[EU]査察報告
-ハンガリー―水産物
Hungary 2021-7162―Fishery products
23/09/2021
https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4416
2021年3月1~12日にハンガリーで実施した、水産物の公的管理システムの実施効果を評価するための査察。文書や管理記録のレビュー、ビデオ会議によるインタビューや議論によるもの。公的管理システムは水産物の生産チェーン全体をカバーしているが、いくつか欠点が見つかった。
[EU] EUの食品ロスと廃棄についてのプラットホーム
EU Platform on Food Losses and Food Waste
29 September 2021
https://ec.europa.eu/newsroom/sante/newsletter-archives/34696
欧州委員会は、食品ロスと廃棄啓発のための国際デー(9月29日)に欧州連合食品ロス・廃棄物防止ハブを立ち上げる
本日、第2回食品ロスと廃棄啓発のための国際デーの実施である。
国連総会は、9月29日を「食品ロスと廃棄啓発のための国際デー(IDAFLW)」と定めた。この日は、国連食糧農業機関(FAO)と国連環境計画(UNEP)が共同で主催し、両組織が共同でイベントを主導する。この目的は、問題の重要性に対する認識を高め、2030年までに食品廃棄を半減させるという持続可能な開発目標12.3を達成するために、食品の生産と供給チェーンに沿って食品ロスを減らす行動を起こすことである。
欧州連合食品ロス・廃棄防止ハブ
2021年9月29日のIDAFLWの第2回開催を記念して、欧州委員会は、欧州連合における食品廃棄物防止に関する情報の「ワンストップショップ」である欧州連合食品ロス・廃棄物防止ハブを立ち上げる。このハブは、食品ロス・食品廃棄対策に取り組む関係者のためのウェブサイトで、グッドプラクティスを共有したり、政策や法作成などの国の活動に関する関連情報を見つけたり、この分野の最新情報を入手したりすることができる。
このプラットフォームの主な目的は、欧州連合域内および域外でのさらなる活動を促進するために、知識や経験の交換を促進し、食品ロスや食品廃棄に取り組むために実施されているさまざまな取り組みの普及を手助けすることである。
欧州連合食品ロス・廃棄(FLW)防止ハブのニュースレター
欧州委員会は、EU Platform on Food Losses and Food Waste(食品ロス・食品廃棄に関する欧州連合プラットフォーム)の月刊ニュースレターをこのハブのニュースレターに変更する。ニュースレターには、EU Platform on Food Losses and Food Wasteのメンバーが行っているものも含め、関係者がハブで公開している食品ロス・廃棄物防止の取り組みに関する情報が掲載される。また、ハブ上の欧州連合加盟国の政策や法律の動向などの国の活動に関する情報も含まれる。
このPlatformの月刊ニュースレターは、EU Platform on Food Losses and Food Wasteのメンバーが行っている最新の食品ロス・廃棄防止の取り組みを知るための方法として、2020年3月、Covid-19危機の状況下で開始された。新しいニュースレターは、Platformメンバー同士のつながりを維持し、関心のあるすべての関係者にPlatformメンバーの活動を伝え、食品ロス・廃棄防止のためのさらなる行動を促すことを目的とする。Platformのニュースレターすべて(2020年4月~2021年6月)は、欧州委員会のウェブサイトで公開される。
[EFSA]意見等
-メトブロムロンの既存最大残留基準のレビュー
Review of the existing maximum residue levels for metobromuron according to Article 12 of Regulation (EC) No 396/2005
EFSA Journal 2021;19(9):6841 29 September 2021
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6841
(理由付き意見)
更なる検討が必要。
-ウェビナー:新規食品申請
Webinar: novel food applications
2021/09/30
https://www.youtube.com/watch?v=1ael5-EbL-M
YouTube動画
[CFIA] 食用昆虫:虫をかじる前に知っておきたいこと
Edible insects: what to know before biting into bugs
2021-09-21
食用昆虫において、カナダ食品検査庁(CFIA)が消費者を守るために行っていること(化学物質や微生物ハザードの監視、またハザードに対する対策)について紹介。
食用昆虫はカナダで消費者に対してオンラインや店頭で販売されている他の食品と同様に安全条件を満たさなければならない。輸入、輸出または州間で販売される際は、製造業者はカナダ食品安全規則(SFCR)に従わなければならない。カナダ食品検査庁(CFIA)とヘルスカナダはともに食用昆虫のハザードを監視する役割がある。ヘルスカナダには、カナダ人に販売される食品の食品安全や栄養品質についての特定の方針がある。
CFIAは、農薬、重金属、細菌性病原体には食品を検査することでこれらの方針に従っていることを保証し、一方、バッチで不十分な検査結果がでたり苦情対象になった場合は、カナダの食用昆虫施設の検査も行っている。
化学的ハザードの監視
化学的ハザードは、通常、農薬や重金属を指す。そのリスクは、化学物質の種類、食品中の量、その食品を一生に渡ってどのくらい消費したかに関連する。残留化学物質は少量で昆虫ベースの食品に存在する可能性があり、多くの発生源がある。例えば、
環境や産業汚染(土壌、水、空気)の残留量
収穫時の昆虫の成長段階とその寿命
昆虫の飼料中の化学物質の種類
食品中に微量の農薬が予想されないわけではない。だが、最大残留基準を大幅に超過する高い検査結果が出た製品は、潜在的な健康リスクを評価するためにヘルスカナダに送られる。金属も、環境または穀物、草、種子など昆虫の飼料に由来する可能性がある。CFIAは食用昆虫に少量のヒ素、カドミウム、鉛、水銀を検出しているが、痕跡程度の農薬や金属があっても食べるのは危険というわけではない。適切に使用や監視されている農薬がヒトに健康リスクをもたらすことはない。
細菌のハザードの監視
細菌ハザード(病原菌など)は、病気の原因となる可能性のある微生物のことである。CFIAは最近1年かけて小売用食用昆虫サンプルの小規模なターゲット調査を実施した。全てのサンプルにサルモネラ菌や大腸菌(E. coli)がないことがわかった。大腸菌は食品生産チェーン中の全体的な衛生条件の指標なので、検査した食用昆虫が衛生的な条件下で生産されていることが示された。
ハザード検出時の対処
CFIAは、食品中にハザードが検出されると、健康リスクをもたらすかどうか決めるためにその製品をさらに評価する。食品がヒトの摂取に安全ではないとみなされると、CFIAと企業は消費者を保護するために、製造業者や輸入者への通知、是正措置の要求、追加検査、詳細検査、製品の押収、リコールなどで対処する。
[ヘルスカナダ] BlackOxygen Organics社がフルボ酸錠剤および粉末を健康被害の可能性があるとしてリコール
BlackOxygen Organics recalls fulvic acid tablets and powder due to potential health risks
September 23, 2021
https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2021/76457a-eng.php
BlackOxygen Organics社はフルボ酸錠剤および粉末がヘルスカナダの評価、認可をうけていない方法、用途で販売されているため、リコール。
BlackOxygen Organics社は健康リスクの可能性があるため、BlackOxygen錠剤(NPN 80106662)とBlackOxygen粉末(NPN 80097385)の全てのロットをリコールしている。
これらの製品はフルボ酸サプリメントとして販売されているが、この使用及びこれらの製品で提供されているフルボ酸の品質はヘルスカナダに評価・承認されていない。
特に子供や青年、妊婦や授乳中の女性が、これらの製品に存在する量で摂取する際のフルボ酸の安全性を支援する情報は少ない。長期使用の安全性も知られていない。
粉末製品は皮膚での使用としても販売されているが、ヘルスカナダでは評価されていない。
この企業は販売をやめ、これらの製品をリコールしている。ヘルスカナダはリコールを監視している。追加の安全性情報が確認された場合は、ヘルスカナダは適切に対処し、必要に応じて国民に情報提供する。
注:フルボ酸は植物や動物が分解する時に生じる一連の化合物群で、土壌や泥炭の有機物部分、小川や湖などにみられる
[NZMH]ニュージーランドの乳幼児のための健康的食生活ガイドライン
Healthy Eating Guidelines for New Zealand Babies and Toddlers (0-2 years old)
Published online: 30 September 2021
概要
この文書では、健康的な成長と発育を促進し、健康的な食習慣を確立するのに役立つ、0~2歳の乳幼児に食事提供するための最新の公衆衛生の助言を提供している。
この文書は、ニュージーランドの乳幼児のための栄養に関する助言を提供する医療従事者らのために書かれている。
根拠に基づくガイドラインはこの部門の要求に応えることを目的としている。それらは
乳幼児への食事提供に関する重要な情報の強調
読みやすく理解しやすいこと
ニュージーランドの専門家から意見提供された国際的な根拠で情報提供されていること
食事提供に関する一般的な懸念や関心のある話題に対して実践的な助言や解決法を提供すること
ニュージーランドの乳幼児のための食生活声明ガイドライン
このリソースはニュージーランドの乳幼児向けの食事声明の概要である。6つの食生活声明は乳幼児への食事提供に関する一般向けの重要な公衆衛生メッセージを提供している。
6つの食生活声明
1.6ヶ月まで母乳のみ
2.6ヶ月頃以降準備ができているようなら補完食品を導入
3.補完食品には多様な栄養のあるものを
4.乳幼児用食品を作るとき砂糖と塩は加えない
5.飲み物は母乳か水、牛乳は12ヶ月から
6.食べる量は子どもに任せる、強制しない
[TGA] ニコチン電子タバコ製品類を輸入するには処方箋が必要となる
Prescriptions now required to import nicotine vaping products
1 October 2021
https://www.tga.gov.au/media-release/prescriptions-now-required-import-nicotine-vaping-products
オーストラリアの消費者が海外のウェブサイトで購入したニコチン電子タバコ製品類を輸入する際には、医師による有効な処方箋が必要となった。
[SFA] アフラトキシンが検出による「Earthen Pot」ブランドのチリ・パウダーのリコール
Recall of “Earthen Pot” brand Chilli Powder due to levels of aflatoxins
exceeding permitted level
30 September 2021
シンガポール食品庁(SFA)は、「Earthen Pot」ブランドのチリ・パウダーの検査において、基準値超過のアフラトキシンを検出した。製品写真有り。
[FSS] 取り組み協力
Working in partnership
30 September 2021
https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/working-in-partnership
スコットランド卸売協会(SWA)は、スコットランド食品基準庁(FSS)と協力しながら、10月1日以降の法改正について、情報、ガイダンス、サポートを提供し、会員をサポートする。
[FSA] 食品安全メッセージに関するコミュニケーションを探るFSAの消費者調査
FSA consumer research to explore communications on food safety messaging
30 September 2021
食品安全メッセージの伝達に対する現在の行動要因と態度を理解し、それらが対象者によってどのように異なるのかを理解するための調査の報告。
コミュニケーションツールキットとチェックリストつき。
能力
オーディエンスの現在の能力を考慮する、明確で信頼できるコミュニケーションで能力を構築する
機会
コミュニケーションがあなたのオーディエンスに響く環境や提示シナリオを確保、オーディエンスとコミュニケーションをとるべき正しい瞬間を捉える
動機
リスクを具体的にすることでリスクが低いという認識を揺さぶる、ショックや恐怖を与えるコミュニケーションを使うには注意、抵抗を避けるため食品安全感受性の社会的側面を参照する、文化的に根付いた行動を変えようとする場合には注意深く、どんなメッセージが行動変容の動機づけになるか考える
[FSA] FSA消費者区分け
FSA Consumer segmentation
29 September 2021
https://www.food.gov.uk/research/research-projects/fsa-consumer-segmentation
食品基準庁(FSA)は消費者セグメンテーションにより、共通の特徴に基づいて消費者をグループ化した。
異なるグループの消費者をより良く理解しリーチするためである。
アレルゲン区分けでは、臨床的に診断されている、診断されていない、特定のものを避けている人たち、の3種類に分類
それぞれの年齢や性別、住む地域、FSAへの信頼、外食などの食傾向、リーチするための媒体(新聞や雑誌やウェブ)などを記述
もう一つの分類は食品行動をもとに7分類
- Refullers 補給者 食事は単なる燃料補給 8%
- Grab and Go-ers 料理をするくらいなら他のことをする 15%
- Humble Home Cooks 質素な自炊派 料理が好きで清潔好きであまり外食しない 15%
- Confident Cookaholics 料理大好きで食品安全にも自信ある 16%
- Frequent Foodies 料理も好きだけど外食やテイクアウトも好き、肉好き 15%
- Decadent Diners 外食大好き 17%
- Conventional Cook 外食はあまりしないで自炊。食品安全はあまり気にしない 14%
[FSA] 監査局の報告書の助言へのFSAの対応:食品安全と基準の確保
FSA response to National Audit Office (NAO) recommendations in its report: Ensuring food safety and standards
24 September 2021
2019年6月、英国監査局は、食品が安全で表示が正しいこと保証するための現行の規制の仕組みの有効性に関する報告書を発表した。この報告書の一部として、英国監査局(NAO)は英国食品基準庁(FSA)や他の政府省庁に対していくつかの助言をした。
FSAはすべての助言を受け入れ、今回、進捗状況の報告と英国監査局の助言への対応を公表する。
NAOの報告書に対するFSAの対応の強調点は、食品基準スコットランド(FSS)と共同の食品基準に関する新しい年次報告書の発表である。FSAはイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの国民の食生活の状況を評価し、食品基準の維持とその改善点、問題点に対処する。また、NAOから地方自治体(LA)の食品基準を守るためのより良い方法を開発が求められ、FSAはそのための新しい食品基準提供モデルを導入中である。さらに、NAOが指摘した執行力不足に対応するため、国家食品犯罪ユニット(NFCU)の追加の調査権限の確保に取り組んでいる。最後に、FSAはNAOが助言にあるように、イングランドでの食品衛生格付けの表示義務化を引き続き求め、食品衛生の基準を高めていく。
英国監査局の助言に対する回答をウェブサイトで公開する。
NAOの助言とFSAの対応
(NAO助言)FSAはサンプリング戦略の一環として、食品リスク管理のために必要なサンプリングレベルと方法を評価すべきである。
FSAはNAOの報告書を受け、サンプリング戦略を作成し、小売業および輸入品のサンプリング調査活動を強化した。追加のサンプリング調査プログラムを実施する予定である。
FSAは食品安全と組成基準の適合性を評価する指標と目標のギャップに対処すべきである
食品の安全性と基準を評価及び監視する指標と目標を四半期ごとにFSA理事会に提示するが、20/21年第3四半期、国家犯罪ユニットの活動とAuthenticity & Sampling 活動(20/21年第4四半期)についての報告を導入した。また、食品過敏症対策や食品サンプリングの他の側面に関する追加報告も21/22年に予定する。
FSAは食品事業者の食品基準の遵守を保証する、地方自治体(LA)の活動を評価する指標の開発を進めるべきである
FSAは、2021年1月に新しい地方自治体(LA)の食品基準の提供モデルのパイロットを開始し、2023年中に導入する予定である。
FSAは国家食品犯罪ユニット(NFCU)が食品詐欺に対処する上での影響についての測定方法の開発を進めるべきである
NFCUの活動は適宜FSA理事会に報告し、食品犯罪に対する活動報告は公開される。現在、国家犯罪庁(NCA)と協力して、国家の犯罪データに反映されるようにしている。
FSAは、食品とその内容が正しいという保証を消費者に提供する上で、FSAの有効性を測る指標の確立をいつするか設定すべきである
FSAはその有効性の測定のために、広範囲で発展的な指標を報告している。FSAは現在食品安全を評価する一連の指標を持っており、今後も「食品過敏症」など新しい指標が追加で導入される予定である。(2項目目参照)
FSAはイングランドの食品事業者の衛生格付け表示の義務化の目標を推進すべきである
FSAは、達成可能な期間内にイングランドの食品事業者に衛生格付けの表示の義務化を行うために、大臣の支援とこのための法的手段を引き続き求める。
FSAは、国家食品犯罪ユニットの利用も含め、執行権限のギャップに対処すべきである
FSAは、NFCUの追加権限に対する要求を英国政府全体の政府高官や大臣に伝えており、これらの権限を得るために取り組みを続けている。
持続可能な規制システムのために、資金配分の選択肢の利点とリスクについて企業からのコスト回収、国家の集中管理システム、委託モデルを含め、検討する必要がある
FSAは、食品規制システム全体の資金調達の課題に対応するため、政府全体及びMHCLG(現Department for Levelling Up, Housing and Communities)と協力し、今後も必要な資金のレベル、配分、資金確保について、政府全体で取り組む。
英国の欧州連合(EU)離脱が食品規制システムに与える中長期的な影響と、リソースの潜在的な不足を評価し、その報告時期を設定すべきである。
欧州連合(EU)離脱後、FSAはEU離脱に関連した変更の実施状況を継続的に監視しており、現在、食品安全上のリスクが変化したという証拠はないが、EUからの商品移動の規制など、変化に段階的に対応している。また、貿易パターンへ変化の可能性に対応した計画を立てる活動を進めており、食品基準に関する年次報告書を発行する予定である。
[FDA] 消費者情報。猫をユリに近づけないこと
Keep Lilies Away From Your Cats
09/29/2021
https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/keep-lilies-away-your-cats
ユリの花(葉、花粉、花)は猫にとって毒であり、たとえ葉を数枚食べたり、毛についた花粉を数粒なめたりしただけでも、短時間で急性腎不全に陥る可能性があるので、注意を呼びかけている。
[FDA]警告文書
Holographic Health, Inc.
SEPTEMBER 10, 2021
未承認の医薬品、不正表示の問題。サプリメント製品を含む。
Supplement Science Corp. d/b/a Condemned Labz
SEPTEMBER 22, 2021
未承認の医薬品、不正表示、ダイエタリーサプリメントの不純品の問題。ヒゲナミン製品を含む。
Blue Poppy Enterprises Inc
AUGUST 06, 2021
未承認の医薬品、不正表示の問題。ハーブ製品を含む。
[FDA] COVID-19が流行する中、若者の電子タバコ使用はいまだ深刻な公衆衛生上の問題である
Youth E-cigarette Use Remains Serious Public Health Concern Amid COVID-19 Pandemic
September 30, 2021
米国食品医薬品局(FDA)と米国疾病対策予防センター(CDC)が発表した研究によると、2021年に電子タバコを現在使用していると報告した米国の中高生は200万人を超え、そのうち10人に8人以上の若者がフレーバー付き電子タバコを使用していると推定され、COVID-19の流行の中で、いまだ重大な公衆衛生上の懸念事項である。
論文
-歯のケア:あなたの歯のケアのための最良の、最悪の、そして証明されていないツール、バッファロー大学の研究による
Dental care: The best, worst and unproven tools to care for your teeth, according to a University at Buffalo study
30-SEP-2021
https://www.eurekalert.org/news-releases/930042
Journal of the International Academy of Periodontologyに発表された、歯周病予防グッズの評価。基本的な歯磨き以上に追加の歯周病予防効果がある自分でできる方法はそれほど多くはない
効果が証明されているもの:基本の歯ブラシ、歯間ブラシ、ウォーターピック、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム、リステリンマウスウォッシュ
悪いもの:トリクロサン
証明されていないもの:電動歯ブラシ、デンタルフロス、プロバイオティクス、ダイエタリーサプリメント、無数の洗口液
-SCIENCE VOL. 374, NO. 6563
エディトリアル
フェイスブックを削除する時?
Time to unfriend Facebook?
HOLDEN THORP
過去18ヶ月、世界への科学的発見の伝達は史上最低のようだった。何年も人々に気候変動について納得させるのに失敗してきたことはもちろん、パンデミックは科学のエスタブリッシュメントがマスクやワクチンやイベルメクチンやクロロキンについてのメッセージを人々に伝える能力の無さを明らかにした。そしてソーシャルメディアが如何に反科学の力を集めるのが上手かを示した。これらから、科学コミュニケーションはソーシャルメディアとの関係をどうするのが正しいのだろうか?
第二次世界大戦の終わりまでは、科学者は客観的で科学に従っていれば、やがて世界がついてくるだろうという考えにしがみついていた。気候変動とパンデミックはそのような古い考えがナイーブであるという事実を突きつけた。
ニュースを一目で
News at a glance
・ラオスでSARS-CoV-2の最も近い同類がみつかった
ラオスの鍾乳洞に住むコウモリからこれまでで最もSARS-CoV-2に近いコロナウイルスが3つ発見された
・1976年にEDWARD JENNERが「反ワクチンAnti-Vacks」について記述しているが先月OXFORD 英語辞書が最新版に“ANTI-VAXXER”を加えた
・打倒髄膜炎開始
WHOが細菌性髄膜炎根絶計画を発表
・数字
2020年に米国人男性はCOVID-19で2.2年の余命を失った。寿命の低下は第二次世界大戦以降で最大。
その他
-注意すれば、持続可能農業と食品安全は適合できる
With care, sustainable farming and food safety can be a good match
By Cookson Beecher on September 30, 2021
「持続可能な農業」の明確な定義がないことについての長い考察。
オーガニック、ローカル、家族経営、などそれぞれ重なる部分があるものの違う概念と食品安全の関係等。一部の消費者や農家が主張する、ナチュラルだから安全、大企業が食品を汚染する、というのは違う。
-スペインの当局者は新たな軟体動物押収を報告
Spanish officials report new mollusk seizures
By Joe Whitworth on September 30, 2021
https://www.foodsafetynews.com/2021/09/spanish-officials-report-new-mollusk-seizures/
スペイン当局La Guardia Civilが違法魚介類収穫疑いで16トンの軟体動物を押収。ほとんどがポルトガルから来た
Cardiidae作戦ではスペインと欧州で販売されている違法魚介類を調査している。ポルトガルの違法地域で捕まえた貝を偽造文書でスペインに送ってきれいにしないまま販売されている。2018年にスペインでの食中毒アウトブレイクがきっかけで調査が始まったが同様のことが欧州で広く行われていることがわかった。2018年半ば以降、主にスペインとポルトガルから二枚貝の違反が39件通知され、約40トンのアサリが押収あるいは回収され43人が逮捕されている。
生きた二枚貝が衛生的理由で閉鎖された地域や禁止された場所から登録されていない採取によって採取され、悪い衛生状態とトレーサビリティなしで輸送され文書が偽造され、他の食用貝類と混ぜて販売されている。
-新たな開示はさらに多くのベビーフードに危険な量の有害重金属が含まれることを示す
米国下院監視改革委員会経済消費者政策小委員会職員報告
New Disclosures Show Dangerous Levels of Toxic Heavy Metals in Even More Baby Foods
Staff Report
Subcommittee on Economic and Consumer Policy
Committee on Oversight and Reform
U.S. House of Representatives
September 29, 2021
2021年2月4日の報告では3社が情報提供しなかったが、その後協力を始めたので更新
ベビーフードのヒ素、鉛、カドミウムについて
(これはもうコメや魚は使えない)
-Natureニュース
新しい規則は英国のゲノム編集作物研究を簡単にする
New rules will make UK gene-edited crop research easier
30 September 2021 Heidi Ledford
https://www.nature.com/articles/d41586-021-01572-0
政府の要求事項緩和の決定は野外試験のコストを下げるが、まだ市場への道には対応していない
新しい規則では、ゲノム編集作物の野外試験をしたい人はリスク評価を提出する必要がない
EUの立場を離れて、英国はゲノム編集作物の野外試験の要求事項を緩和する計画である。しかしまだ市販やゲノム編集家畜の規制変更には至らない
-オーガニック食品は他の食品より健康的なのか?
Is organic food healthier than other foods?
Elise Kjørstad Saturday 11. September 2021
https://sciencenorway.no/agriculture-food/is-organic-food-healthier-than-other-foods/1909038
有機栽培と慣行栽培の食品に差があるように思えるかもしれないが健康影響は明確ではない
ノルウェー生命科学大学の栄養生命医学准教授Siv Kjølsrud Bøhnは、「幾分かの差はあるがその差が健康に意味があるかどうかは明確な根拠は無い」という
Kjølsrud Bøhnは2017年にノルウェー公衆衛生研究所で行われた有機と慣行生産食品を比較した研究の要約を説明した。
(表あり)
ビタミンや抗酸化物質、残留農薬について幾分かの差があるという報告はある。しかしそれらが健康に影響するかどうかはほとんど研究されていない。
2016年にデンマーク有機食品システム研究国際センター(ICROFS)が行った研究のまとめによると、研究者はオーガニック食品が健康上のリスク委がある根拠を見つけられなかった。
(以下略。ノルウェー語の記事の翻訳。オーガニックと親和性の高そうな北欧でも学問的にはこういう感じという参考)
-意見:スウェーデンはCOVID-19戦略で突出したまま
Opinion: Sweden continues to stand out on COVID-19 strategy
29.09.2021
https://www.dw.com/en/opinion-sweden-continues-to-stand-out-on-covid-19-strategy/a-59353963
余所では厳しい規則がまだ適用されているが、スウェーデンは全てのコロナウイルス制限を解除した。この国は常に独自路線を行く
初期の戦略で死亡率が近隣北欧諸国の何倍にもなったが、驚くべきことは、この失敗がスウェーデンの専門家の権威を損なわなかったことである。
そして今、専門家は高齢者のワクチン接種率が高いことを理由にほぼ全ての制限をなくした。簡単にできたワクチンをまだしていない人は自分の運命に責任をもつとみなされる。
ほとんどのスウェーデン人はこの国の戦略に満足している
ドイツやフランスや英国のジャーナリストは政府が間違うと厳しく批判するがスウェーデンのマスコミはそうではない。建設的ジャーナリズムを好み厳しい質問をしない。そのことは間違いに対応するのを難しくする。一つ明確に事実と言えることは、確かにスウェーデン人は違う。