2021-10-29

[HK] ビスケット中のアクリルアミド、グリシジルエステルおよび3-モノクロロプロパン-1,2-ジオールエステルについて       

Acrylamide, Glycidyl Esters and 3-Monochloropropane-1,2-diol Esters in Biscuits

20 Oct 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/whatsnew/whatsnew_fst/whatsnew_fst_Acrylamide_Glycidyl_Esters_and_3_Monochloropropane_1_2_diol_Esters_in_Biscuits.html

香港の研究報告書が包装済みビスケットにアクリルアミド、グリシジルエステル(GE)及び3-モノクロロプロパン-1,2-ジオールエステル(3-MCPDE)が含まれることを明らかにした。人々はビスケットを食べることが健康に悪いと心配かもしれない。そのような知見への過剰反応は必要ではないが、消費者と業者はこれら汚染物質の含量を減らし食事摂取量を最小限にするために協力できる

ビスケット中のアクリルアミド、グリシジルエステルおよび3-モノクロロプロパン-1,2-ジオールエステルについて

アクリルアミド、グリシジルエステル(GE)及び3-モノクロロプロパン-1,2-ジオールエステル(3-MCPDE)とは、食品加工時に食品から放出される避けられない汚染物質である。アクリルアミドは、炭水化物を多く含む食品が高温で調理されると生成され、フライドポテト、ポテトチップスおよびビスケットなどによく含まれる。GEと3-MCPDEは、主にパーム油、コーン油、ピーナッツ油など、高温処理の精製植物油に含まれる。国際がん研究機関(IARC)は、現在、これら物質の発がん性についてはヒトにおける十分なエビデンスがないとしているが、アクリルアミド及びGEを「ヒトに対しておそらく発がん性がある」(グループ2A)、3-MCPDは「ヒトに対して発がん性がある可能性がある」(グループ2B)と分類している。

食品安全センター(CFS)はアクリルアミド、GE及び3-MCPDEのリスク評価研究を行った。欧州諸国や米国と比較して、香港でのアクリルアミドの食事摂取量は比較的低い。また、香港の食用油や乳児用調製乳に含まれる採集したサンプルのGE含有量は、欧州諸国、ニュージーランド、オーストラリアで実施された同様の調査よりも低かった。また、CFSは3-MCPDEの香港での食事摂取量を調査し、食品中の3-MCPDEが健康に有害影響を引き起こす可能性は低いとした。この研究で採集したビスケットのサンプルの3-MCPDEについても、日常的に摂取しても健康に有害影響を引き起こす可能性はない結果を示した。

バランスのとれた食生活の中でビスケットを適度に食べることはそれほど問題ない。アクリルアミド、GE及び3-MCPDEの摂取量低減のために、消費者は成分表や包装の栄養表示を読み、消費量に注意することができる。

CFSでは、食品に含まれるアクリルアミドの低減を業界で促進するために、「食品中のアクリルアミド低減に関する業界ガイドライン」を履行した。業界協議フォーラムでもこのガイドラインを推進し、GEおよび3-MCPDEに関するコーデックス実施規範が導入された。

 

言及されている報告

香港消費者委員会

60の包装済みビスケット全てから遺伝毒性発がん物質が検出され85%は脂肪、砂糖、ナトリウムが多く40%は表示が検査結果と一致しないことは直ちに修正を要する

60 Pre-packaged Biscuits All Detected with Genotoxic Carcinogens 85% Found to be High in Fat, Sugar or Sodium Labelled Claims of 40% Samples Inconsistent with Test Results Calling for Prompt Rectification

2021.10.18

https://www.consumer.org.hk/en/press-release/p-540-biscuit

検出されたアクリルアミドは32μg/kg~ 620μg/kg

グリシドールは11μg/kg から3,900μg/kg超

3-MCPDは15μg/kg ~ 2,000μg/kg

 

[HK]ニュースレター

Food Safety Focus

28 Oct 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf.html

追加掲載項目

生や加熱不足の食品に潜む食品安全上のリスク

 

[HK]法令違反

-包装食品が栄養表示規則に違反

Prepackaged food not in compliance with nutrition label rules

Wednesday, October 27, 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20211027_8943.html

中国産包装食品がナトリウム831 mg/100 g含有という表示のところ、1400 mg/100 g検出された。

 

-包装くるみのサンプルが表示規則に違反

Prepackaged Walnuts sample not in compliance with label rules

Oct 26, 2021 (Tuesday)

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20211026_8942.html

米国産包装くるみのサンプルが低ナトリウム35 mg/30 g (116.7 mg/100 g)含有という表示のところ、150 mg/100 g検出された。低塩の基準値は0.12 g/100 g (120 mg / 100 g)未満。

 

[FSAI] B&K Filety Z Makreli, Szproty and Sledz に未承認の農薬であるエチレンオキシドの混入のためリコール

Recall of Certain Batches of B&K Filety Z Makreli, Szproty and Sledz due to the Presence of the Unauthorised Pesticide Ethylene Oxide

Tuesday, 26 October 2021

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/BandK_recall.html

ポーランド産B&K Filety Z Makreli, Szproty and Sledz に使用された食品添加物であるローカストビーンガム(E410)に未承認の農薬であるエチレンオキシドが含まれていたため、リコール。

 

[FDA]警告文書

Organa International Corp.

OCTOBER 13, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/organa-international-corp-613018-10132021

未承認の医薬品、不正表示の問題。ダイエタリーサプリメント製品を含む。

 

[FDA]リコール

Purina® Animal Nutrition社は尿素濃度の上昇によりPurina Cattle and Wildlife Feedを自主的リコール

Purina® Animal Nutrition Voluntarily Recalling Limited Lots of Purina Cattle and Wildlife Feed Due to Elevated Urea Levels

October 27, 2021

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/purinar-animal-nutrition-voluntarily-recalling-limited-lots-purina-cattle-and-wildlife-feed-due

Purina® Animal Nutrition社は、尿素濃度が高い可能性があり、動物用飼料のPurina Cattle and Wildlife Feedをリコール。製品写真有り。

 

[CDC]CDCは子どもの血中鉛濃度参照値を更新

CDC Updates Blood Lead Reference Value for Children

October 28, 2021

https://www.cdc.gov/media/releases/2021/p1028-blood-lead.html

CDCは最近、2021年5月14日の鉛暴露予防助言委員会(LEPAC)の助言に対応して、血中鉛濃度参照値(BLRV)を5 µg/dL から 3.5 µg/dLに更新した。BLRVは血中鉛濃度が他の多くの子どもより高い子どもを同定するためのもので、米国の1-5才の子どもたちの血中鉛濃度の分布の97.5パーセンタイルに基づく。

鉛には安全な量がなく、米国の子どもの半分はしばしば自宅で鉛暴露リスクがある

 

[CDC]MMWR

-Update of the Blood Lead Reference Value — United States, 2021.

Ruckart PZ,et al., MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2021;70:1509–1512.

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/70/wr/mm7043a4.htm?s_cid=mm7043a4_w

 

-非医療用大麻の小売り販売合法化後の現在の大麻使用と飲酒-コロラド、2015-2019

Current Marijuana Use and Alcohol Consumption Among Adults Following the Legalization of Nonmedical Retail Marijuana Sales — Colorado, 2015–2019.

Crawford KA, et al., MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2021;70:1505–1508

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/70/wr/mm7043a3.htm?s_cid=mm7043a3_w

コロラドでは2014年1月1日から大麻の小売り販売が始まっている。

2015-2019年の間、コロラドの成人の暴飲者の約1/3(34.4%)が大麻を使用した。飲酒をしない人では9.9%が大麻を使用した。

 

-有害金属中毒に関連するケーキの装飾用ラスターダスト(キラキラ粉)—ロードアイランドとミズーリ、2018-2019

Cake Decorating Luster Dust Associated with Toxic Metal Poisonings — Rhode Island and Missouri, 2018–2019.

Viveiros B, et al.  MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2021;70:1501–1504.

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/70/wr/mm7043a2.htm?s_cid=mm7043a2_w

高濃度の銅、鉛、その他金属を含むラスターダストを使った市販の、あるいは手作りのケーキに関連する重金属中毒症例の調査報告

写真あり

(ケーキはとてもきれい。でも食用ではないってはっきり書いてある銅の粉、「non-toxic」だから大丈夫って使う?)

 

[USDA]USDA円卓会議は食品廃棄削減成功物語を強調する

USDA Roundtable Highlighted Food Waste Reduction Success Stories

by Jean C. Buzby Oct 28, 2021

https://www.usda.gov/media/blog/2021/10/28/usda-roundtable-highlighted-food-waste-reduction-success-stories

2021年9月15日にUSDAは「食品廃棄の解決法を探る:米国と他国からの成功例」という主題のバーチャル円卓会議を主催した

その記録がYoutubeに公開されている

 

[FTC]FTCはユタ州の企業を点鼻スプレーがCOVID-19を予防や治療できると主張したことで訴える

FTC Sues Utah-based Company for Falsely Claiming Its Nasal Sprays Can Prevent and Treat COVID-19

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2021/10/ftc-sues-utah-based-company-falsely-claiming-its-nasal-sprays-can

Xlear, Inc.社は点鼻スプレーや歯のケア製品、甘味料などを販売している。Xlear Sinus Careというブランドにはキシリトールやブドウ種子抽出物を含みコロナウイルスから守ると宣伝していた。実際のところ同社は臨床試験を行っていない

 

[EPA]米国コミュニティの鉛暴露と不平等を減らすための戦略案

Draft Strategy to Reduce Lead Exposures and Disparities in U.S. Communities

October 28, 2021

https://www.epa.gov/lead/draft-strategy-reduce-lead-exposures-and-disparities-us-communities

90日間パブリックコメント募集

 

-EPAの執行は脆弱な地域を鉛ベースの塗料の健康ハザードから守るのに役立つ

EPA Enforcement Actions Help Protect Vulnerable Communities from Lead-Based Paint Health Hazards

October 28, 2021

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-enforcement-actions-help-protect-vulnerable-communities-lead-based-paint-health-0

EPAは今週の鉛中毒予防週間に、2020年10月から2021年9月の間に、鉛ベースの塗料暴露から人々を守るための、100以上の連邦執行行為を完了したと発表した。

いくつか事例紹介

 

[DHSC]世界で初めて電子タバコがNHSで処方される

E-cigarettes could be prescribed on the NHS in world first

29 October 2021

https://www.gov.uk/government/news/e-cigarettes-could-be-prescribed-on-the-nhs-in-world-first

イングランドは世界で初めて喫煙率を減らすのに役立てるための医学的に許可された電子タバコを処方する国になる

 

[DHSC]旅行更新:全ての国が英国レッドリストから除かれた

Travel update: all countries removed from the UK’s red list

28 October 2021

https://www.gov.uk/government/news/travel-update-all-countries-removed-from-the-uks-red-list

もはやホテル隔離は必要ない(ワクチンは必要)

 

[RIVM]報告書

-素材や製品の安全性はデザインの段階から既にはじまっている

Safety of materials and products already starts at the design phase

10/26/2021

https://www.rivm.nl/en/news/safety-of-materials-and-products-already-starts-at-design-phase

インフラ水管理省は全ての新素材と技術開発は2050年には確実に安全であることを目指している。ヒトや地球への健康リスクをデザインの段階から考慮すれば、将来の製品や技術が安全である可能性が高まる。この概念をSafe-by-Design(デザインによる安全)という。RIVMは主にナノテクノロジーに焦点を絞ってSafe-by-Designについての74の欧州試験の概要をまとめた

報告書は英語

 

-オランダで糖尿病であることの死亡リスクや寿命への影響の解析

Analyzing the effect of having diabetes on mortality risk and life expectancy in the Netherlands

26-10-2021

https://www.rivm.nl/publicaties/analyseren-van-effect-van-hebben-van-diabetes-op-sterftekans-en-levensverwachting

1型糖尿病のある45才の平均余命は糖尿病の無い人より13年短い。2型糖尿病のある45才では4年短い

1型糖尿病のある45-60才の死亡リスクは糖尿病のない人の5倍以上高い。2型糖尿病のある45-60才では約2倍である。その差は高齢になるにつれて減る。

 

-COVID-19検査陽性数は2週間で2倍以上になった

Number of positive COVID-19 tests more than doubled within two weeks

10/26/2021

https://www.rivm.nl/en/news/number-of-positive-COVID-19-tests-more-than-doubled-within-two-weeks

現在12才以上の18.3%がワクチン未接種である

 

SMC UK

-筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群の診断と管理についての更新NICEガイドラインへの専門家の反応

expert reaction to updated NICE guideline on diagnosis and management of ME/CFS

OCTOBER 29, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-updated-nice-guideline-on-diagnosis-and-management-of-me-cfs/

NICEがME/CFSの診断と管理についての更新ガイドラインを発表した

ロンドン大学衛生熱帯医学大学院研究看護師でUK ME/CFSバイオバンクリードCaroline Kingdon研究員

この新しいガイドラインは英国と他国のME/CFSの将来の診断と治療にポジティブに影響するだろう。重要なことは、ME/CFSが深く長く続く病気や機能障害の原因となること、患者は偏見や不信や烙印を経験する可能性があることを認めた。ME/CFS患者をさらに傷つける可能性のある治療法が削除されたがCBTは推奨され続けている

King’s College London IoPPN認知行動心理療法教授Trudie Chalder教授

このNICEガイドラインは研究の根拠と一致しない。異なる国の異なる組織の研究者が段階的運動療法と認知行動療法が有効なCFS患者がいることを発見している。私は信頼される組織からのこのメッセージは臨床家を混乱させると思わざるを得ない

Open大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授

NICEのガイドラインがようやく発表されたのは大変良い。2007年のガイドラインと大きく異なる。変更点の一つは名称がCFS/ME からME/CFSになったことだ。

(以下非常に長いコメント)

Oxford大学女性と生殖健康Nuffield学部主任研究者Karl Morten博士

Queen Mary University of London精神医学名誉教授Peter White教授

Exeter大学上級臨床講師David Strain博士

Edinburgh大学遺伝子と分子医学研究所MRCヒト遺伝学ユニット主任研究者で医学バイオインフォマティクス部長Chris Ponting教授

感染症と内科の相談医Alastair Miller博士

(賛否両論)

 

-公会計委員会の検査&追跡についての報告書への専門家の反応

expert reaction to Public Accounts Committee report on Test & Trace

OCTOBER 27, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-public-accounts-committee-report-on-test-trace/

下院公会計委員会が検査&追跡についての報告書を発表した

3人のコメント

NHS Test and Traceは失敗だったという報告。

(たくさんの欠点が指摘されている。高価なコンサルに過剰に依存して地方の当局と協力したがらなかったこと、とか。ただどちらにせよ患者が多ければ無理で、もともと困難ではあった。)

 

SMC NZ

-Covidパンデミック中の食料不足-専門家Q+A

Food insecurity in the Covid pandemic – Expert Q+A

Published: 28 October 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/10/28/food-insecurity-in-the-covid-pandemic-expert-qa/

現在進行中のパンデミックはニュージーランドでの入手可能な健康的食品にどう影響している?

NZ統計局が今年の物価が4.9%上がったと発表した-四半期としては1980年代以降最大、年間としては10年で最大の増加である。野菜の値段は19%上がった。

SMCは現在の食糧安全保障の傾向について専門家に尋ねた

(輸出と輸入のバランス、貧富の差、等政治的問題)

 

-我々の境界はどうやってこのアウトブレイクを管理できる?専門家の反応

How can our borders manage this outbreak? – Expert Reaction

28 October 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/10/28/how-can-our-borders-manage-this-outbreak-expert-reaction/

クライストチャーチで二人のCovid-19患者が検出されて、そのうち一人がオークランドから戻っていたのでオークランドの強固な境界が注目されている

6人の意見。

(国内での警戒レベルの違う地域の移動をもっと厳しく管理すべき、クライストチャーチが警戒レベルを上げないのは不満、といった意見が多い。問題の感染者はワクチン未接種、行動記録もしていなかったらしく非難されている。)

 

その他

-AAAS動画シリーズがデマ対策に焦点を合わせる

AAAS video series focuses on combating misinformation

BECKY HAM

SCIENCE•29 Oct 2021•Vol 374, Issue 6567•p. 549

“AAAS Voices: Countering Science Misinformation”

https://www.aaas.org/news/misinformation?_ga=2.151257529.1847901602.1635311335-185345166.1630473475

 

-女性がストロベリーポップタルトが十分量イチゴを含まないとして500万ドル要求する訴訟

Woman claims strawberry Pop-Tarts don't have enough strawberries, sues for $5 million

Oct. 27, 2021, By Ben Popken

https://www.nbcnews.com/business/business-news/woman-claims-strawberry-pop-tarts-don-t-have-enough-strawberries-n1282442

ケロッグの「全粒粉砂糖がけストロベリー」ポップタルトが、イチゴ以外の果物(ナシとリンゴ)が入っていることを警告しなかったとして消費者を欺いていると訴えられた。

(アメリカっぽい)

2021-10-28

[EFSA]意見等

-人工甘味料の潜在的な環境への影響に関するデータのレビューと統合

Review and synthesis of data on the potential environmental impact of artificial sweeteners

EFSA Journal 2021;18(10):EN-6918 27 October 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6918

(外部科学報告書)

EFSAは特定の甘味料の再評価のために根拠に基づいたリスク評価を行っている。この作業の目的は、許容されている食品添加物の安全性に関する結論を出す食品添加物及び香料に関するパネル(FAF)を支援するためにEFSAが行った準備作業の一環として、人工甘味料の使用に関連する環境リスクについての関連情報を確実に特定することだった。この再評価工程に関連して、甘味料として使用されている次の物質が検討された:アセスルファムK(E 950)、アスパルテーム-アセスルファム塩(E 962)、スクラロース(E 955)、サッカリン(E 954)、ソーマチン(E 957)、ネオヘスペリジンDC (E 959)、ネオテーム(E 961)、シクラミン酸(E 952)及びポリオール甘味料(ソルビトール(E 420);マンニトール(E 421);イソマルト(E 953);マルチトール(E 965);ラクチトール(E 966);キシリトール(E 967)及びエリトリトール(E 968))。データはシステマティックレビューアプローチを用いて収集した。概して、特定されたデータは、ネオヘスペリジンDC、ネオテーム、ソーマチン及びポリオール甘味料に関して特に非常に少なかった。だが、環境中でそれらの広範な発生を示唆する証拠も少なかった。アセスルファム-K、スクラロース、シクラミン酸及びサッカリンに関しては、地表水、地下水、沿岸、海水のこれらの甘味料の広範な分布を示す複数の研究が確認された。飲料水(水道水)の供給、雨水、大気サンプル中の存在を示す研究もあった。だが、これらの甘味料は水生種に対して高い毒性があるとは思われず、少なくとも現在見られる環境濃度ではない。アスパルテーム-アセスルファム塩はヒトの体内や環境でその2つの成分甘味料に簡単に解離するため、レビュー工程では、規制のレビュー工程で特に注目されていないがの特定の焦点ではないにもかかわらず、アスパルテームも考慮された。アスパルテームは水生種に毒性があると示唆する証拠がいくつかあるが、環境中に懸念される量では検出されていない。

 

-新規食品としてのガラクトオリゴ糖の使用拡大の安全性

Safety of the extension of use of galacto‐oligosaccharides as a Novel food pursuant to Regulation (EU) 2015/2283

EFSA Journal 2021;19(10):6844 27 October 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6844

(科学的意見)

欧州委員会からの要請を受けて、栄養・新規食品及び食物アレルゲンに関するEFSAのパネル(NDA)は、EU規則2015/2283に従って新規食品(NF)としてのガラクトオリゴ糖の使用拡大に関する意見を出すよう求められた。このNFはβ‐グリコシド結合による末端グルコースに関連する様々なガラクトシル残留物から成る57% w/w GOS (w/w乾物)以上含むシロップであり、乳糖や乳糖の構成モノマー(ガラクトースとグルコース)も含まれている。このNFはEUのNFsリストにすでに承認され含まれており、同じ生産工程により生産される。この申請は乳製品菓子、チーズ、加工チーズ、バター、スプレッドの食品成分としての使用拡大評価に限定されている。現在承認されている最大の95パーセンタイルでの使用と比較すると、要請されている使用拡大による総GOS摂取量は10–30%増加する。

 

-条項12 MRLレビュー後の2,4‐d、フェンヘキサミド、イプロバリカルブの確証データの不足

Lack of confirmatory data following Article 12 MRL reviews for 2,4‐d, fenhexamid and iprovalicarb

EFSA Journal 2021;19(10):6910  26 October 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6910

(声明)

この声明は最終化前の書類手続きを通した協議として加盟国に伝えられた。

 

-検査や評価のための統合アプローチで使用する発達神経毒性In Vitro試験法のデータの解釈に関する外部科学報告書

External Scientific Report on the Interpretation of Data from the Developmental Neurotoxicity In Vitro Testing Assays for Use in Integrated Approaches for Testing and Assessment

EFSA Journal 2021;18(10):EN-6924 22 October 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6924

(外部科学報告書)

発達神経毒性のある化学物質は神経系の構造および/または機能の正常な発達に有害影響をもたらす可能性がある。現在のOECDテストガイドライン(TG) 426は発達に関する胎児や出生後の母親の暴露の影響を評価するよう求めている。in vivoテストガイドラインの使用は、多くの時間、資源コスト、使用される動物により制限されているため、国際的な取り組みにより発達神経毒性In Vitroバッテリー試験(DNT IVB)を開発することになった。

 

-有効成分Bacillus thuringiensis subsp. kurstaki ABTS‐351株の農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance Bacillus thuringiensis subsp. kurstaki strain ABTS‐351

EFSA Journal 2021;19(10):6879 22 October 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6879

(農薬の結論)

情報不足と懸念が確認された。

 

-使用後のPETを食品と接触する物質へリサイクルするために使用されるStarlinger deCONテクノロジーに基づくUTSUMI RECYCLE SYSTEMSプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process UTSUMI RECYCLE SYSTEMS, based on Starlinger deCON technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2021;19(10):6869 21 October 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6869

(科学的意見)

このプロセスから得られるリサイクルPETを室温で長期保存される全ての種類の食品と接触する物質の製造に100%使用しても、安全上の懸念とはならない。このリサイクルされた PETで作られた最終製品は電子レンジやオーブンで使用することを意図しておらず、そのような使用はこの評価の対象外である。

 

-使用後のPETを食品と接触する物質へリサイクルするために使用されるPET direct iV+テクノロジーに基づくOmorika Recyclingプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Omorika Recycling, based on PET direct iV+ technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2021;19(10):6872  20 October 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6872

(科学的意見)

このプロセスから得られるリサイクルPETを室温で長期保存される全ての種類の食品と接触する物質の製造に100%使用しても、安全上の懸念とはならない。このリサイクルされた PETで作られた最終製品は電子レンジやオーブンで使用することを意図しておらず、そのような使用はこの評価の対象外である。

 

-新規食品としての緑豆タンパク質の安全性

Safety of mung bean protein as a novel food pursuant to Regulation (EU) 2015/2283

EFSA Journal 2021;19(10):6846 20 October 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6846

(科学的意見)

欧州委員会からの要請を受けて、栄養・新規食品及び食物アレルゲンに関するEFSAのパネル(NDA)は、EU規則2015/2283に従って新規食品(NF)としての緑豆タンパク質に関する意見を出すよう求められた。この申請の対象となるこのNFは、植物リョクトウVigna radiataの種子から抽出した緑豆タンパク質である。このNFは「分類1.8に含まれる製品以外のタンパク質製品」に加えられる食品成分として使用することを提案されている。対象集団は一般人である。このNFの最大推定摂取量は、子どもと成人でそれぞれ758 及び 260 mg/kg 体重 (bw)/日である。このNFの主成分はタンパク質(~85%)、脂質(3–4%)及び水分(3–5.5%)である。このNFは消化のいいタンパク質が豊富で、ほとんどの必須アミノ酸の十分な量を、含硫アミノ酸のごく少量を提供する。パネルは、分析されたミネラル類の累積暴露は懸念を生じないとした。このNFの反栄養素の量として報告された値は他の食品の値と同等である。パネルは、このNFの組成や提案された使用条件を考慮して、このNFの摂取は栄養的に不利ではないと見なした。申請者はこのNFの毒性学的試験を提出しなかったが、パネルはこのNFについては毒性学的試験は必要ないと見なした。このNFは、ダイズ、ピーナッツ、ハウチワマメ、カバノキ花粉にアレルギーのある人を感作させ、アレルギー反応を誘発する可能性がある。パネルは、このNF、すなわち緑豆タンパク質は、提案された使用条件で安全だと見なした。

注:使用を提案されているのは分類12.9のタンパク質代用品。分類1.8は飲料用粉状ミルクを含む乳製品類似物が含まれる

 

[AFSCA]エチレンオキシドへの洗練されたアプローチ

Approche affinée de l’oxyde d'éthylène (ETO)

21.10.2021

https://www.favv-afsca.be/professionnels/denreesalimentaires/eto/

フランス語

この中にリンクされていた資料

ETOに関する会議の概要:規制と技術的な側面

Summary of the Meeting on Ethylene Oxide (ETO):Regulatory and Technical Aspects

https://ec.europa.eu/food/system/files/2021-10/rasff_ethylene-oxide-incident_e410_crisis-coord_20211004_sum.pdf

・2-クロロエタノールが食品中に天然に存在する可能性を示唆する情報があるものの証明されていない、従って意図的に添加したとみなす

・ エチレンオキシドと2-クロロエタノールの合計をエチレンオキシドで表現した0.1 mg/kgが分析の定量限界(LOQ)で、それを添加物のMRLとする

・麵のような複合食品で基準違反成分を使ったという情報がない場合には0.02 mg/kgのLOQを適用する。基準違反添加物を使ったという情報がある場合には回収/輸入拒否。

・食品廃棄の問題については、SDGsが安全性について妥協することはない。食品を捨てるのは残念だが安全でない食品をサプライチェーンから排除するのは必須である。

しかし基準違反の原料でも複合製品になると何千倍にも薄められるので、どこまでが安全でないと見なされるのかについては疑問が提示されている。この問題についてはさらなる検討が必要である

(最終製品0.01 mg/kgなら問題ない場合がほとんどだけれど分析できない)

 

[CDC]CDCは薬物過剰使用死を予防するための新しい教育キャンペーンを開始

CDC Launches New Education Campaigns Aimed at Preventing Drug Overdose Deaths

October 27, 2021

https://www.cdc.gov/media/releases/2021/p1027-Preventing-Drug-Overdose-Deaths.html

・フェンタニルは薬物の中に隠されている可能性がある

・薬物を混ぜると過剰使用になりうる

・ナロキソンが命を救う

・治療中や回復中の人にはサポートが必要

 

[IARC]世界がん報告更新ウェビナーシリーズ:がん一次予防の課題と機会

World Cancer Report Updates webinar series: Challenges and Opportunities for Primary Cancer Prevention

https://iarc.who.int/news-events/world-cancer-report-updates-webinar-series-challenges-and-opportunities-for-primary-cancer-prevention/

2021年11月16日ライブ配信

事前登録受付中

 

[ProMED]食中毒-キルギスタン:(BISHKEK)巻き寿司

Foodborne illness - Kyrgyzstan: (GB) sushi rolls

2021-10-27

https://promedmail.org/promed-post/?id=8699305

Date: Wed 27 Oct 2021 Source: AKI Press [edited]

Empire of Pizzaチェーン店の異なる店舗で巻き寿司を食べて食中毒になった人の数が253人に達した

(詳細情報なし。キルギスタンの「ピザ帝国」の「スシロール」って何が入っているのだろう?)

 

[DHSC]大臣はコロナウイルス法2020のSchedule 21下の宣言の廃止を告示

Secretary of State gives notice of revocation of declaration under Schedule 21 of the Coronavirus Act 2020

27 October 2021

https://www.gov.uk/government/news/secretary-of-state-gives-notice-of-revocation-of-declaration-under-schedule-21-of-the-coronavirus-act-2020

ロードマップのステップ4に沿って、保健社会福祉大臣はコロナウイルス法2020によるある種の権限を廃止する予告

(感染させる可能性のある人への強制力。毎日数万の感染者がいても普通に戻る手続きを進める英国、一方感染者が減っても制限は戻らず私権制限強化を求める日本。善し悪しではなく、違いすぎる)

 

[NASEM]総排出ゼロは達成可能か?

科学に基づいて

Is it possible to achieve net-zero emissions?

https://www.nationalacademies.org/based-on-science/is-it-possible-to-achieve-net-zero-emissions

主張:米国が2050年までに温室効果ガスの排出ネットゼロを達成するのは技術的に可能

知見:事実。それには迅速で広範な政策変更と社会の多くの部門への投資と政府、企業、個人の関与が必要になる

必要な技術は?

  1. 温室効果ガスの排出のない発電 

風力、太陽光、原子力、水力の組み合わせと蓄電の進歩

  1. 電力で動く乗り物や装置を使う
  2. エネルギーの有効利用
  3. 大気中からの二酸化炭素の除去

(肉食べるな、は入ってない)

 

論文

-農業再起動が貧しく食料不足の地域の繁栄の種を蒔く

Farming reboot could lay seeds for prosperity in poor and food insecure regions

26-OCT-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/932891

オーストラリア国立大学の農業専門家がサハラ以南のアフリカで政府組織とNGOと協力して灌漑計画を改善し作物生産を増やした。Nature Food. 

(基本は自分で考えてできるように教育するということらしい)

 

-アフリカの狩猟採集集団に有害な量の飲酒が同定された

Hazardous levels of alcohol consumption identified in African hunter-gatherer group

27-OCT-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/932563

PLOS ONE に発表された新しい研究で、Mbendjele BaYakaの社会経済的状況が変わりつつある集団に有害飲酒が多いことを報告

 

-Scienceニュース

パンデミックが彼らを有名人にした。今や科学者は新たな力とインターネットヘイトとともに取り組んでいる

The pandemic turned them into celebrities. Now scientists are grappling with new power—and internet hate

27 OCT 2021 KAI KUPFERSCHMIDT

https://www.science.org/content/article/pandemic-turned-them-celebrities-now-scientists-are-grappling-new-power-and-internet-hate

「私はTwitterで医師が意見が合わなくてもお互いをゴミと言わない日を待ち望む」

COVID-19はエジンバラ大学のグローバルヘルスガバナンス計画で疾患アウトブレイクを研究していたDevi Sridharを予想もしなかったスターの座に押し上げた。スコットランド政府のアドバイザーになり英国テレビのモーニングショーのレギュラーになりThe Guardianで毎週コラムを書く。パンデミックの本を出版しTwitterのフォロワーは30万人。彼女はそれまであまり一般人からは関心を持たれなかったがパンデミックで有名になった数十人の研究者のうちの一人である。ブラウン大学公衆衛生学部長Ashish Jha、ドイツのウイルス学者Christian Drostenなど。彼らの名声は熱狂と不安と消耗と不確実性の中にある。Sridharはパンデミック初期は正しいことを伝えるために個人の名前で発信することは厭わなかった。政府や公的機関のコミュニケーションがまずかった部分を埋めた。しかし経験したことのないヘイトメッセージも増え、今は公的機関が表に出て個人としてはフェイドアウトを希望している

(意見の違いによる緊張や政治的煩わしさ、有名になって職を得た人等、いろいろ略)

 

-Nature特集

細胞の秘密の生活-これまでは決して見られることのなかった

The secret lives of cells — as never seen before

26 October 2021 Diana Kwon

https://www.nature.com/articles/d41586-021-02904-w

最新の顕微鏡技術が研究者に細胞の内部を覗くことを可能にした

クライオ電子トモグラフィー(cryo-ET)と関連技術は細胞の中身を驚くべき詳細に示す

 

SMC NZ

-アラートレベル3の学校は来月再開できる-専門家の反応

Alert Level 3 schools could reopen next month – Expert Reaction

Published: 27 October 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/10/27/alert-level-3-schools-could-reopen-next-month-expert-reaction/

今日の午後政府が示唆したところによるとオークランドとワイカトの学校は11月15日から再開できる。

11-13年生が終了評価と試験のために。

(同居している高齢者のために子どもは学校に行かないほうがいいという意見があるようだ)

 

-クリスマスまでのアウトブレイクモデリング-専門家の反応

Modelling the outbreak till Christmas – Expert Reaction

27 October 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/10/27/modelling-the-outbreak-till-christmas-expert-reaction/

アラートレベル4ロックダウンが必要になるかもとのこと

(ロックダウン好きらしい。実行できなかった現実より机上の計算のほうが魅力的だから?)

 

その他

-GM作物禁止が迫り、メキシコの農業部門は既に後退している

Mexico’s farm sector is already lagging as GM crop ban looms

BY LUIS VENTURA OCTOBER 14, 2021

https://allianceforscience.cornell.edu/blog/2021/10/mexicos-farm-sector-is-already-lagging-as-gm-crop-ban-looms/

最近のウェビナーで経済学者Fernando Cruz MoralesがGM作物とグリホサートの禁止はメキシコのGDPの40%を害するだろうと警告した

今年初めの大統領命令でグリホサートの使用の段階的禁止、GMトウモロコシの栽培と輸入禁止が要請された。

GM輸入禁止はナンセンスで、メキシコは世界で2番目のイエローコーンの輸入国で、もしそれが禁止されたら国内の穀物需要を満たす方法がない。イエローコーンは主に牛の餌に使われている。その多くは米国産のGMコーンである。

メキシコ農業は既に苦しんでいる。Andrés Manuel López Obrador政権になってからの3年で、33の作物の生産が24%減り農産物の輸入が過去最高レベルになった。

どんな分野でも技術の禁止は正当化できず、GM作物を栽培する他国と競争する農家にとっては不利になる。この不利は既に国に影響している。

政府のアグロエコロジーがこの国の食料生産の主体であるとするやりかたは科学ではなくイデオロギーに基づくものである。利用できるツールを根拠なく否定することは科学ではない。アグロエコロジーは聞こえが良いがどうやって?

この影響は、現政権が2024年に終わった後も20年は続くだろうとMoralesはいう

 

-アグロエコロジー:それは誰の定義?

Agroecology: Who's definition is it?

https://caar.org/the-caar-communicator/1482-agroecology-whos-definition-is-it

アグロエコロジーは農業の流行のバズワードだが、国や組織によって定義が違う。カナダですら複数の見解がある。

バズワードに注意

 

-環境に優しい、実験室で育てたコーヒーがもうすぐ実現、しかし欠点もある

Eco-friendly, lab-grown coffee is on the way, but it comes with a catch

Nadra Nittle Sat 16 Oct 2021

https://www.theguardian.com/environment/2021/oct/16/lab-grown-coffee-eco-friendly

豆を使わないコーヒーは森林破壊や温室効果ガス排出を劇的に減らす-しかし伝統的コーヒー栽培地域の労働者はどうなる?

フィンランドVTT技術研究センターのHeiko Rischerは実験室で育てたコーヒーの味をどう説明していいのかわからない。彼はこの夏、世界で初めて細胞培養コーヒーを味見した。

VTTのコーヒーはバイオリアクターで浮遊培養したもの。

アメリカでも新興企業が豆なしコーヒーを開発中である

(細胞をローストすると言っている)

 

-中国に関係したデマキャンペーンがCovidをメインのロブスターのせいにする

China-linked disinformation campaign blames Covid on Maine lobsters

Oct. 21, 2021  By Olivia Solon et al.,

https://www.nbcnews.com/news/china-linked-disinformation-campaign-blames-covid-maine-lobsters-rcna3236

オックスフォード大学が中国支持ソーシャルメディアアカウントがパンデミックの起源に関する新たなプロパガンダを行っている根拠を発見

中国外交官と国のメディアのツイッターを18ヶ月間追跡してきたオックスフォード大学のデマ研究者Marcel Schliebsは9月半ばに驚くべきコロナウイルス起源説が広がりつつあるのを発見した。Covid-19は米国から輸入されたメイン州のロブスターが武漢のシーフードマーケットで広めたという説である。Schliebsは掘り進めて、ほぼ同じメッセージを複数の言語に翻訳して拡散している550以上のTwitterアカウントからなるネットワークを発見してNBCニュースに教えてくれた。言語には英語、スペイン語、フランス語、ポーランド語、韓国語、そしてラテン語すらあり、中国時間の午前8時から11時の間に活動していた。中国語メディアの記事は繰り返しCovid-19は冷凍食品を介して輸入されたと主張している。SchliebsはTwitter社に情報提供しスパムポリシーに従ってアカウントを停止した。

ロブスター戦争

メイン州のロブスター産業はここ数年米中貿易摩擦に巻き込まれている。ロブスターの主要購入者であった中国は2019年に関税を引き上げたため40%以上低下し、2020年に再び増加した。しかし専門家は中国のシーフード制裁に警戒している。

中国の見解

英国の中国大使館の広報はねつ造やデマの拡散を否定している

2021-10-27

[Codex]プレスリリース

-第8回薬剤耐性に関する特別部会(TFAMR08) / 部会は実施規範を承認したが新しい監視に関する文書の承認には時間が足りない

TFAMR08 / Committee approves code of practice but time running out on new surveillance text

10/10/2021

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1443250/

2021年10月9日の延長セッションで、コーデックス薬剤耐性(AMR)に関する特別部会(TFAMR)は、食品由来のAMRの最小化及び抑制のための実施規範の改訂版を、11月のコーデックス総会に最終採択を諮ることで合意した。この文書に関する作業部会の議長、Donald Prater氏(米国)は作業の完了を見届け、「新たに更新・改訂された実施規範の勧告は、AMRに対する世界的な闘いにおいて大きな前進を意味する」と述べた。

しかし、食品由来のAMRの統合的な監視とサーベイランスに関する新規ガイドラインの作業がまだ完了していないため、議論を10月13日に延長し、報告書の採択を10月16日(土)に延期することで合意した。

 

-薬剤耐性に関する特別部会(TFAMR )/ 素晴らしい成果:AMR監視に関する新しいガイダンスの作業を完了

TFAMR / an incredible achievement to complete work on new guidance on AMR surveillance

14/10/2021

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1443941/

 TFAMRは、2021年10月13日(水)に議論を延長させたが、ついに合意を得て、新しい「食品由来の薬剤耐性(AMR)の統合的な監視とサーベイランスに関するガイドライン」を、2021年11月のコーデックス総会に最終採択を諮るところまでこぎ着けた。このガイドラインは、各国の資源、インフラ、能力、優先事項に応じた柔軟な選択肢を提供することで、AMRに関する統合的な監視とサーベイランス計画の設計・実施において各国政府を支援する。Yong Ho Park議長(韓国)は、容易でないこの目標を達成するために協力した多くの人々を称賛し、この努力は必ず実を結び、AMR対策に大きく貢献するだろうと述べた。

 

-第46回コーデックス食品表示部会(CCFL46)/ 見事な成果:食品表示規格を採択に向けて送る

CCFL46 / Stunning achievement in sending food labelling standards for adoption

08/10/2021

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1443074/

第46回コーデックス食品表示部会(CCFL46)は、カナダが事実上のホスト国としてオタワで開催され、2021年10月7日に、非小売容器の表示に関する新規格と、包装前面栄養表示(FOPNL)のガイドラインをコーデックス総会に送り、11月の採択を目指して閉会した。

予防的アレルゲン表示に関する作業は、アレルゲン表示に関連する条項を盛り込んだ包装済み食品の表示に関する一般規格の改訂と、予防的アレルゲン表示に関するガイダンスを含め、順調に進んだ。予防的表示に関する研究によると、「含む可能性がある」といった文言などはしばしば消費者を混乱させ効果もないことが示唆されている。科学的な助言を行う食物アレルゲンに関する専門家会合が作業完了に向けて近々再招集され、そこでの議論、結論、そして勧告をまとめたFAO/WHO技術報告書が、CCFL次回会合までに入手可能となるだろう。

また、食品のインターネット販売に関するガイダンスも進められ、今後、作業部会が、オンラインで購入する際に製品情報ページで食品情報を確実に提供する必要性など、ガイダンスを明確にするために文書を精査することになっている。

今後検討される項目としては、テクノロジー(QRコードなど)を利用した食品表示、アルコール飲料やマルチパック形式の食品の表示、また持続可能性の強調表示、緊急時における食品表示の免除、トランス脂肪酸への対応など。

 

-水産部会 / 新種のイワシの規格拡大に向けて前進中

Fish committee / making headway on work to expand sardine standard with new species

13/10/2021

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1443752/

第35回魚類・水産製品部会(CCFFP35)は、イワシ及びイワシ類缶詰製品規格(CXS 94-1981)を改訂して、Sardinella属のリストにS. lemuru(Bali Sardinella:カタボシイワシ)を含めることができるかどうかを議論するために開催された。2021年9月20日から電子的なコミュニケーションのみで作業を行っており(work by correspondence)、150名近くの代表者が参加を表明し、作業は順調に進んでいる。

部会は、海藻の安全性に関するコーデックスの関連ガイダンスを作成する可能性にも関心を示している。

 

-第27回油脂部会(CCFO27) / 油脂の需要増加に伴い世界的に合意された規格が必要となる

CCFO27 / increasing demand for fats and oils requires globally agreed standards

18/10/2021

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1444791/

クアラルンプールからバーチャルで開催されている第27回コーデックス油脂部会(CCFO27)の冒頭で、マレーシアのKhairy Jamaluddin保健大臣は、部会の活動の重要性を強調した。過去10年間で油脂の総生産量が40%以上増加し、2020年には主要17食用油脂の推定生産量が2億1,500万トンに達することから、「油脂の需要は今後も増加することが予想され、多くのことがなされなければならない」と述べた。

過去最多となる400名以上の参加者が登録しているこの部会は、2021年10月18日から26日まで開催される。

 

[FSA]FSA blog:世界食品安全インシデントと緊急対応会議2021

The Global Food Safety Incidents and Emergency Response Conference 2021

Philip Randles, Head of Incidents and Resilience, Posted on:22 October 2021

https://food.blog.gov.uk/2021/10/22/the-global-food-safety-incidents-and-emergency-response-conference-2021/

 世界食品安全インシデントと緊急対応会議(GFSIER)2021が、FSA及びFSスコットランド(FSS)の合同主催で2021年10月13-15日にバーチャル形式で開催された。インシデント・レジリエンス団体には、チームとして80ヵ国以上から650名の代表が登録している。部門長のPhilip Randles氏が、会議3日間の様子を次のように語る。

 GFSIERの目標は、変わりゆく世界において、どのように食品安全と食料安全保障を強化すれば良いのか検討することである。優良実践法の共有、共同作業、相互的な学習を通じて、世界の食料安全保障を改善できる方法をともに模索することができる。またGFSIERでは、重要な議題として食品安全インシデントと危機対応に注目した。

(1日目)世界中の食品安全規制当局

 協力、協調、コミュニケーション、データ共有、新技術、が議論の対象となった。世界的な食品貿易が増加の一途をたどるとともに、複雑で国際的な食品安全インシデントも増加することが予測され、そのことだけでも、各国や利害関係者が国際的な食品安全ネットワークに積極的に関与することの重要性が強調される。今後の食品安全インシデントの検知や原因究明には、人工知能(AI)と予測モデルが重要な鍵となる。データ共有のためのより高度なツールの開発にも目を向けなければならない。その他、食品の信憑性の評価や食品偽装の同定のための新しい解析技術、携帯やカメラの記録を用いたリモートサーベイランス、過去に同定不能だった食品アウトブレイクを同定可能にする全ゲノムシーケンス解析についても、言及された。また、消費者を理解するためには社会科学が役立つとされた。

(2日目)国際協力と食品安全

 業界内での優先事項や食品安全の課題に関するTesco社のSteve Purser氏の説明によって、食品業界にとっても協力と情報共有が最優先事項であることが明確になった。業界、規制当局、公衆衛生当局の代表も議論に加わり、自らが経験したインシデントや緊急対応にもとづく教訓を共有した。我々は常に、よりオープンなデータ共有と、疫学や環境、フードチェーン、微生物学的情報などの利用可能な情報源の統合を目指している。ゲノムデータの共有プラットフォームに、その模範となる可能性を見いだしている。リスクのコミュニケーションにはパートナーシップが求められ、他国の食品インシデントの処理能力やデータシステムの利用度を考慮して、改善に向けて相互的に支援していく必要がある。我々が直面する食品安全の課題とともに、増えつつある危機管理やインシデント対応も世界的な課題であり、国境で遮られるものではない。

(3日目)食品安全のための世界的な優先順位

 WHOワンヘルスイニシアチブ(OHI)部門長であるPeter Ben Embarek博士とFSA国際問題部門長でコーデックス総会の副議長でもあるSteve Wearne氏(以下参照)が参加したことで、食品が世界的な商品であり、その安全性がどのように世界的な課題となるのかを実感した。

 閉会にあたり、議長らが3日間の議論を次の通り要約した。

データ共有の重要性と、それを正当に行うことの利点

規制当局としての我々への一般の信頼を改善するために為すべき役割

利用可能な情報源をどのように利用できるか

食品インシデントの処理能力の低い国々をどのように支援できるか

 

コーデックス:食品インシデントと緊急事態の防止における役割について学ぼう

Codex: Learn About its Role in Preventing Food Incidents and Emergencies

https://www.linkedin.com/pulse/codex-learn-its-role-preventing-food-incidents-steven-wearne/

Steven Wearne:コーデックス総会の副議長

 私(Steven Wearne)は、2017年より4年間、コーデックス総会の副議長を務めたことを光栄に思う。コーデックスの機能と役割とは何か、さらに食品インシデントと緊急事態の防止のためにコーデックスとその規格が果たす役割について話そう。最後に短いビデオも掲載したので、ご覧いただきたい。

COVID-19パンデミックは世界の現在も未来をも変え、世界の食品サプライチェーンを切迫させた。コーデックスにとっても同様であり、COVID-19パンデミックを超えて今後数年間はコーデックスにとって極めて重要となる。

コーデックスの使命

使命は、科学に基づいた食品の安全及び品質の国際的な規格を策定することで、消費者の健康保護と公正な食品貿易を推進することである。そう述べる理由はいくつかある。

理由1:コーデックスには明確でユニークな使命がある

コーデックスには先に述べた2つの主要な使命がある。あまり知られていないのが3つ目の目的であり、それは、国際的な政府及び非政府組織による、全ての食品規格にかかわる作業の協調を促すことである。

理由2:コーデックスは正に世界である

コーデックスはFAO/WHO合同の食品規格プログラムで、1963年に最初の会合が開催された。現在は188のメンバー国、1地域連合(EU)、230以上のオブザーバーが参加して複数国の政府間の枠組みで運営されている。直近18ヶ月間には混乱や延期もあったが、コーデックスを継続できることを示した。

理由3:それがコーデックスのコアビジネスである

コーデックスが食品の安全と品質の国際規格において良い働きをしているという3つ目の理由は、それらがコーデックスのコアビジネスであり続けるという点にある。コーデックスでは総会で採択された規格、ガイドライン、実施規範をウェブサイト上に無料で公開している。その他にも様々な参考資料もある。

理由4:協力

コーデックスは、科学に基づき、最初の提案から、詳細な検討、協議、結論までの包括的なプロセスを通じて入念に規格を策定する。規格の採択までに3~5年かかる可能性がある。透明性、合意形成、包括性、協力というコーデックスのコア原則に忠実であり続けることが、規格策定のプロセスとなる。そして、先進国と途上国の双方の食品管理システムに適切に組み込むことができる堅牢なグローバル規格を策定するのも、このプロセスである。

 

重大な食品インシデントへの対応として、コーデックスが通常よりも迅速に規格を策定し採択できるという例を次に紹介しよう。

コーデックスと食品インシデント・緊急事態の防止

先に述べたように、コーデックス規格は、より安全な世界の食品供給にとっての基盤である。コーデックス文書とされるコーデックスガイドライン及び実施規範は、国の機関や食品事業者が食品インシデントと緊急事態のリスクを低減する食品安全の取組を実行するのに役立つツールとなる。食品衛生の一般原則のような基本文書や、個別食品に特化した実施規範などがあり、さまざまなリスク予防のためにフードチェーンの各段階に応じて多様な文書を利用できる。

<メラミン>

重大な食品インシデントに対応して、迅速に規格の策定・採択を行った一つの例が「メラミン」である。メラミンは、食器用のプラスチックの製造など工業的に使用される化学物質であり、健康問題を起こさずに痕跡程度の量が接触している食品に不可避に混入する。しかし高用量では有害となる。メラミンが、製品の見かけ上のタンパク質濃度を意図的かつ違法に水増しするために添加されたことから、乳児用調製乳、粉乳、ペットフードから有害となる量のメラミンが検出され、結果として乳児や子供が死亡するとともに、何十万人もが重篤な病気となった。

コーデックスはどのように対応した?

コーデックス食品汚染物質部会は、2009年3月の会合において、INFOSANから食品インシデントに関する報告とWHO専門家会合からの報告を受け、食品中のメラミンに関する最大基準値(ML)の策定の必要性と、それを新規作業とすることに合意した。同年7月の総会で新規作業として採択された後、食品汚染物質部会では作業部会において集中的に議論を行い、提案されたMLが2010年の総会で採択された。

 

[ANSES]Marcoプロジェクト:コート・ドパールでの6年の海洋研究

Marco project: six years of marine research in Côte d’Opale

13/10/2021

https://www.anses.fr/en/content/marco-project-six-years-marine-research-c%C3%B4te-d%E2%80%99opale

6年間続いたMarcoプロジェクト(コート・ドパールにおける海洋と沿岸の研究:環境から資源へ、水産品の使用と品質)が終了する。これを祝い、5つのパートナー機関が10月13日から15日までブローニュ・シュル・メールで会議を開催する。フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)が海産物の品質に関して、特にマイクロプラスチックとその影響を調査することで貢献した、このプロジェクトのテーマ概要について以下に説明する。

Marcoプロジェクトでは、6年間にわたり、海洋・沿岸生態系、海洋資源、海産物の品質、海洋エネルギー及び関連する社会経済的側面など、オー・ド・フランスの海洋環境と水産物に関する総合的な研究を行ってきた。「このプロジェクトでは、まったく異なる分野のチームが集まった。他の組織と協力しなければ得られなかったデータを得ることができた」と、プロジェクトの共同コーディネーターでANSESの食品安全科学ディレクターであるAnne Brisabois氏は述べる。このプロジェクトのパートナーは、Littoral-Côte d’Opale大学(ULCO)、ANSES(食品安全研究所)、CNRS(フランスの国立科学研究センター)、リール大学、Ifremer(フランス海洋開発研究所)である。このプロジェクトは、国と地域の計画契約(CPER)の一環として、オー・ド・フランス地域、フランス国、欧州、Ifremerから総額700万ユーロの資金提供を受けている。

マイクロプラスチックを研究するための最先端の装置

Marcoプロジェクトの一環として、ANSESは主に「水産資源の品質と安全性」というテーマに取り組んだ。とりわけ、ULCOと共同でマイクロプラスチックの研究を行った。このプロジェクトのために、3装置を入手した。マイクロプラスチックを可視化する装置、起源を理解するためのマイクロプラスチックを構成するポリマーの種類の性質を調べる装置、マイクロプラスチック粒子に凝集する可能性がある添加物や化合物及び微生物を特定する装置、である。ANSES社とULCO社が共同開発したこれらの装置は、今後、マイクロプラスチックに関する国内、欧州、国際的な研究プロジェクトで使用されるだろう。

軟体動物と魚の汚染に関する詳細

ムール貝や魚介類によるマイクロプラスチックの摂取についての知見も得られた。フランス北部の沿岸では、ムール貝や貝類に含まれるマイクロプラスチックの量は、欧州の他の地域よりも多くないことがわかった。ANSESの食品安全研究所の水産物及び養殖物理化学ユニットのリーダーであるGuillaume Duflosは、「英仏海峡の海上交通量が多いため、この件を懸念していた」と説明する。このプロジェクトの科学者は、また、ムール貝がマイクロプラスチックを摂取することで、例えば、ムール貝に宿る微生物群集である微生物叢の構成が変化することも示した。魚については、マイクロプラスチックの粒子が消化器官に残るため、魚肉に移るマイクロプラスチックの量はごくわずかであることが示された。

魚の病原体の研究

プロジェクトのもう1つの目的は、魚の寄生虫、微生物及び化学汚染物質の調査であった。Anne Brisaboisは、「魚の汚染を調査するために、英仏海峡と北海でIfremerが行っている漁業調査を利用してサンプルを採取した」と述べる。また、このプロジェクトの参加者は、ANSESとULCOの水産物の生化学契約ユニットのテーマの一環として、水産養殖におけるビブリオ属の微生物についても研究した。このプロジェクトで取得した分子生物学用分析ツールは、養殖魚の微生物叢の多様性を詳細に調査するために使用された。このプロジェクトの目的は、微生物叢の構成と病原性ビブリオ種の存在との関連性を理解し、最終的に水産養殖におけるこの汚染を抑制することである。

詳細

▸ Marcoプロジェクトのウェブサイト(フランス語)

https://marco.univ-littoral.fr/

 

[HK]新鮮な豚肉から二酸化硫黄が検出された

Fresh pork sample found to contain sulphur dioxide

Monday, October 25, 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20211025_8938.html

食品安全センター(CFS)は、本日(10月25日)、定期検査で新鮮な豚肉のサンプルから使用が認められていない保存料である二酸化硫黄が143 ppm検出されたことを発表した。

 

[SFA] より優れた食品安全の保証を実現するための食品事業所向け新安全保証(SAFE)の枠組み

New Safety Assurance for Food Establishments (SAFE) framework to provide better food safety assurance

25 Oct 2021

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/media-release---safe-framework-(25-oct).pdf

シンガポール食品庁(SFA)は、消費者に食品の安全性をより確実に提供するために、食品事業所のための新しいライセンスの枠組みである「SAFE(Safety Assurance for Food Establishments)」を導入する。食品安全保証の実績に応じた、より長いライセンス期間とより高いレベルのアワードを与える。

 

[FSS] 新しい食品コンプライアンスについての協議を開始

Consultation launched on new food compliance notices

25 October 2021

https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/consultation-launched-on-new-food-compliance-notices

スコットランド食品基準局(FSS)は、新たな食品コンプライアンス通知(CN)の導入について、8週間の意見募集を開始した。製品の誤った、あるいは不正な表示など、食品基準に関する規則に違反している疑いがある場合に、より迅速かつ公正に対処するものである。

 

[FSAI] Decathlon Forclaz Rice and Chicken Curryに未承認の農薬であるエチレンオキシドの混入のためリコール

Recall of a Batch of Decathlon Forclaz Rice and Chicken Curry due to the Presence of the Unauthorised Pesticide Ethylene Oxide

Friday, 22 October 2021

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/decathlon_rice_chicken_curry.html

フランス産Decathlon Forclaz Rice and Chicken Curry に未承認の農薬であるエチレンオキシドが含まれていたため、リコール。製品写真有り。

 

[FDA]消費者情報 いわゆるアルツハイマー病治療薬の偽りの約束に気をつけること

Watch Out for False Promises About So-Called Alzheimer's Cures

10/22/2021

https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/watch-out-false-promises-about-so-called-alzheimers-cures-0

FDAは主にインターネットで販売されるアルツハイマー病を予防、治療、遅らせる、あるいは治すことができるという証明されていない商品、また、それらのダイエタリーサプリメントと偽った商品に注意するよう呼びかける。

(ココナツオイル、メラトニン、アルファGPC等が画像から読める)

 

[FDA]皮膚充填剤注入用の針のない装置を使わないように

Do Not Use Needle-Free Devices for Injection of Dermal Fillers – FDA Safety Communication

October 8, 2021

https://www.fda.gov/medical-devices/safety-communications/do-not-use-needle-free-devices-injection-dermal-fillers-fda-safety-communication

FDAは人々と医療従事者に対して、ヒアルロン酸やその他の唇や顔への注入物を注入するのにヒアルロンペンのような針のない装置(ダーマルフィラーと呼ばれている)を使わないように警告する。

FDAは重大な傷害、時に皮膚や唇や目を永久に害する事例を報告されている。

FDAが認可している皮膚充填は処方のみである

 

[UK HSA]子どもの鉛暴露:サーベイランス報告(2021年から)

Lead exposure in children: surveillance reports (from 2021)

26 October 2021

https://www.gov.uk/government/publications/lead-exposure-in-children-surveillance-reports-from-2021

2020年のデータの報告

https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/1028389/HPR1721_LEICSS-2020.pdf

イングランドでの2020年1月1日から12月31日までの分のまとめ

血中鉛濃度 ≥0.48μmol/L (≥10μg/dlに相当)を報告

2020年は35例、中央値は0.71μmol/L (14.69 µg/dL)

UK HSAは公衆衛生介入鉛濃度を2021年7月5日から16才未満の子どもと妊婦には≥5μg/dL (≥0.24μmol/L)に引き下げた

 

[COT]COT会合:2021年10月26日の会議

COT Meeting: 26th October 2021

Last updated: 20 October 2021

https://cot.food.gov.uk/COTMeeting26thOctober2021

ペーパーがいくつか追加掲載されている

・妊娠中のショウガサプリメント使用の安全性-更新

https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2021-10/TOX-2021-51%20Ginger%20Update_0.pdf

かなり詳しい文献調査

・マイクロプラスチック暴露に由来するリスクの可能性についてのサブ声明:経口ルート(二次案)

https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2021-10/Web%20Version%20TOX-2021-52%20-%20MPs%20Oral%20exposure%20substatement%20.pdf

一次案より、現在入手できるデータが限られていることとデータ不足をより強調する

 

[FTC]FTCの報告書は年間タバコ販売がここ20年で初めて増加したことを発見

FTC Report Finds Annual Cigarette Sales Increased for the First Time in 20 Years

October 26, 2021

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2021/10/ftc-report-finds-annual-cigarette-sales-increased-first-time-20

初めてのフレーバー製品の報告では、無煙タバコ販売の半分以上がメントールであることを発見

FTCのタバコ報告によると、米国の最大タバコ企業が売ったタバコの数が2019年の2029億から2020年は2037億に増加した。

2020無煙タバコ報告によると、無煙タバコ販売は2019年の1億2600万ポンドから2020年は1億2690万ポンドに増加した

 

[EPA]EPAはニューメキシコ州知事に反応し有害廃棄物法のもとでPFASに対応するために動く

EPA Responds to New Mexico Governor and Acts to Address PFAS Under Hazardous Waste Law

October 26, 2021

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-responds-new-mexico-governor-and-acts-address-pfas-under-hazardous-waste-law

本日EPAはニューメキシコ州知事Michelle Lujan GrishamからのPFAS汚染に資源保全再生法(RCRA)で取り組むように求める請願に対応することを発表した。この請願への対応として、EPAは有害廃棄物法のもとで二つの新たな行動のための規制作成プロセスを開始する計画の概要を説明した。

 

Nature & Scienceニュース

-英国は先天障害を予防するために小麦粉を強化する、他国の長いリストに加わる

U.K. will fortify flour to prevent birth defects, joining long list of other countries

26 OCT 2021 MEREDITH WADMAN

https://www.science.org/content/article/u-k-will-fortify-flour-prevent-birth-defects-joining-long-list-other-countries

しかしEUは小麦粉への合成ビタミンB添加に抵抗する、理由の一部は不自然な成分への懐疑

写真は英国の小麦粉への葉酸強化を推進したMelanie Chambersと、二分脊椎のあるその娘Ella

2013年にエジンバラのスコットランド議会で9才のElla Chambersは車椅子から政治家に語った。彼女は先天障害の二分脊椎で、彼女と家族は英国政府に小麦粉の葉酸強化義務化を訴えた。Ellaの母親は葉酸サプリメントを使用していたが、それは妊娠がわかってからで、その時には既にダメージはおこっていた。

英国はこの問題にさらに8年費やした。そしてついに先月、葉酸義務化を始めると発表した。ニュージーランドは7月に同様の発表をし、葉酸強化を行っている約80カ国に加わった。今17才のEllaは「ほんとうにやったなんて信じられない。少しびっくりした-良い意味で」という。母のMelanie Chambersは「(胸から下に麻痺があり学習障害のある)Ellaにとっては役に立たないけれど、他の家族が私たちのようにならないことを希望する」という。

一方EUの国々はそうしない。理由のひとつが食品にナチュラルでないものを入れることへの警戒である。彼らは常に葉酸強化に反対してきた。EU19カ国の神経管欠損(NTD)平均発生率は1万妊娠あたり10人程度で他の葉酸強化国より有意に高い(米国ではその数字は7人)。

38才の息子が二分脊椎であるニュージーランドの活動家Lyall Thurstonは「欧州は本当に足手まといで信じられないほど悲しい。だって科学と研究があるのに」

(図:葉酸の力 各国の強化前後のNTD)

欧州では妊娠可能年齢の女性への葉酸サプリメントの使用すら勧めていない国がある。その結果がブルガリアでは1万の妊娠あたりの22のNTDである。

葉酸強化の圧力が低い理由の一つには出生前の検診で問題のある妊娠を終わらせていることがある。欧州は問題のある妊娠の80%が中絶されている。米国ではそれは23-42%と推定されている。

一部の欧州専門家は一般人の葉酸過剰摂取による有害影響を懸念している。非常に高い用量では有害影響がみられる。米国ではサプリメントからのとりすぎは心配されるが強化小麦粉は問題ではない

(食べ物にビタミンを加えるのは不自然で許せないが胎児を殺すのはいいんだ??)

 

-搾取的出版社の最新詐欺:密造論文と再利用論文

Predatory publishers’ latest scam: bootlegged and rebranded papers

26 October 2021  Kyle Siler et al.,

https://www.nature.com/articles/d41586-021-02906-8

学問を毀損する不正な出版を阻止するために、本物の雑誌はその仕事をみせるべきだ

(イラストはHydra)

2018年に米国FTCは出版社OMICSの詐欺的ビジネスについて5000万ドルの罰金を勝ちとった。FTCの調査によるとOMICSはほとんどピアレビューなしに約69000論文を受理して発表していた。本社がインドにあるため執行は困難だが烙印は有効でOMICSの出版物は40%減った。

FTCの判決から1年後、インド政府の主任科学アドバイザーKrishnaswamy VijayRaghavanは搾取的出版社の脅威を根絶することの難しさを嘆く。それはギリシャ神話のヒドラのようで、首を一つ切ると二つ生える

2020年にOMICSはURLを変更しウェブサイトを一新し‘Hilaris’とブランドを変更した。元の雑誌からOMICSの名前を隠してHilarisにブランド変更し、雑誌の過去を書き直しているようだ。さらに正当な雑誌の論文をコピーして名前を書き直したりして再出版する行為が行われているようだ

(対策案を含む記事、一部のみ)

 

-世界の研究論文の巨大な無料のインデックスがオンライン公表された

Giant, free index to world's research papers released online

26 October 2021 Holly Else

https://www.nature.com/articles/d41586-021-02895-8

1億700万の論文の数十億のフレーズのカタログはコンピュータによる文献検索を簡単にできる

10月7日に無料公開されたこのカタログは、論文とそれに含まれる3550億の単語や文章断片の表を持っている

The General Index

https://archive.org/details/GeneralIndex

 

-このデジタル衛生習慣があなたの学問を守るだろう

This digital-hygiene routine will protect your scholarship

26 October 2021

https://www.nature.com/articles/d41586-021-02901-z

シンプルなチェック習慣が、たちの悪い出版社によるある種の悪質な行為を抑えてあなたのデジタルプレゼンスを守るだろう

大学の研究の完全性担当者が、私の名前が掲載された、見たこともないひどいたくさんの論文を持って私のところに来たとき、震え上がった。詐欺的行為に名前が使われたのだ。

学問の悪用を抑制するには出資者、出版社、組織など全てに責任があるが、個人でもできることがある。私は一ヶ月おきくらいで自分の名前と所属でオンライン検索をすることを歯磨きのように衛生習慣にすることを提案する。聞いたこともない学会で発表していたり搾取的雑誌の編集者に名前がないことを確認するためである。もしなにかがひっかかったら、出版社や責任著者に連絡する、所属大学の研究の完全性担当者にもコピーを送る。

 

論文

-緑茶カテキンは酸化的ストレスを促進する

Green tea catechins promote oxidative stress

26-OCT-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/932712

ETH Zurichの研究者らがC. elegansで緑茶カテキンが酸化的ストレスを抑制するどころかむしろ促進することを発見した。Ageingに発表。

運動やカロリー制限でも同様の効果がある

緑茶はイエス、濃縮物はノー

 

-我々の体内での野菜と内因性インドールの運命

The fate of vegetable and endogenous indoles in our body

26-OCT-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/932709

ブロッコリーのようなアブラナ科の野菜にはインドール-3カルビノール(I3C)によると考えられている多様な健康上の利益があるとされる。しかしI3Cは化学的に不安定でin vivoでは速やかに代謝される。著者らはI3C のin vivo代謝物を同定した。National Science Review(中国)

 

-動物を傷つけたくないと望むならどうして肉を食べ続けるのか?

How do we keep on eating meat if we wish animals no harm?

26-OCT-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/932693

ポーランド社会心理学会のプレスリリース

Social Psychological Bulletinに発表された「肉パラドックス(動物をケアしつつ肉を食べる)」の文献レビュー

(気候活動家Greta Thunbergが動物製品は彼女の未来を盗んでいると嘆くのに人類は肉を食べ続けている、とか多くの人が人間の成人よりイヌに感情移入する、とか)

 

-年に400万人以上が肥満により死亡している

Over 4 million deaths per year caused by obesity

26-OCT-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/932449

Endocrine Reviewsに発表された肥満の治療を勧めるレビュー

 

-研究が家、オフィス、学校の難燃剤の存在を検出

A study detects the presence of flame retardants inside homes, offices and schools

26-OCT-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/932738

Science of The Total Environmentに発表されたスペインのカタルーニャTarragonaでの調査。屋内空気を24時間フィルターに集めたもの、家具や電子機器の表面の埃などについて41種類の難燃剤を分析した。空気中から欧州では初めて7種の新興難燃剤(TEP, TCIPP, T2IPPP, TPPO, DCP, TMCP および B4IPPPP)を検出した

 

-有害な可能性のある工業用化合物が米国のファストフードに検出された

Potentially harmful industrial chemicals detected in US fast foods

26-OCT-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/932592

Journal of Exposure Science & Environmental Epidemiologyに発表された研究が、チキンナゲットやブリトーなどのフタル酸類を測定

 

-COVID-19の細胞ベースの治療法開発における倫理的問題と人々とのコミュニケーション:パンデミックの教訓

Ethical issues and public communication in the development of cell-based treatments for COVID-19: Lessons from the pandemic.

Turner L et al.,. Stem Cell Reports, Oct 14, 2021

https://www.cell.com/stem-cell-reports/fulltext/S2213-6711(21)00481-1

COVID-19の罹患や死亡率の重大さから世界的に新たな治療法の開発競争がおこった。その中には細胞あるいは細胞由来製品を使ったものがあり、いくつかはしっかりした試験デザインで臨床研究が行われた。しかし誇大宣伝や規制・科学・倫理の軽視、研究知見の歪んだコミュニケーションも溢れていた。この論文ではCOVID-19の細胞ベースの治療法開発に関連する倫理的問題と人々とのコミュニケーションについて批判的に検討した

(FDAとFTCから出された警告文書の表、学会からの懸念表明の表あり。感染症に再生医療を宣伝して売れるという状況がアメリカっぽい)

 

SMC NZ

ハイリスク職場でのワクチン義務–専門家の反応

Vaccine mandates for high-risk workplaces – Expert Reaction

Published: 26 October 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/10/26/vaccine-mandates-for-high-risk-workplaces-expert-reaction/

バーや美容院のような、客にワクチン証明をみせる必要がある事業の労働者は全てワクチンが要求される

つまり既に発表されている健康・教育スタッフを含め労働者の約40%が仕事をするのにワクチンが義務となる。時期は新たなCovid-19保護枠組みへの移行と同時になるだろう。

(専門家の意見略。基本的に義務化支持。ワクチン接種率目標90%以上だし)