2019-07-04

[EU]査察

オランダ動物用飼料に昆虫の利用

Netherlands―Use of insects in animal feed

14/06/2019

http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4138

2018111316日にオランダで実施した、昆虫の生産、販売、取引に関する要求や、関連企業管理者が動物用飼料としての昆虫由来製品を動物副産物(ABP)及び飼料に関するEU規則に則して実行しているかを評価するための査察。管理者の規則への遵守は公的管理システムで効果的に検証できている。昆虫加工動物性たんぱく質(PAP) や飼料用昆虫の生産施設の管理は、包括的でリスクに基づいている。違法を対処しフォローアップする方法に矛盾があり、公的管理システムの効果を弱めている。

 

[EFSA]食品安全レギュラトリー研究の必要性2030

Food Safety Regulatory Research Needs 2030

EFSA Journal 2019;17(7):e170622  1 July 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/e170622

欧州食品安全機関(EFSA)は科学委員会やEFSAの研究の必要性及び優先事項に関する科学的パネルのメンバーから定期的に助言を収集している(EFSA, 2017)2015–2018年の科学的パネルの任務の最後に、食品安全性研究分野が今後5-10年間に優先すべきことについて、退任するパネルのメンバーの見解を集めた。

研究課題の情報を提供するために、この文書では、この後の表で、これから先何年かの食品安全性リスク評価を支える主な研究の必要性と優先事項を結び付ける3つの研究の流れを示している。これらの2030年に向けた食品安全レギュラトリー研究の必要性は今後の安全な食品システムやEFSA戦略2027年の開発時に役に立つはずである。

安全な食品システム

別の持続可能な生産システムに向けて移行しながら食品の安全性を改善する

・食品リスクアナリシス能力

・フードチェーンの至る所での削減、交換、再編成

・食品、飼料、栄養の安全保障

・食品生産及び循環経済への新しい技術の影響

・社会の変化の影響

リスク評価の革新

統合リスク評価への革新と新技術の影響を予想

・化学物質と微生物学的ハザードと抗菌剤耐性の統合アプローチ

・リスクと安全性評価に新技術を取り入れる

・リスクと安全性評価に新たな知見を取り入れる

・植物および動物生産における害虫と病気への統合アプローチ

・ヒトと環境リスク評価の結果の統合

総合的(ホリスティック)リスク評価

文脈を理解し影響力の強い科学の発信と伝達

・食品安全性分野における市民の意識、認識、習慣を理解するための社会調査

・統合リスクベネフィット評価

・データをもとにした食品システムのためのツール

・人工知能と機械学習

・今後の学際的な専門知識のための能力構築

 

[EFSA]アプリ開発者コンソールは私達の食品安全性データを広げる

App developer console opens up our food safety data

1 July 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/press/news/190701

アプリケーションプログラミングインターフェース(API)技術を用いた新しい「開発者ポータル」はEFSAの情報をソフトウェア開発者により利用しやすくし、食品安全性評価コミュニティや消費者が利用するための創造的な新しいアプリやツールをデザインできるようにしている。

EFSA2002年に設立されて以来いくつかのITシステム、データベース、ソフトウェアツールを開発してきた。私達の科学者は科学的評価を実施するために、またEUの食品及び飼料の安全性に関する科学的助言を提供するのにこの情報やこれらの情報源に頼っている。

科学的データと情報源

これらの情報源には食品由来疾病、食品中の化学物質、食品摂取量、EFSA Journalで発表された科学的意見に関して私達が集めてきたデータが含まれている。さらに、EFSAが受け取った委託の登録や証拠を集めて分析するために加盟国と共に開発したカタログの相互運用ができるようになる。

2016年に開催されたEFSA ハッカソン中に説明されたように新たな用途を作り出すことを考慮して、現在明確に定義されたAPI ソフトウェア基準を用いてこの多量の情報を利用できる。EFSAのカタログと管理された専門用語の有用性は、科学的分類体系やサイテーションインデックスのカタログなどの外部リソースの統合にも役立つ可能性がある。

このポータルのβ版が現在作動中である。登録して16 API "コール"(すなわち、APIを用いたサーバーとの相互作用)へのキーを得るのに数分しかかからない。

今後、開発者はポータル上で彼らのアプリを共有、宣伝でき、欧州の食品を安全にするのに役立つ可能性がある。

・ようこそEFSAの開発者ポータルへ(ベータ版)

Welcome to the EFSA Developer Portal [beta version]

https://openapi-portal.efsa.europa.eu/

 

[ASA]ASA裁定

ASA Ruling onSeven Seas Ltd

26 June 2019

https://www.asa.org.uk/rulings/seven-seas-ltd-a18-474784.html

Seven Seas Perfect 7 Renewal Advancedサプリメントの雑誌の広告で「しわが減る」「肌がみずみずしく」といった宣伝をしている。Seven Seasはこれを美容クレームだと主張し根拠となるRCT論文を提出した。食品の健康強調表示規制では皮膚の構造や機能への変化を伴う有益な作用は規制の対象であるが一時的に見た目を良くすることは規制対象ではない。クレームの解釈はその特定の文言と文脈による。この広告については規制対象のものが含まれ、認可されていないので規制違反。また美容クレームについては提出された根拠は立証には不十分であると判断し、基準違反

 

[MFDS]日本産輸入食品の放射能検査の結果

輸入検査課 

2019-06-21

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43066

2019.6.142019.6.20

 

2019-06-14

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43064

2019.6.72019.6.13

 

[MFDS]リサイクルPET食品容器製造可否の実態調査の結果 

食品安全管理課 2019-06-19

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43065

食品医薬品安全処は、食品容器の製造時に使うことができないリサイクルPET(ポリエチレンテレフタルレート)で食品容器を製造‧販売して製造基準に違反した20**を摘発し、行政処分などの措置をすると発表した。

     * 20: 容器製造業社18、無届け容器製造業社2(添付2)

現行の製造基準によれば、リサイクルPETは、加熱・分解‧重合など化学的再生法を経た場合には食品容器の原料として使用可能であるが、単純に粉砕・加熱・成形など物理的方法を経た場合には使うことができない。

     *「器具及び容器・包装の基準及び規格」の製造基準: PETをリサイクルしようとする場合、加熱、化学反応などによって原料物質などに分解して精製した後、これをまた重合したものでなければならない。

これまで食薬処と環境省は、食品容器製造時のリサイクルPETの使用可否を確認するために、PETリサイクル業者(24)生地(シート)製造業社(33)生地(シート)使用業者(95)を対象に実態調査をし、上記の違反事実を確認した。

     * 調査システム: リサイクル業者(環境省)→生地の製造及び使用業者(食薬処)

また、食薬処は食品容器の安全性を確認するために、違反業者が生産した食品容器19件と台湾、中国などから輸入したPET食品容器18件について溶出規格とリサイクルプロセスに由来する恐れがある有害物質項目を追加して検査した結果、いずれも基準を満たしていた。

     * 検査項目: 溶出規格(鉛、過マンガン酸カリウム消費量、総溶出量など8項目)、リサイクル品から溶出可能な有害物質(トルエン、ベンゾフェノン、ホルムアルデヒドなど7項目)

環境省は、リサイクル業者から排出される廃水について、自治体と合同点検を実施した結果、1,4-ジオキサン、ホルムアルデヒドなど特定の水質有害物質*は基準値以下または未検出と確認された。

     *「水環境保全」上の水質汚染物質のうち、一定の基準以上排出された場合、廃水排出施設の設置許可を受けなければならない物質32

ただし、CODBOD、浮遊物質など一部の水質汚染物質の排出許容基準を超過した業者(2か所)などが摘発され、これに対しては行政処分をする予定。

食薬処と環境省は、今回の調査をきっかけに、食品容器に対する安全管理をさらに強化する方針。

環境省は、リサイクル業者が納品するPET再生原料の販売経路、使用目的など提出を義務とし、食薬処と共有し、

   - 食薬処は、この資料を容器製造業社と自治体に提供して、業者はリサイクルPETを使わないようにし、自治体は事後管理に活用する計画であり、容器の製造業社に原料の取引履歴などの関連書類を保管するように義務化も推進する計画。

併せて、輸入されるPET容器の適合性を確認するために、通関の段階で関連書類を提出するようにする一方、安全性の検査も強化した。

 

[MFDS]食品医薬品安全処、健康機能食品の研究開発段階から技術支援に乗り出す 

栄養機能研究チーム 2019-06-21

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43528

食品医薬品安全処は、国のサポートにより研究開発されている健康機能食品の原料を迅速に製品化する方案を模索するために、研究開発段階からテクニカルサポートなど協業方案を論議する「2019年の健康機能食品の製品化テクニカルサポート戦略フォーラムを、626日開催する。

主な内容は、健康機能食品政策の方向機能性原料認可、テクニカルサポートの現状告示型健康機能食品の今後の改訂の方向国内開発原料の省庁別の研究動向政府支援原料の成功事例など

 

[MFDS]鉛が基準を超過して検出された「果菜ジュース」製品の回収措置 

食品安全管理課 2019-06-18

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43517

「赤い光ザクロ女性100」(タイプ:果菜ジュース)製品

鉛が基準値(0.05/㎏以下)を超えて(0.10/㎏)して検出され、当該製品を販売中止と回収措置。

 

[MFDS] SNSマーケット有名インフルエンサー販売製品の検査結果 

食品安全管理課 2019-06-18

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43516

食品医薬品安全処は、SNS(ソーシャルネットワークサービス)マーケットで販売される「ダイエット」、「ヘルス」、「インナービューティー」関連製品の合計136件を回収して検査した結果、9つの製品が基準‧規格を違反したことが確認され、該当製品を販売中止及び回収措置した。

また、オンラインショッピングモールなどでダイエットに効果があると販売されている製品に対する虚偽‧誇大広告を集中点検した結果、1,930件のサイトがこれに違反していると確認し、該当のサイトで販売されている124の製品と販売業者415ヶ所を摘発した。

今回の調査は、最近フェイスブック、インスタグラムなどSNSマーケット利用が急増し、有名インフルエンサー(influencerSNSで影響力ある個人)が販売している人気製品に対する安全管理を強化する一方、該当の製品を購入する消費者を保護するために行った。

< 回収‧検査結果 >

回収‧検査は、会員数が10万人以上のカフェ、フェイスブックなどSNSで販売されている「ダイエット」、「ヘルス」、「インナービューティー」標榜製品計136件について食中毒菌及び個別基準規格検査と追加で肥満治療剤(23)、ステロイド(28)などの医薬品成分を検査して基準‧規格に違反した9つの製品を摘発した。

検査結果ダイエット標榜製品(5)▲ヘルス標榜製品(3)▲インナービューティー標榜製品(1)が基準‧規格に不適合で、他の検査項目は不検出だった。

「ダイエット効果」を標榜した製品のうち「若芽麦粉末」 5つの製品が不適合で、不適合の理由は大腸菌(2)▲金属異物(2)▲タール色素(1)などの基準‧規格違反。

  - 「ヘルス」を標榜した「タンパク質補充用」 3製品の場合、全てのタンパク質、実際の含量が製品に表示された量よりも不足していて不適合、使用が疑われて検査したステロイド医薬品成分は検出されなかった。

  - 「インナービューティー効能」を標榜した「レモンバーム」液状茶1製品は、細菌数が基準を超過した。

< 虚偽・誇大広告点検結果 >

オンラインショッピングモールなどでダイエット効果などを標榜して販売する製品を対象に、虚偽‧誇大広告行為を点検して、計1,930の販売サイトを摘発し、該当のサイトは放送通信審議委員会などにブロックを要請した。

虚偽‧誇大広告で摘発されたタイプは、ダイエットなど健康機能食品誤認・混同(1,559)▲原材料効能・効果、消費者欺瞞広告(328)▲虚偽・誇大広告(29)▲肥満など疾病予防治療及び効能効果(8)▲経験記広告(6)など。

  - (疾病予防‧治療効果)OO社「大麦若葉粉末」製品は「体の解毒作用、中性脂肪生成抑制」、OO社「やまだの青汁(注:日本語でそう書いてあるので多分日本の製品)」製品は「関節デトックス、肌の老化防止、活性酸素除去」など疾病の予防と治療効果がある内容で虚偽‧誇大広告して摘発

- (検証されない効能‧効果)OO社が製造した「EMNUレモンバームシークレットドリンク」製品は、「神経を安定させて精神集中」、「レモンバーム抽出粉末」製品は、「活性酸素除去、内臓脂肪細胞減少」など検証されない効能‧効果を広告して摘発

  - (健康機能食品誤認‧混同)OO社「レモンバームエキス粉末」の製品は「ダイエット、内臓脂肪の減少」、OO社「カボチャ今日も」製品は、「ダイエットとむくみ除去」などの健康機能食品と誤認‧混同する懸念がある内容で虚偽‧誇大広告して摘発など

参考に、最近の放送・ホームショッピングなど口コミで人気がある「大麦若葉粉末」製品と関連して、広告の客観性と公正性を確保するために医療‧消費者団体‧学会で構成された民間の広告検証団を通じて医学的効能標榜内容などを検証した結果は次のとおり。

   - 一般食品に高脂血症、糖尿病の改善、血管中の炎症の改善、ダイエットなどの表現を使うのは消費者を誤認・混同させる可能性がある不当な表示・広告に該当する

- 大麦若葉に含まれる「ポリコサノール」、「サポナリン」成分などの効能・効果を広告しようとする場合、機能性と有効性を科学的・客観的に立証して健康機能食品の機能性原料として認められることが望ましい

〈添付〉1. 不適合(回収)対象製品の情報及び写真

      2. 虚偽‧誇大広告摘発事例

 

[MFDS]トロピカルフルーツ「ライチ」空腹時に摂取しないでください

 食品基準課 2019-06-17

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43514

食品医薬品安全処は、未熟なライチを食べると低血糖が現れることがあるため、空腹時には摂取を避け、大人は一日10個以上、子供は一度に5個以上摂取しないことを勧める。

    * 最近、インドでライチを摂取した子供53人の集団死亡事故発生(‘19.6)、中国で空腹にライチを摂取した子供10人余り死亡する事故が発生(‘18.6)

また、休暇シーズン東南アジア諸国を旅行する場合、現地で未熟なトロピカルフルーツ(ライチ、ランブータン、竜眼など)は摂取しないように注意を促した。

    * ライチは熟すほど薄緑色から赤色に変わり、熟成後茶色に変わる

トロピカルフルーツのライチにはアミノ酸の一種であるヒポグリシン(Hypoglycin)MCPG(methylene cyclopropylglycine)* 成分を含んでいて、その成分はブドウ糖合成と脂肪のベータ酸化を妨害して、摂取すると低血糖による脳症の原因となる可能性がある

  - 特に、未熟のライチにはヒポグリシンとMCPG23倍も高く含まれ、空腹状態で多量に摂取した場合、嘔吐‧意識不明‧死亡に至る可能性があり、十分に注意する必要がある。

 

[MFDS]花粉製品のピロリジジンアルカロイド(Pyrrolizidine Alkaloid)の安全管理強化 

有害物質基準課 2019-06-13

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43508

食品医薬品安全処は、国民の健康を保護するために花粉製品*にピロリジジンアルカロイド(Pyrrolizidine alkaloidsPAs)推奨規格** (0.2/㎏以下)を設定して安全管理すると発表した。

   * 花粉製品: 花粉(bee pollen)と花粉を原料に作られた花粉加工食品

   ** 推奨規格 : 基準‧規格が設定されていない食品などが、国民保健上の懸念があり、予防措置が必要であると認められる場合には懸念成分などの安全管理を推奨するための規格(食品衛生法第7条の2)

○ピロリジジンアルカロイドは、植物が外部から自分を保護するために生成する物質で、人の肝臓を損傷させる自然の毒素であると知られており、 IARCが発がん可能性物質*に分類している物質を含む。

   * Group 2B : LasiocarpineMonocrotalineRiddelliine

今回の推奨規格は、昨年実施した国内流通花粉製品に対するピロリジジンアルカロイドの含有量と適量の評価の結果安全管理が必要であると判断され、基準を設定して9月から1年間運営し、その結果をもとに基準‧規格設定するかどうかを検討する予定。

推奨規格は、国内及び輸入花粉製品に適用して規格(0.2/㎏以下)を超過する製品に対しては、回収または通関保留などの措置をして市内に流通しないように管理*する。

  * 花粉製品に推奨摂取量(ピロリジジンアルカロイドを人体への安全基準を超過しないレベルで摂取する量)の表示事項の変更及び摂取に注意を国民に広報予定

推奨規格を超過したが改善措置が履行されない場合、製品に関連する情報を消費者にわかるように食薬処ホームページに公開する計画です。

<添付> 花粉とピロリジジンアルカロイドについて知りましょう! Q&A

 

[MFDS]食品医薬品安全処、食品異物制御のために食品業界と一堂に 

新型有害物質チーム/食品安全管理課 2019-06-13

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43507

食品医薬品安全処は、食品異物管理を強化するために、食品業界と分析法‧分析事例など最新の情報を共有しようと「食品中の異物分析協議体セミナー」を614日開催する

今回セミナーは、食品中の異物低減化方案を論議するために、過去‘12年構成された官民合同「異物分析協議体」を中心に、科学的な異物分析方法を論議する一方、最新の異物低減化技術を共有するために用意した。

主な議論内容は、食品公典異物試験法の改善事項異物関連規定の改訂事項食品異物低減化技術遺伝子分析技術を利用した異物判別法質疑応答及び討論時間など。

 

[HK]違反

-上海ヌードルのサンプルに基準値超過の保存料を検出する

Sample of Shanghai noodles detected with excessive preservative

Tuesday, July 2, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20190702_7519.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は、上海ヌードルのサンプルに基準値である1000ppmを超える1590ppmの安息香酸を検出したと発表した。

 

-包装トマトピューレが栄養表示規則に違反している

Prepackaged Tomato Puree not in compliance with nutrition label rules

Tuesday, July 2, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190702_7517.html

食品安全センターが検査したところ、イタリア産のトマトピューレにおいて、ナトリウムが20mg/100gという申告のところ、61mg/100g検出であった。

 

[TGA]安全性警告

-Slim Perfect Legs + High Fiber capsules

2 July 2019

https://www.tga.gov.au/alert/slim-perfect-legs-high-fiber-capsules

製品は表示されない成分シブトラミンを含む。

 

-GoLean Detox capsule

1 July 2019

https://www.tga.gov.au/alert/golean-detox-capsules

製品は表示されない成分シブトラミン及びフェノールフタレインを含む。

 

[ヘルスカナダ] 情報更新:ヘルスカナダはファーマーズマーケットで買い物する時の食品安全の注意をカナダ市民に呼び掛ける

Information Update - Health Canada reminds Canadians of food safety tips for shopping at farmers' markets

July 2, 2019

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2019/70337a-eng.php

へルスカナダは農家の市場で買い物する際の農作物、ミルクやチーズ、卵、肉や鶏肉、買い物袋の取り扱いに関する注意事項を呼び掛ける。

(一般的に食品安全の水準は監視されている小売店の商品より低いので注意)

 

[ヘルスカナダ] 外国製品警告

-Aphrodisiac capsules, Blue M, BMSW 4600MG Black Ant, Double Maxx D.B.M. capsules, HoliCare Metabolism Cleansing (MET-CLS) tablets, Horny Little Devil, Kopi Jantan Tradisional Natural Herbs Coffee, Life Rising Holder-W Holder Warmer capsules, Life Rising NECK-ND Neck Clear capsules

June 28, 2019

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2019/70319a-eng.php

他国の検査において、上記海外健康製品に表示されない成分(鉛、リグノカイン、シブトラミン、シルデナフィル、タダラフィル)が検出された。製品写真あり。

 

-JOYSMI, Magnum XXL capsules, Meizitang Botanical Slimming soft gels, Make Coarser Make Bigger, X Power 3 tablets

June 28, 2019

http://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2019/70317a-eng.php

オーストラリアの検査において、上記海外健康製品に表示されない成分(ジクロフェナク、フルオキセチン、フロセミド、グリベンクラミド、2-メルカプトベンゾチアゾール、フェノールフタレイン、シブトラミン、シルデナフィル、タダラフィル)が検出された。製品写真あり。

 

[CFIA] 企業通知―食品医薬品法におけるカナダウォッカの成分規格の改訂の最終公表

Notice to industry – Final publication of changes to Canada's vodka compositional standard in the Food and Drug Regulations

2019-06-26J

http://www.inspection.gc.ca/food/requirements-and-guidance/labelling/notice-to-industry-2019-06-26/eng/1561471058273/1561471058538

カナダ政府はカナダウォッカの成分規格の改訂を発表した。

 

[FSA]2019627日のFSA Science Councilの議論の概要

Summary of discussions at the FSA Science Council 27 June 2019

1 July 2019

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/summary-of-discussions-at-the-fsa-science-council-27-june-2019

独立したFSAの科学評議会はロンドンで今週第5回会議を行い、FSAにおけるホライズン・スキャニング(horizon scanning)およびデータ収集及び使用の成功事例に関し議論した。

ホライズンスキャニングワークショップから

https://science-council.food.gov.uk/sites/default/files/sc59adiscoverydayupdate.pdf

FSAはより広い文脈でリスクアナリシスを行うべき

・ハザードとリスクについての異なる視点である貿易や国際関係

・食品包装の変化

・食生活の変化

・抗菌剤耐性フリー製品への期待-まだ存在しない技術

・予防的食品安全の課題-オンラインでの購入のような行動変化

・持続可能性を目指すことは意図せぬ帰結になるだろう

・リスクランキングのより良い使い方

 

[FDA]警告文書

HealthTech International Inc.

20/06/2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/healthtech-international-inc-571088-06202019

ダイエタリーサプリメントのCGMP違反、不純品、不正表示の問題。

 

[NTP]ニュースレター

UPDATE Newsletter

July 2019

https://ntp.niehs.nih.gov/update/index.html

NTPのパラダイムは進化する

617-18日のNTP科学助言者委員会(BSCs)会議の内容から

NTPの目的は伝統的な特定の化合物を調べることから化学物質の暴露がどうやってヒトの病気の発生に影響するのかを解析することまで含むように拡大している。

新しいアプローチの多くは膨大な近年の技術の進歩による。「これらの能力を開発することによって、我々は重要な疾患に集中してそれらに寄与している可能性のある物質を特異的に同定する機会が得られる」とBrian Berridge博士は言う。この大きなシフトのいれものは健康影響イノベーションHealth Effects Innovations (HEIs)と呼ばれ以下の三分野に集中する。

・環境毒性学における心血管系ハザード評価

・発達神経毒性モデリング

21世紀のがん原性試験

(各分野の紹介略)

ヒトにあてはまるかどうかを考えた転換

NTPの改革はトランスレーション(ヒトへの応用)をますます強調してきていて、BSCs会議で取り上げられた二つの話題はヒト健康へのトランスレーションと妥当性の可能性をもつ新しい科学的方法について描き出した。

FDAの毒性学研究センターのBarbara Parsonsはがんドライバー突然変異(CDMs)について説明した。CDMsは極めて感受性の高い遺伝子バイオマーカーで、齧歯類の長期暴露による腫瘍応答を予想できることが示されていて、いつかヒトでのがん発生も予想できるかもしれない。

オレゴン州立大学のKyle Messier博士は地理空間ヒト健康科学と毒性学を結びつける仕事を紹介した。

またNTP40周年を迎えた

NTPのロゴ入りケーキの写真がある)

 

論文

-培養肉の売り方:科学より文化

How to sell labriculture: Less lab, more culture

3-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/f-hts062819.php

「ハイテク」を宣伝すると培養肉へのネガティブな態度を誘発する可能性がある

Frontiers in Nutritionに発表された米国成人480人に培養肉への態度を調べた研究。培養肉を(a) 社会的価値のある革新、 (b)ハイテクの成果、(c)普通の肉とほぼ同じ、のどれかの枠組みで提示したときに、ハイテク枠組みが最もネガティブな態度だった。

培養肉は既に初期段階で「ハイテク」というメディア報道が多く、このことは消費者にネガティブな態度をとらせる可能性がある。消費者に魅力的なのは「クリーンミート」だろう。欧州と米国に比べてオーストラリアのメディアではクリーンミートが取り上げられることが多い。

(この場合のクリーンは動物を殺していないという意味だろう、豪州はアニマルライツ運動が強いかも)

 

-最大30%のこどもたちがメチル水銀感受性を増やすかもしれない遺伝子変異をもっている

Up to 30% of children carry a gene variant that may increase susceptibility to methylmercury

3-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/bifg-ut3070319.php

American Journal of Epidemiologyに発表されたバルセロナグローバルヘルス研究所の主導する英国ブリストルALSPACコホートの解析

 

-喫煙者は心疾患で死亡する可能性が3

Smokers three times likely to die from heart disease

3-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/anu-stt070319.php

オーストラリア国立大学によるBMC Medicineに発表された19万人のオーストラリア人を追跡した研究。

 

WHOの飽和脂肪ガイダンス案に疑問を提示する意見への専門家の反応

SMC UK

expert reaction to opinion piece questioning WHO draft guidance on saturated fat

July 3, 2019

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-opinion-piece-questioning-who-draft-guidance-on-saturated-fat/

The BMJに発表された意見でWHOの助言は病気の予防や健康増進に重要な食品の摂取を減らすかもしれないと主張する

英国栄養財団事務局長Judith Buttriss教授

Astrupらによるこの意見は栄養素に基づく食事助言をすることの複雑さを強調する。」我々は決して栄養素を単独で食べているのではなく異なる成分の複雑な混合物である食品を食べているので。だから各国は一般人向けには栄養ガイドラインに基づいて食品をベースにした食事助言を作っているのだ。

著者らは異なる飽和脂肪には異なる健康影響があることを正しく指摘している。全ての飽和脂肪酸が血中コレステロール濃度を上げるわけではなく、また健康への全体的影響には食品のマトリクスも重要である。例えば、全乳や全乳ヨーグルトはその飽和脂肪含量から予想されるような心疾患リスクの増加をもたらさないように見える。そのような異常をより良く理解するための研究は必要で将来の食事助言の微調整に役にたつだろう。しかしながら、現実に役にたつ助言をするためには、特定の脂肪酸についての単純なガイダンスはとても難しい。なぜなら脂肪を含む食品は全て血中コレステロール濃度などのようなリスク要因への影響が異なることがわかっている、個々の異なる脂肪酸の混合物であるからである。

著者は既に多くの国が提供している食品ベースのガイダンスを勧めている。英国ではEatwellガイドが健康的で多様な食品からなる食生活を勧めている。このガイドでは赤肉と加工肉を制限し脂身の少ない肉を選び砂糖の多い飲料や食品を避けるように勧めている。このような食生活は慢性疾患リスクを下げることが示されている。

この意見では飽和脂肪と血中コレステロール濃度と心血管系疾患の関連は、一部の飽和脂肪にはあてはまるかもしれないが他のものにはあてはまらないかもしれないことを示唆している。それでも、デザインが異なる研究では結果は必ずしも一致しないものの、臨床試験では食事中の飽和脂肪を不飽和脂肪に置き換えることで血中コレステロール濃度と心血管系疾患リスクを下げるのに有用であることが示されている食事によって疾患リスクを下げ健康を増進するアプローチはますます普通になっている。しかしながら我々は食事パターンを変えることによる健康への影響についてはさらなる研究が必要である

(以下略)

ケンブリッジ大学MRC疫学ユニットNita Forouhi教授

著者の主張、WHOの食事脂肪についてのガイドラインは異なる種類の飽和脂肪とそれを含む多様な食品を考慮すべき、は我々のEUから資金提供を受けた8ヶ国研究と一致する。2型糖尿病のリスクに対して異なる血中飽和脂肪は異なる影響があった。

栄養素単独ではなく、異なる食品からの飽和脂肪を区別するようにという要請は最近の栄養科学の進歩に一致する。しかしWHOは意見募集の後まだ発表していないので予断をもつべきではない。WHOは世界中の全ての人からの意見募集を20186月まで行い外部ピアレビューも行っている。最終報告はまだなので案とどのくらい違うのかわからない。世界中の多くの国で飽和脂肪の摂取量は全エネルギーの10%以下で余分な飽和脂肪は不飽和脂肪に置き換えるようにというガイドラインが現在採用されている。現実世界にあてはめるには栄養素(飽和脂肪)を多様な食品に関連づけることが重要であろう。

King’s College London栄養と食事名誉教授Tom Sanders教授

この意見は飽和脂肪酸に関するガイドラインについて意味のある質問をしているが我々が間違っていると示唆しているわけではない。飽和脂肪の多い全ての食品を(乳製品や魚やナッツ)不健康だとラベリングすることについての重要な問題を提起している。これらは心血管系疾患リスクの低下と関連し、一方赤肉や加工肉はCVDリスクの大きさと関連する。従って飽和脂肪がいいというわけではない。

(以下長い説明略)

Sheffield大学心血管系医学教授で名誉相談医Tim Chico教授

WHOは飽和脂肪をカロリーの10%以内にするよう勧め、この意見の著者は全ての飽和脂肪が有害だというわけではないと指摘する。ガイドラインは単一の栄養素ではなく食品について語るべきだという。それはもっともだがどこを強調しコミュニケーションするのかの違いに過ぎない。私は現在の英国食事助言は賢明だと思う。正確に特定の食事がベストであると科学的に証明するのは難しいが、いつでも我々の知見を改良する努力は進めるべきである

グラスゴー大学代謝医学教授Naveed Sattar教授

この意見は栄養の専門家によるもので、歴史的経緯についてはよく書けているが全体的なメッセージは少し混乱していて不正確なところもある。この文章を「飽和脂肪は減らさなくていい」と解釈してしまったら公衆衛生に害がある

Surrey大学名誉議長栄養医学教授Margaret Rayman教授

この論文はタイムリーで明確に何故全ての飽和脂肪が同じではないかを示している

(以下略)

Astrupら、だけど当然Dariush Mozaffarian含む

https://www.bmj.com/content/366/bmj.l4137

日本人だとほぼ問題なく乳製品は全乳でもっと摂りましょう、と言えるのでまあ議論にはならないかな)

 

その他

-「超加工」食品を擁護する

In defense of 'ultra-processed' foods

July 3, 2019  by Sylvain Charlebois And Janet Music, The Conversation

https://medicalxpress.com/news/2019-07-defense-ultra-processed-foods.html

ブラジルの小児科医たちの研究でレッテルを貼られた超加工食品が環境保護主義者達や健康の専門家達から社会への脅威として標的にされている。ほとんどの消費者にとっては加工食品と超加工食品の区別は個人の認識の問題である。多くの消費者は超加工食品には添加物と人工成分が含まれると認識しているが、加工については混乱がある。超加工食品が悪いという主張に敢えて反論する人はあまりおらず、世界中の公共政策が明確にそれらを避ける方向で動いている。しかし消費者に加工食品を買わない、消費しないように勧めることの社会経済的影響は多くの場合過小評価されている。ライフスタイルにみあった賃金が払われていない、無報酬労働における性差、そして女性が非現実的な理想の母親像を押しつけられることなどが加工食品反対の議論ではほとんど意識されない。

カナダでは約70%の家庭が共働きで家庭で調理をする時間はそれほどない。同時に収入は伸び悩み生活費は増え家族の経済状態は厳しい。この時間的経済的負担が女性にかかる。

加工食品は時間とお金の両方を節約できる。超加工食品を完全に排除せよという主張は約一世紀以上にわたって食品科学が私達の生活に寄与してきたことを無視している。今でも料理のほとんどは女性が行っているので、家で調理する時間をもっと長くしろという主張は性差別でもある。多くの母親がフルタイムで働いているのにメディアは完璧な母親になれという。「クリーン」な食生活をして、絵のようにきれいな家を維持して環境に意識して完全に幸福なオーラを出せと言うのは馬鹿馬鹿しく非現実的である。

加工食品は我々のフードシステムの否定できない一部である。それは収穫後の廃棄を減らし食品を一年中入手可能にした。

(以下略)

 

-スコットランド人は喫煙者より肥満者が多い、Cancer Research UKはいう

More Scots are obese than smoke says Cancer Research UK

3 July 2019 By Reevel Alderson

https://www.bbc.com/news/uk-scotland-48841048

スコットランドでは喫煙者より肥満のほうが約50%多い。喫煙が予防可能ながんの最大の原因であるが、肥満はいまや4種のがんの最大の原因である

女性では肥満が主要ながんの原因である

 

-心理学に利益相反問題はある?

Natureニュース

Does psychology have a conflict-of-interest problem?

02 July 2019 Tom Chivers

https://www.nature.com/articles/d41586-019-02041-5

一部のスター心理学者は仕事について話をすることで得られる莫大な金額を論文に開示していない。それは懸念だろうか?

Jean TwengeZ世代の研究で膨大なお金を稼いだ。彼女は1990年代半ば以降に生まれた人々を研究していて、彼らについてのコンサルタントビジネスを行っている。また大企業とのスピーチで一回あたり数万ドル以上得られるだろう。彼女の論文にはそのことは記載されない。Twengeだけではない。何人かの有名心理学者がお金をもらってスピーチをしコンサルタント業を行っているが論文には記載されていない。多くの心理学者はそれは普通だし問題ないという。医学とは違うと。しかし研究から得られる個人的報酬を明示すべきと考える心理学者もいる。科学者が講演で稼ぐために結果を意図的に歪めたという根拠はないが、緩いCOI開示基準は問題をおこす可能性がある-例えば意図せず自分の主張と違う知見を過小に見積もるかもしれない

(以下略。心理学って儲かるのか)

 

-フェイスブックがインチキ健康、詐欺との戦いを宣言。しかし彼らはうまくやれる?

Facebook Declares War on Fake Health, Snake Oil. But Can They Do It Right?

By Alex Berezow — July 2, 2019

https://www.acsh.org/news/2019/07/02/facebook-declares-war-fake-health-snake-oil-can-they-do-it-right-14131

Wall Street Journalの報道によるとフェイスブックが「ワクチンへの虚偽の批判」や「魔法の治療法や胡散臭い医療の投稿」に対策をするという。それはちゃんとやれば素晴らしいことだがこれまでコンテンツへの対策を上手にしたことがない。プレスリリースではどうやってやるのかは明確になっていない。

製品を販売しているページに注力するようだが、それは良い出発点だがとても十分とは言い難い。最も影響力のある人達は製品を売っていない。フェイスブックでシェアされた健康情報の大部分が間違いあるいは誤解を招くものであるという最近の報告がある。

またフェイスブックの検閲は不適切である。例えば、反科学の活動家の苦情を受けてGMOとワクチンを支持するページを閉鎖した。さらに我々の怪しい健康情報を批判する広告もブロックしていて理由を聞いても不可解な回答をした。

そしていくつかの健康ニュースは一見まともである。フェイスブックでは誰が判断するのだろう?

(引用されている調査がおもしろかった

2018年の最も人気のある健康記事の科学的信用性レビュー

The Most Popular Health Articles of 2018, a Scientific Credibility Review

https://healthfeedback.org/the-most-popular-health-articles-of-2018-a-scientific-credibility-review/

100の記事を評価している

トップが大麻は害が少ないという嘘ニュース

関心があるのは病気と運動と食品

信頼性が最も低い分野が食品と栄養。情報源がライフスタイルブログと健康ウェブサイトであることが原因だろう、とのこと)

 

 

2019-07-03

[FSSAI]神話を否定する

Myth Buster

https://fssai.gov.in/cms/myth-buster.php

HPに新たにセクションを作った

  1. プラスチック卵について
  2. 乳児用ミルクのメラミン
  3. 小麦粉にプラスチック
  4. プラスチック米が売られている
  5. スナックにプラスチックが入っている

(プラスチックばっかりだけど全て動画がついている。ソーシャルメディアのフェイクニュースに対抗するには動画を拡散してもらうしかない?)

 

[FSSAI]食品にホチキスの針を使うのを止めることに関する2019年6月27日の文書

Letter dated 27th June 2019 related to Discourage the use of staple pins on food products [Updated on:01-07-2019] [0.19 MB]

https://fssai.gov.in/upload/advisories/2019/07/5d19d4ed916a2Letter_Ban_Staple_Pin_01_07_2019.pdf

食品をプラスチック又は紙で包装する時にホチキスの針を使わないように

 

[ProMED]原因不明の死亡-ドミニカ共和国(第4報):旅行者、リゾート

Undiagnosed deaths - Dominican Republic (04): travelers, resorts

2019-06-29

http://www.promedmail.org/post/6544665

Date: Thu 27 Jun 2019 Source: USA TODAY on Yahoo News [edited]

今年ドミニカ共和国で死亡したアメリカ人旅行者の最新はデンバーの男性である。6月25日に州政府が確認した。彼は娘と休暇中で、23日から足の腫れを痛がりだし、その後悪化。

5月以降ドミニカ共和国の安全性に疑問が提示されているため先週旅行大臣Francisco Javier Garciaが記者会見を開いてドミニカは安全だと言った。死者9人は通常と変わりなく、2015年と2011年には15人の旅行者がドミニカで死亡していると述べた。

 

[ProMED]一酸化炭素中毒-米国:キーレスカーの問題、死亡

Carbon monoxide poisoning - USA: keyless car problem, deaths

2019-06-29

http://www.promedmail.org/post/6544624

[1]Date: Fri 28 Jun 2019 Source: The New York Times [edited]

もと大学総長とその夫が車庫に入れたトヨタのAvalonのエンジンをかけっぱなしにしていて自宅で死亡しているのが発見された。物理的なキーと違って、キーレスの場合特に高齢者はエンジンをオフにすることを忘れがちになる。2006年以降米国ではそのような事故で36人が死亡している。

[2]Date: Fri 28 Jun 2019 Source: Car and Driver [edited]

 

[ProMED]有毒藻類 英国:犬

Toxic algae - UK: dogs

2019-06-29

http://www.promedmail.org/post/6543814

Date: Wed 26 Jun 2019 Source: West Sussex County Times [edited]

Horsham近くで有毒藻類に暴露された疑いの犬が死亡したことで獣医師団体が警告を出している。犬は泳いでいた。

(編集者から藻類の毒について比較的長い注)

 

[RIVM]Schiphol空港近傍の超微細粒子は健康に影響する

Ultrafine particles in the vicinity of Schiphol Airport affect health

06/27/2019 -

https://www.rivm.nl/en/news/ultrafine-particles-in-vicinity-of-schiphol-airport-affect-health

Schiphol空港近傍住民は定期的に超微細粒子に高濃度に暴露されている。これは健康に影響する可能性がある。暴露の多い日は呼吸器疾患のある子どもはより苦しみより多くの医薬品を使う。

 

[RIVM]オランダの抗菌剤耐性は合理的に安定なまま

Antimicrobial resistance in the Netherlands is remaining reasonably stable

06/27/2019

https://www.rivm.nl/en/news/antibiotic-resistance-in-netherlands-is-remaining-reasonably-stable

ヒトと動物の抗生物質耐性と使用に関するデータをまとめたNethMap/MARAN 2019年次報告書

ある種の細菌の耐性割合はゆっくり増加しているが他の欧州の国と比べるとその帰結は限定的である。動物での抗生物質使用は2017年と2018年であまり変わらないが2009年に比較すると63%以上減っている

 

[WHO]何故我々は全ての人に医療を届けるために強力な規制システムが必要なのか

Why we need strong regulatory systems to reach universal health coverage

1 July 2019

https://www.who.int/medicines/news/2019/strong-reg-systems-to-reach-UHC/en/

ここ数ヶ月、多くの国の規制機関が高血圧の治療薬に発がん性が疑われる不純物が含まれることがわかってたくさんの医薬品をリコールしている。これらは世界中でよく処方されていて異なる製造業者が作っている。不純物は製造工程の変更による。

少し前、2014年にはコンゴのIturi地方でマラリアの症状を抑えるとされた医薬品を使用して人々が病気になった。その薬にはハロペリドールが子どもの最大量の20倍含まれていて930人が入院し11人が死亡した。

これらの事例は医薬品には規制上の適切な監視が必要であることを示す。世界は進歩しているものの、医薬品の安全性と品質の問題は続いている。現在の規制や執行の能力はほとんどの途上国で不足している。

 

[Codex]迅速に変わる食品環境の中でコーデックス基準は重要

Codex standards critical in rapidly changing food environment

01/07/2019

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1200311/

今週スイスでコーデックス執行委員会CCEXECが開催された

宮城島さんの発言以下略

 

論文

-南アフリカの金採鉱地域での理髪店ベースの毛髪検体採取を用いたヒトウラン暴露

IARC

Human exposure to uranium in South African gold mining areas using barber-based hair sampling

Frank Winde et al.,

https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0219059

 

-JAMA Internal Medicineの論評で医師には栄養教育が必要という

Doctors need nutrition education, says commentary in JAMA Internal Medicine

2-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/pcfr-dnn070219.php

責任ある医療のための医師委員会Physicians Committee for Responsible Medicine 会長のNeal Barnard医師が今日の医師には栄養の知識が必須だという

(これは一見まともな主張。でもね、彼らの言う「栄養」って動物由来食品は排除するということ。例えばhttps://p.widencdn.net/n0ayrz/18155-NTR-Power-Plate-Booklet-RGBでは米国人の最大にして唯一のカルシウム摂取源である乳製品を豆と葉物野菜に置き換えることを主張している。多分足りないので、カルシウム強化を推奨している。B12も強化。これは非主流。医者は栄養学に詳しくないのでこういうのにひっかかりそう)

 

-農業コミュニティで農薬暴露と十代の鬱に関連

Pesticide exposure linked to teen depression in agricultural communities

2-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/uoc--pel070219.php

International Journal of Hygiene and Environmental Healthに発表されたカリフォルニア大学サンジエゴ校のJose R. Suarez-Lopez助教授らによるエクアドルのアンデス農業地域に住む子ども達を対象にした研究。11-17才の529人の血中アセチルコリンエステラーゼ活性の低さと鬱症状評価スケールでの症状の多さとが関連。

(農薬暴露は測定していない、単純にAChEの活性を一回計っただけの数値、不安スコアも測定しているが関連無し。こういう思い込みの激しい「論文」をちゃんとクリティカルにレビューできないのがピア(同分野の研究者)の欠点だと思うよ)

 

-食べることへのブレーキを放す

Releasing the brake on eating

By Stephanie L. Borgland

Science28 Jun 2019 : 1233-1234

マウスの実験で、肥満すると餌を食べることの抑制が減ることが示された

Obesity remodels activity and transcriptional state of a lateral hypothalamic brake on feeding

By Mark A. Rossi et al.,

Science28 Jun 2019 : 1271-1274

 

-ソ連の崩壊は二酸化炭素の排出を大きく減らした

Natureニュース

Soviet Union’s collapse led to massive drop in carbon emissions

01 July 2019  Quirin Schiermeier

https://www.nature.com/articles/d41586-019-02024-6

経済の低迷が人々の肉の多い食生活を変えた

1990年にソビエト市民は年平均32kgの牛肉を食べていた-当時の世界平均の4倍以上で西ヨーロッパより27%多かった。しかし1991年のソ連崩壊で多くの人が肉を食べるのを止めた。Environ. Res. Lett

 

-多くの幹細胞クリニックの医者は関連分野の訓練をしていない

Doctors at many stem-cell clinics don’t have relevant training

26 June 2019 Nic Fleming

https://www.nature.com/articles/d41586-019-01999-6

根拠のない治療を提供している米国のクリニックで、提供している治療の全ての専門の医師を雇っているところはほとんどない、調査でわかった

JAMAに6月25日に発表された論文によると、166の幹細胞クリニックのうち、そのクリニックが治療できると主張している病気について正規の医学教育を受けた医師を雇用しているのは半分以下。9つの企業は医師が一人も掲載されていなかった(ナチュロパスや足治療医)。(図有り)

 

-世界の公衆衛生のトップ科学者達が反ワクチンへの新しい課題を宣言

Top global public health scientists launch new challenge to anti-vaxxers

2-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/tfg-tgp062719.php

Journal of Health Communicationに国際公衆衛生科学者団体が声明を発表

検索エンジンやソーシャルメディア団体は子どもの予防接種についての不正確な情報の拡散を防ぐためにもっとやらなければならないし、政府は必須の予防接種計画をより善く支援しなければならない。

予防接種受容に関するザルツブルグ声明The Salzburg Statement on Vaccination Acceptanceでは世界に広がる強力な反ワクチン運動によって加速する予防接種率の低下と戦ういくつかの助言を提示している

(疑似科学や嘘情報はずっと公衆衛生の敵だったのだが、そういうものと戦うことは物好きがやってる報われない作業、でしかなかった。今や最前線の勇者。日本は違うらしいけれど。)

 

-WHO紀要

Bulletin of the World Health Organization

Volume 97, Number 7, July 2019, 441-512

https://www.who.int/bulletin/volumes/97/7/en/

エディトリアル:食事関連非伝染性疾患対策の政策選択肢 David Watkins

ポルトガルでの塩砂糖トランス脂肪の自主的削減の影響推定から、自主的目標ではSDGの目標達成にははるかに及ばないことからさらなる対策について。

Modelling impacts of food industry co-regulation on noncommunicable disease mortality, Portugal

https://www.who.int/bulletin/volumes/97/7/18-220566.pdf

2008年から2017年のメキシコの帝王切開の傾向

Trends of caesarean delivery from 2008 to 2017, Mexico

帝王切開は全体では45.3%だが私立病院では80%くらい

 

その他

-下院健康社会福祉委員会の医療用大麻についての報告書への専門家の反応

UK SMC

expert reaction to House of Commons Health and Social Care Committee Report on Medicinal Cannabis

July 3, 2019

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-house-of-commons-health-and-social-care-committee-report-on-medicinal-cannabis/

リバプール大学小児薬理学上級講師(小児科相談医)Dan Hawcutt博士

全ての医薬品には薬効と副作用がある。この報告書は英国で入手可能な製品に十分な根拠があるものはほとんどないこと、さらなる研究が必要なことを同定した。それには時間がかかるが、この報告はそれを最小限にする方法を正確に同定している。

King’s College London精神医学心理学神経科学研究所 (IoPPN)ポスドク研究者Amir Englund博士

この報告を歓迎する。大麻には他の医薬品と同程度の根拠がないことを正しく指摘している-理由の一つは規制対象薬物だからである

オーストラリア国立大学医学部臨床上級講師David Caldicott博士

この報告書では英国で医療用大麻があまり処方されないのは処方する側に大麻への信頼がないことであると示唆している。これは世界的にそうであるが、臨床試験データがないことだけが理由であるという想定は説明というより言い訳のようである

(以下略、医療用大麻推進者の立場)

 

-過体重の人での腸内細菌と健康を調べた研究への専門家の反応

UK SMC

expert reaction to study looking at gut bacteria and health in overweight people

July 1, 2019

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-gut-bacteria-and-health-in-overweight-people/

Nature Medicineに発表された研究が特定の腸内細菌– Akkermansia muciniphila –の量を増やすことが過体重または肥満の人の健康に良い影響を与えるかもしれないと報告する

Nottingham大学NIHR Nottingham生命医学研究センター准教授で筋骨格遺伝学准教授Ana Valdes教授

このプレスリリースは科学を正確に反映しているか?

プレスリリースは「特定の腸内細菌を増やす」ことについて語っている-研究で示されたのは特定の細菌を添加することで心代謝健康にメリットがあるかもしれないことである。またプレスリリースで使っている心血管系の特徴の用語ではなく心代謝あるいはメタボリック症候群関連の特徴について語る方がより正確だろう。

この研究は質が高い?結論はしっかりしたデータに基づいている?

イエス、しかし欠点もある。プラセボと投与群でみられる違いのうちたくさんのものが細菌を殺菌した場合にのみ見られている。動物モデルで見られる現象(生きた細菌より死んだ菌のほうが影響が大きい)と同様であるものの、生きた細菌を与えたときに基本的に何の影響も見られず殺菌した細菌で健康のパラメーターが改善するメカニズムがわかっていないようだ。またインスリンの指標で観察された差はプラセボ群の参加者が時間とともに悪くなっているせいで、処置群のベースラインが改善したわけではない。

この仕事は既存の根拠に適合するか?

これは全く新しい研究である。Akkermansiaが治療に使われたのは初めてで、結果は観察研究や動物実験と整合する。

著者らは交絡要因を考慮しているか?気がついた重要な限界は?

著者らはほとんどの限界について強調している、その多くはサンプルサイズの問題である。有効性をみるにはもっと大規模な研究が必要で、エンドポイントは明確に定義する必要がある。肝機能の方に強い影響がありそうに見える

現実世界での意味は?過剰想定はある?

プロバイオティクスサプリメントの利益については広く研究されているものの、マイクロバイオーム研究で同定された細菌系統を単離して培養してヒトに安全に与えたのは私が知る限りこれが初めてである。もしより一貫した方法で利益が再現されれば、健康にとって重要な意味があるかもしれない

King’s College London医学教育講師Simon Cork博士

これは興味深い研究である。腸内細菌は各種正常機能や病態に役割を果たすと信じられているがこの研究は個々の種の役割を絞り込んだという意味でおもしろい。この研究は小規模なのでより大きな集団で再現する必要があるだろう。

 

-オークランド海岸のマイクロプラスチック-専門家の反応

NZ SMC

Microplastics on Auckland beaches – Expert Reaction

Published: 02 July 2019

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2019/07/02/microplastics-on-auckland-beaches-expert-reaction/

Scionの調査によるとオークランドの29ヶ所の海岸と水系で集めたほとんどの検体にマイクロプラスチックがみつかった。集めたマイクロプラスチックの約90%は繊維で、そのうち約1/3は植物素材で、その他はPETやポリプロピレンなど衣類や包装由来。ScionのKate Parker博士は「多くのマイクロファイバーが洗濯機から環境にでている」という。

SMCはこの研究に参加した研究者にコメントを求めた

ScionのElspeth MacRae博士と Florian Graichen博士

この報告は環境省が資金提供したもので、一部の人は驚くかもしれないが国際的な報告と一致している。海岸でみつかるマイクロ粒子の圧倒的大部分(85%以上)はマイクロファイバーで、オークランドでもそうだった。オークランドでみつかったものの主要発生源は完全にはわかっていないが、植物由来(例えば綿)とPETとPEマイクロファイバーが多いことからテキスタイル由来であることが示唆される。そうなら洗濯機と洗濯施設が発生源である

Canterbury大学准教授Sally Gaw

ニュージーランドのデータは限定的ではあるが、入手できるデータからはマイクロプラスチックがニュージーランドの海と水系の問題であることが示されている。使い捨てプラスチックバッグの禁止は良い出発点だがそれでは十分ではないだろう

(洗濯しないのがいいらしいですよ、って誰か言うかな)

 

-Nature書評

ダーウィン養蜂:野生からの教訓

Darwinian bee-keeping: lessons from the wild

Gene Robinson  02 July 2019

https://www.nature.com/articles/d41586-019-02043-3

Thomas D. Seeley著「ミツバチの生活:野生におけるミツバチの語られなかった物語The Lives of Bees: The Untold Story of the Honey Bee in the Wild 」Princeton University Press (2019)の、ミツバチ生物学者Gene Robinsonによる書評

セイヨウミツバチApis melliferaのコロニー死亡について過去15年間ずっと問題だった。ミツバチの危機については多くのことが書かれてきて主な犯人として4つのP:殺虫剤 pesticides、寄生虫parasites、病原体pathogens栄養不良 poor nutritionが相互作用していることがわかってきた。しかしThomas Seeleyはこの危機の根本について新たな展望と挑発的な対策案を提示する。普通でないのは、この本が野生のミツバチを取り扱っていることだ。

彼はミツバチの行動に関する世界的専門家で、これまでの本では社会的昆虫であるミツバチを行動生態学の卓越した模範にしてきた。この本ではミツバチは何かの手本ではない、ひたすらミツバチのことだけを扱っている。

まず再確認するのはヒトとミツバチの特異な関係である。ミツバチは家畜でありながら基本的に勝手に生きることができる野生生物である。人類が養蜂を発明してから1万年以上の歴史があるのに、誰もミツバチのほんとうの秘密の生活を明らかにしようとはしなかった。Seeley以外に根気強く長期研究をしようとする生物学者はほとんどいなかった。40年にわたる系統的プロジェクトではミツバチの自然な生活を描き出そうとした。

(中略)

彼の複雑なプロジェクトを進めるために、彼は黒熊のコロニー破壊や気候の変化、壊滅的寄生ダニの侵入などと戦わなければならなかった。こうした絶え間ないコロニーの損失がSeeleyの本の焦点を変えていく。彼は野生のハチがどうやったら寄生ダニVarroa destructorに耐えられるのかを発見した。彼はその知識を生かした養蜂を「ダーウィン主義養蜂」とよぶ。実際にどうするか?小さいサイズのコロニーを使って頻繁に群飛させてコロニーを再生させることで寄生虫や病原菌への耐性が大きくなる。しかしそうすることで授粉媒介能力やハチミツの生産力は低下するだろう。人間にとって、小さいコロニーは生産性が低い。

ダーウィン主義養蜂はともかく、Seeleyは我々に物語の両側を見せてくれる。我々はミツバチを十分ケアしているだろうか?

養蜂業は岐路に立っている。ゲノム編集の時代に、我々は新しい技術でミツバチを救うべきか、それとも進化史の知見を使うべきか?私は両方をつかう第三の道を希望する。

 

-Scienceニュース

スクープ:FDAの執行対応がトランプ政権で急減

Exclusive: FDA enforcement actions plummet under Trump

By Charles PillerJul. 2, 2019 ,

https://www.sciencemag.org/news/2019/07/exclusive-fda-enforcement-actions-plummet-under-trump

FDAは米国の最も重要な監視機関の一つであるが、トランプ政権になってからFDAの法令遵守執行対応が急減していることをScineceが発見した。

例えばFDAの警告文書は1/3減少した。FDAウォッチャーは減少の原因はわからないと言うが警戒している

(図有り、しっかり調査した長い記事)

 

Science

深層

北朝鮮のHIV流行が影から浮かび上がる

North Korea's HIV epidemic emerges from the shadows

By Richard Stone

Science28 Jun 2019 : 1215-1216

国は長い間ウイルスの存在を否定してきた。しかし新しい報告ではそれが薬物使用と汚染された血液で拡散しているという。

 

政策フォーラム

作物の病気の世界的サーベイランスシステム

A global surveillance system for crop diseases

By M. Carvajal-Yepes et al.,

Science28 Jun 2019 : 1237-1239

世界的に準備することが食糧供給のリスクを最小化する

 

展望

自然と人間で土地を分け合う

Sharing the land between nature and people

By Erle C. Ellis

Science28 Jun 2019 : 1226-1228

人間以外の生き物の未来は、都市をより人口密度を高くし農業をより生産性を高めると同時に野生生物にとって優しくすることにかかっている。

より良い未来のために土地を管理するという呼びかけは開発を止めろという意味ではない、むしろより良い開発を求める呼びかけである

 

2019-07-01

[EFSA]食品中の残留農薬:EUの状況は?

Pesticide residues in food: what's the picture in the EU?

26 June 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/press/news/190626

現在食品中の残留農薬に関するEU年次報告書の最新版が入手できる。食品サンプルの96%弱に、残留農薬がない、あるいは法的許容量内の痕跡量が含まれることが分かった。

EFSA28加盟国にアイスランドとノルウェーを加えた国々から収集した約88,000件の結果を分析した。

主な調査結果はEFSAが特別に開発したデータ可視化ツールを用いて国や食品により探索できる。

 

・食品中の残留農薬に関する2017EU報告書

2017 EU report on pesticide residues in food

EFSA Journal 2019;17(6):5743  26 June 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5743

報告担当国が提出した結果に基づき、関連する消費された食品の農薬発生データの詳細な分析が行われ、残留農薬への欧州の消費者暴露に関する食事リスクが推定された。概して、分析した88,247件のサンプルの95.9%は法的限度内だった(84,627件のサンプル)。検査したサンプルの54.1%に、定量可能な残留物は報告されず(定量限界(LOQ)以下の残留量)、一方、分析したサンプルの41.8%には定量可能な残留物や最大残留基準(MRLs)以下の残留物が含まれていた。食事リスク評価から、分析したサンプルでは、残留農薬量に暴露されている欧州市民が健康に悪影響を受ける確率が低いことが示された。2017年の分析結果に基づき、EFSAは高水準で消費者を保護し続けることを確認する欧州の管理システムの効率を上げるために助言を出した。

 

・一目でわかる:食品中の残留農薬

At a glance: Pesticide residues in food

https://www.efsa.europa.eu/en/interactive_pages/Pesticides_report_2017

 

FAQ:今年の報告書について知っておくべき10項目

FAQ: 10 things you need to know about this year’s report

https://www.efsa.europa.eu/en/topics/topic/pesticides#group-faq

1.残留農薬とは?

残留農薬とは、測定可能な量の有効成分病気や害虫から植物を保護するために使用する化学物質で、収穫した作物や動物由来食品に見つかる可能性のある代謝物質や分解生成物である。

2.EFSAの農薬報告書とは?

EUには農薬の使用を統治する適切で包括的な立法の枠組みがある。高水準の消費者保護を保証するために、食品に許容できる残留農薬量に最大残留基準(MRLs)として知られる法的規制が設定されている。MRLs370以上の食品の500以上の農薬に設定されている。市販されている食品が法的規制に従っていることを保証するために、EU加盟国は様々な食品のサンプルを取り、それに残留農薬の検査をしている。EUの遵守の概要や欧州の消費者の残留農薬への暴露量を説明するために、EFSAは毎年このデータを分析し発表している。その上EFSAはさらなるモニタリング計画の助言もしている。

3.最新報告書の主な結果は?

2017年に収集された最新データから、食品サンプルの95.9%は残留農薬を含まない、あるいは法的に許容される量以内の痕跡しか含まないことが分かったことが示された。言い換えると、サンプルの4.1%は法定量を超え、2016(3.8%)よりわずかに増えた。この数値は28加盟国とアイスランド、ノルウェーから収集した約88,000件のサンプルから導出した。

4.「残留農薬なし」が意味することは?

これは、サンプルの分析において定量化できる残留物の存在を検出しなかったことを意味する。技術的に言うと、農薬化学物質が定量限界(LOQ)を超える濃度で見つからなかったことを意味する。LOQは許容できる精度で定量化できる物質の最小濃度である。ほとんどの農薬のLOQ0.01 mg/kg 0.05 mg/kgの間である。0.01 mg/kgの濃度とは、おおよそオリンピックサイズのスイミングプールにティースプーン5杯分の砂糖を溶かしたのと等しい。2017年には、サンプルの54.1%に定量化できる残留農薬がないということが分かった。

5.では95.9%という数値はどこから来たのか?

残留物のないサンプル54.1%に加えて、41.8%では法的限度内の残留物しか含まないことが分かった。そのため、全体ではサンプルの95.9%が法的限度内である。

6.2016年より超過が多い理由は?

これはおそらく2017年に取った強制サンプル数が多いことによる(全体の12.1%、対して2016年は4.9%)。強制サンプリングは過去に超過が観察された国からの農薬や食品を対象とするため、残留物の検出は無作為のサンプリングよりも多くなりやすい(質問9を参照)

7..1つ以上の農薬の残留物を含む食品については?

過去数年間同様、2017年には複数残留物はサンプルの4分の1強で報告された。残留物が複数存在しても、個々の残留物が法的制限を超えない限りMRL規制に違反することにはならない。だが、複数の残留物のある製品は国立機関で注意深く評価するべきである(例えば、1つの物質のMRL限度を回避するために、故意に農薬を組み合わせて使用しているかどうかを考慮すること)

8.EU内で生産された商品からとったサンプルと、EU外のものとに違いはある?

検査したサンプルのほとんど(64.3%)EU加盟国、アイスランド、ノルウェーからのもので、28.8%が第三国からの輸入製品である。EU以外の国からのサンプルの7.6%と比較すると、EU及びEEA国からの製品サンプルの2.6%で法的限度を超過した。EU以外の国で認可された農薬がいくつか、EU内外両方のサンプルで見つかった。これらの結果から未承認物質を誤用している可能性があるため、EFSAは加盟国に理由を調査し、適切な修正手段をとるよう助言した。

9.どの食品と化学物質を分析するかを決めるのは誰?

この報告書には2つのデータセットが含まれている。

EU連携プログラム

食品と農薬の共通リストを分析するよう欧州委員会が報告担当国に義務化しているもの。様々な食品グループが3年周期で分析されている。欧州市民が消費した食品の統計学的な代表結果を得るために無作為にサンプルが取られている。

・国家管理プログラム

この範囲は個々の加盟国が決める。このプログラムは「リスクに基づく」もので、法的限度を超える濃度の残留物を含むことが予想される製品に焦点を当てている。これは質問6の強制サンプリングのことである。

95.9%という数値はこの2つの報告書の発見を合わせて導出された。2017年に12食品の11,158件のサンプルをカバーしたEU連携プログラムの結果だけだと、サンプルの98.4%が法的限度内だと示された。

10.このデータは欧州の消費者にリスクがあることを意味する?

この報告書の一部としてEFSAは、加盟国が提出した食品摂取情報とEUがまとめたプログラムからのデータを合わせて急性(短期)及び慢性(長期)食事リスク評価を実施した。2017年のデータを用いて、EFSAは現在の科学的知見により、残留農薬に対する急性及び慢性食事暴露は消費者の健康の懸念を引き起こしそうもないと結論した。EFSAは現在、複数残留物に対する食事暴露を考慮したリスク評価を可能にする方法論を最終化している。EFSA9月に2つのパイロット累積リスク評価を発表する予定である。

 

-2017年に実施した残留農薬分析に関する国家概要報告書

National summary reports on pesticide residue analysis performed in 2017

26 June 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1666

 

[EFSA]意見等

-食品と接触する物質として使用する、フッ化物変性アルミナで表面処理した二酸化チタンの安全性評価

Safety assessment of the substance, titanium dioxide surface treated with fluoridemodified alumina, for use in food contact materials

EFSA Journal 2019;17(6):5737  26 June 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5737

EFSAの食品と接触する物質、酵素及び加工助剤に関するパネル(CEP パネル)の科学的意見は、数の上で■■■■■%1–100 nmの直径の粒子を持つ一定の混合物である、フッ化物変性アルミナで表面処理した添加物二酸化チタンの安全性評価である。全てのポリマー種に最大25% w/wで重鎮剤や着色料として使用することを意図している。この添加物を含む物質や素材はいつでもどの温度条件でも全ての種類の食品と接触することを意図している。この添加物粒子はポリアミドなどの膨潤極性ポリマーに埋め込まれた場合ままでも溶出しないことが提出されたデータから論証された。さらに、この添加物粒子は摩耗による剥離に耐え、固形/ドライ食品の模擬物質に移行しなかった。それゆえ、この添加物粒子は食品を通した暴露や毒性学的懸念を生じない。可溶化イオン性フッ化物とアルミニウムの溶出は、添加物粒子の表面から、特に膨れたプラスチックから生じる。いつでもどの温度条件でも、全ての食品種と接触するポリマーにこの物質を最大25% w/wで添加物として使用する場合、消費者の安全上の懸念を生じないとパネルは結論した。だが、3%の酢酸でシュミレーションした食品と接触する膨潤性極性ポリマーでの使用は、100°Cで最大4時間までに限定するべきである。これは、25%で使用し、その後60°C10日間接触した際に、アルミニウムとフッ化物の溶出がそれぞれ1 及び 0.15 mg/kg 食品の特定移行限度(SML)を大幅に超えるという事実による。パネルは、既存のアルミニウムとフッ化物のSMLsはどんな場合でも超過してはならないと強調した。

 

-飼料のニッケルの発生データ及び動物暴露評価

Occurrence data of nickel in feed and animal exposure assessment

EFSA Journal 2019;17(6):5754  24 June 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5754

 

-ミツバチの健康:EFSAの研究がEU賞で表彰される

Bee health: EFSA’s work recognised at EU awards

27 June 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/press/news/190627

今週、EUオンブズマンによる共同優秀賞受賞に際し、ミツバチの健康について意識啓発するEFSAの研究が表彰された。

このオンブズマンの賞はEU内外の人々の生活に目に見えて良い影響があるEUが実施する取り組みやプロジェクトを表彰している。

この賞はブリュッセルでEFSA MUST-BプロジェクトをまとめるAgnès Rortais氏とEUミツバチパートナーシップ代表のStephen Pagani氏に贈られた。

 

[EU]査察

セイシェル―EU輸出用マグロ種由来水産物

Seychelles―fishery products derived from tuna species intended for export to the European Union

13/06/2019

http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4137

2018112123日にセイシェルで実施した、マグロ水産物の以前の査察の助言に応えた保証や修正行動を確認し、マグロ種(特に魚油)の生産状況を評価するための査察。2017年のフォローアップは大体満足できるが、扱われなかった1件と、一部しか扱われていない他の2件により、EU輸出証明書モデルの保証を確認する管轄機関の能力に影響を与えている。EU及び欧州自由貿易協定国への魚油の輸出は、2017年の査察以降大幅な変更と改良が行われた。だが、主に施設で指摘された弱点により、EU法の求める要件を満たせていない。

 

[EU]RASFF Week26-2019

警報通知(Alert Notifications

スイス産食品サプリメントの未承認物質テトラヒドロカンナビノール(THC) (24.1 mg/kg)及び未承認新規食品成分カンナビジオール(CBD) (24400 mg/kg)、チェコ共和国産有機ヘンプオイルのベンゾ(a)ピレン(22.4 µg/kg)及び多環芳香族炭化水素(113 µg/kg)、ウズベキスタン産リトアニア経由レーズンのオクラトキシンA (21.5 µg/kg)、産出国不明ベイリーフのベンゾ(a)ピレン(45.4; 232; µg/kg)及び多環芳香族炭化水素(SUM PAH4: 180.8; 810 µg/kg)、香港産プラスチックカップからのメラミンの溶出(3.4 mg/kg)、オーストリア産成犬用完全飼料のカドミウム(9.5 mg/kg 乾物)、中国産スペインで包装した食品サプリメントの未承認物質シルデナフィル・シルデナフィルチオノ類似物・タダラフィル及びバルデナフィル、スペイン産ドイツで包装したヘンプ製品の未承認物質テトラヒドロカンナビノール(THC) (1720 mg/kg1280 mg/kg)、スペイン産冷凍メカジキステーキの水銀(1.8 mg/kg)、ドイツ産食品サプリメントのビタミンB6の高摂取量(294.2 mg/)、ベルギー産チルド豚食肉のアモキシシリン(> 125; 79.4 mg/kg)、トルコ産煎った塩味ピスタチオのアフラトキシン(B1 = 23.4; Tot. = 25.4 µg/kg)、マレーシア産英国経由食品サプリメントの未承認物質タダラフィル、南アフリカ産オランダ経由レーズンの亜硫酸塩(714 mg/kg)非表示、

注意喚起情報(information for attention

コソボ産砕いたレッドホットパプリカのアフラトキシン(B1 = 20.6; Tot. = 21.7 µg/kg)、インド産ピーナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 5.9 µg/kg)、中国産ナツメグ粉のアフラトキシン(B1 = 14.65; Tot. = 21.82 µg/kg)、米国産ピーナッツのアフラトキシン(B1 = 14; Tot. = 15 µg/kg)

フォローアップ用情報(information for follow-up

ポーランド産完全飼料混合物の亜鉛高含有(392.7 mg/kg)、スペイン産英国経由パプリカ粉の未承認施設での照射(疑い)

通関拒否通知(Border Rejections

イラン産トルコ経由レーズンの未承認物質カルベンダジム(3.0 mg/kg)、トルコ産sivri ペッパーのホスチアゼート(0.094 mg/kg)、トルコ産トウガラシのホルメタネート(0.080 mg/kg)及びホスチアゼート(0.349 mg/kg)、トルコ産ペッパーのクロルピリホス(0.102 mg/kg)、トルコ産ペッパーのホスチアゼート(0.088 mg/kg)、アルゼンチン産茹でピーナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 6.7; Tot. = 14 µg/kg)、米国産野生動物用飼料の殻付きピーナッツのアフラトキシン(B1 = 29.2 µg/kg)、トルコ産ミックスナッツのアフラトキシン(B1 = 9.4; Tot. = 10.2 µg/kg)、米国産殻をとったアーモンドのアフラトキシン(B1 = 25; Tot. = 32 µg/kg)、トルコ産レーズンのオクラトキシンA (34 µg/kg)、中国産殻付きピーナッツのアフラトキシン(B1 = 99.7; Tot. = 106 µg/kg)、インド産ホールレッドチリのアフラトキシン(B1 = 7.4 µg/kg)、アルゼンチン産ピーナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 7.5; Tot. = 28.4 µg/kg)、エジプト産殻付きピーナッツのアフラトキシン(B1 = 3.8; Tot. = 4.5 µg/kg)、トルコ産ヘーゼルナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 11.7 µg/kg)、トルコ産煎った殻付きピスタチオのアフラトキシン(B1 = 15.7; Tot. = 17.1 µg/kg)、中国産ピーナッツのアフラトキシン(B1 = 37.1; Tot. = 40.3 µg/kg)

 

[EU]SCCS

-ヘアダイ1,2,4-トリヒドロキシベンゼン (1,2,4-THB)についての最終意見

SCCS - Final Opinion on hair dye 1,2,4-trihydroxybenzene (1,2,4-THB) - A33 (CAS 533-73-3) - Submission VI

https://ec.europa.eu/health/sites/health/files/scientific_committees/consumer_safety/docs/sccs_o_222.pdf

提出されたデータは不十分

 

-予備的意見に意見募集

Preliminary Opinions open for comments

https://ec.europa.eu/health/scientific_committees/consumer_safety/opinions_en

ヒドロキシプロピルp-フェニレンジアミンとその二塩酸塩(染髪剤)

 

[EU]OPSON VIII

OPSON VIII action - further press releases

https://ec.europa.eu/food/safety/food-fraud/coord-act_en#2019

リンク追加 例えば

INTERPOL

Illicit food and drink seized in global operation

21 June 2019

https://www.interpol.int/News-and-Events/News/2019/Illicit-food-and-drink-seized-in-global-operation

(他フランス語とかドイツ語とか)

 

[FDA] 食品中のパー及びポリフルオロアルキル物質(PFAS)を理解するためのFDAの科学的取り組み及び最新のFDA調査の知見に関する声明

Statement on FDA’s scientific work to understand per- and polyfluoroalkyl substances (PFAS) in food, and findings from recent FDA surveys

June 11, 2019

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/statement-fdas-scientific-work-understand-and-polyfluoroalkyl-substances-pfas-food-and-findings

パー及びポリフルオロアルキル物質(PFAS)は、食物育成に使用する汚染水や土壌を含め、環境汚染を介して食品中に発生する。この種の汚染は、特定の地域に発生する;例えばPFASを生成する産業施設付近の井戸水や農場あるいは石油精製所、飛行場または消火時PFASを使用するその他の場所である。PFASは食品接触物質として認可された一部のものの使用でも、食品に混入し得る。

PFASの広範な使用と残留性から地下水や土壌に汚染が蓄積し、ヒトや動物にも蓄積する。健康影響についての科学は発達中であるが現在の根拠からはある種のPFASが生物濃縮すると重大な健康被害の可能性があることを示唆する。しかしながら生産と使用が減ったため米国人の濃度は減っている。

FDA検査(要約)

米国のPFAS暴露は国家的な優先事項問題で、様々な機関が環境暴露及び健康リスクの可能性、汚染問題に取り組む。FDAの重要な役割は食品からの暴露の科学的な予測であり、潜在的な汚染問題をより早く発見、評価及び対処できるよう取り組む。

FDAは最新の限定的調査を環境汚染が知られる特定の地域、ニューメキシコの特定の農場の乳製品及びノースカロライナの農産物に対して行った。PFAS検出したサンプルすべての安全性評価を行い、ニューメキシコの農場の牛乳サンプルは健康懸念の可能性ありと結論付け、その牛乳はすべて廃棄され、生産は停止された。FDAはこの問題に引き続きニューメキシコの農務省の規制担当と取り組んでいる。ノースカロライナの農産物サンプルは最新の科学的安全性評価に基づき、検出濃度では健康懸念はありそうにないと結論付けられた。

FDAは検出されたPFAS濃度、食品の摂取及びPFASの最新の毒性情報などの関連情報をレビューし、特に最も影響を受けやすい人が健康懸念を引き起こす可能性について決定する。

昨年、検証を拡大し、サンプルはFDA2017年のトータルダイエットスタディ(TDS)の一環として分析されたが、PFAS化合物は食品の大多数に検出されなかったが、91件中14検体でいろいろな量のPFASが検出された。FDAの安全性評価は、検出された濃度では健康懸念になりそうにないと結論付けた。 FDAはこの検査を引き続き行い、食品からの暴露によるリスクを予測する。

次の対策

以上のFDA科学者の知見は今年の北米環境毒性化学会(SETAC)で発表され、FDAPFAS汚染について世界レベルで取り組む。FDAはヒト及び動物用食品プログラム代表による内部のPFASワークグループを作り、調査データから食品中のPFASベースライン濃度を設定しそれはPFASの総暴露推定に使われるだろう。この作業グループはヒトや動物用食品のPFAS暴露を減らすためにFDAがやるべきことについて同定し優先順位をつけるのに系統的でリスクに基づいたアプローチをする。食品中のPFAS濃度を測定し、食事暴露を推定しそれに関連する健康影響を決めるのは科学の新興分野である。

FDAは食品供給の評価と同時に科学情報を提供し、連邦機関と連携し、地方が汚染に対応する支援をする。新興の公衆衛生問題研究のため、地方自治体、州及び連邦機関のような機関と既存のおよび新しい知識やリソースをシェアすることが重要である。

 

[FDA] FDAは特定の食事とイヌの心臓病の事例の関連性に関する第3次調査状況報告を発表する

FDA issues third status report on investigation into potential connection between certain diets and cases of canine heart disease

June 27, 2019

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-issues-third-status-report-investigation-potential-connection-between-certain-diets-and-cases

本日、FDAは特定のペットフードを食べるイヌにおける拡張型心筋症(DCM)の最新の調査報告を提供する。初めて最も高頻度に報告されているペットフードのブランドを投稿した

(原因はまだ同定できていないようだ、報告数524そのうち犬5159

 

[FDA]FDAはオピオイド中止、痛みの治療及びその他の治療使用目的で販売される未承認のクラトム医薬品製品を違法に販売する企業に警告を発する

FDA issues warnings to companies selling illegal, unapproved kratom drug products marketed for opioid cessation, pain treatment and other medical uses

June 25, 2019

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-issues-warnings-companies-selling-illegal-unapproved-kratom-drug-products-marketed-opioid

FDAはオピオイド中毒及び症状の改善の治療効果について証明のない表示をする、未承認かつ不正表示のクラトム含有医薬品を違法に販売するクラトム製品の販売及び流通業者2社に対し警告文書を発した。

 

[FDA]警告文書

-Fortune Food Product, Inc.

July 19, 2018

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/fortune-food-product-inc-552180-07192018

食品CGMP規則違反、製造、包装または衛生管理、不純品、農産物安全性規則違反、不正表示、の問題。

 

-KratomNC

16/05/2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/kratomnc-576964-05162019

未承認の医薬品、不正表示の問題。クラトム含有製品。

 

-Somalabs, Inc 

31/05/2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/somalabs-inc-573299-05312019

ダイエタリーサプリメントの不純品、CGMP違反、不正表示の問題。

 

-Cali Botanicals, LLC

June 11, 2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/cali-botanicals-llc-575320-06112019

未承認の医薬品、不正表示の問題。クラトム含有製品。

 

-Allandale Dairy

June 13, 2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/allandale-dairy-582496-06132019

医薬品の残留物管理の問題。

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 85–19              

27 June 2019

http://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/NotificationCircular8519.aspx

新規申請と提案

・加工助剤としてのTrichoderma reesei由来グルコースオキシダーゼ

・調整済スポーツ用補充食品のレビュー

認可とフォーラム通知

・加工助剤としてのTrichoderma reesei由来トリアシルグリセロールリパーゼとアスペルギロペプシンISaccharomyces cerevisiae由来ステビオール配糖体としてのレバウジオシドMD、レバウジオシドDの酵素による生産、など

 

[NASEM]国のがん対策は個々のパーツにではなくシステムに対応すべき、と新しい報告書は言う

National Cancer Control Efforts Should Address the System, Not Its Individual Parts, Says New Report

June 27, 2019

http://www8.nationalacademies.org/onpinews/newsitem.aspx?RecordID=25438&_ga=2.137758580.554283334.1561955769-645473810.1529290877

新しい報告書「がん対策をガイドする:転換への道筋」では25の知見に基づく10の結論を提供している

 

-世界の肥満の流行の現状と対応:ワークショップの概要

Current Status and Response to the Global Obesity Pandemic: Proceedings of a Workshop

June 25, 2019

http://nationalacademies.org/hmd/Reports/2019/current-status-and-response-to-the-global-obesity-pandemic-pw.aspx

2018109日に開催したワークショップの概要

 

-肥満対策への健康の平等アプローチ:ワークショップの概要

A Health Equity Approach to Obesity Efforts: Proceedings of a Workshop—in Brief

June 28, 2019

http://www.nationalacademies.org/hmd/Reports/2019/health-equity-approach-to-obesity-efforts-proceedings.aspx

201941日に開催されたワークショップの概要。平均以上の肥満リスクのある人口集団における健康の平等の歴史を探る

 

[NHS] 家庭用の抗菌化学薬品が骨の弱化に関連する

Household antibacterial chemical linked to weakened bones

Wednesday 26 June 2019

https://www.nhs.uk/news/older-people/household-antibacterial-chemical-linked-weakened-bones/

「石鹸や歯磨き粉に含まれる化学物質は女性の骨粗鬆症に関連があった」とDaily Telegraphは報道する。

中国の研究者は体内の化学物質トリクロサン濃度と骨の強度(骨密度)の関連を調べようと、米国の調査資料を使用した。

トリクロサンは石鹸や抗菌ジェル及びマウスウォッシュや歯磨き粉でも使用される抗菌化学物質である。

骨の形成に関与するエストロゲンホルモンと相互作用すると考えられている。

骨密度が一定のレベルを下回る人(一般に閉経後の女性)は骨粗鬆症である、あるいは骨がもろい。これにより、より骨折しやすくなる。

研究者は、尿中トリクロサン濃度が高い米国の女性は骨密度が低い傾向にあることを発見した。

それらの人はまた、大腿骨の1点で測定した場合骨粗鬆症である可能性が高かったが大腿骨の他のポイントまたは脊椎ではそうではなかった。

しかし、この研究はトリクロサンが骨密度を下げるあるいは骨粗鬆症を引き起こすことを証明していない。他の測定されていない要因も含まれる可能性があった。

米国の食品医薬品局(FDA)は最近特定の抗殺菌製品におけるトリクロサンの使用を禁止した。英国ではそのような禁止は今のところない。

トリクロサンの暴露に関して懸念があるならば、抗細菌性と表示ある製品の成分リストを確認すること。

 

[TGA]広告上の制限表現の使用認可の申請

Application for approval to use a restricted representation in advertising

28 June 2019

https://www.tga.gov.au/form/application-approval-use-restricted-representation-advertising

医療品の広告は事前認可あるいは許可がされたもののみ言及、表現あるいは言外の含みとして制限表現として使用できる。

 

-制限表現の使用認可の適用申請のガイダンス

Guidance for submitting an application for approval to use a restricted representation

28 June 2019

https://www.tga.gov.au/guidance-submitting-application-approval-use-restricted-representation

医療品法1989のセクション42DFに基づく制限表現の使用

https://www.tga.gov.au/restricted-representations

 

[HK] 法令違反

-包装ゼリーパウダーが栄養表示規則に違反している

Prepackaged jelly powder not in compliance with nutrition label rules

Thursday, June 27, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190627_7509.html

食品安全センターが検査したところ、ポーランド産のゼリーパウダーにおいて、糖質が11.0g/100gという申告のところ、76.5g/100g検出であった。

 

-食品安全センターは淡水ハタ及び焼きウナギのサンプルにマラカイトグリーンを検出する

CFS finds malachite green in samples of freshwater grouper and roast eel

Friday, June 28, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20190628_7513.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は、ハタのサンプルに1.3ppb、焼きウナギのサンプルに26.3ppbのマラカイトグリーンを検出したと発表した。

 

-果物一種に基準値超過の残留農薬

Excessive pesticide residues found in 1 fruit sample

Friday, June 28, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190628_7512.html

食品安全センターが検査したところ、ドリアンにおいて、エテホンが最大残留基準値2ppmのところ、3.9ppm検出であった。

 

-包装冷凍メカジキのサンプルに基準値超過の水銀が検出された

Sample of prepackaged frozen swordfish detected with mercury exceeding legal limit

Monday, June 24, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20190625_7507.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は、ニュージーランド産の包装冷凍メカジキのサンプルに基準値である0.5ppmを超える0.71ppmの水銀を検出したと発表した。

 

[CFIA] カナダは経済競争力を高め、貿易を円滑にし、消費者により多くの選択を与えられるようウォッカの基準を改定する

Canada amends its vodka standard to enhance economic competitiveness, facilitate trade, and create more choice for consumers

June 26, 2019

https://www.canada.ca/en/food-inspection-agency/news/2019/06/canada-amends-its-vodka-standard-to-enhance-economic-competitiveness-facilitate-trade-and-create-more-choice-for-consumers.html

カナダの蒸留業者はウォッカを生産するために、ジャガイモ及び穀物以外の原料作物を使用することができるようになる。

 

[USDA]請願についての更新

Petitions Update

https://content.govdelivery.com/accounts/USFSIS/bulletins/24dca25

「責任ある医療のための医師委員会」による糞を異物として宣言し規制することを要求する請願へのFSISの最終反応

•FSIS's final response to a petition submitted by Physicians Committee for Responsible Medicine requesting that FSIS declare and regulate feces as an adulterant, amend 9 CFR 317.212, 318.125(b)(2)(i), 381.125(b)(2)(ii) and 318.96.

https://www.fsis.usda.gov/wps/wcm/connect/0890f3a4-01de-42ba-bfab-cfd56c37f590/13-02-FSIS-final-response-062119.pdf?MOD=AJPERES

肉に(見えないレベルであっても)糞がついていることにゼロトレランスあるいは糞注意の警告をするよう要求していたが却下されている。

(細菌一個を遮断せよというのは無理だから。

Physicians Committee for Responsible Medicineは微妙な主張が多い団体。この件についてのプレスリリース写真はいかにも。ただ農薬や動物用医薬品の残留がゼロでないと許せないという主張と整合性はあるとも言える。菜食推進、動物実験反対の団体

https://www.pcrm.org/news/news-releases/usda-refuses-protect-consumers-fecal-contamination-chicken-and-other-meat

 

論文

-サプリメントやニュートラシューティカルに新しいタイプのバーコード

Natural ingredients in supplements, nutraceuticals get a new type of barcode

26-Jun-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-06/acs-nii062119.php

購入者がますます天然成分を含むサプリメントや化粧品やハーブレメディを選ぶようになり、それらが多くの店で売られている。しかしその安全性や品質には懸念がある。Journal of Agricultural and Food Chemistryに発表された研究では特有の「化学物質によるバーコード」を用いて植物成分の真正性を確認する方法を開発した。DNAバーコードでは植物は同定できるがその部位まではわからないし科学汚染物質もわからない。そこでDNAではなく化合物をもとにした同定法を開発した

 

-ワインがどうやって作られているかについての情報を多く与えると、消費者がオーガニックに払うお金が減る

Given more information about how wine is made, consumers less likely to pay for organic

26-Jun-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-06/osu-gmi062419.php

オレゴン州立大学によるPLOS ONEに発表された調査。

(どういう情報を与えるかによって変わる)

 

-がんゲノムの突然変異「ホットスポット」は必ずしもがんの増殖を誘導しない

Mutational 'hotspots' in cancer genomes may not necessarily drive cancer growth

27-Jun-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-06/mgh-mi062119.php

マサチューセッツ総合病院がんセンターの研究は、がんの発生とは無関係な遺伝子のDNA構造により誘発される「パッセンジャー」突然変異を発見

Science。特定の腫瘍に高頻度にみつかる特有の遺伝子変異は、その変異ががんの発生や進行に関係するわけではないかもしれない。

 

-抗酸化物質の過剰は肺がん拡大の原因かもしれない

Too many antioxidants may cause lung cancer spread

27-Jun-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-06/nlh-tma062419.php

Cellに発表されたマウスとヒト組織での実験

(抗酸化サプリの根拠はこれ以下だし)

 

-研究者らが乳がん遺伝子検査の拡大を要請する研究を批判

Researchers criticize study calling for expansion of genetic testing for breast cancer

27-Jun-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-06/uoc-rcs062619.php

Journal of Clinical Oncology201812月の「遺伝性乳がん過小診断:遺伝子検査ガイドラインは道具なのか障害なのか?」という論文で27人の米国の研究者らが乳がん診断された全員に遺伝子検査を拡大するよう主張している。同じ雑誌に本日発表されたレターで、その研究の欠陥と著者らの利益相反(遺伝子検査の販売に関与するところからの資金提供)を指摘している。遺伝子検査を拡大すると多数の患者(54%)に意味があるのかどうかわからない変異(VUS)が陽性になる。

(利益が証明されていない検査はしない、のが基本)

 

-恐ろしいマラリアを化学物質無しでコントロールする

Controlling deadly malaria without chemicals

28-Jun-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-06/uoc--cdm062719.php

カリフォルニア大学リバーサイド校のプレスリリース

Nature Communicationsに発表した細菌が作る神経毒素PMP1がハマダラカを殺せるという報告。

(カリフォルニア大学ではタンパク質は化学物質ではないらしい。論文にはもちろんそんなことは書いてない)

 

-学生は水銀暴露のリスクを知らずに食堂でツナを食べている

Students chowing down tuna in dining halls are unaware of mercury exposure risks

28-Jun-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-06/uoc--scd062719.php

調査の結果、ほとんどの大学生は神経毒性のある水銀暴露を知らずに大量のツナを食べていて、一部は推奨量以上を食べていた

カリフォルニア大学サンタクルズ校の研究者らが大学の食堂の外で学生にツナを食べる量、水銀リスクの知識、毛髪水銀濃度を調べた。毛髪水銀濃度はツナを食べる量と関連があった

Environmental Toxicology and Chemistryに発表。この結果の発表前に非常勤准教授Myra Finkelsteinは食堂の責任者に話して新しくツナの水銀についての情報を提示することになった。

(筆頭著者は日本人のようだが、EPAの参照用量0.1 µg/kg body weight/day超過を問題だというなら是非日本でも同じことを)

 

-アルコールは飲酒者以外にも相当な害を与える

Alcohol causes significant harm to those other than the drinker

1-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/joso-acs062619.php

Journal of Studies on Alcohol and Drugsに発表された新しい研究によると、毎年アメリカの成人の5人に1人は-推定5300万人-誰かの飲酒による害を経験する。内容はハラスメント、財産をダメにされる、身体への暴力、交通事故関連、経済的あるいは家族の問題など。