2022-01-20

[FSA]英国の消費者の3分の1は実験室で育てられた肉を試したいと考え、4分の1は昆虫を試したいと考える

A third of UK consumers are willing to try lab-grown meat and a quarter would try insects

10 January 2022

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/a-third-of-uk-consumers-are-willing-to-try-lab-grown-meat-and-a-quarter-would-try-insects

新たな代替タンパク質に対する一般の認識調査により、英国の消費者の3分の1が培養肉を、4分の1が食用昆虫を試してみたいと考え、又、10人に6人という多くの消費者が、すでに市場に出ている植物由来の製品を試してみたいと考えていることも明らかになった。

英国食品基準庁(FSA)の調査では、消費者にとって食品の安全性が重要であり、実験室で作られた肉や食用昆虫を試すことを促す第一の要因となっている。食品安全に関する保証が、すでに人々が植物性タンパク質を食べたいと思う主要な理由となっている。

FSAは特に食生活の健康、環境保護、又は英国経済の活性化に効果が期待できる場合には、消費者の利益と食品の安全性を最優先事項とし、食品のイノベーションを支援する。

代替、あるいは新規のヒトの食用タンパク質源は、新興の食品であり、主に植物性タンパク質、昆虫及び微生物に関連する。本報告のハイライトは以下:

・代替タンパク質に対する消費者の意識は高く、回答者の90%が植物性タンパク質について、80%が食用昆虫について、78%が実験室で育てられた肉について聞いたことがあると回答している。

・回答者の4分の3以上(77%)が植物性タンパク質は食べても安全であると認識しているのに対し、食用昆虫は半数(50%)、実験室で育てられた肉は10人に3人(30%)が安全であると回答している。

・10人に6人の回答者が、食事に植物性タンパク質を取り入れてみたいと考えており、最も多い理由は、食べても安全だと思うから(44%)、健康上の理由(39%)、あるいは環境又は持続可能性の理由(36%)であった。植物性タンパク質を試す際の最大の障壁は、従来の肉類への嗜好であった(36%)。

・約3分の1(34%)が実験室で作られた肉を、4分の1強(26%)が食用昆虫を試してみたいと思っている。それぞれの40%、31%が、環境と持続可能性を理由とする。

代替タンパク質を全く試す気がない回答者にどうしたら試す気になるか尋ねた:

・5人に2人(42%)は実験室で作られた肉を試したいと思わせるものは何もないと回答したが、4分の1以上(27%)は食べても安全だとわかれば、23%は適切に規制されていると信じられれば、試す気になるかもしれない、と答えた。

・大多数(67%)は、食用昆虫を試したいと思わせるものは何もないと回答した。8人に1人(13%)は、食べても安全だとわかれば、11%は食欲をそそる見た目であればその気になるかもしれない、と回答した。

FSAは、今年後半に業界の主要関係者を集め、この市場への参入支援方法を検討し、新規食品の導入のための既存の規制の枠組みやリスク分析プロセスを説明する予定である。

以下、報告書全文。

https://www.food.gov.uk/research/behaviour-and-perception/survey-of-consumer-perceptions-of-alternative-or-novel-sources-of-protein

 

[FSA]我々の科学助言委員会に参加して

Join our Scientific Advisory Committees

18 January 2022

https://food.blog.gov.uk/2022/01/18/join-our-scientific-advisory-committees/

委員会メンバー募集に関連して、科学助言委員会について説明

 

[FAO]2021年の食糧農業関連SDGs指標の進歩を追跡する

Tracking progress on food and agriculture-related SDG indicators 2021

https://www.fao.org/sdg-progress-report/en

FAOの管轄下の指標についての報告書

現状と傾向が評価されている(評価できない、が多いけれど)

 

[Codex]WHOが新しい食品安全実践コミュニティを始動

WHO launches a new Food Safety Community of Practice

07/01/2022

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1468622/

 新しいWHO食品安全実践コミュニティは、食品安全の課題に関する知識を共有し対策を改善するのに役立つものである。ピアツーピアでのオンラインフォーラムが、食品バリューチェーン全般の食品安全を改善し、この分野の知識と専門性を深め、継続的な情報交換や議論を行いたいと願う世界のプロフェッショナル向けに開催される。

 この実践コミュニティの狙いは、学ぶ機会を増やし、多様な経験と知識を共有し、新しい見解への理解を推進して、個人や集団による学びを奨励することである。

 参加者は、定期ウェビナーや月例更新情報、食品安全リソースへアクセスできるようになる。また、共有すべき資料やイベント情報、その他の食品安全関連のコンテンツを提供することもできる。参加を希望する者はWHOウェブサイト上で要申請。

*Food Safety Community of Practice

https://www.who.int/teams/nutrition-and-food-safety/multisectoral-actions-in-food-systems/community-of-practice/

申請:https://confirmsubscription.com/h/d/E21780E5AA577EB0

 

[Codex]WTO / 新しい出版物は内陸開発途上国によるコーデックスへの積極的な参加を推奨

WTO / new publication recommends land-locked developing countries actively participate in Codex

14/01/2022

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1469194/

WTOが、内陸開発途上国(land-locked developing country: LLDCs)における貿易のボトルネックを特定して国境を越えた円滑な貿易流通を確保するための勧告をまとめた新しい出版物を公表し、その中で、WTOのSPS(衛生と植物防疫)に関する規格が自国の要求に合うようにするため、LLDCsがコーデックスやOIE、IPPCで行われる規格策定作業に積極的に参加することを推奨している。

WTOのSPS協定は、食品安全と動植物の健康に関する規格の基本ルールを定めている。SPS協定では、食品安全、動物及び植物の健康保護に関する国際的な規格、ガイドライン、勧告を使用することにより、科学的な正当性を満たすことを求めている。その代わりに、状況に適したリスク評価に基づいていれば、加盟国政府は異なる保護レベルを正当化することができることを認めている。しかし、LLDCsの国はリソース不足により適切な保護レベルを設定するための独自のリスク評価を実施できないことがよくある。また同様に、SPS措置を履行するにはコストがかかり、LLDCsにとっては輸入国の要件を満たすことが難しい場合もある。この問題は、輸送経由国も含めて、特に国境を越えて要件が異なる場合に悪化する。

この出版物では、WTOにおいてLLDCsが懸念を示した例として農薬規制措置を挙げ、輸入国と輸送経由国の市場で異なる最大残留基準(MRLs)が適用されることがLLDCsにとって課題となっていることを述べている。

コーデックスに積極的に参加する国々は、農薬のMRLs設定を含む規格策定プロセスに有益な貢献をすることができる。コーデックス事務局のGracia Brisco氏は、「コーデックス委員会は、残留農薬部会を通じて、先進国と発展途上国の両方のメンバーに向けて、公衆衛生保護と貿易推進のために、食品と飼料中の農薬に関する最大残留基準を議論し調和させるための機会を提供している」と述べた。

*Easing Trade Bottlenecks in Landlocked Developing Countries

https://www.wto.org/english/res_e/publications_e/landlocked2021_e.htm

Chapter 4: WTO’s SPS Agreement: sanitary and phytosanitary measures

https://www.wto.org/english/res_e/booksp_e/04_landlocked2021_chapter_4_e.pdf

 

[FDA]更新情報

-IFSACは2022~2023年の優先事項を発表する

IFSAC Announces Priorities for 2022–2023

January 14, 2022

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/ifsac-announces-priorities-2022-2023

 米国疾病管理予防センター(CDC)、米国食品医薬品局(FDA)、食品安全検査局(FSIS)が連携する省庁間食品安全分析協力機構(Interagency Food Safety Analytics Collaboration : IFSAC)は、2022~2023年の優先事項を発表した。

(微生物メイン)

 

-FDAは卵及び卵製品の安全性向上のための新たな卵規制計画基準を発表する

FDA Releases New Egg Regulatory Program Standards for Improving Egg and Egg Product Safety

January 14, 2022

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-releases-new-egg-regulatory-program-standards-improving-egg-and-egg-product-safety

 FDAと米国卵規制局(NERO)は、卵規制計画基準(Egg Regulatory Program Standards:ERPS)と題した州の卵及び卵製品規制当局の新しい計画を発表した。

 

-]FDA2021年レビュー‐人のために働く

FDA 2021 Year in Review - Working for You

January 13, 2022

https://www.fda.gov/media/155422/download

 FDAは、FDAの取り組みを紹介する、FDA 2021年レビュー「Working for You」(人のために働く)報告書を発表した。

 

[TGA] 広告規約及び医療用製品のネーミングについて

The Advertising Code and naming therapeutic goods

18 January 2022

https://www.tga.gov.au/advertising-code-and-naming-therapeutic-goods

 TGAは製品の名称を付ける際、商品名が本規約に適合していることを確認するよう、注意をよびかける。

商品名は広告の一部であり、消費者に誤解を与えてはならない

 

[MPI]ニュージーランド食品安全はイガイを十分加熱調理するよう消費者に助言する

New Zealand Food Safety advises consumers to cook mussels through

18 January 2022

https://www.mpi.govt.nz/news/media-releases/new-zealand-food-safety-advises-consumers-to-cook-mussels-through/

ニュージーランド食品安全局は、イガイを十分に加熱調理して消費するよう注意を呼びかける。

(ビブリオ食中毒増加のため)

 

[MPI]蜜蜂のために木を植える方法を農家に紹介する新しいハンドブック

New handbook shows farmers how to plant trees for bees

14 January 2022

https://www.mpi.govt.nz/news/media-releases/new-handbook-shows-farmers-how-to-plant-trees-for-bees/

蜜蜂の餌となる植物を戦略的に植えるための実践的なガイダンスを提供するハンドブックが作成された。

 

[MPI]一次産業の状況と展望

Situation and Outlook for Primary Industries

https://www.mpi.govt.nz/resources-and-forms/economic-intelligence/situation-and-outlook-for-primary-industries/

2021年12月最新版公表

(蜂蜜の繰り越し在庫が溜まっていると書いてある。)

 

[SFA]2023年までに100名の中途採用者を対象としたアグリテック分野の新しいキャリア転向プログラム

New Career Conversion Programme for the Agri-tech Sector to Benefit 100 Mid-career Individuals by 2023

14 January 2022

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/media-release---new-ccp-for-agri-tech-sector_14jan22_final28bc316e800141518557bf3645acd9cb.pdf

ワークフォース・シンガポール(WSG)、シンガポール食品庁(SFA)、リパブリック・ポリテクニック(RP)は、新しいキャリア転向プログラム(CCP)を展開し、アグリフード産業を強化する。

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 186-22

​​20 January 2022

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20186-22.aspx

改訂No. 205

食物繊維の新しい分析方法としてAOAC 2017.16、乳児用調整乳の2’-FL、GM Bacillus licheniformis由来麦芽生産性アルファアミラーゼ

 

[FTC]オミクロン変異株が増加する中、FTCはさらに多くの事業者に、彼らの製品がCOVID-19を予防あるいは治療できるとの虚偽の主張を止めるよう命令

With Omicron Variant on the Rise, FTC Orders More Marketers to Stop Falsely Claiming Their Products Can Effectively Prevent or Treat COVID-19

January 19, 2022

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2022/01/omicron-variant-rise-ftc-orders-more-marketers-stop-falsely

FTCは、MLM企業とそのディストリビューターを含むソーシャルメデイアの虚偽または誤解を招く広告に標的を絞る

警告対象追加(リスト掲載)、これまで405件の警告文書を送付

 

[FTC]これが公式:COVIDtests.govで無料のCOVID検査を入手して

FTC消費者向けblog

It’s official: Get free COVID test kits at COVIDtests.gov

January 19, 2022

https://www.consumer.ftc.gov/blog/2022/01/its-official-get-free-covid-test-kits-covidtestsgov

検査キットの入手はここから。それ以外は全て詐欺

 

[ASA]「低アルコール」製品の広告に関する規則変更

Changes to the rules on advertising 'low alcohol' products

Research / Report / Survey 18 Jan 2022

https://www.asa.org.uk/resource/changes-to-the-rules-on-advertising-low-alcohol-products.html

低(low)アルコールと広告できるのはアルコールが容量パーセント濃度で0.5%以上1.2%以下で、より好ましい旨の主張ができる

1.2%以上のものについては事実として比較するだけ(lower)。

0.5%以下はアルコール飲料としての規則の対象外

 

-アルコール:アルコール含有量によるアルコール飲料の強さ

Alcohol: ABV Alcoholic strength

19 Jan 2022

https://www.asa.org.uk/advice-online/alcohol-alcoholic-strength.html

 

[ASA]ASAは繰り返し規則を破るインフルエンサーへの制裁を強化

ASA escalates sanctions against influencers who repeatedly break the rules

18 Jan 2022

https://www.asa.org.uk/news/asa-escalates-sanctions-against-influencers-who-repeatedly-break-the-rules.html

ASAが何度も警告したにも関わらずインスタグラムの投稿に広告である旨の開示をしない6人のインフルエンサーにさらなる制裁を科す

 

[ASA]ASA裁定

-ASA Ruling on Mondelez UK Ltd

19 January 2022

https://www.asa.org.uk/rulings/mondelez-uk-ltd-g21-1120905-mondelez-uk-ltd.html

Dairyleaのビデオオンデマンド広告で、少女が公園の遊具に逆さにぶら下がった状態でチーズを食べているのが、子どもが真似したら危険だと苦情が寄せられた。ASAは子どもの事故防止団体の見解を求め、窒息リスクが高い可能性があるため広告違反と判断。

 

-ASA Ruling on Pepsi Lipton International

19 January 2022

https://www.asa.org.uk/rulings/pepsi-lipton-international-a21-1120048-pepsi-lipton-international.html

リプトンアイスティーの「100%リサイクル」という主張が誤解を招くという苦情が寄せられた。会社側はアスタリスクと小さい字で条件(キャップとラベルを除く)を記載していると主張するがASAはキャップトラベルつきのボトルの画像と一緒に100%リサイクルと書いてあったら全てが完全にリサイクルされていると解釈すると判断。誤解を招く表示である。

 

-ASA Ruling on Roxane UK Ltd t/a Aqua Pura

19 January 2022

https://www.asa.org.uk/rulings/roxane-uk-ltd-g21-1120958-roxane-uk-ltd.html

ボトル入り水Aqua Puraのテレビ広告の「100%リサイクル&リサイクル可能なボトルにエコフレンドリーなキャップ」(注:500mlボトルのみ)について苦情が寄せられた。

エコフレンドリーの根拠がない、消費者が誤解する等3件の基準違反

(ボトル入り水の時点で環境に優しくないのだが)

 

[DHSC]イングランドはブースター計画の成功によりプランAに戻る

England to return to Plan A following the success of the booster programme

19 January 2022

https://www.gov.uk/government/news/england-to-return-to-plan-a-following-the-success-of-the-booster-programme

1月19日から

・政府はもはやテレワークを要請しない

1月20日から

・学校で生徒や職員のマスクを助言しない

1月27日から

・イベント等でNHS Covid Passの法による要求はしない

・どんな状況でもマスクは法定義務ではない。ガイダンスでは助言し続ける

 

[RIVM]COVID-19危機中の保護具の質は不十分

Quality of protective equipment insufficient during COVID-19 crisis

01/19/2022

https://www.rivm.nl/en/news/quality-of-protective-equipment-insufficient-during-covid-19-crisis

COVID-19危機中に国レベルで購入した医療従事者向け個人保護具(PPE)は要求される品質基準を一部しか満たさなかった。2020年3月から10月にRIVMが検査した結果。特に呼吸保護具(FFP2および KN95 レスピレーターマスク)やサージカルフェイスマスク(type IIR)の質が不十分だった。

 

[RIVM]先週は約25万人がCOVID-19検査陽性

Nearly a quarter-million positive COVID-19 tests last week

01/18/2022

https://www.rivm.nl/en/news/nearly-a-quarter-million-positive-COVID-19-tests-last-week

その前の週に比べて21%増加の242,961人陽性。最も多いのは18-24才で増加率が高かったのは中高生。60才以上は安定して低く、ブースターワクチン接種が本格化して60才以上の対象者の約90%が接種した。18才以上では半分以上がブースター接種済み。

対策を緩和したので検査陽性者は今後さらに増える見込み

 

論文

-何故「善意のデータ」イニシアチブがCOVID-19公衆衛生危機にほとんど影響を与えられなかったのか-そしてどうすれば改善できるのか

Why “data for good” initiatives mostly failed to impact the COVID-19 public health crisis – and how to improve

18-JAN-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/939816

COVID-19対応においてテクノロジー企業から提供されたデータの利用の障害についての、PLOS Digital Healthに発表されたハーバード公衆衛生大学院のCaroline Buckeeらの見解。携帯電話のデータからヒトの移動を解析して対策に役立てようといった試みが数多くなされたがデータ共有に関する合意が性急でデータの標準化、相互運用性、不確実性やバイアスの明示の欠如などが課題となった。企業が所有する膨大なデジタルデータを有用な公衆衛生ツールに翻訳するのは非常に難しいがポテンシャルはある。

 

-英国家庭のアルコール購入パターンはCOVID-19ロックダウン中に変化した

Alcohol purchasing patterns of British households changed in COVID-19 lockdowns

19-JAN-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/939896

PLOS ONE。ロックダウン中に、社会的に不利な地域のアルコール購入は増え、日頃アルコールを購入している家庭はより多くのアルコールを買った。

ロックダウンによりパブや外での飲酒は減ったが小売店からの購入が増えた。

 

-BMJはフェイスブックの、調査への不適格な「ファクトチェック」に対応しなかったことに抗議

The BMJ announces appeal after Facebook fails to act over incompetent “fact check” of investigation

19-JAN-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/940399

Facebook versus The BMJ: when fact checking goes wrong

https://www.bmj.com/content/376/bmj.o95

(フェイスブックとBMJのもめごと

 

-大麻の使用は長く続く認知機能不全を生み出す

Cannabis use produces persistent cognitive impairments

20-JAN-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/939888

Addictionに発表された系統的レビュー

 

-ナチュロパスと総合診療医の小児科でのラボ検査注文のパターン

Laboratory test ordering patterns in pediatrics from naturopaths and general practitioners.

Liao H et al.,

American Journal of Clinical Pathology 156:787-793, 2021

ナチュロパスは予防や自力によるヒーリングを強調するが、患者一人あたりの検査のオーダーは総合診療医や家庭医より多い。ナチュロパスドクターが高頻度に注文する検査は、有害金属、アレルゲン、一般化学検査。同じ検査をした場合、異常な結果が出る割合はナチュロパスが有意に低い。

(医師はちゃんと診察して必要な検査をしているが、ナチュロパスはとにかく検査して異常だと言うだけだから。ナチュロパスに相談した時点で損失が生じている。)

 

-米国の保険会社がCOVID-19へのイベルメクチン処方にお金を払っている

US Insurer Spending on Ivermectin Prescriptions for COVID-19

JAMA. Published online January 13, 2022.

https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2788253

2021年8月13日の週に2500万ドルが無駄にイベルメクチン処方に支払われたと推定

 

その他

-ヒト糞由来錠剤が再発する腸感染を治療

scienceニュース

Pill derived from human feces treats recurrent gut infections

19 JAN 20225:20 PMBYKELLY SERVICK

https://www.science.org/content/article/pill-derived-human-feces-treats-recurrent-gut-infections

マイクロバイオーム薬がやがて糞便移植の代わりになるかも

Clostridium difficileに繰り返し感染する人々にとって、糞便微生物叢移植(FMT)は有効な解決法である。いくつかの企業がもっと標準化された侵襲性の少ない治療を探し、そのうちの一つがヒト糞便由来細菌の芽胞を含む錠剤で、現在第3相試験まで進んでいる。

この錠剤SER-109はSeres Therapeutics社が作ったもので、ヒトの糞便をエタノール処理して「栄養型」細菌を殺し芽胞状態のもののみを残したもの由来である。このグループの細菌の多くはファーミキューテス門phylum Firmicutesである。これらの細菌は腸内でC. difficileと競合でき、胆汁酸の組成を変えて環境をC. difficileに都合の悪いものにする。

Seres は2016年に第2相試験でプラセボ以上の効果がなかったと発表したがその後用量が少なすぎたと結論した。

今回、用量を多くしより正確な患者を同定して行った第3相試験の結果はNEJMに発表され、C. difficile感染再発が対照群は40%なのに対して投与群は12%だった。この値はFMTと同程度である。しかしこの結果に懐疑的な研究者もいる。糞便全体が大事だと考える研究者もいる。

Seresの他にもいくつかの企業がフリーズドライ糞便や細菌の組み合わせなどでC. difficile 治療としてFDAの認可を目指している。

 

-「がんとの戦い」にはまだ勝利していない

Natureエディトリアル

The ‘war on cancer’ isn’t yet won

19 January 2022

https://www.nature.com/articles/d41586-022-00109-3

1971年の米国がん法はがんの背景にある生物学の理解を大きく進めた。しかし科学的および社会的課題は残る

1971年12月23日、Richard Nixon大統領はホワイトハウスでNational Cancer Actに署名した。

1970年にがん治療の進化を予想した米国議会へのアドバイザーは、「長期的には免疫学と遺伝学、中期的には化学療法、現在と直近は外科手術と放射線」と書いた。50年以上経って、その予想は驚くほど先見性があった。

米国がん法から半世紀、がんはいまだに米国の2番目に主要な死因である。

現在の科学者はがんの完治についてはあまり話題にしない。そうではなくこれまでのようながんの見方を終わらせようとしている。がんの中には加齢により避けられないものがある、研究者はがん治療の欠点を減らせる。

 

-パンデミックの真の死亡者数:公式発表より数百万人多いだろう

Natureニュース

The pandemic’s true death toll: millions more than official counts

18 January 2022  David Adam

https://www.nature.com/articles/d41586-022-00104-8

各国はこれまで2年で500万人余のCOVID-19死者数を報告しているが、世界の超過死亡はその2倍あるいは4倍もと推定されている

以下各種推定の紹介やモデリングの問題等

(UKHSAの推定で比較されているインフルエンザの死者がとにかく若い。死者の数だけ見ていたらインフルエンザの影響が軽視されてしまう。80才が死亡するより小さい子が脳症になって一生介護が必要になるほうが「軽い」わけがない)

 

-SMC NZ

トンガの災害の救援と復興-専門家の反応

Tongan disaster relief and recovery – Expert Reaction

18 January 2022

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2022/01/18/tongan-disaster-relief-and-recovery-expert-reaction/

政府と救援組織がトンガ支援の準備をしている。ニュージーランド国防軍の偵察飛行からはトンガの島々が灰に覆われているのがわかったがダメージの全貌は不明なまま。通信網の断絶は続く。SMCは自然災害復興計画と工程、火山灰の健康影響を専門家に聞いた

 

-コンシューマーラボ

グリーンとホールフードパウダーとサプリメントレビュー(クロレラとスピルリナを含む)

Greens and Whole Food Powders and Supplements Review (Including Chlorella and Spirulina)

Expanded: 01/17/2022

https://www.consumerlab.com/reviews/greens-whole-foods-powders-supplements/greens/

一部のサプリメントの宣伝は科学的根拠が無いことに注意。例えば「抗酸化」や「アルカリ化」効果は健康上の利益になるとは限らない、スピルリナの血糖降下作用の根拠は弱い。コンシューマーラボは2つの製品の鉛汚染を発見している

 

-二つの大麻化合物がCOVIDを止めることができるか?

Will Two Marijuana Chemicals Be Able To Stop COVID?

By Josh Bloom — January 19, 2022

https://www.acsh.org/news/2022/01/19/will-two-marijuana-chemicals-be-able-stop-covid-16066

大麻が健康に良いという主張が、特に犯罪でなくなった後、増加しているので、COVIDの治療薬として検討されていることは驚きではない。CBGAとCBDAが悪名高いウイルスのスパイクタンパク質に結合して複製を阻害することが報告された。役に立つ薬になるだろうか?

それはJournal of Natural Productsに発表された研究で、ライナスポーリング研究所のRichard B. van Breemen博士らが大麻抽出物中のcannabigerolic acid (CBGA) と cannabidiolic acid (CBDA)がCOVIDのウイルスのスパイクに結合して宿主細胞への侵入を阻止すると報告した。一見良さそうだ。問題は強さだ。論文によるとCBDAのオリジナル株へのIC50は11-24 マイクログラム/mLの範囲で、それは31-67マイクロモルである。この数字を評価するには抗ウイルス薬の細胞ベースの実験での有効濃度を見てみる必要がある(表)。パクスロビドの有効成分のIC50は数nM、モルヌピラビルの有効成分では数百nMである。CBDAとCBGAはその3桁以上の高用量が必要で医薬品になる可能性はほぼない。(イベルメクチンも)

(以下略。濃度や用量が具体的に想像できない人って研究者にもいる)

2022-01-18

[EFSA]意見等

-使用後のPETを食品と接触する物質にリサイクルするために使用されるStarlinger iV+テクノロジーに基づくCircular Plasticsプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Circular Plastics, based on the Starlinger iV+ technology, used to recycle postconsumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2022;20(1):7019  17 January 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7019

(科学的意見)

 

-使用後のPETを食品と接触する物質にリサイクルするために使用されるStarlinger iV+テクノロジーに基づくSrichakra Polyplastプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Srichakra Polyplast, based on the Starlinger iV+ technology, used to recycle post-consumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2022;20(1):7020 17 January 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7020

(科学的意見)

 

-使用後のPETを食品と接触する物質にリサイクルするために使用されるStarlinger iV+テクノロジーに基づくOMT Recycling Projectプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process OMT Recycling Project, based on the Starlinger iV+ technology, used to recycle post-consumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2022;20(1):7018 17 January 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7018

(科学的意見)

3件とも同じ結論

このプロセスから得られるリサイクルPETを室温で長期保存される全ての種類の食品と接触する物質の製造に100%使用しても、安全上の懸念とはならない。このリサイクルされた PETで作られた最終製品は電子レンジとオーブンで使用することを意図しておらず、そのような使用はこの評価の対象外である。

 

-イソキサベンの既存MRLsのレビュー

Review of the existing maximum residue levels for isoxaben according to Article 12 of Regulation (EC) No 396/2005

EFSA Journal 2022;20(1):7062  17 January 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7062

(理由付き意見)

更なる検討が必要。

 

-使用後のHDPEクロージャーを食品と接触する物質にリサイクルするために使用されるStarlinger recoSTAR HDPE FC 1 – PET2PETプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Starlinger recoSTAR HDPE FC 1 – PET2PET used to recycle post‐consumer HDPE closures into food contact closures

EFSA Journal 2022;20(1):7001  17 January 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7001

(科学的意見)

データが不足している

 

-既存のMRLsレビューを必要としない農薬有効成分

Pesticide active substances that do not require a review of the existing maximum residue levels under Article 12 of Regulation (EC) No 396/2005

EFSA Journal 2022;20(1):7061  17 January 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7061

(声明)

EC規則No 396/2005は、欧州レベルでの農薬の最大残留基準(MRLs)の設定とレビューを規定する規則を制定している。EC規則No 396/2005の12(1)条により、EFSAは指令91/414/EEC付属文書Ⅰの有効成分に含むかどうかの日付から12ヶ月以内にその有効成分の既存のMRLsのレビューに関する理由付き意見を提出する必要がある。この規則の12(2)条では、EFSAは2008年9月2日以前に指令91/414/EECの付属文書Ⅰに含まれる全ての有効成分の既存のMRLsのレビューに関する理由付き意見を2009年9月1日までに提出する必要があると定めている。EC規則No 396/2005の12(1)条または12(2)条でレビューする必要のある有効成分の中で、EFSAはもはやMRLsのレビューは必要ないと考えられる6の有効成分を特定した。EFSAはこれらの物質のMRLsのレビューがいらなくなった理由を説明する声明を作成した。関連する質問はこの声明で対処されたと考えられる。

塩素酸塩(塩素酸マグネシウム、塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウムを含む)、塩化ジデシルジメチルアンモニウム(DDAC)、ジメトエート、エトプロホス、メチオカルブ、ニコチン

 

[EFSA]ONE会議2022年―動画コンテスト近日公開

ONE Conference 2022 - Video contest coming soon

17 January 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/news/one-conference-2022-video-contest-coming-soon

One-Health, Environment, Society会議2022年のための概要を受理された著者が、YouTubeで開催される動画コンテストの中で作品/研究を提示する。優勝賞品は今年6月の会議で生で発表するためのブリュッセルへの旅行である。

投票方法

この動画コンテストは2月1~28日にEFSAのYouTubeチャンネルで実施される。視聴者はGoogleアカウントでログインして動画を見て、気に入った動画にいいねボタンを押すことで投票できる。Googleアカウントを持たない視聴者は投票できない。最も多くのいいねをもらった3つの動画が優勝する。

全ての動画は、One Planet、One Society、One Life、Many Waysのテーマに沿った作品プレイリストごとに動画を閲覧できる、One会議のウェブサイト上の専用ページで公開される。

2月1日以降EFSAのYouTubeチャンネルを見逃さずに気に入った動画に投票しよう!

 

[HSE]Cruiser SB緊急登録報告書

Cruiser SB emergency registration report

Published 14 January 2022

https://www.gov.uk/government/publications/cruiser-sb-emergency-registration-report

2022年の英国のテンサイへのCruiser SBの使用に関するHSEの助言を含む

(ネオニコチノイド(チアメトキサム)の種子処理)

 

-Defraの主任科学アドバイザーのテンサイへのCruise SBの使用についての助言

Defra’s Chief Scientific Adviser’s advice on the use of Cruise SB for sugar beet

Updated 14 January 2022

https://www.gov.uk/government/publications/neonicotinoid-product-as-seed-treatment-for-sugar-beet-emergency-authorisation-application/defras-chief-scientific-advisers-advice-on-the-use-of-cruise-sb-for-sugar-beet

2022年のテンサイへのCruiser SBの使用について

 

[DEFRA]政府は英国の第三回気候変動リスク評価を発表

Government publishes UK’s Third Climate Change Risk Assessment

Published 17 January 2022

https://www.gov.uk/government/news/government-publishes-uks-third-climate-change-risk-assessment

新しい報告書は気候変動に英国がレジリエントあるために前例のない課題があることを認識し、その課題を達成するために既に行われている一連の作業を設定

 

[DEFRA]REACH化学物質規制に従う方法

How to comply with REACH chemical regulations

Last updated 17 January 2022

https://www.gov.uk/guidance/how-to-comply-with-reach-chemical-regulations

UK REACHはEU REACHの目的と基本原則を維持している。それは以下を含む:

・データが無ければ市販できない‘no data, no market’基本原則

・動物実験は最後の手段

・労働者に情報提供

・予防原則

 

[IARC]WHO腫瘍分類第5版第6巻:中枢神経系腫瘍

Publication of the WHO Classification of Tumours, 5th Edition, Volume 6: Central Nervous System Tumours

17 January 2022

https://iarc.who.int/news-events/publication-of-the-who-classification-of-tumours-5th-edition-volume-6-central-nervous-system-tumours/

印刷物入手可能

 

[CCDC]予め計画されていた研究:中高生の乳と乳製品摂取-中国、2016-2017

Preplanned Studies: Consumption of Milk and Dairy Products Among Junior High and Senior High School Students — China, 2016–2017

Xiaoli Xu et al.,

http://weekly.chinacdc.cn/en/article/doi/10.46234/ccdcw2021.271

82.5%が摂取しているが毎日摂取しているのは44.1%。中国食事ガイドライン(2016)を満たすのは20.4%

全ての乳製品を液状ミルクに換算すると1日平均216.0g摂取、男子生徒のほうが女子生徒より多く、都市部の方が地方より多い

 

その他

-チャールズ、代替のプリンス:正式でない伝記

Charles, The Alternative Prince: An Unauthorised Biography

by Edzard Ernst (Author)

https://www.amazon.co.uk/Charles-Alternative-Prince-Unauthorised-Biography/dp/1788360702/ref=sr_1_7

Ernst先生新刊、2022年2月1日発売

チャールズ皇太子の、根拠のない代替療法推進の様子を記述

目次等以下

CHARLES, THE ALTERNATIVE PRINCE

Monday 17 January 2022

https://edzardernst.com/2022/01/charles-the-alternative-prince/

 

-パンデミックは何百万人もを肥満に押しやったかもしれない

Pandemic may have pushed millions more into obesity in 'perfect storm'

By Jennifer Rigby, 17 January 2022

https://www.telegraph.co.uk/global-health/science-and-disease/pandemic-may-have-pushed-millions-obesity-perfect-storm/

世界中で肥満増加を示唆する初期データが報告されている。特に子どもと若者。

現時点ではパンデミックの肥満への影響を断定することはできないが注意する必要がある

(貧しい国で飢餓が増えた一方でこれ)

 

-明らかになった:多くの良くあるオメガ3魚油サプリメントは「酸敗」している

Revealed: many common omega-3 fish oil supplements are ‘rancid’

Richa Syal Mon 17 Jan 2022

https://www.theguardian.com/environment/2022/jan/17/revealed-many-common-omega-3-fish-oil-supplements-are-rancid

独立したテストで、市販の多数の製品が酸化した油を使っていて、しばしば悪臭を香料で誤魔化している

Labdoorが数年にわたって行った分析で、60の大規模小売りブランドの魚油サプリメントで10検体あたり1検体以上が酸敗していて、約半分は最大値と同程度。

(魚油は酸化しやすいので品質管理が重要なのだがサプリはいいかげんなものが普通にある)

 

-消費者が培養肉を受容したり拒否したりする理由は?

Why do consumers accept or reject cultivated meat?

05-Jan-2022 By Flora Southey

https://www.foodnavigator.com/Article/2022/01/05/Why-do-consumers-accept-or-reject-cultivated-meat

培養肉が成功するかどうかは消費者受容による。その要因は?

消費者受容についての深い知識を得る

倫理と環境の懸念

これらの知見が培養肉生産者に役立つか?

Appetiteの論文「Review of factors affecting consumer acceptance of cultured meat」紹介

(圧倒的に味と値段だと思うのだけれどそれは除外)

 

-COVIDを巡るコミュニケーションが如何にして科学不信を悪化させたか

How Communication around COVID Fuels a Mistrust of Science

By: Joseph V. Sakran, Kavita K. Patel  January 6, 2022

https://www.scientificamerican.com/article/how-communication-around-covid-fuels-a-mistrust-of-science/

scientific americanに掲載されたCDCへの批判

(隔離期間の短縮が事業継続を考慮したものであるから科学無視だと主張、等。これはこれで一面的)

2022-01-17

[EU]RASFF 2022(0109-0115)

警報通知(Alert Notifications)

ドイツ産ビールのN-ニトロソジメチルアミン、メラミン製プラスチックカップからのメラミンの溶出、アルゼンチン産オランダ経由マテ茶のアントラキノン、ドイツ産小麦若葉粉末の未承認物質エチレンオキシド、トルコ産ザクロのアセタミプリド及び未承認物質クロルピリホス、フランス産グアーガム入りアイスクリームの未承認物質エチレンオキシド、産出国不明メラミン製プラスチック皿からのメラミンの溶出、ドイツ産原料トルコ産粉末クミンのクロルピリホス-メチル、インド産Sterrenmix茶のアントラキノン、ドイツ産食品サプリメントの2-クロロエタノール、エジプト産タイムの2-クロロエタノール、スイス産食品サプリメントの未承認ニッケル及びコバルト、トルコ産オランダ経由赤いレンズ豆のMOSH/MOAH、シリア産ドイツ経由フリーカの多環芳香族炭化水素、インド産インゲン豆抽出物(ファセオラミン)粉末のエチレンオキシド、

注意喚起情報(information for attention)

日本産柴漬け(キュウリとナス)の未承認着色料アシッドレッド52(別名スルホローダミンB)及び着色料コチニールレッドA(ポンソー4R)(E124)の未承認使用、トルコ産マルメロのビフェントリン、エジプト産飼料用ヒマワリ種子のアフラトキシン、ベトナム産スプレードライインスタントコーヒーのオクラトキシンA、英国産ピスタチオ穀粒のアフラトキシン、トルコ産生鮮レモンの未承認物質クロルピリホス及び酸化フェンブタスズ、トルコ産グレープフルーツのクロルピリホス-メチル、トルコ産マンダリンの未承認物質クロルピリホス-メチル、

通関拒否通知(Border Rejections)

トルコ産生鮮グレープフルーツのクロルピリホス(複数あり)、トルコ産生鮮レモンのクロルピリホス(複数あり)、パキスタン産アソートスパイスミックスのアフラトキシンB1、イラン産ピスタチオのアフラトキシン、トルコ産ピスタチオ穀粒のアフラトキシン、トルコ産パプリカのホルメタネート、ウガンダ産チリペッパーの未承認物質オメトエート及びジメトエート、インド産トウガラシの未承認物質エチオン、トルコ産生鮮ペッパーのクロルピリホス-メチル、トルコ産プラスチック製台所用品からの一級芳香族アミンの溶出、トルコ産乾燥イチジクのアフラトキシン(複数あり)、スリランカ産砕いたトウガラシのアフラトキシン、中国産茶のアセタミプリド・アントラキノン・ラムダ-シハロトリン・ジノテフラン・イミダクロプリド、

 

[CDC]CDCは消費者向けマスクウェブサイトを保護、フィット、快適さを強調して更新

CDC updates consumer mask website to emphasize protection, fit, and comfort

FRIDAY, JANUARY 14, 2022

https://www.cdc.gov/media/releases/2022/s-0114-mask-protection-fit.html

CDCはSARS-CoV-2伝染予防のために使われるマスクやレスピレーターの種類について説明する消費者向けウェブページを更新した。マスクはCOVID-19の拡散を予防するための重要なツールで、どんなマスクであってもしないより良いことを忘れないことが重要である。あなたと他人をCOVID-19から守るために、CDCはあなたがよくフィットして着実に着けられる最も保護的なマスクを薦め続ける。

(N95と KN95は供給不足の心配が無くなったので選択肢に含まれる、サージカルN95は医療用にとっておくこと、を明示した。一部の観測だった「N95推奨」、ではない。適切に使って快適であることが重要。高機能マスクはハイリスク状況で、のように状況に応じて選ぶことを強調。NIOSHが2020-21年にKN95レスピレーターを評価したところ、約60%が基準を満たさなかった、NIOSHが認可したN95レスピレーターをつけるときは一貫して適切に隙間無くフィットさせることが重要、等)

 

[NASEM]パンデミックインフルエンザ対応に情報提供するためのCOVID-19の教訓についての国際ワークショップの概要

International Workshop on COVID-19 Lessons to Inform Pandemic Influenza Response

Proceedings of a Workshop(2022)

https://www.nap.edu/catalog/26352/international-workshop-on-covid-19-lessons-to-inform-pandemic-influenza-response

特にワクチン。効果的なワクチンの開発と配送は単純に技術的な課題だけではなく、ガバナンス、資金提供、研究、サプライチェーン、人々の参加を含む広範な課題を含む。

 

論文

-コンポスト(堆肥)が病原性アスペルギルス芽胞の主な由来

Compost is a major source of pathogenic aspergillus spores

13-JAN-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/940160

Applied and Environmental Microbiologyに発表された、シェルトンの509の家庭の庭の土壌を調べた研究。トリアゾール耐性Aspergillus fumigatusによる慢性の肺炎が英国で増加しているが、堆肥を扱うことが公衆衛生上のリスクになる可能性を示唆

 

-THE LANCET

過体重と肥満の成人の薬物治療:RCTの系統的レビューとネットワークメタ解析

Pharmacotherapy for adults with overweight and obesity: a systematic review and network meta-analysis of randomised controlled trials

Qingyang Shi, et al.,

THE LANCET VOLUME 399, ISSUE 10321, P259-269, JANUARY 15, 2022

フェンテルミン-トピラマートとGLP-1受容体アゴニストが減量にベスト、GLP-1アゴニストのセマグルチドが最も有効である可能性がある

 

セラノスと科学コミュニティ:最前線で

Theranos and the scientific community: at the bleeding edge

THE LANCET EDITORIAL| VOLUME 399, ISSUE 10321, P211, JANUARY 15, 2022

セラノスの物語が結論に達した。Elizabeth Holmesは有罪となった。セラノスのセンセーショナルな盛衰はたくさんの書籍やドキュメンタリーやポッドキャストを生み出した。しかし疑問は残る:セラノスの主張に根拠がないことを暴露したのはWall Street Journalで、科学コミュニティではない。科学は自らを修正するのではなかったのか?

(以下略。根拠のない健康グッズたくさん売られているけれど、指摘は業績にも金儲けにもならない)

 

COVID-19予防接種義務と人権

Mandatory COVID-19 vaccination and human rights

Jeff King, et al.,

COMMENT| VOLUME 399, ISSUE 10321, P220-222, JANUARY 15, 2022

Lex-Atlas: Covid-19 (LAC19)プロジェクトの一環として行われた膨大な議論と解析に基づく我々の意見は、予防接種の義務化と人権法は基本的には両立可能compatibleである、というものである。

 

その他

-SMC NZ

トンガ海底火山の噴火と津波-専門家の反応

Tonga undersea eruption and tsunami – Expert Reaction

Published: 17 January 2022

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2022/01/17/tonga-undersea-eruption-and-tsunami-expert-reaction/

ニュージーランド国防軍の飛行機がダメージを評価するために今朝偵察飛行に飛び立った

Hunga-Tonga-Hunga-Ha-apaiは2014-15年に小規模噴火で水面上にクレーターを作っていた(前後のGoogle Earth画像)

(これから情報が増えるだろう)

 

-死にそうになった時

The Time I Thought I Would Meet My Maker

Joe Schwarcz PhD | 12 Jan 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/history-general-science/time-i-thought-i-would-meet-my-maker

2021年のノーベル医学生理学賞共同受賞者David Julius博士は神経細胞の表面にあるカプサイシン受容体として働くタンパク質をコードする遺伝子を発見した。カプサイシンがこの受容体に作用すると、神経細胞が活性化されて脳に「辛い」感覚を伝える

私は先祖がハンガリー人なので辛いパプリカ(トウガラシ)を知っている。だからニューオーリンズのスパイスショップで味見をするのに躊躇いはなかった。“Meet Your Maker(神の下に行け、死ね)”という名前のサンプルに出会うまでは。それは忘れられない経験だった。口の中にあれほどの痛みを感じたことは無かった。カプサイシンは水に溶けないので水を飲んでも役に立たない。私はカプサイシンを溶かすために全脂肪乳を探して通りを走り、幸運にもアイスクリームショップを見つけた、巨大バニラコーンで痛みが和らいだが、完全に苦しみを止めるには二つ目のコーンが必要だった。もう二度とやりたくない。

カプサイシンの作用機序が知られるずっと前から、フランスの製薬会社とスミスクラインは鼻づまりの吸入薬Benzedrineにトウガラシ抽出物を入れていた。Benzedrineの有効成分はアンフェタミンで、覚醒剤としての濫用を防ぐためである。1949年に有効成分は覚醒作用のないプロピルヘキセドリンに代わった

(一部のみ。)

 

-医師らが危険な「スリーピーチキン」TikTokの「健康」トレンドに警鐘を鳴らす

Doctors raise alert over dangerous ‘sleepy chicken’ TikTok ‘health’ trend

Terri-Ann Williams, The Sun January 17, 2022

https://www.news.com.au/technology/online/social/doctors-raise-alert-over-dangerous-sleepy-chicken-tiktok-health-trend/news-story/14ad59d90e38e5befe08a70ba6c9cd19

「単に愚かなだけではなく、信じがたいほど危険」

“NyQuil(医薬品の名前)チキン”あるいは「スリーピーチキン」

この料理は風邪やインフルエンザの薬を使ってチキンを蒸し煮する。いくつかの動画では薬をボトル半分近く使っている

 

-遺伝子組換え豚心臓の最初のヒト移植が倫理上の疑問を引き起こす

First transplant of a genetically altered pig heart into a person sparks ethics questions

By Megan Molteni Jan. 10, 2022

https://www.statnews.com/2022/01/10/first-transplant-of-genetically-altered-pig-heart-into-person-sparks-ethics-questions/

57才のDavid Bennettは末期心不全で、あまりに重症なためヒトからの移植や機械の援助には適合しない。命を長らえるにはバージニアのバイテク企業が作った豚心臓しか無かった

 

最初の、豚からヒトへの心臓移植:科学者は何を学ぶ?

First pig-to-human heart transplant: what can scientists learn?

14 January 2022 Sara Reardon

https://www.nature.com/articles/d41586-022-00111-9

これまでのところ一週間生きながらえているヒトは、異種移植の可能性についてのたくさんのデータを提供するだろう