2020-11-18

[FSSAI]淡水および海水魚の天然ホルムアルデヒドに関する食品安全基準改定

Direction under Section 16 (5) of Food Safety and Standards Act, 2006 dated 16th November 2020 regarding operationalisation of Food Safety and Standards (Licensing and Registration of Food Businesses) Amendment Regulations, 2020 and Food Safety and Standards (Food Products and Food Additives) Amendment Regulations, 2020 relating to limit of naturally occurring formaldehyde in fresh water and marine fish [Updated on:17-11-2020]

https://www.fssai.gov.in/upload/advisories/2020/11/5fb3568e1f1cbDirection_Fresh_Water_Marine_Fish_25_08_2020.pdf

各種魚のホルムアルデヒドの規制値

4.0あるいは8.0 mg/kg

 

[Codex]自主的第三者認証が国の食品コントロールシステムに価値を加える

Voluntary third-party assurance adding value to National Food Control Systems

16/11/2020

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1330660/

 

[USDA]感謝祭の食品廃棄をへらすコツ

Tips to Reduce Food Waste at Thanksgiving

Nov 17, 2020

https://www.usda.gov/media/blog/2020/11/17/tips-reduce-food-waste-thanksgiving

今年の感謝祭はいつもと違うかもしれないがそれでも特別なお祝いができるだろう。そして同時に廃棄も減らせる。例えば6人の食卓に12人分の七面鳥はいらないだろう。

以下食品を無駄にしないコツ

 

[NTP]イオン性液体の毒性データ表

TOX-103: Toxicity Report Tables & Curves

https://tools.niehs.nih.gov/cebs3/views/?action=main.dataReview&bin_id=15072

・1-Butyl-3-methylimidazolium Chloride

・1-Butyl-1-methylpyrrolidinium Chloride

・1-Ethyl-3-methylimidazolium Chloride

・N-butylpyridinium Chloride

 

[RIVM]欧州の抗菌剤耐性についての新しいデータ

New data on antimicrobial resistance in Europe

11/18/2020

https://www.rivm.nl/en/news/new-data-on-antimicrobial-resistance-in-europe

中央アジア欧州抗菌剤耐性サーベイランス(CAESAR)ネットワーク第6年次報告書発表

 

[RIVM]第二波は第一波よりはるかに低下が遅い

Second wave is subsiding far slower than the first wave

11/17/2020

https://www.rivm.nl/en/news/second-wave-is-subsiding-far-slower-than-first-wave

 

[WHO]子宮頸がんのない未来:史上初のがん根絶世界的誓約

A cervical cancer-free future: First-ever global commitment to eliminate a cancer

17 November 2020

https://www.who.int/news/item/17-11-2020-a-cervical-cancer-free-future-first-ever-global-commitment-to-eliminate-a-cancer

本日WHOの子宮頸がん根絶加速のための世界戦略が発表され。予防接種、検診、治療の三つの重要段階の概要を示した。この三つの全てを採用することで新しい患者が40%以上減らせて2050年までに500万人の関連死を減らせる。

がん根絶に194カ国がコミットするのは初めて。

目標

・15才までに90%の少女の予防接種

・35才と45才に70%の女性に高性能の検診

・子宮頸部の病気になった女性の90%が治療を受ける

(この件に関しては日本のメディアがやったことは忘れない。)

 

[IARC]子宮頸がん根絶加速のための世界戦略発表

Launch of the Global Strategy to Accelerate the Elimination of Cervical Cancer

https://www.iarc.fr/featured-news/launch-of-the-global-strategy-to-accelerate-the-elimination-of-cervical-cancer/

各種資料掲載

 

-世界がん報告更新ウェビナーシリーズ:HPV予防接種

World Cancer Report Updates webinar series: Human papillomavirus vaccination

18 November 2020

https://www.iarc.fr/news-events/world-cancer-report-updates-webinar-series-human-papillomavirus-vaccination/

世界がん報告更新ウェビナーシリーズの第一回は11月19日にHPVワクチンについて。

 

論文

-子どもの鉛暴露は中年期の脳の構造変化につながる

Childhood lead exposure leads to structural changes in middle-aged brains

17-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/du-cle111320.php

JAMA. 11才の時に鉛暴露量が多かった人の45才時点でのMRIスキャン

 

-アジアの補完代替医療関連薬物誘発性肝障害

Complementary and alternative medicine-related drug-induced liver injury in Asia

Philips CA. et al.,

Journal of Clinical and Translational Hepatology 7:263-274, 2019

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6783675/

レビュー。シンガポール、日本、韓国、中国、インド

 

-ヒューペルジンAを含む脳の健康用ダイエタリーサプリメント製品についてのスクープ

The scoop on brain health dietary supplement products containing huperzine A.

Journal of Clinical Toxicology 58:991-996, 2020

https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/15563650.2020.1713337

製品ラベルにヒューペルジンAを含む22のダイエタリーサプリメントを分析した。

16のサプリメント(73%)は表示されている成分の少なくとも一つは検出されない。また16のサプリメント(73%)は表示されていない化合物を含む。9つのサプリメント(41%)はFDAによる規制を満たさない成分を表示している。検出された最も懸念となる成分は、覚醒剤:デメルベリン、1-5-ジメチルヘキシルアミン、1,3-ジメチルヘキシルアミン、N-フェネチルジメチルアミン、ハロスタキン、ヒゲナミン、ヌーペプト、β-PEA、ビンポセチン、シブトラミン、ホルデニン。定量解析ではヒューペルジンAは一回提供量あたり定量限界以下から267.1マイクログラム。表示されている量の10%以内のヒューペルジンAを含むものはわずか2つだけだった。

 

その他

-コラーゲンの本当

The real deal on collagen.

Wadyka S. Consumer Reports, Oct 13, 2020

https://www.consumerreports.org/supplements/the-real-deal-on-collagen/

コラーゲンを含む錠剤や食品を食べるとあなたの皮膚や髪や爪や関節が良くなるのか?

コラーゲンの粉末や錠剤や食品が、皮膚をなめらかに、髪を輝かせる、爪を強く、関節をより健康に、筋量を増やす等々と宣伝されている。多くの人がこの考えに乗り、コラーゲンはアンチエイジング化合物、ビューティーあるいはパフォーマンスエンハンサーと宣伝されている。Nutrition Business Journalの予想によると今年の米国のコラーゲンサプリメントの売り上げは2億9800万ドルに達し、2015年の7300万ドルから増加している。

コラーゲンサプリメントはもう長く販売されているがここ数年は食品成分として取り上げられコラーゲンを添加した機能性食品や飲料が爆発的に増加している。しかしコラーゲンを多く食べることが若返りの早道なのか?ここにわかっていることを示す。

コラーゲンの人体での役割は?

人体はどうやってコラーゲンを作る?

コラーゲンを食べるとあなたのコラーゲン備蓄ができる?

コラーゲンは本当に宣伝通りの効果がある?-直接的根拠は無い

コラーゲンサプリメントは安全?

 

-SMC NZ

表面からCOVID-19に感染-専門家のQ & A

Catching COVID-19 from surfaces – Expert Q&A

Expert Q&A  |  Published: 18 November 2020

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2020/11/18/catching-covid-19-from-surfaces-expert-qa/

今週Reutersが中国東部でニュージーランド、アルゼンチン、ブラジルから輸入した肉からウイルスが検出されたと報道した。

Rydgesホテルのエレベーターのボタン、オークランドのバス、クライストチャーチのゴミ箱もコロナウイルス感染源の可能性があるとされてきた。SMCは表面を介したコロナウイルス感染について専門家に尋ねた。

Qはウイルスの表面での生存についてわかっていることは何か、食品製造における表面からの拡散リスクを最小化するために行われていることは何か、食品サプライチェーンに沿ったウイルスの追跡は、等。

 

-Natureワールドビュー

もし熱帯病がCOVID同様に注目されていたら?

What if tropical diseases had as much attention as COVID?

17 NOVEMBER 2020  Francine Ntoumi

https://www.nature.com/articles/d41586-020-03220-5

COVID-19パンデミックがより恐ろしい感染症への対策の進歩を毀損しようとしている時、私は希望の兆しを探す

COVID-19が世界の注目を集め、まるで他により重要な、感染性の強い、あるいは致死的な病気は存在しないかのようだ。

私は2008年にNPO研究所を創設した。コンゴに一つしかない公立大学に、初の分子生物学ラボである。そこで結核やマラリアやチクングニヤなどの病原体を監視してきた-それらは毎年世界で2億5000万人以上に感染し250万人を殺している。治療の効果を維持するために、我々は抗マラリア剤や抗ウイルス剤への耐性を評価している。3月以降、我々の時間の3/4はCOVID-19に費やされてきた。それはつまり、まだ無くなったわけではない他の病気への仕事を無視している、ということである。それは私のラボだけではない。10月にWHOは結核への対応が停滞していると報告した。多くの国がロックダウンしたため病院で治療できる人が減りウガンダでは1-3月の母親の死亡率が82%増加しHIVの診断と治療が75%減った。9月にはマラリアを予防する蚊帳や抗マラリア薬の配布が75%減る可能性があると研究者らがモデル計算した。もしそうなれば20年の成果が消し去られる可能性がある。

私のメッセージはCOVID-19対策が間違っているということではないが、他の感染症への対策が続いていないことに落胆している

私は自分の国のCOVID-19診断検査をしながら、私が25年も取り組んできた病気について考える。世界がCOVID-19と同じくらいの情熱でマラリア対策にエネルギーを投じていたらマラリアを克服できたのでは?

(以下略。)

 

-ワシントンの新しいCOVID-19制限は3月の自宅待機命令とどう違うか

How Washington's new COVID-19 restrictions are different from March stay-home order

November 16, 2020

https://www.king5.com/article/news/health/coronavirus/how-new-restrictions-differ-from-phase-1-washington/293-60c2d5e6-92b9-4f88-b159-3c00e18a80ba

州内のCOVID-19感染者が過去最高になったことに反応して、Jay Inslee州知事が3月以降で最も厳しい活動制限を日曜日に発表した。ほとんどの規則の発効は月曜日の午後11:59で12月14日まで。レストランへの制限改定は11月18日午前12:01から。患者数は3月より多いが制限は3月ほど厳しくはない。

結婚式や葬儀は30人まで、ヘアサロンは25%以下で、教会は25%以下で集会できるが合唱は禁止、等

(屋内で同居人以外と集まることを禁止した、集まりたければ14日前から隔離等の条件があってほぼ実質的にサンクスギビングデーのパーティはできない。でもそれを誰が執行するのだろう?)

2020-11-17

[BfR]パーおよびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)についてのよくある質問

Frequently asked questions about per- and polyfluoroalkyl substances (PFAS)

12.10.2020

https://www.bfr.bund.de/en/frequently_asked_questions_about_per__and_polyfluoroalkyl_substances__pfas_-244188.html

パーおよびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)は、その特殊な技術的特性のため、いろいろな工業工程や消費者製品で使用される工業化学物質である。この物質グループには4,700以上もの様々な化合物が含まれている。

パーフルオロアルキル化合物のサブグループの中で、パーフルオロオクタン酸(PFOA)やパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)は最も徹底的に研究された物質である。これらの2つの化合物は、多くのPFASのように容易に分解されず、環境、フードチェーン、ヒトで検出可能である。

欧州食品安全機関(EFSA)は、2020年9月に食品中のPFASの存在に関する健康リスクの再評価を発表した。これはPFOAやPFOSに加えて他のPFAS、すなわちパーフルオロオクタン酸(PFNA)とパーフルオロオクタンヘキサンスルホン酸(PFHxS)が暴露評価と健康リスク評価に含まれたEFSAの最初の意見である。

http://www.efsa.europa.eu/de/news/pfas-food-efsa-assesses-risks-and-sets-tolerable-intake

再評価の中で、EFSAは免疫系に関する特定のPFASの影響を示す研究結果を参照した。耐容週間摂取量(TWI)として、4つのPFAS、すなわちPFOA、PFNA、PFHxS 、PFOSの合計値に4.4 ナノグラム(ng) /キログラム (kg) /体重/週が導出された。

PFOSの使用は2006年以降、PFOAの使用は2020年以降、大部分が禁止されている。現在、欧州レベルでこの製品や他のPFASの使用の制限や禁止に取り組んでいる。

ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)はPFASをテーマとしたQ&Aリストをまとめた。

 

PFASとは?

パーおよびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)は自然には発生しない工業的に生産された物質である。化学的には、それらは完全(過フッ素化)または部分的(多フッ素化)いずれかで、炭素に結合している水素原子がフッ素原子に置き換わっている有機化合物である。この物質グループには4,700以上の様々な化合物が含まれている。この大きな物質グループの概要については、経済協力開発機構(OECD)による報告書をご覧ください。

https://www.oecd.org/officialdocuments/publicdisplaydocumentpdf/?cote=ENV-JMMONO(2018)7&doclanguage=en

各種PFASはそれらの炭素鎖および他の分子構造(機能グループ) の長さに基づいて区別できる。今までのところ、パーフルオロオクタン酸(PFOA)とパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)は最もよく研究されている化合物である。これらの2つの化合物は「C8 フルオロ化合物」として知られているものに属している(他の関連する化合物と共に)。だが、より長い、あるいはより短い炭素鎖を持つPFASもある。PFOAとPFOSに問題のある特性が認識されて以来、より短い過フッ素化炭素鎖を持つPFASなど、他の化合物が代替品として使用されている。さらに、エーテル結合を含むPFASなど、多数のいわゆる前駆体が使用されている。これらの前駆体は、PFOA やPFOSなどの分解性の低いPFASに変換することができる。

 

短鎖PFASとは?

例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸(PFCA)のカルボキシ基やパーフルオロアルキルスルホン酸(PFSA)のスルホン酸基など、様々なPFASは炭素鎖の長さや他の分子構造(官能基)が異なる。

フッ素化炭素鎖の長さにより、短鎖と長鎖PFASは区別される。

PFCAに関しては、パーフルオロオクタン酸(PFOA)よりも短い炭素鎖を持つ化合物が「短鎖」と呼ばれる。従って短鎖PFCAには、パーフルオロブタン酸(PFBA)、パーフルオロペンタン酸(PFPeA)、パーフルオロヘキサン酸(PFHxA)、パーフルオロヘプタン酸(PFHpA)が含まれる。PFOA、パーフルオロノナン酸(PFNA)、より長い炭素鎖を持つ化合物は、長鎖PFCAと呼ばれる。

PFSAに関しては、パーフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)よりもより短い炭素鎖を持つ化合物が「短鎖」と呼ばれる。故に短鎖PFSAにはパーフルオロブタンスルホン酸(PFBS)などが含まれる。従って、PFHxS とパーフルオロオクタンスルホン酸 (PFOS)は長鎖PFSAである。

短鎖PFASは、ヒトや哺乳類生物に吸収された後に、より長い炭素鎖を持つ化合物よりも早く排泄される。

 

頭字語“PFT”と“PFC”も“PFAS”物質グループと呼ばれる?

ポリ-及びパーフルオロアルキル物質の“PFAS”という言葉に加えて、フッ素化界面活性剤の略語“PFT”とパー-及びポリフッ素化合物の“PFC”はよく使われる。だが、境界線は常に明確に定義されているわけではない。これらは異なる化学物質グループなので、これらの用語をPFASグループに使用するのは避けた方が良い。

 

どの製品がPFASを含んでいる?

PFOS や PFOAなどPFASグループの工業化学物質は20世紀半ばから製造されている。PFASは水、油脂、汚れをはじく。これらの特性のため、多くの工業工程や技術応用に使用され、紙、布、焦げ付き防止コーティングされたフライパン、電子機器、化粧品、スキーのワックスなど、多数の消費者製品で加工されている。

さらにPFASは、金属やプラスチックの表面処理、洗浄剤や農薬、車両や建設業界、エネルギー部門、塗料や消火泡、他の様々な分野で使用される。

その上、これらの化合物は不純物または意図しない副産物として消費者製品に生じる可能性がある。

 

PFASはどのようにしてフードチェーンに入り込む?

炭素原子とフッ素原子の間の強い化学結合のため、PFASは化学的及び物理的にとても安定している。そのため、日射、微生物、他の工程など自然分解メカニズムではほとんど壊れない。結果として、PFASは一旦環境中に放出されるととても長く生き残る。これらのPFASのうちいくらかは大気を通して遠隔地に運ばれる可能性がある。PFASは水、土壌、植物、動物の中で、世界中で検出できるので、フードチェーンに入り込む可能性もある。

ドイツ環境庁(UBA)が環境中へのPFASの侵入経路を決定し評価する。さらなる情報はUBAのウェブサイトにある。

https://www.umweltbundesamt.de/themen/chemikalien/chemikalien-reach/stoffgruppen/perpolyfluorierte-chemikalien-pfc#was-sind-pfc

https://www.umweltbundesamt.de/themen/chemikalien/chemikalien-reach/stoffe-ihre-eigenschaften/stoffgruppen/per-polyfluorierte-chemikalien-pfc/besorgniserregende-eigenschaftenvon-pfc

https://www.umweltbundesamt.de/publikationen/schwerpunkt-1-2020-pfas-gekommen-umzu-bleiben.

 

PFASはヒトに検出される可能性もある?

PFASによっては、ヒトでの発生(ヒトの血漿や血清中及び母乳中)に関するデータが世界中で入手できる。体内に存在するPFASの量(内部暴露)は個々の化合物ごとに異なる。

欧州食品安全機関(EFSA)の最新の意見によると、7つの化合物、PFOA、PFNA、PFHxS、 PFOS、パーフルオロヘプタンスルホン酸 (PFHpS)、パーフルオロデカン酸 (PFDA)、 パーフルオロウンデカン酸(PFUnDA)は、欧州の成人の血液中に最も頻繁に調べられたPFAS のおよそ97%に相当する。PFOA、PFNA、PFHxS、PFOSは成人の血漿及び血清中の最大濃度を示している。ヒトの血液中に検出される可能性のあるPFAS量の約90%は、これらの4つのPFASである。

ヒトの血液中のPFASの量と個々のPFAS化合物の相対的な比率はヒトによって大きく異なる可能性がある。

ドイツの全成人集団の血清中のPFAS濃度に関する代表的な研究はない。最新研究のPFOS とPFOAの濃度の測定から、血中濃度が低下する傾向が示されている。2016年のミュンヘンの158人の血清中の濃度に関する研究で、PFOSの濃度の中央値は2.1 マイクログラム (µg) /リットル (95パーセンタイルは 6.4 µg/ リットル)で、PFOAは1.1 µg /リットル (95パーセンタイルは 2.4 µg /リットル)だった。

最新のデータ状況によると、ドイツと欧州の成人集団の血液中のPFNA とPFHxSの量はPFOAと PFOSよりも少なく、中央値は1 µg/l未満である。

ドイツの3~17歳の子供の血漿のPFAS濃度について2020年に発表された研究から、2.4 µg PFOS /リットル、 1.3 µg PFOA/リットル、0.4 µg PFHxS/リットルの濃度の中央値が示されている。この研究で調べたPFNA を含む他の9つのPFASの濃度の中央値は、この研究で分析された定量限界を下回っている。

母乳サンプルの検査から、一部のPFASが母乳中に検出される可能性もあることが示された。様々な研究により母乳に測定されたPFOSと PFOAの濃度はそれぞれ、母親の血液中に測定された濃度のおよそ0.9%~ 2% と1.8% ~9 %である。

入手可能なデータから、ドイツの特定の地域では、より高濃度の様々なPFASが環境中に存在し、それによりヒトの暴露も高まることが示されている。

 

体内に吸収された後PFASはどうなる?

環境から吸収された多くの異物は、その生物への害が少ないおよび/またはより簡単に排泄できるように動物やヒトの代謝により変化する(「代謝される」)可能性がある。だがPFASでは、それらは変化せずに排泄されるか、パーフルオロアルキル酸 (PFAA)などの他のPFASに代謝されることが研究によって示されている。これらのPFAAsはPFASの代謝分解の「最終段階」である。

PFASの排出は主に尿である。人体はPFOSやPFOAなどの長鎖PFASをゆっくりとしか排泄できない。半減期とは、物質が生化学的および生理学的プロセス(代謝と排泄)によって、体内で以前の濃度の半分に減少するのに必要な期間である。長鎖PFASの排泄は遅く、人体に蓄積することになる。

マウス、ラット、イヌ、サルは、その動物の種と性別によっては、ヒトよりはるかに早く物質を排泄できることが動物実験で示されている。

短鎖PFASは、ヒトを含む研究した全ての哺乳類種で長鎖化合物よりも早く排泄される。例えば、ヒトの血液中の短鎖パーフルオロヘキサン酸(PFHxA)の半減期はおよそ数日だが、長鎖パーフルオロオクタン酸(PFOA)はおよそ数年である。だが実験動物と比べると短鎖PFASの排泄もヒトでははるかに遅い。

 

ヒトの血漿や血清中のPFASの濃度は近年どのように変化している?

血漿や血清中の4つの長鎖PFAS (PFOA、PFNA、PFOS 、PFHxS)の濃度は1990年ごろにドイツで最も高かった。それ以降、ドイツ国民のこれら4つの化合物の血清濃度は大幅に減少している。当時の量と比べると、今日ではPFOSの値は約10%、PFOA、PFNA 、PFHxSはそれぞれ約30%である。ドイツ連邦環境・自然保護・原子力安全省(BMU) のPFASに関するFAQsやそこに含まれる連邦環境標本銀行へのリンクにさらなる情報がある。

https://www.bmu.de/faqs/per-und-polyfluorierte-chemikalien-pfas/

 

消費者にとってPFASの主な供給源は?

これらの物質は主に食品や飲料水を通して摂取される。授乳中の子供は母乳を通してPFASを摂取する可能性がある。他の供給源は屋内外の空気、ハウスダスト、PFASを含む化学物質で作られている消費者製品との接触である。

 

消費者にとってどの食品がPFASの主な供給源か?

食品中のPFASの量に関するデータは、ドイツでは連邦州の食品モニタリングプログラム(“Bundesländer”)の一環で収集されている。PFASは植物ベース食品と動物由来食品の両方に検出されている。州政府が最新分析法で検査した食品サンプルの多くで、PFASは検出されなかった。これは、食品中の非常に低濃度のPFASを検出するには分析法の感度がまだ十分ではない場合が多いという事実による可能性がある。にもかかわらず、この分析法で検出できないごく少量の長鎖PFASが含まれる食品の摂取が、血漿中などでは、長期的に測定可能な濃度となる可能性がある。これは、長鎖PFASは排泄されにくく、そのためヒトの体内に蓄積されるからである。

消費者は主に飲料水、魚、他のシーフードなど様々な食品グループからPFASを摂取する。他の動物製品、特に内臓だけでなく、牛乳や乳製品、肉、卵、植物ベース食品にも測定可能な濃度のPFASが含まれている可能性がある。肉と比較すると内臓にはより高濃度のPFASが検出されている。特に、野生のイノシシの肝臓など、狩猟肉の内臓に高濃度が見つかった。これに関しては、ドイツの環境、自然保護、原子力安全省(BMU)の消費者助言もご覧下さい。

https://www.bmu.de/themen/gesundheit-chemikalien/gesundheit-und-umwelt/lebensmittelsicherheit/verbrauchertipps/

最新のデータベースに基づいて、どの食品が主にPFASの摂取に寄与しているかを最終決定することはまだできない。従って、BfRの見解によると、濃度の測定における不確実性を減らし、濃度の変化を記録し、リスク管理選択肢の助言を出せるように、食品モニタリングにおけるPFASのより感度の高い分析法を開発及び確立する必要がある。

 

食品から消費者が摂取するPFASの量は?

EFSAが2020年に計算した欧州の成人集団のPFOA、PFNA、PFHxS、PFOSの毎週の平均総摂取量は、これらの4つのPFASの合計で6.44 ナノグラム (ng) /キログラム (kg) 体重になる。乳児、幼児、子供、青年の摂取量は大幅に高くなる可能性がある。多くの食品サンプルの濃度は分析検出限界未満だった。この理由からも、現在の総摂取量の推定量にまだ不確実性がある。

食品中のPFAS濃度に関するデータベースは、欧州食品安全機関(EFSA)による現在の意見では拡大されている。

食品中の発生データが入手できる17のPFASは暴露評価に含まれている。調べたどの食品にも検出されなかったPFASは暴露評価で検討されなかった。

さらに、暴露評価は、耐容一日摂取量が導出された4つのPFAS (PFOA, PFNA, PFOS, PFHxS)の合計に対して行われた。EFSAの計算によると、食品からのこれらの4つのPFASの摂取は、欧州の消費者が摂取した検討検査した全てのPFASの総摂取量の約半分であった。

ドイツの食品のPFAS濃度に関するデータは連邦州の食品監視プログラムによるものである。ほとんどの食品サンプルの濃度は現在の分析法を用いて検出限界未満だったことに注意する必要がある。そのため、食品中の量に関する不確実性はまだある。従って、食品モニタリングのために、食品中のPFASを検出するより感度の高い分析法を開発する必要がある。

各州機関は地域別に食品や飲料水中の特定のPFASの濃度に関する情報や起こりうる地域の摂取助言を提供している。

 

食品にPFASの最大量はある?

食品中のPFASなどの汚染物質の最大量は一般に欧州レベルで設定されている。

現在食品中のPFASに法で定めた最大量はない。

 

PFASの潜在的な健康への影響は何?

以下のセクションではPFASに関連する可能性のあるハザードやハザードの可能性を説明している。しかしながら、ある物質から生じる有害影響のリスクはヒトが暴露する量や暴露の持続時間にもよる(「食品中のPFASを評価するための健康に基づくガイドライン値(TWIなど)はある?」とそれ以降の質問を参照)。

集団ベースの研究から、血清中の特定のPFASの濃度と、健康にかかわる可能性のある変化の発生との間に関連性が示されている。血清中のPFOA、PFNA、PFHxS 、PFOS(全ての合計)がより高濃度な子供では、定期予防接種後に抗体形成量がより少ないことが観察された。さらに、より高濃度のPFOSやPFOAでは、より高濃度のコレステロールと低出生体重が観察された。PFOAへの暴露は肝酵素への影響にも関連していた。

動物実験から、PFOA、PFNA、PFHxS、PFOSなど多くのPFASは肝臓にダメージを与えることが知られている。動物実験では、PFOAやPFOSなどいくつかのPFASは発生毒性も誘発し、脂質代謝、甲状腺ホルモン量、免疫系を損なう可能性がある。だが、それらは直接DNAを損傷することはなく、ヒトが食品から摂取する量を上回る用量でのみ、動物実験で発がん性の影響がある。集団ベースの研究では、PFOSやPFOAへの暴露に関連して、ヒトのがんリスクが増加するかどうかも調べた。EFSAによると、今までに入手できたこれらの研究結果からヒトにそのような相関関係があるという仮定は十分に支持されない。これは、現在、相関関係を明確に証明できていないことを意味する。他のPFASに関しては、現在、発がん性に関するヒトのデータはほとんどない。

 

食品中のPFASを評価するための健康に基づくガイダンス値(TWIなど)はある?

TWI値(「耐容週間摂取量」)は、感知できるほどの健康上のリスクのない、生涯にわたって毎週摂取することができる物質の(体重kg当たりの)量を表す。

現在の意見では、欧州食品安全機関(EFSA)は4つのPFAS、すなわちPFOA、PFNA、PFHxS 、PFOSの合計の新しいTWI値4.4 ナノグラム (ng) /キログラム (kg) 体重/ 週を導出した。現在入手可能なデータベースは十分ではないため、これまでのところ、食品に検出された他のPFAS にTWIなど健康に基づくガイダンス値は導出できなかった。

このTWI導出は、1歳児における最新のおよび以前の、定期予防接種後に子供の血液を調べた研究結果に基づいている。

https://www.bfr.bund.de/cm/343/neue-studie-zeigt-bei-hohen-pfoa-gehalten-im-blut-weiseneinjaehrige-kinder-geringere-gehalte-von-impfantikoerpern-auf.pdf

これらの研究で、血清中のこれらの4つのPFASの濃度の高い子供にワクチン接種後の抗体の量がより少ないこと(より低い抗体価)が観察された。これは、この物質が免疫系に影響を与えることを示している。免疫系に対する同様の影響は動物実験でも発生している。

授乳中の幼児は母乳を通してPFASに最も多く暴露している。TWIに従うことで、長期間母乳を与えられている子供のグループもPFASによる健康障害に苦しまないことが保証される。現在のデータ状況によると、TWIの遵守はPFASが誘発する健康障害から他の集団グループも保護する。

これは、ワクチン接種後により低い抗体価が発生する可能性や、PFOA、PFNA、PFHxS 、PFOSへの暴露との関係が疫学研究で説明されているその他の障害に当てはまる。

 

EFSAの健康に基づくPFOA、PFNA、PFHxS、PFOSの合計のガイダンス値が超過したら、それはどういう意味か?

TWI(「耐容週間摂取量」)は集団で感知できるほどの健康上のリスクのない生涯にわたって毎週摂取できる物質の量を言う。食品、飲料水、他の供給源で摂取した後、ゆっくりとしか排泄できないので、体内に蓄積する可能性があるPFASもある。これらの物質の短期間の摂取でも、身体からの排泄が遅いため、長期的には体内の濃度が高くなる可能性がある。TWIを超えると体内で健康障害が発生する可能性のある濃度になるかどうかは、超過の程度、持続時間、体内にすでに存在する物質の量など、いくつかの要因による。

その意見の中でEFSAは、血清中のPFAS濃度のより高い子供に発生する可能性のある最初の健康影響として、ワクチン接種後の抗体形成の低下を想定している。

 

血清中のPFAS濃度の高い子供のワクチン接種後の抗体形成量の少なさは何を意味する?

血清中のPFAS濃度の高い子供のワクチン接種後の抗体形成量の少なさは、この物質が免疫系に影響を及ぼすことを示している。背景にある作用機序はまだ解明されていない。

予防接種常任委員会の予防接種勧告が順守されている場合には、予防接種の既存の安全マージン(の低下)が必ずしも予防接種保護の低下につながるとは限らないとしても、ワクチン抗体の形成の減少は一般的に望ましくないと考えられている。免疫系に関するPFASの影響の結果、より頻繁に感染する可能性があるかどうかは現在不明である。

 

短鎖PFASに健康に基づくガイダンス値(TWIなど)はある?

今までのところ、食品中の短鎖PFASの健康リスクを評価するためのTWI値(耐容週間摂取量の値)などの健康に基づくガイダンス値はない。

現在これらの物質に入手できる毒性学的データはごくわずかである。短鎖PFASは摂取後に長鎖PFASよりもかなり速く排泄される。

短鎖PFASに関する動物実験からのデータから、例えば、6つの炭素原子の鎖を持つパーフルオロヘキサン酸(PFHxA)は、同様の毒性学的影響を示唆している。しかしながら、短鎖化合物の毒性作用は有意に高い用量でのみ観察されたため、その効力は長鎖PFASよりも低いようだ。

 

一方で、PFOAとPFOSの使用は禁止されている?

PFOSと PFOAは残留性有機汚染物質(POP規制)に関するEU規則2019/1021に含まれている。

それゆえPFOS と PFOAには、物質自体と混合物や商品(製品)としての製造、使用、販売、輸入は、いくつかの例外を除いてEUで禁止されている。意図的ではなく避けられない微量汚染として、PFOS や PFOAあるいはその前駆体化合物を含む物質、混合物、製品(布地など)には、下限値が設定されている。PFOSとその前駆体化合物に関する禁止はすでに2006年からある。PFOAとその前駆体化合物に関する禁止は2020年7月4日に施行された。

PFASの規制に関するさらなる情報はBMUのFAQ文書を参照してください。

https://www.bmu.de/faqs/per-und-polyfluorierte-chemikalien-pfas/

 

他のPFASの使用に禁止や制限はある?

様々なPFASがREACH規制の下で高懸念物質(SVHC)として確認された。特に懸念される物質は、長期的には危険性の低い代替物質に置き換えることにしている。

多くのPFASには、個々の物質に基づいて制限手続きがすでに開始されており、2020年7月の時点で様々な処理過程にある。詳細情報はドイツ連邦環境・自然保護・原子力安全省(BMU)や欧州化学庁ECHAのウェブサイトで見ることができる。

2020年5月には、PFASグループ全体の幅広い制限が開始された。「社会全体に欠かせないもの」とは見なされないこれらの物質の全ての使用は将来的に禁止される予定である。

BfRは消費者製品中のこれらの物質やその使用の健康評価に関する活動に関与している。

PFASの規制に関するさらなる情報はBMUのFAQ文書を参照してください。

https://www.bmu.de/faqs/per-und-polyfluorierte-chemikalien-pfas/

 

PFASは包装など食品と接触する物質に使用されている?

PFASは、例えば焦げ付き防止コーティングされたフライパン、ホイル、あるいは皿、カップ、収納ボックスなどのキッチンアイテムのコーティングのフルオロポリマーとして、食品と接触する物質に様々な形で使用されている。さらに、フッ素化側鎖を持つポリマーは、特に、熱い液体や脂肪の多い食品と接触することを意図した、紙包装の製造に使用できる。

この用例は、ファストフードの包装、電子レンジ用ポップコーンの袋、マフィンカップ、ベーキングペーパーである。

PFOAの使用はPOP規制(EU規制2019/1021)により欧州全体で禁止されている。POPとは「残留性有機汚染物質」のことである。例えば食品包装中に含まれるなど、それらが製品に意図しない微量汚染物質である場合は、PFOA及びその塩、あるいは前駆体化合物の濃度限度は2020年7月4日から施行されている。制限値はPFOAとその塩には25マイクログラム/ kg製品、前駆体化合物は1000マイクログラム/ kg製品である。プラスチック製の食品と接触する物質に関するEU規制No. 10/2011では、PFOAのアンモニウム塩は高温で製造(焼結)される再利用可能なアイテムの製造のため、まだリストに記載されている。そのようなアイテムから食品へのPFOAの意味のある量の放出は予想されていない。

POP規制(EU 2019/1021)によると、PFOSは食品と接触する物質の製造に意図的に使用してはならない。起こる可能性のある望まれない汚染に対して下限値が設定されている。

他のPFASの欧州で統一された規則に関するさらなる情報は、「他のPFASに禁止や制限はある?」の質問への答えを参照してください。

BfRの助言XXXVI「食品と接触する紙、段ボール、板紙」の中で、BfRは特定のPFASの使用にガイドライン値を規定している。現在の知見によると、これらのガイドライン値に従っていれば健康リスクは予想されない。2018年以降、新しいPFASはこの助言に含まれない。既存の登録は継続的にチェックされていて、必要であれば、新しい知見によりリスク評価や欧州規則は変更される。

 

PFASはアウトドア用衣類の製造に使用されている?

フッ素樹脂とも呼ばれるフッ素化側鎖を持つポリマーは、水、油、汚れをはじくために布地をコーティングするのに使用されている。このコーティングは生地にしっかりと接着する。より古い製品では、このようなコーティングはPFOAやその前駆体の工程に関連する残留物が含まれる可能性がある。PFOAは製造過程で意図しない副産物として発生することもある。PFOA規制によると、現在コーティングの代替技術が業界で使用されていて、それに応じてパーフルオロヘキサン酸(PFHxA)の残留物が含まれる可能性がある。さらに、撥水アウトドアウェアなどの布地を作るためのフルオロケミカルフリー技術もあるが、それに撥油性や防汚性はない。さらに、アウトドア用布地の通気性のある膜がフルオロポリマー(PTFE)でできている場合がある。

 

PFASを含んだコーティングされているアウトドアウェアの着用に関連する健康リスクはある?

PFASを含んだコーティングはアウトドアウェアにしっかり結合している。従って、現在の知見によると、そのような衣類の着用による皮膚からの吸収や関連する健康障害は起こりそうもない。さらに、衣類を撥水性にするフルオロケミカルフリーの代用品に加えて、残留PFOA含有量は新技術で削減されていて、そのため製品にはその痕跡のみが検出される。

PFOA残留物は紡績繊維に堅く結合しないので、その服を着たり洗ったりする際に放出される可能性がある。だが、現在の知見によると、PFASを含むコーティングがなされたジャケットを着ることによる健康障害の可能性は非常に低い。さらに、皮膚はFOAに対する優れた防護壁である。消費者のPFOA摂取量の主な供給源は食品である。

 

BfRのウェブサイトによるこの話題に関するさらなる情報

BfRのウェブサイト上のPFASについての記事

https://www.bfr.bund.de/en/a-z_index/poly__and_perfluoralkyl_substances__pfas_pfc_-130146.html

 

BfRの助言XXXVI. 食品と接触する物質の紙、段ボール、板紙

XXXVI. Paper, cardboard and paper board for food contact material, BfR recommendation

XXXVI, last updated 01.07.2016

https://bfr.ble.de/kse/faces/resources/pdf/360.pdf

 

[BfR] 菜食主義:ビタミンB12サプリメントは良く使用されている、ヨウ素が懸念材料

Veganism: Vitamin B12 is well supplemented, iodine is a matter of concern

28/2020, 31.08.2020

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2020/28/veganism__vitamin_b12_is_well_supplemented__iodine_is_a_matter_of_concern-259482.html

ドイツ連邦リスク評価研究所により行われた研究はビーガンと雑食者の違いを示す。

ビーガンの人はヨウ素欠乏症のリスクが高まる。これはドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)の研究プロジェクトの結果が示す。「ビーガン食のリスクと恩恵」(RBVD)研究プロジェクトの中で、BfRの研究チームは36人のビーガンと36人の雑食者における栄養供給を調査した。ビタミンB12に関しては有意な差はなく、どちらの集団の血液もビタミンB12はおおよそ同量であった。ビタミンB12はほとんど動物性食品から摂取されるので、ビーガンの参加者の供給はダイエタリーサプリメントを介した摂取によるものだろう。「この研究により、様々なビタミンや微量元素に関してビーガン食と雑食を比較することができる。調査したどちらの食事もヨウ素の欠乏が明らかになった。しかし、様々なビーガン食において不足はより目立ち、明確である。」とBfRの所長Professor Dr. Dr. Andreas Henselは述べる。

Deutsches Ärzteblattは研究結果を発表した:

RBVD研究では、BfR研究チームは血液及び尿のサンプルを分析し、ライフスタイルの質問と食事のプロトコルを評価した。参加者(30歳から60歳の18人の男女)のうち、ほとんどすべてのビーガンと雑食者のうち3分の1が異なる食品サプリメントを摂取した。

研究結果は微量元素のヨウ素にかんして 特に注目に値した。尿サンプル中に測定されたヨウ素排出量は、身体にこの微量元素が十分供給されているかに関する情報である。参加者の大多数は欠乏症であった。ヨウ素欠乏症はビーガンのうち3分の1により有意に目立っていた。その濃度は、1リットルあたり20㎍(μg/L)以下であり、世界保健機関(WHO)で定義する基準で、この数値以下はすべて深刻な不足を示す。しかし、ビーガン食は食物繊維の積極的な摂取及びコレステロール値の低下のような健康の恩恵も示してきた。どちらの食事も、参加者の約10%は鉄欠乏症であった。

 

[BfR] 3Dプリンティング-「ほこりっぽい」ビジネス?

3D printing - a “dusty” business

Communication No 050/2020 from the BfR of 6 November 2020

https://www.bfr.bund.de/cm/349/3d-printing-a-dusty-business.pdf

3Dプリンターはますます人気になりつつある。3Dプリンターはコンピューターのテンプレートに基づき、3次元の様々な物体を作るために使用することができる。例えば、使用する方法により物体はプラスチック、合成樹脂、セラミックあるいは金属を使用してプリントすることができる。材質は層ごとに適用され、プリントされる物体を作る。しかし、プリント中に放出され、吸いこむ非常に小さい微粒子や揮発性の化学物質による健康リスクについてはどうか?

科学知識のギャップを埋めるため、ドイツ連邦リスク研究所(BfR)は環境に放出される粒子とその特性を調査している。プリントに使用される材質により、空気中に放出される物質は異なる。例えば、BfRの専門家は広く使用されているプラスチック用ポリ乳酸や銅結晶その他の物質の粒子を検出することができた。

その粒子の大きさは50ナノメートル(ポリ乳酸)そして120から150ナノメートル(銅)であった。これは粒子がとても小さいので、肺の最も小さい枝である肺胞に入り込むことができる、ということを意味する。「プリント」中の温度が高いほど、多くの粒子が放出された。BfRは「3Dプリンターのほこり」が健康リスクを引き起こすかどうか調査中である。

 

[BfR]コロナモニター

BfR Corona-Monitor | 10–11 November 2020

https://www.bfr.bund.de/cm/349/201110-bfr-corona-monitor-en.pdf

レストラン閉鎖は「適切」が41%で「適切でない」が59%と最も支持されていない

経時変化が見られる項目としては、文化施設の閉鎖が3月は支持率97%だったのが今回49%。接触制限も3月の92%から77%に支持率が低下。マスクは高いまま94%

60代以上は健康が心配、39才以下は社会的関係が心配、

飲食店閉鎖への支持が最も低いのは40-59才 32%

(この傾向からは政府の規制は春ほど効果が無いのではないかと予想されるのだが)

 

[IARC]欧州アルコール関連害啓発週間2020:ウェビナーとファクトシート

European Awareness Week on Alcohol-Related Harm 2020: webinar and fact sheet

16 November 2020

https://www.iarc.fr/news-events/european-awareness-week-on-alcohol-related-harm-2020-webinar-and-fact-sheet/

2020年11月16-20日の欧州アルコール関連害啓発週間の一環としてIARCのIsabelle Soerjomataram博士がアルコールとがんについてのウェビナーを開催する。またファクトシートも作成した

ファクトシート(英語)

ALCOHOL AND CANCER IN THE WHO EUROPEAN REGION

https://apps.who.int/iris/bitstream/handle/10665/336595/WHO-EURO-2020-1435-41185-56004-eng.pdf?sequence=1&isAllowed=y

インフォグラフィクス

https://www.iarc.fr/infographics/european-awareness-week-on-alcohol-related-harm-2020/

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 142-20

17 November 2020

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/142-20.aspx

新規申請と提案

・特別医療目的用食品(FSMP)のビタミンB3の認められる形態としての塩化ニコチンアミドリボシド

・洗浄加工助剤としての塩化セチルピリジニウム

 

[EFSA]意見等

-イチゴと豆類のクロラントラニリプロールの輸入トレランス設定

Setting of import tolerances for chlorantraniliprole in strawberries and pulses

EFSA Journal 2020;18(11):6300 16 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6300

妥当性が確認された定量限界(LOQ) 0.01 mg/kgで検討中の作物のクロラントラニリプロールの残留物を管理するのに利用可能な執行のための分析法が得られた。リスク評価結果に基づき、EFSAは報告された農業規範によるクロラントラニリプロールの使用から生じる残留物の長期摂取は消費者の健康リスクになりそうもないと結論した。規制リスク評価での使用に適した信頼できるエンドポイントが示された。

 

-遺伝子組換えBacillus licheniformis DP‐Dzb45株由来食品酵素α‐アミラーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme α‐amylase from the genetically modified Bacillus licheniformis strain DP‐Dzb45

EFSA Journal 2020;18(11):6311 13 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6311

この食品酵素α‐アミラーゼ(1,4‐α‐D‐グルカン グルカノヒドロラーゼ; EC 3.2.1.1)は、Danisco US Inc社が遺伝子組換えBacillus licheniformis DP‐Dzb45株で生産した。この食品酵素の生産株には抗菌剤耐性遺伝子の複数のコピーが含まれている。だが、この食品酵素の生産生物に由来する生きた細胞とDNAがないことに基づき、これはリスクとは考えられなかった。このα‐アミラーゼは醸造工程や蒸留アルコール生産での使用を意図している。この食品酵素の残留量は蒸留で除去されるため、この用途の食事暴露は算出されなかった。醸造工程に推奨される最大使用量とEFSAの包括的欧州食品摂取データベースからの個別のデータに基づき、この食品酵素への食事暴露―総有機固形物量(TOS)は欧州人で最大0.138 mg TOS/kg 体重 /日と推定された。この食品酵素を用いた毒性検査で、遺伝毒性と全身毒性に関しては懸念がないことが示された。無毒性量はラットで確認され、食事暴露と比較して、暴露マージンは少なくとも484になった。既知のアレルゲンに対するアミノ酸配列の類似性が調査され、1件の一致が見つかった。パネルは、意図した使用状況で、アレルギー感作のリスクや誘発反応は蒸留アルコール生産では除外できるが、この酵素が醸造に使用される時には除外できないと考えた。提出されたデータに基づき、パネルは、この酵素は意図した使用状況で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-トキシコキネティクスとトキシコダイナミックモデリングのウェブベースのオープンソースツール

A Web‐based open source tool for Toxicokinetic and Toxicodynamic modelling

13 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1926

この報告書では、枠組み同意(OC/EFSA/AMU/2015/02)でOpen Analytics社に対するEFSAの特別要請の下で開発されている、暴露の拡大‐及びトキシコキネティクス‐トキシコダイナミック分析のためのウェブツールの実施を示している。

オープンソースソフトウェアは、構造化されたワークフロー内でトキシコキネティクス(TK)とトキシコダイナミック(TD)プロセスのモデリングの様々な構成要素を含むウェブベースのツールとしてRで開発されている。

このワークフローは、ヒトの健康、動物の健康、生態学的リスク評価で単一の化学物質にそのようなTK‐TDモデリングを実行する手順を提供する。

このウェブベースのツールにより、4つのモジュールが実行される:(1)化学物質固有のモジュール、(2)生理学的及びライフサイクル特性モジュール、(3)トキシコキネティクスモジュール、(4)トキシコダイナミックモジュール。

 

[HK] 法令違反

-アヒルの肝のサンプルが栄養表示規則に違反

Duck gizzard sample not in compliance with nutrition label rules

November 16, 2020 (Monday)

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20201116_8259.html

香港産Preserved Ducks Gizzardがナトリウム1750 mg/100gという申告のところ、6700 mg/100gが検出された。

 

-食品安全センターは残留薬品のため、一部イタリア産チルド牛肉を食べないよう市民に呼び掛ける

Not to consume a batch of chilled beef from Italy with possible presence of drug residue

2020-11-16

https://www.cfs.gov.hk/english/whatsnew/whatsnew_fa/2020_406.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は、RASFFからの報告を受け、デキサメタゾン残留のため、イタリア産チルド牛肉製品を食べないよう市民に呼び掛けた。

 

[TGA] 吸入ニコチンを含む電子タバコの輸入の禁止

Prohibition on importing e-cigarettes containing vaporiser nicotine

17 November 2020

https://www.tga.gov.au/behind-news/prohibition-importing-e-cigarettes-containing-vaporiser-nicotine

吸入ニコチンを含む電子タバコの輸入の禁止が実施された場合、影響を受ける個人、医療関係者及び輸入業者向け情報に関するQ&A。

 

[CFIA] Chronicle 360を開始しての一年

It's been one year of Chronicle 360

2020-11-10

https://www.inspection.gc.ca/chronicle-360/food-safety/it-s-been-one-year-of-chronicle-360/eng/1605039993243/1605042817056

様々な角度からのCFIA情報のChronicle 360を開始して1年を迎える。

今後より多くの動画等を配信する予定

 

[MPI] ウェブサイトの表示変更

Website changes

16 Nov 2020

https://www.mpi.govt.nz/news/website-changes/

2020年11月17日、ウェブサイトの構成や編成を変更した。

 

[FSAI]未承認の農薬エチレンオキシド検出により、Tuckins Sesame Seedsの一部を回収措置

Recall of a Batch of Tuckins Sesame Seeds due to Presence of the Unauthorised Pesticide Ethylene Oxide

Monday, 16 November 2020

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/tuckins_sesame_seeds_recall.html

未承認の農薬エチレンオキシド検出により、Tuckins Sesame Seedsの一部を回収措置。製品写真あり。

 

 

[WHO]世界抗菌剤耐性啓発週間

World Antimicrobial Awareness Week

https://www.who.int/campaigns/world-antimicrobial-awareness-week/2020

2020年11月18-24日

啓発用資料等

 

[WHO]出版物

-発がん性短期試験評価(in vivo試験についての共同研究)要約報告

Summary report on the evaluation of short-term tests for carcinogens (collaborative study on in vivo tests)

Environmental health criteria ; 109 9 November 2020

https://www.who.int/publications/i/item/9241571098

 

-リスク評価におけるバイオマーカー:妥当性と妥当性確認

Biomarkers in risk assessment : validity and validation

9 November 2020

https://www.who.int/publications/i/item/9241572221

 

-加齢集団での化学物質の影響を評価するための基本原則

Principles for evaluating the effects of chemicals on the aged population

Environmental health criteria ; 144  9 November 2020

https://www.who.int/publications/i/item/9241571446

(「ダウンロード」のリンクが死んでいる)

 

 

[Defra]ファミリーフードデータセット

Family food datasets

Last updated 16 November 2020

https://www.gov.uk/government/statistical-data-sets/family-food-datasets

‘Family Food’報告書の詳細データ。食品や飲料への英国の家計支出のデータ

 

論文

-技術的リスク(GMO、ゲノム編集)、欧州の問題は何か?より広範な歴史的展望

Technological Risks (GMO, Gene Editing), What Is the Problem With Europe? A Broader Historical Perspective

Marcel Kuntz

Front. Bioeng. Biotechnol., 09 November 2020

https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fbioe.2020.557115/full

欧州はしばしば技術を制限することの発生源である(例えばバイオテクノロジー)。その原因は欧州規制との関連で既に解析されているが、その深部に埋め込まれた根源については解析されていない。それをこの論文で試みる。最初に欧州のより広範な歴史的背景、過去の悲劇を繰り返すまいとする新しいイデオロギーの登場、そしてポストモダンの考えが科学に移されたやり方、について技術的リスクに焦点を絞って描く。欧州とは対照的に、米国ではバイオテクノロジーを禁止する法律は成立せず、そのような違いの理由を議論する

(歴史といっても二つの世界大戦。戦争が科学の成果なので科学技術を否定すべき、みたいな)

 

-ダイエットと体重への懸念が十代で増加

Dieting and weight worries on rise in teens

16-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/ucl-daw111320.php

JAMA Pediatricsに発表された英国の1970年生まれ、1991-92年生まれ、2000-2002年生まれの14才の少年少女の調査。2005年には減量中と回答したのが30%だったのが2015年は42%。少女は一貫してダイエットをする人が多いが、近年は男の子でダイエットの増加が大きい。「肥満を巡る公衆衛生キャンペーンは精神保健への有害影響を考慮すべきである」

 

その他

-フランスの著者等が本屋のCovidロックダウン罰金を払う

French authors offer to pay bookshops' Covid lockdown fines

Kim Willsher in Paris

Mon 16 Nov 2020

https://www.theguardian.com/world/2020/nov/16/french-authors-offer-to-pay-bookshops-covid-lockdown-fines

パリ市長が本屋を開けておくよう請願したが認められなかった。政府はアマゾンに膨大な利益をもたらした。フランスの著名文筆家たちが抗議を行った。

 

-ニューヨークは恥ずかしくも公立学校を休校しようとしている

New York, Shamefully, on the Verge of Shuttering Public Schools

MATT WELCH | 11.13.2020

https://reason.com/2020/11/13/new-york-shamefully-on-the-verge-of-shuttering-public-schools/

無作為検査で生徒と先生の0.18%がCOVID-19陽性だった。だから休校する?

過去一ヶ月でニューヨーク市の学校システムは3000余ほどの学校の71000人の学生と42000人の職員を検査し189人が陽性だった。それは0.18%で、科学に従えば学校がCOVID-19の拡散源にはなっていないことを示す。市の保健担当官トップの一人は、学校は最も安全な公共施設の一つであると言ったと報道されている。

Bill de Blasio市長は市の感染率が11月初めに2%を超え間もなく3%になるので学校を閉鎖するという

(NYは欧州各国と違って学校をnonessentialと判断している。)

 

-Matt Hancock保健大臣はNHSと介護施設の労働者がフェイスブックの反ワクチン団体に入ったことを非難する

Matt Hancock condemns NHS and care home workers who joined Facebook 'anti-vax group'

Ross McGuinness Mon, 16 November 2020,

https://uk.news.yahoo.com/matt-hancock-nhs-care-home-facebook-antivax-group-122659870.html

何百人ものNHSの職員と介護施設の労働者が「NHSの労働者にワクチン拒否を制限しない選択権を」要求する団体に入っている。10月4日に設立されたこのグループは300人以上の会員がいる。Timesによると公開されていない会員には医師、看護師、医療助手、実験室労働者、民間および公的ケアホームの職員が含まれる。団体は反ワクチンではないと主張しているがファイザーのワクチンを「毒」と比較する投稿などがあったという。

月曜日にHancock保健大臣はこのグループを非難し、医療は「科学に導かれる」べきであると述べた。

 

-ドイツはカウチポテトをコロナウイルスパンデミックのヒーローと賞賛する

Germany hails couch potatoes as heroes of coronavirus pandemic

15.11.2020

https://www.dw.com/en/germany-hails-couch-potatoes-as-heroes-of-coronavirus-pandemic/a-55604506

政府は市民に「何もしないAbsolutely nothing」ことを薦める

 

-CDC

Holidays Thanksgiving and COVID-19

Updated Nov. 11, 2020

https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/daily-life-coping/holidays.html

CDCのCOVID-19に関する休暇の過ごし方ガイド

(家で家族とゲームをするのがお勧め、らしい

日本も年末年始は家でごろごろ、を薦めているようなのでゲームと読書を。SNSと酒は用量注意)

 

-マスクはパンデミックの現実から気持ちを逸らせる

Masks Are a Distraction From the Pandemic Reality

By Joseph A. Ladapo Oct. 28, 2020

https://www.wsj.com/articles/masks-are-a-distraction-from-the-pandemic-reality-11603927026

Covid-19パンデミック政策の失敗の特徴は政治の主導者と保健担当者が彼らの対応の意図せぬ帰結を予測するのに失敗したことである。膨大な失業者を出しアルコールと薬物の濫用をもたらしたロックダウンから貧富の教育の不平等を拡大した休校まで、多くの決定にこの傾向が見られる。マスクの義務化も利益を上回る意図せぬ帰結となった。

3月にはAnthony Fauciが「マスクは人々に少し安心を与えるかもしれないが完璧な防護にはならない」と言っていた。しかしその助言はほとんど一夜で反転した。何故?無症状感染である。今やマスクは合理的なだけではなく必須になった。しかしその根拠は弱い。人々はマスク義務化は科学的根拠があるとみなしているが根拠の質は低い。マスク義務化でウイルスが消えることはない。

(強い権力を使うためには強い根拠が必要、というのが一般的原則なのだが…)

 

2020-11-16

[EFSA]意見等

-EFSAのフォーカルポイント&オブザーバーとの2020年の危機への備え演習

2020 Crisis Preparedness Exercise with EFSA Focal Points & Observers

13 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1971

2020年9月に欧州食品安全機関(EFSA)は、EFSAのフォーカルポイントネットワークのメンバーとオブザーバーとの危機への備えと手順についてのオンラインワークショップを促進した。このイベントの全体的な目的は、(i)食品または飼料の安全に関する事故に照らして、EU加盟国と加盟候補国におけるEFSAとフォーカルポイントの間の協力―及びデータ&情報―を改善する最適な方法を確立すること、(ii)現在のシステムのギャップとフラストレーションを特定し改善方法を探すこと、(iii)働き方を改善するための成功事例や知識を共有すること、である。このワークショップの内容はEFSAとInstinctif Partners社で共同開発された。63参加国が、2日間に及ぶスケジュールの中に設定された全体会議および/または作業グループ活動セッションに参加した。1日目は、4つの全体会議(発表と構造化された議論を含む)により、事故対応中にフォーカルポイントネットワークのメンバーが果たす役割と、その役割を果たすことから生じるフラストレーションと課題を明確にすることを目的とした。作業グループの活動では、確認された問題と課題の解決策と回避策を見つけることに焦点を当てた。1日目の午後のセッションは、急速に進化する大規模な食中毒のアウトブレイクの場合に、フォーカルポイントが取り組む可能性のある実際の事故対応活動を詳しく説明するために設計された2時間の議論演習だった。この演習の架空のシナリオは、特定の食品で伝染性があることが判明した(SARS‐CoV‐2と同様の)新規病原性ウイルスの架空の状況に基づいていた。このイベントの2日目には、1日目の議論演習の1時間半の援助つき全員参加による報告が含まれていた。記録された結果と、オンライン評価調査で参加者が提出したフィードバックに基づいて、このイベントの目的は達成された。さらに、このイベント中の議論により、将来の機能強化と改善のために18の実用的な推奨事項が作成された。

 

-全ての動物種用飼料添加物としてのピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)の認可更新申請の評価

Assessment of the application for renewal of authorisation of pyridoxine hydrochloride (vitamin B6) as a feed additive for all animal species

EFSA Journal 2020;18(11):6289 13 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6289

 

-離乳子豚用飼料添加物としてのCalsporin® (Bacillus velezensisDSM 15544株)の認可更新申請の評価

Assessment of the application for renewal of the authorisation of Calsporin® (Bacillus velezensisDSM 15544) as a feed additive for weaned piglets

EFSA Journal 2020;18(11):6283 13 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6283

 

-全ての動物種用飼料添加物としてCorynebacterium glutamicumCGMCC 7.358株を用いて発酵して生産したl‐バリンの安全性と有効性

Safety and efficacy of l‐valine produced by fermentation using Corynebacterium glutamicumCGMCC 7.358 as a feed additive for all animal species

EFSA Journal 2020;18(11):6286 12 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6286

 

-全ての動物種用メチオニンのヒドロキシ類似物のマンガンキレートの認可更新申請の評価

Assessment of the application for renewal of authorisation of manganese chelate of hydroxy analogue of methionine for all animal species

EFSA Journal 2020;18(11):6281 12 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6281

 

-鶏肥育用、他の家禽肥育用、産卵鶏育成用、観賞鳥用のNutrase P (6‐フィターゼ)の安全性と有効性

Safety and efficacy of Nutrase P (6‐phytase) for chickens for fattening, other poultry for fattening, reared for laying and ornamental birds

EFSA Journal 2020;18(11):6282 12 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6282

 

-鶏肥育用及び七面鳥用飼料添加物としてのSTENOROL® (臭化水素酸ハロフジノン)の安全性と有効性

Safety and efficacy of STENOROL® (halofuginone hydrobromide) as a feed additive for chickens for fattening and turkeys

EFSA Journal 2020;18(11):6169  12 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6169

 

-遺伝子ドライブを含む遺伝子組換え昆虫の分子特性、環境リスク評価、市販後環境モニタリングの既存のEFSAのガイドライン案の妥当性及び充足性評価についてのパブリックコメント募集結果

Outcome of a public consultation on the draft adequacy and sufficiency evaluation of existing EFSA guidelines for the molecular characterisation, environmental risk assessment and post‐market environmental monitoring of genetically modified insects containing engineered gene drives

12 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1939

最終的な科学的意見は2020年10月14日にGMOパネルに採択され、EFSA Journalに発表された。

 

[EU]RASFF Week46-2020

警報通知(Alert Notifications)

イタリア産チルドビーフのデキサメタゾン(17.2 µg/kg)、オーストリア産CBDオイルのテトラヒドロカンナビノール(THC) (1348 mg/kg)、スペイン産殻付きピスタチオのアフラトキシン(B1 = 18; Tot. = 20 µg/kg)、イタリア産原料スペイン産チルド燻製メカジキの水銀(2.1 mg/kg)、スペイン産冷凍メカジキの水銀(1.7 mg/kg)、オランダ産牛用補完飼料のコバルト高含有及び不十分な表示、スペイン産冷凍メカジキステーキの水銀(3.67 mg/kg)、

注意喚起情報(information for attention)

ベトナム産冷凍ナマズの未承認照射、エジプト産塩漬けアーティチョークの亜硫酸塩高含有(二酸化硫黄 260 mg/kg)、カナダ産ソフトドリンクの安息香酸(E210)高含有(195 mg/l)、日本産チルド骨なし牛肉のダイオキシン(4.9 pg WHO TEQ/g)、パキスタン産バスマティ米の未承認物質カルベンダジム(0.028 mg/kg)、スペイン産チルドキハダマグロのアスコルビン酸(E300) (615 mg/kg)未承認、オンライン販売されているDNPの2,4-ジニトロフェノール (DNP)、インド産イヌ用おやつのダイオキシン(0.94 ng/kg)、チュニジア産冷凍洗浄済みイカの亜硫酸塩(39 mg/kg)非表示、エジプト産チルドハタフィレの水銀(0.79 mg/kg)、

フォローアップ用情報(information for follow-up)

フィンランド産サービングスプーンの一級芳香族アミンの溶出(0.37 mg/kg)、英国産緑茶のアセタミプリド(0.11 mg/kg)及び未承認物質アントラキノン(0.054 mg/kg)、ルーマニア産塩漬けカリフラワーの亜硫酸塩高含有(423.5 mg/kg)、ドイツ産ヘンプパウダーカプセルの未承認新規食品成分カンナビジオール(CBD) (5550 mg/kg)、

通関拒否通知(Border Rejections)

トルコ産ペッパーのピリダベン( 0.467 mg/kg)・アセタミプリド(0.806 mg/kg)及びクロチアニジン(0.169 mg/kg)、トルコ産オレンジのブプロフェジン(0.164 mg/kg)及び未承認物質クロルピリホス(0.246 mg/kg)、スリランカ産ツルノゲイトウ(mukunuwenna、Alternanthera sessilis)のクロロタロニル(0.46 mg/kg)、スリランカ産ツボクサ(ゴツコラ、Centella asiatica)のクロロタロニル(0.43 mg/kg)、トルコ産乾燥イチジクのアフラトキシン(B1 = 9.6; Tot. = 10.6 µg/kg;B1 = 40; Tot. = 42 µg/kg;Tot. = 15.1 µg/kg;B1 = 55.7; Tot. = 61.4 µg/kg;Tot. = 17.6 µg/kg)、ウガンダ産ペッパーの未承認物質クロルピリホス(0.12 mg/kg)、トルコ産アプリコットカーネルのシアン化物高含有(41 mg/kg)、フィリピン産食用ケーキデコレーションの着色料ポンソー4R/コチニールレッドA(E124) 高含有 (183 mg/kg)、トルコ産マンダリンのプロクロラズ(2.384 mg/kg)、米国産ピーナッツバターのアフラトキシン(B1 = 5; Tot. = 5.9 µg/kg)、米国産殻付きピスタチオのアフラトキシン(B1 = 20.2; Tot. = 21.3 µg/kg)、インド産チリパウダーのアフラトキシン(B1 = 12.6 µg/kg)、トルコ産オレンジのエスフェンバレレート(0.275 mg/kg;0.162 mg/kg)、トルコ産オレンジのフェンバレレート(0.218 mg/kg;0.229 mg/kg;0.17 mg/kg)、中国産プラスチックコーティングした紙皿からのアルミニウムの溶出(1.5 mg/kg)及び高濃度の総溶出量(340 mg/dm²)、トルコ産マンダリンのデルタメトリン(0.189 mg/kg)、トルコ産マンダリンのフェンバレレート(0.376 mg/kg)、トルコ産マンダリンのプロクロラズ(1.371 mg/kg)、スリランカ産チリパウダーのアフラトキシン(B1 = 11.7 µg/kg)、トルコ産オレンジのフェンバレレート(0/176 mg/kg)及びピリダベン(0.839 mg/kg)、食品を入れるのに適さない中国産の竹とメラミン製食品容器(機能バリアの裏にプラスチック層が含まれていない)、

 

-エチレンオキシドの検出

警報通知(Alert Notifications)

ドイツ産ベーキングミックスに使用したインド及びオランダ産ゴマの未承認物質エチレンオキシド(0.48~4.6 mg/kg)、イタリア産原料インド産オランダ経由有機種子ミックスに使用したゴマの未承認物質エチレンオキシド(0.21 mg/kg)、スペイン産穀物製品に使用したゴマの未承認物質エチレンオキシド、インド産ドイツ経由有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド(1.7; >5 mg/kg;1.5 mg/kg)、フランス産ベーカリー製品に使用したゴマの未承認物質エチレンオキシド、インド産ゴマの未承認物質エチレンオキシド( >5.0 mg/kg;> 5.0 mg/kg)、インド産オランダ経由皮をむいた有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド(5 mg/kg)、ベルギー産タイミックスに使用したゴマの未承認物質エチレンオキシド(1.4 mg/kg)、インド産有機皮をむいたゴマの未承認物質エチレンオキシド(5 mg/kg;6.6 mg/kg;2.2 mg/kg;2.3 mg/kg;> 5.0 mg/kg)、フランス産冷凍調理済食品及びベーカリー製品に使用したゴマの未承認物質エチレンオキシド、インド産有機皮つきゴマの未承認物質エチレンオキシド(0.32 mg/kg)、インド産皮つきゴマの未承認物質エチレンオキシド(> 5 mg/kg;> 5.0 mg/kg)、インド産皮をむいたゴマの未承認物質エチレンオキシド(0.21 mg/kg)、インド産オランダ経由ゴマの未承認物質エチレンオキシド(4.7 mg/kg)、インド産有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド(6.6 mg/kg)、インド産焼きゴマの未承認物質エチレンオキシド(0.33 mg/kg)、オランダ産原料インド産ゴマの未承認物質エチレンオキシド(> 5.0 mg/kg)、インド産オランダ経由有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド(5.2 mg/kg;5.2 mg/kg)、スウェーデン産タイスパイスミックスの未承認物質エチレンオキシド(1.4 mg/kg)、米国産オランダ経由パンミックスに使用したゴマの未承認物質エチレンオキシド、スペイン産白いタヒニ及びフムスに使用したインド産有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド、インド産スイス経由ゴマの未承認物質エチレンオキシド(5.9 mg/kg)、フランス産ベーカリー製品に使用したインド産ゴマの未承認物質エチレンオキシド(6.31, 5.37, 5.15, 4.42 mg/kg)、インド産オランダ経由イタリアで包装された有機皮をむいたゴマの未承認物質エチレンオキシド(6.9 mg/kg)、インド産オーストリア経由ゴマの未承認物質エチレンオキシド、

注意喚起情報(information for attention)

皮をむいた有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド(>5 mg/kg)、インド産皮つきゴマの未承認物質エチレンオキシド(> 5 mg/kg;>5 mg/kg)、インド産有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド(0.053 mg/kg)、インド産ゴマの未承認物質エチレンオキシド(1.1 mg/kg)、

 通関拒否通知(Border Rejections)

インド産有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド( > 5 mg/kg)、

 

[ASA]我々は全国消費者週間2020を支持する

We're supporting National Consumer Week 2020

ASA News 16 Nov 2020

https://www.asa.org.uk/news/we-re-supporting-national-consumer-week.html

消費者問題啓発のための年次キャンペーンの今年のテーマはオンラインショッピングと配達。2回の全国ロックダウンと地域ごとの制限と社会的距離などにより、目抜き通りでの買い物を避けてオンラインで注文する人が増えた。

これによりオンラインショッピングに関する消費者からの苦情が急増した。

オンライン購入にはたくさんの利点があるが、買ったものが欠陥品だったり届かないのにお金だけ取られたらどうなる?

(以下注意点等)

 

論文

-卵は控えめに:「過剰」接種は糖尿病に関連する

Go (over) easy on the eggs: 'Egg-cess' consumption linked to diabetes

14-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/uosa-ge111220.php

中国人成人での縦断(1991-2009)研究で、一日に卵一個以上を定期的に食べる人の糖尿病リスクが60%高い。 1991年から 2009年の間に中国で卵を食べる数が約2倍になった

British Journal of Nutrition

(一日一個だと日本人平均が大体そのくらい。卵は食生活の変化の一側面である可能性の方が高いと思うけれど。文中に世界の卵消費量の数字がある。)

 

-スタチンを使用している患者はダミーの錠剤でも同様の副作用を経験する

Patients taking statins experience similar side effects from dummy pills

15-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/icl-pts111320.php

60人の患者での臨床試験で、スタチン使用患者が経験する症状の90%はプラセボ錠剤でも存在する。筋肉痛や疲労、関節痛など。ノセボ効果である可能性が高い。New England Journal of Medicine。研究者らは現在ベータブロッカーによる症状について研究中。

 

-心血管系リスクの高い患者での主要有害心血管系イベントに与える高用量オメガ3脂肪酸対コーン油

Effect of High-Dose Omega-3 Fatty Acids vs Corn Oil on Major Adverse Cardiovascular Events in Patients at High Cardiovascular Risk

Stephen J. Nicholls et al.,

The STRENGTH Randomized Clinical Trial

JAMA. Published online November 15, 2020. doi:10.1001/jama.2020.22258

https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/10.1001/jama.2020.22258

13078人の患者でのRCTは、有害心血管系イベントの複合アウトカムへの意味のある差が無かったため早期に終了した。オメガ3あるいはコーン油は毎日4g

オメガ3脂肪酸の使用は勧めない

 

-政治家と政府が科学を抑制した、とBMJが主張する

Politicians and governments are suppressing science, argues The BMJ

13-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/b-pag111320.php

The BMJの編集長Kamran Abbasi博士が、政治家と政府が科学を抑制し、良い科学が抑制されたとき人々は死ぬ、と主張する。covid-19は「国の大規模な汚職を解き放ち、それは公衆衛生にとって有害だった」。この機に便乗した着服の責任は政治家と業界にあると彼は書く。科学者と健康の専門家も責任がある。彼が指摘する例は英国のパンデミック応答の際の政府の緊急時科学助言グループ(SAGE)の不適切な関与を含む。

(covid-19の診断・治療・ワクチン開発会社の株式を保有している科学者にあまりにも依存している、とのこと。誰のことだろう?検査の性能を誇大広告したとか、わりと重大な主張なのだが?)

 

その他

-SMC NZ

飛行機とオークランドの公共交通機関でのマスク義務

Mandatory masking on flights and Auckland’s public transport – Expert Reaction

16 November 2020

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2020/11/16/mandatory-masking-on-flights-and-aucklands-public-transport-expert-reaction/

内閣がオークランドの公共交通機関、市内外の旅行中、全ての国内線の飛行機ではマスクを義務化すると決めた

これまではレベル2以上の時だけ要求されていた。木曜日の朝からはオークランドと飛行機では全てのアラートレベルでフェイスマスクが要求される。12才以下の子どもとある種の健康状態の人は例外。

SMCはこの決定に関する専門家の意見を求めた

(賛成意見のみ。全国にすべきという意見も。国内感染ゼロでも法律で強制することに反対する意見はないんだ?)

 

-Natureニュース

COVIDミンクの解析は突然変異は危険ではないことを示す-いまのところは

COVID mink analysis shows mutations are not dangerous — yet

Smriti Mallapaty  13 NOVEMBER 2020

https://www.nature.com/articles/d41586-020-03218-z

解析の結果、突然変異はおそらくワクチンを脅かさないだろうことを発見したが、科学者は感染蔓延はミンクはそれでも殺す必要があると言う

(最後、おそらく従業員がミンクに感染させたのであろうという意見。人間って勝手だ)

 

-パンデミックをシミュレートする:COVID予想者が気候モデルから学べること

Simulating the pandemic: What COVID forecasters can learn from climate models

13 NOVEMBER 2020  David Adam

https://www.nature.com/articles/d41586-020-03208-1

計算機を多く使う分野でルーチンになっている方法が依り信頼できるパンデミック予想につながる可能性がある

プレプリントプラットフォームResearch Squareにアップロードされた研究が、3月にImperial College Londonのグループが開発して英国の政治家がロックダウンを決めることにつながったモデルCovidSimの再検討を行った

(計算のストレステスト以前に人間集団の行動が予測できていないのだが)

 

-より良く考えるためのコツ:私の聞きたいことを話して

Tips for Better Thinking: Tell Me What I Want to Hear

Jonathan Jarry M.Sc. | 11 Nov 2020

https://www.mcgill.ca/oss/article/critical-thinking/tips-better-thinking-tell-me-what-i-want-hear

我々の、いつだって自分が正しいことを確認する情報を探す潜在意識の願望が、おそらく我々の思考の最大の欠陥である

2020年が膨大な対照群のない心理学実験だとみなしたら、知見の一つは、残念ながら、確認バイアスが健在であることだろう。我々の思考の欠陥については確認バイアスが最大である。確認バイアスとは、我々がしばしばそれとは気づかずに、既に自分が信じていることを確認する情報を探し、自分の考えを変えるようなデータは脇においやるときにおこる。我々のこうした傾向は、政治や医学や科学研究でさえおこっている。

確認バイアスから逃れることは不可能に見えるが、それについて知っておくこと、情報を一歩下がって再検討することは理論的には役に立つ

(いろいろ略)

 

-パンデミックの終わり

The End of the Pandemic

Jonathan Jarry M.Sc. | 13 Nov 2020

https://www.mcgill.ca/oss/article/covid-19-critical-thinking-health/end-pandemic

COVID-19パンデミックが突然終わることはありそうにない。それは現場でゆっくりと勢いが減るだろうが同時に我々の心の中でも

(結論部分のみ)

・COVID-19パンデミックは効果的ワクチンと持続する衛生対策の組み合わせで終わりをむかえるだろう

・コロナウイルスの終わりは重傷者と死亡者がインフルエンザと匹敵するようになったら終わる可能性がある

・パンデミックの終わりは心理的な側面もありそれは許容できるリスクに基づき個人によって異なるだろう