2022-05-10

[HSA]HSA警告:「AK-II Phenomenal King」と「Premium Pro S Flash」に高濃度の強力な医薬品成分が検出された

HSA Alert: ‘AK-II Phenomenal King’ and ‘Premium Pro S Flash’ Found to Contain High Levels of Potent Medicinal Ingredients

27 Apr 2022

https://www.hsa.gov.sg/announcements/press-release/alert-akiiandpremiumprosflash

シンガポール保健科学庁(HSA)は、オンライン販売されている2つの製品を購入、摂取しないよう一般市民に注意を促す。HSAの分析によると、これらの製品から、消費者に深刻な有害事象を引き起こす可能性のある強力な医薬品成分が高濃度で検出された。2製品とは、「AK-II Phenomenal King」(タダラフィル成分含有)と「Premium Pro S Flash」(シブトラミン成分含有)。

これらは国内e-コマースとソーシャルメディアプラットフォームで販売されていて、HSAはプラットフォーム管理者と協力して問題のリストを削除し販売者に警告した。

「AK-II Phenomenal King」は、オンライン上で、性機能増強のための天然製品として販売され、「動物成分・刺激性・副作用なし」と表示があった。HSAがこの製品を検査したところ、勃起不全の治療に用いられる処方薬で、医師の監督下でのみ投与されるべきタダラフィルが、通常の60倍以上含まれていることが判明した。

また、HSAは「Premium Pro S Flash」を使用した後、頻脈、不眠、吐き気を経験した消費者からのフィードバックを受け、製品を検査したところ、高濃度のシブトラミンを検出した。「Premium Pro S Flash」は、紅参、レッドセージ、野生のヤムなどの天然成分を含む減量製品として、また「Flash Slim」の新バージョンとして宣伝されていた。  

「Flash Slim」は、HSAが検査でシブトラミンを含むことを確認し、2021年3月に注意喚起した異物混入品であった。「Premium Pro S Flash」もピンク又は白いカプセルとして販売され、両方のカプセルを個別に服用すべきか一緒に服用すべきかについて明確な指示がなかった。服用方法に関する適切な指示の欠如、製造情報の欠如及び誤解を招くような販売上の表示は、この製品が信頼できる供給元から販売されていないことを示す。

PDFに製品の写真あり。(https://www.hsa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/pr_akii-and-premium-pro-s-flashf4f8a08238a348268a24a5f751237873.pdf

 

[FDA]FDAはCBD及びデルタ 8 THC 製品を違法に販売している企業に対して警告文書を発行する

FDA Issues Warning Letters to Companies Illegally Selling CBD and Delta-8 THC Products

May 04, 2022

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-issues-warning-letters-companies-illegally-selling-cbd-and-delta-8-thc-products

本日FDAは、FD&C法に違反する方法で、デルタ-8テトラヒドロカンナビノール(デルタ-8 THC)を含むと表示した製品を販売したとして、5社に警告文書を発行した。今回の措置は、FDAがデルタ-8 THCを含む製品に対して警告文書を発した初めての事例である。デルタ-8 THCは向精神作用と中毒作用を持ち、消費者にとって危険である可能性がある。FDAはこれらの製品を摂取した患者が経験した有害事象の報告を受けている。

デルタ-8 THCを含むFDA承認の医薬品はない。疾病の診断、治癒、緩和、治療または予防を謳ういかなるデルタ-8 THC製品も、未承認の新規医薬品とみなされる。FDAは、これらの未承認医薬品が、製造業者が主張する用途に有効であるかどうか、適切な用量はどのくらいか、FDA承認医薬品や他の製品とどのように相互作用するか、危険な副作用や他の安全性の懸念があるかどうかを評価していない。

デルタ-8 THCは、Cannabis sativa L.植物が生成する100以上のカンナビノイドの1つであるが、天然にはそれほど多く存在しない。高濃度のデルタ-8-THCは、通常、ヘンプ由来のカンナビジオール(CBD)から製造され、精神活性及び中毒作用を有する。デルタ8-THCを含む製品は、キャンディ、クッキー、朝食用シリアル、チョコレート、グミ、ベイプカートリッジ(カート)、ダブ、シャッター(ワックスを砕いたもの)、デルタ-8 THC抽出物をスプレーした喫煙用ヘンプ、蒸留液、チンキ、煎じた飲料など、それ以外にも様々な形態で販売されている。

警告文書は、企業が未承認のデルタ-8 THC製品を、様々な疾患に対する未承認の治療法、あるいはその他の治療用途として違法に販売していることを指摘する。また、医薬品の不正表示(例:製品に適切な使用方法が記載されていない)、グミ、チョコレート、キャラメル、チューインガム及びピーナッツブリットル(ナッツが埋め込まれた硬い砂糖菓子)などの食品へのデルタ-8 THCの添加に関する違反も挙げられている。

FDAは最近、デルタ-8 THC製品の健康影響の可能性について深刻な懸念を表明する消費者向け更新情報を発表した。FDAは、消費者、医療従事者及び法執行機関から、デルタ-8 THCを含む製品に関する有害事象の報告を受けており、そのうちのいくつかは入院や緊急治療が必要となるものであった。また、全米中毒管理センターが受け取ったデルタ-8 THC含有製品に関する暴露事例の増加や、デルタ-8 THC含有製品の安全性に関する懸念や有害事象について州の中毒管理センターが発表した警告を認識している。

FDAが規制するデルタ-8 THC含有製品に関する違反に加え、警告文書のいくつかは、ヒトや動物の疾患を治療すると表示するCBD製品の販売、CBD製品をダイエタリーサプリメントとして表示すること、ヒトや動物の食品にCBDを添加することなど、FD&C法の追加の違反の概要を述べる。FDAは、これらの物質が一般に安全と認められている(GRAS)、あるいは食品添加物の要件から除外されていると結論づける根拠を認識しないため、CBDとデルタ-8 THCは、あらゆるヒトや動物の食品に使用するための未承認の食品添加物である。そのうちの1通は、食料生産動物用に販売されているCBD製品に関する懸念を表明しており、安全なCBD残留濃度に関するデータが十分でなく、CBDを摂取した動物から得られるヒト用食品(肉、牛乳、卵など)に関する安全性の懸念の可能性が示されている。

 

<企業に対する警告文書>

ATLRx, Inc.

MAY 04, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/atlrx-inc-618341-05042022

BioMD Plus LLC

MAY 04, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/biomd-plus-llc-618460-05042022

Delta 8 Hemp

MAY 04, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/delta-8-hemp-618368-05042022

Kingdom Harvest

MAY 04, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/kingdom-harvest-625058-05042022

M Six Labs, Inc.

MAY 04, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/m-six-labs-inc-618701-05042022

 

[FDA]警告文書

CBD関連は以下

Warning Letters and Test Results for Cannabidiol-Related Products

https://www.fda.gov/news-events/public-health-focus/warning-letters-and-test-results-cannabidiol-related-products

 

-C R Supplements, LLC

APRIL 20, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/c-r-supplements-llc-624651-04202022

各種ミネラルサプリメントの宣伝が未承認医薬品、不正表示。

 

-MYA International, Inc.

FEBRUARY 24, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/mya-international-inc-619877-02242022

コロイド銀、サメ軟骨等未承認の医薬品、不正表示、ダイエタリーサプリメントのCGMP違反の問題。

 

-SCO Koladen LLC

APRIL 14, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/sco-koladen-llc-629661-04142022

「外国供給業者検証プログラム(FSVP)」違反の問題。以下同様

-Madras Groceries

MARCH 28, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/madras-groceries-626403-03282022

-Bhan Kanom Thai Inc

MARCH 28, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/bhan-kanom-thai-inc-625822-03282022

-Global Imports Inc.

APRIL 07, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/global-imports-inc-626682-04072022

-Don’t Run Out dba Public Goods

MARCH 11, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/dont-run-out-dba-public-goods-626847-03112022

-Best Fiji Kava, Inc.

FEBRUARY 16, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/best-fiji-kava-inc-623296-02162022

 

[FDA]規制当局のパートナーシップによる輸入エビの安全性強化

Enhancing the Safety of Imported Shrimp Through Regulatory Partnerships

May 05, 2022

https://www.fda.gov/food/conversations-experts-food-topics/enhancing-safety-imported-shrimp-through-regulatory-partnerships

 米国食品医薬品局(FDA)は、規制当局の協力による輸入エビの安全性強化について発表する。現在のエビの主な輸入先はインド、エクアドル、インドネシアで規制パートナーシップによる安全義務の拡大と効率向上を目指す。システム認証より標的を絞ったものである。現在FDAがシステム認証しているのはオーストラリア、カナダ、ニュージーランドでEUは評価中。

 

[ODS]ファクトシート更新

-ビタミンD

Vitamin D

Fact Sheet for Health Professionals

April 28, 2022

https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminD-HealthProfessional/

ビタミンD3は通常、羊毛由来ラノリンから得た7-デヒドロコレステロールを照射して製造されることを明確にするため、ダイエタリーサプリメントの項目を更新。地衣類由来の動物を使わないビタミンD3も入手可能で、必要な人は原料と加工について製造業者に尋ねることができる。

https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminD-HealthProfessional/#change

 

-フッ化物

Fluoride

Fact Sheet for Health Professionals

April 26, 2022

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Fluoride-HealthProfessional/

2022年3月1日ボトルウォーター中のフッ化物の最大許容量に関するFDA規則についての文章を追加。

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Fluoride-HealthProfessional/#change

 

-ヨウ素

Iodine

Fact Sheet for Health Professionals

April 28, 2022

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Iodine-HealthProfessional/

パンのヨウ素含有量に関する詳細な情報を提供するTable 2 の脚注を追加。また、「ヨウ素の摂取量と状態」の項に文章を追加し、米国人のヨウ素の状態を記述することは、データにより制限があることを明確にした。

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Iodine-HealthProfessional/#change

 

[CFIA]リコール

-KeremブランドのFeigen mit Reismehl(乾燥イチジク)はオクラトキシンAのためリコール

Kerem brand "Feigen mit Reismehl" (dried figs) recalled due to ochratoxin A

2022-05-03

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/kerem-brand-feigen-mit-reismehl-dried-figs-recalled-due-ochratoxin

 

-Bio-Calcium:該当するロットにはBio-Calcium Dの錠剤が含まれている可能性があり、リコール

Bio-Calcium: affected lot may contain Bio-Calcium D tablets.

2022-05-03

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/bio-calcium-affected-lot-may-contain-bio-calcium-tablets

 

[ヘルスカナダ]助言:未承認の製品は深刻な健康リスクを引き起こす可能性がある

Unauthorized products may pose serious health risks

2022-5-6

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/unauthorized-products-may-pose-serious-health-risks

ヘルスカナダは精力剤、減量用、活力剤あるいは「ポッパーズ」として販売されている未承認の深刻な健康リスクを引き起こす可能性がある健康製品に関して市民に助言し、情報を更新している。掲載の製品は成分にCardarine、ダポキセチン、メタンドロステノロン、デキサメタゾン、亜硝酸エステル、選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)、シルデナフィル、タダラフィル、ヨヒンビンを含む。

 

[FSAI] マラカイトグリーンとロイコマラカイトグリーンのため、冷凍のJona レッド・ティラピア・フィッシュを一部リコール

Recall of a Batch of Frozen Jona Red Tilapia Fish due to the Presence of Malachite Green and Leucomalachite Green

Thursday, 5 May 2022

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/jona_red_tilapia_fish.html

ベトナム産冷凍製品であるJonaレッド・ティラピア・フィッシュに未承認物質マラカイトグリーンとロイコマラカイトグリーンが含まれているため、一部をリコール。

問題の魚は健康への急性リスクとはならないが長期にわたって継続して摂取するとリスクが増加する可能性がある。

 

[FSAI]セーフケータリングパック

Safe Catering Pack

21/3/2022

https://www.fsai.ie/safecatering/

事業者向け食品安全管理の手引きであるセーフケータリングパックについて更新。2020年版にアレルゲン、アクリルアミド、その他の項目が追加された。

アレルゲンについてはチェックリストが丁寧でわかりやすい

アクリルアミドについてはジャガイモとパンを使う場合の注意が記載されている

 

[TGA]パラセタモールによる意図的な自己中毒のリスクに関する独立専門家報告書

Independent expert report on the risks of intentional self-poisoning with paracetamol

9 May 2022

https://www.tga.gov.au/independent-expert-report-risks-intentional-self-poisoning-paracetamol

オーストラリアTGAは、現在のパラセタモールの入手に関連して、意図的なパラセタモールの誤用による自傷行為のリスクに関する報告書を委託した。本報告書は独立した専門家パネルにより作成され、2022年7月にTGAのウェブサイト上で公開される予定である。

 

[MPI]警告

- Pelorus Sound全域における貝類に関する公衆衛生警告

Public health warning for shellfish for entire Pelorus Sound area, Marlborough Sounds

04 May 2022

https://www.mpi.govt.nz/news/media-releases/public-health-warning-for-shellfish-for-entire-pelorus-sound-area-marlborough-sounds/

MPI (ニュージーランド一次産業省)はMarlborough SoundsのPelorus Sound 全域で貝の捕獲をしないよう市民に公衆衛生警告を出した。麻痺性貝毒のレベルが MPI 設定の安全基準値 0.8 mg/kg を上回った。

 

[MPI]牛乳会社が生乳を違法に販売し、3万ドルの罰金を科される

Milk company fined $30,000 for selling raw milk illegally

Date: 04 May 2022

https://www.mpi.govt.nz/news/media-releases/milk-company-fined-30000-for-selling-raw-milk-illegally/

牛乳事業者であるMannaMilkは、未殺菌のミルクを販売して生乳の供給と販売を規制する規則に従わなかったとして、3万ドルの罰金を課された。

(微生物)

 

[HK]法令違反

-包装されたオーガニックミルクパプバナナピーチ味のサンプルが栄養表示規則に違反

Prepackaged Organic Milk Pap Banana Peach sample not in compliance with nutrition label rules

May 4, 2022 (Wednesday)

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20220504_9462.html

クロアチア産オーガニックミルクパプバナナピーチ味のサンプルから、ビタミンDが7 μg/100 gという表示のところ4.9 μg/100 gの検出であった。

 

-食品安全センターはうなぎのサンプルにマラカイトグリーンを検出する

CFS finds malachite green in eel sample

Thursday, May 5, 2022

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20220505_9464.html

食品安全センターは、定期食品調査にてうなぎのサンプルに1.35 ppbのマラカイトグリーンを検出したと発表した。香港ではマラカイトグリーンを含む食品の販売は認められていない。

 

[EFSA]意見等

-食品添加物としてのポリリシノール酸(E 476)の再評価のフォローアップ

Follow‐up of the re‐evaluation of polyglycerol polyricinoleate (E 476) as a food additive

EFSA Journal 2022;20(5):7294 4 May 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7294

(科学的意見)

ポリリシノール酸(PGPR, E 476)は、2017年に以前の食品添加物及び食品に添加される栄養源に関するEFSAのパネルに再評価された。この評価へのフォローアップとして、この意見では、食品添加物と香料に関するパネル(FAF)がE 476のEU規格の改訂を支援するために、確認されたデータのギャップに対処している。さらに、この意見では食用氷中のE 476に提案された使用拡大の評価や、乳化ソース中の最大許容量の改訂も扱っている。パネルは、提案された使用拡大は、認可されれば、安全上の懸念を生じないと結論した。さらに、パネルはE 476に存在する可能性のある望ましくない不純物のリスク評価を行った。パネルは、EU規格における4つの有毒元素(ヒ素、鉛、水銀、カドミウム)の最大基準値を、市販の食品添加物E 476の実際の濃度に基づいて下げる必要があると結論した。パネルは、グリシジルエステル類と3‐モノクロロプロパンジオールの最大基準値もE 476のEU規格に含める必要があると結論した。代案としてパネルは、E 476の製造に使用される油脂は食用の適合性に関する各EU規則を遵守すること、という要件を含めるというE 476の定義の改訂を推奨している。さらに、パネルは、E 476の製造に使用するポリグリセロールは、E 422の規格(委員会規則 (EU) No 231/2012)を満たすグリセロールから生産する必要があることを示すE 476の定義の改訂も推奨している。この場合、エピクロロヒドリン、アクロレイン、ブタントリオールについて各規格の基準値はE 476には必要ない。最後に、パネルは、リシノール酸の検出に基づく提案された方法が、食品中のE 476含有量の決定に適していると結論した。

 

-遺伝子組換えAspergillus luchuensis FLOSC株由来食品酵素ペクチンリアーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme pectin lyase from the genetically modified Aspergillus luchuensis strain FLOSC

EFSA Journal 2022;20(5):7235 3 May 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7235

(科学的意見)

この食品酵素ペクチンリアーゼ((1→4)‐6‐O‐メチル‐α‐d‐ガラクツロナン リアーゼ; EC 4.2.2.10)は、Advanced Enzyme Technologies Ltd社が遺伝子組換えAspergillus luchuensis (以前は Aspergillus niger) FLOSC株で生産した。この遺伝子組換えは安全上の懸念を生じない。この食品酵素にはこの生産生物の生きた細胞やそのDNAはない。この食品酵素はジュース生産の果物と野菜の加工に使用することを意図している。最大使用量とEFSAの包括的欧州食品データベースからの個別のデータを基にして、この食品酵素への食事暴露-総有機固形物量(TOS)は欧州人で最大0.268 mg TOS/kg 体重 (bw) /日と推定された。遺伝毒性試験は安全上の懸念を示さなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは無毒性量を調べた最大量794 mg TOS/kg bw /日とし、推定される食事暴露と比較して暴露マージンは少なくとも2,900となった。既知のアレルゲンに対するこの食品酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルは、意図した使用条件で食事暴露によるアレルギー感作リスクや誘発反応は除外できないが、これが生じる可能性は低いと考えた。提出されたデータを基にして、パネルは、この食品酵素は意図した使用条件で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-すべての動物種用ブチルヒドロキシトルエン(BHT)からなる飼料添加物の安全性と有効性(Lanxess Deutschland GmbH)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of butylated hydroxytoluene (BHT) for all animal species (Lanxess Deutschland GmbH)

EFSA Journal 2022;20(5):7286 3 May 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7286

(科学的意見)

 

-ペットや他の非食物生産動物用カラギーナンからなる飼料添加物の安全性と有効性(Marinalg International)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of carrageenan for pets and other non‐food‐producing animals (Marinalg International)

EFSA Journal 2022;20(4):7285  29 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7285

(科学的意見)

 

-OBEMIRISK―ビスフェノールの腸内微生物叢へのリスクとその肥満型への役割について評価するための知識のプラットフォーム:バイオマーカーを探す

OBEMIRISK‐Knowledge platform for assessing the risk of bisphenols on gut microbiota and its role in obesogenic phenotype: looking for biomarkers

EFSA Journal 2022;19(4):EN-7313 29 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-7313

(外部科学報告書)

「Obemirisk」は、スペイン、フランス、ベルギー、スロバキア、ポーランドからの多くの専門分野にわたるチームをまとめた欧州食品安全機関(EFSA)が資金提供した知識の伝達プロジェクトだった。このプロジェクトは小児期の腸内微生物叢を肥満の原因となる表現型にする可能性のあるビスフェノールAやいくつかの構造類似体のリスクを評価するための知識の強化を目的とした。化学分析(食品や生体サンプル)、栄養(調査やアンケート)、微生物学(カルチュロミクス(注:細菌の迅速同定のためのハイスループット培養法。文化、思想、流行などをデータ化して分析することにも同じ用語が使われる)やメタゲノミクス)、レポーター遺伝子アッセイ(AhR‐リガンド)など様々な分野からのプロトコルや方法論が適用・共有されている。このプロジェクトで作られたいくつかのデータは、共同事業体や科学団体に公開されている出版物やデータベースで利用できる。内分泌かく乱物質(EDCs)、ビスフェノール類、微生物叢変容(dysbiosis)、肥満のデータをまとめた共通文書や出版物が詳細に述べられている。肥満に関するビスフェノール類のデータ、食品成分、微生物叢とその影響についての新しいデータを作成し提供者と受け手が共有するためにネットワーク形成と特定の能力構築プログラムが実施されている。科学交流や特別にデザインされたコースは、リスクキャラクタリゼーション関連分野で学生に教育を提供した。このプロジェクトでは主に、スペインの子供が摂取した食品や数人の子供の生体サンプル(唾液、尿、爪、髪)中のビスフェノール類の存在に焦点を当てた。さらに、肥満と通常体重の子供達とのパイロットプロジェクトから、メタゲノミクスや調節不全の細菌叢-免疫系軸(AhR‐リガンド)の特定のバイオマーカーを通して、肥満に関連する微生物叢の変容を同定した。このObemiriskプロジェクトは、統一したリスク評価のために科学的データの編集を確立し、微生物叢の攪乱が食品安全に使用される堅固なバイオマーカーになる可能性がある次世代のリスク評価教育を行うために、協調した学際的なアプローチを適用した。能力育成プロセスのいくつかの側面は、主にCOVID‐19パンデミックにより概念のみで現在の交換を通してさらに実行される予定である。さらにコンソーシアム作業戦略は、ヒトの微生物叢を変え肥満をもたらすビスフェノール類の影響とメカニズムを精緻化・解明するために、更なるEU共同研究も提案できる。この知見、分析、統合的アプローチは、他の食品、年齢層、地理的地域、他のバイオマトリックスに外挿される。

 

[EU]RASFF 2022(0501-0507)

警報通知(Alert Notifications)

トルコ産スイカのイミダクロプリド及びブロモプロピレート、エジプト産マジョラムのクロルピリホス及びメソミル、イタリア産ハーブ粒子のアロイン、インド産有機白キヌアの2-クロロエタノール、アルゼンチン産イェルバ・マテ茶のアントラキノン、スペイン産有機パプリカ粉末のベンゾ(a)ピレン及び多環芳香族炭化水素 (PAH) 、ガーナ産パーム油の未承認着色料スーダンレッドⅣ、フランス産食品サプリメント(cledist antioxydant)のエチレンオキシド、フランス産キルシュのカルバミン酸エチル、中国産ナイロン製サービング用穴あきヘラからの一級芳香族アミンの溶出、オーストリア産セイボリーのトロパンアルカロイド高含有、中国産スペイン経由台所用ヘラ(FCM)からの一級芳香族アミンの溶出、オランダ産食品サプリメントの未承認物質シルデナフィル類似物、

注意喚起情報(information for attention)

ルーマニア産馬肉のカドミウム、コートジボアール産マンゴーのクロルピリホス、ルーマニア産馬の内臓のカドミウム、ケニア産生鮮チリのメタミドホス及びアセフェート、ポーランド産パセリのカドミウム、トルコ産生鮮レモンのフェンバレレート及びクロルピリホス-メチル、スペイン産マリネしたマグロフィレの水銀、

通関拒否通知(Border Rejections)

ボスニア・ヘルツェゴビナ産ビスケットのアクリルアミド高含有、エクアドル産バナナのイマザリル(複数あり)、バングラデシュ産マスタードオイルのエルカ酸高含有、タイ産バラとイチゴ風味飲料の添加物エリスロシン(E127)の未承認使用、インド産米のクロルピリホス、トルコ産レモンのクロルピリホス-メチル(複数あり)、トルコ産生鮮ペッパーのフロニカミド、トルコ産生鮮ペッパーのアセタミプリド(複数あり)、ウクライナ産精製ヒマワリ油のベンゾ(a)ピレン及びPAHs、インドネシア産シロカジキの水銀、ケニア産豆のメタミドホス・アセフェート及びヘキサコナゾール(複数あり)、エジプト産オレンジのクロルピリホス、ウガンダ産ペッパーのカルベンダジム・アセタミプリド・シペルメトリン及びラムダ-シハロトリン、インド産モリンガのメタミドホス及びペルメトリン、トルコ産乾燥オレガノのピロリジジンアルカロイド、

 

[BfR]プレスリリース

-グラスのコロナウイルス:市販の洗剤と手動コップ洗いは効果的にウイルスを除去する

Coronaviruses on Glass: Commercial detergents and manual glass washers effectively remove viruses from glass

03.05.2022

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2022/16/coronaviruses_on_glass__commercial_detergents_and_manual_glass_washers_effectively_remove_viruses_from_glass-296609.html

微生物

 

-イベント予告 スーパー(?)フードとサプリメント-リスキーかヘルシーか?

Super(?)foods and Supplements - Risky or Healthy?

30.06. - 01.07.2022

https://www.bfr.bund.de/en/super___foods_and_supplements___risky_or_healthy_-296703.html

事前登録は以下から

https://www.bfr-akademie.de/english/superfoods.html

 

-コロナ長期影響:よく知っていると感じているのはちょうど半分弱

Corona long-term effects: Just under half of the population feels well informed

02.05.2022

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2022/15/corona_long_term_effects__just_under_half_of_the_population_feels_well_informed-296330.html

BfRコロナモニター26–27 April 2022

https://www.bfr.bund.de/cm/349/220426-bfr-corona-monitor-en.pdf

長期影響についての質問は前回から追加されている

また感染予防行動に明確な変化が見られる(ほとんどの行動で低下)

イースターの前に店舗でのマスク要求がなくなった直後は店舗での買い物時の感染リスクがあると回答した人が増えたが今回再び下がった。

 

[CDC]CDC記者会見 新しいバイタルサイン報告書では銃器による死が歴史的増加。銃器による殺人と自殺を予防するために何ができる?

CDC Media Briefing — New Vital Signs Report Firearm deaths show historic increase What can be done to prevent firearm homicides and suicides?

May 10, 2022

https://www.cdc.gov/media/releases/2022/a0510-vs-firearms.html

COVID-19パンデミックを背景に、銃器による殺人率が35%増加し2020年は過去25年で最高レベルに達した。自殺率は高いままで一部の集団では増加している

(何ができる?って拳銃規制すればいいのに。中絶は禁止するのに。)

 

[CDC]マスクと旅行についてのCDC助言

CDC Recommendation for Masks and Travel

TUESDAY, MAY 3, 2022

https://www.cdc.gov/media/releases/2022/s0503-covid-19-travel.html

現時点でCDCは公共交通機関の室内エリアでは2才以上の全ての人にマスクあるいはレスピレーター(N95s や KN95s)を適切に着用することを勧める

(CDCはマスクについては布か不織布かといった材質より隙間無くフィットするかどうかを重視する助言をしている)

 

[ProMED]メタノール中毒-イラン:(ホルモズガーン)致死

Methanol poisoning - Iran: (HG) fatal

2022-05-05

https://promedmail.org/promed-post/?id=8703048

Date: Tue 3 May 2022 Source: Middle East Eye [edited]

イラン南部の港町Bandar Abbasで自家製アルコールを飲んで59人が入院8人が死亡。イランの報道機関Peykeirenによると17人がICUで人工呼吸器につながれている。さらなるアルコール中毒アウトブレイクが警告されている。

イランではメタノールを飲むとCOVID-19が治せると信じて700人以上が死亡した2020年以降アルコール中毒による死亡が増加している。警察はイスラム共和国で厳しく禁止されているアルコールを製造・販売した疑いで8人を逮捕した。メタノールはしばしば自家製アルコールの強度を増やすために加えられている

 

[ASA]ASA裁定

ASA Ruling on My Pharmacy (UK) Ltd

04 May 2022

https://www.asa.org.uk/rulings/my-pharmacy--uk--ltd-a21-1136893-my-pharmacy--uk--ltd.html

ビタミンサプリメントの広告の文言「ビタミンD欠乏症治療に有効」が基準違反。疲労、骨の痛み、筋力低下、筋痛、気分の変化やうつ症状を治療できるという医療宣伝をしていた

 

[USDA]病害虫に強く、柔らかくて美味しい枝豆

ARS

Tender, Tasty Edamame Tough on Pests, Disease

May 9, 2022

https://www.ars.usda.gov/news-events/news/research-news/2022/tender-tasty-edamame-tough-on-pests-disease/

ARSとイリノイ大学Urbana-Champaignの科学者により、病害虫に強い7種の新しい枝豆が商用品種の交配に使える。米国で食べられている枝豆のほとんどは中国や東アジア諸国からの冷凍輸入品だが、アメリカ人の関心が高まっているため生産者が国産枝豆の導入に意欲をみせている。

詳細はJournal of Plant Registrationsに発表

 

論文

-リアリティTVショーにはアルコールとタバコとジャンクフードがよくある

Alcohol, tobacco, and junk food common on reality TV shows

5-MAY-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/951052

Journal of Public Healthに発表された論文。2019年から2020年に英語を話す国で包装された20のリアリティTV番組を調査。タバコはあまり出ないがアルコールやジャンクフードはよく含まれる。国や媒体(TVとNetflix)による違いも報告

(タバコと酒と砂糖塩脂肪の多い食品がない世界はリアリティがないのでは?)

 

-なぜグレードBのメープルシロップはもう作らないのか(動画)

Why they don’t make grade B maple syrup anymore (video)

9-MAY-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/952024

ACS

メープルシロップの愛好者が好きだったグレードBはもうどこにもない。理由を説明する。

(色と風味でグレードがついている。主にカラメル化とメイラード反応)

 

-山火事暴露はがんリスクを増やす

Exposure to wildfires increases risk of cancer

9-MAY-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/952112

The Lancet Planetary Healthに発表されたカナダの研究

過去10年以内に山火事のあった50km以内に住んでいる人は脳腫瘍が10%多く肺がんが4.9%多い

 

-妊娠女性の研究は化学物質暴露が増加していることを発見

Study of pregnant women finds increasing chemical exposure

10-MAY-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/951859

ラテン系の女性が多くの危険かもしれない化合物濃度が高い

171人の多様な妊娠女性の参加した12年以上の研究がEnvironmental Science & Technologyに発表された。尿の農薬、プラスチック、BPA代用品、フタル酸などの103化合物を測定

(減ったのは計ってないだけでは)

 

その他

Natureコメント

資金調達とサプライチェーンの弱点が容易に兵器化される

Weak links in finance and supply chains are easily weaponized

09 May 2022  Henry Farrell & Abraham L. Newman

https://www.nature.com/articles/d41586-022-01254-5

ロシアへの制裁は世界経済の脆弱部分を見つけて保護するためにネットワーク解析が緊急に必要であることを強調する

 

Backerがブラジルでの致死的ビール汚染に対して罰金

Backer fined for fatal beer contamination in Brazil

May 10, 2022

https://www.foodsafetynews.com/2022/05/backer-fined-for-fatal-beer-contamination-in-brazil/

ブラジル農業家畜供給省(MAPA)がCervejaria Backerに500万ブラジルレアルの罰金支払いを命令。2020年にモノエチレングリコールあるいはジエチレングリコール汚染のあるビールを製造・販売して10人が死亡、他数十人に失明や顔面麻痺などの症状がでた

2022-05-09

[NASEM]GMOでできた食品は特別な健康リスクとはならない

Foods made with GMOs do not pose special health risks

Published on: May 2, 2022

https://www.nationalacademies.org/based-on-science/foods-made-with-gmos-do-not-pose-special-health-risks

主張:GMOを食べるのはあなたにとって悪い

知見:嘘。GMOでできた食品はGMOでない食品より健康的でないという妥当性を検証された根拠は無い

・GMO成分を含む食品を食べることが害があるとの妥当性を検証された根拠は無い

現在世界中で1ダース以上のGM作物が食用に栽培されている。他に試験中の作物がある。これらはトランスジェニック、生命工学、組換えDNAとも呼ばれる。人々は数十年GM作物を食べてきて、多くの研究が健康影響を調べている。

・科学者は遺伝子組換え作物からできた食品の研究を続けている

科学者と安全性の専門家はたった一つの研究から何かを言うことはほとんど無い。リスクがないことを証明することは極めて困難であるが科学者や政府は多くの研究を検討している。

・農業は健康に影響がある

遺伝子組換え作物は殺虫剤の必要性を減らし農業労働者の有害化合物暴露を減らすことで良い影響がある。除草剤に耐性のある作物はグリホサートの使用量を増やしたがこれが農業労働者や消費者に健康リスクとなるかどうかを科学者が調べている。これまでのところグリホサートと消費者のがんに関連の根拠はない。高用量暴露のある農業従事者についての知見は多様であり研究は続いている

・一部のGM作物はヒト健康に利益があるようにデザインされている

アクリルアミドができにくいジャガイモなど

 

[USDA]虫が働く、食品ゴミのリサイクル

Worms at Work, Recycling Food Waste

May 04, 2022

https://www.usda.gov/media/blog/2022/05/04/worms-work-recycling-food-waste

食品廃棄物を有用な土壌改良材に変えるVermicomposting、別名ミミズコンポストを知っている?以下の簡単なやり方をやってみよう。

(ミミズは業者が売っている)

 

[EPA]EPAはアスベストのより包括的な報告を要求する規則を提案し、人々をアスベスト曝露から守る作業を継続する

EPA Proposes Rule to Require More Comprehensive Reporting on Asbestos, Continuing Work to Protect Public from Asbestos Exposure

May 5, 2022

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-proposes-rule-require-more-comprehensive-reporting-asbestos-continuing-work

不純物としてのものを含むアスベスト含有品の情報の報告を要求する等の提案。60日間コメントを受け付ける。

さらにEPAは2021年12月にアスベストのリスク評価の第二部のスコープ案を公表し、2024年12月1日までに最終リスク評価を発表する予定。

アスベストのリスク評価パート2:アスベストの過去の使用と関連する廃棄を含む追加評価

Risk Evaluation for Asbestos Part 2: Supplemental Evaluation Including Legacy Uses and Associated Disposals of Asbestos

https://www.epa.gov/assessing-and-managing-chemicals-under-tsca/risk-evaluation-asbestos-part-2-supplemental-evaluation

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 199-22

6 May 2022

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20199-22.aspx

意見募集

・乳児用調整乳

2022年6月17日まで

 

認可と閣僚会議通知

・干ばつ耐性除草剤耐性小麦系統IND-004127由来食品

・乳児用調整乳用新たなGM源由来2’-FL

 

[NTP]NTPニュースレター

NTP Update May 2022

https://ntp.niehs.nih.gov/update/index.html

「NIEHSでの神経毒性学を近代化する:環境健康科学に応用される技術」ワークショップの紹介、等

 

[EU]2021 EU健康賞-受賞者と最終選考に残った団体

2021 EU Health Award - Winners and shortlisted

https://ec.europa.eu/health/eu-health-policy/interest-groups/eu-health-award/2021-eu-health-award-winners-and-shortlisted_en

子どもや若者のがん予防とCOVID-19の精神衛生への影響を軽減するための地域活動への賞

 

[WHO]くだらない話をする:タバコ業界の「グリーン」広報活動の背後

Talking trash: Behind the tobacco industry's 'green' public relations

https://www.who.int/news-room/events/detail/2022/05/12/default-calendar/talking-trash--behind-the-tobacco-industry-s--green--public-relations

2022年5月12日 世界禁煙デーウェビナー

5月31日の世界禁煙デーを前に、このイベントではタバコ業界の破壊的行為を暴露する

 

[APVMA]プロシミドンの規制決定案

Procymidone proposed regulatory decision

9 May 2022

https://apvma.gov.au/node/100281

各種植物の真菌による病気の管理に使われるプロシミドンの規制案

1.ブロードエーカー(4000m2以上の政府の定める特定の使用目的の土地)園芸と観賞用植物業界にとっての安全で有効な防かび剤であり続ける

2.有効成分認可を確認

3.製品登録とラベル認可を変更・確認

2022年8月9日まで意見募集

 

論文

-臨床的にネフローゼ症候分と明らかにされたカバノアナタケ(シベリア霊芝)誘発性シュウ酸腎症:症例報告

Chaga mushroom-induced oxalate nephropathy that clinically manifested as nephrotic syndrome: A case report.

Kwon O, et al.,

Medicine (Baltimore). 2022 Mar 11;101(10):e28997.

韓国の報告。69才男性が1日10-15gのカバノアナタケ粉末とビタミンC 500mgを3ヶ月摂取して急性腎障害になった。腎尿細管にシュウ酸カルシウム結晶が沈着し間質の線維化と尿細管萎縮がみられた。血液透析と高用量ステロイドで1ヶ月後に腎機能回復。

 

-危険なハーブ調整品がWebショップで販売されている

[Dangerous herbal preparations being sold by web shops].

van de Koppel S, et al.,

Ned Tijdschr Geneeskd. 2022 Mar 9;166:D6591.

オランダファーマコビジランスセンターにインドネシア産ハーブ製品Montalin®を使用した後の副作用報告が4件報告された。分析の結果パラセタモールとメロキシカムが有効量検出された。この製品を販売していた5つのWebショップがNVWAから直ちに取引停止を命令された

本文オランダ語

 

-WHO紀要

WHO Bulletin

Volume 100(5);  2022 May 1

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/issues/406286/

パンデミックによる抗菌剤誤使用の増加、等

 

Science, Vol 376, Issue 6593

-ニュースを一目で

News at a glance

・COVID-19錠剤は予防には失敗

ファイザーのPaxlovidを家族がコロナウイルス陽性になった約3000家庭の接触者で感染予防効果を調べたところプラセボ群と有意差はなかった。

・糖尿病薬が体重を減らす

Eli Lilly & Companyの発表によるとチルゼパチドが16ヶ月で最大22.5%の減量に役立った。セマグルチドは15%だった。一部の専門家はこれら医薬品を肥満の手術に代わる重要な代用手段と呼ぶ。わからないのはその費用を保険会社がカバーするかどうかである、セマグルチドの費用は一ヶ月で1350ドル。

・調査がRaoult研究所を酷評

COVID-19の治療にヒドロキシクロロキンを宣伝したことで悪名高いフランスの微生物学者Didier Raoultの研究所の過去の臨床試験に「重大な倫理違反」が発見された

 

-ドイツが余った実験動物を処分することが犯罪かどうかを推し量る

Germany weighs whether culling excess lab animals is a crime

5 MAY 2022 PMBYHINNERK FELDWISCH-DRENTRUP

動物の権利団体による苦情申し立てを検事が評価

ドイツでアニマルライツ活動家が新しい戦略を採用し、研究基準に合わずに実験に使われなかった動物に標的を定めた

 

-日焼け止めが珊瑚の生存を脅かす

Sunscreens threaten coral survival

COLLEEN M. HANSEL SCIENCE • 5 May 2022 • Vol 376, Issue 6593 • pp. 578-579

日焼け止めに良く使われているUVフィルターであるオキシベンゾンの珊瑚での毒性発現メカニズム

Conversion of oxybenzone sunscreen to phototoxic glucoside conjugates by sea anemones and corals

BY DJORDJE VUCKOVIC et al., 05 MAY 2022: 644-648

 

-書評 シーフードの変わる物語

The changing story of seafood

OLAF P. JENSEN

SCIENCE • 5 May 2022 • Vol 376, Issue 6593 • p. 586

Nicholas P. Sullivan著「青い革命The Blue Revolution」の書評

かつてアメリカの漁業は争って好きなだけ捕っていた。その結果魚は減り規制が厳しくなった。新しい技術、新しいマーケット、より良い政策が水産業を改善している

 

-編集者のブログ

新しい限定ポッドキャストシリーズでは食品の本を特集

Food books come into focus in a new limited podcast series

28 APR 2022BY LENORE NEWMAN

https://www.science.org/content/blog-post/food-books-come-focus-new-limited-podcast-series

我々のフードシステムは生物学と文化の豊かで複雑な混合である。森林、海洋、農場の生物多様性から長く続いた伝統と新しい流行の生きた織物まで、食は地球上の生命の全ての側面に関連する。この多様性は必ずしも農業や文化の文献では扱われてこなかったが、幸い変化がある。食に関する新たな文献が出てきている。Scienceは2022年に限定ポッドキャストシリーズでこのタペストリーをシェアする。5月26日から始める。

紹介する本は以下

・Dan Saladino著Eating to Extinction: The World’s Rarest Foods and Why We Need to Save Them

・Colin Campbell著The Future of Nutrition: An Insider’s Look at the Science, Why We Keep Getting It Wrong, and How to Start Getting It Right

・Nicholas Sullivan著The Blue Revolution: Hunting, Harvesting, and Farming Seafood in the Information Age

・Gordon Conway著Food for All in Africa: Sustainable Intensification for African Farmers

・Jessica Hernandez著Fresh Banana Leaves: Healing Indigenous Landscapes Through Indigenous Science

表面的には食の未来はよくある争いの一つに見えるかもしれない:技術対伝統、ローカル対グローバル。このシリーズは我々に物事はそう単純ではないことを思い出させる。良い料理と同じように、秘訣はしばしばちょうど良いバランスを見つけること。

 

Natureニュース

-牛肉を1/5少なく食べると森林破壊を半分にできる

Eating one-fifth less beef could halve deforestation

04 May 2022  Giorgia Guglielmi

https://www.nature.com/articles/d41586-022-01238-5

モデルは微生物「肉」にスイッチすることで二酸化炭素排出を削減できることを示唆する

Natureに5月4日発表された研究

 

細胞培養で作られたマイコプロテインはウシより環境上の利益がある

Mycoprotein produced in cell culture has environmental benefits over beef

04 May 2022  Hanna L. Tuomisto

https://www.nature.com/articles/d41586-022-01125-z

 

Projected environmental benefits of replacing beef with microbial protein

Florian Humpenöder, et al., Nature volume 605, pages90–96 (2022)

https://www.nature.com/articles/s41586-022-04629-w

 

-よくある日焼け止め成分は海で有毒になる-イソギンチャクが何故かを示唆する

A common sunscreen ingredient turns toxic in the sea — anemones suggest why

06 May 2022 Jyoti Madhusoodanan

https://www.nature.com/articles/d41586-022-01271-4

珊瑚の白化に関連される化合物-オキシベンゾンは海でUVブロック剤から日光によって細胞を傷つけるものに変わる

イソギンチャクはオキシベンゾンに糖を加えて可溶性にする。その結果オキシベンゾンは紫外線を阻止する代わりに日光に当たると活性化されてフリーラジカルを作り出す分子に変える。Scienceに発表

 

その他

-「ジャンクフード」というものはない

There Is No Such Thing as “Junk” Food

BY ANNE HELEN PETERSEN April 20, 2022

https://www.bonappetit.com/story/stop-saying-junk

食品ヒエラルキーは実際のところ選別メカニズムである。「ジャンク」フードを食べてもあなたは悪人になるわけではなく、全粒穀物を食べても良い人になることはない。

実際より価値を低く見積もられている食品群を祝福するコレクション「ジャンクフードの再定義」シリーズの一部

私が小学校の時、食品を毎日食べられるもの、おやつに食べて良いもの、避けるべきもの、に分けるよう指示される宿題があった。リンゴやブロッコリーは毎日食べられるものでスマイルマーク、フレンチフライは誰かの豚の貯金箱を盗むようなものだった。私は中流階級に生まれ育ち、それは90年代のアイダホで食品についてママが言うことと同じだった。最近は「健康的」か「不健康」かで同じような状況になっている。しかしこの宿題は片親で子どもを育てている人がどうやって子どもに食事を与えるかについては考えていない。

 

-肥満否定?LiveStrongが「肥満受容」クールエイドを飲む

Obesity Denial? LiveStrong Drinks 'Fat Acceptance' Kool-Aid

By Cameron English — May 6, 2022

https://www.acsh.org/news/2022/05/06/obesity-denial-livestrong-drinks-fat-acceptance-kool-aid-16301

「肥満受容」が文化的に牽引されるようになり、ますます多くの医療提供者団体や助言提供ウェブサイトが社会運動活動家を鎮めるために肥満の危険性を過小に言うようになっている。LiveStrongがさらなる例である。

「社会正義」の名の下に「肥満」を何も悪いことはないと主張する流行について。

 

-コンシューマーラボ

カルシウムと骨の健康サプリメントレビュー(ビタミンD & K、マグネシウム、ホウ素を含む)

Calcium and Bone Health Supplements Review (Including Vitamins D & K, Magnesium and Boron)

05/03/2022

https://www.consumerlab.com/reviews/bone-supplements-calcium-with-vitamin-d-k-magnesium/calcium/

カルシウムサプリメントにはリスクもある

 

ビタミンKサプリメントレビュー(カルシウム、マグネシウム、ホウ素、ビタミンDを含む)

Vitamin K Supplements Review (Including Calcium, Magnesium, Boron, and Vitamin D)

05/05/2022

https://www.consumerlab.com/reviews/vitamin-k-supplements-review/vitamin-k/

あなたはビタミンKを摂るべきだろうか?表示されている量を含まない製品に注意

検査した2製品が表示量を含まなかった

 

ホウ素サプリメントレビュー(カルシウム、マグネシウム、ビタミンD & Kを含む)

Boron Supplements Review (Including Calcium, Magnesium, and Vitamins D & K)

05/04/2022

https://www.consumerlab.com/reviews/boron-supplements-reviewed/boron/

ホウ素は骨の健康に必要なのか?

 

ビタミンDサプリメントレビュー(カルシウム、マグネシウム、ホウ素、ビタミンKを含む)

Vitamin D Supplements Review (Including Calcium, Magnesium, Boron, and Vitamin K)

05/05/2022

https://www.consumerlab.com/reviews/vitamin-d-supplements-review/vitamin-d/

正しい用量のベストなビタミンDサプリメントを見つける

 

マグネシウムサプリメントレビュー(カルシウム、ホウ素、ビタミンD & Kを含む)

Magnesium Supplements Review (Including Calcium, Boron, and Vitamins D & K)

05/05/2022

https://www.consumerlab.com/reviews/magnesium-supplement-review/magnesium/

マグネシウムとは何で、誰が必要で、どれがお薦めかを見つけよう

 

-ファクトチェック-COVID-19はヘビ毒ではなくウイルスが原因

Fact Check-COVID-19 is caused by a virus, not snake venom

APRIL 22, 2022 By Reuters Fact Check

https://www.reuters.com/article/factcheck-covid19-snake-venom/fact-check-covid-19-is-caused-by-a-virus-not-snake-venom-idUSL2N2WJ244

ソーシャルメディアのユーザーがCOVID-19は飲料水中のヘビ毒によって引き起こされるという陰謀論をオンラインで広めている。さらにCOVID-19ワクチンがヘビ毒を含むとも主張している。

しかしこれらの主張に根拠は無い。COVID-19はウイルスが原因の病気である。

(以下説明略。)

 

-減量薬の特ダネ

The Skinny on Weight Loss Drugs

Christopher Labos MD, MSc | 5 May 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/health-and-nutrition/skinny-weight-loss-drugs

食事療法と運動に並行して薬物療法により意味のある減量が達成できるという根拠が増えている

魔法の減量法があったらいいのに。もちろんそんなものはない。体重維持は十分困難で減量はさらに困難である。医学は減量薬の開発に何十年も取り組んできてほとんどの初期の試みは失敗に終わった。しかし潮目は変わりつつある。一つはリラグルチド。欠点は費用と毎日注射すること。セマグルチドで注射の回数が減り相当改善された。さらにチルゼパチドは効果が大きそうだ。コストの問題は残る。

 

-ザワークラウトを止めることについてはよく考えて

Think Twice About Opting Out of Sauerkraut

Haleh Cohn, Student Contributor | 6 May 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/health-and-nutrition/think-twice-about-opting-out-sauerkraut

ザワークラウトはみんなが大好きな食品ではないだろうが、お腹でやっていることを考えると好きになるべき

(キャベツの漬物の適量は10gという記事)

2022-05-02

[EFSA]意見等

-すべての動物種用アカシアガム(アラビアガム)からなる飼料添加物の安全性と有効性(A.I.P.G. Association for International Promotion of Gums)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of acacia gum (gum Arabic) for all animal species (A.I.P.G. Association for International Promotion of Gums)

EFSA Journal 2022;20(4):7252 29 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7252

(科学的意見)

 

-鶏肥育用及びウサギの哺乳・離乳用Enterococcus faecium NBIMCC 8270株、Lactobacillus acidophilus NBIMCC 8242株、Lactobacillus helveticus NBIMCC 8269株、Lactobacillus delbrueckii ssp. lactis NBIMCC 8250株、L. delbrueckii ssp. bulgaricus NBIMCC 8244 株及びStreptococcus thermophilus NBIMCC 8253株 (Probiotic Lactina®)からなる飼料添加物の安全性と有効性(Lactina Ltd.)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of Enterococcus faecium NBIMCC 8270, Lactobacillus acidophilus NBIMCC 8242, Lactobacillus helveticus NBIMCC 8269, Lactobacillus delbrueckii ssp. lactis NBIMCC 8250, L. delbrueckii ssp. bulgaricus NBIMCC 8244 and Streptococcus thermophilus NBIMCC 8253 (Probiotic Lactina®) for chickens for fattening and suckling and weaned rabbits (Lactina Ltd.)

EFSA Journal 2022;20(4):7245  29 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7245

(科学的意見)

 

-全ての動物種用グアーガムからなる飼料添加物の安全性と有効性(A.I.P.G. Association for International Promotion of Gums)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of guar gum for all animal species (A.I.P.G. Association for International Promotion of Gums)

EFSA Journal 2022;20(4):7253 29 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7253

(科学的意見)

 

-魚以外のすべての動物種用Weizmannia coagulans (同義語 Bacillus coagulans) DSM 32789株で生産した乳酸からなる飼料添加物の安全性と有効性(Jungbunzlauer SA)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of lactic acid produced by Weizmannia coagulans (synonym Bacillus coagulans) DSM 32789 for all animal species except for fish (Jungbunzlauer SA)

EFSA Journal 2022;20(4):7268  29 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7268

(科学的意見)

 

-遺伝子組換えAspergillus luchuensis FLYSC株由来食品酵素エンド‐ポリガラクツロナーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme endo‐polygalacturonase from the genetically modified Aspergillus luchuensis strain FLYSC

EFSA Journal 2022;20(4):7236  28 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7236

(科学的意見)

この食品酵素エンド‐ポリガラクツロナーゼ *1)。

しかし、この執行裁量方針は、ダイエタリーサプリメントと表示されているが、疾患の診断、治癒、緩和、治療又は予防に使用することを意図しており、したがってFD&C法第201条(g)(1)(B)に基づく医薬品であるNAC含有製品には適用されない。同様に、例えば、FD&C法に基づく不純品又は不正表示であるNAC含有製品(NACを含有し、ダイエタリーサプリメントと表示されていることのみで不正表示となる以外で)には、執行裁量方針は適用されない。

 

[FDA]プレスリリース

-FDAは若者の喫煙開始を予防し、タバコに関連する疾病と死亡を大幅に減少させるため、メントール入り紙巻きタバコと風味付き紙巻きタバコの禁止規則を提案する

FDA Proposes Rules Prohibiting Menthol Cigarettes and Flavored Cigars to Prevent Youth Initiation, Significantly Reduce Tobacco-Related Disease and Death

April 28, 2022

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-proposes-rules-prohibiting-menthol-cigarettes-and-flavored-cigars-prevent-youth-initiation

 本日、米国食品医薬品局(FDA)は、タバコの特徴的な風味としてのメントールを禁止し、葉巻の特徴的な風味(タバコ以外)をすべて禁止する製品基準案の提案を発表する。

 

-FDAは第三者認証計画:質問と回答:業界向けガイダンス案を発表する

FDA Issues the Accredited Third-Party Certification Program: Questions and Answers: Draft Guidance for Industry

April 28, 2022

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-issues-accredited-third-party-certification-program-questions-and-answers-draft-guidance

FDAは「The Accredited Third-Party Certification Program: Questions and Answers: Guidance for Industry(第三者認証計画:質問と回答:業界向けガイダンス案)と題した、業界向けガイダンス案を公表する。

 

-FDAの小売食品プログラム基準の自己評価及び検証監査ワークショップ

FDA Retail Program Standards Self-Assessment and Verification Audit Workshops

April 29, 2022

https://www.fda.gov/food/retail-food-protection/voluntary-national-retail-food-regulatory-program-standards

FDAは、全米環境衛生協会(NEHA)と提携し、2022年に2つの小売食品規制プログラム基準の自己評価及び検証監査ワークショップを2022年5月31日~6月3日、8月9日~12日に開催する。

 

[FDA]リコール

Gorton'sはフィッシュサンドイッチフィレの一部自主的リコールを発表

Gorton's Issues Voluntary Recall for Small Quantity of Fish Sandwich Fillets

April 28, 2022

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/gortons-issues-voluntary-recall-small-quantity-fish-sandwich-fillets

 Gorton's Seafood は、大きな骨や鋭い骨が混入している可能性があるとして、Gorton's Fish Sandwich - 100% Whole Fillets, 18.3 oz を自主的にリコール。製品写真有り。

 

[FSA]更新情報:FSAは完全精製油が原材料の代替品として使用が増える可能性があるとして、消費者向けガイダンスを提供する

Update: FSA provides consumer guidance as more fully refined oils may be used as ingredient substitutions 

29 April 2022

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/update-fsa-provides-consumer-guidance-as-more-fully-refined-oils-may-be-used-as-ingredient-substitutions

 英国食品基準庁(FSA)はウクライナ紛争によりひまわり油の供給に深刻な影響が続いており、完全精製パーム油、完全精製ココナッツ油、完全精製大豆油が、ラベルに変更を加えず、一部の製品に使用されていることについて消費者に助言し、情報更新する。

 

[FSA] AG Barrは750ml のIRN-BRU Regular 及びIRN-BRU 1901のガラス製ボトルを製造上の不具合により、キャップが予期せず外れる可能性があるため、リコール

AG Barr recalls IRN-BRU Regular and IRN-BRU 1901 750ml glass bottles because of a manufacturing fault which may cause bottle caps to pop off unexpectedly

29 April 2022

https://www.food.gov.uk/news-alerts/alert/fsa-prin-28-2022

 AG Barrは、IRN-BRU Regular 及びIRN-BRU 1901 の750mlガラスボトルをボトルキャップが不意に外れるという報告が少なからずあるため、予防措置としてリコール。

 

[ヘルスカナダ]助言:アーカイブ

- COVID-19対策に役立つ家庭用洗浄剤、ハンドソープ、ボディソープの迅速な入手

Archived - Expedited access to household cleaning products, hand soaps and body soaps to help fight COVID-19

2022-04-29

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/archived-expedited-access-household-cleaning-products-hand-soaps-and-body-soaps-help

ヘルスカナダは家庭用洗浄剤、ハンドソープ、ボディソープなど、COVID-19対策に役立つ製品に対する前例のない需要と緊急の必要性に鑑み、暫定方針として、現在の規制要件を十分に満たしていない可能性のある製品を容易に入手できるようにしていた。

2022年4月29日以降はこの暫定方針でカバーされた製品はカナダ消費者製品安全法あるいは食品医薬品法で定めた表示及び情報提供要件を満たす必要がある。

 

- COVID-19対策に役立つ職場で使用される洗浄剤の迅速な入手

Archived - Expedited access to cleaning products used in the workplace to help fight COVID-19

2022-04-29

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/archived-expedited-access-cleaning-products-used-workplace-help-fight-covid-19

ヘルスカナダは職場で使用される特定の洗浄剤に関し、COVID-19対策に役立つ製品に対する前例のない需要と緊急の必要性に鑑み、暫定方針として、現在の規制要件を十分に満たしていない可能性のある製品を容易に入手できるようにする。

市販の全ての労働環境有害製品は現在有害製品法と有害製品規制法に定める全ての表示と情報提供規制を満たす必要がある

 

[SFA]ライセンス前検査:テクノロジーでビジネスを加速する

Pre-licensing Inspections: Speeding Business Up with Technology

28 Apr 2022

https://www.sfa.gov.sg/food-for-thought/article/detail/pre-licensing-inspections-speeding-business-up-with-technology

SFA(シンガポール食品庁)のテクノロジーを活用し、食品施設事業者の早期営業開始を支援する認可前検査について紹介。

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 198-22

​​​2 May 2022

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20198-22.aspx

新規申請と提案

・アルコール飲料のエネルギー表示

 

[FSANZ]食品基準ニュース

Food Standards News

Issue 205 April 2022

https://mailchi.mp/4ed283c7632f/food-standard-news-1300257?e=21527ddb09

・新しいCEOにSandra Cuthbert博士

・FSANZ 2022関係者フォーラム

・食品の定義の見直し

 

[Defra]難分解性有機汚染物質として提案される物質の評価案

Draft evaluations of substances proposed as persistent organic pollutants

28 April 2022

https://www.gov.uk/government/publications/draft-evaluations-of-substances-proposed-as-persistent-organic-pollutants

5物質のリスクプロファイル案とリスク管理評価案に2022年6月18日までパブリックコメント募集

・炭素鎖長C14からC17で塩化レベル重量で45%以上の塩化パラフィン

・長鎖パーフルオロカルボン酸(PFCAs)、その塩および関連化合物

・クロルピリホス

・デクロランプラス

・UV-328

 

[TGA]複数の日焼け止めリコール-低濃度のベンゼン検出

Multiple Sunscreens Recall - Low levels of benzene detected

28 April 2022

https://www.tga.gov.au/alert/multiple-sunscreens-recall-low-levels-benzene-detected

表に製品と写真掲載 ニベアの製品もある

オーストラリアでは日焼け止めのベンゼン濃度は2 ppm以下でなければならない。検出された濃度は重大な健康影響があることは予想されずリスクは低いが消費者の安全確保のために回収される

 

[ProMED]原因不明の病気-米国(フロリダ)十代、混入飲料、中毒疑い、情報求む

Undiagnosed illness - USA: (FL) teenagers, spiked drink, poisoning susp, RFI

2022-04-28

https://promedmail.org/promed-post/?id=8702898

Date: Tue 26 Apr 2022 Source: Local 10 [edited]

2022年4月に十代6人が軍のダンスパーティーに参加して救急車を呼んだ。一人はけいれんしていてショックを受けていた。電話をした人が飲み物から何らかの薬物を摂ったのではと言う。原因はまだ同定されていない

 

[COT]2022年5月10日の会合

COT Meeting: 10th May 2022

Last updated: 29 April 2022

https://cot.food.gov.uk/COTMeeting10thMay2022

議題のペーパー掲載

・マイクロプラスチック暴露のリスクの可能性についてのサブ声明:吸入経路(最初の案)

(食品や水から摂取するより吸入の方がおそらく何桁も多いので、食品中マイクロプラスチックを評価するなら全ての暴露を考慮してその文脈で評価する必要がある)

・将来の英国REACH評価のための意図しない混合物リスクに対応するアプローチについてのディスカッションペーパー

・航空機の客室の空気についてのCOTのポジションペーパー更新

・母親の健康への鉛の影響

 

[WHO]WHOはショッキングな規模の搾取的乳児用調整乳マーケティングを明らかにする

WHO reveals shocking extent of exploitative formula milk marketing

28 April 2022

https://www.who.int/news/item/28-04-2022-who-reveals-shocking-extent-of-exploitative-formula-milk-marketing

550億ドル乳児用ミルク業界の採用している搾取的マーケティングを詳細に記したシリーズ二番目の報告書は、両親、特に母親がオンラインで狡猾に標的にされていることを示す

乳児用ミルク企業はソーシャルメディアプラットホームとインフルエンサーにお金を払って妊娠女性や母親に直接アクセスしている。WHOの報告書「母乳代用品の宣伝のためのデジタルマーケティング戦略の対象と影響」

(母乳以外のものは全て母乳を阻害するもので悪であるという強い意志を感じる。宣伝する相手が母親なのは当然としか思えないのだけれど悪行らしい。)

 

[EPA]EPAはPFAS戦略ロードマップで3つの水関連約束を果たす

EPA Delivers on Three Water Commitments in the Agency’s PFAS Strategic Roadmap

April 28, 2022

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-delivers-three-water-commitments-agencys-pfas-strategic-roadmap

・水のPFAS検出に役立つ新しい検査方法

Screening Method for the Determination of Adsorbable Organic Fluorine (AOF) in Aqueous Matrices by Combustion Ion Chromatography (CIC)

・PFASの水系への排出を減らすのに役立つ新しい許容指令

Addressing PFAS Discharges in EPA-Issued NPDES Permits and Expectations Where EPA is the Pretreatment Control Authority

・健康的な魚と水棲生態系に役立つ新しい保護レベル

PFOSとPFOAに初めて水質汚染防止法水棲生物基準を提案

 

論文

-カナダの保育専門家の調査でカビ、農薬、有害化合物暴露が報告された

Mould, pesticides, toxic chemical exposures reported in survey of Canadian child care professionals

28-APR-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/951072

カナダの学習のための健康的な環境の日に、子どもの健康と環境のためのカナダパートナーシップとカナダ保育連盟の発表した調査報告。

保育環境がかび臭い、道路や工場による空気の汚染、屋根の雨漏りなどの建物の修理がされていない、塗料が剥がれる、窓が開かない、ラドン検査をしていない、虫やネズミがわいた、芝生や庭で農薬を使った、などの問題を報告

(化学物質を使わないで虫やネズミがいない香りがない自然豊かな場が欲しいとのこと。)

 

-新しい論文は「長寿食」の特徴の概要を示す

New article outlines the characteristics of a “longevity diet”

28-APR-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/950790

Cellに発表された、動物実験とヒト疫学研究のレビュー。栄養、絶食、食事時間制限等。

(いろいろな研究をごっちゃにして先入観に沿った結論を出したように見える。オリーブ油とダークチョコレートを勧めるとか。相変わらず沖縄が健康長寿と言ってる。Cellはこの分野の専門誌じゃないし。)

 

-動物の健康:英国の犬の新しい寿命推定はジャックラッセルテリアが最も長寿であると示唆

Animal health: New life expectancy estimates for UK dogs suggest Jack Russell Terriers live longest

28-APR-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/950919

Scientific Reports。一方フレンチブルドッグやパグのような鼻の低い品種は最も短い部類

Jack Russell Terriersが12.72年なのに対してFrench Bulldogs 4.53年

 

-菜食の子どもたちは肉を食べる子どもたちと比べて同程度の成長と栄養であることを発見した

Study finds children with vegetarian diet have similar growth and nutrition compared to children who eat meat

2-MAY-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/950983

菜食の子どもは過少体重の確率が高い

Pediatricsに発表されたカナダの6ヶ月から8才の8907人の食事と生化学指標をフォローした研究。平均BMI、身長、鉄、ビタミンD、コレステロールは同程度だったが、BMIで1/3パーセンタイル以下と定義される低体重である可能性は菜食が約2倍だった。

 

-欧州9カ国のダイオキシンとPCBsの食事摂取と乳がんリスク

IARC

Dietary intakes of dioxins and polychlorobiphenyls (PCBs) and breast cancer risk in 9 European countries

Environ Int. 2022 May;163:107213. doi: 10.1016/j.envint.2022.107213.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35364416/

関連は見つからなかった

 

-膀胱がん疫学と栄養決定因子(BLEND)研究におけるお茶の摂取と膀胱がんリスク:12の国際コホート研究のプール解析

IARC

Tea consumption and risk of bladder cancer in the Bladder Cancer Epidemiology and Nutritional Determinants (BLEND) Study: Pooled analysis of 12 international cohort studies

Clin Nutr. 2022 May;41(5):1122-1130. doi: 10.1016/j.clnu.2022.03.020.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35413574/

12コホート532949人のデータ。お茶の摂取量が多いことと膀胱がんリスクの低いことに関連があったが有意だったのは男性喫煙者と元喫煙者。タバコを吸ったことのない人と女性では有意ではなかった。

 

-COVID-19パンデミック中に地域でフェイスマスクをする:利他主義と連帯

Wearing face masks in the community during the COVID-19 pandemic: altruism and solidarity

Kar Keung Cheng et al.,

THE LANCET COMMENT| VOLUME 399, ISSUE 10336, E39-E40, APRIL 30, 2022

COVID-19パンデミックの進行に伴って議論になったことのひとつが地域での個人のマスク着用である。2020年1月のWHOのガイドラインでは健康な人の地域でのマスクをまだ推奨しておらずPHEも同様だったがCDCやカナダ、韓国などは布マスク着用を推奨した。その後マスクを支持する根拠が増え、WHOとPHEは再検討を示唆された。

コミュニティでの集団マスク着用の有効性を評価できる研究はなかったが有効性の根拠がないことは無効である根拠があることとは同じではない。メカニズム的には理由があるし実際咳エチケットには臨床試験の根拠は無い。

(略)

集団でのマスクはパンデミック対応を、自分を守ることから利他主義へとフォーカスをシフトさせ、全ての人が参加する社会の連帯のシンボルとなった。

 

SCIENCE & Nature

-SCIENCE VOLUME 376|ISSUE 6592|29 APR 2022

表紙は犬

異なる血統の犬はしばしば特有の行動や性格があると考えられているがデータからはそんなことは滅多にないことが明らかになった

ニュースを一目で

News at a glance:

・Biden大統領は環境規則をリセット

Donald Trump前大統領の決定を覆す

・ほとんどの米国人に感染の兆候

MMWRに4月26日発表

・バイキングはウクライナで象牙を売った

・パンデミックで子どもの予防接種率低下

・スウェーデンのパンデミックリーダーAnders TegnellはWHOの新しい地位が具体化しなかったためスウェーデン公衆衛生庁に残る

・血液での出生前検査がFDAから警告

不正確な予備的結果をもとに両親が中絶を選ぶ

 

-アウトブレイクから風土病へ

From outbreaks to endemic disease

BY MICHAEL F. ANTOLIN 28 APR 2022: 453-4

狂犬病などを例に病原体の低レベル存続について解説

風土性endemismは流行epidemicよりは望ましいがそれは病気の終わりではなく別の課題である

(状況が変わってもそれに対応して変化できないのはリスクであることを中国がみせているわけで)

 

-ペットの犬の大規模研究が、品種が行動を予想しないことを示す

Massive study of pet dogs shows breed does not predict behaviour

28 April 2022  Freda Kreier

https://www.nature.com/articles/d41586-022-01193-1

18000頭以上の犬のデータは、血統が宿命ではないことを示す

 

-環境要因がオランダ人集団の腸内マイクロバイオームを形作る

Environmental factors shaping the gut microbiome in a Dutch population

Gacesa, et al.,

Nature volume 604, pages732–739 (2022)

https://www.nature.com/articles/s41586-022-04567-7

2756家族の三世代コホートの8208人のオランダ人の腸内マイクロバイオームの細菌組成、機能、抗生物質耐性、毒性因子を記述し、それに宿主と環境の241の要因(身体的精神的健康状態や医薬品の使用、食事含む)を関連付けた。マイクロバイオームは主に環境と共同生活で形作られ、遺伝性の分類群は6.6%程度しかなかった。

 

その他

-福島第一処理水放出

IAEA

Fukushima-Daiichi Treated Water Discharge

https://www.iaea.org/topics/response/fukushima-daiichi-nuclear-accident/fukushima-daiichi-treated-water-discharge

TEPCOの福島第一原子力発電所のALPS処理水の取り扱いの安全面についてのIAEAレビュー報告書

IAEA Review of Safety Related Aspects of Handling ALPS-Treated Water at TEPCO’s Fukushima Daiichi Nuclear Power Station

29 April 2022

https://www.iaea.org/sites/default/files/report_1_review_mission_to_tepco_and_meti.pdf

 

-汚れた12は消費者メディアで勢いを失う

The Dirty Dozen loses steam in consumer media

April 27, 2022

https://www.producebluebook.com/2022/04/27/the-dirty-dozen-loses-steam-in-consumer-media/#

EWGの残留農薬を避けるための「ダーティ12とクリーン15買い物ガイド」は主流メディアで大きく注目されてきた。しかし近年人々にショックを与え怖がらせる力を失いつつある。このガイドは4月はじめに発表され、食品農業同盟(AFF)の事務局長Teresa Thorneによると、オンラインと印刷メディアでの報道は昨年同様で、AFFが追跡を始めてから二番目に低かった。最も少なかったのは2020年。2022年の注目ポイントは放送メディアがどこも取りあげなかったこと。AFFは何年にもわたりメディア団体と協力してEWGのメッセージのバランスをとってきて、この春は多くのグループがThorneを引用した。

以下メディア報道の紹介等

(飽きたんじゃ?実態のない恐怖で人を動かそうとするのは長続きはしない)

 

-何故我々はナッジや課税で肥満をなくせないのか

ACSH

Why We Can't 'Nudge,' Or Tax, Obesity Out Of Existence

By Cameron English — April 28, 2022

https://www.acsh.org/news/2022/04/28/why-we-cant-nudge-or-tax-obesity-out-existence-16267

パート1で拡大し続けるウエストへのよくある対策が失敗していることを見た。今回はそうした介入が何故そのようながっかりするような結果になるのかを検討する

世界はますます太って、公衆衛生専門家はどうすればいいのかわからない。カロリー表示やソーダ税などは肥満を減らさなかった。でも研究者らはこうした「ナッジ」で消費者に健康的選択をさせることを諦めず、強制すら検討している。私はどうしてこれらの介入が効果がなかったのか、そして何故肥満の専門家がこの事実を受け入れようとしないのかを検討したい。

食事制限と運動でカロリー欠乏になれば体重が減ることは否定できない。出発点としては食べる量を減らして運動を増やせば集団レベルで肥満率は減るはずである。行動経済学で人々の行動は環境のデフォルトに影響されるので、デフォルトの食品選択が健康的なら健康的になるだろうと想定する。AHAはファストフードなどの一部の食品や飲料を「有害物質」のように排除すべきものと言う。しかし実際にはBig Macは栄養を提供する。多くの肥満の専門家が食事を「有害物質」とみなす考えから抜け出せず、学者が集団で確証バイアスに陥っているようだ。

肥満のアメリカ人は常に肥満の原因は自分の責任ではないし肥満は重大な健康リスクではないと言われ続けている。食事介入は「暴虐」であると考えている人たちを相手にした政策は成功しないだろう。

もう一つの可能性は全ての人に同じ助言をしていることである。食事のパターンにただ一つの正しいものはない。そして根拠薄弱な研究がメディアを賑わすことで特に害のないものを避けるよう勧められる。肥満の解決法がどんなものであろうとそれは問題のあらゆる関連する側面を考慮しなければならない。

 

-ジュースプラスの誇大宣伝を搾り出そう

Let’s Squeeze the Hype Out of Juice Plus

Joe Schwarcz PhD | 29 Apr 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/health-and-nutrition-pseudoscience/lets-squeeze-hype-out-juice-plus

誇大宣伝とは違って、ジュースプラスの根拠は相当水増しされている

私がジュースプラスのことを初めて聞いたのは1994年にO.J. Simpsonに遡る。彼はこの乾燥ジュース粉末カプセルを宣伝し “The Juice”とニックネームがつくほどになった。ジュースプラスを1993年に発売した会社National Safety Associates (NSA)とO.J. Simpsonとの関係はそう長くはなく、彼が殺人罪で逮捕されたため会社側が事業に良くないと認識して全ての関係を断った。会社の広報を務めた数ヶ月の間、O.J. Simpsonはこの製品で関節炎が治ったと主張していたが、裁判では関節炎のせいで殺人などできないと主張していた。O.J. Simpsonの沈黙でジュースプラスの宣伝は止まらなかった。最近このカプセルを毎日飲めば健康に良いと主張する人の話を聞いて関心がよみがえった。

会社はジュースプラスが「あなたが食べるべきものと実際に食べているものの差を埋める濃縮植物栄養」以上のことは主張していない。それはほぼ無意味な主張だが、問題はMLMで販売されていることで、個々の販売員が顧客獲得のために異様な主張をする。マルチにとって実際に売っているモノはあまり重要ではなく、お金を儲けるチャンスが売られている。ジュースプラスは植物乾燥物でビタミン類が添加してあるものでそれ自体危険ではないだろう。野菜や果物の摂取の健康影響については膨大な研究があるが、カプセルが野菜や果物を食べるのと同じかどうかは研究されていない。しかしディストリビューターは根拠無く望外な宣伝をする。消費者はカプセルを買うお金で生鮮野菜果物を買った方がいいだろう。

*1:1→4)‐α‐d‐ガラクツロナン グルカノヒドロラーゼ; EC 2.3.1.15)は、Advanced Enzyme Technologies Ltd社が遺伝子組換えAspergillus luchuensis FLYSC株で生産した。この遺伝子組換えは安全上の懸念を生じない。この食品酵素にはこの生産生物の生きた細胞やそのDNAはない。この食品酵素はジュース生産の果物や野菜の加工に使用することを意図している。最大使用量に基づき、この食品酵素への食事暴露―総有機固形物量(TOS)は欧州人で最大0.138 mg TOS/kg 体重 (bw) /日と推定した。遺伝毒性試験は安全上の懸念を生じなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは無毒性量を調べた最大量800 mg TOS/kg bw /日とし、推定した食事暴露と比較して暴露マージンは少なくとも5,800となった。既知のアレルゲンに対するこの食品酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、6つの一致が見つかった。パネルは、意図した使用条件で、食事暴露によるアレルギー感作リスクや誘発反応は、スギ、草花粉、トウモロコシに感作された人には除外できないと考えた。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品酵素は意図した使用条件で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-Aspergillus niger AE‐TGU株由来食品酵素α‐グルコシダーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme α‐glucosidase from the Aspergillus niger strain AE‐TGU

EFSA Journal 2022;20(4):7240 28 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7240

(科学的意見)

この食品酵素α‐グルコシダーゼ (α‐d‐グルコシド グルコヒドロラーゼ; EC 3.2.1.20)はAmano Enzyme Inc社が非遺伝子組換えAspergillus niger AE‐TGU株で生産した。この食品酵素にはこの生産生物の生きた細胞はない。この食品酵素は、グルコースシロップや他のデンプン加水分解物の生産のための焼成工程、穀物ベースの工程、醸造工程、デンプン加工に使用することを意図している。総有機固形物量(TOS)の残留量はグルコースシロップの生産中に適用される精製段階で除去されるため、食事暴露は残りの3工程にのみ算出された。推奨される最大使用量に基づき、食事暴露は欧州人で最大0.64 mg TOS/kg 体重 (bw) /日と推定された。遺伝毒性試験は安全上の懸念を生じなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは無毒性量を調べた最大量1,062 mg TOS/kg bw /日とし、推定食事暴露量と比較して暴露マージンは少なくとも1,650となった。既知のアレルゲンに対するこの食品酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルは、意図した使用条件で、食事暴露によるアレルギー感作リスクや誘発反応は除外できないが、これが生じる可能性は低いと考えた。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品酵素には意図した使用条件で安全上の懸念の生じないと結論した。

 

-豚の肝臓由来食品酵素カタラーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme catalase from porcine liver

EFSA Journal 2022;20(4):7237  28 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7237

(科学的意見)

この食品酵素カタラーゼ(過酸化水素:臭化物ペルオキシダーゼ; EC 1.11.1.6)はAvances Bioquímicos Alimentación, S.L.社 (スペイン)が豚の肝臓から得たものである。この食品酵素は、塩水中の過酸化水素の分解のためにチーズ生産に使用することを意図している。この製造工程には、指令2009/32/ECに従って食品や食品成分の生産に許可されていない溶剤の使用が含まれている。その結果、この食品酵素はEUの既存の要件に従っていない。

 

-豚の膵臓由来トリプシン、キモトリプシン、α‐アミラーゼ及びトリアシルグリセロール・リパーゼを含む食品酵素の安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme containing trypsin, chymotrypsin, α‐amylase and triacylglycerol lipase from porcine pancreas

EFSA Journal 2022;20(4):7239  28 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7239

(科学的意見)

トリプシン(EC 3.4.21.4)、キモトリプシン(EC 3.4.21.1)、α‐アミラーゼ(1,4‐α‐d‐フルカン グルカノヒドロラーゼ, EC 3.2.1.1)及びトリアシルグリセロール・リパーゼ(トリアシルグリセロール アシルヒドロラーゼ, EC 3.1.1.3)を含むこの食品酵素合成物は、American Laboratories, Inc., USA社が豚の膵臓から得たものである。この食品酵素は主に、特別な医学的または栄養的食事管理用食品に使用される乳タンパク質の加水分解用である。■■■■■は広く製造工程で使用され、溶剤の残留量は食品酵素に残る。申請者は、この食品酵素中の■■■■■の典型的な範囲は10,000–13,000 mg/kgと推定している。指令2009/32/ECは、EUで生産されるまたはEUに輸入される食品と食品成分に最大残留量10 mg/kgを設定している。食品酵素の生産に■■■■■を使用するのは指令2009/32/ECの範囲内である。その結果、この食品酵素は溶剤の残留量を統治するEU内の既存の要件に従っていない。

 

-遺伝子組換えAspergillus niger NZYM‐NM株由来食品酵素マンナンエンド‐1,4‐β‐マンノシダーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme mannan endo‐1,4‐β‐mannosidase from the genetically modified Aspergillus niger strain NZYM‐NM

EFSA Journal 2022;20(4):7264  28 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7264

(科学的意見)

この食品酵素マンナンエンド‐1,4‐β‐マンノシダーゼ(1,4‐β‐d‐マンナン mannanohydrolase, EC 3.2.1.78)は、Novozymes A/S社が遺伝子組換えAspergillus niger NZYM‐NM株で生産した。この遺伝子組換えは安全上の懸念を生じない。この食品酵素にはこの生産生物の生きた細胞やそのDNAはない。この食品酵素はコーヒー加工に使用することを意図している。最大使用量に基づき、この食品酵素の総有機固形物量(TOS)への食事暴露は欧州人で最大0.956 mg TOS/kg 体重 (bw) /日と推定された。遺伝毒性試験は安全上の懸念を示さなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは無毒性量を、調べた最大量1,151.7 mg TOS/kg bw /日とし、推定食事暴露量と比較して、暴露マージンは1,200以上となった。既知のアレルゲンに対するこの食事酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルは、意図した使用条件で食事暴露によるアレルギー感作リスクや誘発反応は除外できないが、これが生じる可能性は低いと考えた。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品酵素は意図した使用条件で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-レタスのホルペットの既存MRLsの改訂

Modification of the existing maximum residue level for folpet in lettuces

EFSA Journal 2022;20(4):7309  28 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7309

(理由付き意見)

 

-各種作物のスルホキサフロルの既存MRLsの改訂

Modification of the existing maximum residue levels for sulfoxaflor in various crops

EFSA Journal 2022;20(4):7283 26 April 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7283

(理由付き意見)

 

[EU]RASFF 2022(0424-0430)

警報通知(Alert Notifications)

チェコ共和国産ポーランド経由飼料用モロコシ穀物の種子のブタクサの種子高含有、産出国不明ヘラからの一級芳香族アミンの溶出、産出国不明調理用スプーンからの一級芳香族アミンの溶出、スペイン産メカジキの水銀、フランス産食品サプリメントの製造に使用した竹抽出物のエチレンオキシド、トルコ産冷凍パセリのクロルピリホス、オランダ産ゴマ種子のエチレンオキシド、

注意喚起情報(information for attention)

ラオス産バジルのブプロフェジン及びクロルピリホス-エチル、トルコ産生鮮レッドグレープフルーツのクロルピリホス及びクロルピリホス-メチル、ロシア産パプリカ粉末の未承認着色料スーダンⅡ・スーダンⅢ及びスーダンレッドG、ベトナム産冷凍レッドチリのペルメトリン・クロルフェナピル・クロルピリホス-エチル及びカドミウム、レバノン産ラップフィルムのアジピン酸ジエチルヘキシル(DEHA)の溶出、ウガンダ産グリーンチリのカルベンダジム、スリランカ産マグロの切り身A-刺身のヒスタミン、

通関拒否通知(Border Rejections)

トルコ産ペッパーカピアのフロニカミド、トルコ産クミンのピロリジジンアルカロイド、ウガンダ産チリペッパーのフェンバレレート、スリランカ産ツルノゲイトウのノバルロン、トルコ産生鮮ペッパーのフロニカミド、ウガンダ産チリペッパーのジメトエート及びオメトエート、インド産米のトリシクラゾール及びチアメトキサム、中国産茶のジノテフラン及びアセタミプリド、ベトナム産ドラゴンフルーツのジチオカルバメート、中国産メラミン皿のホルムアルデヒドとメラミンの溶出、ケニア産豆のアセフェート及びメタミドホス、トルコ産生鮮ペッパーのアセタミプリド及びクロルピリホス-メチル、エクアドル産バナナのイマザリル(複数あり)、インド産フェヌグリークの葉のクロルピリホス、

 

[EU]バイオテクノロジーの新しい技術

New techniques in biotechnology

https://ec.europa.eu/food/plants/genetically-modified-organisms/new-techniques-biotechnology_en

標的化突然変異誘発とシスジェネシスにより得られた植物についてのパブリックコメント2022年7月22日まで募集中。

Farm to Fork Strategy:Public consultation on new genomic techniques

https://ec.europa.eu/food/system/files/2022-04/sc_modif-genet_pub-cons-factsheet.pdf

「新しいゲノム技術で得られた植物は、より回復性のある持続可能な農業食料システムの構築に役立つ可能性がある」Stella Kyriakides

(有機農業側はゲノム編集を拒否しているので有機推進とは矛盾。EUの言い分を額面通りに受け取ってはならない)

 

[FDA] FDAは特定のNAC製品の執行裁量に関するガイダンス案を発表する

FDA Releases Draft Guidance on Enforcement Discretion for Certain NAC Products

April 21, 2022

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-releases-draft-guidance-enforcement-discretion-certain-nac-products

本日、米国食品医薬品局(FDA)は、N-アセチル-L-システイン(NAC)を含有するダイエタリーサプリメントと表示された製品に関するFDAの方針について、ガイダンス案を公表した。本ガイダンス案が最終化されると、ダイエタリーサプリメントと表示された特定のNAC含有製品の販売及び流通に関して、FDAが執行裁量権を行使する意図を明確にすることになる。この執行裁量方針は、NACが「ダイエタリーサプリメント」の定義から除外されていなければ、そしてそれ以外では連邦食品・医薬品・化粧品法 (FD&C 法) に違反せず合法的に販売されただろうダイエタリーサプリメントに適用される。

2件の市民請願に対する先日の回答で述べたように、FDAは、NACはダイエタリーサプリメントや食品として販売される前に新薬として承認されたため、FD&C法の下では、ダイエタリーサプリメントの定義から除外されていると判断した。しかし、ダイエタリーサプリメントへのNACの使用を許可する規則の制定を求める1件の請願については、まだ最終的な決定に至っておらず、NACがダイエタリーサプリメントの定義から除外されないことを規則によって規定するための規則制定を開始することを検討している。利用可能なデータ及び情報の検討を継続する中で、とりわけFDAが安全性に関連する懸念を同定しない場合、FDAはNACをダイエタリーサプリメントの定義から除外されないことを規定する規則を提案する可能性が高い。

NACの安全性に関する完全レビューはまだ継続中であるが、FDAの最初のレビューでは、この成分の使用又はダイエタリーサプリメントとして使用に関して安全性の懸念は明らかにされていない。さらに、ダイエタリーサプリメントとして販売されているNAC含有製品は、米国では30年以上前から販売されており、消費者はそのような製品を求め続けている。したがって、FDAは規則制定の開始要請の評価を続ける一方で、NACを含むダイエタリーサプリメントと表示された製品に関するFDAの方針を説明するために、本ガイダンス草案を発行した。

継続中のレビューで安全性に関連する懸念が同定されない限り、FDAは、次のいずれかが起こるまで(ガイダンス案に記載されているように)執行裁量権を行使する意向がある:NACのダイエタリーサプリメントへの使用又はダイエタリーサプリメントとしての使用を許可する通知及びコメントに関する規則制定を完了する場合(その手続きを進める場合)、あるいは市民請願の規則制定要求を拒否する場合である。FDAがこの執行裁量方針はもはや適切ではないと判断した場合、ガイダンスを撤回又は改訂し、関係者に通知する。

 

(ガイダンス案より一部)

したがって、以下に示すように、NACを含有しダイエタリーサプリメントと表示された特定の製品の販売及び流通に関して、執行裁量を行使する予定である。この執行裁量方針は、NACが「ダイエタリーサプリメント」の定義から除外されていない場合に合法的に販売されるダイエタリーサプリメントであり、かつFD&C法に違反していない製品に適用される。例えば、ダイエタリーサプリメントと表示されたNAC含有製品の販売に関して、FDAは、その製品がヒトの構造又は機能に影響を及ぼすことを意図しており、したがってFD&C法第201条(g)(1)(C)の下で医薬品であることだけを理由に異議を申し立てるつもりはない(21 U.S.C. 321(g)(1)(C