2021-04-22

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 153-21

22 April 2021

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notificationcircular153-21.aspx

意見募集

・特定医療目的食品中ビタミンB3としてのニコチンアミドリボシド塩化物

2021 MRLハーモナイゼーション要請受け付け

食品基準改定

・果物と野菜のつや出し剤としての脂肪酸のモノおよびジグリセリド

・除草剤耐性昆虫保護綿系統DP23211由来食品

 

[USDA]遺伝子組換えを使って開発したある種の動物の規制監督のための規則提案事前通告に意見を歓迎する

Comments Welcome on USDA Advance Notice of Proposed Rulemaking for Regulatory Oversight of Certain Animals Developed Using Genetic Engineering

Published: Apr 21, 2021

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/stakeholder-messages/biotechnology-news/anpr-outreach

USDAのAPHISは2021年3月8日に遺伝子組換えを使って開発した動物の規制に関する意見募集を再開した。5月7日まで、あなたの意見を歓迎する

 

[ProMED]サバ中毒-欧州:ベトナムからスウェーデン、まぐろ

Scombroid fish poisoning - Europe: Sweden ex Viet Nam, tuna

2021-04-21

https://promedmail.org/promed-post/?id=8319771

Date: Thu 15 Apr 2021 Source: Food Safety News [edited]

2021年4月の間にスウェーデンで約20人がベトナム産の魚によるヒスタミン中毒になった。2021年4月初めの食中毒アウトブレイクはストックホルムで19人が、3つの異なるレストランでマグロを食べて中毒になった。これら3レストランは全て同じ供給業者から同じ期限表示の冷凍マグロ切り身を購入していて、ベトナムからオランダ経由でスウェーデンに届く前にヒスタミン濃度が高かったことを示す。

2021年3月にはイタリア当局がベトナム産冷凍キハダマグロのヒスタミンによるアウトブレイクを報告しているが患者数は報告されていない。2020年にはスウェーデンは3ヶ月の間にベトナム産マグロによる3件のヒスタミン中毒アウトブレイクを記録している

スウェーデンでは2021年4月から新しい規制が発効していて、その中には食品規制当局が身分を明かすことなく購入できることを含む。電子商取引も含む。これは国内法をEU規制に合わせるためのもの。

 

論文

-国際研究チームが有機農業と遺伝子組換えを組み合わせるよう求める

International research team argues for combining organic farming and genetic engineering

21-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/ub-irt042121.php

世界レベルの持続可能性向上のために、EU規制は有機農業に遺伝子組換えの使用を認めるよう変更すべきである

Trends in Plant Scienceに発表

2020年5月に欧州委員会は「農場から食卓まで」戦略を発表し、2030年までにEUの農業用地の25%を有機農業にすることを目標にした。しかし現在のEUの規制のままではこれが持続可能性を増すことにはならないだろう。むしろ持続可能性は下がる。それを解決するためにバイオテクノロジーを使うべき。

 

-中年の心血管系疾患と死亡リスク増加に関連する食品

Foods associated with an increased risk of cardiovascular disease and death in middle-age

21-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/bc-faw041921.php

BMC Medicineに発表された研究によると、英国人中年の心血管系疾患と死亡リスク増加に関連する可能性のある二つの食事パターンは、チョコレートとお菓子をたくさん食べることを含む。

一つはチョコレート、お菓子、バター、白いパンが多く生鮮野菜果物が少ないパターン、もう一つは砂糖入り飲料、フルーツジュース、チョコレート、お菓子、テーブルシュガーとジャムが多くバターと脂肪の多いチーズが少ないパターン

前者のパターンは男性、若い、経済的貧困、喫煙者、運動しない、肥満、高血圧の可能性が高い。後者のパターンは運動量が多く喫煙や肥満は少ない

 

-中国の甲状腺がん過剰診断のマッピング

IARC

Mapping overdiagnosis of thyroid cancer in China

21 April 2021

https://www.iarc.who.int/news-events/mapping-overdiagnosis-of-thyroid-cancer-in-regions-of-china/

The Lancet Diabetes & Endocrinologyに発表された中国の研究者とIARCの協力による新しい研究は中国での甲状腺がん過剰診断の影響を地域毎に定量化した。

がんの過剰診断は新興経済国にとって公衆衛生上の課題で、中国ではここ数年全てのがんの中で甲状腺がんが最も大きく増加している。この集団ベースの研究で、研究者らは甲状腺がんの過剰診断の測定可能な影響を指摘する重要な疫学的特徴を発見した。その中には多くが乳頭腫がんである甲状腺がん発生率が地域によって大きく異なりそれが医療へのアクセスに関連すること、一部の登録では年齢特異的曲線が歪んでいることなどを含む。この知見は過剰診断の急速な拡大を抑えるための規制を計画する場合には地域毎の医療の有り様を考慮すべきであることを示唆する。

甲状腺がんの過剰診断は医療の過剰使用の一例で、医療の平等性を向上させつつ同時に支出を抑制するための大きな課題である。社会経済的レベルが高い国に急速に移行しつつある中国でのこれらの知見は新興経済国の早期警鐘となろう

Mapping overdiagnosis of thyroid cancer in China

https://www.thelancet.com/journals/landia/article/PIIS2213-8587(21)00083-8/fulltext

上海で85%、杭州で92.9%が過剰診断、地方は過剰診断はないと推定されている。

 

SMC UK

中年の心血管系疾患と死に関連する食品を調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at foods associated with cardiovascular disease and death in middle age

APRIL 22, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-foods-associated-with-cardiovascular-disease-and-death-in-middle-age/

BMC Medicineに発表された観察研究が英国成人の食事パターンと中年での心血管系疾患と死亡頻度を調べた

Open大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授

この研究は説明するのが複雑で、知見は解釈が複雑だが統計的には概してちゃんとしている。論文でもプレスリリースでも明示しているがこれは観察研究である。つまり因果関係は言えない。

しばしば食品と健康の研究をする人たちは、一度に数種類の食品しか調べない。それには問題があるがこの研究は別の方法を使っている。食事の質を評価すると考えられている4つの指標、エネルギー密度、飽和脂肪の量、遊離の糖、食物繊維の量、がある。彼らはUKバイオバンク研究の参加者の10万人以上の人が食べた食品の詳細データを検討し、縮小ランク回帰(RRR)という統計手法を使って4つの指標に関連する食生活パターンを見つけた。その結果参加者は二つの異なる食事パターンに関連したスコアをつけられた。おちらもスコアが高いと食事の質が悪い。それから平均8年フォローして、CVDや死亡を記録した。

第一の食事パターンでハイスコアをとるにはたくさんのチョコレートやお菓子を食べ野菜果物が少ない必要がある。このスコアとCVDあるいは死亡リスクの高さに明確な関連があった。

二つ目の食事パターンではハイスコアになるためにはたくさんの砂糖入り飲料とフルーツジュース、ジャムや砂糖を食べ、バターや脂肪の多いチーズは少なくなければならない。こちらもスコアの高さと健康リスクに関連はあったが第一のパターンほど強くはない。一つ目と二つ目のパターンは相当違って、特にバターは逆になる。これはRRR統計手法はそのようなものなので驚くべきことではないが、この知見をもとに食事助言をしようとすると少し難しくなる。バターやチーズについてどう助言するればいいのだろうか?研究者らはさらなる研究を薦めている。

Reading大学栄養と食品科学教授Gunter Kuhnle教授

栄養研究は個々の食品より重要な、食事パターンについて焦点をあてることが増えている。そういう文脈で食事パターンと健康を調べる研究は歓迎される。これまで行われてきた「地中海食」や「健康的北欧食」などのような特定の食事パターンの研究とは違って、この研究は食事パターンの同定に機械学習で使われている方法を使った。

この研究は大規模でよく知られている集団のデータを使った質の高いものである。その結果特定の食事パターンが心疾患と早期死亡リスクに関連することを示した。注目なのはバターの両義的役割である。これらの結果の解釈は難しい。「不健康」な食事パターンのヒトは肥満である可能性が高いが同時に社会経済的地位も低い可能性が高い。著者は調整しているが結果に影響はあるだろう

Aston大学医学部上級教育フェローで登録栄養士Duane Mellor博士

これは興味深い大規模研究でいくつかの強みがある。食事の調査は複数回である。ただし24時間思い出し方は個人と記憶と意思に依存する。また心疾患と死亡は病院の記録を使っているので信頼できる。

食事パターンの決定が50の食品グループをもとにして決めていて5-6種類よりいいかもしれないがそれでも実際に人々が食べている詳細の多くを失っているだろう。それがチーズや乳製品に関する知見の一部を説明できるかもしれない。またチョコレートとお菓子の分類でもみられる。フルーツジュースと砂糖入り飲料がリスクの予想因子になるのは興味深いが、おそらくそれは遊離の糖が食事パターンの定義基準になっているからであろう。フルーツジュースと砂糖入り飲料を分離するのは役に立つだろうがおそらく重要なのは量であろう。ここで使われた手法は仮説をつくるには興味深いが実際の食事を反映しているとは思えない。我々は食事パターンの影響についてもっと理解するには、何故どんなふうに人々が食を選択するのかを考える必要がある。

 

妊娠ラットの抗酸化物質処置と子どもが大きくなってからの記憶を調べたラット研究への専門家の反応

expert reaction to rat study looking at antioxidant treatment in pregnant rats and memory in adult rat offspring

APRIL 21, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-rat-study-looking-at-antioxidant-treatment-in-pregnant-rats-and-memory-in-adult-rat-offspring/

FASEB Jに発表

Open大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授

このラットの研究は役に立つが、プレスリリースの言外の示唆は極めて誤解を招くものである。実際に研究者らが調べたのはラットでの胎仔の低酸素の記憶への影響とビタミンCがそれを予防できるかどうか、である。これがヒトの母親で使えるようになるにはまだ長い道のりがある。またビタミンCの影響はそれほど強くはない。さらにプレスリリースで主張していることとは違って妊娠中に酸素濃度の低かったラットが記憶タスクに時間がかかることは明らかではない。この研究からヒトでの応用は非常に遠い(詳細説明あり)

Cardiff大学心理学部教授Dominic Dwyer教授

この研究は能の低酸素ダメージのメカニズムに関する期待できる研究だが、プレスリリースの(そしてこの論文そのものの)主張のいくつかは根拠を超えている。特に妊娠中にビタミンCを摂れば生まれた後の認知機能の欠損から保護できるという主張はデータからは言えない。ヒトの治療に使えるという一般化はできない

King’s College London産科教授Andrew Shennan教授

このラットの研究ではビタミンCに記憶力の乏しさを改善する可能性を示唆したが、ビタミンCはヒトの妊娠中に何のベネフィットも示されていない。従ってヒトで確認する必要がある

 

(問題のプレスリリースはケンブリッジ大学のもので、妊婦さんの写真を掲載して「妊娠中に抗酸化サプリメントを使用すれば胎児の低酸素記憶障害を予防できるかも」と主張する。かなりの誇大広告。

Simple treatment during pregnancy can protect baby from memory problems in later life, study in rats suggests

21 Apr 2021

https://www.cam.ac.uk/research/news/simple-treatment-during-pregnancy-can-protect-baby-from-memory-problems-in-later-life-study-in-rats

 

その他

-Natureニュース

COVIDが如何にして他の危険な病気との闘いを損なったか

How COVID hurt the fight against other dangerous diseases

21 APRIL 2021  Leslie Roberts

https://www.nature.com/articles/d41586-021-01022-x

結核、はしか、ポリオ対策が全て後退した

2020年3月にインドがロックダウンに入った後、毎日検出される結核が70%減った。これは医療資源がCOVID-19対策に振り分けられたため結核は診断も治療もされないままであることを意味した。3月、WHOは世界で結核治療をうけた人の数が100万人以上減り、通常より50万人以上多くの人が死亡するだろうと推定した。

はしか、ポリオ、髄膜炎などへの対策も撹乱された。その影響は、COVID-19そのものによる影響より大きく、長く続くだろう。影響は世界中でみられるものの、最も大きな影響を受けるのは最も貧しい最も脆弱な国々である。

(各論含む長い記事。)

 

インドの膨大なCOVID急増は科学者を困惑させる

India’s massive COVID surge puzzles scientists

21 APRIL 2021  Smriti Mallapaty

https://www.nature.com/articles/d41586-021-01059-y

ウイルスがかつてない早さで拡大している、以前大都市での感染率が高く幾分かの保護になるはずなのに

抗体検査の代表性の問題、変異株、行動変化、等

 

-Scienceニュース

コロナウイルスワクチンに失敗し、フランスは生命医学R&Dの状態を嘆く

After coronavirus vaccine failures, France laments the state of its biomedical R&D

By Tania Rabesandratana Apr. 21, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/04/after-coronavirus-vaccine-failures-france-laments-state-its-biomedical-rd

フランスのパンデミック第三波が勢いを増す1月25日、パスツール研究所の科学部長Christophe d’Enfertは厳しい任務のために国営テレビに出た:ワクチンのパイオニアであるLouis Pasteurにちなんで名付けられたこの立派な研究所が、どうしてCOVID-19ワクチンを諦めたかを説明する。同時期にフランスの大製薬会社Sanofiが候補が遅れていること、社員を数百人解雇することを発表した。現在フランスは国連安全保障理事会メンバーで唯一使用可能なワクチンを持たない国である。d’Enfertにとって、そのことはフランスが質の高い基礎研究をする能力だけではなくそれを開発につなげる能力にも疑問をもつことになった。

この注目された失敗はフランスの生命医学が直面している問題にスポットライトを当てた。失敗を予想することはできないものの、そのパターンは単なる不運ではない、とCNRSの生命医学の社会学者Audrey Vézianはいう。基礎研究への資金提供を減らしてきたこととベンチャーキャピタルに乏しいことを指摘する専門家もいる。また官僚組織団体が増えすぎて資源を無駄にし混乱を招いた、ともVézianはいう。

(以下いろいろ。)

 

-キルギスの病院で、大統領が宣伝した有毒な根の中毒になった4人の患者を治療している

Four Patients Being Treated In Kyrgyz Hospitals For Poisoning With Toxic Root Promoted By President

April 21, 2021  By RFE/RL's Kyrgyz Service

https://www.rferl.org/a/kyrgyzstan-toxic-root-president-four-patients-hospital-poisoning/31215533.html

キルギスの首都Bishkekの病院で、4人の患者がSadyr Japarov大統領がCOVID-19の治療に有効だと宣伝している毒草の根を摂取して治療を受けている。

医師によると4月21日に63才のDuishon Abdyldaevがトリカブトの根の中毒で国立心臓学治療センターで治療され、他に匿名の3人がBishkek外傷整形外科センターの毒性学部門で治療を受けた。そのうち二人は夫婦である。

4月15日にJaparov大統領がトリカブトの根がCOVID-19の治療に有効であることが証明されているとフェイスブックに投稿した。その次の日に保健大臣Alymkadyr Beishenalievが記者会見でその調合物は数百人の感染者に与えられたと言って、記者の前で溶液を飲んだ。

フェイスブックはその投稿を削除した。「例え選挙で選ばれた人でも、デマをシェアするのは認めない」

Kurmankul Zulushev検事総長は、保健大臣の記者会見と4人の中毒に関連があるかどうか予備的調査を開始していると述べた。

(写真が先週市場でトリカブトの根を売るキルギスの行商人。園芸用ではなさそう)

 

-GM作物と世界の分断

GM CROPS AND THE GLOBAL DIVIDE

Jennifer Thomson(ケープタウン大学微生物学名誉教授)

Paperback - January 2021

https://www.publish.csiro.au/book/7929/

世界のGM作物への態度を探りネガティブな感情の理由を明らかにする

アフリカのバイオテクノロジーの初期からずっと関与してきた第一人者による本

 

-COVID-19予防のための表面の消毒はしばしば単なる見世物、CDCがいう

Disinfecting surfaces to prevent COVID-19 is often just for show, CDC says

Apr 20, 2021  By Virginia Langmaid, CNN

https://www.wcvb.com/article/disinfecting-surfaces-to-prevent-covid-19-is-often-just-for-show-cdc-says/36168024#

COVID-19の表面を介した感染は低く、はるかに重要なのは空気である。そしてひたすら表面消毒ばかりしている人たちはむしろ害かもしれない。それは「衛生劇場」で偽りの安心感を与える可能性がある

2021-04-21

[MFDS]日本産輸入食品の放射能検査の結果

輸入検査管理課

2021-4-9

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43200

2021.4.2〜2021.4.8

 

2021-4-2

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43198

2021.3.26〜2021.4.12021-3-26

 

2021.3.26

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43197

2021.3.19〜2021.3.25

 

[MFDS]高価食材不法輸入・製造・販売した7業者摘発

危害事犯中央調査団 2021-04-08

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45219

□ 食品医薬品安全処は、高価食材であるキャビアとトリュフを食薬処に輸入申告せず密輸し、食品製造・加工業登録をせずに製造・販売した7業者の関係者を「輸入食品安全管理特別法」などの違反疑いで検察に送検した。

□ 主な違反内容は、▲無登録食品製造・加工(2)、▲変更登録していない場所で食品製造・加工(1)、▲無申告輸入販売(3)、▲流通期限など無表示食品製造・販売(1)など。

 

[MFDS]食品安全国を知らせるボランティア募集!

統合食品データ企画課 2021-04-06

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45208

□ 食品医薬品安全処は、食品安全国の広報活動を行う第8期食品安全国サポーターを来る4月18日まで募集する。

○ 今回のサポーターズ募集は、食品安全国に隠された有益なコンテンツを国民に広く知らせるためのもので、食品安全国に関心がある方なら誰でも申請可能。

○ 書類評価で選定された8人のサポーターは、5月から7月まで食品安全国コンテンツをオンラインコミュニティ、ブログなどに掲載したり個人SNSを活用して広報活動を行う。

○ サポーター活動が終了した後、審査を経て優秀サポーター3人を選抜し食薬処長賞など賞状と賞金も授与する予定。

 

[MFDS] [報道参考] 食品中の「ステリグマトシスチン」汚染レベル安全

汚染物質課 2021-04-02

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45201

□ 食品医薬品安全処食品医薬品安全評価院は、韓国国民の日常摂取による新種カビ毒素「ステリグマトシスチン*」の暴露レベルを評価した結果、人体に懸念がない安全なレベルであると確認した。

* ステリグマトシスチン(Sterigmatocystin):カビがアフラトキシンを生成する代謝過程の中間代謝物、穀類・コーヒー・チーズなどから検出される肝毒性物質

○ 今回の調査・評価は、新種カビ毒の一種であるステリグマトシスチンが、動物実験で肺がん‧肝臓がんを誘発すると分かったことに基づいて、食品摂取による人体影響を評価するために実施された。

□ 評価院は、国内消費が多い食品118品目1,135件(農産物、加工食品)を対象に、ステリグマトシスチンの汚染度と暴露レベルを評価した結果、

○ 1,135件中46件からステリグマトシスチンが検出され(検出率4.05%)、平均汚染度(最小〜最大)は0.033(0.08〜10.07)μg/kgと確認された。

* ヨーロッパで確認された検出率(9.85%)と平均汚染度(0.091 μg/kg)よりも低い

○ 日常摂取による韓国国民の暴露量*は0.09 ng/kg bw/dayであり、暴露マージン(MOE)**が1.78×10 6で危害懸念がない安全なレベルであると確認した。

* 一日に体重1 kg当たりの暴露された量(ng/kg)

**  MOE:毒性参照値(BMDL 10 )を人体暴露量で割った値として1×10 4以上であれば危害懸念が低く、1×10 6以上を確保すれば十分少ない危害(無視できるレベル)と判断

□ 食薬処は、温暖化の影響で高温・多湿な環境で発生可能な新種カビ毒の安全管理が重要になり、今後もカビ毒の危害評価を継続的に実施して情報公開する予定。

 

[MFDS]無申告原料で加工助剤を製造・販売した業者摘発

食品安全現場調査TF/畜産物安全政策課 2021-04-01

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45200

□ 食品医薬品安全処は、無申告原料を使用してカモ屠殺時産毛除去用途の加工助剤を製造・販売した業者を「食品衛生法」および「食品などの表示・広告に関する法律」違反の疑いで摘発して行政処分や捜査を依頼した。

□ 調査の結果、食品添加物製造業者であるA業者は、’18年1月から’21年2月まで食品用に輸入された原料(4種約180トン)と非食品用に輸入された同一原料(4種約786トン)を2対8の割合で混合して製造し、食品添加物として表示・販売(3種約966トン?39億ウォン相当)した。

○ また、該当業者は非衛生的な作業環境で加工助剤を製造して生産・作業日誌を作成・保管しておらず、生産実績虚偽報告、製造元と原材料名も偽り表示した。

□ 食薬処は、不法製造した加工助剤を直ちに回収・差し押さえ(約20トン)して、農林畜産食品部と地方自治体とともに加工補助剤が使用されたカモ肉に対して出荷・販売されないように措置した。

○ 食薬処は、国民安全を最優先に出荷・販売を中止した鴨肉を回収し安全性検査を行った後、「畜産物衛生審議委員会」を通じて追加措置が必要か検討する予定。

 

[MFDS]国民関心製品の不当広告再点検結果発表

サイバー調査団 2021-04-01

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45198

□ 食品医薬品安全処は、国民関心が高いABCジュース* 、タルトチェリーなどを販売する896のインターネットホームページ(サイト)を対象に再点検した結果、病気予防・治療など虚偽・誇大広告23件を摘発してホームページ遮断措置し、関連法令**に違反した19業者を管轄官庁に行政処分を要請した。

* ABCジュース:リンゴ(Apple)、ビート(Beet)、ニンジン(Carrot)を原料として製造した飲料

**「食品などの表示・広告に関する法律」第8条(不当な表示や広告行為の禁止)

○ 今回の点検は、昨年不当広告で摘発された製品を分析して、違反を是正せずに繰り返し違反をしていないか集中点検した。

- 点検対象は、ABCジュース(175件)、タルトチェリー製品(138件)、女性健康製品(583件)などを販売している896のインターネットホームページ。

□ 主な摘発内容は、「ABCジュース(6件)」の場合、「便秘脱出」、「体重管理」、「毒素排出」などと表現

○ 「タルトチェリー」製品(7件)は、「睡眠(熟睡)」、「不眠症」、「通風」、「関節・炎症に効果」などの表現

○ 「女性健康」製品(10件)などは、「女性更年期」、「膣乳酸菌」、「免疫力増加」、「生理痛緩和」など。

<添付> 虚偽・誇大広告違反

 

[MFDS]子供給食安全でスマートに!冷蔵庫は知能型感知器が、メニューは人工知能(AI)が支援します

情報化担当官/食生活栄養安全政策課 2021-04-01

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45197

□ 食品医薬品安全処は、昨年の幼稚園集団食中毒発生*をきっかけに、「子供食生活安全管理特別法」を改正して、子供給食所に対する管理・支援を強化するため、「スマート子供給食統合管理システム構築」知能情報化コンサルティング**を推進する。

*「20.6月に幼稚園で冷蔵庫の性能異常(推定)で集団食中毒が発生し園児、家族、従事者など104人の被害発生

**(知能情報化コンサルティング)社会間接資本(SOC)事業や情報化事業人工知能(AI)、ビッグデータと同じ知能情報技術の適用により効果的に知能化を誘導できるように情報化計画などコンサルティング支援

○ 今回のコンサルティングは、▲モノのインターネット(IoT)センサーベース衛生管理、▲ビッグデータ・人工知能(AI)ベース栄養管理、▲給食管理知能情報化などが主な内容で

- 人材に依存した衛生・栄養管理だけでは根本的限界があり、最新の情報通信技術(ICT)を活用した知能型管理システムに切り替える計画による。

○ 知能情報化コンサルティングを通じて検討する内容は以下の通りです。

- (IoTセンサーベース衛生管理)人材が不足している小規模給食所の衛生問題を解決するために、冷蔵庫にIoT温度センサー*を付けてリアルタイム自動点検および管理

* 適正温度を超えている場合、子供給食管理支援センター栄養士および子供給食所従事者に携帯電話などを通して警告メッセージを送信して食材を安全に保管可能

- (ビッグデータ・人工知能(AI)ベース栄養管理)食材情報、調理法および必須栄養情報などのビッグデータに基づいて、年齢別(離乳食、幼児食など)、特殊食(アレルギー体質)など人工知能(AI)を活用して栄養的にバランスが取れたオーダーメード型献立提供*

* 成長期を考慮した年齢別・対象別オーダーメード型献立、減塩食・旬の献立および食材需給が難しい場合、代替献立を人工知能(AI)が推薦して子供に質の良い給食提供

- (給食管理知能情報化)食材購入から保管、前処理、調理、配食、献立管理および保存食管理など給食管理全般の業務を知能情報化*して、食中毒予防および給食品質向上推進

* 子供給食所従事者および子供給食管理支援センター栄養士の勤務条件および能力を考慮して、給食衛生管理をリアルタイム自動点検、記録・管理する知能化されたシステムを段階的に拡大構築

□ 今回の知能情報化コンサルティングは、サービス事業を通じて今年6月から実行されて、その結果をもとに「スマート子供給食統合管理システム」を構築する予定であり、

○ 科学技術情報通信部と韓国知能情報社会振興院が主管する、「21年度知能情報化コンサルティング支援事業」の一環として推進される。

□ 食薬処は、コンサルティングおよびシステム構築を通じて、子供給食管理を知能情報ベースに切り替えて子供給食の死角地帯を解消する計画であり、今後も国民の安全な食品を確保するために最善を尽くす予定。

 

[MFDS] [報道参考] 国内流通水産物の動物用医薬品残留レベル安全

残留物質課 2021-04-01

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45195

□ 食品医薬品安全処食品医薬品安全評価院は、昨年水産物卸売市場とオンラインマーケットなどで流通している多消費水産物*を直接購入して、動物用医薬品**の残留レベルを調査し危害性を評価した結果、人体に懸念がないことが確認された。

* 多消費水産物18種:貝類2種、海水魚9種、淡水魚7種

** 動物用医薬品168種:抗菌剤81種、駆虫剤23種、抗原虫剤18種、殺虫剤10種、抗炎症剤15種、その他21種

○ 今回の調査は、2024年1月から水産物(魚類)に対して残留許容物質リスト管理制度*(Positive List System)が適用される予定であることに基づいて、効果的な管理方法を探すために実施された。

* 残留許容物質リスト管理制度:使用が許可された動物用医薬品の残留許容基準リストを定め、このリストにない場合は不検出レベル(0.01 mg/kg)の基準を適用する制度

□ 動物用医薬品(168種)の暴露レベルは人体の安全基準*と比較すると、人体に危害懸念がないことが確認された。

* 人体安全基準:一生の間毎日有害物質にさらされても明確な有害影響が現れないものと予測される量

○ 調査対象水産物の動物用医薬品の暴露量(3-9〜0.035 mg/kg bw/day)は、人体暴露安全基準(0.002〜0.5 mg/kg bw/day)対比0.08%レベルで、水産物の日常摂取による動物用医薬品の暴露レベルは人体に懸念がないレベルだった。

○ 多消費水産物18種(425品目)に対する動物用医薬品の検出率は、淡水魚(38.1%) > 海水魚(25.8%)> 貝類(6.5%)の順であり、動物用医薬品成分別検出率は、抗菌剤(32.4%)> 駆虫剤(2.4%)> その他(カフェイン、0.7%)の順だった。

○ 参考に、調査対象水産物のうち、クロソイ1件*で抗菌剤(トリメトプリム、オリメトプリム)が残留許容基準超過で管轄官庁に行政措置を要請した。

* トリメトプリム0.7 mg/kg検出(基準0.05 mg/kg)、オリメトプリム0.3 mg/kg検出(基準0.1 mg/kg)

 

[MFDS]国民健康増進と健康的な食生活環境拡散のための共同努力

食生活栄養安全政策課2021-03-31

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45194

□ 食品医薬品安全処と韓国健康増進開発院は、国民の健康と正しい食生活環境増進のための両機関の協力を強化するために、3月31日「健康的な食生活環境拡散のための業務協約」を締結する。

○ 主な協力分野は、▲健康的な食生活環境造成のための情報共有および研究など協力、▲食生活管理を支援するモバイルヘルスケアプログラム共同開発および普及、▲食品安全および栄養管理教育広報プログラム共同開発・普及など。

 

[MFDS]「ダイオキシン類及び重金属」統合リスク評価結果発表

食品危害評価課/危害予防政策課 2021-03-31

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45193

□ 食品医薬品安全処、食品医薬品安全評価院は、ダイオキシン類*(29種)と重金属(鉛、水銀、カドミウム、ヒ素、クロム)の統合リスク評価を実施した結果、体内暴露量が減少しており、暴露源も安全に管理されていると発表した。

○ 今回の評価は、これまで食品のリスク評価だけですすめていたが、暴露源を人体適用製品(化粧品、衛生用品、生活製品など)と環境媒体(ハウスダスト、水、土壌など)に拡大して、国民の実際の生活の中で、暴露可能な経路を検討して統合リスク評価を行った結果である。

- 評価方法は、暴露源別暴露量を全て合算して、総暴露量を算出し人体バイオモニタリング*を通じて、暴露レベルの変化も調査した。

* 人体バイオモニタリング:血液、尿など人体試料から直接ダイオキシン類と重金属などを分析して、実際の暴露量を確認する方法

 

<①ダイオキシン類統合リスク評価結果>

□ ダイオキシン類(29種)の暴露は人体暴露安全基準*と比較すると、人体危害懸念がないと確認された。

* 人体暴露安全基準:一生涯さらされても危害懸念がないと判断された体重当たり一日の暴露量

○ ダイオキシン類一日総暴露量(0.281〜0.960 pg TEQ/kg bw/day)は、人体暴露安全基準(2.0 pg TEQ/kg bw/day)より低く、主な暴露源は食品(92%以上)で、環境(大気、水、土壌、ハウスダスト)と食品以外製品*(325品目)を通じた暴露は非常に低かった。

* 食品以外製品:紙類、衛生用品、工業製品、化粧品、生活用品など

 

□ 国民の人体試料(血液)のダイオキシン類バイオモニタリングの結果、調査時点である2010年〜2011年対比2017年〜2018年に体内暴露は減少し、特に男性の減少幅が大きかった。

○ また、首都圏の居住者152人を対象に体内暴露要因を分析した結果、▲年齢が増加するほど、▲肥満指数(BMI)25以上である場合、▲食品摂取量(肉、牛乳、卵類)が多いほど、▲妊娠経験がある場合、▲喫煙などの要因が、体内ダイオキシン類濃度を高めるために寄与した。

- 特にダイオキシン類は、脂肪含有量が多い食品に蓄積されることがあるので、様々な食品をまんべんなく摂取する食習慣を持つことが重要である。

* ダイオキシンは、体内に吸収されるとあまり排泄されず、脂肪組織に長期間残留する性質を持つ

 

<②重金属5種統合リスク評価結果>

□ 鉛を除く水銀、カドミウム、ヒ素、クロムなど4種の合計暴露量は人体暴露安全基準よりも低く、人体に危害懸念がないことが確認された。

〇 食品を通じた鉛暴露量は全年齢層全て2010年に比べて減少したが、1〜2歳の幼児の鉛暴露量(0.58 μg/kg bw/day)は、毒性参考値*(0.50 μg/kg bw/day)よりやや高く、鉛の暴露を減らすための継続的な努力が必要。

* 鉛の毒性参考値:血中鉛濃度と子供IQとの関係を利用して、IQ が1点低くなる鉛一日暴露量で、鉛の危害可否を判断する際の参考値

- 1〜2歳の幼児の主な鉛暴露源は食品(63%)と環境(土壌およびハウスダスト19%、飲料水15%、大気3%)であったが、特に土壌およびハウスダストで、成人(4.5%)に比べて高いのは、手や物を口に入れて吸う行動のためだと分析される。

- 食薬処は、常に食品のモニタリングと基準規格再評価、体内鉛暴露要因調査と環境汚染源管理のための関係省庁の協力などを強化していく計画である。

 

□ 国民の人体試料(血液、尿)の重金属(鉛、カドミウム、水銀、ヒ素)バイオモニタリングの結果、調査時点である2010年〜2012年対比2017年〜2018年に体内暴露は減少した。

〇 クロムはほとんど検出されず、ヒ素は毒性が低い有機ヒ素の割合が高かったが、これは韓国国民の食習慣(魚介類摂取)と関連があると判断される。

 

□ 食薬処は、今後も重要な暴露源を継続的にモリタリングして、体内の暴露レベルの変化とそれに伴う健康影響を評価し、

○ 関係省庁*と協力して暴露源情報を共有して、主な暴露経路を正確に把握して、国民に多くさらされている製品の管理を強化する予定。

* 食薬処、環境省(環境科学院)、海洋水産部(水産科学院)、産業通商資源部(国家技術標準院)、農林畜産食品部(農業科学院)など5つの省庁と協力強化

 

<添付> 1.主な用語解説

<添付> 2.統合リスク評価結果

<添付> 3.質疑応答

<添付> 4.ダイオキシン類と重金属カードニュース(別添)

 

(注

水銀の参照値が0.528㎍/kg b.w./day (メチル水銀なのか水銀なのかわからない)

カドミウムが0.833㎍/kg b.w./day (おそらくPTMI 25㎍/kg b.w./dayを30で割った値)

ヒ素は1.285 ㎍/kg b.w./day (出所がわからない、遺伝毒性とはみなしていないようだ)

クロムは300㎍/kg b.w./day (6価ではなさそう)

としている。

ヒ素(無機)の暴露量は食品由来が0.284-0.578㎍/kg b.w./day

全ての合計で0.418-0.814(飲料水由来は食品以外に分類))

 

[MFDS] [報道参考] ヤギミルク安全管理強化のためにカビ毒基準新設

食品基準課/有害物質基準課 2021-03-30

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45186

□食品医薬品安全処は、ヤギミルクのカビ毒素安全管理を強化し、精製形態で製造可能な食品の範囲を拡大するなど、「食品の基準及び規格」告示改正案を3月30日に行政予告する。

□ 改正案の主な内容は、 ▲ヤギミルクにカビ毒素(アフラトキシンM 1)基準新設、▲調味食品や飲料類製品の精製形態製造許容拡大、▲乾燥および粉末室温製品の冷凍流通許容、▲缶・瓶詰やレトルト食品の定義改正、▲農薬の残留許容基準新設および改正など

 

[MFDS]輸入プロバイオティクス製品検査命令施行結果

輸入流通安全課 2021-03-26

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45178

□ 食品医薬品安全処は、過去2月15日から3月12日まで不適合発生頻度が高い海外業者の国内流通輸入プロバイオティクス製品について「検査命令*」を実施し、37件の検査(プロバイオティクス含有量、崩壊試験、大腸菌群)をした結果、4件が不適合の判定を受け、該当製品を販売遮断し回収措置した。

- 不適合判定された「プロバイオティクス含有量」不適合製品2件、「崩壊試験**」不適合製品2件を回収・廃棄するように管轄庁に措置し、該当製品を購入した消費者は販売店または購入先に返品するように要請した。

* 最近3年間不適合状況(合計65件):プロバイオティクス含有量(55件)、崩壊試験(8件)、大腸菌群(2件)

 

[MFDS] [報道参考] 国際基準に合うように香料分類システム改編

添加物基準課 2021-03-25

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45172

□ 食品医薬品安全処は、香料の分類システムを国際基準のように整備して、様々な香料が製造されるようにするなどの内容を入れた、「食品添加物の基準及び規格」告示改正案を3月25日に行政予告する。

□ 主な改正内容は、▲香料分類システム改編、▲香料の原料物質60種追加指定、▲精製(錠剤形態)製品に対する食用色素基準改善、▲グリセリンなど2品目の試験法改善などです。

○ 今回の改正で、香料分類システムで天然と合成香料を混合しても香料として分類できるようにし、香料の希釈、溶解などに使う物質も追加可能にするなど、製造範囲を拡大し、着香を目的とした様々な製品が製造できるようにした。

○ また、国際的に香料製造に使われている植物(Oak moss、Santa herb)2種と香料物質(Cassyraneなど)58種を香料物質リストに追加で登載した。

○ 一方、健康機能食品錠剤の「コーティング」(皮)にのみに使うように規定された食用色素の場合、「コーティング」部分だけを別に区分して検査することが困難な錠剤全体を検査して基準を適用するように改善した

<添付> 「食品添加物の基準及び規格」改正(案)主要内容

 

[MFDS] [報道参考] オンラインマーケットを通じて無申告など営業行為48件摘発

サイバー調査団 2021-03-25

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45170

□ 食品医薬品安全処は、オンラインマーケットの特性上、業者(人)‧許可情報などを確認しにくい点を利用して、営業申告せずに製品を販売するなどの不法行為48件を摘発し管轄機関に行政処分を要請した。

○ 摘発された事例は、▲無申告営業行為30件(健康機能食品一般販売業および流通専門販売業)、▲無登録営業行為2件(輸入食品などインターネット購入代行業)など

- ▲表示基準違反14件(商品名として不適切な「むくみ茶」など使用)、▲基準・規格違反2件(食品原料として使用できない「ホウライアオカズラ(ギムネマシルベスタ)」使用など)。

<添付> 表示基準違反製品名および事例

 

[FAO]国会議員向け新しいハンドブック-フードシステムを転換し栄養を改善するための実践的ガイダンス

New Handbook for Parliamentarians - practical guidance on transforming food systems and improving nutrition

19 April 2021

http://www.fao.org/news/story/en/item/1395358/icode/

Food systems and nutrition

http://www.fao.org/documents/card/en/c/cb2005en

 

-Cabo Verdeで学校給食を法律に正式に記す

Enshrining school meals into law in Cabo Verde

20/04/2021

http://www.fao.org/news/countries-good-practices/article/en/c/1394385/

(子どもの栄養不良対策に学校給食を法律で明確に規定することが役にたつ、という話)

 

[RIVM]10検査中1件が陽性

One in ten tests positive

04/20/2021

https://www.rivm.nl/en/news/one-in-ten-tests-positive

4月14-20日の週はCOVID-19検査陽性数は5.3%増えて53981になった。陽性率は9.6%から10.1%に増加。1月以降オランダの陽性者数は、イースターの週末をのぞき、ほぼ毎週増加。

検査結果が陰性でも予防接種を受けた後でも対策に従うように。自己検査を使うのは全く症状がない場合のみ。症状がある場合はすぐにGGDに予約して検査を受けること。

 

[RIVM]報告書

-風車の音に関連する健康影響

Health effects related to wind turbine sound

20-04-2021

https://www.rivm.nl/publicaties/gezondheidseffecten-van-windturbinegeluid

風力発電の拡大による健康影響がオランダやスイスで議論になっている。スイス連邦環境事務所からRIVMに2017年から2020年までの文献レビューが依頼された。

文献からは、明確に音が原因で不快になっている。音が大きければ大きいほど不快反応は強い。低周波数が普通の音より特に不快だとは示されていない。他の影響に関しては研究結果は一貫していない。また建設に参加する経験が不快を明確に減らす

 

-極めてニコチンレベルの低いタバコを製造することの実現可能性

Feasibility of Manufacturing Tobacco with Very Low Nicotine Levels

Havermans, Anne  et al.,

Tobacco Regulatory Science, Volume 6, Number 6, November 2020, pp. 405-415(11)

https://www.ingentaconnect.com/content/trsg/trs/2020/00000006/00000006/art00004;jsessionid=5ut0c9vpcv32.x-ic-live-02

現在利用できる技術の多くで0.4 mg/g以下にニコチンを減らすことが可能だがほとんどの場合風味が劣る。依存性のないタバコは技術的に可能であるがそれが成功裏に実施できるかどうかは明確ではない

 

[HSA]ニセと疑われるレスピレーターのオンライン販売に合同作戦

Joint Operation Against Online Sales of Suspected Counterfeit Respirators

21 Apr 2021

https://www.hsa.gov.sg/announcements/press-release/counterfeit-respirators

警察が34才の男性を逮捕した

外国からニセのレスピレーターを調達してオンラインで販売

消費者は疑わしい、あるいは見慣れていないところから健康関連製品を買わないように

 

[NASEM]新しい迅速専門家協議はCOVID-19ワクチンの効能、有効性、公平性のコミュニケーションについての社会科学からの知見を共有する

New Rapid Expert Consultation Shares Insights from Social Science on Communicating COVID-19 Vaccine Efficacy, Effectiveness, and Equity

April 20, 2021

https://www.nationalacademies.org/news/2021/04/new-rapid-expert-consultation-shares-insights-from-social-science-on-communicating-covid-19-vaccine-efficacy-effectiveness-and-equity

COVID-19予防接種が全米で加速する中、NASEMの新しい迅速専門家協議が、社会科学と行動科学の知見を引いて、意思決定者に、人々にワクチンの効能、有効性、公平性を伝えるための助言を提供する。

効果的コミュニケーションは人々が彼らと彼らのコミュニティにとって正しい予防接種決定をするのに役立ち、COVID-19ワクチン計画への信頼を構築する、と協議はいう。

協議はCOVID-19ワクチンの効能と有効性についての広報内容を作るプロセスの概要を示す:

1.ワクチン接種の容易さや予防接種を受けることの社会的利益のような、地域と協力して受ける人の決定にとって最も重要なアウトカムを同定する

2.そうしたアウトカムに関する根拠を要約する、例えばワクチンが入院や死亡を減らせる、など

3.特定の聴衆向けの最も関連のある根拠のサブセットを同定する

4.広める前にメッセージを評価する

公平性についてのコミュニケーションは透明でタイムリーで聴衆が信頼できるやり方で、聴衆自身が判断できるようにする必要がある。そのようなコミュニケーションがないことが、ワクチン配布プロセスに対する有色人種の信頼を毀損してきた

報告書

Understanding and Communicating about COVID-19 Vaccine Efficacy, Effectiveness, and Equity(2021)

Rapid Expert Consultation

https://www.nap.edu/catalog/26154/understanding-and-communicating-about-covid-19-vaccine-efficacy-effectiveness-and-equity

 

[USDA]USDAは人々にテキサスの柑橘類を守るのを助けて欲しい

USDA Asks for the Public’s Help to Protect Citrus in Texas

Apr 20, 2021

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/news/sa_by_date/sa-2021/texas-citrus

USDAのAPHISの職員がテキサスのZapata、Webb、 Hidalgo、 Willacy およびCameron郡の住宅地や商業用不動産の庭の果物の木の侵入性柑橘類病害虫の兆候を調べている。調査官はミバエ対策の罠をしかけ柑橘潰瘍病などの兆候を調べる。

APHISは住民に、調査に協力し立ち入りを認めることで柑橘類の病害虫の拡大抑制に協力して欲しい。

この地域で柑橘潰瘍病が確認された2015年以降、いくつかの隔離地域が設定されている。ヒトには害はないが、この病気は柑橘類の木には大きな影響がある。またミバエ(Anastrepha ludens)も確認されていて隔離地域がある。この害虫をあなたの庭の木に寄せ付けないために、以下のことをお願いする

1.熟した果物は、地面に落ちたものも含めて全て除去する

2.果物は食べるか二重に袋に入れて捨てる

3.検疫地域由来の野菜や果物を堆肥にしない

4.自分で育てた果物を域外に動かしたり送ったりしない

5.他国から米国に果物を含む農産物を持ち込むときは検疫に明示する

6.ソーシャルメディアや裏庭で販売されているところから果物を買うときには注意

 

[USDA]牛の放牧分布の管理:それほど単純ではない

ARS

Managing Cattle Grazing Distribution: It’s Not As Simple As It Sounds

April 20, 2021

https://www.ars.usda.gov/news-events/news/research-news/2021/managing-cattle-grazing-distribution-it-s-not-as-simple-as-it-sounds/

牛が牧場を動いて植物を食べる自然な行動を放牧という。驚くべきことに、牛はどこでどんな草を食べるかについてはえり好みするので、管理者は考慮しなければならない。USDAのARSは各種大学と協力して放牧の配置の影響を検討した。

 

論文

-オランダの小児の補完代替医療に関連する有害事象:国のサーベイランス研究

Adverse events associated with pediatric complementary and alternative medicine in the Netherlands: a national surveillance study

Vos, B. et al., Eur J Pediatr (2021). https://doi.org/10.1007/s00431-020-03899-8

https://link.springer.com/article/10.1007/s00431-020-03899-8

小児科医にCAMの使用に関連する有害事象の登録を依頼した。3年間で32件登録された。そのうち22件は間接的でCAMに特異的なものではないが、通常の治療を遅らせる・変更する・止めること、極めて制限の多い食事あるいは食事の欠乏、CAMセラピストによる間違った診断、による。これらの有害事象は多くの異なるCAM療法に関連する。9件は身体への危害や毒性による直接的有害事象で、その1/3は乳児である。これはサプリメント、手技、中国ハーブに関連した。1ケースは重大な有害事象になるリスクがあったがまだ害は生じていなかった

保護者や小児科医はCAMの直接的間接的害に注意すべき。

 

オランダの小児の「代替医療」に関連する有害事象

Adverse Events Linked to Pediatric “Alternative Medicine” in the Netherlands

Clay Jones on April 16, 2021

https://sciencebasedmedicine.org/adverse-events-linked-to-pediatric-alternative-medicine-in-the-netherlands/

オランダの研究が3年間のCAMに関連する小児の有害事象を報告した。幸いそれほど多くの子どもが被害を被ってはいないが、これらの介入に利益の可能性がないことから、一例でも多すぎる

紹介されている事例の中から重症あるいは命に関わると分類されたものをいくつか例示する

1.電磁波過敏症と診断されてバイオレゾナンス療法で治療されていた15才が家に閉じ込められて社会的に孤立

2.自己免疫性甲状腺機能低下症の8才が処方薬をハーブレメディに置き換えられた

3.虫垂炎の14才がホメオパシーにより適切な治療を受けず敗血性ショックと多臓器不全になった

4.潰瘍性大腸炎の14才が処方薬をナチュロパスによって止められ炎症再燃により大腸切除

5.湿疹を中国ハーブ軟膏で治療され、それに含まれていた体量の副腎皮質ステロイドにより副腎機能障害になった

 

-原子力爆弾のテストから何十年も経って、放射性降下物が米国の蜂蜜に現れる

Scienceニュース

Nuclear fallout is showing up in U.S. honey, decades after bomb tests

By Nikk OgasaApr. 20, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/04/nuclear-fallout-showing-us-honey-decades-after-bomb-tests

新しい研究によると、1950年代と60年代の原子力爆弾のテスト由来の放射性降下物が米国の蜂蜜から検出される。放射能レベルは危険なものではないが、1970年代と80年代はおそらくもっと高かっただろう。

第二次世界大戦が始まって、米国と旧ソ連やその他の国は何百もの核弾頭を地上で爆発させた。それらは放射性セシウムを放出し、風がそれを世界中に運び微小粒子が空から落ちた。しかしその拡散は均一ではなかった。例えば、風と降雨のパターンにより、米国東海岸は遙かに多くの沈降物が落ちた。放射性セシウムは水溶性で、植物はそれをカリウムと間違えて取り込む。William & Mary大学の地質学者James Kasteは学部学生に、春休みに出かけた先の地元食品を持ち帰って放射性セシウムを測定するよう指示した。一人の学生がノースカロライナのRaleighから蜂蜜を持ち帰った。Kasteが驚いたことに、それは他の食品の100倍のセシウムを含んでいた。彼は米国東部のミツバチが植物から蜜を集めて蜂蜜にするときに核実験由来の放射性セシウムを濃縮しているのかと思った。そこでKasteらは米国東部全体から地元産の蜂蜜を122検体集めた。そのうち68検体から0.03ベクレル/kg以上の放射性セシウム-テーブルスプーン一杯あたり約87万個の放射性セシウム原子-を検出した。最も高濃度だったのはフロリダのサンプルで19.1ベクレル/kgだった。

Nature Communicationsに発表されたこの研究は、最も近い核実験サイトから数千キロ離れて、50年以上経っても、放射性降下物が植物から動物に循環を続けていることを示す。

この数字は心配するようなものではなく、FDAの食品安全上の懸念の閾値である1200ベクレル/kgよりはるかに少ない。

Kasteは「私は全く心配していない。このプロジェクトが始まってから以前よりたくさん蜂蜜を食べているし子どもにも与えている」と加える。

放射性セシウムは時間とともに崩壊するので、過去はもっと多かっただろう。どのくらいかを調べるためにKasteのチームは米国のミルクの検査記録を探り、古い植物検体を分析した。どちらからも放射性セシウム濃度は1960年代以降急激に減少していた。

この知見は過去50年の間にセシウムがミツバチにどう影響したのかという疑問を生じる。1986年のチェルノブイリ事故後、放射線により近くのマルハナバチの生殖機能に障害が報告されている。しかしそのレベルはここで報告されているより1000倍以上高い。

従って、新しい研究は現在の蜂蜜に警鐘を鳴らすようなものではないが、核汚染がどう動いたのかを理解することは生態系の健康を推定するのにはまだ必要である

 

-研究者らが食料安全保障改善のためのバイオテクノロジーの採用が停滞していることに警鐘を鳴らす

Researchers raise alarm over stalled adoption of biotechnology to improve food security

20-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/uob-rra041921.php

Trends in Plant Scienceの25周年記念号に発表された国際チームの主張。植物科学は大きく進歩したが人々の受容は低く、その一部は利益が十分理解されていないこと、歴史的恐怖感、誤解になる。過去の失敗からの教訓を得て、植物科学者は人々の信頼を得るために成果を主張すべき。

 

-健康的な食生活をデザインする-コンピュータ解析で

Designing healthy diets - with computer analysis

20-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/cuot-dhd041921.php

腸内の細菌の相互作用の新しい数学モデルが病気予防のための特別な食事と新しいプロバイオティクスをデザインするのに役立つ。スウェーデンChalmers工科大学の研究がPNASに発表された。スウェーデンの乳児とフィンランドの肥満成人で行われた臨床試験データに関する予測を行った。

(砂上の楼閣感)

 

-ココアの異臭を確実に検出する

Reliably detecting cocoa off-flavors

20-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/lfla-rdc042021.php

かび臭い、煙臭い、ウマの糞のようなにおいのするココアはチョコレートを作るのにはふさわしくない。より大きな研究プロジェクトの一環として、研究者らがそのような異臭の原因物質を同定した。Journal of Agricultural and Food Chemistryに発表。

化合物とその閾値を設定。例えばゲオスミンは1.6 micrograms /kilogram発酵カカオ、3-メチル-1H-インドールは1.1micrograms /kilogram発酵カカオなど

 

-田舎のアパラチアの電子タバコ使用者はより重症の肺障害になった

E-cigarette users in rural Appalachia develop more severe lung injuries

20-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/wvu-eui042021.php

2019年8月から2020年3月にウエストバージニア大学医学部病院に入院した電子タバコ関連肺障害(EVALI)患者の症例研究。Hospital Practiceに発表。17人のEVALI患者は都市部のセンターで報告されている患者より年齢が高く、違法薬物使用が多く、病状が重い。地方の電子タバコのリキッド中の揮発性有機化合物濃度が高く、特に高いものは地元の規制されていない「ガレージラボ」で作られたものではないかと著者等は疑っている

 

-定期的な薬物使用者の多くがCOVID-19期間中は薬物使用が増えたと報告

Large numbers of regular drug users report increased substance use during COVID-19

20-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/cfaa-lno042021.php

International Journal of Drug Policyに発表されたカナダ依存と精神保健センターの調査

 

その他

-Natureワールドビュー

化石燃料資金を全面禁止することは貧困を固定化するだろう

Blanket bans on fossil-fuel funds will entrench poverty

20 APRIL 2021  Vijaya Ramachandran

https://www.nature.com/articles/d41586-021-01020-z

アフリカには、豊かな世界の偽善ではなく、信頼できるエネルギーインフラが必要だ

先週、欧州七カ国は海外の化石燃料プロジェクトへの重要な支援を止めると誓った。貧しい国のエネルギーインフラへの資金提供を止めた米国や他の欧州諸国に加わった。こうした全面禁止はサハラ以南のアフリカのような地域の貧困を固定化し世界の二酸化炭素排出削減にはほとんど貢献しないだろう。

 

-アースデーを基本に戻そう

Let’s Return Earth Day To Its Roots

Henry I. Miller and Jeff Stier

April 20, 2021

https://issuesinsights.com/2021/04/20/lets-return-earth-day-to-its-roots/

最初のアースデーは1970年に米国のGaylord Nelson上院議員が「環境への責任と任務の象徴」として考え出された。時代の流れの中で、それは感傷的な、啓発的、ニューエイジの体験でほとんどの活動は草の根レベルで行われた。

残念ながら現在のアースデーは政治的環境を反映して不和に満ちている。

アースデーは環境の凶事やこの世の終わりを預言し反テクノロジーをまき散らし「ウォークな(正義に目覚めた)」人間になるよう迫る機会になっている。4月22日のアースデーに集まる人たちの多くが環境に優しい科学技術の進歩には反対する。行き渡っているメタメッセージは資本主義の軽蔑である。

今年のテーマは「我々の地球を元に戻せ」である。

(長い記事)

2021-04-20

[EU]査察報告

ウクライナ―EU輸出用家禽肉生産とその由来製品

Ukraine 2020-7055―Poultry meat production and products derived therefrom intended for export to the European Union

31/03/2021

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4341

2020年10月5~16日にEU輸出用家禽肉とその由来製品の公的管理システムを評価するために実施した査察結果。2018年と2019年の査察報告書の助言への管轄機関の対処も評価した。概して、手順は管轄機関に適切に実施されており、完全に正しく実行されていれば、管轄機関はEU条件に従う施設を保証できる。2018年に施行された公的管理の新しい規則は2019年1月以降完全適用されており、全国の公式管理が統一できたが、一部修正される可能性がある。

 

[BfR]蜜蝋布:何に注意すべき

Beeswax cloths: what should you look out for?

06 April 2021

https://www.bfr.bund.de/en/beeswax_cloths__what_should_you_look_out_for_-271075.html

蜜蝋布はしばらくの間、アルミホイルやラップフィルムの代用品として市場に出回っている。例えば、冷蔵庫で保管されるお弁当や食品を包んだり覆ったりできる。蜜蝋布で食品を覆う時、温かい手でワックスに圧力をかけることが一種の密閉包装を作り出す。その際、物質が意図せずこの包装から包まれた食品に移行する可能性がある。

蜜蝋布は何でできている?

通常の蜜蝋布の構成要素は、布、蜜蝋、オイル、おそらく樹脂である。これらの構成要素の物質は、気づかずにこの布に包まれた食品に移行する可能性がある。

蜜蝋布を作るときに考慮すべきことは?

使用する布は食品と接触するのにふさわしい布地である必要がある。さもないと、例えばカーテンや他の端布など染めた布地の場合、染料の成分が食品に移行する可能性がある。例えば一級芳香族アミンの移行は、発がん性と分類されるものもあり、ここでは極めて重大になりうる。また蜜蝋はミネラルオイルや農薬で汚染されている可能性があるため、使用される蜜蝋が確実に食品添加物としての条件に合っていることにも注意を払わなければならない。農薬は、植物が植物保護製品で処理されている場合、花蜜を集める際にミツバチが摂取する可能性がある。

蜜蝋布はすべての食品を包装するのに適している?

使用される布地は、通常蜜蝋でコーティングして布にしみこませる。だが、ワックス成分が食品に移行する原因となる可能性があるため、蜜蝋でコーティングした布は、菓子パン、ケーキ、ソーセージ、チーズなどの脂肪の多い食品と接触してはならない。しかしながら、果物や野菜での使用には適している。

蜜蝋布にホホバオイルを含むべきでない理由は?

ホホバオイルは蜜蝋布のオイル成分としてよく使用される。これはその布の柔らかさを増すのに使われ、蜜蝋がもろくなり、生地が剥がれないようにするものである。脂肪の多い食品と接触する際に蜜蝋布からホホバオイルの移行が起こる可能性は非常に高いので、BfRは使用しないよう助言する。動物実験では、ホホバオイルは腸細胞に毒性影響を示す。

蜜蝋布に細菌は蓄積する?

コーティング素材が溶けるので、蜜蝋布は高温で洗浄できない。つまりその布は衛生的に洗浄できない。この理由のため、再利用する時には、細菌が他の食品に移行する可能性があるため、特にその布を動物由来の生の食品と接触させてはならない。頻度は少ないが、植物ベースの食品も感染因子で汚染される可能性がある。そのため、完全にリスクを除外することはできないが、植物ベースの食品では感染リスクは低くなる。

BfRのウェブサイトからこの件についてのさらなる情報:

・食品と接触する物質の健康リスク評価

https://www.bfr.bund.de/en/health_assessment_of_food_contact_materials-528.html

・BfRの意見「ホホバ種子は摂取に適さない」で見ることのできるホホバオイルの情報(ドイツ語)

https://www.bfr.bund.de/cm/343/jojobasamen_sind_nicht_fuer_den_verzehr_geeignet.pdf

 

[BfR]コロナに感染:集団の安心感が僅かに増加

Infection with Corona: Sense of security among the population has slightly increased

19.04.2021

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2021/15/infection_with_corona__sense_of_security_among_the_population_has_slightly_increased-271176.html

回答者の約半分が感染から自分を守れると考えている

60才以上は54%、若い世代は40%強が感染から自分を守れると考えている。おそらくこれは高齢者のほうが予防接種が済んでいる人が多いためだろう

これまでの調査に比べるとメディアの報道が誇大だと考えている人が相当増えた

BfRコロナモニター

13–14 April 2021

https://www.bfr.bund.de/cm/349/210413-bfr-corona-monitor-en.pdf

60才以上が社会的・身体的・精神的・経済的全ての側面で他の世代より懸念が少ない。

(感染者数増加して安心感が増える?予防接種で安心して対策しなくなったということだろうか)

 

[FDA]FDAはよりスマートな食品安全新時代のテックトークポッドキャストを始める

FDA Begins New Era of Smarter Food Safety TechTalk Podcast

April 16, 2021

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-begins-new-era-smarter-food-safety-techtalk-podcast

2021年4月29日(木)、FDAは、ヒトと動物の食品供給に影響を与える可能性のある危機への予防を加速し、発生への対応を速め、より迅速に対応する、FDA、規制産業、その他の人達の能力を強化する新しい技術の開発や使用に焦点を当てた新しい季刊ポッドキャストシリーズの第1回目を開始する。

四半期ごとに私達は、新しい技術的アプローチや解決策がある、よりスマートな食品安全新時代の計画書の中心的要素の様々な側面を調べることにしている。

このポッドキャストではFDAや食品の安全性と技術に関わる主要な第一人者が司会を務める。その目的は、全ての機会と課題で現在および新しい技術や解決策について話し合い、それらがどのように食品の安全性を促進および強化するかを探ることである。

第1話:よりスマートな食品安全新時代における技術が可能にしたトレーサビリティ

よりスマートな食品安全新時代計画書の最初のコアエレメントは、食品安全システム全体にわたる徹底したトレーサビリティを実現するためにテクノロジーの使用を含む目標を設定する。

第1回ポッドキャストでは、コアエレメント1チームの共同リーダーである、FDAの食品政策及び対応事務所のオペレーションズリサーチ解析学者である経営学修士Andrew Kennedy氏と、食品安全応用栄養センターのアウトブレイク対応評価組織の課長補佐である理学修士CDR Kari Irvin氏が、トレーサビリティの向上に取り組む新しい技術の役割とFDAが新技術の採用促進をどのように補助できるかの展望についてを先端技術と食品業界専門家との議論をリードする。

専門家の方々:

・食品技術者協会(IFT):グローバル食品トレーサビリティセンターPh.D. Alison Grantham氏

・FMI:食品産業協会:最高食品安全責任者及びSVP食品安全Ph.D., RD, CFS Hilary Thesmar氏

・GS1-コミュニティエンゲージメント担当副社長Angela Fernandez氏

 

注記:このポッドキャストは食品のトレーサビリティを改善するのに使われる可能性のある技術に焦点を当てる。最終化されたら特定の食品の新しいトレーサビリティ記録条件を設定することになる食品トレーサビリティ提案規則については議論しない。

 

聞くには:

効くためのリンクは2021年4月29日(木)によりスマートな食品安全新時代テックトークポッドキャストに掲載される。

登録は不要だが、質問は事前にメールで送信できる。SmarterFoodSafety@fda.hhs.gov.

2021年4月22日までに提出された質問は、パネリストに検討される可能性がある。

追加情報:

・FDAのよりスマートな食品安全新時代

04/16/2021

https://www.fda.gov/food/new-era-smarter-food-safety

・よりスマートな食品安全新時代計画書

02/09/2021

https://www.fda.gov/food/new-era-smarter-food-safety/new-era-smarter-food-safety-blueprint

・FAQs

07/13/2020

https://www.fda.gov/food/new-era-smarter-food-safety/new-era-smarter-food-safety-frequently-asked-questions

 

[FDA]コロナウイルス(COVID-19)更新

Coronavirus (COVID-19) Update: April 16, 2021

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-april-16-2021

(一部)

・FDAは連邦取引委員会と共に、COVID-19関連の不正表示の未承認製品の販売のTrinity Natural Health & Pain Management, Inc.に警告文書を発した。

 

 

[FSA]COVID-19中の食品事業再開のチェックリスト

Reopening checklist for food businesses during COVID-19

13 April 2021

https://www.food.gov.uk/business-guidance/reopening-checklist-for-food-businesses-during-covid-19

ロックダウン以後安全に商品事業を再開し、COVID-19の休業後に安全に運営することをサポートするチェックリスト。

 

-COVID-19中のレストランと食品宅配の変更

Adapting restaurants and food delivery during COVID-19

13 April 2021

https://www.food.gov.uk/business-guidance/adapting-restaurants-and-food-delivery-during-covid-19

COVID-19パンデミック中の食品事業を安全に行う方法とロックダウン以降の再開に関するガイダンス。

 

[FSA]CBD新規食品申請に関する事業者向け更新

Update for businesses on CBD novel food applications

19 April 2021

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/update-for-businesses-on-cbd-novel-food-applications

FSAは安全性評価の申請が提出されたため、イングランドとウェールズの引き続き認可の決定が下りるまで販売されるCBD製品の暫定リストを発表した。

 

[CFIA] 植物の健康には国境はない:北米は国際植物防疫年の明るい緑色に輝く

Plant health knows no borders: North America shines bright green for International Year of Plant Health

April 16, 2021

https://www.canada.ca/en/food-inspection-agency/news/2021/04/plant-health-knows-no-borders-north-america-shines-bright-green-for-international-year-of-plant-health.html

カナダ、米国及びメキシコは国際植物防疫年(IYPH)の象徴の緑色のモニュメント及びランドマークを点灯する。イルミネーションを主導する北米植物検疫機関(NAPPO)は4月を侵略的な植物病害の意識向上月間としている。

 

[ANSES]Zootopique、将来に焦点をあてたANSESポッドキャスト

Zootopique, the ANSES podcast with a focus on the future

News of 14/04/2021

https://www.anses.fr/en/content/zootopique-anses-podcast-focus-future

メディアネットワークThe ConversationおよびAVコンサルタントMoustic Studioとの協力で5つの “Zootopique”シリーズ作成。フランス語

 

[HK]日本産食品の輸入コントロール最新更新(2021時点)

Latest update on Import Control on Japanese Food (as at 2021)

Last revision date: 19 Apr 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/programme/programme_rafs/latest_update_japanese_food_2021.html

日本政府が福島原子力発電所からの排水を約2年以内に海に放出する計画を発表した。食品安全センター(CFS)はこの事象と日本から輸入する食品の安全性を深く懸念している。CFSは日本当局とのコミュニケーションを継続し関連情報の提供を積極的に求めるだろう。CFSは事態を監視し続ける。

FAQ

インターネットで「米国FDAが日本産食品を放射能汚染により輸入禁止にする輸入警告#99-33を出した。だから食べない方が良い」という文章が出回っている。香港の日本食品規制は十分か?他国より緩いのでは?

回答

日本の輸出規制

米国の輸入規制

#99-33は日本政府が輸出を規制しているものの参考リスト

CFSの輸入規制

CFSは日本が輸出規制しているものの他に2018年7月20日の食物環境衛生部指令により福島産の野菜や果物、ミルク、乳製品を禁止している

 

[FTC]COVID-19パンデミック1年、新しいFTCのスタッフレポートはFTCの消費者を守るための現在進行中の努力を強調する

One Year into COVID-19 Pandemic, New FTC Staff Report Highlights Agency’s Ongoing Efforts to Protect Consumers

April 19, 2021

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2021/04/one-year-covid-19-pandemic-new-ftc-staff-report-highlights

FTCの職員がCOVID-19パンデミック中の消費者を守るためのFTCの努力を強調した報告書を発表した。この報告はパンデミック中に消費者が直面する課題に対応し、FTCがCOVID関連詐欺やその他の消費者問題に、洗練された標的化、積極的法の執行、継続する協力とアウトリーチを使って取り組んできた戦略を詳述する。

FTCは消費者からのCOVID関連報告の変化を追跡して警告し、新しい脅威を同定して対応し、法の執行のターゲットを決めるために公開ダッシュボードを開発した。FTCは法の執行や警告文書で詐欺的宣伝に対応し、詐欺的宣伝が速やかに排除されるようにした。

またFTCは消費者と事業者の教育にも力を入れた。

パンデミックの1年に、FTCは以下のことを行った

・13の企業を訴えた

・350異常の企業に詐欺的宣伝を止めるよう指示した

・デジタルへの移行で悪化したプライバシーに関する執行を優先した

・2020年1月から2021年4月7日まで、COVID-19関連436000以上の報告を集め追跡した。これにより消費者は3億9900万ドルの損失を被った

・COVID関連トピックスで100以上の消費者および事業者警告を出した

報告書

Protecting Consumers During the COVID-19 Pandemic: A Year in Review

https://www.ftc.gov/reports/protecting-consumers-during-covid-19-pandemic-year-review

(日本の消費者保護対応は全く足りない。なのにまだ公務員減らそうというのだから。)

 

[RIVM]論文

-PFOSとPFOA全身暴露とヒトの脂質ホメオスタシス攪乱:我々は何を知っていて何を知らないのか?

Systemic PFOS and PFOA exposure and disturbed lipid homeostasis in humans: what do we know and what not?

Crit Rev Toxicol 2021; 1-24 advance online publication (ahead of print)

https://www.rivm.nl/publicaties/systemic-pfos-and-pfoa-exposure-and-disturbed-lipid-homeostasis-in-humans-what-do-we

PFASsと血中脂質の関連はヒトでは観察されているが因果関係には議論がある。齧歯類研究では逆の影響が観察されていて、つまり血中コレステロールやトリグリセリドは低下する、ただしヒトより血中PFAS濃度は100倍高い。この論文ではPFOSとPFOAの脂質ホメオスタシスに関する主要な問題を提示する。総合すると、ヒトと動物のデータの見かけ上の違いは用量の違いによるアーチファクトだろう

 

-人工ナノ物質のC57BL/6Jマウスでの28日間経口暴露試験での神経毒性影響評価

Evaluation of the neurotoxic effects of engineered nanomaterials in C57BL/6J mice in 28-day oral exposure studies.

Neurotoxicology 2021; 84:155-71 advance online publication (ahead of print)

https://www.rivm.nl/publicaties/evaluation-of-neurotoxic-effects-of-engineered-nanomaterials-in-c57bl6j-mice-in-28-day

10 mg/g TiO2, 2 mg/g ポリビニルピロリドンコート Agを含むペレットを与えた

神経病理学的変化は観察されなかったが銀ナノ物質群で性依存的な神経毒性の原因となり得るトキシコキネティックおよびトキシコダイナミックな知見があった。

 

デンマーク環境保護庁

The Danish Environmental Protection Agency

腸内細菌叢へのグリホサートの影響

Effects of glyphosate on the intestinal microbiota

Pesticide Research no. 194 March 2021

https://www2.mst.dk/Udgiv/publications/2021/03/978-87-7038-284-7.pdf

SDラットにADIの5倍と50倍のグリホサートを投与。最高濃度でも腸内細菌コミュニティには限定的影響しかなかった

 

[NASEM]米国は、連邦機関間協調を確実にし研究を強化することで、核の脅威の監視と検出を国の優先課題とすべき

U.S. Should Make Monitoring and Detecting Nuclear Threats a Higher National Priority by Ensuring Coordination Across Federal Agencies and Expanding Research Efforts

April 19, 2021

https://www.nationalacademies.org/news/2021/04/u-s-should-make-monitoring-and-detecting-nuclear-threats-a-higher-national-priority-by-ensuring-coordination-across-federal-agencies-and-expanding-research-efforts

新しいNASEM報告書

多くの国が活発に核兵器の近代化を進め、技術が進歩し国境を越えた違法ネットワークが増殖の検出をより困難にしているため、監視、検出、検証(MDV)は世界中で課題となっている。例えばロシアと中国は進化した核兵器の開発を続けていて北朝鮮は核兵器の洗練を進めている。さらに原子力計画が各国で推進されている。核兵器と平均ある物質のMDVは新たなツールの開発や能力向上が必要である。

 

[NASEM]科学に基づいて(Q & Aコーナー)

-科学研究が合意しない時どうなる?

What if scientific studies disagree?

Published on: April 16, 2021

https://www.nationalacademies.org/based-on-science/what-if-scientific-studies-disagree

主張:もし二つの研究が一致しないなら、そのうち一つは間違いに違いない

答え:必ずしもそうではない。研究結果が異なる理由はたくさんある

・再現することは科学の一部である。実験は間違えることがあり、一つの対処方法はもう一度やってみることである。もし違う人で何回も行われた研究が同じ結果になったら、科学者はその結果をより信頼できると考える。

・実験結果が異なる理由はたくさんあり、例えば実験の詳細が完全に正確に書かれていなかったりその通りにしなかったりすると違うこともある。全く同じ実験をすることがいつも可能とは限らない。希に詐欺や偽装、バイアス、間違いでも結果は異なる。

・科学には常に幾分かの不確実性がある。計りや温度計で同じものを測ってもほんの僅か異なる。不確実性のレベルを理解することが重要である。そして結果が異なったら理由を探るのが役に立つ。それは科学の手法を改善し、新しい発見につながることすらある

 

-科学は人々の意思決定に役立つ?

Can science help people make decisions?

https://www.nationalacademies.org/based-on-science/can-science-help-people-make-decisions

主張:最新科学を参照することは情報を与えられた上での決定に役立つ

答え:概ね正しいが、注意が必要。より広範な文脈を考慮し根拠の強さを評価することが重要

・科学は情報を与えられた上での決定に役立つ多くの要因のうちの一つである

科学だけが意思決定に影響する要因ではない。費用や便利さ、価値観などの多くの他の要因も役割を果たす

・より広範な文脈を見よう

科学を使うときには最新の一つだけではなく複数の研究を見よう

・根拠の強さを評価

 

-より強い根拠には、複数の研究を見よう

For stronger evidence, look for multiple studies

Published on: April 16, 2021

https://www.nationalacademies.org/based-on-science/for-stronger-evidence-look-for-multiple-studies

主張:科学では、たった一つの研究ではなくたくさんの研究がある方が良い

答え:事実。「科学はなんと言っているか」を見るには一つではなく複数の研究を見よう

科学は時間を掛けて知識を構築する

科学においては、個々の研究は特定の質問に答えようとする。研究が積み重なってより多くの答えを提供しそれが世界の有り様をより理解する助けになる。知識の構築方法の一つは何度も同じ質問をすることである。複数の研究で同じ答えが出たら、信頼性が高くなる。科学で何かを「知る」ためにはしばしばたくさんの研究が必要である。

トピックスについての我々の科学的理解は変わることがあり、例え複数の研究であっても間違っていることはある。将来知識が変わる可能性はいつだってある

・個々の研究は全体をみせない

科学研究は通常極めて特異的である。その研究で何が言えて何が言えないのかを理解することが重要である。ある火山の研究は他の火山については真ではないかもしれない。そしてほとんどの研究は確実なイエス-ノーの答えを提供しない

 

論文

-妊娠前の父親の飲酒は胎児の出生異常リスク増加と関連する

Association of Preconception Paternal Alcohol Consumption With Increased Fetal Birth Defect Risk

Qiongjie Zhou et al.,

JAMA Pediatr. Published online April 19, 2021. doi:10.1001/jamapediatrics.2021.0291

https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/fullarticle/2778779

中国の50万以上のカップルでの研究。31.2%の父親が飲酒し母親は3.3%。出生異常は全部で609。父親の飲酒は出生異常リスク増加と関連した。

 

-新しいAIツールがソーシャルメディアでのCOVID-19陰謀論の進化を追跡する

New AI tool tracks evolution of COVID-19 conspiracy theories on social media

19-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/danl-na041921.php

Los Alamos国立研究所の研究者らが開発したアルゴリズムが公衆衛生担当者がデマ対策をするのに役立つだろう

Journal of Medical Internet Research

 

-オンライン農家市場はCOVIDのような危機の際に価値がある

Online farmers' markets valuable when crisis events like COVID occur

19-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/uow-ofm041621.php

新しい研究は、COVID-19パンデミックのようなシステムのショックに直面したとき流通網の攪乱のの可能性を緩和する農家市場の能力の重要性に光を当てる

カナダの南部の農家市場はパンデミック中にオンラインに移行できたが北部は多くが対面のままだった。顧客が市場に求めるものも違う

Nutrition Journal

 

 

SMC UK

-サプリメントとSARS-CoV-2検査陽性リスクを調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at supplements and the risk of testing positive for SARS-CoV-2

APRIL 19, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-supplements-and-the-risk-of-testing-positive-for-sars-cov-2/

BMJ Nutrition, Prevention & Healthに発表された観察研究が、COVID-19症状研究アプリのデータを用いてダイエタリーサプリメントのSARS-CoV-2検査陽性リスクへの影響を調べた

Open大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授

この研究行った研究者らはこの研究をもとにダイエタリーサプリメントを摂るあるいは摂らないといったどんな助言も行っていないことを認識するのが極めて重要である。どんな助言でもその前に大規模RCTでの確認が必要であると明確に述べている。この研究はCOVID-19におけるサプリメントの役割についての疑問に答えることを主要目的としていない。

この50万人ものヒトが参加した研究から何故決定的なことが言えないのか?いくつか理由がある。観察研究であること。サプリメントの使用は支持されてはいない。参加者はいろいろな理由でCOVID-19症状研究アプリの使用に合意した人たちで、サプリメントに関するデータの収集は参加合意してしばらく経ってから加えられた。質問はたった一度で、過去のサプリメント使用について尋ねられている。またSARS-CoV-2検査はPCR拭い取り検査だったり抗体検査だったりで、現在の感染あるいは過去の感染の両方を含む。全く検査をしなかったヒトのデータは解析対象になっていない。そして研究者らはサプリメントを使用していると報告した人と使用していないと報告した人で検査陽性の人の数を比べた。一部のサプリメントについて、定期的に使用している人の方がウイルス検査陽性になる可能性が低かった。

この手の研究の大きな問題は、サプリメントを使用しているヒトと使用していないヒトの間に多数の違いがあることである。そうした違いの一つあるいはそれ以上が検査陽性の違いの原因かもしれない。それらは交絡と呼ばれる。この研究ではサプリメントの使用者は使用していないヒトより持病が多かった。これを統計的に調整することは可能だが全ての可能性のある要因を調整することはできない。

データは自主申告でバイアスもあるだろう。アプリを使っている人たちは一般人全体を代表しない、そして検査を受けた人もアプリ使用者全体を代表しない。

っそしてサプリメントの使用と検査陽性の関連が見られたのは女性だけなのは何故だろう?

(長い記事の一部のみ。)

 

-妊娠前の男性の飲酒と先天異常頻度を調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at preconception alcohol consumption in men and incidence of birth defects

APRIL 19, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-preconception-alcohol-consumption-in-men-and-incidence-of-birth-defects/

JAMA Pediatricsに発表された研究が妊娠前の父親の飲酒と先天異常リスクを調べた

エジンバラ大学MRC生殖健康センター発達内分泌学教授でエジンバラ王立子ども青年病院小児内分泌学相談医Rod Mitchell教授

この前向き集団ベースの研究は大きな集団での父親の飲酒と子どもの先天異常の関連を報告している。6ヶ月以内にパートナーが妊娠を計画している時に飲酒した父親の子どもの先天異常率が高いことを報告している。子どもの健康に影響する父親側の要因については多数の動物実験で示されている。

しかしながらこの研究には重要な限界があり、データの解釈には考慮すべきである。この研究で先天異常が報告されたのはたった0.1%であり、一般集団で予想される3%より低い。このことはこの研究では全ての先天異常が報告されているわけではないことを示唆し、結論の妥当性に影響する可能性がある。この過小報告は、先天異常が臨床登録データではなく親からの報告であることと関連するかもしれない。この研究では飲酒頻度はわからず、飲酒と妊娠のタイミングも説明されていない。父親の飲酒の先天異常との関連が精子への影響によるものなのかどうかは調べていない。関連があることは因果関係の証明ではない。この研究の解釈には注意が必要ではあるが、飲酒をほどほどにすることは妊娠能力と健康一般にとって利益がある

Sheffield大学男性学教授Allan Pacey,教授

Open大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授

(略)

 

その他

-農薬のない食品と水への要求の声が大きくなる

Calls grow louder for pesticide-free food and water

April 17, 2021

https://www.swissinfo.ch/eng/calls-grow-louder-for-pesticide-free-food-and-water/46491004

スイスの農業と食品生産部門に劇的な改革を求め合成農薬の使用を禁止する二つの提案

6月13日に国民投票が予定されている5つの案件のうちの二つが同じような目的のものである。一つは反農薬発議で全ての合成農薬の個人用および商業用両方での禁止を要求する。輸入も禁止する。もう一つは飲料水が焦点であるが農業での農薬や抗生物質の使用を標的にしている。それは環境に優しい農業をしない農家に政府からの全ての補助金を止めることを要求する。それぞれ別の、関係のない市民団体から提出されている。いずれも農業が環境を汚染していると考える。この発議に反対している人の主張は過激で非現実的だというもの。残留合成農薬がないものしか輸入しないというのは国際貿易の合意にも反する。

スイスの直接民主主義では、市民が法改正を提案できる。18ヶ月以内に10万以上の署名を集めれば国民投票になる。1981年からこれまで220のそのような提案がなされ23件が認められている。

この二つの発議は政治的左翼と環境団体が支持しているが中道から右までの広範な党派が反対している。国の主要農業団体は反対している。有機農業団体は賛否が分かれている。

この二つの発議はここ数年続く農業政策改革提案の最新のものである。これまで倫理的生産や地産、国産のみでまかなう、農作物の取引に財政援助禁止、牛の角をとらない畜産などが提案されてきたが国民投票で認められていない。議会は農業政策の会飼う法案を提出している

 

-Clevelandクリニックでは約60%の人しか2回目のCOVID-19ワクチンを打ちに来ない

Only about 60% of people coming back for 2nd COVID-19 vaccine shots at Cleveland Clinic

By Dan DeRoos | April 19, 2021

https://www.cleveland19.com/2021/04/19/only-about-people-coming-back-second-covid-vaccine-shots-cleveland-clinic/

「経験上、他のどんなワクチンの場合でも、二回目の投与を守るのは難しい」

 

-Covid-19:インドは如何にして恐ろしい第二波を予防するのに失敗したか

Covid-19: How India failed to prevent a deadly second wave

https://www.bbc.com/news/world-asia-india-56771766

3月初め、インドの保健大臣Harsh VardhanはインドがCovid-19パンデミックの最終段階に来たと宣言した。そしてNarendra Modi大統領のリーダーシップを国際協力の例として賞賛した。他国にワクチンを輸出し始めていた。

9月半ばのピーク時に1日93000人以上だった感染者が2月半ばには1日11000まで減っていた。2月末には選挙が発表され3月27日から投票が始まった。選挙運動は安全対策なしでフルスイングで行われた。そして恐ろしい第二波が始まった。4月半ばには1日10万人以上が感染した。日曜日には過去最高の27万人以上を記録した。現在インドは公衆衛生緊急事態である。世界最大のワクチンメーカーがあるにも関わらずワクチン供給にも苦闘している。一方まるで平行宇宙のように、クリケットトーナメントは毎日開催され何万人もの人が選挙の集会やヒンズーのKumbh Mela祭りに参加している。何が起こっているのか理解に苦しむ。

 (略)

ウッタルプラデシ州のCovid:コロナウイルスがインドの最も人口の多い州を圧倒している

Covid in Uttar Pradesh: Coronavirus overwhelms India's most populous state

https://www.bbc.com/news/world-asia-india-56799303

 

-COVID-19ワクチンの一時停止は予防的というより軽はずみかもしれない

COVID-19 Vaccine Suspensions May Be Rash Rather than Precautionary

April 17, 2021 by Thoughtscapism

https://thoughtscapism.com/2021/04/17/covid-19-vaccine-suspensions-may-be-rash-rather-than-precautionary/

警戒して迅速に判断VSリスクベネフィット

無視されたリスク管理の基本原則

良いリスクコミュニケーションとは?