[HSA]HSA警告:「AK-II Phenomenal King」と「Premium Pro S Flash」に高濃度の強力な医薬品成分が検出された
HSA Alert: ‘AK-II Phenomenal King’ and ‘Premium Pro S Flash’ Found to Contain High Levels of Potent Medicinal Ingredients
27 Apr 2022
https://www.hsa.gov.sg/announcements/press-release/alert-akiiandpremiumprosflash
シンガポール保健科学庁(HSA)は、オンライン販売されている2つの製品を購入、摂取しないよう一般市民に注意を促す。HSAの分析によると、これらの製品から、消費者に深刻な有害事象を引き起こす可能性のある強力な医薬品成分が高濃度で検出された。2製品とは、「AK-II Phenomenal King」(タダラフィル成分含有)と「Premium Pro S Flash」(シブトラミン成分含有)。
これらは国内e-コマースとソーシャルメディアプラットフォームで販売されていて、HSAはプラットフォーム管理者と協力して問題のリストを削除し販売者に警告した。
「AK-II Phenomenal King」は、オンライン上で、性機能増強のための天然製品として販売され、「動物成分・刺激性・副作用なし」と表示があった。HSAがこの製品を検査したところ、勃起不全の治療に用いられる処方薬で、医師の監督下でのみ投与されるべきタダラフィルが、通常の60倍以上含まれていることが判明した。
また、HSAは「Premium Pro S Flash」を使用した後、頻脈、不眠、吐き気を経験した消費者からのフィードバックを受け、製品を検査したところ、高濃度のシブトラミンを検出した。「Premium Pro S Flash」は、紅参、レッドセージ、野生のヤムなどの天然成分を含む減量製品として、また「Flash Slim」の新バージョンとして宣伝されていた。
「Flash Slim」は、HSAが検査でシブトラミンを含むことを確認し、2021年3月に注意喚起した異物混入品であった。「Premium Pro S Flash」もピンク又は白いカプセルとして販売され、両方のカプセルを個別に服用すべきか一緒に服用すべきかについて明確な指示がなかった。服用方法に関する適切な指示の欠如、製造情報の欠如及び誤解を招くような販売上の表示は、この製品が信頼できる供給元から販売されていないことを示す。
[FDA]FDAはCBD及びデルタ 8 THC 製品を違法に販売している企業に対して警告文書を発行する
FDA Issues Warning Letters to Companies Illegally Selling CBD and Delta-8 THC Products
May 04, 2022
本日FDAは、FD&C法に違反する方法で、デルタ-8テトラヒドロカンナビノール(デルタ-8 THC)を含むと表示した製品を販売したとして、5社に警告文書を発行した。今回の措置は、FDAがデルタ-8 THCを含む製品に対して警告文書を発した初めての事例である。デルタ-8 THCは向精神作用と中毒作用を持ち、消費者にとって危険である可能性がある。FDAはこれらの製品を摂取した患者が経験した有害事象の報告を受けている。
デルタ-8 THCを含むFDA承認の医薬品はない。疾病の診断、治癒、緩和、治療または予防を謳ういかなるデルタ-8 THC製品も、未承認の新規医薬品とみなされる。FDAは、これらの未承認医薬品が、製造業者が主張する用途に有効であるかどうか、適切な用量はどのくらいか、FDA承認医薬品や他の製品とどのように相互作用するか、危険な副作用や他の安全性の懸念があるかどうかを評価していない。
デルタ-8 THCは、Cannabis sativa L.植物が生成する100以上のカンナビノイドの1つであるが、天然にはそれほど多く存在しない。高濃度のデルタ-8-THCは、通常、ヘンプ由来のカンナビジオール(CBD)から製造され、精神活性及び中毒作用を有する。デルタ8-THCを含む製品は、キャンディ、クッキー、朝食用シリアル、チョコレート、グミ、ベイプカートリッジ(カート)、ダブ、シャッター(ワックスを砕いたもの)、デルタ-8 THC抽出物をスプレーした喫煙用ヘンプ、蒸留液、チンキ、煎じた飲料など、それ以外にも様々な形態で販売されている。
警告文書は、企業が未承認のデルタ-8 THC製品を、様々な疾患に対する未承認の治療法、あるいはその他の治療用途として違法に販売していることを指摘する。また、医薬品の不正表示(例:製品に適切な使用方法が記載されていない)、グミ、チョコレート、キャラメル、チューインガム及びピーナッツブリットル(ナッツが埋め込まれた硬い砂糖菓子)などの食品へのデルタ-8 THCの添加に関する違反も挙げられている。
FDAは最近、デルタ-8 THC製品の健康影響の可能性について深刻な懸念を表明する消費者向け更新情報を発表した。FDAは、消費者、医療従事者及び法執行機関から、デルタ-8 THCを含む製品に関する有害事象の報告を受けており、そのうちのいくつかは入院や緊急治療が必要となるものであった。また、全米中毒管理センターが受け取ったデルタ-8 THC含有製品に関する暴露事例の増加や、デルタ-8 THC含有製品の安全性に関する懸念や有害事象について州の中毒管理センターが発表した警告を認識している。
FDAが規制するデルタ-8 THC含有製品に関する違反に加え、警告文書のいくつかは、ヒトや動物の疾患を治療すると表示するCBD製品の販売、CBD製品をダイエタリーサプリメントとして表示すること、ヒトや動物の食品にCBDを添加することなど、FD&C法の追加の違反の概要を述べる。FDAは、これらの物質が一般に安全と認められている(GRAS)、あるいは食品添加物の要件から除外されていると結論づける根拠を認識しないため、CBDとデルタ-8 THCは、あらゆるヒトや動物の食品に使用するための未承認の食品添加物である。そのうちの1通は、食料生産動物用に販売されているCBD製品に関する懸念を表明しており、安全なCBD残留濃度に関するデータが十分でなく、CBDを摂取した動物から得られるヒト用食品(肉、牛乳、卵など)に関する安全性の懸念の可能性が示されている。
<企業に対する警告文書>
ATLRx, Inc.
MAY 04, 2022
BioMD Plus LLC
MAY 04, 2022
Delta 8 Hemp
MAY 04, 2022
Kingdom Harvest
MAY 04, 2022
M Six Labs, Inc.
MAY 04, 2022
[FDA]警告文書
CBD関連は以下
Warning Letters and Test Results for Cannabidiol-Related Products
-C R Supplements, LLC
APRIL 20, 2022
各種ミネラルサプリメントの宣伝が未承認医薬品、不正表示。
-MYA International, Inc.
FEBRUARY 24, 2022
コロイド銀、サメ軟骨等未承認の医薬品、不正表示、ダイエタリーサプリメントのCGMP違反の問題。
-SCO Koladen LLC
APRIL 14, 2022
「外国供給業者検証プログラム(FSVP)」違反の問題。以下同様
-Madras Groceries
MARCH 28, 2022
-Bhan Kanom Thai Inc
MARCH 28, 2022
-Global Imports Inc.
APRIL 07, 2022
-Don’t Run Out dba Public Goods
MARCH 11, 2022
-Best Fiji Kava, Inc.
FEBRUARY 16, 2022
[FDA]規制当局のパートナーシップによる輸入エビの安全性強化
Enhancing the Safety of Imported Shrimp Through Regulatory Partnerships
May 05, 2022
米国食品医薬品局(FDA)は、規制当局の協力による輸入エビの安全性強化について発表する。現在のエビの主な輸入先はインド、エクアドル、インドネシアで規制パートナーシップによる安全義務の拡大と効率向上を目指す。システム認証より標的を絞ったものである。現在FDAがシステム認証しているのはオーストラリア、カナダ、ニュージーランドでEUは評価中。
[ODS]ファクトシート更新
-ビタミンD
Vitamin D
Fact Sheet for Health Professionals
April 28, 2022
https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminD-HealthProfessional/
ビタミンD3は通常、羊毛由来ラノリンから得た7-デヒドロコレステロールを照射して製造されることを明確にするため、ダイエタリーサプリメントの項目を更新。地衣類由来の動物を使わないビタミンD3も入手可能で、必要な人は原料と加工について製造業者に尋ねることができる。
https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminD-HealthProfessional/#change
-フッ化物
Fluoride
Fact Sheet for Health Professionals
April 26, 2022
https://ods.od.nih.gov/factsheets/Fluoride-HealthProfessional/
2022年3月1日ボトルウォーター中のフッ化物の最大許容量に関するFDA規則についての文章を追加。
https://ods.od.nih.gov/factsheets/Fluoride-HealthProfessional/#change
-ヨウ素
Iodine
Fact Sheet for Health Professionals
April 28, 2022
https://ods.od.nih.gov/factsheets/Iodine-HealthProfessional/
パンのヨウ素含有量に関する詳細な情報を提供するTable 2 の脚注を追加。また、「ヨウ素の摂取量と状態」の項に文章を追加し、米国人のヨウ素の状態を記述することは、データにより制限があることを明確にした。
https://ods.od.nih.gov/factsheets/Iodine-HealthProfessional/#change
[CFIA]リコール
-KeremブランドのFeigen mit Reismehl(乾燥イチジク)はオクラトキシンAのためリコール
Kerem brand "Feigen mit Reismehl" (dried figs) recalled due to ochratoxin A
2022-05-03
-Bio-Calcium:該当するロットにはBio-Calcium Dの錠剤が含まれている可能性があり、リコール
Bio-Calcium: affected lot may contain Bio-Calcium D tablets.
2022-05-03
[ヘルスカナダ]助言:未承認の製品は深刻な健康リスクを引き起こす可能性がある
Unauthorized products may pose serious health risks
2022-5-6
ヘルスカナダは精力剤、減量用、活力剤あるいは「ポッパーズ」として販売されている未承認の深刻な健康リスクを引き起こす可能性がある健康製品に関して市民に助言し、情報を更新している。掲載の製品は成分にCardarine、ダポキセチン、メタンドロステノロン、デキサメタゾン、亜硝酸エステル、選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)、シルデナフィル、タダラフィル、ヨヒンビンを含む。
[FSAI] マラカイトグリーンとロイコマラカイトグリーンのため、冷凍のJona レッド・ティラピア・フィッシュを一部リコール
Recall of a Batch of Frozen Jona Red Tilapia Fish due to the Presence of Malachite Green and Leucomalachite Green
Thursday, 5 May 2022
https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/jona_red_tilapia_fish.html
ベトナム産冷凍製品であるJonaレッド・ティラピア・フィッシュに未承認物質マラカイトグリーンとロイコマラカイトグリーンが含まれているため、一部をリコール。
問題の魚は健康への急性リスクとはならないが長期にわたって継続して摂取するとリスクが増加する可能性がある。
[FSAI]セーフケータリングパック
Safe Catering Pack
21/3/2022
https://www.fsai.ie/safecatering/
事業者向け食品安全管理の手引きであるセーフケータリングパックについて更新。2020年版にアレルゲン、アクリルアミド、その他の項目が追加された。
アレルゲンについてはチェックリストが丁寧でわかりやすい
アクリルアミドについてはジャガイモとパンを使う場合の注意が記載されている
[TGA]パラセタモールによる意図的な自己中毒のリスクに関する独立専門家報告書
Independent expert report on the risks of intentional self-poisoning with paracetamol
9 May 2022
https://www.tga.gov.au/independent-expert-report-risks-intentional-self-poisoning-paracetamol
オーストラリアTGAは、現在のパラセタモールの入手に関連して、意図的なパラセタモールの誤用による自傷行為のリスクに関する報告書を委託した。本報告書は独立した専門家パネルにより作成され、2022年7月にTGAのウェブサイト上で公開される予定である。
[MPI]警告
- Pelorus Sound全域における貝類に関する公衆衛生警告
Public health warning for shellfish for entire Pelorus Sound area, Marlborough Sounds
04 May 2022
MPI (ニュージーランド一次産業省)はMarlborough SoundsのPelorus Sound 全域で貝の捕獲をしないよう市民に公衆衛生警告を出した。麻痺性貝毒のレベルが MPI 設定の安全基準値 0.8 mg/kg を上回った。
[MPI]牛乳会社が生乳を違法に販売し、3万ドルの罰金を科される
Milk company fined $30,000 for selling raw milk illegally
Date: 04 May 2022
https://www.mpi.govt.nz/news/media-releases/milk-company-fined-30000-for-selling-raw-milk-illegally/
牛乳事業者であるMannaMilkは、未殺菌のミルクを販売して生乳の供給と販売を規制する規則に従わなかったとして、3万ドルの罰金を課された。
(微生物)
[HK]法令違反
-包装されたオーガニックミルクパプバナナピーチ味のサンプルが栄養表示規則に違反
Prepackaged Organic Milk Pap Banana Peach sample not in compliance with nutrition label rules
May 4, 2022 (Wednesday)
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20220504_9462.html
クロアチア産オーガニックミルクパプバナナピーチ味のサンプルから、ビタミンDが7 μg/100 gという表示のところ4.9 μg/100 gの検出であった。
-食品安全センターはうなぎのサンプルにマラカイトグリーンを検出する
CFS finds malachite green in eel sample
Thursday, May 5, 2022
https://www.cfs.gov.hk/english/press/20220505_9464.html
食品安全センターは、定期食品調査にてうなぎのサンプルに1.35 ppbのマラカイトグリーンを検出したと発表した。香港ではマラカイトグリーンを含む食品の販売は認められていない。
[EFSA]意見等
-食品添加物としてのポリリシノール酸(E 476)の再評価のフォローアップ
Follow‐up of the re‐evaluation of polyglycerol polyricinoleate (E 476) as a food additive
EFSA Journal 2022;20(5):7294 4 May 2022
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7294
(科学的意見)
ポリリシノール酸(PGPR, E 476)は、2017年に以前の食品添加物及び食品に添加される栄養源に関するEFSAのパネルに再評価された。この評価へのフォローアップとして、この意見では、食品添加物と香料に関するパネル(FAF)がE 476のEU規格の改訂を支援するために、確認されたデータのギャップに対処している。さらに、この意見では食用氷中のE 476に提案された使用拡大の評価や、乳化ソース中の最大許容量の改訂も扱っている。パネルは、提案された使用拡大は、認可されれば、安全上の懸念を生じないと結論した。さらに、パネルはE 476に存在する可能性のある望ましくない不純物のリスク評価を行った。パネルは、EU規格における4つの有毒元素(ヒ素、鉛、水銀、カドミウム)の最大基準値を、市販の食品添加物E 476の実際の濃度に基づいて下げる必要があると結論した。パネルは、グリシジルエステル類と3‐モノクロロプロパンジオールの最大基準値もE 476のEU規格に含める必要があると結論した。代案としてパネルは、E 476の製造に使用される油脂は食用の適合性に関する各EU規則を遵守すること、という要件を含めるというE 476の定義の改訂を推奨している。さらに、パネルは、E 476の製造に使用するポリグリセロールは、E 422の規格(委員会規則 (EU) No 231/2012)を満たすグリセロールから生産する必要があることを示すE 476の定義の改訂も推奨している。この場合、エピクロロヒドリン、アクロレイン、ブタントリオールについて各規格の基準値はE 476には必要ない。最後に、パネルは、リシノール酸の検出に基づく提案された方法が、食品中のE 476含有量の決定に適していると結論した。
-遺伝子組換えAspergillus luchuensis FLOSC株由来食品酵素ペクチンリアーゼの安全性評価
Safety evaluation of the food enzyme pectin lyase from the genetically modified Aspergillus luchuensis strain FLOSC
EFSA Journal 2022;20(5):7235 3 May 2022
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7235
(科学的意見)
この食品酵素ペクチンリアーゼ((1→4)‐6‐O‐メチル‐α‐d‐ガラクツロナン リアーゼ; EC 4.2.2.10)は、Advanced Enzyme Technologies Ltd社が遺伝子組換えAspergillus luchuensis (以前は Aspergillus niger) FLOSC株で生産した。この遺伝子組換えは安全上の懸念を生じない。この食品酵素にはこの生産生物の生きた細胞やそのDNAはない。この食品酵素はジュース生産の果物と野菜の加工に使用することを意図している。最大使用量とEFSAの包括的欧州食品データベースからの個別のデータを基にして、この食品酵素への食事暴露-総有機固形物量(TOS)は欧州人で最大0.268 mg TOS/kg 体重 (bw) /日と推定された。遺伝毒性試験は安全上の懸念を示さなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは無毒性量を調べた最大量794 mg TOS/kg bw /日とし、推定される食事暴露と比較して暴露マージンは少なくとも2,900となった。既知のアレルゲンに対するこの食品酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルは、意図した使用条件で食事暴露によるアレルギー感作リスクや誘発反応は除外できないが、これが生じる可能性は低いと考えた。提出されたデータを基にして、パネルは、この食品酵素は意図した使用条件で安全上の懸念を生じないと結論した。
-すべての動物種用ブチルヒドロキシトルエン(BHT)からなる飼料添加物の安全性と有効性(Lanxess Deutschland GmbH)
Safety and efficacy of a feed additive consisting of butylated hydroxytoluene (BHT) for all animal species (Lanxess Deutschland GmbH)
EFSA Journal 2022;20(5):7286 3 May 2022
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7286
(科学的意見)
-ペットや他の非食物生産動物用カラギーナンからなる飼料添加物の安全性と有効性(Marinalg International)
Safety and efficacy of a feed additive consisting of carrageenan for pets and other non‐food‐producing animals (Marinalg International)
EFSA Journal 2022;20(4):7285 29 April 2022
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7285
(科学的意見)
-OBEMIRISK―ビスフェノールの腸内微生物叢へのリスクとその肥満型への役割について評価するための知識のプラットフォーム:バイオマーカーを探す
OBEMIRISK‐Knowledge platform for assessing the risk of bisphenols on gut microbiota and its role in obesogenic phenotype: looking for biomarkers
EFSA Journal 2022;19(4):EN-7313 29 April 2022
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-7313
(外部科学報告書)
「Obemirisk」は、スペイン、フランス、ベルギー、スロバキア、ポーランドからの多くの専門分野にわたるチームをまとめた欧州食品安全機関(EFSA)が資金提供した知識の伝達プロジェクトだった。このプロジェクトは小児期の腸内微生物叢を肥満の原因となる表現型にする可能性のあるビスフェノールAやいくつかの構造類似体のリスクを評価するための知識の強化を目的とした。化学分析(食品や生体サンプル)、栄養(調査やアンケート)、微生物学(カルチュロミクス(注:細菌の迅速同定のためのハイスループット培養法。文化、思想、流行などをデータ化して分析することにも同じ用語が使われる)やメタゲノミクス)、レポーター遺伝子アッセイ(AhR‐リガンド)など様々な分野からのプロトコルや方法論が適用・共有されている。このプロジェクトで作られたいくつかのデータは、共同事業体や科学団体に公開されている出版物やデータベースで利用できる。内分泌かく乱物質(EDCs)、ビスフェノール類、微生物叢変容(dysbiosis)、肥満のデータをまとめた共通文書や出版物が詳細に述べられている。肥満に関するビスフェノール類のデータ、食品成分、微生物叢とその影響についての新しいデータを作成し提供者と受け手が共有するためにネットワーク形成と特定の能力構築プログラムが実施されている。科学交流や特別にデザインされたコースは、リスクキャラクタリゼーション関連分野で学生に教育を提供した。このプロジェクトでは主に、スペインの子供が摂取した食品や数人の子供の生体サンプル(唾液、尿、爪、髪)中のビスフェノール類の存在に焦点を当てた。さらに、肥満と通常体重の子供達とのパイロットプロジェクトから、メタゲノミクスや調節不全の細菌叢-免疫系軸(AhR‐リガンド)の特定のバイオマーカーを通して、肥満に関連する微生物叢の変容を同定した。このObemiriskプロジェクトは、統一したリスク評価のために科学的データの編集を確立し、微生物叢の攪乱が食品安全に使用される堅固なバイオマーカーになる可能性がある次世代のリスク評価教育を行うために、協調した学際的なアプローチを適用した。能力育成プロセスのいくつかの側面は、主にCOVID‐19パンデミックにより概念のみで現在の交換を通してさらに実行される予定である。さらにコンソーシアム作業戦略は、ヒトの微生物叢を変え肥満をもたらすビスフェノール類の影響とメカニズムを精緻化・解明するために、更なるEU共同研究も提案できる。この知見、分析、統合的アプローチは、他の食品、年齢層、地理的地域、他のバイオマトリックスに外挿される。
[EU]RASFF 2022(0501-0507)
警報通知(Alert Notifications)
トルコ産スイカのイミダクロプリド及びブロモプロピレート、エジプト産マジョラムのクロルピリホス及びメソミル、イタリア産ハーブ粒子のアロイン、インド産有機白キヌアの2-クロロエタノール、アルゼンチン産イェルバ・マテ茶のアントラキノン、スペイン産有機パプリカ粉末のベンゾ(a)ピレン及び多環芳香族炭化水素 (PAH) 、ガーナ産パーム油の未承認着色料スーダンレッドⅣ、フランス産食品サプリメント(cledist antioxydant)のエチレンオキシド、フランス産キルシュのカルバミン酸エチル、中国産ナイロン製サービング用穴あきヘラからの一級芳香族アミンの溶出、オーストリア産セイボリーのトロパンアルカロイド高含有、中国産スペイン経由台所用ヘラ(FCM)からの一級芳香族アミンの溶出、オランダ産食品サプリメントの未承認物質シルデナフィル類似物、
注意喚起情報(information for attention)
ルーマニア産馬肉のカドミウム、コートジボアール産マンゴーのクロルピリホス、ルーマニア産馬の内臓のカドミウム、ケニア産生鮮チリのメタミドホス及びアセフェート、ポーランド産パセリのカドミウム、トルコ産生鮮レモンのフェンバレレート及びクロルピリホス-メチル、スペイン産マリネしたマグロフィレの水銀、
通関拒否通知(Border Rejections)
ボスニア・ヘルツェゴビナ産ビスケットのアクリルアミド高含有、エクアドル産バナナのイマザリル(複数あり)、バングラデシュ産マスタードオイルのエルカ酸高含有、タイ産バラとイチゴ風味飲料の添加物エリスロシン(E127)の未承認使用、インド産米のクロルピリホス、トルコ産レモンのクロルピリホス-メチル(複数あり)、トルコ産生鮮ペッパーのフロニカミド、トルコ産生鮮ペッパーのアセタミプリド(複数あり)、ウクライナ産精製ヒマワリ油のベンゾ(a)ピレン及びPAHs、インドネシア産シロカジキの水銀、ケニア産豆のメタミドホス・アセフェート及びヘキサコナゾール(複数あり)、エジプト産オレンジのクロルピリホス、ウガンダ産ペッパーのカルベンダジム・アセタミプリド・シペルメトリン及びラムダ-シハロトリン、インド産モリンガのメタミドホス及びペルメトリン、トルコ産乾燥オレガノのピロリジジンアルカロイド、
[BfR]プレスリリース
-グラスのコロナウイルス:市販の洗剤と手動コップ洗いは効果的にウイルスを除去する
Coronaviruses on Glass: Commercial detergents and manual glass washers effectively remove viruses from glass
03.05.2022
微生物
-イベント予告 スーパー(?)フードとサプリメント-リスキーかヘルシーか?
Super(?)foods and Supplements - Risky or Healthy?
30.06. - 01.07.2022
https://www.bfr.bund.de/en/super___foods_and_supplements___risky_or_healthy_-296703.html
事前登録は以下から
https://www.bfr-akademie.de/english/superfoods.html
-コロナ長期影響:よく知っていると感じているのはちょうど半分弱
Corona long-term effects: Just under half of the population feels well informed
02.05.2022
BfRコロナモニター26–27 April 2022
https://www.bfr.bund.de/cm/349/220426-bfr-corona-monitor-en.pdf
長期影響についての質問は前回から追加されている
また感染予防行動に明確な変化が見られる(ほとんどの行動で低下)
イースターの前に店舗でのマスク要求がなくなった直後は店舗での買い物時の感染リスクがあると回答した人が増えたが今回再び下がった。
[CDC]CDC記者会見 新しいバイタルサイン報告書では銃器による死が歴史的増加。銃器による殺人と自殺を予防するために何ができる?
CDC Media Briefing — New Vital Signs Report Firearm deaths show historic increase What can be done to prevent firearm homicides and suicides?
May 10, 2022
https://www.cdc.gov/media/releases/2022/a0510-vs-firearms.html
COVID-19パンデミックを背景に、銃器による殺人率が35%増加し2020年は過去25年で最高レベルに達した。自殺率は高いままで一部の集団では増加している
(何ができる?って拳銃規制すればいいのに。中絶は禁止するのに。)
[CDC]マスクと旅行についてのCDC助言
CDC Recommendation for Masks and Travel
TUESDAY, MAY 3, 2022
https://www.cdc.gov/media/releases/2022/s0503-covid-19-travel.html
現時点でCDCは公共交通機関の室内エリアでは2才以上の全ての人にマスクあるいはレスピレーター(N95s や KN95s)を適切に着用することを勧める
(CDCはマスクについては布か不織布かといった材質より隙間無くフィットするかどうかを重視する助言をしている)
[ProMED]メタノール中毒-イラン:(ホルモズガーン)致死
Methanol poisoning - Iran: (HG) fatal
2022-05-05
https://promedmail.org/promed-post/?id=8703048
Date: Tue 3 May 2022 Source: Middle East Eye [edited]
イラン南部の港町Bandar Abbasで自家製アルコールを飲んで59人が入院8人が死亡。イランの報道機関Peykeirenによると17人がICUで人工呼吸器につながれている。さらなるアルコール中毒アウトブレイクが警告されている。
イランではメタノールを飲むとCOVID-19が治せると信じて700人以上が死亡した2020年以降アルコール中毒による死亡が増加している。警察はイスラム共和国で厳しく禁止されているアルコールを製造・販売した疑いで8人を逮捕した。メタノールはしばしば自家製アルコールの強度を増やすために加えられている
[ASA]ASA裁定
ASA Ruling on My Pharmacy (UK) Ltd
04 May 2022
https://www.asa.org.uk/rulings/my-pharmacy--uk--ltd-a21-1136893-my-pharmacy--uk--ltd.html
ビタミンサプリメントの広告の文言「ビタミンD欠乏症治療に有効」が基準違反。疲労、骨の痛み、筋力低下、筋痛、気分の変化やうつ症状を治療できるという医療宣伝をしていた
[USDA]病害虫に強く、柔らかくて美味しい枝豆
ARS
Tender, Tasty Edamame Tough on Pests, Disease
May 9, 2022
ARSとイリノイ大学Urbana-Champaignの科学者により、病害虫に強い7種の新しい枝豆が商用品種の交配に使える。米国で食べられている枝豆のほとんどは中国や東アジア諸国からの冷凍輸入品だが、アメリカ人の関心が高まっているため生産者が国産枝豆の導入に意欲をみせている。
詳細はJournal of Plant Registrationsに発表
論文
-リアリティTVショーにはアルコールとタバコとジャンクフードがよくある
Alcohol, tobacco, and junk food common on reality TV shows
5-MAY-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/951052
Journal of Public Healthに発表された論文。2019年から2020年に英語を話す国で包装された20のリアリティTV番組を調査。タバコはあまり出ないがアルコールやジャンクフードはよく含まれる。国や媒体(TVとNetflix)による違いも報告
(タバコと酒と砂糖塩脂肪の多い食品がない世界はリアリティがないのでは?)
-なぜグレードBのメープルシロップはもう作らないのか(動画)
Why they don’t make grade B maple syrup anymore (video)
9-MAY-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/952024
ACS
メープルシロップの愛好者が好きだったグレードBはもうどこにもない。理由を説明する。
(色と風味でグレードがついている。主にカラメル化とメイラード反応)
-山火事暴露はがんリスクを増やす
Exposure to wildfires increases risk of cancer
9-MAY-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/952112
The Lancet Planetary Healthに発表されたカナダの研究
過去10年以内に山火事のあった50km以内に住んでいる人は脳腫瘍が10%多く肺がんが4.9%多い
-妊娠女性の研究は化学物質暴露が増加していることを発見
Study of pregnant women finds increasing chemical exposure
10-MAY-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/951859
ラテン系の女性が多くの危険かもしれない化合物濃度が高い
171人の多様な妊娠女性の参加した12年以上の研究がEnvironmental Science & Technologyに発表された。尿の農薬、プラスチック、BPA代用品、フタル酸などの103化合物を測定
(減ったのは計ってないだけでは)
その他
Natureコメント
資金調達とサプライチェーンの弱点が容易に兵器化される
Weak links in finance and supply chains are easily weaponized
09 May 2022 Henry Farrell & Abraham L. Newman
https://www.nature.com/articles/d41586-022-01254-5
ロシアへの制裁は世界経済の脆弱部分を見つけて保護するためにネットワーク解析が緊急に必要であることを強調する
Backerがブラジルでの致死的ビール汚染に対して罰金
Backer fined for fatal beer contamination in Brazil
May 10, 2022
https://www.foodsafetynews.com/2022/05/backer-fined-for-fatal-beer-contamination-in-brazil/
ブラジル農業家畜供給省(MAPA)がCervejaria Backerに500万ブラジルレアルの罰金支払いを命令。2020年にモノエチレングリコールあるいはジエチレングリコール汚染のあるビールを製造・販売して10人が死亡、他数十人に失明や顔面麻痺などの症状がでた