2021-02-17

[FSA]FSAは初めて国際食品規制分析バーチャル会議を開催する

Food Standards Agency to host first International Food Regulatory Analysis Virtual Conference

9 February 2021

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/food-standards-agency-to-host-first-international-food-regulatory-analysis-virtual-conference

FSAは2021年3月9-10日に初めて食品規制分析に関する国際会議を開催することを発表する。もともと2020年3月の開催予定だったが、COVID-19パンデミックのために延期された。会議にはFSAと、大学、業界、国際機関、世界中の食品規制担当の専門家が参加し、食品が直面する課題に取り組むための最先端の分析と研究を紹介する。参加費は無料。主なトピックスは次の通り。

・食品安全に係わるリスクモデルやデータ解析の適用について

・食品に関連した公衆衛生と消費者利益を保護するための政策介入に、根拠がどのように使われるのか

・リスクを、どのようにコミュニケートすべきなのか

・なぜ食品安全リスクに国際的な相違が生じるのか

・食物アレルギー

・規制遵守を評価するためのツールとして事業者の食品安全文化を評価する上での課題

・COVID-19による世界の食品システムへの影響

・新興リスクにどのように対応するか

・新しい流行と技術(ゲノム編集等)

・規制当局の観点から国際的な規制協力の役割を理解するためのベストプラクティスとケーススタディ

・急速に変化する世界でビジネスコンプライアンスを達成する際に生じる課題と影響

 

[ANSES]子供用ビタミンD:過剰摂取リスクを予防するためにフードサプリメントではなく医薬品を使うこと

Vitamin D for children: use medicines and not food supplements to prevent the risk of overdose

News of 27/01/2021

https://www.anses.fr/en/content/vitamin-d-children-use-medicines-and-not-food-supplements-prevent-risk-overdose

最近幼い子供の間で、ビタミンD強化のフードサプリメントの使用によるビタミンDの過剰摂取の報告が増えている。これらの事例は高カルシウム血症(血中カルシウムが過剰になる)として見つかり、例えば結石症あるいは腎石灰沈着症(腎臓内のカルシウム沈着)のように腎臓に深刻な影響を与える可能性がある。

これに対応し、ANSES、フランス保健製品安全庁 (ANSM)、小児科学協会[1]、国立助産大学及びフランス中毒管理センターは、医療従事者及び保護者に対し、子供特に乳児にビタミンDサプリメントを過剰に与えすぎるリスクを警告している。

このリスクを予防するため、医療従事者及び保護者に対し、以下を求めている:

フードサプリメントでなく医薬品を選ぶこと;

投与量を確認すること(1滴あたりのビタミンDの量を確認すること);

ビタミンDを含む異なる製品と併用しないこと。

ビタミンDとフードサプリメントに関連するリスク

子供にビタミンDサプリメントを使用することはリスクがないわけではない。以下の理由がある:

1滴あたりのビタミンD濃度が非常に高い可能性(最大10,000 IU)があり、年齢に応じた推奨投与量がない場合がある、

医薬品からフードサプリメントへ移行する場合、あるいは他のフードサプリメントへ変更する場合に用量を誤る可能性がある、

異なる濃度/用量で市販される製品が数多くあり、時に同じブランドでも異なる(混乱のリスクにつながる異なる名称の製品、あるいはビタミンDが含まれる製品を併用する場合は用量の蓄積がある)、

他のビタミンのフードサプリメント(例えば、ビタミンKは子供に毎日投与することは推奨されない)あるいは高用量のカルシウム(結石症/腎石灰沈着症のような腎臓の損傷リスクを高める)の存在がある。

すべきこと

医療従事者は

ビタミンDサプリメントはフランスではくる病を予防するために生後数日から推奨されている;ビタミンD補給は骨の成長と石化段階を通して継続されるべきであり、すなわち18歳までである。しかし、フードサプリメント表示を読み違える、あるいは異なるフードサプリメントと併用する場合、高濃度による過剰摂取(一滴にビタミンD含有が500 から10,000 IU)によるリスクがある。それゆえ、ANSESは特に幼い子供にとっては恩恵とリスクの両方の点で、処方者がフードサプリメントでなく医薬品の使用を必ず選ぶことを勧める。処方者はまた保護者と話し合いの上、最適と思われる医薬品を選ぶことが勧められる。

子供向けビタミンDの用量に関する国の勧告は現在更新しているところである。欧州の勧告に従い導入される予定であり、すなわちリスク要因のない0歳から18歳の健康な子供は1日あたり400 IU、リスク要因のある0歳から18歳の健康な子供は1日あたり800 IUである。加えて、ANSSESはまもなく食品からの摂取量を改善するために、ビタミンDを含む更新した食事のガイドラインを発表する予定である。

両親は

ビタミンDは子供の骨の成長に不可欠である。この成長を保証するために、ビタミンDはフランスでは成長と骨化の疾患であるくる病予防のため生後数日から処方される。しかし、ビタミンDの与えすぎは十分でないのと同様に有害になる。

それゆえ、以下が必要である:

子供へ与える用量管理に注意し、腎臓機能に損傷を与える可能性のある過剰摂取を予防するために、ビタミンDを含む異なる製品を併用しないこと;

特に幼い子供には、ビタミンD強化のフードサプリメントでなくビタミンDを含む医薬品の使用を選ぶこと;

子供に原産や組成が保証されず、ビタミンDの過剰摂取により不可逆的な中毒につながる可能性のある製品を毎日与えてはいけない。いかなる場合も、規則に違反している可能性があるので、フードサプリメントはインターネットで購入すべきでない。

詳細

小児科学協会、国立助産大学、フランス中毒管理センター及びANSESが協議で作成した意見書。

https://www.anses.fr/en/system/files/supplementary_notice%20_vitamine_d.pdf

 

[1] SFP:フランス小児協会、SFN:フランス新生児学協会、SFMP:フランス周産期医薬品協会、FFRSP:フランス連邦周産期保健ネットワーク、SFEDP:フランス小児内分泌学及び糖尿病学協会、SNP:小児腎臓学協会、AFPA:外来小児協会、OSCARネットワーク及び稀少カルシウム及びリン疾患のレファレンスセンター

 

[TGA] 連邦裁判所はEvolution Supplements Australiaが広告法に違反したと判決を下す

Federal Court finds Evolution Supplements Australia breached advertising laws

16 February 2021

https://www.tga.gov.au/media-release/federal-court-finds-evolution-supplements-australia-breached-advertising-laws

Evolution Supplements Australia は非合法的にSARMsを含む、処方限定の物質や医薬品を宣伝した。

 

[FSAI] ヒスタミンの可能性のためSuperValuキハダマグロステーキを回収措置

Recall of Two Batches of SuperValu Yellowfin Tuna Steaks Due to Possible Presence of Histamine

Monday, 15 February 2021

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/SVTunapg.html

SuperValuは高濃度のヒスタミンの可能性のため、Signature Tasteキハダマグロステーキの使用期限が16/02/2021と17/02/2021のものを回収措置。製品写真有り。

 

[FSSAI]メディアコーナー

ビタミンD欠乏と戦うためには強化が必要、研究が言う

Vitamin D fortification necessary to fight deficiency, study says

15-Feb-2021

https://www.fssai.gov.in/upload/media/FSSAI_News_Vitamin_Nutra_16_02_2021.pdf

Nutrientsに発表されたオランダの研究が十分な量のビタミンDをとるために必要なオランダ人の食事内容の変更を検討し、現実的でないため強化が必要と結論

(冬に日光が少ないオランダの論文を何故インドが紹介するのか)

 

[RIVM]報告された数字は同じだが、検査数減少のためよくわからない

Reported figures stay the same, but reduced testing obscures spread

02/16/2021

https://www.rivm.nl/en/news/reported-figures-stay-the-same-but-reduced-testing-obscures-spread

2月10-16日の週は悪天候の影響でこれまでより検査した人が少なかった。陽性数は前週と同程度だがUK変異株感染者が増えている

(予防接種の副作用疑いも報告されている。予防接種を受けた後14日以内に死亡した高齢者については35件の報告で、全員が重大な基礎疾患および/または高齢のため脆弱)

 

[IARC]国際小児がんデー2021:世界がん登録開発イニシアチブで小児がんをターゲットにする

International Childhood Cancer Day 2021: Targeting Childhood Cancer through the Global Initiative for Cancer Registry Development (ChildGICR)

https://www.iarc.who.int/featured-news/iccd2021_childgicr/

2月15日の国際小児がんデーに、IARCは子どものがんデータを改善するイニシアチブにスポットライトをあてる

(小児がんのインフォグラフィクス等あり)

 

[ProMED]ボツリヌス症-ウズベキスタン:自家製缶詰トマト、致死

Botulism - Uzbekistan: home canned tomatoes, fatal

2021-02-15

https://promedmail.org/promed-post/?id=8190626

Date: Sat 13 Feb 2021 Source: Outbreak News Today [edited]

2021年2月7日、ウズベキスタン南東サマルカンド地方のBulungur地方医師会感染症部に食中毒の兆候の5人が入院した。ボツリヌス症と診断された。医師の努力にも関わらず20才男性が死亡、残り4人は集中治療中。

予備的データによると、5人は前日患者の一人の家でランチの時に自家製缶詰トマトを食べた

 

[APVMA]オーストラリア連邦裁判所-決定:ある種のスイミングプールとスパ用消毒製品の最終規制決定

Federal Court of Australia – Decision: Final regulatory decisions for certain swimming pool and spa sanitiser products

17 February 2021

https://apvma.gov.au/node/80301

2021年2月17日水曜日にオーストラリア連邦裁判所はAPVMAが2020年7月28日に官報に掲載した過酸化水素とポリヘキサニド塩酸を含むある種のスイミングプールとスパ用消毒製品の認可取り消し決定を破棄した。

この結果、問題の製品は販売され続ける

 

[NASEM]全米科学アカデミーはEPAのTSCA系統的レビュープロセスに変更を推奨

National Academies Recommend Changes to EPA’s TSCA Systematic Review Process

February 16, 2021

https://www.nationalacademies.org/news/2021/02/national-academies-recommend-changes-to-epas-tsca-systematic-review-process

最近のTSCAの変更でEPAは化学物質リスク評価の標準手順を確立し、評価には厳密な期限内に完了することを求められていた。EPAの汚染防止有害物質部(OPPT)は2018年に新しい系統的レビューの詳細を記す「TSCAリスク評価における系統的レビューの採用」という文書を作成し、NASEMの委員会がそれとその他の資料をレビューした。

この報告では、評価を期限内に完了するためのOPPTの課題を認識するものの、OPPTの系統歴レビューは最新の標準方法に従っていないという。改善のために以下のような助言をする:

・OPPTの職員は暴露、環境健康、その他の系統的レビューが採用されている他の分野の新しいツールやアプローチの開発や妥当性評価の分野横断的な現在進行形の努力に参加すべきである。TSCAの評価アプローチは外部の専門家や関係者を受け入れることで利益があるだろう。

・プロセスの問題点の一つは、既存のプロトコールを基にするのではなく完全にオリジナルのハザード評価をしようとするところに由来する。OPPTはNIEHSのOHATやEPAのIRISなどの方法論成分を取り入れることを検討すべきである

・プロセスの文書化が不完全でフォローが困難である。

・「根拠の重み付け」と「系統的レビュー」が互換性のある単語として使われている。根拠の強さについては標準的用語を使うよう強く求める

 

報告書は以下から

The Use of Systematic Review in EPA's Toxic Substances Control Act Risk Evaluations

(2021)

https://www.nap.edu/catalog/25952/the-use-of-systematic-review-in-epas-toxic-substances-control-act-risk-evaluations

 

EPAの反応

EPAは化学物質リスク評価に使われる科学の強化に努力する

EPA Commits to Strengthening Science Used in Chemical Risk Evaluations

02/16/2021

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-commits-strengthening-science-used-chemical-risk-evaluations

有害物質規制法(TSCA)に使われる科学研究の選択とレビューアプローチを精細化することを発表

EPAはNASEMがレビューした系統的レビューアプローチを今は使っていないし今後も使わない。EPAは既に、NASEMの報告書が強く勧めているIRIS計画のアプローチを取り入れたプロトコールの開発を開始している。

 

 

[EU]欧州の子宮頸がん根絶への道についてのウェビナー

Webinar on Europe’s path to eliminating cervical cancer

5 February 2021

https://ec.europa.eu/health/policies/events/ev_20210205_en

プレゼン資料掲載

HPVワクチンを少女には15才までに90%以上、少年にも相当の割合で増加させること、が

(これについては日本が高所得国最低であることがWHOの資料で示されている。マスコミが「活躍」するとCOVID-19ワクチンでもこうなる。高齢者に優先接種する、ということは摂取後に死亡する事例は相当数になるので不安を煽る材料はいくらでも作れる)

 

論文

-パンデミック中に有害飲酒が増加、アリゾナ大学健康科学研究者らが言う

Harmful alcohol use rising during pandemic, UArizona Health Sciences researchers say

16-FEB-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-02/uoah-hau021521.php

Psychiatry Researchに発表された5951人の成人を調べた研究。4月から9月の間にロックダウンを経験した人の有害な飲酒とアルコール依存症の疑いが増加。ロックダウンが無かった人は変化無し。

「何週間も何ヶ月も休み無く家族と協力するのは難しいが、それにアルコールが混ざると家庭内暴力が増える」

 

-JNCCNに発表された国際研究での減量と乳がんについての予期せぬ知見

Unexpected findings on weight loss and breast cancer from international study in JNCCN

16-FEB-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-02/nccn-ufo021621.php

JNCCN--Journal of the National Comprehensive Cancer Networkに発表されたHER2陽性初期乳がん患者のBMIデータを調べた研究。がんと診断された後の2年間に5%体重が減ることはアウトカムの悪さに関連する。同期間に体重が増えることは生存率に影響しない

 

-厳しいCOVID対策への人々の支持は高いが政府への信頼は低い

High public support for strict COVID measures but lower level of trust in gov

16-FEB-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-02/lsoh-hps021621.php

PLOS Oneに発表された、英国のCOVID-19第一波対策についての9000人以上の英国成人のオンライン調査。2020年4月のCOVID-19第一波期間中、政府が人々の行動変容を強制する力を持つことについて支持するが92%なのに、実際に政府がCOVID-19対策をよくやったと考える人は52%で、政府が「常にあるいはほとんど」COVID-19について事実を語っていたと考える人は36%。

(信頼できない政府に強権を与えたい、というのはおかしいので、「信頼できない」のレベルが違うのでは。政府が本気で「粛正」することなんかないと思ってるような。)

 

-研究がパブは効果的にCOVID-19感染リスクを予防できるのかどうか検討する

Study questions whether pubs can effectively prevent COVID-19 transmission risk

15-FEB-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-02/uos-sqw021221.php

Stirling大学が昨年5-8月に、政府の詳細な感染リスク削減対策ガイドラインに従って操業しているロックダウン後に再開した広範な許可施設で行った研究。再開のために物理的あるいは運営上の変更を行っていたがたくさんの懸念の大きいインシデントが観察された。特に酔っている場合には。Journal of Studies on Alcohol and Drugs

(当然のことだがちゃんと観察して記録して公表するのは大事かもしれない。酔っ払いは規則を守れない。)

 

-通勤者は許容できない高濃度の発がん物質を吸入している

Commuters are inhaling unacceptably high levels of carcinogens

15-FEB-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-02/uoc--cai021221.php

カリフォルニアの通勤者はがんと先天障害リスクを増やすレベルの化合物を吸入していることを新しい研究が発見した。Prop. 65リストに載っているベンゼンとホルムアルデヒドを一日あたり最低20分車で通勤しているヒトがどのくらい吸入しているのか計算した。

Environment International

(カリフォルニアの基準をもとに計算するとこのプレスリリースの写真のようにガスマスクして車に乗れということらしい。カリフォルニア大学環境科学部って本気でこういうこと心配してるのかな?社会運動であって実際はそんなに心配してないのではと疑う)

 

Scienceニュース

-腐った食品は嫌い?あなたは病気から守られているかも

Disgusted by spoiled food? You may be protecting yourself from disease

By Ann Gibbons Feb. 15, 2021 ,

https://www.sciencemag.org/news/2021/02/disgusted-spoiled-food-you-may-be-protecting-yourself-disease

オレゴン大学の人類学者Lawrence Sugiyamaによると、エクアドルのアマゾンのShuar族の男性に最も嫌いなのは何かと尋ねると、生の肉を食べること;人糞を踏むこと;「歯のない女性の唾で作った」アルコール飲料chichaを飲むこと、と答えるだろう。Sugiyamaらは熱帯雨林の狩猟採集民属の嫌悪感と健康についての最初の研究で、生や腐った食品を最も嫌うヒトがウイルスや細菌による感染歴が少ないことを発見した。PNAS

 

-野生生物の取引は、保護区でも、種を危険にさらす

Wildlife trade imperils species, even in protected areas

By Elizabeth Pennisi Feb. 15, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/02/wildlife-trade-imperils-species-even-protected-areas

Nature Ecology & Evolutionに発表された新しい解析によると、野生生物の取引は生物多様性に深刻な負の影響がある。

 

-マスクや隔離無しに学校を続けたことがスウェーデンの教師のCOVID-19リスクを2倍にした

Keeping schools open without masks or quarantines doubled Swedish teachers’ COVID-19 risk

By Gretchen VogelFeb. 15, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/02/keeping-schools-open-without-masks-or-quarantines-doubled-swedish-teachers-covid-19

2020年3月に、世界中の学校が閉鎖された中でスウェーデンの子どもたちは9年生まで学校に通い、10-12年生はリモート学習にシフトした。この自然実験を利用してUppsala大学が解析した結果がPNASに発表された。当時スウェーデンの学校では感染対策は比較的緩やかで手を洗うことと可能な場合は距離をとることが推奨されていたがマスクや感染が確認された人の濃厚接触者の隔離は行われていなかった。

2020年3月から6月の間、スウェーデンの中学校の39000人の教師のうちCOVID-19で入院したのは79人で死亡は1人だった。学習がオンラインだったらおそらく33人の入院が予防されただろうと著者は推定している。もしもマスクを加えていたら教師のリスクは下がった可能性が高い、とDuke大学のDanny Benjaminはいう。スウェーデンの研究は「学校がマスクを要求しない場合でも、対面授業に参加している家族のリスクは低いことが示された」という。

 

-暴力的エンタメと攻撃性を関連付けた研究が精査後取り下げられた

Research linking violent entertainment to aggression retracted after scrutiny

By Cathleen O’Grady Feb. 16, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/02/research-linking-violent-entertainment-aggression-retracted-after-scrutiny

重慶Southwest大学の心理学者Qian Zhangらの研究には多くの疑問が提示されていてそのうちいくつかが取り下げられた。

(暴力的ゲームをすると攻撃性が増すというような論文を多数発表)

 

Natureニュース特集

コロナウイルスは定着する-それが意味するもの

The coronavirus is here to stay — here’s what that means

16 FEBRUARY 2021  Nicky Phillips

https://www.nature.com/articles/d41586-021-00396-2

Natureの調査によると多くの科学者はCOVID-19の原因となるウイルスは風土病化するだろうが時間とともに危険性は減ると予想している

昨年の大部分、西オーストラリア州はコロナウイルス-フリーで、パブに集まり、キスやハグをし子どもたちは学校にマスクをしないで通った。厳しい旅行制限と初期の即時ロックダウンと陽性訪問者者のいるホテルの警備により羨ましがられる地位を得た。他の地域では、ワクチンの援助で、ウイルスを排除できるか?

それは美しい夢ではあるがほとんどの科学者は不可能だと考えている。Natureは1月に100人以上のコロナウイルス専門家に根絶可能かどうか尋ねた。ほぼ90%がウイルスは風土病化するだろうと回答した。

(以下長い記事)

 

その他

-SMC UK

食事中フラボノールと認知の試験への専門家の反応

expert reaction to trial on dietary flavanols and cognition

FEBRUARY 15, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-trial-on-dietary-flavanols-and-cognition/

Scientific Reportsに発表された試験がフラボノール摂取の増加と長期エピソード記憶を反映する記憶試験の成績について調べた

Alzheimer’s Research UK研究部長Susan Kohlhass博士

この小規模試験はカカオ豆のフラバノールの短期影響の可能性を強調しているが、我々に必要なのは長期のより規模の大きい試験である。またこの検査での成績の良さが人々の日常生活に意味があるのかどうかもわからない。

研究者らはこの試験の終わりに高フラボノール食のほうがリストを学ぶ検査での成績が良いことを発見しているものの、試験のプライマリーエンドポイントを含む他二つの認知機能試験では関連はなかった。12週間フラボノールサプリメントを使用しても研究者らが同定した脳の領域の血流に影響はなかった。

この試験は認知症を調べたものでは無いのでカカオを多く食べることが認知症に影響するかどうかはわからない。使用したのはカプセルに入ったサプリメントでチョコレートを食べることが良いとは言えない。また研究費の一部はチョコレート製品を作っているsMARS社から出ている。

認知症を予防する確実な方法はないが、健康的なライフスタイルが脳の健康を維持するのに役立つことが研究から示されている。健康的な食事、運動、禁煙、そして血圧と体重を正常に維持することが認知症リスクを減らす。

 

-SMC NZ

Covid-19唾液検査はどう?-専門家の反応

How do the Covid-19 saliva tests stack up? – Expert Reaction

Published: 16 February 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/02/16/how-do-the-covid-19-saliva-tests-stack-up-expert-reaction/

最近の国境を超えた侵入事例を受けて、ニュージーランドでの唾液検査を増やせという要求が高まっている。SMCは専門家にコメントを求めた

・最大の欠点は感度の低さで、ニュージーランドにおいてはたった一人でも見逃せば、根絶戦略に大きな影響が出る。だから広く使われていない

・唾液検査は高頻度に行えば役に立つ可能性がある、資源の割り当てとワークフローが適切に対処できれば

 

オークランドはアラートレベル2にダウン

Auckland jumps down to Alert Level 2 – Expert Reaction

17 February 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/02/17/auckland-jumps-down-to-alert-level-2-expert-reaction/

月曜日まで自宅待機を要請されたPapatoetoe高校コミュニティ(学校に通う生徒とその家族)以外は明日の深夜からレベル2に

(緩和に賛成する人と反対している人と両方の意見。Papatoetoe高校で既存の患者のクラスメイト一人とそのきょうだいの合計2人が感染確認されたため。そのうち一人はマクドナルドで働いていた。他の訪問先含めて公開されている)

 

-学術会議の提言から読み解くマイクロプラスチック問題のからくり

2021.02.14

https://nagaitakashi.net/blog/chemicals/microplastics-1/

永井さん

 

2021-02-15

[EU]RASFF Week 06-2021

警報通知(Alert Notifications)

フランス産有機煎ったゴマ油の2-クロロエタノール (1.3; 1.5 mg/kg)、タイ産オランダ経由缶入りココナッツミルクからのビスフェノールA (286 ng/kg)と環状ビスフェノールAジグリシジルエーテル (1020 µg/kg)の溶出、中国産フランス経由ナイロン製スープ用お玉からの一級芳香族アミンの溶出(0.028 mg/kg)、オランダ産粉末メロンの種子のアフラトキシン(B1 = 7; Tot. = 11,2 µg/kg)、ナイジェリア産ベルギー経由メロンの種子のアフラトキシン(B1 = 79.3 / B1 = 88.2 µg/kg)、ドイツ産ヘンプオイルのテトラヒドロカンナビノール(THC) (16.5 mg/kg)、中国産スペイン経由ナイロン製調理用スプーンからの一級芳香族アミンの溶出(アニリン: 0.006; 4,4'MDA: 0.235 mg/kg)、オンライン販売されている食品サプリメントのビタミンD3高含有、ナイジェリア産ベルギー経由粉末メロンの種子(egusi)のアフラトキシン(B1 = 14; Tot. = 17.1 µg/kg)、イタリア産乾燥イチジクのオクラトキシンA (73.35 µg/kg)、

注意喚起情報(information for attention)

イラン産乾燥リンゴの亜硫酸塩非表示(114 mg/kg)、トルコ産粉末クミンのピロリジジンアルカロイド(27500 µg/kg)、トルコ産グレープフルーツの未承認物質クロルピリホス-メチル(0.11 mg/kg)、フランス産生きたウナギの非ダイオキシン様ポリクロロビフェニル (426 ng/g)、ドイツ産鹿用噛み棒の鉛高含有(71.9 mg/kg)、米国産食品サプリメントの未承認新規食品成分バナバ(Lagerstroemia speciosa)およびオウバク(Phellodendron bark)、コソボ産白トウモロコシ粉のフモニシン(1642 µg/kg)、ベトナム産冷凍バナメイエビのスルファメトキサゾール(157 µg/kg)未承認、スペイン産ブロッコリーのフルアジホップ-p (0.061 mg/kg)、

フォローアップ用情報(information for follow-up)

ロシア産ドイツ経由亜麻仁の未承認物質ハロキシホップ(0.482 mg/kg)、

通関拒否通知(Border Rejections)

トルコ産乾燥イチジクのアフラトキシン(B1 = 31; Tot. = 34 µg/kg;B1 = 16.36; Tot. = 25.5 µg/kg)、スリランカ産チョコレートクリームビスケットの非表示の着色料アゾルビン(E122)とブリリアントブルーFCF(E133)および着色料サンセットイエローFCF(E110)の未承認使用、トルコ産レモンの未承認物質クロルピリホス(0.080 mg/kg)、米国産殻付きピスタチオのアフラトキシン(B1 = 29.3; Tot. = 31 µg/kg)、エジプト産有機ピーナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 18; Tot. = 21 / B1 = 54; Tot. = 60 µg/kg)、中国産クコの実の未承認物質メタミドホス(0.15 mg/kg)、トルコ産マンダリンの未承認物質クロルピリホス(0.16 mg/kg)、パキスタン産トマトケチャップの安息香酸(E210)高含有(1334 mg/kg)および着色料サンセットイエローFCF(E110)と着色料アルラレッドAC(E129)の未承認使用、中国産メタルカップからのクロム(0.22 mg/l)およびマンガン(1.8 mg/l)の溶出、エジプト産殻をとったピーナッツのアフラトキシン(B1 = 201.7; Tot. = 224.6 µg/kg)、トルコ産レモンの未承認物質クロルピリホス-メチル(0.037 mg/kg)、トルコ産シリコーン製子供用食器の揮発性有機化合物(0.83 %)、エジプト産チリグリーンペッパーの未承認物質クロルピリホス-メチル(0.05 mg/kg)およびプロパルギット(0.033 mg/kg)、インド産各種製品の未承認新規食品成分モスビーン(Vigna aconitifolia)、インド産ピスタチオのアフラトキシン(B1 = 9.6; Tot. = 9.8 µg/kg)、エジプト産ピーナッツのアフラトキシン(B1 = 52.6; Tot. = 60.1 µg/kg)、トルコ産オレンジのプロクロラズ(6.016 mg/kg)、中国産緑茶の未承認物質アントラキノン(0.032 mg/kg)、イラン産ピスタチオのアフラトキシン(B1 = 27.8; Tot. = 30.4 µg/kg)、トルコ産レモンのプロクロラズ(1.046 mg/kg)およびピリメタニル(2.246 mg/kg)、カナダ産食品サプリメントの未承認新規食品成分ゴシュユ(Evodia rutaecarpa)、

 

エチレンオキシドの検出:警報通知 9件、注意喚起情報 2件、

 

[TGA] 安全性助言

Resurrection男性用精力剤カプセル

Resurrection Male Sexual Enhancement Capsules

10 February 2021

https://www.tga.gov.au/alert/resurrection-male-sexual-enhancement-capsules

TGAは製品にシルデナフィル、タダラフィル及びジピロンの表示されない成分を検出する。製品写真あり。

 

[SFA] シンガポール:逆境に打ち勝つ食糧安全保障

Singapore: food security despite the odds

10 February 2021

https://www.sfa.gov.sg/food-for-thought/article/detail/singapore-food-security-despite-the-odds

シンガポール食品庁は食糧安全保障のために、「3つの食品バスケット」食品供給源を多様化させ、国内で栽培し、海外で栽培するという戦略を採用する。

シンガポールは資源の少ない小さな都市国家で、90%以上の食品を輸入している。COVID-19パンデミックは食糧安全保障を守ることの必要性をさらに強めた。「3つの食品バスケット」戦略によって長期的食糧安全保障のために能動的に対応する。

・産地の多様化がカギ

特定の産地に過剰に依存しないこと

・国産:重要な緩衝

都市で食糧を生産する革新のフロンティア

(以下建物の屋上での栽培やハイテクの採用などの事例略)

 

[ヘルスカナダ] Galena Pharm Inc.の未承認の注射剤や他の健康製品は深刻な健康リスクを引き起こす可能性がある

Unauthorized injectables and other health products from Galena Pharm Inc. pharmacy may pose serious health risks

February 12, 2021

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2021/75003a-eng.php

ヘルスカナダはGalena Pharm Inc.が調合販売する未承認の健康製品が深刻な健康リスクを引き起こす可能性があると警告している。製品は注射や吸入またはカプセルや座薬投与で使用するビタミン、ミネラル、アミノ酸製品及び自然療法のがん治療製品やそのほかの治療製品を含む。

 

[FDA] タバコ包装と広告の計画提案(改訂)

Submission of Plans for Cigarette Packages and Cigarette Advertisements (Revised)

02/12/2021

https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/submission-plans-cigarette-packages-and-cigarette-advertisements-revised

「タバコ包装と広告求められる警告文」のガイダンス最終規則の発効日が2022年1月14日に延期された。

 

- タバコ包装と広告に求められる警告文:小規模事業者向けコンプライアンスガイド(改訂)

Required Warnings for Cigarette Packages and Advertisements: Small Entity Compliance Guide (Revised)

02/12/2021

https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/required-warnings-cigarette-packages-and-advertisements-small-entity-compliance-guide-revised

 

[FDA] FDAは食品トレーサビリティ公聴会の資料を公表、サプライチェーンの例を含む

FDA Publishes Materials from Food Traceability Public Meetings, including Supply Chain Example

February 12, 2021

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-publishes-materials-food-traceability-public-meetings-including-supply-chain-example

以下のサイトから

Public Meetings to Discuss the FSMA Proposed Rule for Requirements for Additional Traceability Records for Certain Foods

DECEMBER 2, 2020

https://www.fda.gov/food/workshops-meetings-webinars-food-and-dietary-supplements/public-meetings-discuss-fsma-proposed-rule-requirements-additional-traceability-records-certain

 

[MHRA]新しいパートナーシップは妊娠および授乳中の女性に医薬品についての明確で一貫した根拠に基づいたガイダンスを約束する

New partnership pledges clear and consistent evidence-based guidance on medicines for pregnant and breastfeeding women

11 January 2021

https://www.gov.uk/government/news/new-partnership-pledges-clear-and-consistent-evidence-based-guidance-on-medicines-for-pregnant-and-breastfeeding-women--2

16団体が「妊娠と授乳中のより安全な医薬品コンソーシアム」を作り、妊娠および授乳中の女性向けの情報を改善する

(とにかく薬はダメと思い込んでいる人が結構いる。サプリに警戒して欲しい)

 

[FAO]2021年イエメンの5才以下の子どもの半分が急性栄養不良に脅かされている:国連

Acute malnutrition threatens half of children under five in Yemen in 2021: UN

12 February 2021

http://www.fao.org/news/story/en/item/1373888/icode/

FAOが本日公表した統合食糧安全保障相分類(IPC)急性栄養不良報告書の数字

 

[CDC]記者会見議事録:COVID-19について更新

Transcript: CDC Update on COVID-19

Friday, February 12, 2021

https://www.cdc.gov/media/releases/2021/t0212-cdc-update-covid-19.html

K-12学校ガイダンス更新について。学校再開を求める。教育を続けることはみんなで果たすべき責任である

 

-6大学で観察されたフェイスマスクの使用-米国、2020年9-11月

Observed Face Mask Use at Six Universities — United States, September–November 2020 (Early Release February 5, 2021)

Weekly / February 12, 2021 / 70(6);208–211

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/70/wr/mm7006e1.htm?s_cid=mm7006e1_w

マスクを義務化している大学のマスク使用率の調査。

屋内で観察された人の91.7%はマスクを正しく着けていた

 

[ProMED]食中毒-インド(第3報):(マドヤ・パラデシュ)致死

Foodborne illness - India (03): (MP) fatal

2021-02-14

https://promedmail.org/promed-post/?id=8190795

Date: Sat 13 Feb 2021 Source: FP News Service [edited]

2021年2月13日(土)、Dhar地方で疑わしいトディ・ドリンク(アルコールに砂糖やハーブを加えたもの)を飲んだあと1人死亡9人が病気になった。犠牲者は飲み物にヘンな味がしたという。症状は下痢、嘔吐、めまい等

 

[FSA]blog

-科学評議会の3年に一回の報告書とそれがどのようにして我々の仕事を導くか

The Science Council's Triennial Report and how it guides our work

Professor Robin May, Chief Scientific Adviser, Posted on:5 February 2021

https://food.blog.gov.uk/2021/02/05/the-science-councils-triennial-report-and-how-it-guides-our-work/

 

科学評議会の3年に一回の報告書

Science Council triennial report 2017-2020

February 2021

https://science-council.food.gov.uk/sites/default/files/2021-02/FSA%20Science%20Council%20Triennial%20Report%20-%20April%202017%20-%20March%202020.pdf

科学評議会はFSAを支える科学助言委員会ネットワークの一部で、FSAの理事会や高官チームに目的を果たすための科学の使用についての戦略的知見や課題の助言を提供する

 

-科学における女性と女児の国際デー-個人的物語

International Day of Women and Girls in Science - A personal story

Amie Adkin, Head of Risk Assessment, Posted on:11 February 2021

https://food.blog.gov.uk/2021/02/11/international-day-of-women-and-girls-in-science-a-personal-story/

Imperial College London で植物生物学と生化学工学を学んだAmie Adkinの最初のリスク評価の経験は2001年口蹄疫の流行。特別休暇やパートタイム等を使って二人の子どもを育てながらキャリアを続けリスク評価部長に。

 

[ASA]オンラインで子どもたちを守る:2020年第4四半期オンラインモニタリング結果

Protecting children online: our online monitoring results for Q4 2020

ASA News 11 Feb 2021

https://www.asa.org.uk/news/protecting-children-online-our-online-monitoring-results-for-q4-2020.html

子ども用オンラインメディアに現れた年齢制限広告の報告についての報告。ギャンブル、アルコール、電子タバコ、減量用製品、脂肪砂糖塩の多い食品(HFSS)の広告。違反件数は全体としては少ない(47件)が最も多かったのはHFSS

 

論文

-過去30日間になんらかのダイエタリーサプリメントを摂取した20才以上の成人の割合、性および家庭収入別—NHANES,米国, 2017–2018

Percentage of Adults Aged ≥20 Years Who Had Taken Any Dietary Supplement in the Past 30 Days, by Sex and Family Income — National Health and Nutrition Examination Survey, United States, 2017–2018

January 8, 2021

https://ods.od.nih.gov/About/Staff_Publications.aspx

 

-THE LANCET

インド医師会がハンガーストライキ

Indian Medical Association launches hunger strike

Dinesh C Sharma

THE LANCET WORLD REPORT| VOLUME 397, ISSUE 10274, P567, FEBRUARY 13, 2021

アーユルベーダプラクティショナーに外科訓練を認める新しい規制への抗議としてハンガーストライキリレーが行われている

このストライキはいくつかの抗議の一環で、2020年12月11日には緊急でない医療を一日停止した。2020年11月に導入された新しい規則はアーユルベーダのプラクティショナーが訓練後に58の外科手術をできるようにするもの。

(医師に頑張れと言いたいところだが抗議をしている写真のマスクの使い方が気になって)

 

タンザニアはCOVID-19ワクチンを拒否する

Tanzania refuses COVID-19 vaccines

Munyaradzi Makoni

THE LANCET WORLD REPORT| VOLUME 397, ISSUE 10274, P566, FEBRUARY 13, 2021

政府の役人がCOVID-19ワクチンを却下して根拠のないレメディを推進

2021年2月2日、タンザニアの首都ドドマで保健大臣がタンザニアは「COVID-19ワクチンを受け入れる予定はない」と発表した。このメッセージはJohn Magufuli大統領が海外産のワクチンに根拠を示すことなく疑いを表明して数日後のことである。保健大臣Dorothy Gwajimaは記者会見で「我々はそれらのワクチンの安全性が臨床的に証明されたとは思っていない」とマスク無しの役人を脇にして語った。そしてカメラを前にGwajimaと役人たちはショウガとニンニクとレモンを含むハーブ調合物を飲み、ハーブの蒸気を吸入し、それらをウイルスを殺すナチュラルな方法だと薦めた。さらにGwajimaはジャーナリストたちにCOVID-19やその他の病気について公式でない数値を報道しないよう警告した。

タンザニアのCOVID-19対応は悲惨なものである

(以下略。患者数等は4月以降報告していないのでわからない。「神の介入のおかげでCOVID-19-free」を宣言している。)

 

オフライン:ロックダウンから抜け出す道

Offline: The path out of lockdown

Richard Horton

THE LANCET COMMENT VOLUME 397, ISSUE 10274, P565, FEBRUARY 13, 2021

(最後のみ。ゼロコロナ提案を幻想だとする意見の紹介から始まって)

我々の社会は多くの病気による死亡を普通のこととしてきた。何故COVID-19だけ特別にしなければならないのか?イングランドではインフルエンザの死亡は年により数千から3万まで変動する。政治家が答えなければならない質問は:どのくらいの数のCOVID-19死を受け入れるのか?そしてその答えを人々は信用するのか?

 

-Scienceニュース

「常に政治があった」WHOの任務の主任がCOVID-19の起源を探る中国への旅を振り返る

'Politics was always in the room.' WHO mission chief reflects on China trip seeking COVID-19’s origin

By Kai KupferschmidtFeb. 14, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/02/politics-was-always-room-who-mission-chief-reflects-china-trip-seeking-covid-19-s

COVID-19の起源を探る中国でのWHOのミッションは多難な始まりだったので中国出国もスムーズではなかったのは驚くに値しない。2月9日の武漢でのミッション要約記者会見は中国では賞賛され海外では批判された。記者会見で主任のPeter Ben Embarekとチームの一員Marion Koopmansは4週間の調査任務への中国の協力を賞賛しSARS-CoV-2が中国のラボ由来である可能性は極めて低くこれ以上それについては調査しないと言った。しかし世界のどこかから冷凍食品として武漢に到着したという中国メディアが盛んに宣伝しているルートの可能性は残した。

ジャーナリストや科学者の一部はこれを中国の二重の勝利と呼び、ラボ由来説却下の根拠を要求した。2月12日にはTedros Adhanom Ghebreyesus WHO事務局長が「全ての仮説はまだ残っている」と言って公の場でチームに異論を唱えた。一方でWHOのチームの中には例えば初期の患者のデータなど、ある種のデータにはアクセスできなかったことを残念に思うメンバーもいると報道されている。WHOは早ければ来週にも要約報告を公表する予定で、フルレポートはその後になるだろう。

ScienceはBen Embarekに土曜日にビデオインタビューした。そのQ & A。

この調査はWHO単独ではなく中国との合同である、「極めてありそうにないextremely unlikely」は「可能性は排除できるruled out」ではない、常に30-60人の中国人(科学者でも公衆衛生部署でもない人がたくさん)と一緒だった、中国は2020年に冷凍食品を140万件も調べて僅かしか検出していない、記者会見は中国の勝利だとは思わない、等

(中国がどういう国かを考えて情報を読むべき。とりあえず冷凍食品にウイルスがついていることは極めて希なことはわかった)

 

その他

-CFIはFDAに消費者をホメオパシーの疑似科学から守るように強く求める

CFI Urges FDA To Protect Consumers From Homeopathic Pseudoscience

February 5, 2021

https://centerforinquiry.org/press_releases/cfi-urges-fda-to-protect-consumers-from-homeopathic-pseudoscience/

本日CFIはBiden大統領のFDA長官候補Janet Woodcock博士にホメオパシーへの対策をとって消費者をこの効果の無いニセ医学から守るように強く求めた。

「ホメオパシーは効果が無い」とCFIのNick Little法務部長は言う。「全ての科学研究がホメオパシーは役にたたないことを発見している。ホメオパシーの製造業者も販売業者もそれを知っている。FDAも知っている。なのにアメリカ人は騙されて毎年何十億ドルもこの価値のない疑似科学製品に使い続けている」

文書

https://centerforinquiry.org/wp-content/uploads/2021/02/FDA-Homeopathy-Letter.pdf

(薬局で医薬品の隣に並べられているホメオパシー製品の写真あり)

 

-SMC UK

肥満治療薬セマグルチドを調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at drug for treating obesity, semaglutide

FEBRUARY 10, 2021

http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-drug-for-treating-obesity-semaglutide/

NEJMに肥満治療のためにセマグルチドを使うことについて調べた研究が発表された

Oxford大学ヒト代謝名誉教授Keith Frayn教授

減量に役立つ医薬品を見つけようとする試みには長い歴史がある。多くの医薬品が試験されたが、多くは効果の少なさや副作用のために取りやめになった。この研究では安全に使われてきた実績のある2型糖尿病治療薬によって意味のある減量が示された。代謝指標の改善は印象的であるが概ね減量で予想されるものである。今後体重が維持されるのかについてのデータを集めることが重要である

King’s College London栄養と食事名誉教授Tom Sanders教授

これは重度肥満患者での注意深く行われた研究である。欠点はこの薬が毎週皮下注射が必要でよくある副作用が吐き気と下痢であることである。消化管疾患もよく見られる。この研究では投与群で体重が減っているが治療を止めたらどうなるかはわからない。問題は体重減のあとの再びの増加を予防することである。重症肥満患者では迅速に体重を減らすこのような薬は有用である可能性があるが、特効薬ではなく、運動と食事による行動変化を促すことはまだ必要である。

London School of Hygiene and Tropical Medicine医療統計准教授Baptiste Leurent博士

この研究は肥満成人に週に一回セマグルチドを注射するRCTで、約2000人が参加した。結果は印象的で、1年後、セマグルチド群は15kg、対照群は3kg体重が減った。この知見に疑いはない。減量試験の困難な課題は参加者全員のフォローアップであるがこの試験は90%をフォローできていてとても良い。

しかしいくつか治療に関連する副作用が報告されていて、消化器障害であり監視が必要である。また治療を止めた後で何がおこるかも知りたい。マグルチドは肥満対策のゲームチェンジャーになるかもしれない

Lancaster大学代謝医学准教授健康医学部、副学部長(研究)Jennifer Logue博士

この研究では強力な効果がみられ、耐容性はリーズナブル(副作用のため中止したのが4.5%)で肥満治療の大きなギャップを埋める。現行の肥満治療は5%の減量を目指していて手術(20%以上減量)以外に有効な手段がない。多くの人は手術を受けたくなく、アクセスは制限されている。この医薬品は追加の治療手段を提供する

ARU上級生理学講師Simon Cork博士

Cambridge大学MRC代謝疾患ユニット部長Sir Stephen O’Rahilly MD FRS FmedSci教授

Glasgow大学代謝医学教授Naveed Sattar教授

Aston大学医学部登録栄養士でティーチングフェローDuane Mellor博士

Reading大学健康心理学者Amelia Hollywood博士

(略。概ね歓迎。これ実際に効果があると止められなくなるような

自宅で完結?手軽に痩せられる?痩身をうたうオンライン美容医療にご注意!-糖尿病治療薬を痩身目的で消費者に自己注射させるケースがみられます-

http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20200903_1.html

 

-SMC NZ

オークランドは今夜アラートレベル3に入る-専門家の反応

Auckland to enter Alert Level 3 tonight – Expert Reaction

Published: 14 February 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/02/14/auckland-to-enter-alert-level-3-tonight-expert-reaction/

ニュージーランドは南オークランドで最近検出された3例の地域症例への対応として今夜COVID-19警戒レベルに入る。

オークランドはアラートレベル3、その他はアラートレベル2。3日間

(陽性は父母と娘の家族三人。4人家族全員が隔離施設に移されて隔離されている

家族の職業から感染源はおそらく国際便の洗濯物と疑われているがまだ確認できないので市中感染として扱う。海外で感染力の強い変異株が報告されているのでより厳しく予防的に対処するのが正しい、という意見のみ。もしこれが海外由来なら国境制限の失敗は11回目とのこと)

2021-02-12

[FSAI] 竹由来物を含むプラスチック食品接触物質

Plastic Food Contact Materials Containing Substances Derived from Bamboo

4/2/2021

https://www.fsai.ie/faq/bamboo_contact_materials.html

プラスチック食品接触物質とは?

プラスチック食品接触物質とは、食品と接触することを意図した、既に食品と接触している、あるいは通常または予見可能な使用条件下で食品と接触したりその成分を食品に移す可能性のあるプラスチック素材のことである。例えば、ラップフィルム、プラスチックフォーク、ジプロックの袋、サンドイッチの箱、調理済み食品のトレー、飲料ボトル、菓子の包み紙など。

 

竹材を含むプラスチック食品接触物質はアイルランドに輸入・販売できる?

いいえ、竹繊維や他の竹材を含むプラスチック食品接触物質のアイルランドでの販売・輸入は許可されていない。

 

竹を含むプラスチック食品接触物質がアイルランドに輸入・販売されることが許可されない理由は?

細かくした竹や竹の粉末などの竹由来物は現在、食品と接触することを意図したプラスチック物質に関するEU規則No. 10/2011でプラスチック食品接触物質での使用は認可されていない。使用が許可されているのはEU規則No. 10/2011付属文書Ⅰで認可されているEUリストに含まれる1物質だけである。

2020年6月に発表された食品と接触する物質に関する専門家作業グループの議論の要約で、竹由来未承認添加物がポリマーに使用されるとき、生じた素材はプラスチックで、プラスチック食品接触物質としてEU市場で販売される場合、EU規則No 10/2011に準拠しないと結論された。

 

添加物として竹材を使用しているプラスチック食品接触物質はどのようなもの?

未承認竹材を添加物として使った広範なプラスチック食品接触物質がアイルランドを含む欧州連合(EU)域で確認されている。一般的に確認されている製品には、コーヒーカップなどの再利用可能な飲料カップ、子供用食器とカトラリー、お弁当箱、まな板が含まれている。

 

製造業者がプラスチック食品接触物質に竹材を添加する理由は?

竹や他の植物ベースの物質は製品中のプラスチック量を減らすために繊維としてプラスチックに加えられている。場合によっては、これらのプラスチック製品は「生分解性」「エコフレンドリー」「オーガニック」「天然」と表示されて販売されており、「100%竹」という場合さえあり、製品の本質を反映していない。それらの商品名および/または説明は時にはこのマーケティングアプローチを支えるのに使用されることもあり、それらがプラスチック製だとすぐにはわからない。

 

竹材を含むプラスチック食品接触物質と関連するリスクは何?

プラスチック食品接触物質に使われる全ての物質には、それらを使用する製造業者が準拠しなければならない、安全性、使用制限、その安全性に関するその他事項を決めるために欧州食品安全機関(EFSA)が実施する認可のためのリスク評価が必要である。竹粉末や他の竹材がEFSAに評価あるいは認可されていないため、正確なリスクはわからない。だが、一部のEU諸国は、未承認の竹材がプラスチック食品接触物質に使用されている、多量のホルムアルデヒドやメラミンなどの化学物質の溶出が確認されていると報告している。

EU規則No. 10/2011はプラスチック食品接触物質に超過してはならないホルムアルデヒドやメラミンの溶出制限を定めている。更に、中国や香港からEUへのポリアミドやメラミンプラスチック製の台所製品の輸入には、特定の条件と詳細な手順がある。中でも、ホルムアルデヒドや一級芳香族アミンの溶出を含む特定の条件や詳細手順は、EU規則284/2011で概説されている。

 

プラスチックを含まない竹だけで作られた食品接触物質は、食品接触物質として輸入・販売できる?

はい、竹だけでできていてプラスチックを含まない食品接触物質のアイルランドでの輸入・販売は許可されている。しかしながら、これらの食品接触物質の輸入業者や小売業者は、食品と接触することを意図した物質に関するEU規則1935/2004や、食品と接触することを意図した物質のための優良製造規範に関するEU規則No. 2023/2006に従って、文書と書類が輸入や販売の出どころと適合性を証明することが出来ることを確認しなければならない。

EU規則No. 1935/2004の枠組みの根底にある原則は、食品と直接あるいは間接的に接触することを意図したあらゆる素材や品は、物質が十分な量で食品に移行されることにより、ヒトの健康が危険にさらされたり、食品の組成に容認できない変化や官能特性の劣化をもたらされたりすることを防ぐために、十分に不活性でなければならない。

 

もしもアイルランドに竹を含むプラスチック食品接触物質が輸入されたら?

これらの製品は入港を拒否され、輸入業者から供給業者に返却する必要がある。

 

竹を含むプラスチック食品接触物質が既にアイルランドにあり、だが販売されていない場合は?

これらの製品はアイルランドで販売されてはならず、輸入業者から供給業者に返却しなければならない。

 

竹を含むプラスチック食品接触物質が現在アイルランドで販売されていたら?

これらの製品はアイルランドで販売されてはならず、小売業者は販売から回収する必要がある。製品の回収に関するガイドラインは、FSAIガイダンスノートNo.10製品リコールとトレーサビリティ(改訂3)にある。

 

竹を含むプラスチック食品接触物質がアイルランドで販売を継続された場合は?

これらの製品はアイルランドで販売されてはならず、それらが小売業者など企業に販売を回収されなければ、必要に応じて適切な施行措置が取られることになる。

 

竹を含むプラスチック食品接触物質が既に消費者に購入されている場合は?

消費者はこれらの製品を使って飲食するのをやめるよう助言される。

 

企業管理者はEU規則No. 10/2011の認可物質のリストに竹材を追加する申請はできる?

はい、しかしながら、あらゆるプラスチック食品接触物質で使用する前に、販売に先立って、企業および/または管理者はその物質の認可の申請をしなければならない。

 

企業管理者はどのようにこの申請を行うのか?

プラスチック製品に竹材を使用したい企業管理者は、欧州食品安全機関(EFSA)が提供しているガイダンスにしたがって書類を準備する。申請者が作成した書類はその後アイルラン食品安全庁(FSAI)にこのeメールアドレスfcm@fsai.ieで送られることになっている

その後FSAIはその文書を、物質のリスク評価を行うEFSAに送る。欧州委員会の方針で、竹材や他の植物ベースの繊維の認可は、ケースバイケースで申請しなければならない。

この物質のEFSAのリスク評価が肯定的であれば、申請は欧州委員会(EC)に進む。ECと加盟国間の審議後に、その物質はEU規則No 10/2011付属文書Ⅰの物質リストの改訂を通じて認可することができる。いったん認可されると、その物質は認可に設定された制限に従って、これらの製品を製造するあらゆる企業で使用できる。

申請及び認可工程の詳細情報と手順は欧州委員会やEFSAのウェブサイト参照。

一般的なeラーニングトレーニングモジュールを含む食品と接触する物質に関する一般的な詳細情報は、FSAIのウェブサイト参照。

 

[EFSA]意見等

-参考期間2014–2016年と2016–2018年の残留農薬への累積食事暴露の比較

Comparison of cumulative dietary exposure to pesticide residues for the reference periods 2014–2016 and 2016–2018

EFSA Journal 2021;19(2):6394 8 February 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6394

甲状腺に慢性影響のある農薬と神経系に急性影響のある農薬に遡及的食事暴露評価が行われた。暴露評価は2016, 2017 ,2018年の公的農薬モニタリングプログラムで加盟国が収集したモニタリングデータを用いて行われた。二次元確率モデルを用いて10集団の消費者(すなわち、様々な国々の様々な年齢集団から)の暴露推定量が得られた。結果は以前2014, 2015,2016年に得られたものと比較され、暴露は時間が経過しても大幅に変化しなかった。だが、特定食品の1つの農薬にサンプリングの不確実性の増加が確認された。そのため、累積リスク評価を開始する前に、サンプリングの不確実性を削減し潜在的な問題を予測するための戦略が推奨された。

 

-残留農薬による慢性的なアセチルコリンエステラーゼ阻害の累積食事リスク評価

Cumulative dietary risk assessment of chronic acetylcholinesterase inhibition by residues of pesticides

EFSA Journal 2021;19(2):6392 10 February 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6392

慢性的なアセチルコリンエステラーゼの阻害に残留農薬への食事暴露の遡及的累積リスク評価が実施された。この評価で検討された農薬は、神経系への影響のため、農薬の累積評価グループ設定に関する以前の科学的報告書で同定され特徴を記されている。この暴露評価は2016, 2017, 2018年の公的農薬モニタリングプログラムで加盟国が収集したモニタリングデータや、国や年齢の異なる10の消費者集団の個別の食品摂取データを使用した。暴露推定量はSAS®ソフトウェアで実施した二次元確率モデルで得た。累積リスクキャラクタリゼーションは専門家の知識の引き出しに基づく不確実性分析で支持された。10集団それぞれについて、アセチルコリンエステラーゼの慢性的な阻害に寄与する農薬への累積暴露は、リスク管理者が設定した規制上の考慮事項の閾値を超えないことが様々な程度の確実性で結論づけられている。

 

-アブラナ科の葉菜のジフェノコナゾールの既存MRLsの改訂

Modification of the existing maximum residue levels for difenoconazole in leafy brassica

EFSA Journal 2021;19(2):6407 9 February 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6407

EC規則No 396/2005条項に従って、申請者Syngenta Crop Protection AG社は、アブラナ科の葉菜のグループに属する作物のジフェノコナゾールの既存の最大残留基準(MRLs)を改訂するために、オランダの国立管轄機関に要請を提出した。提出されたこの要請を支持するデータは、アブラナ科の葉菜のMRL提案を導出するのに十分だとわかった。妥当性が確認されたLOQ 0.01 mg/kgで検討中の植物本体のジフェノコナゾールの残留物を管理するのに、また、肉の筋肉、脂肪、肝臓、腎臓、卵には妥当性が確認されたLOQ 0.01 mg/kgで、牛乳には妥当性が確認されたLOQ 0.005 mg/kgで、動物本体のジフェノコナゾールと代謝物質CGA205375のための、利用可能な執行のための分析法が得られた。リスク評価結果に基づきEFSAは、この申請で評価された作物には、報告された農業規範によるジフェノコナゾールの使用から生じる残留物の短期摂取は消費者の健康リスクになりそうもないと結論した。代謝物質CGA205375の毒性や、EUのすべての既存のジフェノコナゾールの使用に関する情報不足に関連する不確実性の影響を受けているため、意図した既存のジフェノコナゾールの使用に長期的な消費者摂取の懸念を除外することはできない。概して、このリスク評価は植物のジフェノコナゾールの4つの立体異性体の可能性のある優先的な代謝/分解についての確認データの提出を待つ間、暫定的と見なされ、不足しているデータが得られたときに再検討する必要がある。さらに、この申請は、TDMsの評価のためにリスク管理者が承認した新戦略の申請日である2019年9月以前に提出されたため、この評価はトリアゾール系殺菌剤グループに属する農薬に生成される可能性があるトリアゾール誘導体代謝物(TDMs)を考慮していない。

 

-キャベツ、ジャガイモ、ツゲ属の殺虫剤およびすべての食用/非食用作物の軟体動物駆除剤として植物保護に使用されるカフェインの認可のための基本物質申請に関する加盟国とEFSAの協議結果

Outcome of the consultation with Member States and EFSA on the basic substance application for approval of caffeine to be used in plant protection as insecticide in cabbage, potatoes and buxus and as molluscicide in all edible and non‐edible crops

9 February 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6423

EFSAが協議結果をまとめ、個別に受け取ったコメントに関するEFSAの科学的見解を提示した。

 

[EU]査察報告

管理団体―エジプトのオーガニック生産基準の認定管理団体による実践と管理手段

Control Body 2020-7038―implementation by a recognised control body of its organic production standards and control measures in Egypt

11/02/2021

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4335

2020年9月14~29日までエジプトの認定管理団体が適用したオーガニック生産基準と管理手段を評価するための査察。COVID-19パンデミックのため、この査察は文書交換とビデオ会議によりリモートで実施された。管理団体には適切な管理システムがある。執行措置は統一され、EU輸出用オーガニック製品の認定は生産データの包括的な検証に基づいており、違反は適切に処理されている。リスクベースの計画とサンプリング手順にいくつか弱点が確認された。

 

[ASA]ASA裁定

ASA Ruling on The Detox Clinic Ltd

10 February 2021

https://www.asa.org.uk/rulings/the-detox-clinic-ltd-g20-1071587-the-detox-clinic-ltd.html

デトックスクリニックのウェブサイトでのオゾンでCOVID-19に打ち克つ、大腸洗浄が過敏性腸症候群に役立つといった宣伝に対する苦情申し立て。個人の体験があるとか治療“treat”とは言っていないと主張したがASAは広告基準違反と判断

 

[FSSAI]India@75(インド独立75周年)に向かってもう一歩:2022年までにトランス脂肪酸無しに

Another step towards - India@75: Freedom from trans fats by 2022

February 08, 2021

https://www.fssai.gov.in/upload/press_release/2021/02/6023b317a99acPress_Release_Trans_Fat_10_02_2021.pdf

・2021年1月から全ての油脂の工業由来TFAを3%以下に、2020年1月からは2%以下に

・「工業由来トランス脂肪酸(iTFAs)」の定義は 単価および非共役多価不飽和脂肪酸の全ての二重結合のトランス幾何異性体。乳製品、肉、魚およびそれら由来製品のトランス脂肪酸を除外。

(この定義だと識別できないような)

 

[USDA]テキサスの野生動物展示のクーガーのCOVID-19の確認

APHIS

Confirmation of COVID-19 in a Cougar at a Wild Animal Exhibitor in Texas

Feb 10, 2021

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/sa_by_date/sa-2021/sa-02/sars-cov-2-texas-cougar

米国でクーガーが陽性確認されたのは初めて。同じ施設の虎一頭も陽性

ヒトから感染したと疑われている

 

[WHO]ヒトへの発がんハザードを同定するIARCモノグラフのウェビナー:根拠の統合方法の近代化と将来の評価の優先順位

Webinar on the IARC Monographs on the Identification of Carcinogenic Hazards to Humans: Modernized methods for evidence integration, and priorities for future evaluations

16 February 2021

https://www.who.int/news-room/events/detail/2021/02/16/default-calendar/webinar-on-the-iarc-monographs-on-the-identification-of-carcinogenic-hazards-to-humans-modernized-methods-for-evidence-integration-and-priorities-for-future-evaluations

 

[EPA]EPAはアスベスト、パート1:クリソタイルアスベストのリスク管理規則について小規模事業者から意見募集

EPA Seeks Small Businesses Input on Risk Management Rulemaking for Asbestos, Part 1: Chrysotile Asbestos

02/11/2021

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-seeks-small-businesses-input-risk-management-rulemaking-asbestos-part-1-chrysotile

EPAは2020年12月に「アスベスト、パート1:クリソタイルアスベスト」の最終リスク評価を発表した。そして次にリスク管理段階に進む。

 

リスク評価は以下

Final Risk Evaluation for Asbestos, Part 1: Chrysotile Asbestos

https://www.epa.gov/assessing-and-managing-chemicals-under-tsca/final-risk-evaluation-asbestos-part-1-chrysotile

(職業暴露のベンチマークはがんにより1万人に一人死亡(10-4)、消費者や近傍にいる人では100万人に一人死亡(10-6)。消費者の暴露シナリオは屋内でDIYで乗り物のブレーキやガスケットを触る、等)

 

[EPA]EPAはアマゾンに農薬の違法販売を中止するよう命令

EPA orders Amazon to halt illegal pesticides sales

02/09/2021

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-orders-amazon-halt-illegal-pesticides-sales

EPAのシアトルオフィスは、Amazon.comに対して、ウイルスから守ると宣伝する複数の製品を含む、危険な可能性のある、あるいは効果の無い無登録農薬および農薬装置を違法で誤解を招く宣伝文句で販売することを止めるよう命令した。

この対応は2020年6月6日の約30製品に対する命令にさらに70製品を加えるものである。

追加された製品のリスト

https://www.epa.gov/sites/production/files/2021-02/documents/amazonservicesllc-2bamendedattachmenta.pdf

(アルコールフリー消毒剤とかオールナチュラル過酸化水素とか塩素系殺菌剤とかいつものTOAMIT Cardwith Neck Strap(ウイルスシャットアウト)とか)

 

論文

-植物ベースの食事と骨の健康:適切なカルシウムとビタミンDの摂取を確保すべき

Plant-based diet and bone health: adequate calcium and vitamin D intakes should be ensured

10-FEB-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-02/uoh-pda021021.php

ヘルシンキ大学の行った研究で、136人の成人を12週間3種類の食事のうちの一つに従ってもらった。一つは総タンパク質のうち70%が動物タンパク質、もう一つは50%、3番目は30%が動物タンパク質で70%が植物タンパク質。動物タンパク質としては赤白両方の肉と乳製品、植物タンパク質は各種豆やナッツ、種子、穀物由来。魚と卵の量は全ての食事で同じ。動物タンパク質を植物タンパク質に置き換えた場合、骨の吸収と形成の両方が増加し、長期的には骨の健康に悪い可能性がある。従って植物ベースの食生活にする場合には骨の健康のために適切なカルシウムとビタミンDの摂取を確保すべきである

The Journal of Nutrition

 

-猫が野生生物を殺さないようにするのに肉を多くしてよく遊んでやることが役に立つ

To help keep cats from killing wildlife, add more meat and play to their day

11-FEB-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-02/cp-thk020321.php

Current Biologyに発表されたExeter大学の環境と持続可能性研究所のRobbie McDonald博士らの研究。猫は屋内飼いが確実だが、猫の福祉を考えて非侵襲的で制限しない方法を探るためイングランドの219家庭335匹の猫で研究。一部のキャットフードは大豆プロテインを使っているが動物由来の肉を増やすことが役に立つ

(共著者に獣医はいないようだが。猫は屋内飼い一択。自由に動き回れることが動物の福祉、という欧州の思想が余計な問題を作り出しているだけのような。猫にビーガン食とかも。欧州の言う「正義」が人類の正義だというのは違うだろう)

 

-The Lancet:新しい報告はTrump政権の健康を損なう政策の壊滅的影響を詳細に記し全面的改革を求める

The Lancet: New report details devastating impact of the Trump administration's health-harming policies, calls for sweeping reforms

11-FEB-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-02/tl-pss020921.php

(トランプ時代の公衆衛生と健康政策に関するLancet委員会による相当政治的な報告書。例えば2020年のCOVID-19による死亡は40%が避けられた、の理由が日本を含むG7の平均死亡率と米国が同じだったらと仮定すると、なので。)

 

-我々の消費者製品に隠れている見えない殺人者

The invisible killer lurking in our consumer products

9-FEB-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-02/uoef-tik020521.php

Nature Communicationsに発表された水系フードチェーンのナノマテリアル(金ナノマテリアル)を追跡した研究

(タイトルがひどい)

 

-Science

展望 マイクロプラスチックとヒト健康

Microplastics and human health

  1. Dick Vethaak1,, Juliette Legler

Science  12 Feb 2021:Vol. 371, Issue 6530, pp. 672-674

マイクロプラスチックがどこにでもあることからそのヒト健康への懸念を増加させている。最近の研究ではヒトは常にマイクロプラスチックを吸い込み飲み込んでいる;しかしそれらがヒト健康に意味のあるリスクになるかどうかについては理解されているとは言い難い。前進するためには暴露とハザードに関する重要なデータが無いことに対応する必要がある

(現状の解説。グラフィクスあり。「身体に入る」が消化管と肺の中でそれ厳密には「体」の外。食べてもそのまま排出されたら何もおこらないのでは。「DNAにダメージ」を与えるためには細胞の中に入らないと。)

 

ニュースを一目で

News at a glance

Science  12 Feb 2021:Vol. 371, Issue 6530, pp. 654-656

・フェイスブックがワクチンの嘘に対策

・冨ががんの試験結果を形作る

がん治療に関する後期の臨床試験の結果は低所得国の方が患者への利益となる治療法を同定しやすい。JAMA Oncologyに発表された2014-2017年に発表された694の第III相試験の検討結果。途上国からの試験では半分弱、高所得国からの試験では1/3がベネフィットを報告。著者は低所得の国の方が資金が少なくより実用主義だからと考えている

・ツイートされた論文は必ずしもクリックされない

多くの科学者が論文をリンクしたツイートをするが、最近の研究ではその半分は一回もクリックされず、22%は一回しかクリックされない

(ツイッター使ってる端末で論文読むの、難しくない?)

 

-Nature

Volume 590 Issue 7845, 11 February 2021

ヒトゲノムプロジェクト20周年特集号

 

Natureニュース特集

迅速コロナウイルス検査:当惑している人向けのガイド

Rapid coronavirus tests: a guide for the perplexed

09 FEBRUARY 2021  Giorgia Guglielmi

https://www.nature.com/articles/d41586-021-00332-4

科学者は安価な迅速診断キット数百万がパンデミックコントロールに役立つかどうかについてまだ議論をしている。何故かを説明する

英国や米国で全国に安価な迅速COVID-19検査を大量に行うことが発表されている。しかしそれを巡って激しい論争がおこっている。一部の人は歓迎し一部の人は害の方が大きいという。科学者が合意しているのは迅速検査が何のためなのか、検査陰性は何を意味するのかを明確に伝える必要があること、である。

(以下検査の性能や実施方法、人々が結果をどう解釈するかなどを巡る議論を含む長い記事)

 

COVIDワクチンへの信頼は増加している

Trust in COVID vaccines is growing

10 FEBRUARY 2021  Emiliano Rodríguez Mega

https://www.nature.com/articles/d41586-021-00368-6

いくつかの国にわたる調査では励みになる傾向が見られているが、研究者らはワクチン躊躇がパンデミックからの回復を遅くする可能性があると警告

 

その他

-ワクチンデマ管理ガイド

VACCINE MISINFORMATION MANAGEMENT GUIDE

Published December, 2020

https://vaccinemisinformation.guide/

UNICEFが支援

パート1:情報化時代の予防接種

パート2:デマ管理のフィールドガイド

結論

ワクチンデマのインフォデミックは公衆衛生上の脅威である

仕事は大変だが行動しないという選択肢はない

デマに免疫をつけることは可能である

オンラインとオフラインの情報両方に対処すべき

デマや誤情報の影響を緩和するには地域の人たちが役割を果たす

ケーススタディ

パキスタンのポリオ:フェイク動画が不審を煽る

フィリピンのデング熱:ワクチンに関する議論がどう広がったか

マラウイのHPV:予防接種展開の前に危機への準備

 

-立法者がニセの幹細胞をCOVIDやその他の治療用に販売した罪で起訴

Lawmaker indicted for selling fake stem cells for COVID & more

By Paul Knoepfler February 4, 2021

https://ipscell.com/2021/02/lawmaker-indicted-for-selling-fake-stem-cells-for-covid-more/

ミズーリ州の医師Patricia Dergesがニセの幹細胞を患者に注射していたことで起訴された件を起点にした幹細胞詐欺の問題点を指摘する記事。

(日本ではSTAP細胞の時に有名になった、幹細胞詐欺についてずっと発言を続けているPaul Knoepfler教授による。)

 

-陰謀論医師が医師免許没収された

Conspiracy theory doctor surrenders medical license

BY BARBARA FEDER OSTROV

FEBRUARY 5, 2021

https://calmatters.org/health/2021/02/conspiracy-theory-doctor-surrenders-medical-license/

デマで悪名高いサンフランシスコの医師Thomas Cowanが医師免許を停止されたが、「無免許健康コーチ」として活動を続ける予定

彼の異端の医学本はアマゾンなどの書籍販売サイトではトップにランキングされている

(星5つのレビューが数百件。トンデモ本に高評価たくさんつくのは日本もだけどあれ本当に信じているのだろうか)

 

-本

ポンチノミクス:マルチレベルマーケティングの裏話

Ponzinomics: The Untold Story of Multi-Level Marketing – November 30, 2020

by Robert L. FitzPatrick  (Author)

https://www.amazon.com/exec/obidos/ASIN/0578443511/quackwatch00-20

(1919年ボストンでのネズミ講詐欺で有名なCharles Ponziの名前から)

MLMディストリビューターになった人のほとんどが如何にしてお金を失っているのかを活き活きと詳細にvivid detail描いた本