2021-12-23

[MFDS]日本産輸入食品の放射能検査の結果

輸入検査管理課

2021.12.10〜2021.12.16

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43238

2021.12.3〜2021.12.9

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43237

 

[MFDS] [部署合同] 福島原子力発電所汚染水放出実施計画案提出に伴う緊急関係次官会議開催 

輸入食品政策課 2021-12-21

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=46018

‣ 日本側の一方的な汚染水海洋放出手続きの進行に深刻な懸念表明

‣ 原安委、日原子力規制委員会に遺憾表明書簡発送

‣ 時間制限のない十分な検討と徹底した検証要求

‣ 国民安全を最優先、海洋環境・食品安全確保のために必要なすべての措置施行

□ 政府は12月21日(14時)、政府ソウル庁舎で国務調整室長主宰の「福島原子力発電所汚染水放出対応関係次官会議」を、ソウルとセジョンをつないで緊急に開催した。

* 9省庁(国調室・外交部・原案委・海事部・科学技術部・環境部・食薬処・福祉部・文体省)

○ 今日の会議は、東京電力が原子力発電所汚染海洋放出実施計画案*を日本原子力規制委員会に提出(今日14時)することにともない、これに応じて汎政府レベルの対応方案議論のために開催した。

*「福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画」の変更認可申請

□ 今回、東京電力が提出した実施計画案は原子力発電所汚染水を海洋放出するのに必要な関連施設および運営方法、汚染水濃度分析、取水・放水方法などに対する内容として、実際の汚染水放出のための必須手続きである、日本原子力規制委員会の審査を要請したものである。

□ これまで政府は周辺国と十分な協議なしで事故原子力発電所汚染水を海洋放出することの不当性に対して、日本政府に契機時ごとに問題を提起してきた。

○ これまで繰り返してきた懸念表明と我が国の持続的な海洋放出撤回要求にもかかわらず、一方的に汚染水海洋放出を推進するための手続きを進めることに対して、再度深刻な懸念を表明し、外交経路でもこのような我が国の立場を伝える予定である。

□ 一方、我が国の透明な情報提供および誠実な協議要求にもかかわらず、日本側が十分に説明していない部分について詳細な解明を要請する内容を入れた政府次元の重点質問要求書も、昨日、日本政府に伝達した。

○ また、今回の東京電力の実施計画案提出に対して、我が原子力安全委員会は日本の原子力規制委員会に書簡を発送するとともに、今日午後、別途説明会による汚染水海洋放出手続きの強行に対する遺憾を再度表明して、実施計画に対する時間制限のない十分な検討と、客観的・独立的審査要求および我が国に対する透明な情報公開を要求する計画である。

□ 政府は今後も国民の健康と安全を最優先に、海洋環境と食品安全を確保するために必要なすべての措置を実施していく。

(韓国は処理水とはいわず汚染水と言い続ける。)

 

[MFDS]医薬品成分含有の海外食品を販売した23業者を摘発 

危害事犯中央調査団 2021-12-20

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=46015

□ 食品医薬品安全処は、食品に使用が禁止されている医薬品成分が含まれた海外食品を輸入・販売したり購入代行して、「輸入食品安全管理特別法」と「食品衛生法」に違反した23社の事業者を摘発し、起訴意見で検察に送検した。

○ 食薬処は、最近、海外食品を購入代行する事例が多くなり、国内基準に合わない海外食品が流通しているという情報を入手して今回の捜査に着手した。

* 購入代行輸入件数:(’18年)200万4,397件(前年比11.01%↑)、(’19年)252万498件(25.75%↑)、(‘20年)329万7,653件(30.83%↑)、(‘21.11月基準)370万2,634件

○ 調査の結果、これらは海外食品を輸入・販売または購入を代行して、営業登録をしていない、または営業者であるが輸入申告をしない方法で6,698個の海外食品(販売金額1億3,943万ウォン)を国内に搬入・流通したことが確認された。

□ 流通した製品を回収・検査した結果、食品に使用が禁止された医薬品成分であるビンポセチン(血流改善剤)6.52〜34.2 mg/g、カバイン(不安治療剤)3.52〜51.6 mg/g、センノシド(便秘治療剤)A 2.17〜6.02 mg/g、センノシドB 3.36〜9.06 mg/gが検出された。

○ ビンポセチンはめまい、頭痛、胸焼けを引き起こしたり、流産や胎児の発達に有害な影響を及ぼすことがあり、カバインは眠気、記憶力の減少、震えを誘発することがある。センノシドは下痢、腹痛、嘔吐などの副作用を引き起こすことがある。

<添付>

1.ビンポセチン検出海外食品 Life Extension Cognitex Elite

2.カバイン検出海外食品 Kava-6、Kava Stress Reliefなど

3.センノシド検出海外食品 日本薬局方センナ(医薬品)、ULTRA SLIMハーブ茶、等

 

[MFDS]国民請願安全検査、市中流通の「食塩」安全 

食品管理総括課/顧客支援担当官 2021-12-14

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=46003

□ 食品医薬品安全処は国民請願安全検査制でピンクソルト*、天日塩などオンラインで販売されている食塩81製品を回収して基準・規格である重金属・不溶分**項目を検査した結果、全て適合した。

* ヒマラヤ鉱山で生産されたピンク色を帯びた天然岩塩(その他塩)

** 重金属(mg/kg):ヒ素(0.5以下)、鉛(2.0以下)、カドミウム(0.5以下)、水銀(0.1以下)/不溶分(%):塩を水に溶かしたときに溶けない成分で、天日塩(0.15以下)、再製塩(0.02以下)、燃焼・溶融塩(3.0以下)、精製塩(0.02以下)、その他塩(0.15以下)

○ 参考に、国民推薦が進行中の請願は、ドリップ式コーヒー包装紙、カプセルコーヒー、ごま油、テープ型ゼリー、酵素食品に対する安全性検査の要求などで、国民の多くの関心と参加を要請した。

 

[MFDS] [報道参考] 小規模食品業者の現場改善事例集の発刊 

食品安全政策課 2021-12-14

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=46000

□ 食品医薬品安全処は、小規模食品業者で発生した主な法令違反事項の改善事例を入れた「小規模食品業者の現場改善事例集」を12月14日製作・配布する。

○ 今回の事例集は、小規模食品会社が参考にできるように既存法令違反・改善事例を提供して、自律的な食品衛生管理を強化するための支援を行い、食品製造・加工業者などの衛生水準を向上させるのために用意した。

<添付>

1.「小規模食品業者の現場改善事例集」主要内容

  1. 現場改善事例

 

[EPA]EPAの新しい報告書は気候変動が米国の季節イベントと人々の健康と環境にどう影響しているのかを示す

EPA’s New Report Shows How Climate Change is Influencing Seasonal Events in the U.S. and Impacting Peoples’ Health and Environment

December 21, 2021

https://www.epa.gov/newsreleases/epas-new-report-shows-how-climate-change-influencing-seasonal-events-us-and-impacting

EPAは新しい報告書「季節性と気候変動:米国で観察された根拠のレビュー」を発表した

熱波の頻度上昇、山火事と花粉の季節の延長などはヒトの健康に影響する

 

[EPA]EPAは飲料水中のPFASの程度をより良く理解するために全国モニタリングを発表

EPA Announces Nationwide Monitoring Effort to Better Understand Extent of PFAS in Drinking Water

December 20, 2021

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-announces-nationwide-monitoring-effort-better-understand-extent-pfas-drinking

飲料水中の29のPFAS化合物とリチウムについて、全国モニタリングを行うため第5規制対象ではない汚染物質のモニタリング規則(UCMR 5)を最終化した

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 184-21

23 December 2021

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/NotificationCircular184-21.aspx

新規申請と提案

・二枚貝のマリンバイオトキシン基準のハーモナイゼーション

・GM Trichoderma reesei由来セリンエンドペプチダーゼ

 

[WHO]2021年重要グローバルヘルスの節目

10 key global health moments from 2021

20 December 2021

https://www.who.int/news-room/spotlight/10-key-global-health-moments-from-2021

グローバルヘルスにおいて壮大な努力の1年だった。ここに10のハイライトを示す

・COVID-19対応における革新と不平等

・危機はおこり持続する イエメン、シリア、アフガニスタン等

・医療サービスの課題に取り組む

・女性のより大きな貢献と課題

・マラリアワクチン

・糖尿病対策新たに強化

・喫煙者減少

・認知症に警告

・気候対策に健康関連主張

・より強いWHOへ

 

[USDA]ペンシルベニア動物園のカナダリンクスにCOVID-19確認

Confirmation of COVID-19 in a Canada Lynx at a Pennsylvania Zoo

Dec 21, 2021

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/sa_by_date/sa-2021/sa-12/covid-lynx-pa

(かわいい写真)

これまでアメリカの動物で確認された事例のまとめは以下

Confirmed cases in animals

https://www.aphis.usda.gov/aphis/dashboards/tableau/sars-dashboard

(犬猫が多いのは仕方ないとしても動物園で結構感染しているのはどうして?)

 

論文

-超加工食品の害を説明するにはタバコスタイルの健康キャンペーンが必要

Tobacco-style health campaigns needed to spell out ultra processed food harms

21-DEC-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/938280

人々はこれらの宣伝されている製品の害を知らない、より強力な健康警告が必要、と公衆衛生専門家が強く求める

BMJ Global Health

「警告:超加工」-本当の食品ではない食品に警告するよう呼びかける

‘Warning: ultra-processed’ — A call for warnings on foods that aren’t really foods

Trish Cotter, Alexey Kotov, Shuo Wang, Nandita Murukutla

https://gh.bmj.com/content/6/12/e007240

(論文ではなくコメント。1stのTrish Cotterの所属はVital Strategies という団体https://www.vitalstrategies.org/。食品に対して「危険、触るな食べるな」という警告を要求する過激さ。災害用備蓄とかしないのだろうか?こういうのをちゃんと批判しないと公衆衛生への信頼が毀損されると思うのだがBMJは既に過激派だし。)

 

-マクドナルドは低から中所得国の子どもに焦点をあわせているようだ、ソーシャルメディアの投稿が示唆する

McDonald’s seems to be focusing on kids in lower-middle income countries, social media posts suggest

21-DEC-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/938256

BMJ Nutrition Prevention & Healthに発表された15カ国でのソーシャルメディアマーケティングの解析。4ヶ月間の合計849の投稿を同定し、高所得国より低から中所得国での投稿数が多かった。

(マクドナルドが嫌いだということはわかった。宣伝規制がある国で投稿が少ないのは当然のような。4ヶ月で108件の投稿が「激しい宣伝」なのか)

 

-COVID-19パンデミック中のイングランドの高齢成人の精神衛生と福祉の急性及び長期変化

Immediate and Longer-Term Changes in the Mental Health and Well-being of Older Adults in England During the COVID-19 Pandemic

December 22, 2021

https://jamanetwork.com/journals/jamapsychiatry/fullarticle/2787196

高齢者はパンデミックによる心理的ストレッサーに上手に適応できなかった、政策は心理的介入やサービス提供を行うべき

 

-生物学的パラドクスががんの謎に新たな知見を提供する

A biological paradox offers new insights into the mystery of cancer

22-DEC-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/938805

動物に細胞が多いほど、長く生きるほど突然変異が蓄積してがんにつながる可能性があると考えられるが、象や鯨のような大きな長生き動物はがんが少ない。この謎をPetoのパラドクスとよぶ。Natureに発表された新しい研究で、191種110148個体の動物園の哺乳類の記録を解析した。その結果、がん死亡リスクは身体の大きさや寿命と概ね関係なかった。パラドクスの解決は、より大きくより長く進化してきた種は同時にがんへの耐性も進化させてきたことにある

(同じ種(人間)の中では身体サイズが大きい方ががんリスクが高い)

 

-ドイツの2018/2019冬のCampylobacter enteritisピークの調査

Investigating the Campylobacter enteritis winter peak in Germany, 2018/2019

Bettina M. Rosner et al.,

Scientific Reports volume 11, Article number: 22902 (2021)

https://www.nature.com/articles/s41598-021-02423-8

クリスマスと新年の休暇後のカンピロバクター症のピークの原因として鶏肉フォンデュとラクレットグリルが関連

(微生物だけどおもしろかったので。生の鶏肉を食卓に出すんだ?)

 

-Nature エディトリアル

岐路に立つ持続可能性

Sustainability at the crossroads

21 December 2021

https://www.nature.com/articles/d41586-021-03781-z

SDGsを介して2021年を振り返る

2021年:多数の危機の年

気候危機と闘う

捉えどころの無い生物多様性保護

フードシステム改良

国連センターからの強い動き

協力と内包

将来を見据える

 

-Nature’s 10

https://www.nature.com/immersive/d41586-021-03621-0/index.html

2021年の科学を形作る10人

Winnie Byanyima: ワクチン戦士

Friederike Otto: 気候探偵

Zhang Rongqiao: 火星探索者

Timnit Gebru: AI 倫理のリーダー

Tulio de Oliveira: 変異株追跡者

John Jumper: タンパク質予想者

Victoria Tauli-Corpuz: 先住民擁護者

Guillaume Cabanac: 偽装探偵

Meaghan Kall: COVIDコミュニケーター(公務員で、職務ではないが政府のデータを説明した、ボスは勧めもせず止めもせず、)

Janet Woodcock: 医薬品主任

 

-Natureニュース

中国の致死的実験室爆発はより広範な安全上の恐れを強調する

Fatal lab explosion in China highlights wider safety fears

22 December 2021  Andrew Silver

https://www.nature.com/articles/d41586-021-03589-x

大学の実験室で爆発があって死者が出たことで中国の科学者が標準的安全性プロトコールと監視の欠如を懸念する

10月に中国の大学(南京航空航天大学)で実験室の爆発があって二人が死亡した。状況はよくわかっていない。中国では大学の実験室でしばしば爆発と化学の学生を含む死亡が報告されている。

 

その他

-スリランカは食料危機を警告した次の日に農業大臣を解職

Sri Lanka sacks agriculture secy day after he warned of food crisis

by Press Trust of India December 23, 2021

https://www.eastmojo.com/world/2021/12/23/sri-lanka-sacks-agriculture-secy-day-after-he-warned-of-food-crisis/

Gotabaya Rajapaksa大統領は農業大臣Udith Jayasinghe博士を排除してDMLD Bandaranayakeにした。Jayasinghe氏が食料危機の可能性を警告しその事態の緩和策を示唆したためと観測筋はみている

 

-「ホメオパシーと予防接種には明確な概念上の類似点がある」ノー、そんなものはない

“There is a clear conceptual similarity between homeopathy and vaccination” NO, THERE ISN’T!

Edzard Ernst

Wednesday 22 December 2021

https://edzardernst.com/2021/12/there-is-a-clear-conceptual-similarity-between-homeopathy-and-vaccination-no-there-isnt/

ドイツでは反ワクチン運動は驚くほど強力で、それが予防接種率の違いの主な理由の一つである。その少なからぬ部分は、ドイツでたくさんの反ワクチンプラクティショナーがいることによる。ドイツ古典的ホメオパシー協会が最近発表した記事を紹介する

(以下略。)

 

2021-12-22

[EU]査察報告

ラトビア―農業フードチェーンに沿った不正行為に関する実態調査

Latvia 2021-7146―Fact-finding study on fraud along the agri-food chain in accordance with Regulation (EU) 2017/625

03/12/2021

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4432

2021年6月14~21日にラトビアで実施した、農業フードチェーンの不正と戦う全国協定の適合性と効果的な実施に関する情報を収集したリモートによる実態調査の結果。ラトビアの農業フードチェーンにおける不正行為を検出するための管理システムは十分に確立され、優良慣習が開発されている。他機関のよい協力が得られ、優先分野に焦点を当てることで食品不正との戦いは進展したが、同じ分野に焦点を当て続けることで、他の管理分野の不正行為の可能性は十分考慮されていない。ラトビアの既存の食品法に基づき、執行は罰金を科すことと是正措置に依存しているが、不正から得た経済的利益に見合った罰則への対策が取られていない。 

 

[EFSA]意見等

-アンモニア処理によるピーナッツ油かすのアフラトキシンの解毒過程に関する申請の評価

Assessment of an application on a detoxification process of groundnut press cake for aflatoxins by ammoniation

EFSA Journal 2021;19(12):7035  21 December 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7035

(科学的意見)

欧州委員会からの要請を受けて、フードチェーンの汚染物質に関するEFSAのパネル(CONTAM)は、アンモニア処理によるピーナッツ油かすのアフラトキシンの解毒工程の申請に関する科学的意見を提出した。具体的には、飼料の解毒工程は2015年5月19日のEU委員会規則2015/786で規定された受容性基準に従うことが求められている。CONTAMパネルは、ピーナッツ油かすのバッチから汚染物質を除去する工程の有効性や、その工程が製品の特性や性質に有害影響を与えないことを論証する情報について、飼料企業管理者が提出したデータを評価した。文献によると、この工程はアフラトキシンの量を法的制限未満に削減できる可能性があるが、パネルは、飼料企業管理者が提出した実験的なデータに基づき、提案した解毒工程は2015年5月19日のEU委員会規則2015/786で提出された許容性基準への適合を確証できないと結論した。パネルは、この工程が再現でき信頼できるものだと確信し、解毒が不可逆であることを論証するために、選択した条件下でこの工程の前後の十分なサンプル検査を推奨した。さらに、処理した飼料の抽出物及び特定した分解生成物の遺伝毒性試験が必要である。最後に、出発物質と比べて、アンモニア処理された製品を与えられた動物用ミルクのAFB1 から AFM1への排出物の移行割合や、飼料材料の栄養価のアンモニア処理工程の変化についての情報を提出する必要がある。

 

-EFSAの「複数の化学物質への混合暴露のヒトのリスク評価用に化学物質を評価グループに分類するための科学的基準に関するガイダンス文書」案についてのパブリックコメント募集結果

Outcome of the public consultation on the draft EFSA ‘Guidance Document on Scientific criteria for grouping chemicals into assessment groups for human risk assessment of combined exposure to multiple chemicals’

17 December 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-7029

(技術的報告書)

この報告書は、パブリックコメント募集や国際的なワークショップから受け取り、2021年11月17日の本会議で科学委員会の作業グループや科学委員会による検討後に対処したコメントを提示している。

 

-複数の化学物質への混合暴露のヒトのリスク評価用に化学物質を評価グループに分類するための科学的基準に関するガイダンス文書

Guidance Document on Scientific criteria for grouping chemicals into assessment groups for human risk assessment of combined exposure to multiple chemicals

EFSA Journal 2021;19(12):7033 17 December 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7033

(ガイダンス)

このガイダンス文書は、複数の化学物質への混合暴露のヒトのリスク評価用に、化学物質を評価グループに分類するための科学的基準や優先手段を適用する、統一した柔軟な方法論を提供している。EFSAのリスク評価の関連で、問題の定式化ステップは、通常、法的要件に基づいてリスク管理者が設定する規制基準を通して、委託事項で評価されるべき化学物質を定義している。これらの化学物質を評価グループに分類するのに、ハザード主導の基準などの科学的基準が使われることがある。このガイダンス文書では、構造化された証拠の重みアプローチから利用できる判断基準(すなわち共通の作用機序あるいは有害性発現経路)として毒性に関するメカニズム情報を用いて化学物質を評価グループに分類するために、ハザード重視の基準を適用する枠組みが提案された。だが、そのようなメカニズムデータが得られない場合、一般的な有害影響を用いて分類してもよい。特に化合物のクラスに代謝情報が得られていて、一般に毒性学に関連する代謝物が共有されている場合には、トキシコキネティクスデータも分類に役立つ。さらに、優先順位付けの方法は、優先順位の低い化学物質を特定し、評価グループの化学物質の数を減らす手段を提供する。優先順位付けの方法には、複合リスクに基づいたアプローチ、単一の化学物質のリスクに基づいたアプローチ、暴露主導のアプローチが含まれる。ハザード重視の基準の実際の適用や、評価グループでの化学物質分類の優先順位付け方法の使用を説明するために、ケーススタディが提供されている。今後の作業への助言が議論された。

 

-DietExツール:主な特徴とユーザーガイド

DietEx tool: main features and user guide

2021/12/17

https://www.youtube.com/watch?v=HutDjJEpyMs

YouTube動画

 

-スモークフレーバーの申請手続きに関するウェビナー

Webinar on application procedure for smoke flavourings

2021/12/17

https://www.youtube.com/watch?v=Fq-2nz1MzNM

YouTube動画

 

[FDA]FDAはアカシア(アラビアガム)を食物繊維とする市民請願を許可する

FDA Grants Citizen Petition on Acacia (Gum Arabic) as a Dietary Fiber

December 17, 2021

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-grants-citizen-petition-acacia-gum-arabic-dietary-fiber

米国食品医薬品局は本日、アカシアガムとしても知られる「アカシア(アラビアガム)」をFDAの食物繊維の定義に含むよう提案する意向を発表した。この措置は、Nexira、Alland & Robert、Importers Service Corporationからの市民請願に応えて行われるものである。

栄養及びサプリメントの成分表示に示すことのできる食物繊維には、植物に「本来備わっている自然のまま」の特定の天然繊維と、FDAがヒトの健康に役立つ生理学的効果があると定めた、添加される単離されたまたは合成の非消化性の可溶性及び不溶性炭水化物が含まれている。

FDAは2016年の栄養成分表示最終規則の中で食物繊維の定義を設定した。FDAは入手可能な証拠に基づき、アカシアガムは血糖値を上げる炭水化物を含む食事と一緒に食べた後に、血糖値とインスリンの量を下げるのに役立つことを科学的根拠が支持していると決定した。

アカシアガムのこの通知で、18種類の非消化性炭水化物(広範な種類の混合植物細胞壁繊維を含む)は食物繊維の定義に含まれるか、FDAが食物繊維の定義への追加を提案しようとしている非消化性炭水化物である(リストは食物繊維に関するQ&A参照)。

これらの繊維のうち7つは食物繊維の定義を満たすものとして栄養成分表示の最終規則に特定された。FDAが食物繊維の規制定義に追加の繊維を加えるための規制作成を完了するまで、FDAは栄養及びサプリメントの成分表示上の食物繊維の表記にこれらの追加の繊維の量を含むよう、製造業者に執行の裁量権を行使することにしている。企業は追加の繊維を食物繊維の定義に加えることを要請する市民請願をいつでも提出できる。請願は提出順に審査される。

 

追加情報

・アカシア(アラビアガム)認証付与文書

Acacia (Gum Arabic) Granting Letter

https://www.regulations.gov/document/FDA-2020-P-2357-0018

 

・市民請願として提出された分離または合成の非消化性炭水化物の有益な生理学的効果に関する科学的評価(21 CFR 10.30)

Scientific Evaluation of the Evidence on the Beneficial Physiological Effects of Isolated or Synthetic Non-Digestible Carbohydrates Submitted as a Citizen Petition (21 CFR 10.30)

https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/guidance-industry-scientific-evaluation-evidence-beneficial-physiological-effects-isolated-or

 

[FDA]農産物安全性規則における農業用水要件の変更案についての公聴会

Public Meetings on the Proposed Changes to Agricultural Water Requirements in the Produce Safety Rule

FEBRUARY 14, 2022

https://www.fda.gov/food/workshops-meetings-webinars-food-and-dietary-supplements/public-meetings-proposed-changes-agricultural-water-requirements-produce-safety-rule-02142022

2022年2月14日と25日

 

[NTP]発がん物質報告第15版

15th Report on Carcinogens

https://ntp.niehs.nih.gov/whatwestudy/assessments/cancer/roc/index.html

新しいもの8つ(三酸化アンチモン、水の消毒副生成物としてのハロ酢酸類、ヘリコバクター・ピロリ)加えて合計256

 

[ANSES]ウシが金属断片を飲み込むのをより良く予防する方法

How to better prevent risks of ingestion of metal fragments by cows

24/11/2021

https://www.anses.fr/en/content/how-better-prevent-risks-ingestion-metal-fragments-cows

牛の飼料に異物、特に金属が誤って混入することがある。金属を飲み込むと内臓を傷つけ、最悪の場合死に至ることもある。Robin des Bois協会からの依頼を受け、ANSESはこの度、問題の程度を把握するための専門家評価報告書を発表した。本報告書では、牛が金属片を飲み込むリスクを低減するための予防措置を勧め、傷害を回避するための有効な方法として磁石の投与が可能であることを示唆する。

ANSESの作業部会は、食肉処理場、剖検時、農場で収集したデータ及び科学文献から集めたデータに基づき、フランスでは少なくとも7~20%の牛が金属異物摂取の報告があると推定する。牛の頭数は1,000万頭以上であり、この推定値は問題の大きさを示す。牛の胃の中に異物があることは、農場での活動に関連し、牛の健康や福祉に多様な影響を与える。少数の事例では、異物の摂取により、痛みや深刻な怪我を引き起こすことがある。毎年、約30,000頭の枝肉が、異物摂取による損傷のため、全体又は部分的に消費から排除される。また、異物とそれに伴う損傷が原因で、年間約29,000頭の牛が牧場で死亡している。これらの数字を合わせると、影響はフランスの牛数の約0.6%に相当する。

牛の胃の中で最も多く発見される異物は金属物

牛の胃の中で最も多く見つかる異物は、長さ数センチの針金、次いで釘である。牧草やサイレージの防水シートを固定するために使われた古いタイヤの金属部品、生け垣を切ったときに折れたフェンスの破片及び建築現場からの廃棄物など、農場周辺の活動で発生したものが最も多い。機械化された方法で外から飼料を持ち込むことで、流通飼料に「金属片が集中する」傾向がある。例えば、落ちたフェンスの破片が刈った草と一緒に拾われたり、古いタイヤの鋼線がサイレージの中に落ちたりすることがある。

牛の金属片への暴露を減らすためのベストプラクティス

異物の飲み込みによる怪我を防ぐには、まず発生源に対処することである。専門家は、牛の環境に金属片が存在しないようにするための勧告を発表している。例えば、飼料を覆う防水シートの固定に古タイヤを使用しない、飼料用農機具に強磁性物を引き寄せるための電磁石を設置する、といった勧告がある。また、フェンスや生け垣の手入れ、牧場周辺の建築現場などでは、金属片が残らないように特に注意しなければならない。

深刻な傷害を予防する磁石

深刻な損傷を予防するために、畜産農家では磁石をよく使う。数センチ程度の磁石を経口投与し、牛の胃の中に入れる。磁石が金属片を引き寄せ、捕えることで、金属片が移動して心臓や横隔膜などの脆弱な臓器に損傷を与えるのを予防する。この装置の有効性は実証されていて、例えば、ケベック州の酪農場で行われた調査では、磁石を体内に入れた動物は、入れていない動物に比べ、異物混入による疾患と診断される確率が半分になった。

磁石の経口投与による外傷は稀であると示す文献データもあり、磁石投与による動物福祉へのリスクは極めて低い。たとえ磁石が1年以内に劣化したとしても、その成分は動物や動物性食品を摂取するヒトにとって健康上の問題にはならないだろう。

専門家は、深刻な症状の発生を避けるために、最初の疑わしい兆候で、金属物を飲み込む動物のリスクに応じて、磁石投与を推奨する。特に、飼育している他の動物がすでに異物の摂取による影響を受けている場合や、農場が旧紛争地域や軍事施設などのリスクの高い地域にある場合は、磁石の使用を検討することができる。異物の摂取に関連するリスクを抑えるには、まず摂取リスクを予防し、次にその影響を抑えることが重要である。

 

[HK] 食品中のプロセス汚染物質(製造副生成物) - 懸念すべきか?

Process Contaminants in Food – Should I be Concerned?

15 Dec 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_185_01.html

アクリルアミド、グリシジルエステル(GE)、3-モノクロロプロパン-1,2-ジオールエステル(3-MCPDE)などのプロセス汚染物質は、健康に影響を及ぼす可能性がある。一般消費者や事業者が食品中の含有量を減らす方法を紹介する。

アクリルアミド

アクリルアミドは、ジャガイモやパンなどのデンプン質の食品を高温で調理すると、メイラード反応により生成される。食品を120℃以上で加熱調理又は加工すると、天然に存在する遊離アミノ酸アスパラギンと食品中のグルコースやフルクトースなどの還元糖が化学反応を起こす。一般に、高温かつ長時間の調理ほど、アクリルアミドが多く生成され、ビスケット、チップス、フライドポテト、トーストなどの焼き菓子や揚げ物の多くは、比較的高濃度のアクリルアミドを含む。煮る、蒸す、では通常はアクリルアミドが形成されない。    

動物実験では、アクリルアミドが生殖及び発育障害、がんの発症リスクと関連することが明らかにされた。よって、食事からのアクリルアミドの摂取は少なくするべきである。

ジャガイモやパンなどのデンプン質の食品を家庭で揚げる、焼く、トーストするあるいはローストする場合、黄金色か、より明るい色にすべきである。揚げ物や焼き物用のジャガイモを冷蔵庫で保存すると、還元糖が多く生成され、その後の加熱調理でアクリルアミドが生成されやすくなる。さらに、野菜を炒める前に湯通しする、煮る、又は蒸す、加熱調理もアクリルアミドの生成を抑えるのに有効である。

GEと3-MCPDE

GE及び3-MCPDEは、工業的精製において、油を約160 ℃以上で加熱すると発生する。食用油(植物油など)及びそれを含む食品(ビスケット、フライドポテト及びマーガリンなど)に含まれる。特に、パーム油とその関連食品は、GEと3-MCPDEをより多く含む。

GE及び3-MCPDEにおいては、消化されてグリシドールと3-モノクロロプロパン-1,2-ジオール(3-MCPD)が放出されることが健康への懸念となる。動物実験では、グリシドールは遺伝子を傷つけ、3-MCPDはラットの腎臓や雄の生殖器系に影響を与える可能性が示されている。よって、食事からの摂取量も少なくするべきである。

 

[DEFRA]食品中残留農薬:2021年四半期モニタリング結果

Pesticide residues in food: quarterly monitoring results for 2021

Last updated 9 December 2021

https://www.gov.uk/government/publications/pesticide-residues-in-food-quarterly-monitoring-results-for-2021

<2021年第2四半期>

今年の計画では 396 種の農薬を測定しており、第 2 四半期には食品 21品目について 705サンプルを検査した。705検体のうち、323検体から残留物が検出され、そのうち22検体で 最大残留基準値(MRL)を超過した。

MRL を超過し、短期リスク評価を実施したものは次の通り:バナナのクロルピリホス及びチアベンダゾール、さや付きマメ(Guar beans)のオメトエート、グレープフルーツのクロルピリホス、クロルピリホスメチル、イマザリル、及びチアベンダゾール、メロンのイマザリル、オリーブオイルのジメトエート及びクロルピリホス。ほとんどのケースで健康への影響はありそうもない、又は予想されないと結論された。

英国では認可されていないが、一部の輸入食品に含まれる残留農薬による遺伝毒性の健康影響の可能性についても検討する必要があったが、現在のレベルであれば、遺伝毒性による健康への悪影響のリスクは低いと結論づけた。さらに、個々の品目の長期暴露スクリーニング評価では、長期的な健康への悪影響の可能性を示すものはなかった。

サンプルはEU 離脱後に収集されたもので、グレートブリテン(GB)と北アイルランド(NI)とでサンプルの扱いは区別した。GBサンプルはGBのMRLが適用され、NIサンプルはEU のMRLを含めEU食品法が一部適用される。

*Results of Quarter 2 2021

https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/1039287/prif-monitoring-2021-quarter2.pdf

 

[FSS]消費者と企業がより良く環境に優しい選択をするための支援

Helping consumers and businesses make better, greener choices

20 DECEMBER 2021

https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/helping-consumers-and-businesses-make-better-greener-choices

第二回ポストCOP26会議ブログでは、スコットランド食品基準局(FSS)の主任科学アドバイザーであるDavid Gally教授が、気候変動がすでに消費者の行動を変え、食品業界にリスクとチャンスの両方をもたらしていることについて語る。

 

[FSS]偽造アルコールは健康に深刻な損傷を引き起こすと基準局は警告する

Counterfeit alcohol can seriously damage your health, warn standards agencies

17 DECEMBER 2021

https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/counterfeit-alcohol-can-seriously-damage-your-health-warn-standards-agencies

スコットランド食品基準局(FSS)は特にクリスマスシーズンは偽物のアルコール飲料に注意するよう警告する。偽物のアルコールの見分け方、また、それによる健康リスクに関する情報。

 

[FDA] 2022年に公衆衛生上の必要不可欠なニーズを満たす

Fulfilling Essential Public Health Needs in 2022

12/20/2021

https://www.fda.gov/news-events/fda-voices/fulfilling-essential-public-health-needs-2022

 FDAは公衆衛生と消費者保護、科学技術に対応するための組織の近代化、緊急事態への備えと対応について総括し、2022年に向けて2021年を振り返る。

 

[FSAI] Alge Kelp Streifenの海藻は高濃度のヨウ素のためリコール

Recall of a Batch of Alge Kelp Streifen Seaweed Due to Elevated Iodine Level

Friday, 17 December 2021

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/seaweed_recall.html

中国産Alge Kelp Streifenの海藻はヨウ素濃度が高いため、リコール。製品写真あり。

 

[FSAI]安全でない濃度のデルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)が含まれていたため、Kama Hemp CBD Oil をリコール

Recall of Kama Hemp CBD Oil Due to the Presence of Unsafe Levels of Delta‐9‐tetrahydrocannabinol (THC)

Friday, 17 December 2021

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/kama_hemp_cbd_oil.html

安全でない濃度のデルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)が含まれていたため、 アイルランド産Kama HempのCBD Oilをリコール。製品写真有り。

 

[MPI]カンタベリーのバンクス半島での貝に関する公衆衛生警告

Public health warning about shellfish in Banks Peninsula, Canterbury

17 December 2021

https://www.mpi.govt.nz/news/media-releases/public-health-warning-about-shellfish-in-banks-peninsula-canterbury/

MPI (ニュージーランド一次産業省)はカンタベリーのバンクス半島全域で貝の捕獲をしないよう市民に公衆衛生警告を出した。この地域で採取された貝サンプルの定期検査で、下痢性貝毒のレベルが MPI 設定の安全基準値 0.16 mg/kg を3倍近く上回った。

 

[TGA]'Banana Boat'日焼け止めスプレーSPF 50+(エアロゾル日焼け止め)

'Banana Boat' Sunscreen Sprays SPF 50+ (aerosol sunscreen)

22 December 2021

https://www.tga.gov.au/alert/banana-boat-sunscreen-sprays-spf-50-aerosol-sunscreen

オーストラリアに供給された4バッチからベンゼンが検出されたため以下の三製品の全てのバッチをリコール。

ベンゼンはヒト発がん性で、日焼け止めの成分ではなく原料汚染が疑われる。日焼け止め製品中のベンゼンは、オーストラリアでは2ppm以下と定められている。これは最大使用量で毎日70年間使った場合の余剰がんリスクが10万分の1を超えないように計算されている。TGAのラボが最近完了した製品検査で、2.3ppmから5.2ppmのベンゼンが4バッチから検出された

 

[IARC]IARCはIARCモノグラフの50年を祝う

IARC celebrates 50 years of the IARC Monographs

21 December 2021

https://iarc.who.int/news-events/iarc-celebrates-50-years-of-the-iarc-monographs/

1971年にスイスジュネーブで第一回モノグラフ会合が開催されてから50年

記念ロゴを作った

 

[RIVM]COVID-19は減少傾向、一方予防接種と感染歴はオミクロンへの保護は有意に少ない

Downward trend in COVID-19, while vaccination and previous infection offer significantly less protection against Omicron

12/21/2021

https://www.rivm.nl/en/news/downward-trend-in-COVID-19-while-vaccination-and-previous-infection-offer-significantly-less-protection

入院はその前の州から33%減少、検査陽性者は19%減少

オランダでは年末前にオミクロンが多くなる予想

2021年12月21日に議会への説明(リンクあり、オランダ語)を行った。ブースター摂取後にオミクロン変異株感染への保護が明確に増加する。また重症化リスクがデルタと違うかどうかは今後数週間で明らかになるだろう

 

論文

-米国の施設で使われているあるいは作られている広範なクラスのカーボンナノチューブとナノファイバーのマウスモデルでの組織病理

Histopathology of the broad class of carbon nanotubes and nanofibers used or produced in U.S. facilities in a murine model

Kelly Fraser  et al., Part Fibre Toxicol 2021 Dec 20;18(1):47.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34923995/

C57BL/6マウス雄に40マイクロgの9種類のカーボンナノチューブ/ファイバーのうちのどれかを暴露して組織病理学的変化を観察した。結果や重症度は物理性状や凝集による。ヒト線維芽細胞単一培養では in vivoの繊維化を予測するには不十分

 

-オメガ3魚油サプリメントが鬱を予防しないことが臨床試験で明らかになる

Clinical trial reveals that omega-3 fish oil supplements do not help prevent depression

21-DEC-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/938714

JAMAに発表されたこの種のものでは最大規模の臨床試験

Vitamin D and Omega-3 Trial-Depression Endpoint Prevention (VITAL-DEP)

 

-COVID-19:我々はここからどこに行くのか?

COVID-19: where do we go from here?

The Lancet EDITORIAL| VOLUME 398, ISSUE 10318, P2207, DECEMBER 18, 2021

2021年最初のエディトリアルではワクチン、食料、財政などへの公平なアクセスには世界的協力が必要であると書いたがその要求は満たされなかった。2021年はワクチンや治療法の開発において科学の途方もない貢献が賞賛されるべきだが政治的社会的障壁が大きかった。

 

その他

-ケネディは如何にしてCOVID-19の中で反ワクチン巨大機関を築いたのか

How a Kennedy built an anti-vaccine juggernaut amid COVID-19.

Smith MR  Associated Press, Dec 15, 2021

https://apnews.com/article/how-rfk-jr-built-anti-vaccine-juggernaut-amid-covid-4997be1bcf591fe8b7f1f90d16c9321e

Robert F. Kennedy Jr.とその団体Children’s Health Defenseについて

多くのNPOや事業者がパンデミック中に苦闘する中、Children’s Health Defenseは2020年には収入を二倍以上の680万ドルに増やした。サイトのアクセスはパンデミック以前は月15万だったのが月470万近くになった。もともと何年も反ワクチン活動の重要人物だったがCOVID-19で新たなレベルに到達した

 

(RFK Jrといえばこの人

ttps://ameblo.jp/yamada-masahiko/entry-12526961899.html

最新記事では小山市がやばい?

ttps://ameblo.jp/yamada-masahiko/entry-12716642402.html

 

-何百万人もがCOVID-19デマを受け入れ、それがワクチンやブースターへの躊躇いに関連する

Millions embrace COVID-19 misinformation, which is linked to hesitancy on vaccination and boosters

DECEMBER 17, 2021 

by Annenberg Public Policy Center of the University of Pennsylvania

https://medicalxpress.com/news/2021-12-millions-embrace-covid-misinformation-linked.html

2021年11月21日に行われた4回目の調査

(イベルメクチンがCOVID-19の効果的治療薬だとする人が18%で9月の10%より増加している)

 

-デマ医者 誤解を招くための免許

DISINFORMATION DOCTORS

LICENSED TO MISLEAD

https://debeaumont.org/wp-content/uploads/2021/12/dBF-NLFD-Disinformation-Doctors-report-vf.pdf

de Beaumont財団とNo License for Disinformation デマに免許を与えるな(州の医事当局にデマを拡散する医療従事者の免許停止するよう求める運動団体)によるレポート

・声の大きい少数の医師が意図的にCOVID-19やワクチンについてのデマを拡散している。それは命をリスクに晒す行為であり専門家としての誓約を破るものである

・州の医事当局には処分を行う権限と義務がある

・アメリカ成人の10人中9人はデマを拡散する医師は説明責任があると考える

・州医事当局は直ちに対応すべきである

 

-SMC UK

Boris Johnsonがイングランドではクリスマス前に新たな対策をとることはないと言っていることへの専門家の反応

expert reaction to Boris Johnson saying there will be no new measures in England before Christmas

DECEMBER 21, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-boris-johnson-saying-there-will-be-no-new-measures-in-england-before-christmas/

首相がtwitterでクリスマス前に新たな対策は導入しないと発表した

Warwick大学医学部ウイルス学者で分子腫瘍学教授Lawrence Young教授

極めてリスキーで近い将来さらに厳しい制限につながる可能性が高い

King’s College London精神衛生防御教授Neil Greenberg教授

クリスマスの祝祭ができるという発表は多くの人の精神衛生にポジティブな影響があるだろう。しかしNHSの職員には歓迎されないだろう

Vaccines in Practiceのもと編集者でかつてBMA公衆衛生医学委員会座長の、引退した感染症コンサルタントPeter English博士

これは内閣にとって極めて思い切った(brave)立場である

1月にNHSやその他サービスが圧倒されるのは避けられないようである。できることは、法的義務がなくても感染対策をすることである

 

 

2021-12-21

[Defra]英国で保護するために日本から提案されたGI製品名:反対の機会

Japanese GI product names proposed by Japan for protection in the UK: opportunity to object

21 December 2021

https://www.gov.uk/government/publications/japanese-gi-product-names-proposed-by-japan-for-protection-in-the-uk-opportunity-to-object

日英包括的経済連携協定で合意されたお互いの国の地理的表示(GIs)保護同意での追加GIについて。手続きの一環として反対意見提出機会を設ける

 

書式 反対意見:日本のGI製品名

Statement of objection: Japanese GI product names

21 December 2021

https://www.gov.uk/government/publications/statement-of-objection-japanese-gi-product-names

英国で保護するために日本から提案されたGI製品名(39)について、反対したい場合それぞれの製品名を指定の書式に記載して2022年2月21日までにDefraの担当部署に送ること

(defraのサイトに日本語が表示されているのが新鮮)

 

[IARC]プレスリリース

-サブタイプ毎の一次肝がんの、世界、地域、国の負荷

Global, regional, and national burden of primary liver cancer by subtype

20 December 2021

https://iarc.who.int/news-events/global-regional-and-national-burden-of-primary-liver-cancer-by-subtype/

European Journal of Cancer

 

-過体重の閉経後乳がんサバイバーでのメトホルミンと減量の無作為化試験のエピジェネティック加齢解析

An epigenetic aging analysis of randomized metformin and weight loss interventions in overweight postmenopausal breast cancer survivors

20 December 2021

https://iarc.who.int/news-events/an-epigenetic-aging-analysis-of-randomized-metformin-and-weight-loss-interventions-in-overweight-postmenopausal-breast-cancer-survivors/

Clinical Epigeneticsに発表。メトホルミン、減量、それぞれ単独あるいは組み合わせによる介入6ヶ月でエピジェネティック加齢に意味のある関連は見られなかった

(メトホルミンをアンチエイジングとか宣伝して個人輸入やら適用外処方やら勧めている人たちがいる)

 

-IARCは小児がんについて初めてのWHO腫瘍分類を発表する

IARC to publish first-ever WHO Classification of Tumours volume on childhood cancers

17 December 2021

https://iarc.who.int/news-events/iarc-to-publish-first-ever-who-classification-of-tumours-volume-on-childhood-cancers/

その概要をCancer Discoveryにレビューとして発表

 

-第三回年次IAEA–IARC–WHO協議

Third annual IAEA–IARC–WHO consultation

20 December 2021

https://iarc.who.int/news-events/third-annual-iaea-iarc-who-consultation/

integrated mission of the Programme of Action for Cancer Therapy (imPACT)レビューの方法論を議論するためのオンライン会議を2021年12月13-14日に開催した

 

imPACTレビュー

https://www.iaea.org/services/review-missions/impact-reviews

 

論文

-がん患者および既往者のダイエタリーサプリメント使用

Dietary supplement use by individuals living with and beyond cancer

20-DEC-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/938048

がん予防ガイドラインでは健康的な食生活と運動を勧め、ダイエタリーサプリメントは推奨しない。しかしがん患者やサバイバーは再発リスクを減らすためダイエタリーサプリメントを使用している。CANCERに発表された英国のがんと診断された1049人の調査。

・40%がダイエタリーサプリメントを使用

・19%がダイエタリーサプリメントががん再発リスクを減らすと信じている

・女性、食事助言に従って野菜果物をとっている人、ダイエタリーサプリメントががん再発リスク削減に重要だと信じている人がダイエタリーサプリメントをとる可能性が高い

・肥満の人はダイエタリーサプリメントを使用する可能性は低い

・最もよく使われていたのは魚油で参加者の13%

・乳がん患者の15%がカルシウム(ビタミンD有りあるいは無し)を使用

 

-COVID-19パンデミック中の飲酒は肝疾患と死亡の増加につながると予想される

Alcohol consumption during the COVID-19 pandemic projected to cause more liver disease and deaths

20-DEC-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/938595

Hepatologyに発表された米国の研究。飲酒習慣のある成人のパンデミック中の暴飲が21%増加した、これが1年続くと2040年までのアルコール関連肝障害による追加死亡が8000人、肝障害は18700人、肝がんが1000人と予想。飲酒増加が1年以上続くとさらに死亡率が増加する。

(日本の場合パンデミックで暴飲が増えたという報告はあまり聞かないような。もちろん増えた人もいるだろうけれど。

酒レポート 令和3年3月

表2 コロナ禍における酒類の消費動向(令和2年)

https://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/shiori/2021/pdf/001.pdf

金額なので量はわからないが)

 

-「頻繁に受診する人」がイングランドの家庭医相談の10件中4件を占める

‘Frequent attenders’ comprise 4 in every 10 family doctor consultations in England

20-DEC-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/938120

彼らは総合診療医に他の患者より5倍多く来て、過去20年間にその割合は増加している

BMJ Openに発表された20年にわたる17億件近くの受診の解析。地域や病院の数には影響を受けないようだ。頻繁に受診する人は、女性、高齢、社会的心理的問題が多い、精神疾患用医薬品を使用している、医学的に説明できない症状をもつ、病状が長期にわたる、可能性が高い

 

-砂糖入り飲料の消費者価格上昇後の青少年の体重関連アウトカムの変化

Changes in Weight-Related Outcomes Among Adolescents Following Consumer Price Increases of Sugar-Sweetened Beverages

Tadeja Gračner et al.,

JAMA Pediatr. Published online December 13, 2021.

https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/article-abstract/2786784

2014年のメキシコの砂糖入り飲料(SSB)税による価格の変化について。SSBの値段が10%増加することは少女の過体重または肥満の3%の相対的減少に関連した。体重関連アウトカムの改善は小さく、主に最も体重の重い少女で、課税後の価格が10%以上上がった都市で観察された

2014年以前のこの研究の対象となった12654人の平均年齢11.38才の青少年の46%が肥満または過体重であった。価格変更から2年以内で10%以上値段が上がった場合の少女の肥満または過体重の減少が絶対値で1.3%、相対値で3%。少年では関連なし

 

エディトリアル 砂糖飲料税と集団健康アウトカム

Sugar-Sweetened Beverage Taxes and Population Health Outcomes

Jennifer Falbe et al.,

JAMA Pediatr. Published online December 13, 2021.

(微妙な結果。課税推進派はこれが有効性の根拠だと宣伝している)

 

SMC NZ

-Covid-19予防接種による二人目の「可能性が高い」死亡-専門家の反応

Second ‘probable’ death from Covid-19 vaccine in NZ – Expert Reaction

20 December 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/12/20/second-probable-death-from-covid-19-vaccine-in-nz-expert-reaction/

26才の男性がCovid-19ワクチン後心筋炎で死亡した

独立した安全性モニタリング委員会は、この心臓の炎症は治療可能で有りワクチン接種の時に人々に症状を周知させるべきであるという。委員会はワクチンのベネフィットはそのような希な副作用のリスクを遙かに上回るという

専門家の意見略

 

-新しい二つのワクチン展開が前途に-専門家の反応

Two new vaccine rollouts lie ahead – Expert Reaction

21 December 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/12/21/two-new-vaccine-rollouts-lie-ahead-expert-reaction/

5-11才への接種とブースター接種

 

-夏の間オミクロンをNZから遠ざけるための計画-専門家の反応

The plan to keep Omicron away from NZ over summer – Expert Reaction

21 December 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/12/21/the-plan-to-keep-omicron-away-from-nz-over-summer-expert-reaction/

政府はブースター接種(2回目接種取後6ヶ月から4ヶ月に短縮して医療従事者と国境労働者に義務化)、隔離期間(10日に延長して自主隔離は廃止)、国境の管理を変更する

専門家の意見略

(ワクチンの副作用死を報道するNZのメディアが極めて教科書的。フィアンセが心筋炎の症状をもっと明確に伝えて欲しいと訴えている、とかNZでは毎年約95人は心筋炎とか)