更にも積極的であることが示された。北アイルランドの消費者は、テイクアウトやレジャー施設、ファーストフード店でより健康的な選択をすることが難しいと感じており、これらの環境でより健康的な選択肢を増やすことを望むと回答した人が多かった。1日の推奨摂取カロリーに関する知識は男女ともに低く、特に男性の意識を高めるためにもっと努力が必要であることが示唆された。」

<主な調査結果>

91%の参加者がtraffic light labelを認識し、85%がtraffic light labelが何のためにあるのかを理解していると報告した。

62%の消費者が、より健康的なtraffic light色の食品をいつも/ほとんど選んでいる。

調査対象者の約半数が、通常のものと比較して、飽和脂肪(51%)、砂糖(47%)及び塩分(42%)を減らした食品を購入する傾向が高いと回答。

テイクアウト(72%)、ファーストフード店(63%)、映画館やボーリング場などのレジャー施設(63%)、レストラン(49%)、カフェやサンドイッチ店(40%)及び自動販売機(36%)など、さまざまな場面で健康的な食品を選ぶのは難しいと感じている。

テイクアウト(48%)、ファーストフード店(46%)、レジャー施設内の飲食店(37%)、レストランやバー(33%)及び自動販売機(28%)といった場面で、消費者はより健康的な選択肢を望む。

男性18%、女性28%の参加者が、自分の性別の1日の推奨摂取カロリーを正しく認識していた。

男性及び社会経済的地位の低い集団は、商品の栄養情報を調べる傾向が低く、食品を購入する際にtraffic light labelを使用し、飽和脂肪、砂糖及び塩分の低い食品をより入手できることを確認することが必要である。

 

[FDA]プレスリリース

-FDAは植物ベースの乳代替品のラベル表示に関するガイダンス案を発表した。

FDA Releases Draft Guidance on Labeling of Plant-Based Milk Alternatives

April 20, 2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-releases-draft-guidance-labeling-plant-based-milk-alternatives

 米国食品医薬品局(FDA)はガイダンス案:Labeling of Plant-Based Milk Alternatives and Voluntary Nutrient Statements: Guidance for Industryに関するコメントの受付を再度開始する。

 

-FDAは食料品のオンライン購入における食品表示に関する情報提供依頼を発表するFDA Issues Request for Information on Food Labeling in Online Grocery Shopping

April 21, 2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-issues-request-information-food-labeling-online-grocery-shopping

 FDAは、オンライン食料品購入のプラットフォームを通じて提供される食品表示情報の内容、形式及び正確性について詳しく知るための情報提供依頼(RFI)を発表した。

 

[FDA]公示

-Pro Power Knight Plus 2550 mgは表示されない医薬品成分を含む

Pro Power Knight Plus 2550 mg contains hidden drug ingredients

04/19/2023

https://www.fda.gov/drugs/medication-health-fraud/pro-power-knight-plus-2550mg-contains-hidden-drug-ingredients

 FDAの研究所分析により、性的強化製品として販売されているPro Power Knight Plus 2550 mgに、タダラフィル及びシルデナフィルの含有が確認された。製品写真あり。

 

- NUX Male Enhancementは表示されない医薬品成分を含む

NUX Male Enhancement contains hidden drug ingredients

04/19/2023

https://www.fda.gov/drugs/medication-health-fraud/nux-male-enhancement-contains-hidden-drug-ingredients

 FDAの研究所分析により、性的強化製品として販売されているNUX Male Enhancementに、シルデナフィル及びタダラフィルの含有が確認された。製品写真あり。

 

- DYNAMITE Male Sexual Enhancementは表示されない医薬品成分を含む

DYNAMITE Male Sexual Enhancement contains hidden drug ingredients

04/19/2023

https://www.fda.gov/drugs/medication-health-fraud/dynamite-male-sexual-enhancement-contains-hidden-drug-ingredients

 FDAの研究所分析により、性的強化製品として販売されているDYNAMITE Male Sexual Enhancementに、シルデナフィル及びタダラフィルの含有が確認された。製品写真あり。

 

[ODS]ファクトシート更新

カルニチン

Carnitine

Fact Sheet for Health Professionals

April 17, 2023

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Carnitine-HealthProfessional/

 情報更新。血糖マーカーに対するL-カルニチン補給の効果に関する2023年のメタアナリシスが追加された。

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Carnitine-HealthProfessional/#change

 

[ヘルスカナダ]リコール

-Goodnight Dream Caps:未承認の製品

Goodnight Dream Caps: unauthorized product

2023-04-20

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/goodnight-dream-caps-unauthorized-product

Goodnight Dream Capsはカナダでの市販認可(DIN)なく販売された未承認の製品であるため、リコール。成分にCBD(カンナビジオール)20 mg、メラトニン10 mgを含む。

 

[HK]法令違反

-包装済みえびクラッカーのサンプルが栄養表示規則に違反

Prepackaged shrimp cracker sample not in compliance with nutrition label rules

April, 20 2023 (Thursday)

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20230420_10285.html

日本産包装済みえびクラッカーのサンプルにおいて糖分が1.9 g/100 gという表示のところ、3.4 g/100 gの検出であった。

 

-包装済み冷凍菓子が食品医薬品規則に違反

Prepackaged frozen confection product not in compliance with Food and Drugs (Composition and Labelling) Regulations

April, 20 2023 (Thursday)

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20230420_10286.html

タイ産包装済み冷凍菓子において脂肪以外の乳固形分(7.5%未満は不適合)というところ、6.9%の検出であった。

 

[SFA]43の食品施設のライセンシーが、食品安全のためのマスク/スピットガード要件への違反について警告された

43 food establishment licensees warned for non-compliance to mask/spit guard requirements for food safety

24 April 2023

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/sfa-media-release-targeted-operations-on-mask-and-spit-guards-requirements.pdf

シンガポール食品庁(SFA)は、食品安全のためのマスク/スピットガード着用要件への違反のために、43の食品施設ライセンシーに対して強制措置を講じた。

 

[USDA]米国の農産物輸出業者にとっての厄介な(くっつく)問題を解決することでメタン排出を減らすのに役立てる

Helping Reduce Methane Emissions by Solving a Sticky Problem for U.S. Produce Exporters

Posted by Krissy Young, Apr 20, 2023

https://www.usda.gov/media/blog/2023/04/21/helping-reduce-methane-emissions-solving-sticky-problem-us-produce-exporters

野菜や果物一つ一つに貼ってあるコインサイズのPLUステッカーについて、フランスやニュージーランドが家庭でコンポスト可能なものにすることを要求している。そこでUSDAのARSは食品に安全でコンポスト可能な接着剤の開発を目指している

 

[FSSAI]メディアメモ

PRESS NOTE

22-04-2023

https://www.fssai.gov.in/upload/press_release/2023/04/64436abae6d6fPRESS_NOTE_21042023.pdf

FSSAIはソーシャルメディアを含む各種メディアで、インドの食品事業者が各種の健康強調表示を行っていることに気がついている。これについて、FSSAIは科学に基づく食品の基準を作り執行する任務を強調する。つまり、食品事業者による食品への強調表示や宣伝は、食品基準2018によって規制され、詐欺的宣伝や広告は禁止され、違反は罰せられる。

認められた栄養強調表示は基準に従うことが必要で、虚偽や誇大宣伝は認められていない。栄養機能やその他の機能に関する表示は科学的根拠に基づくことが要求される

(一部のみ)

 

その他

-食べ物で病気を治せる?

Can you eat to beat disease?

Joe Schwarcz PhD | 19 Apr 2023

https://www.mcgill.ca/oss/article/critical-thinking-health-and-nutrition/can-you-eat-beat-disease

食品で病気が治療できるという考えは確かに魅力的だ。しかし食べ物で病気を防ぐと主張する無数の本や論文は大体誇大宣伝

病気における食べ物の役割を探った出版物にはヒポクラテスの有名な格言「汝の食事を薬とし、汝の薬は食事とせよ」を引き合いにだす。実際のところ有名な古代ギリシャの医師であるヒポクラテスがそう言ったという記録はないが、ヒポクラテスについて書いた人達“Hippocratic authors”が食と病気が関連すると信じていたのは明確である。

食べ物がないと生きられないので食品と病気に関連があると考えることは驚くことではない。しかし食事介入助言の多くは根拠でなく信念に基づく。今は古代ギリシャ時代に比べて栄養と病気予防についての知識が拡大した。それなのに食で病気を治すことの科学は曖昧である。

私は何人かからDr. William Li著「食で病気を治すEat to Beat Disease」について尋ねられた。私がLi博士の名を初めて知ったのは血管新生阻害のパイオニアであるDr. Judah Folkmanの仕事を調べていたときである。Li博士はFolkman博士の下で訓練を受け、「血管新生阻害学会」を創設しトップ雑誌に血管新生に関する研究を発表していた。

2019年にLi博士は栄養の分野に冒険し「食で病気を治す」はベストセラーになりTEDでのトークは何百万回も再生された。彼は疑いようのない「インフルエンサー」である。問題はその彼の影響に恩恵があるか、である。彼はこの分野の専門家ではない。彼はすももやりんごや鶏肉の「生理活性物質」についてのたくさんの文献を紹介して健康によいとか病気に効くという。しかしその文献は全て細胞や動物での実験室でのものである。ヒトにあてはめることはできない。

運動と遺伝とともに、食事が病気予防に重要であることに疑いはない。しかし特定の食品を食べて病気を治すという話は別物だ。野菜や果物を多く食べてよく寝るというLi博士の助言は有害ではない。しかし「食で病気を治す」は誇大宣伝だと思う。「食べて病気予防」のほうがまだ現実的である。

 

-ノー、蜂蜜を食べても花粉症の役には立たない

No, eating honey won't help your seasonal allergies

Christopher Labos MD, MSc | 21 Apr 2023

https://www.mcgill.ca/oss/article/medical/no-eating-honey-wont-help-your-seasonal-allergies

この理論の問題点:蜂蜜に含まれる花粉はおそらくあなたのアレルギー対象の花粉ではない

(アレルギーの原因になりやすい花粉は風媒花で、ミツバチが集めるのは虫媒花の花粉だから普通は重ならない、減感作療法には毎日食べないといけない、等)

 

-遺伝子治療を受けた豚あるいは家畜のRNAワクチンへの恐怖

Gene-Therapied Pork or the Fear of RNA Vaccines in Livestock

Jonathan Jarry M.Sc. | 21 Apr 2023

https://www.mcgill.ca/oss/article/critical-thinking-health-and-nutrition/gene-therapied-pork-or-fear-rna-vaccines-livestock

一部の豚のRNAワクチン接種を、反ワクチン活動家達が安全性が調べられておらず人間に害をなすと主張している。それは事実ではない。

蛇の油の行商人であるJoe Mercolaが「あなたは遺伝子治療された豚肉をどれだけ食べている?」と問う。MercolaはRNAワクチンが遺伝子を書き換えると主張する

(以下長い記事)

重要なメッセージ

・Joe Mercolaを含む反ワクチン活動家達が家畜用のRNAワクチンは安全性が調べられておらず家畜やその肉を食べる人間に害をなすと主張している

・これらRNAワクチンの安全性はしっかり試験されている、RNAを運ぶのに使うウイルスが複製しないこと、RNAが動物のゲノムに影響しないこと、予防接種した動物がワクチン粒子を排出しないこと、ウイルスアプセルがヒトに害を与えないこと、予防接種された動物に有害影響がないこと、などを。

 

-THE LANCETエディトリアル

定期予防接種:低下を逆転させる

Routine immunisations: reversing the decline

EDITORIAL| VOLUME 401, ISSUE 10385, P1313, APRIL 22, 2023

過去3年、COVID-19パンデミックは予防摂取の力を見せつけた、なのに医療の供給を攪乱し定期予防接種の停滞と後退を引き起こした。世界の予防接種率を改善する努力が必要である。