2019-07-12

[BfR] ミルクのマイクロRNA:健康リスクはありそうにない

Micro-ribonucleic acid in milk: health risk very unlikely

BfR Opinion No 020/2019 of 29 Mai 2019

https://www.bfr.bund.de/cm/349/micro-ribonucleic-acid-in-milk-health-risk-very-unlikely.pdf

リボ核酸(RNA)は動植物の細胞に発生し、多くの生体機能をもつ。RNAは遺伝物質の読み取りにおいて中心的な役割を果たし、それにより、細胞にとって重要な物質が生成されることを確実にする。 とりわけ、細胞が必要とするタンパク質の形成を確実にする。様々な機能を持った様々な種類のRNAが存在する。

1つに、マイクロRNAmiRNA)という種類があり、細胞内の数多くの作用を調整する働きをする。しかし、これらのマイクロRNAのいくつかは腫瘍及び他の健康問題の出現に関与すると示唆されてきた。

ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)は、牛のミルクや乳製品に含まれるマイクロRNAの健康リスクの可能性を評価するよう求められた。マイクロRNA摂取量のようなデータが正式なリスクアセスメントに緊急に必要であるが、現段階では利用できるデータがない。現在利用できるデータでは、ミルクのマイクロRNAが健康リスクを引き起こすという結論は認められない。

マイクロRNAに関する利用できるデータに基づき、BfRはミルクと一緒に摂取されたマイクロRNAは、ヒトの健康に何らかの影響があるということは非常にありそうにないと見なす。現在の科学知識では、ドイツで一般的な推奨量のミルクや乳製品摂取を控えるよう一般市民に助言する根拠がない。

 

[NHS] 甘い飲料はがんに関連する

Sugary drinks linked to cancer

Thursday 11 July 2019

https://www.nhs.uk/news/cancer/sugary-drinks-linked-cancer/

1日に3分の1炭酸飲料を飲むと『乳がんのリスクが22%上昇する』果汁飲料も同様に危険である」とSunは報道する。

見出しは、フランスで10万人以上の成人における砂糖及び人工甘味料入りの飲料摂取を評価した大規模な現在進行中の研究に基づいている。

100%果汁飲料及び砂糖入り炭酸飲料を含む、砂糖の量が多いすべての飲料が考慮された。

研究者はこれらの飲料を多く飲む人ががんを発症する可能性がより高いか調べるために長い期間をかけて参加者を追跡調査した。

研究者はどんな種類でも砂糖入り飲料を1日に100ml多く飲む人は、がんのリスクが18%上昇することを発見した。

がんのリスクの上昇は100%果汁飲料でも見られたが、人工甘味料入り飲料では見られなかった。

18%のリスク上昇はかなり高いように思えるかもしれないが、5年間に1,000人あたり4件のがん件数の増加に相当する。

これは質の高い研究であったが、健康に関する人の食生活の一部の影響を特定することは難しい。理想はこの関連を評価するために追加の研究が必要とされる。

しかし、砂糖の摂り過ぎは健康によくないことはすでに分かっている。

燃焼する以上にカロリーを摂取する(どんな形であれ)と、過体重になり、過体重はがんのリスクを増加させる可能性がある。

砂糖入り飲料を飲みすぎることは歯にもよくない。

健康的な食生活に変えることはがんのリスクを減らすための最も効果的な方法である。

これらは定期的な運動、健康的な食生活、禁煙及びアルコールを摂取しすぎないことを含む。

 

[TGA] 一般に広告する場合の'natural'(天然)表示

Using 'natural' claims when advertising to the public

11 June 2019

https://www.tga.gov.au/media-release/using-natural-claims-when-advertising-public

TGAは一般向けに医薬品や医療機器を広告する場合、'natural'(天然の)やそれに関連する表示の使用に関するガイダンスを発表した。以下、このガイダンスを発表する理由及びどのようにして作成したかについて述べる。

消費者が誤解しないようにする

医薬品が'natural'(天然)である、あるいは医薬品や医療機器における成分が'natural'(天然)であるという表示は、一般向けの広告(ラベル表示や包装上を含め)において広く使用されている。

広告が、販売される特定の製品に関する'natural'(天然)という用語が('naturally occurring'(天然素材の)'sourced from nature'(自然の)及び'naturally derived'(天然由来の)のような関連する表示も同様に)意味するところを説明しないならば、特に'natural'(天然)が単独の表示として使用される場合、消費者の解釈にばらつきが生じるだろう。

消費者は表示が意味するところを知る必要があり、さもないと誤解するだろう。誤解を招く広告はTherapeutic Goods Advertising(the Code)(医薬品広告規約)に違反することになる。

広告主が'natural'(天然)表示を使用する場合、その表示を説明する十分な情報を提供あるいはTGAのガイダンスにある定義に沿った使用をしなければならない。これは、より正確な広告、あるいは表示が正確でない場合に'natural'(天然)表示の意味の理解の向上を通して、消費者に役立つ。医薬品及び医療機器に関連する'natural'(天然)表示の使用について消費者向けの具体的な情報は、今後数週間で公表される予定である。この情報により消費者は、明確な情報が広告主により提供されない場合、'natural'(天然)表示をするのに必要なものを知ることができる。

業界の明確さを確実にする

このガイダンスはどのような'natural'(天然)用語がthe Code(規約)を違反せずに使用できるかについての状況に関し、広告主にわかりやすく作成された。もし広告主がTGA定義に沿わない'natural'(天然)表示を使用したいと思い、その表示を使用するならば、製品の広告上及びラベル上にその表示の意味の十分な説明がされなければならない。

このガイダンスは、広告の法令遵守を評価する場合の'natural'(天然)および関連表示を解釈する政策的枠組みになる。製品に関する'natural'(天然)表示のいかなる苦情もガイダンスに沿って検討されるだろうが、広告上表示されるすべての物質('natural'(天然)を含め)に対するエビデンスを挙げることを含め、広告主は、the Code(規約)の関連側面すべてに従う必要があることに留意しなければならない。'natural'(天然)という用語がTGAの定義に従った方法で使用される場合であっても、広告主はそのような表示を立証することができるエビデンスを持っておかねばならない。

意見募集

TGAは、the Code(規約)を支援するためのガイドラインに関する2018年の公聴会の一環で、広告における'natural'(天然)表示の使用に対する最初の提案について意見を募集した。TGAは受け取った反応を考慮し、位置づけを改訂し、的を絞った意見募集を実施した。業界、消費者及び医療関係者の代表組織が、'natural'(天然)という用語の意味の明瞭さの必要性及び提案されたガイダンスの内容の両方に関して意見を出すよう求められた。

協議に参加した人の大多数はTGAが発表するガイダンスに賛成であったが、提案されたガイダンスは非常に複雑で専門的、不明瞭、かつ強制的な規制負担であり、他の機関(例えば、オーストラリア競争・ 消費者委員会(ACCC)や国家工業化学品届出審査機構)あるいは関連あるオーストラリアの判例と足並みをそろえていないという明確な意見があった。

公表ガイダンス

公表されたガイダンスは的を絞った意見募集バージョンから大幅に改訂された。複雑さや長文を削減し、明確な事例を載せた。用語の辞書の定義を引き合いに出し、食品広告に関連する天然表示の使用について可能な限りACCCのガイドラインと一致させている。注意すべきことは、食品と医薬品に関連する天然表示の間には違いが内在するということである。

さらに、以前のガイドラインでは'natural'(天然)や'naturally derived'(自然由来の)の両方を定義しようと試みたが、公表されたガイドラインでは'natural'(天然)という用語のみ定義している。TGAはこれらの用語が医薬品の広告で使用される場合、消費者は'natural'(天然)と'naturally derived'(自然由来)を含む関連用語を区別しそうにないと考えている。

 

[ODS] ファクトシート更新

-モリブデン

Molybdenum

Fact Sheet for Health Professionals 

July 11, 2019

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Molybdenum-HealthProfessional/

新規追加

 

-ビタミンA、ビタミンB12、ビタミンB6、カルシウム、コリン、ビタミンC、葉酸、マグネシウム、ナイアシン、パントテン酸、カリウム、リボフラビン、セレン、チアミンの項目

Vitamin A, Vitamin B12, Vitamin B6, Calcium, Choline, Vitamin C, Folate, Magnesium, Niacin, Pantothenic Acids, Potassium, Riboflavin, Selenium Thiamin

Fact Sheet for Consumers 

Updated: July 11, 2019

USDAFoodData Centralへのリンク付け追加

 

[IARC]出版物 WHO腫瘍分類第5版 第1巻:消化器系腫瘍

Publication of WHO Classification of Tumours, 5th Edition, Volume 1: Digestive System Tumours

11 July 2019

https://www.iarc.fr/news-events/publication-of-who-classification-of-tumours-5th-edition-volume-1-digestive-system-tumours/

 

[USDA]フードデータセントラル

FoodData Central

https://fdc.nal.usda.gov/

それぞれ異なる目的の食品と栄養に関する情報を含む5種類のデータを含む

 

論文

-栄養不良のこどもたちに、新しい治療食は腸内細菌叢を増やし健康な発育を促す

For malnourished children, new therapeutic food boosts gut microbes, healthy development

11-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/wuso-fmc070819.php

バングラデシュで初めて行われた臨床試験で、腸内細菌叢を修復するように特別にデザインされた新しいタイプの治療食が、標準的治療より優れている。Scienceに2報発表。

栄養十分な子どもと栄養不良な子どもの腸内細菌を比較し、無菌マウスと無菌豚を使って地元の食品で腸内細菌コミュニティを改善できる食品をスクリーニングしてマイクロバイオーム指向性補完食品プロトタイプを作った。これを二重盲検RCTに用いた。二つ目の論文ではヒトの腸内細菌コミュニティの変動を解析するコンピュータを使った方法の開発を記述した。「ヒトマイクロバイオーム研究の目的は単に微生物コミュニティの一部だけを記述することではなく、それらがどう相互作用してコミュに的全体の機能を形作っているのかを明らかにすることである」。現在さらに規模の大きい長い試験が行われている

(もりだくさんのプレスリリース、一部のみ紹介。ヨーグルトでどうこうという話はお呼びではない)

 

-母乳を与えるために舌小帯手術が常に必要なのかに疑問

Study questions if tongue-tie surgery for breastfeeding is always needed

11-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/meae-sqi070919.php

新しい研究は舌小帯切除手術適のため紹介された乳児の多くは母乳を飲むことができて複数の専門家による評価によって手術は避けられることを示す

JAMA Otolaryngology--Head & Neck Surgery。舌小帯切除手術が全国で劇的に増えているがそれが母乳を与えるのに有効だという根拠はない。世界中で多くの団体が母乳を勧めているが、母乳を与えることに困難があると多くの新米両親がなんとかしてほしいと相談し、それが手術につながっている。米国の子どもの入院患者データベースによると、舌小帯切除手術は1997年の1279件から2012年の12406件に10倍に増加したと推定している

(母乳推進のダークサイド。日本では一部の助産師が勧めていて問題になってたんだけど米国は今流行っているのか・・。母乳がうまくいかないならミルクでもいいんだよ、と言ってはならないというWHOの偏狭な母乳教が問題なんだけど。お腹を空かせた上に手術までされる赤ちゃんかわいそう)

 

-中国の塩摂取量は過去40年間世界で最も高い部類

Salt intake in China among highest in the world for the past 4 decades

11-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/qmuo-sii071019.php

Queen Mary University of Londonの研究によると中国人成人の平均塩摂取量は一貫して110g以上で、世界で最も多いうちに入る

Journal of the American Heart Associationに発表された系統的レビューとメタ解析

著者は中国減塩対策Action on Salt Chinaの部長

(日本も多いのだけれどこういう活動がない・・)

 

-2007–2017のハワイの住血線虫症症例レビュー

Review of Cases of Angiostrongyliasis in Hawaii, 2007–2017

David I. Johnston et al. , The American Journal of Tropical Medicine and Hygiene

http://www.ajtmh.org/content/journals/10.4269/ajtmh.19-0280;jsessionid=SS2Y6bUrgAj_DbfT6LqMSQI4.ip-10-241-1-122

広東住血線虫Angiostrongylus cantonensisによる住血線虫症がハワイ州で報告対象になったのが2007年で、2007-2017年の間に82例が確認できた。年に7例が中央値で57%1月から4月で83%はハワイ島。

 

関連

当局は今年はハワイで住血線虫症が6例であることを確認

Officials confirm 6 cases of rat lungworm disease in Hawaii this year

July 12, 2019

https://www.ctvnews.ca/health/officials-confirm-6-cases-of-rat-lungworm-disease-in-hawaii-this-year-1.4505094

住人3人旅行者3人。感染源は不明だが果物を洗わずに食べた

(野菜や果物についているナメクジを知らずに食べて感染することがあるらしい。とにかく洗え、加熱してあればさらに良し)

 

その他

-Nature

今週のニュース

SEVEN DAYS

· 10 July 2019

The week in science: 5–11 July 2019.

日本が商業捕鯨を再開

日本の領海でのミンククジラのような小型のクジラを獲ることに限定される

 

ニュースを一目で

News at a glance

Science  12 Jul 2019:Vol. 365, Issue 6449, pp. 104-105

・ハンガリーのアカデミーはコントロールを失う

ハンガリーのポピュリスト政府は先週この国の科学アカデミーをさらに管理するための法を施行した。政府はこの法により効率的になるというが批判者は学問の自由を奪いViktor Orban大統領への批判を封じるためだという

・インドが科学財団設立を検討

・オーストリアがグリホサートをもうすぐ禁止

立法者が先週グリホサートの全ての使用を禁止する投票をした。予想通り上院で成立すればこの国はEU初のグリホサート禁止国になる。多くの農家と、一部の環境保護主義者がグリホサートは土壌保全のために必須であるという。

 

-Science

腸内微生物が栄養不良の子ども達の役にたつかも

Gut microbes may help malnourished children

Elizabeth Pennisi

Science  12 Jul 2019: Vol. 365, Issue 6449, pp. 109

食糧援助の標準である粉ミルクやコメはあまり微生物の成熟に影響せず、ひよこ豆、バナナ、大豆、ピーナッツ粉が役にたった

 

油糧ヤシで平和をつくる

Making peace with oil palm

Dyna Rochmyaningsih

Science  12 Jul 2019:Vol. 365, Issue 6449, pp. 112-115

ある科学者はパームのプランテーションをより環境に優しくすることを手伝っている。他の人はそうすることでこの破壊的産業を合法的なものにするという

 

-エネルギードリンクの危険性は致死的な可能性がある-特に十代に

The dangers of energy drinks can be fatal—especially for teens

By Sara TalposJuly 10, 2019

https://qz.com/1661390/how-bad-are-energy-drinks-like-red-bull-for-teens/

今年はじめ、コネチカット州NaugatuckCity Hill中学校の生徒6人が理科の先生と一緒に州都に行って、エネルギードリンクの16才未満への販売を禁止する法案を支持する証言をした。生徒達はエネルギードリンクについて3か月勉強して「エネルギードリンクは致死的な場合もある、特に青少年に」という結論に達した。

2018年の報告によるとアメリカの10代の40%以上が過去3か月以内にエネルギードリンクを飲んだことがある。別の調査ではEUの青少年の28%が過去3日以内に摂取している。これだけ人気があるが、小児科学会やスポーツ医学会は若者は避けるべきだとしている。米国政府の報告では2007年から2011年の間にエネルギードリンクが関係する救急来訪者数は二倍以上の21000近くになった。

一方エネルギードリンクの製造業者は彼らが不公平に標的にされていると主張する。一部のコーヒーはレッドブルよりカフェインが多い。

エネルギードリンクについての議論は続く。

歴史的にはカフェイン含有飲料の規制には一貫性がない、一部の理由は我々がそれを好きだから。1980年にFDAは健康上の懸念からソフトドリンクからカフェインを排除しようとした。しかし事業者はカフェインを風味増強剤と主張した。FDAはコーラタイプのソフトドリンクにのみ0.02%までと上限を規制した。もしFDAがカフェインを風味増強剤ではなく向精神成分だとみなしていたらソフトドリンクは薬物として規制されているだろう。

1990年代後半から2000年代初期にアメリカに初めてエネルギードリンクが現れたとき、一部の業者はダイエタリーサプリメントだと主張した。カフェイン入りの薬物には警告が必要なのにダイエタリーサプリメントには必要ない。

2009年以降スポーツや医学団体は若い人達のエネルギードリンク摂取を減らすよう意見を出している。2013年には議会でも取り上げられた

(以下略。詳細な調査報道)

 

-フロリダがウォルトディズニーワールドの一部に狂犬病警告を発表

Florida issues rabies alert for part of Walt Disney World

By Hannah Sampson July 11 at

https://www.washingtonpost.com/travel/2019/07/11/florida-issues-rabies-alert-part-walt-disney-world/?noredirect=on&utm_term=.3a52cd97f2a2

野生の猫が狂犬病であることが見つかった。その猫はディズニーの従業員2人を引っ掻いたが彼らは狂犬病にはなっていない。この地域の他の動物も狂犬病をもっている可能性があり住人や旅行者に警告。半径2マイルの区間に60日間。

 

-若いカフェイン愛好家男性の過剰使用による死亡で緊急の安全性レビューにつながった

Young man’s freak caffeine overdose death sparks urgent safety review

https://www.news.com.au/lifestyle/health/health-problems/young-mans-freak-caffeine-overdose-death-sparks-urgent-safety-review/news-story/6236c1e1dbf72e8b03effa07e76f7e17

若い男性が死亡してフィットネスサプリメントが精査されることになった、批判者は致死的な粉末が簡単に入手できることが「クレージー」だという

月曜日に報道されたように、ニューサウスウェールズのLachlan Footeが粉末カフェインを入れた自作プロテインドリンクを飲んで浴室で倒れていて意識を取り戻すことはなかった。

ティースプーン1杯で恐ろしく強力だが合法で広く販売されている、特にフィットネス業界では。政府はFSANZに調査を依頼した。

(これだけ明確なリスクがあってもサプリとか食品は誰かが死なないと動かない、)

 

2019-07-11

[NHS] サプリメントが心疾患や早期死亡を予防する十分な証拠はない

No good evidence supplements protect against heart disease and early death

Tuesday 9 July 2019

https://www.nhs.uk/news/medical-practice/no-good-evidence-supplements-protect-against-heart-disease-and-early-death/

「マルチビタミンにより循環器疾患のリスクを減らすあるいは早期死亡を削減することはない、と研究は発見する」とSunは報道し、Daily Telegraphは「ビタミンサプリメントのいくつかは脳卒中のリスクを増加させる可能性がある」と警告する。

どちらの見出しも、約100万人による24種の栄養サプリメントあるいはダイエタリーサプリメントの効果について277の臨床試験によるエビデンスを調べた最新の主要なレビューに基づき書かれた。

結果の知見は全くはっきりしないものであった。オメガ-3脂肪酸サプリメントのいくつかが、わずかに循環器疾患のリスクを減少させるという不確かな弱いエビデンスがあった。

葉酸が脳卒中のリスクを減少させる可能性がある、という同様の弱いエビデンスがあった。

さらに、カルシウムとビタミンDサプリメントの組み合わせが、脳卒中のリスクを増大させる可能性があるという中程度のエビデンスがあった。

研究されたマルチビタミン、抗酸化物質及びビタミンABを含め、他のすべてのサプリメントに、循環器疾患あるいは早期死亡との関連が見つからなかった。

しかし、サプリメントの多くは、ほとんど研究されていなかった。

エビデンスは質にばらつきがあり、それぞれのサプリメントの効果について確かなことを言うことは困難であった。

サプリメントは特定の状況において、特に特定のビタミンあるいはミネラルが欠乏する人にとって効果がある可能性はあり、したがって、医師の助言に従うべきである。

循環器疾患のリスクを減らす最も効果的な方法は、運動、健康的な食事、健康的な体重の維持、禁煙及び適度な飲酒の組み合わせである。

 

[EU]査察報告

-メキシコ生きた動物と動物製品の残留物と汚染物質

Mexico―Residues and contaminants in live animals and animal products

10/07/2019

http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4150

2018112029日にメキシコで実施した、牛と牛肉/製品の残留物と汚染物質、ホルモン無添加の牛肉分離システム(分割システム)の機能、動物用医薬品の公的管理、EU市場の牛肉及び牛肉製品生産用のEU公衆衛生条件への食品企業従事者の遵守確認のための、公的管理の効果を評価するための査察。残留物モニタリング計画の効果は、実施や研究所の実績ではマイナーな欠点で弱められているが、動物用医薬品の包括的な処方システムや流通や使用に関する効果的な公的管理が整っているため、残留物違反のリスクは低い。EU輸出用に登記された屠殺場や切断施設の一般的な衛生状態は修正が必要な欠点があるが、原則として満足できる。

 

-管理団体メキシコで活動する認可管理団体が適用するオーガニック生産基準と管理手段

Control Body―organic production standards and control measures applied by a recognised Control Body operating in Mexico

05/07/2019

http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4147

201931219日に実施した、メキシコの認可管理団体が適用したオーガニック生産基準と管理手段の適用を評価するための査察。メキシコの査察は管理団体本部の机上査察で補完された。管理団体は認定された全ての事業者を対象とする適切な管理システムを文書化しており、このシステムで、契約中の全ての事業者が毎年点検されることや、追加検査やサンプリングのために十分な数の事業者が選ばれていることが確認されている。リスクの高い事業者が必ずしもサンプリングや追加訪問を受ける必要がないので、これが適切な管理システムの効果を下げている。さらに、検査が不適合の検出に最適な時期に実施されていない。転化期間の遡及的認識のための逸脱などの多くの生産規則は十分実行されていない。

 

-ブルガリア食品改良剤(注:食品添加物のこと)

Bulgaria―Food improvement agents

03/07/2019

http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4145

201931220日にブルガリアで実施した、食品改良剤のEU法の条件を実行するための公的管理システムを評価するための査察。ブルガリアの公的管理は、最終消費者向けにデザインされた食品改良剤のサンプリングと分析、及び正しい使用条件や表示条件を確認する現場の管理からなる。公的管理は、検査官が食品改良剤の使い分け方の形式的検証条件を満たすことのできる手順に支えられている。食品企業は法的条件に従うために追加的支援を行っている。国の施行処置システムは適切である。標準的な管理手段にいくつか欠点を認めているが、成分や純度基準に関する完全な検査に関しては検査官の明確さ不足で、ある程度公的管理の一貫性に影響を与えている。

 

-ウクライナ家禽肉及びその製品

Ukraine―Poultry meat and products derived therefrom

03/07/2019

http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4146

2019129日~28日までウクライナで実施した、EU輸出用家禽肉とその製品の公的管理システムの、以前の査察の助言に応えた行動の実践を評価するための査察。管轄機関の職員の知識量、公的管理の実践と効果、施設のEU規則の遵守などが著しく改善したことが分かった。中央管轄機関が新たな法律や、より頻繁に検査するリスクに基づく公的管理システムを制定したため、地域管轄機関の権限を制限する法的障害は撤廃される。EU条件を遵守している施設だけが認証されているわけではないため、違法施設は頻繁に一時停止れる。しかし、この一時停止工程は、申請の一貫性に影響を与える可能性がある。

 

-アイルランド飼料添加物、その成分とトレーサビリティ

Ireland―Feed additives, their ingredients and traceability

01/07/2019

http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4144

2019325日~43日までアイルランドで実施した、飼料添加物とその製品成分の公的管理を確認するための査察。アイルランドでは、公的飼料管理計画検査とサンプリングは、一般的によく行われている検査でリスクに基づき、管理者の関連する法律条件の実践を適切に確認できている。違法の確認やフォローアップ後の管轄機関の行動は包括的で、管理者が欠点を改善していることを十分確認できる。だが、欠点を含むいくつかの要素に効果が弱められている。

 

[ODS]ファクトシート更新

-鉛

Zinc

Fact Sheet for Health Professionals 

Updated: July 10, 2019

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Zinc-HealthProfessional/

USDAFoodData Centralへのリンク付け

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Zinc-HealthProfessional/66/history

 

-ビタミンA、ビオチン、ビタミンB6、カルシウム、コリン、クロミウム、銅、ビタミンE、葉酸、ヨウ素、鉄、マグネシウム、マンガン、ナイアシン、オメガ-3脂肪酸、パントテン酸、カリウム、セレンの項目

Vitamin A, Biotin, Vitamin B6, Calcium, Choline, Chromium, Copper, Vitamin D, Vitamin E, Folate, Iodine, Iron, Magnesium, Manganese, Niacin, Omega-3 Fatty Acid, Pantothenic Acid s, Potassium, Selenium

Fact Sheet for Health Professionals 

Updated: July 9, 2019

USDAFoodData Centralへのリンク付け

 

[ヘルスカナダ] 情報更新:ヘルスカナダは食品安全の重要性について妊娠中の女性に注意を呼び掛ける

Information Update - Health Canada reminds pregnant women of the importance of food safety

July 8, 2019

http://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2019/70379a-eng.php

へルスカナダは妊娠中の女性とその胎児の食中毒の危険性に関して注意を呼び掛ける。

(主に微生物)

 

[FDA]Voice FDAの電子タバコの規制方法

How FDA is Regulating E-Cigarettes

07/10/2019

https://www.fda.gov/news-events/fda-voices-perspectives-fda-leadership-and-experts/how-fda-regulating-e-cigarettes

コミッショナー代理Ned Sharpless, M.D.による電子タバコ政策に関する発言。FDAの電子タバコに対する監視は最優先事項であり、この継続的な取り組みには、ENDS(電子ニコチン送達システム)に関する回答されていない疑問に取り組む科学への出資、ガイダンス及び規則の作成、業界及び市民の教育、さらに法律の強化を含む。

 

[FDA]消費者情報。キシリトールには(肉球は)触らない;犬にとって危険である

Paws Off Xylitol; It's Dangerous for Dogs 

07/09/2019

https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/paws-xylitol-its-dangerous-dogs

この砂糖の代用品はヒト用食品及びデンタル製品に含まれるが、犬にとっては有毒となる可能性がある。

 

[DHSC]NHSの健康情報がアマゾンのAlexaから入手できる

英保健社会福祉省

NHS health information available through Amazon's Alexa

10 July 2019

https://www.gov.uk/government/news/nhs-health-information-available-through-amazon-s-alexa

NHSはアマゾンと協力してNHSのウェブサイトの信頼できる件気宇情報を音声補助技術で提供

例えば:

「アレクサ、偏頭痛はどうやって対処すればいい?」

「アレクサ、インフルエンザの症状ってどんなもの?」

「アレクサ、水痘ってどうなるの?」

のような質問に音声で答える

(アレクサ、日本語でもこたえてくれないかな?)

 

[Codex]CAC42で新しい基準が採択された

New standards adopted at CAC42

10/07/2019

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1201334/

・ニンニク 乾燥ニンニクの基準

・油の基準 アーモンド油、亜麻仁油、ヘーゼルナッツ油、ピスタチオ油、クルミ油、オレイン酸の多いパーム油

・食品添加物の和解 地域による多様性

・残留農薬の最大基準記録的短時間で

3-モノクロロプロパン1,2-ジオールとグリシドールエステル類の削減のための実施基準

他に新しい作業としてアレルゲン表示、インターネット販売/E-コマース、乳幼児用食品を含むある種の穀物及び穀物製品のアフラトキシン最大量、MRL設定から除外可能な公衆衛生上の懸念の低い化合物についてのガイドライン、牛肉、葉物野菜、未殺菌乳および未殺菌乳から作ったチーズ、スプラウトの志賀毒素産生性大腸菌(STEC)コントロールのためのガイドライン開発

 

 

[FSANZ]カフェイン粉末とカフェイン含量の多い食品の安全性

Safety of caffeine powders and high caffeine content food         

(July 2019)

http://www.foodstandards.gov.au/Pages/Review-of-caffeine.aspx

Hon Greg Hunt保健大臣とHon Richard Colbeck上院議員がFSANZにカフェイン粉末とカフェイン含量の多い食品の安全性を調べてこれらについて消費者に安全性情報を伝えることや警告表示の必要性について検討するよう依頼した。2019831日までに報告する予定である。

 

[TGA]あなたが日焼け止めについて聞きたかった(でも聞くのを恐れていた)こと

Everything you ever wanted to know about sunscreens (but were afraid to ask)

10 July 2019

https://www.tga.gov.au/blogs/tga-topics/everything-you-ever-wanted-know-about-sunscreens-were-afraid-ask

オーストラリアは世界で最も皮膚がんの多い国の一つであり、ほとんどのオーストラリア人は生涯に少なくとも一度は皮膚がんを経験する。このような高いリスクのため、全てのオーストラリア人は日除けの専門家にならなければならない。

AUST番号をチェック

SPFと範囲をチェック

適切に使用

日光に注意

日焼け止めは安全?

日焼け止めは指示通りに使えばリスクは低い。

良くある誤解は酸化亜鉛や二酸化チタンナノ粒子が健康リスクになるというものである。我々はこの問題について2017年にレビューした。指示通りに使えばこれらが皮膚の奥深くに侵入することはなく量が少ないので毒性はない。

最近の研究で一部の日焼け止め成分が吸収されて血中に発見された。この研究は日焼け止めの成分が有害だという意味ではない。この研究は米国FDAが、市販の日焼け止め成分のうちさらなる研究が必要なものがあるかどうかを決めるのに役立てるために行われた。日焼け止めの有効成分の多くは世界中で15-30年以上使われていて安全だと考えられている。我々は全ての新規成分の安全性を日焼け止めに使われる前に評価している。

日焼け止めの最もよくある副作用は局所皮膚反応なので、使う前に小さな皮膚の部分でテストするのは良い考えである。特に小さい子どもや新しいものに変えるときには。

日焼け止めは害をもたらしそうにないが、紫外線による皮膚がんのリスクは現実のものである。もしあなたがオーストラリアに住んでいるなら、皮膚がんリスクは高い。日焼け止めの定期的使用は全てのオーストラリア人の習慣であるべきである。

(豪州の白人はがんリスクが高くても住むことを選んでいる。福島の原子力事故の「避難」基準をあてはめると住めなくなるけど。)

 

論文

-マットレスは寝ている間により高濃度のVOCsを排出する可能性がある

Mattresses could emit higher levels of VOCs during sleep

10-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/acs-mce070319.php

Environmental Science & Technologyに発表されたポリウレタンマットレスからの気体の排出率を睡眠条件をシミュレートして測定した研究。(ヒトがいると温度湿度が上がるので)

しかしながらこれまでのところ健康に有害だという根拠はない

 

-研究が砂糖入り飲料とがんの関連を示唆

Study suggests possible link between sugary drinks and cancer

10-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/b-ssp070919.php

The BMJに発表された研究が砂糖入り飲料を多く飲むこととがんリスクの増加に関連する可能性を報告した。NutriNet-Santé

NutriNet-Santéってだけでもういいや、となるんだけど)

 

-母親の肥満は子どものがんに関連

Maternal obesity linked to childhood cancer

10-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/uop-mol071019.php

American Journal of Epidemiologyに発表されたペンシルベニア出生記録を用いた研究。妊娠前の母親のBMIが子どもが後でがんと診断されることと関連する。BMI 40以上の母親の子どもは5才までに白血病となるリスクが57%高い。体重と身長も個別に白血病リスクの高さに関連する

BMI 40以上で妊娠って日本だと探すのが難しそう)

 

-ヒト肝細胞アトラス

A human liver cell atlas

10-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/mpio-ahl071019.php

科学者がこれまで知られていなかった肝細胞サブタイプを発見

9人の患者の肝細胞を単離しシングルセルRNA配列決定を行い、コンピューター解析で細胞タイプ地図を作った。肝臓中に胆管細胞の希なサブタイプを発見。nature

 

その他

-砂糖入り飲料とがんの研究への専門家の反応

SMC UK

expert reaction to study looking at sugary drinks and cancer risk

July 10, 2019

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-sugary-drinks-and-cancer-risk/

The BMJに発表された研究で砂糖入り飲料を多く飲むこととがんリスクの増加の関連の可能性が報告された

Teesside大学公衆衛生栄養准教授Amelia Lake博士

この研究は101,257人の平均年齢42才の健康なフランス成人(男性21%;女性79%)での大規模研究である。観察研究であるため因果関係はわからない。著者らは交絡要因を知っていて食事の評価方法の限界も理解していて知見は良く報告されている。

摂取量の評価は最低2回のオンラインの24時間食事アンケートで、それは3300の食品や飲料の日常的摂取を測定するようデザインされた質問である。最大9年のフォローアップである。その結果砂糖入り飲料の摂取が多いことはがん全体と乳がんのリスク増と関連していた。人工甘味料を使った飲料とがんとの関連は見つからなかったがこの研究ではダイエット飲料の摂取量が少なかった。この研究は砂糖とがんの因果関係に答えを提供するものではないが砂糖を減らした方がいいという現在の動きの重要性を大きくする。

Cancer Research UK & UCLがん試験センター上級統計学者Graham Wheeler博士

この大規模で質の高い研究は砂糖入り飲料の摂取はある種のがんの増加に関連する可能性があるという既存の根拠に加わる。この研究の強みは人数の多さとフォローアップ期間中に何度も質問されていることである。しかし参加者は自薦で、一般化はできないかもしれない。砂糖入り飲料の全体平均一日摂取量は93 mlで、一日100 mlの増加は18%のがんの増加と関連した。しかし乳がんとは関連したが直腸結腸がんと前立腺がんでは関連がなかった。因果関係かどうかを決めるには砂糖入り飲料摂取と特定のがんの生物学的メカニズムについての研究が必要であろう。

Quadram生物科学研究所栄養研究者で名誉フェローIan Johnson博士

この結果は砂糖入り飲料と全てのがんの合計と乳がんに関連があることを示す。おそらく驚くべきはがんリスクの増加は純粋なフルーツジュースの摂取者でも観察されたことで、これはさらなる研究が必要であることを示すもののこれだけを根拠に砂糖税を純粋なフルーツジュースにも拡大するべきというものではない。人工甘味料で甘くした飲料には関連が無かったが著者は信頼できないだろうと言っている。

観察研究の常で、関連があることは必ずしも因果関係を示さない。もし因果関係だとしたらそのメカニズムは既に因果関係が確立されている肥満関連だろうと想定できるかもしれない。この結果の確認は必要であるが、それまでは砂糖入り飲料は飲み過ぎないという公衆衛生メッセージを支持するさらなる根拠であろう。

NHS栄養士Catherine Collins RD FBDA

砂糖入り飲料の最も摂取量の多い集団は最も少ない集団に比べて全てのがんが30%多かった。中程度の砂糖入り飲料摂取者には有意ながんの増加は見られなかった。砂糖に換算するとどのくらいだろう?最も少ない集団の飲料からの摂取量は一日約3gで最も多い郡は19gである。大体110gくらいからリスクが増えるように見える。この追加の7g、カロリーで28kcalが本当にがんのリスクになるのだろうか?普通砂糖摂取と関連がある体重と糖尿病に差がないことから、生物学的説明は難しい。全体で飲料からの砂糖の摂取は総カロリーのほぼ0%から4%で、これは健康的食生活の助言の範囲内である。

この研究の知見は興味深いが人工甘味料入り飲料ではがんリスクがないことに注目する。あまりにも長い間甘味料が健康リスクだという栄養神話が文化になっている。現在使われている甘味料は安全性試験をパスしている

飲み物に砂糖を加えることは栄養上の利益はなくカロリーが増えるだけである。砂糖入りより砂糖なし飲料を選んだ方がいいという根拠に追加するものである。

(いろいろ略。砂糖は誰も擁護しないんだ。子どもに吸い飲みで砂糖水飲ませた時代があったのに)

 

-Natureエディトリアル

がん、気候、プラスチック:何故「地球対策」が月面着陸より困難なのか

Cancer, climate, plastics: why ‘earthshots’ are harder than moonshots

10 July 2019

https://www.nature.com/articles/d41586-019-02093-7

アポロ計画は偉業だった、しかし50年経って、より複雑な世界的課題を解決するためのムーンショットは異なる障害に直面している

1969720日、Neil Armstrong Buzz Aldrinは月面に立った。月に人間を送ることができるのに、どうして持続可能な都市を造れないのか?がんに勝てないのか?気候変動に取り組めないのか?

ムーンショットの枠組み-問題を定義しお金と学際的専門能力で支援し一定の時間で解決を試みる-が、より複雑な「アースショット」の課題に当てはめられてきた。それはアポロの前のマンハッタン計画や1960年代の緑の革命で奏功し1990年代のヒトゲノムプロジェクトでも有効だった。しかし最近の課題目標は達成がより困難である。

(アポロ特集各種記事)

 

-ILSI

Globalization and HealthへのILSIの反応

ILSI Response to Globalization and Health

June 6, 2019

https://ilsi.org/ilsi-response-to-globalization-and-health/

201963日、ケンブリッジ大学の政治国際研究学部のSarah Steele博士らがGlobalization and Healthに「企業が資金提供した慈善団体は「見解を擁護するための研究」をしているのか「根拠に基づいた科学」を推進しているのか:ILSIのケーススタディ」と題した論文を発表し、その後多くの国際メディアがこれを報道した。

Steele博士の論文は「ILSIは個人や地位や政策に、国内的及び国際的両方で影響を与えようとし、その企業会員は彼らの利益を国際的に拡大するツールとしてILSIを使っている」と結論している。以下にILSIの方針を示しこの論文の主張を修正する

(以下略)

 

2019-07-10

[FDA]FDAは「妊娠中又は妊娠するかもしれない女性、授乳中の母親、小さい子どものための魚を食べることについての助言」改訂版を発表

FDA Issues Revised “Advice about Eating Fish for Women Who Are or Might Become Pregnant, Breastfeeding Mothers, and Young Children”

July 2, 2019

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-issues-revised-advice-about-eating-fish-women-who-are-or-might-become-pregnant-breastfeeding

 20171月にFDAと米国環境保護庁(EPA)が合同で発表した魚食に関する助言を改訂した。助言の内容(食べることが勧められる魚貝類の種類や量)に変更はないが、2015-2020アメリカ人のための食事ガイドラインの勧告を反映し、魚に含まれる栄養素が果たす胎児や小さい子供の成長や発達への重要な役割と魚食による健康への利益についての説明を追加した。

 2015-2020アメリカ人のための食事ガイドラインは2才以上の国民に向けた助言であり、成人には2,000カロリーの食事につき1週間に少なくとも8オンスの水産物を食べることを(小さい子供はより少なく)、妊婦及び授乳婦には水銀濃度が低い魚を1週間に23食(812オンス)食べることを勧めている。しかし、実際にはそれよりも魚食量が少なく、妊婦の20%以上が前の月に魚を全く食べておらず、食べていても1週間に2オンスに満たないことがデータで示されている。

Advice about Eating Fish

https://www.fda.gov/food/consumers/advice-about-eating-fish

(改訂による追加内容を抜粋)

-妊娠中及び授乳中に魚を食べることは健康への利益がある-

 魚や他のタンパク質が豊富な食品は子供の成長や発達を助ける栄養素を含む。健康的な食事パターンの一部として、魚食は心臓の健康に利益をもたらし、肥満リスクを下げる。

<魚の栄養価>

2015-2020アメリカ人のための食事ガイドラインの勧告

2,000カロリーの食事につき1週間に少なくとも8オンスの水産物を食べること(小さい子供はより少なく)

妊婦及び授乳婦は水銀濃度が低い魚を選んで1週間に812オンス食べること

魚は健康的な食事パターンの一部となり次の栄養素を提供する

タンパク質

健康的なオメガ3脂肪(DHAEPA

その他の食品よりも豊富なビタミンB12とビタミンD

乳児、小さい子供、妊婦、妊娠可能な女性にとって重要な鉄

セレン、亜鉛、ヨウ素などのその他のミネラル

 

[FDA]FDAの新しい歴史展示で過去から未来を考える

Forward Into the Past With FDA’s New History Exhibit

By Ned Sharpless, M.D., Acting Commissioner

https://www.fda.gov/news-events/fda-voices-perspectives-fda-leadership-and-experts/forward-past-fdas-new-history-exhibit

「毒小隊」からAIDS運動まで、FDAの新しい歴史展示はFDAの過去に命を与え将来の仕事にヒントを与える

新しい展示のタイトルは私達の物語Our Story”で、FDAの長い歴史におけるたくさんの注目すべき成果を含む

歴史を理解することは将来を考えるのに役立つ

過去の英雄は我々の現在の責任を強化する

FDAの歴史は患者と消費者の健康である

 

[FDA]緊急時の前とあいだと後に、あなたのペットを守る計画と準備をして守る

Plan, Prepare and Protect Your Pet Before, During and After an Emergency

06/28/2019

https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/plan-prepare-and-protect-your-pet-during-and-after-emergency

少なくとも1週間分の餌と水、予防接種記録のコピー、いなくなったときに探すために写真などを準備

馬や魚などは難題

 

[FDA]FDAは塩化カリウムの別名に関するガイダンスの意見募集期間を延長

FDA Extends Comment Period on Guidance Regarding Alternative Name of Potassium Chloride

July 9, 2019

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-issues-draft-guidance-regarding-use-alternative-name-potassium-chloride-food-labeling

2019917日まで60日間延長

 

[NIH]Dr. Linda Birnbaum退職についての声明

Statement on the retirement of Dr. Linda Birnbaum

July 9, 2019

https://www.nih.gov/about-nih/who-we-are/nih-director/statements/statement-retirement-dr-linda-birnbaum

NIEHS 所長初の女性で10年半努めた。2019103日に退職予定

次の所長が決まるまでRichard P. Woychik副所長が所長代理

 

[FSANZ]オーストラリアトータルダイエットスタディは食品供給の安全性を示す

Australian Total Diet Study demonstrates safety of the food supply

30/06/2019

http://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/Australian-Total-Diet-Study-demonstrates-safety-of-the-food-supply.aspx

FSANZ最高責任者(CEO)であるMark Booth氏は、本日発表された第25回オーストラリアトータルダイエットスタディ(ATDS)の結果により、オーストラリアの食品供給の安全性が再び示されたと述べている。Booth氏は、88の食品が、226の農薬・動物用医薬品(化学物質)及び4つの金属(ヒ素、カドミウム、鉛および水銀)について試験され、「農薬および動物用医薬品の濃度は一般的に非常に低く、大部分のサンプルには検出可能な残留物はなかった」と述べた。

 

-報告書:25th Australian Total Diet Study

https://www.foodstandards.gov.au/publications/Pages/25th-Australian-Total-Diet-Study.aspx

20135月と20142月にオーストラリア全土から88食品がサンプリングされ、226の農薬・動物用医薬品(化学物質)と4つの金属が測定された。

農薬・動物用医薬品

1つを除くすべての化学物質において、食事による推定暴露量は関連する許容一日摂取量(ADI)を下回っており、公衆衛生上及び安全上の懸念はないことを示している。しかしながら、食用ブドウにおけるいくつかの検出結果から、有機リン系殺虫剤プロチオホスへの推定食事暴露は、25歳と612歳の平均的な消費者でADIを超えた。2歳以上の人口サブグループの消費者ではすべて暴露の90パーセンタイルでADIを超えた。FSANZは、これらの結果をオーストラリアの農薬・動物用医薬品の使用を規制するAPVMAに通知した。その後APVMAは業界との協議し、業界は自主的にプロチオホスの使用方法をオーストラリア消費者のリスクが許容範囲内になるよう変更した(具体的にはブドウへの使用認可を取り下げた)

金属汚染物質

多くの金属汚染は環境中に自然に発生するため、食事暴露はまず避けられない。Food Standards Codeは、公衆衛生と安全を守るため、暴露量が合理的に達成可能な限り低く(ALARA)保たれるよう、食事暴露の主な原因となる特定品目においてこれらの汚染物質を制限している。金属汚染物質に関する結果は、国の規制基準と高い精度で一致しており、概ね以前のATDS調査および国際的に決定された濃度と比較して低いか同等であった。

ヒ素

ヒ素及び無機ヒ素への推定食事暴露は、国際的に報告されたレベルと一致するか、それより低かった。無機ヒ素の食事暴露に主に寄与しているのは、コメ及びコメ製品、魚及び頭足類や鮨を含む水産食品、乳児用穀類製品である。無機ヒ素への食事暴露量は健康への有害影響に関連するレベル以下であると決定された。分析上の限界及び毒性データにおける不確実性から、FSANZは食事暴露および消費者への潜在的なリスクを完全に理解するためには、さらなるデータが必要であると考えている。

カドミウム

カドミウムへの推定食事暴露量は、国際的な推定値と一致しており、多くの場合それより低かった。暴露量を暫定耐容月間摂取量(PTMI)と比較したところ、オーストラリアの消費者にとって公衆衛生上及び安全上の懸念はないと判断された。生後9ヶ月の乳児で暴露の90パーセンタイルでわずかな超過が見られたが、この一時的な超過は非常に保守的な評価方法によるものであり、またカドミウムの健康への影響は長年にわたる高レベルの長期暴露のみ関連することから、問題とは考えていない。

オーストラリアの消費者の鉛への推定食事暴露量は、国際的な推定値と一致、あるいは低かった。 MOEアプローチを用いてヒト集団への影響を分析した結果、ほとんどのオーストラリアの消費者にとって、鉛への食事暴露は、健康への有害影響を引き起こす危険性がごくわずかであることがわかっているレベルよりも低かった。このことから、オーストラリア消費者のリスクは受け入れられる程度に低いと考えている。

水銀

無機水銀への推定食事暴露量を暫定耐容週間摂取量(PTWI)と比較したところ、オーストラリアの消費者にとって公衆衛生上および安全上の懸念はないと判断された。生後9ヶ月の乳児における暴露の90パーセンタイルで超過が見られたが、この一時的な超過は、非常に保守的な評価方法であることと、健康影響は長年にわたる高レベルの長期暴露によるという性質から、問題とは考えていない。また無機水銀への推定食事暴露量は国際的科学文献に報告されたレベルとも一致していた。

魚の摂取によるメチル水銀への推定食事暴露量はほとんどの年齢層でPTWIを下回ったが、25歳の平均および90パーセンタイルの高摂取グループでPTWIを超えた。最も暴露への感受性が高い出産年齢の女性ではPTWIを下回っていた。幼児期におけるPTWIの一時的な超過の意義は明らかではないが、小児における魚の摂取によるメチル水銀暴露リスクは、脳と目の発達に不可欠はオメガ3脂肪酸による健康への利益と相殺される。全体として、妊婦を含む大多数のオーストラリア消費者にとって、食事によるメチル水銀暴露は許容範囲内である。25歳の小児におけるPTWIの一時的な超過は、魚の摂取による既知の健康上の利益に照らして考慮されるべきである。

 FSANZは引き続き、農薬・動物用医薬品と金属汚染物質に関する国際的な評価および規制活動をモニターし、それに貢献していく。この作業は、FSANZが現在行っている魚中の水銀のレビュー作業及びヒ素、カドミウム、鉛に関する将来の規制を考える上で役立つだろう。これらの物質は多くの食品において低濃度で検出されるが、魚介類などの特定の品目が食事暴露に大きく寄与することが分かっている。これらの物質への食事暴露を減らすために、消費者はバランスの取れた食事をとるなどの良い食事習慣に従うことを奨励する。

 

[FAO]今後10年、農業生産増加は食糧価格を低く維持し続けるだろうが多くの不確実性がある

Agricultural output growth to keep food prices low over the coming decade, but many uncertainties are ahead

8 July 2019,

http://www.fao.org/news/story/en/item/1200877/icode/

OECD-FAO 農業展望Agriculture Outlook年次報告書発表

 

論文

-依存や痛みの治療に使われているハーブサプリメントは安全でないことが研究者によって発見された

Herbal supplement used to treat addiction and pain found unsafe by researchers

9-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/bu-hsu070819.php

Pharmacotherapyに発表されたクラトム使用による中毒情報を解析した報告

2312のクラトム暴露報告があり935件はクラトムのみで主な症状は興奮、頻脈、眠気、嘔吐、錯乱。重大影響としては発作、離脱症状、幻覚、呼吸抑制、昏睡、心停止あるいは呼吸停止である

 

-自己破壊する蚊や不妊ネズミ:ジーンドライブの約束

Self-destructing mosquitoes and sterilized rodents: the promise of gene drives

09 July 2019 Megan Scudellari

https://www.nature.com/articles/d41586-019-02087-5

全動物集団のゲノムを変えることは病気に打ち克ち害虫をコントロールするのに役立つ可能性があるが、研究者はこの新しい技術を解放することの帰結を心配する

ジーンドライブは作動するのだろうか?

他に何に使えるだろうか?

ジーンドライブはコントロール可能か?

どうやって試験できるか?

いつジーンドライブを使うかを誰が決めるのか?

(イラストがエッシャー風の蚊)

 

-老齢ではない、より高齢なだけ:がんケアにおける年齢を考える

Not old, just older: considering age in cancer care

The Lancet Oncology

Editorial|Volume 20, ISSUE 7, P887, July 01, 2019

2019年には世界の65才以上の人数が初めて5才以下の人数を超える。そのためがんの負担も増える。しかし高齢患者はがんの医療において過小であり差別すらされている。65才以上で合併症がある人はがんの臨床試験から除外されることがある。我々の解析では大腸がんの試験ではこの年齢層は29%、乳がん試験では15%である。他の研究によると企業が出資した研究とそうでない研究では参加者の年齢に大きな差がある-よりポジティブな結果になりやすいバイアスとも言える。患者の選別が厳しいと、その研究対象集団は実際の患者を代表するのかどうか疑わしくなる。典型的な試験は健康ボランティア効果の影響がある-試験に参加する人々は一般人より健康で併存する病気が少ない。そのような患者は教育レベルが高く社会経済状態も高い可能性がある。それにさらに年齢のカットオフを加えることで研究対象集団は現実の集団と違うものになる

(以下略)

 

その他

-Natureニュース

地球温暖化対策を強制するため気候活動家は訴訟に

Climate activists turn to lawsuits to force action on global warming

09 July 2019

https://www.nature.com/articles/d41586-019-02121-6

市民や団体が世界中で1990年以降1300以上の訴訟を提訴

3/4以上は米国で

 

-米国の平均寿命が3年連続低下

Average life expectancy in the US has been declining for 3 consecutive years

July 9, 2019

https://www.usatoday.com/story/money/2019/07/09/u-s-life-expectancy-decline-overdoses-liver-disease-suicide/1680854001/

2017年に米国で生まれた赤ちゃんは78.6才まで生きるだろう、前年は78.7才だった

CDCは三つの要因を挙げた

・薬物過剰使用の増加

・肝疾患の増加

・自殺率の増加

(肝疾患の増加にサプリメントが「貢献」しているよねぇ)

 

-Facebook YouTubeは偽のがん治療動画に対策する

Facebook and YouTube to tackle fake cancer-treatment videos

https://www.news.com.au/lifestyle/real-life/facebook-and-youtube-to-tackle-fake-cancertreatment-videos/news-story/44de653b61880cf949d96c098ea92d06

こうしたインチキ動画はインターネット中に溢れ、それを投稿した人達がかなり儲かる。今や対抗措置がとられる

そのコンテンツは世界で最も脆弱な人々-真にがんと戦っている人達-を食い物にする。

ソーシャルメディア中の動画や議論のスレッドで病気は医者の助言を無視してジュースや生の食品を食べれば治ると主張する。重曹や漂白剤で自閉症が治るという投稿もある。この手の「代替法」がFacebook YouTubeに溢れている。それらは多くの読者を集め中には年に数百万ドルも稼ぐ人もいる

(以下有名な例を挙げている。対策するとは言っているがどうやるのかはわからない)

 

-大麻:CBDについての間違った情報は命に関わる

Cannabis: Misinformation about CBD can be life-threatening

July 10, 2019

http://theconversation.com/cannabis-misinformation-about-cbd-can-be-life-threatening-118676

健康に関するニュースには誇大広告が蔓延していて、特に大麻についてはそうである。最近のニュースの見出しは「CBDがヘロイン依存を治療できる」である。この見出しと実際の研究の知見の正確な解釈は異なる

 

-2017年のアルバータでの653人のオピオイドの死亡のうち77%が男性

Men made up 77% of the 653 opioid deaths in Alberta in 2017: report

Updated: July 9, 2019

https://globalnews.ca/news/5475694/alberta-opioid-deaths-report-housing/

2018年は789人死亡

死者の84%は家族や友人が少なくとも1人薬物使用に気がついていた