2021-04-27

[EFSA]意見等

すべての動物種用Bacillus amyloliquefaciens DSM 25840株からなる添加物の安全性と有効性

Safety and efficacy of an additive consisting of Bacillus amyloliquefaciens DSM 25840 for all animal species (Chr. Hansen A/S)

EFSA Journal 2021;19(4):6522  21 April 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6522

 

[ANSES]内分泌撹乱物質の評価を加速する

Accelerating the assessment of endocrine disruptors

15/04/2021

https://www.anses.fr/en/NODE/148959

フランスの第2回内分泌かく乱物質国家戦略(SNPE 2)の一環で、ANSESは重要な物質のリストを作成し、その評価プログラムに含まれるべき優先物質を同定した。ANSESは、評価される物質が、内分泌かく乱物質と知られている、推定される、疑いがあるかどうかを立証する方法も助言している。この作業の目的は、内分泌かく乱物質をより速くより効果的に特定するための共有アプローチを実施し、化学物質関連リスクを軽減するためにフランスや欧州が設定した目標に従ってその評価を促進することである。

 

内分泌かく乱物質(EDs)はヒトや動物のホルモン機能を妨げる物質である。それらは暴露した生物に悪影響を及ぼし、その種の生存に影響を与える。例えば、生殖、発達、代謝、免疫に影響を与えたり、がんの発症を促進する可能性がある。2019年に開始した第2回内分泌かく乱物質国家戦略(SNPE 2)は、これらの物質の人々や環境への暴露を削減するためにフランスの取り組みを継続し、拡大する。

この目標を達成するために、環境保健省は、優先物質に注力するために2つの方法論的ツールを開発し、内分泌かく乱物質の可能性がある物質の特性の厳密な評価を行うようANSESに求めた。これら2つのツールとは:

・優先順位付け戦略に関連した、潜在的な内分泌作用のために重要とされる物質のリスト

・内分泌かく乱物質と知られている、推定される、疑いがある、に分類するために、物質を特定する科学的根拠を検討するための専門家評価手段

この作業の一部は、内分泌かく乱物質の評価の速度を上げるため同じアプローチに従事する欧州化学庁(ECHA)や加盟国に提示されている。国内および国際的な科学的協力は、危険な内分泌かく乱物質として一部の物質の認識を加速する上で重要な役割を果たすだろう。

特定から優先順位付けまで

様々な基準と目的に基づいて、多くの潜在的な内分泌かく乱物質のリストが世界の様々な地域で起草されている。その結果、これらのリスト上の物質の数は数十から数千までかなり異なる。WHOの定義に基づき、EDsのハザード特性評価には3つの特性の同時発生が必要である(下部参照)。生物の内分泌系は複雑で、必ずしも健康被害を示すとは限らない多くの物質に反応する可能性がある。そのため、大量のデータを収集し、詳細な評価を実施することが不可欠である。

ANSESはWHOが設定した3つのポイントに基づき、入手可能なデータで評価を検討するのに十分な、厳格な重要物質リストを作成するために、物質の既存のリストと使用した方法を比較した。

 

内分泌かく乱物質の特定基準

WHOの定義によると、物質は、以下の3つの条件に合うと内分泌かく乱物質として認識される:

・健康への悪影響

・内分泌系の1つ以上の機能を変える

・これらの2つの知見の間の生物学的に妥当な関連性

動物あるいは細胞モデルで観察された影響がヒトや特定の動物集団にあてはまることが示されることも必要である。

 

この重要リストは906物質からなる。これらの物質には複数の用途がある:工業プロセスでのみ使用されるものもあれば、日常の消費者製品、植物保護製品、殺虫剤、医薬品にもある。それらの一部はすでに、欧州の規制の枠組みの一環で、内分泌かく乱物質の特性を評価されている。

確認された重要物質が内分泌かく乱物質であるかどうか決めるのに詳細評価は欠かせない。この評価には科学的データや専門家評価の基本となる方法論が必要である。この評価のリソースと主な焦点が優先物質に置かれることが不可欠である。これらの物質は、SNPE 2の一部として継続中の、近年ANSESがすでに実施しているものに引き続き、年次評価プログラムに含まれる予定である。

 

評価する物質の選択:優先目標の設定

ANSESが作成した906の重要物質リストには、欧州ですでに禁止されたり厳しく規制されたり、欧州各国で使用されていない多くの物質が含まれている。そのためANSESは、計画された評価の一環で、欧州で人々が暴露されていて、内分泌の特性がまだ研究されていない物質に優先順位をつけるメカニズムを導入する。これらの物質は優先事項として対処されなければならない。

 

このメカニズムを通して、ANSESは、内分泌かく乱物質としてハザードのレベルを設定するために評価が必要だと考えている16の優先取り組み物質を特定した。この選定は協議のためANSESの内分泌かく乱物質に関するテーマ別運営委員会に提出される予定である。この協議後に、ANSESはSNPE 2の担当省庁に対して2021年からの作業プログラムに含まれる物質に関する助言を策定する予定である。それによりこの作業は、様々な物質の内分泌かく乱の性質を評価するためにすでに進行中の欧州の評価プロセスを補完する。

 

ED特性の断片化した知見を考慮した評価方法論

近年の助言、特に内分泌かく乱物質を定義する科学的基準に関する2016年に発表された意見を反映して、ANSESは、評価後に「知られている」「推定される」「疑いがある」内分泌かく乱物質を区別できる必要性を強調する。

ANSESが同定した優先取り組み物質を評価するには、現在の科学的知見で常に私達が内分泌かく乱物質として物質を明確に特定できるとは限らないため、これらの物質の内分泌かく乱の特性の確実性の程度を特徴付ける手段が必要である。

近年この話題に関して行われた研究を継続し、EUの毒のない環境を目指す持続可能な化学物質戦略の一環として発表されたEUが実施する方法論に先立って、ANSESは運用上の分類を確立するための方法論を提案している。現在、発がん性、変異原性、生殖毒性の物質と同様に、不確実性をよりよく考慮し、専門家が判断を表明しやすくするために、ANSESは段階的なアプローチを実行している。

 

ある物質が内分泌かく乱物質であるという可能性の程度を反映して設定された分類

ANSESが定義した分類は、ある物質が内分泌かく乱物質であるという可能性に基づいている:

・知られている:内分泌かく乱物質の可能性が高い物質(90%以上の確率)

・推定される:内分泌かく乱物質であることが強く疑われる物質、だが確実ではない (66% ~ 90%の確率)

・疑いがある:受け取った情報は懸念されるが明確な判断には不十分な物質(5% ~66%の確率)

この方法論では特定の時点で物質に得られたすべてのデータが考慮されることを確保している。この方法論は、段階的に結果を出すことにより、用途や暴露した人口集団に従って適用されるルールを変更できるようにする必要がある:例、おもちゃには「知られている」、「想定される」、さらに「疑いがある」内分泌かく乱物質も禁止、というより厳格な規則。提案された方法論は、内分泌かく乱物質の危険性をよりよく考慮するために規制を更新するという、欧州が設定した野望と一致する、科学的な不確実性や根拠の水準をより深く配慮するために、国内及び欧州の規制の変更を支援するANSESの意図を確実なものにする。

 

内分泌かく乱物質に関するいくつかの規制

現在、植物保護製品や殺虫剤の規制は内分泌かく乱物質として評価された物質を市販の認可(または更新)から除外している。

すべてのEU加盟国で置き換えることなく適用されている化学物質の登録、評価及び認可のための欧州REACh規則の一環で、他の規定はこのハザードキャラクタリゼーションを考慮している。この規則によると、内分泌かく乱物質の特性を持つ物質や、発がん性、変異原性、生殖毒性の物質(CMRs)と同等の懸念レベルの物質は、非常に懸念の高い物質として同定される可能性があり、それゆえ認可の対象となる物質のリストに含まれる。

最後に、欧州CLP規則(物質や混合物の分類・表示・包装)の一環で内分泌かく乱物質のハザード分類クラスを作る議論が進んでいる。

追加情報

・内分泌かく乱物質に関する記事

https://www.anses.fr/en/content/ansess-work-and-involvement-area-endocrine-disruptors

・潜在的な内分泌作用の重要な化学物質リストの草案に関する意見と報告書

https://www.anses.fr/en/system/files/REACH2019SA0179Ra-1.pdf

・3つの分類「知られている」「想定される」「疑いがある」の潜在的なED物質を分類するための方法論の開発に関する意見と報告書

https://www.anses.fr/en/system/files/REACH2019SA0179Ra.pdf

・潜在的な内分泌作用による重要な化学物質リストの草案に関するANSESの意見と報告書への添付書類。評価の確認方法と優先順位付け戦略

(化合物リストのエクセルファイル)

 

[SFA]SFAは持続可能な都市食料生産の研究開発資金募集に2300万ドル以上提供

SFA AWARDS OVER $23 MILLION TO GRANT CALL FOR R&D IN SUSTAINABLE URBAN FOOD PRODUCTION

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/260421_sfa-awards-over-23-million-to-grant-call-for-r-d-in-sustainable-urban-food-productiona58a092d264c4c91acf57099a12046eb.pdf

2019年12月18日から2020年3月31日までの募集期間に80の提案がなされ、12が採択された。8件が水産養殖、4件が都市農業。重要研究分野は遺伝学、病気と健康管理、栄養とシステムと条件の最適化。提案リスト掲載

(水産物の遺伝子改良、屋内水耕栽培に適した作物の作出等)

 

[NYC]COVID-19:ワクチン提供者のためのコミュニケーションリソース

COVID-19: Vaccine Communication Resources for Providers

https://www1.nyc.gov/site/doh/covid/covid-19-providers-vaccines-communication.page

ニューヨーク市健康コミッショナーDave A. Chokshi博士が、公開文書で、ニューヨーカーにCOVID-19ワクチン接種を勧めるために、患者とのコミュニケーションが重要であることを強調する

「どうかあなたの患者、あなたの家族、あなたの仲間とCOVID-19ワクチンの安全性と有効性について話をして下さい。彼らの質問に答え、共感から始めて、事実を伝えて下さい。あなたの強い薦めが、あなたの患者がCOVID-19ワクチンを接種するかどうかを決める重要な要因です。」

April 27

動画

https://www.youtube.com/watch?v=lpVFLP7Kneg

コミュニケーションガイド

https://www1.nyc.gov/assets/doh/downloads/pdf/covid/providers/covid-19-vaccine-questions-answers.pdf

(とても丁寧に作ってある。副作用はもちろんマイクロチップや不妊デマにも答えが用意されている)

 

論文

-研究が小さい子どものBMIとライフスタイルパターンの関連を検討する

Study examines association between lifestyle patterns and BMI in early childhood

26-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/tos-sea042021.php

Obesityに発表されたオーストラリアの研究。メルボルン食事運動栄養試験(InFANT)参加439人の子どものデータを使用。子どものライフスタイルに3つのパターンを同定した:不健康でBMIが低い、健康的でBMIが中程度、不健康でBMIが高い。2番目が53%近くいる

 

-米国の若者の2017, 2018および 2020年の電子タバコでの大麻使用の人種・民族差

Racial and Ethnic Differences in Marijuana Use in e-Cigarettes Among US Youth in 2017, 2018, and 2020

April 26, 2021  JAMA Pediatr. Published online April 26, 2021

https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/fullarticle/2779396

全国若者タバコ調査の6-12年生の自主申告データから。電子タバコで大麻を使用している生徒は2017年の11.1%から2020年の19.5%に増加。全ての人種民族で増加しているが最も大きく増加したのはヒスパニック。

 

-有害フルオロカーボン類-スキーのワックスだけではない

Toxic fluorocarbons - Not just in ski waxes

26-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/nuos-tf-042621.php

ノルウェーの新しい研究はこれら化合物が環境中どこにでもあることを示す

近年スキーのワックスに含まれるPFASが注目されているが、それは問題の一部でしかない。空港や湖からPFASを検出したことをEnvironmental Science: Processes & Impactsに報告。Tyrifjord湖は紙製品の工場からの排水で水底から検出

 

その他

-ACSH

ニセ食品とリアルウォーターの危険性

The Dangers Of Fake Food And Real Water

By Barbara Pfeffer Billauer JD MA (Occ. Health) PhD — April 26, 2021

https://www.acsh.org/news/2021/04/26/dangers-fake-food-and-real-water-15510

これまで、1687億ドルのダイエタリーサプリメント業界は、余分なアミノ酸、ビタミン、ミネラル、酵素などを希望とともに瓶詰めして、普通の食品、飲料、人生経験から必要なものを摂れなかった人々に売ってきた。最近では、イオン化(アルカリ)水のおかげで陰イオンまで食事に加えられるようになった。

FDAはDSHEAによってダイエタリーサプリメントを規制しているものの、期待や健康上の利益の宣伝は製品のラベルに貼り付けられている必要はない。雑誌やウェブサイト、ソーシャルメディア、など、全てがあらゆる効果を宣伝する-肥満対策、免疫系強化、全体的な健康、加齢を遅らせる、放射性沈降物からの保護、エネルギーに溢れる、など。こうした製品の布教活動は健康上の利益に限定されず、経済分野で投資の機会と宣伝される。

サプリメント業界は機を見るに敏で、今はアルカリ水に注目している。しかしボトル入り水についてはFDAがCGMP要求事項と査察を行っている。しかし監視の網にひっかからないで危険な製品が売られていることがある。最新のスキャンダルがその例である

Real Water

昨年11月に、南ネバダ保健省が、11人の子どもが非ウイルス性肝炎になったという報告を受け取った。共通しているのは「最も健康的な飲料水」と宣伝されていたReal Waterを飲んでいたことである。FDAに通知されたのは3月で、被害者家族がReal Waterの製造業者を訴えた頃である。Real Waterは何が特別なのか?それは結局のところただの水である。僅かにアルカリ性にするために陰イオンが加わっている。通常水は中性である。Real Waterはその製品を「pHバランスを促し」「デトックス」できると宣伝していた。「これらの声明はFDAによって評価されていない」とも注記して。

ネバダのChristopher Wrenと彼の妻と息子は8月から、病気になるまでこの水を飲んでいた。Wren氏と息子の肝障害は重症で、肝移植が必要となった。他に5人の子どもたちが重症例であったが回復した。地元保健当局は調査を行ったが、Wren氏が訴訟をおこすまでFDAに通知しなかった。FDAは通知後直ちに警告とリコールを発したがそれは3月16日で、地元保健当局が問題を検知してから7ヶ月後だった。

しかしFDAの通知は不完全で、4月1日にCDCが公式に全ての形の水を使用しないよう健康助言を出した。しかし成人の症例を矮小化していた。企業はFDAに協力して製品の販売を止めたが、いまだにオンラインで購入できる。

現時点では水になんらかの外来有毒物質汚染があったと考えられているが確実な根拠がない。病気になった人の共通項目がReal Waterを飲んでいたことであるにもかかわらず、Wren氏の症例がReal Waterのせいだと証明するのは難しい。CDCによると、非ウイルス性肝炎は他の理由でも起こりうるので、弁護士はそれら全てを除外しなければならない。

他のダイエタリーサプリメントが原因だろうか?最近の報告によると、米国の肝障害の16%がハーブおよびダイエタリーサプリメントが原因であり、そのなかでも緑茶抽出物を含むものが多い。被害者の多くが子どもであることを考えると、蛋白同化ステロイドなどが原因である可能性は低く、アルカリ水そのもの、あるいは医薬品などとの組み合わせが犯人である可能性がある。

他に我々の知らないアルカリ水の問題はあるのか?FDAのさらなる研究を待つ。興味深いことには、酸性の水は水道管の鉛を溶出させるがアルカリ性だと水道管の銅を溶出させる。それも有害である。おそらく最大の懸念はFDAが問題を発見し、リコールし、調査を開始するまでにこれほど長い時間がかかったことで、注目のきっかけとなった弁護士に感謝する必要がある。

 

-OFFICE OF THE ATTORNEY GENERAL CONNECTICUT

コネチカット州司法長官William TongからFacebook と Twitterへのワクチンデマに関する手紙

Re: Vaccine Disinformation

March 24, 2021

https://cdn.centerforinquiry.org/wp-content/uploads/sites/33/2016/10/24194924/ag_letter_to_tech_ceos.pdf

我が州の住民の安全と福祉を守る責務にある司法長官として、コロナウイルスワクチンについてのデマを拡散するためにあなたがたプラットフォームが使われていることについて懸念を表明し、そのようなデマ拡散を抑制するために協力して欲しい。

(以下対策はしているけれど足りないことが記述されている)

 

-MLM:消費者保護の課題

Multilevel Marketing: The Consumer Protection Challenge

https://www.mlmconference.com/

ニュージャージービジネススクール主催のウェビナー

4月30日と5月1日

 

-Associated Pressのファクトチェック

マスクの根拠が欠ける研究はスタンフォードとは関係ない

Study lacks evidence on masks, isn’t linked to Stanford

By ALI SWENSON April 21, 2021

https://apnews.com/article/fact-checking-629043235973

主張:NIHのウェブサイトに掲載されたスタンフォード大学の研究が、フェイスマスクはCOVID-19対策としては全くの無意味だと証明した

APの評価:虚偽

この研究はスタンフォード大学の所属ではなく、著者は退役軍人Palo Alto医療システムで働いたことはない。この研究はマスクについての虚偽の主張を含む仮説を述べたものでCDCはフェイスカバーを推奨し続けている

事実:

政治家候補から健康インフルエンサーまでのウェブサイトやソーシャルメディアユーザーが、スタンフォード大学からのデジタル研究レポジトリに投稿された研究がマスクは効果がないことを証明したと虚偽の主張をしている。実際にはその研究はスタンフォードとは関係なく、既に虚偽であることがわかっているフェイスマスクについての主張、マスクで酸素が減り二酸化炭素濃度が上がる、に基づく。

North Dakota TV番組のPOVNowが月曜日にフェイスブックに「スタンフォードの査読された研究がマスクは効果がないという」と投稿した。保守系ウェブサイトThe Gateway Punditには「NIHの運営しているNCBIに公表されたスタンフォードの研究がマスクはCOVID-19予防に全く役に立たず有害ですらある」と報道された。この記事はフェイスブックとツイッターで広くシェアされた。多くの医師がその間違いを指摘した。

オンラインで出回っているその研究は、最初は11月に“Medical Hypotheses”に発表されたもので、この雑誌は科学の辺縁の仮説を出版し続けている。例えピアレビューがあっても、この雑誌は極めて質が低い仮想論文が載る。著者のBaruch Vainshelboimの所属が退役軍人Palo Alto医療システム/スタンフォード大学となっているが退役軍人Palo Alto医療システムの代表者はBaruch Vainshelboimがそこで働いたことはないという。スタンフォード大学も雇用したことはない。2015年に、この論文とは関係のない分野で客員学者を1年していた。現在彼のLinkedInには所属はなく、取材に返事はない

(Medical HypothesesはHIV否定論とかが載る雑誌)

2021-04-26

[EFSA]意見等

-すべての動物種に使用するためのゲンチアナ・ルテアの根から導出されたチンキ(リンドウチンキ)からなる飼料添加物の安全性と有効性(FEFANA asbl)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of a tincture derived from roots of Gentiana lutea L. (gentian tincture) for use in all animal species (FEFANA asbl)

EFSA Journal 2021;19(4):6547  21 April 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6547

 

-犬と猫に使用するGinkgo biloba L.の葉由来乾燥抽出物(G. biloba 乾燥抽出物)からなる飼料添加物の安全性と有効性

Safety and efficacy of a feed additive consisting of a dried extract from the leaves of Ginkgo biloba L. (G. biloba dry extract) for use in cats and dogs (C.I.A.M.)

EFSA Journal 2021;19(4):6525 21 April 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6525

NTPのイチョウ葉抽出物での試験で発がん性の可能性が示唆されていることを考えると、これがイヌとネコにとって安全だとは考えられない。根拠がないので有効性については結論できない。

 

-犬と猫に使用するArctium lappa L.の根由来乾燥抽出物(A. lappa 乾燥抽出物)からなる飼料添加物の安全性と有効性(C.I.A.M.)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of a dried extract from the roots of Arctium lappa L. (A. lappa dry extract) for use in cats and dogs (C.I.A.M.)

EFSA Journal 2021;19(4):6527 21 April 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6527

最低2%のイヌリンを含むゴボウ抽出物。犬猫用最終飼料に40 mg/kgまでの使用で安全性について結論できない。

(アジアで食用だが欧州では食用ではなくデータが不足なので安全性を立証できていないとのこと)

 

-すべての動物種用Corynebacterium glutamicum CCTCC M 2015595株が生産したl‐リジン塩酸塩と l‐リジン硫酸塩からなる飼料添加物の安全性(Kempex Holland B. V.)

Safety of the feed additives consisting of l‐lysine monohydrochloride and l‐lysine sulfate produced by Corynebacterium glutamicum CCTCC M 2015595 for all animal species (Kempex Holland B. V.)

EFSA Journal 2021;19(4):6520 19 April 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6520

 

-すべての動物種用Corynebacterium glutamicum CGMCC 7.366株が生産したl-バリンからなる飼料添加物の安全性と有効性(Ningxia Eppen Biotech Co., Ltd.)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of l‐valine produced by Corynebacterium glutamicum CGMCC 7.366 for all animal species (Ningxia Eppen Biotech Co., Ltd.)

EFSA Journal 2021;19(4):6521 19 April 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6521

 

-すべての動物種用Bacillus subtilis DSM 32325株からなる添加物の安全性と有効性(Chr. Hansen A/S)

Safety and efficacy of an additive consisting of Bacillus subtilis DSM 32325 for all animal species (Chr. Hansen A/S)

EFSA Journal 2021;19(4):6524  19 April 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6524

 

-認可更新のためのすべての動物種用all‐rac‐α‐トコフェロール酢酸(ビタミンA)からなる飼料添加物の評価(NHU Europe GmbH)

Assessment of a feed additive consisting of all‐rac‐alpha‐tocopheryl acetate (vitamin E) for all animal species for the renewal of its authorisation (NHU Europe GmbH)

EFSA Journal 2021;19(4):6533 19 April 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6533

 

-食品および飼料に使用する遺伝子組換えダイズGMB151の評価

Assessment of genetically modified soybean GMB151 for food and feed uses, under Regulation (EC) No 1829/2003 (application EFSA‐GMO‐NL‐2018‐153)

EFSA Journal 2021;19(4):6424 19 April 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6424

GMOパネルは、ダイズGMB151はヒトと動物の健康と環境への潜在的な影響に関して、従来型の比較種や調べた非-GMダイズ参照種と同様に安全だと結論した。

 

-インゲン豆、キュウリ、イチゴ、すべてのサラダ野菜、ニンジン、ジャガイモの殺菌剤として、ニンジン、すべてのサラダ野菜、イチゴ、観賞植物、アスパラガス、ジャガイモの殺虫剤として、アスパラガスの植物強化剤として植物保護に使用拡大するためのUrtica spp.種の基本物質承認申請に関する加盟国とEFSAの協議結果

Outcome of the consultation with Member States and EFSA on the basic substance application for approval of Urtica spp. for the extension of use in plant protection as a fungicide on common bean, cucurbits, strawberry, all salads, carrot and potato, as an insecticide in carrot, all salads, strawberry, ornamentals, asparagus and potato, as well as plant strengthener in asparagus

EFSA Journal 2021;18(4):EN-6551 19 April 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6551

EFSAが協議結果をまとめ、個別に受け取ったコメントについてのEFSAの見解を示した。

 

-すべての動物種用Bacillus subtilis DSM 32324株からなる添加物の安全性と有効性

Safety and efficacy of an additive consisting of Bacillus subtilis DSM 32324 for all animal species (Chr. Hansen A/S)

EFSA Journal 2021;19(4):6523 19 April 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6523

 

[FSAI] 高齢者向けの食品ベースの食事ガイドラインの科学的助言の更新を公表する

Updated Scientific Recommendations for Food-based Dietary Guidelines for Older Adults Published

Monday, 19 April 2021

https://www.fsai.ie/news_centre/press_releases/dietary_guidelines_over65s_19042021.html

FSAI が本日発表した科学報告書は、晩年の健康増進を究極の目的とする高齢者の栄養向上のための国の助言を更新した。

高齢者用食事ベースの食事ガイドラインの科学的助言は、アイルランドの65歳以上の人々の現在の食事摂取量に関する入手可能な豊富なデータを食品ベースのガイドラインの助言の基礎として使用し、健康状態の違いや、一人暮らし、半独立生活、在宅看護の生活のニーズの違いを調整している。

65歳以上の人々はアイルランドで最も急増している年齢層で、2016年の国勢調査で19%増加して約630,800人(総人口の13.8%)になり、今後も増加して2051年までに160万人になることが予想される。高齢者は多様なグループで、健康的で身体活動に十分な能力を備えている人もいれば、活動レベルや移動を妥協し、栄養条件に影響を及ぼす慢性疾患や病気を抱えて生活している人もいる。この報告書にはこれらの要因が含まれており、アイルランドの高齢者の栄養条件の違いに対処するのに最適な様々な食事アプローチを説明している。

一般的に高齢者の食事摂取の目標は一般的な成人集団と同様だが、フレイルを防ぐためによりタンパク質の豊富な食事が必要なことなど、特別な食品ベースのガイドラインが必要である。可動性の低下、フレイル、在宅ケアの依存の可能性など、加齢に伴うその他の問題も、食事の助言で特に対処しなければならない。助言で検討した10の栄養素は、タンパク質、炭水化物、食物繊維、脂質、ビタミンB群(葉酸、ビタミンB12、ビタミンB6、リボフラビン)、ビタミンC、ビタミンD、カルシウム、鉄および亜鉛である。

この報告書の重要な助言:

・肥満の高齢者は、減量が有益なこと、筋肉組織の減少を最小限に抑えることを確認するために個別の介入が必要である。過体重の高齢者は、筋肉量の減少を防ぐために減量ダイエットをしないよう助言される。

・「低摂取」のリスクのある高齢者には十分な量の飲物が必要である。1日に女性は1.6リットル、男性は2リットル(水分制限が必要な臨床状態でない限り)。

・濃いお茶は鉄や亜鉛の吸収を妨げるので、食事中にではなく食事の合間にだけ飲むべきである。

・味覚は年齢とともに低下し、塩分摂取量の増加につながりかねないため、塩辛い食べ物の摂取を避けること。ハーブやスパイスなどで風味を高めることができる。

・筋肉タンパク質を増やす質の良いタンパク質:タンパク質の豊富な家禽肉、魚、乳製品、卵などの食品を多く食べるべきである。

・フレイル、筋肉の減少(サルコペニア)、栄養失調の進行を防ぐための十分なカロリー摂取量。

・食事では食物繊維や炭水化物は多く、遊離糖類は少ない方がよい。炭水化物の平均摂取量は推奨摂取範囲の下限にあり、一方、高齢者の1/3は遊離糖の推奨摂取量を超えている。

・現在アイルランドのすべての高齢者に健康省から1日15 µgのビタミンDが助言されている。この報告書では、日光を浴びてビタミンDを作り出す能力の異なる、高齢者のビタミンDの推奨食事摂取量の具体的な詳細が示されている。

・栄養強化食品はビタミンB群(B12、葉酸、B6、リボフラビン)とビタミンDの優れた供給源であり、一方甘味料無添加のオレンジジュース、サラダ、果物、野菜は信頼できるビタミンCの日常の食事源である。

 

FSAI長官Pamela Byrne博士は、老化プロセスにはかなりのバリエーションがあるため、食品ベースの食事ガイドラインは、実際の年齢よりも機能的能力に合わせて調整するのが最適であると述べている。

FSAIの公衆衛生栄養小委員会の委員長であるIta Saul氏は、30年前と比べて現在の高齢者の機能的能力には顕著な違いがあり、年を取るにつれて変化する栄養ニーズに基づいた健康戦略から高齢者を支援するのが常識である。筋肉量と骨格強度の維持は共に、年を取るにつれて機能的な自立性と独立性を維持するために重要だと述べた。

・高齢者向け食品ベースの食事ガイドラインの科学的助言

Scientific Recommendations for Food-Based Dietary Guidelines for Older Adults

file:///C:/Users/ichie/Downloads/Scientific%20recommendations%20for%20food-based%20dietary%20guidelines%20for%20older%20adults%20in%20Ireland.pdf

 

[EU]RASFF Week 16-2021

警報通知(Alert Notifications)

インド産乾燥刻みタマネギの鉛(2.3 mg/kg)、トルコ産ピンクグレープフルーツの未承認物質クロルピリホス(0.049 mg/kg)及びクロルピリホス-メチル(0.12 mg/kg)、スロバキア産飼料用ヒマワリ種子のブタクサの種子高含有(72 mg/kg)、インド及びトルコ産カレーの未承認着色料スーダン1、オランダ産バタークリームのグリシジルエステル類(1650 µg/kg)、フランス産発芽する種子の未承認物質エチレンオキシド(フェヌグリーク、プロテインミックス)、中国産調理鍋からのカドミウム(0.0171 mg/kg)及び鉛(0.5060 mg/kg)の溶出、インド産グアー粉末の未承認物質エチレンオキシド(2.8 mg/kg)、インド産オオバコの殻の粉末の未承認物質エチレンオキシド(1.9; 7.6 mg/kg)、米国産原料インド産オオバコの殻の粉末の未承認物質エチレンオキシド(64.5 mg/kg)、ポーランド産ディルの未承認物質クロルピリホス(2.2 mg/kg)、

注意喚起情報(information for attention)

タイ産アラブ首長国連邦経由未承認新規食品食用昆虫(ヤシオオサゾオウリムシ)、トーゴ産パーム核油の3-モノクロール-1,2-プロパンジオール (3-MCPD) (5160 µg/kg)、タイ産アラブ首長国連邦経由未承認新規食品食用昆虫(コガネムシ-フィロファガ)、インド産ゴマ種子の未承認物質エチレンオキシド(3.8 mg/kg)、エジプト産オレンジの未承認物質クロルピリホス(0.03 mg/kg;0.029 mg/kg)、ドイツ産未承認新規食品水溶液の塩素酸塩(72.4 mg/l)、モロッコ産冷凍サバのヒスタミン(800 mg/kg)、オランダ産ベーカリー製品用バタークリームのグリシジルエステル類(1490 µg/kg)、スペイン産チルド全形メカジキの水銀(2.29 mg/kg)、

フォローアップ用情報(information for follow-up)

スウェーデン産エネルギードリンクの未承認新規食品成分(l-テアニン)、スウェーデン産クリスプブレッドのオクラトキシンA (2.9; 3.7 µg/kg)、スウェーデン産エネルギードリンクの未承認新規食品(ヒアルロン酸ナトリウム)、

通関拒否通知(Border Rejections)

エジプト産ピーナッツのアフラトキシン(B1 = 5.6; Tot. = 5.8 µg/kg)、エジプト産ペパーミントの未承認物質クロルピリホス(0.047 mg/kg)、カメルーン産カフェイン除去されていないコーヒー生豆の未承認物質クロルピリホス(0.025 mg/kg)、米国産チーズ風味スナックの着色料サンセットイエローFCF(E110)の未承認使用、エジプト産ピーナッツのアフラトキシン(B1 = 12.2; Tot. = 14.0 µg/kg)、エジプト産有機ピーナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 6.4 / B1 = 27; Tot. = 33 µg/kg)、カメルーン産コーヒーの未承認物質クロルピリホス(0.044 mg/kg)、トルコ産ピスタチオのアフラトキシン(B1 = 31; Tot. = 36 µg/kg)、中国産メラミン及び竹繊維製コーヒーマグと子供のお弁当箱の竹の未承認使用、トルコ産生鮮ペッパーの未承認物質クロルピリホス-メチル(0.137 mg/kg)、トルコ産ペッパーのホルメタネート(0.808 mg/kg)、トルコ産生鮮ペッパーの未承認物質クロルピリホス-メチル(0.194 mg/kg;0.307 mg/kg)、ガーナ産パーム油の未承認着色料スーダン4 (72.4 µg/kg)、アルゼンチン産ピーナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 9.4; Tot. = 10 µg/kg)、トルコ産生鮮ペッパーのテブフェンピラド(0.338 mg/kg)、トルコ産種を取った乾燥レーズンのオクラトキシンA (23.5 µg/kg)、

 

[EU]未分化大細胞リンパ腫(ALCL)との関連での豊胸手術の安全性についての最終意見

FINAL OPINION ON THE SAFETY OF BREAST IMPLANTS IN RELATION TO ALCL

https://ec.europa.eu/health/scientific_committees/consultations/public_consultations/scheer_consultation_09_en

SCHEERが最終意見を公表した。

豊胸手術とALCLの因果関係については、特に中間から高度の表面の粗さをもつ埋植物については、中程度の重みの根拠があると結論した。さらにSCHEERは、埋植物のテクスチャーにはいくつかのタイプがあり、表面のテクスチャーは必ずしも同じではなく、多様な表面のテクスチャーは異なるベネフィットもあることを認識している。

豊胸手術関連ALCLの病因と病理を理解するためにさらなる研究が必要である

 

[EVIRA]シャグマアミガサタケは正しく取り扱うべき

False morels should be handled correctly

April 23/2021

https://www.ruokavirasto.fi/en/private-persons/information-on-food/elintarviketiedotteet/false-morels-should-be-handled-correctly/

定例の注意喚起

https://www.ruokavirasto.fi/globalassets/tietoa-meista/julkaisut/esitteet/elintarvikkeet/false_morel_fungi.pdf

 

[IARC]世界予防接種週間2021:B型肝炎とヒトパピローマウイルスにスポットライト

World Immunization Week 2021: Spotlight on hepatitis B virus and human papillomavirus

23 April 2021

https://www.iarc.who.int/news-events/world-immunization-week-2021-spotlight-on-hepatitis-b-virus-and-human-papillomavirus/

世界予防接種週間に、IARCはウイルスとがんの関係を強調する

B型肝炎ウイルスへの慢性感染は肝臓がんの原因となる。ヒトパピローマウイルス(HPV)感染はいくつかの頭部と頸部のがんの原因となり得、HPV感染は世界中で毎年診断される約60万人の子宮頸がんのほぼ全ての原因である。いずれも安全で有効なワクチンで予防できる

 

 

[ProMED]ボツリヌス症-米国(第4報):缶詰豆、リスク、リコール

Botulism - USA (04): canned beans, risk, recall

https://promedmail.org/promed-post/?id=8326118

Date: Fri 23 Apr 2021 Source: Food Poison Journal [edited]

Faribault Foods社がS&Wオーガニック黒豆、オーガニックチリビーンズなどを密封が不完全な可能性があるとリコールしている

 

[USDA]USDAは学校とデイケア施設に2022年6月まで安全な再開と健康的で栄養のある食事を支援するためのパンデミック柔軟性を発表

USDA Issues Pandemic Flexibilities for Schools and Day Care Facilities through June 2022 to Support Safe Reopening and Healthy, Nutritious Meals

April 20, 2021

https://www.usda.gov/media/press-releases/2021/04/20/usda-issues-pandemic-flexibilities-schools-and-day-care-facilities

栄養基準が安全性と社会的距離のための選択肢とリソースを加えて戻ってきた

学校と保育園の再開に合わせて質の高い食事を提供できるように

 

[USDA]USDAは遺伝子組換えを使って開発したジャガイモの規制解除拡大を発表

USDA Announces Deregulation Extension of Potato Developed Using Genetic Engineering

Apr 23, 2021

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/stakeholder-messages/biotechnology-news/ge-potato

USDAのAPHISはSimplot社の葉枯れ病耐性、還元糖の少ない、生じる可能性のあるアクリルアミドが少ない、褐変しにくいSnowden Z6 (Z6 ジャガイモ)に規制解除を拡大する。先に同じ性質をもつW8 Russet Burbank ジャガイモ (W8 ジャガイモ)を規制解除している

6月25日までパブリックコメント募集

 

[WHO]世界予防接種週間

World Immunization Week 2021

https://www.who.int/campaigns/world-immunization-week/2021

4月24-30日、今年のテーマは#ワクチンは我々を近づける

 

論文

-柔軟な食事が葉を食べるキツネザルの森林減少への耐性に役立ったかもしれない

Flexible diet may help leaf-eating lemurs resist deforestation

23-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/du-fdm042021.php

消化遺伝子と生体構造が堅い葉、果実、松葉にすら適応

マダガスカルの4種のシファカのゲノムを調べた研究が、これらの動物が葉を食べるのは遺伝子によるもので、また絶滅危惧として予想されるよりは多用であることを明らかにした。シファカは葉を主に食べる。葉は消化が悪い時があり、有毒化合物も多く、栄養が多いわけでもない。そのため葉を食べる生き物は、細菌が分解の援助をするための袋をもつ長い腸のようなあらゆる種類の適応をしている。Science Advancesに発表された新しい研究では、コクレルシファカPropithecus coquereli、ベローシファカPropithecus verreauxi、タターサルシファカPropithecus tattersalli、Propithecus diademaのゲノム配列を決定した。その結果葉の毒物を中和し排泄し、栄養吸収を高め、苦味を検出するための適応の分子的根拠を示した。しかし彼らは季節には果実や花も食べる。こうした食生活の柔軟性が厳密に葉しか食べない場合より生存に有利に働いた可能性がある

(葉は毒、苦味は毒のサイン、自然は動物に優しくはない。だから品種改良したんだよ、ヘンなもの食べない。)

 

-高用量ビタミンDは中程度から重症のCOVID-19患者の病状を改善しない

High dose of vitamin D fails to improve condition of moderate to severe COVID-19 patients

23-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/fda-hdo042321.php

240人の患者に入院時に20万IUのビタミンD3を投与する臨床試験が行われた。サプリメントは入院期間を削減せずICU割合に影響しなかった。JAMAに発表されたサンパウロの研究

 

-2008-2025年のイランのがん:最近の傾向と将来の負担の短期予想

IARC

Cancer in Iran 2008 to 2025: recent incidence trends and short-term predictions of the future burden

23 April 2021

https://www.iarc.who.int/news-events/cancer-in-iran-2008-to-2025-recent-incidence-trends-and-short-term-predictions-of-the-future-burden/

International Journal of Cancer

がんは2016年から2025年の間に112000人から16万人に42.6%増加すると予想され、そのうち13.9%がリスクの変化に、28.7%が人口動態の変化による

個別のがん別では甲状腺がんが113.8%、前立腺がんが66.7%、女性の乳がんが63.0%ぞかすると予想

 

-THE LANCET

2021:予防接種新時代の始まりか?

2021: the beginning of a new era of immunisations?

EDITORIAL| VOLUME 397, ISSUE 10284, P1519, APRIL 24, 2021

4月24-30日は世界予防接種デー

COVID-19ワクチンが注目される中、ワクチンで予防できる病気の定期予防接種の状況を顧みる機会としたい

 

グローバルヘルスとその不満

Global health and its discontents

Kumanan Rasanathan

VOLUME 397, ISSUE 10284, P1543-1544, APRIL 24, 2021

一つ目、グローバルヘルスが各国の異なる状況を中心にしていない。二つ目、既存のグローバルヘルスのツール(会議、決議、報告書、行動計画など何十年も前から変わっていない)に疑問、三つ目、誰が意思決定しているのか(いつも少数の国の特定集団)、四つ目、複雑な問題に多部門で取り組むことができず公衆衛生か経済か、のような偽りの敵対関係を作り出した、最後に、公平さは予想通り散々だった、各国は国内でも社会経済的弱者に被害が集中した。もう何十年も健康の平等が大事だと主張してきたのにほとんど改善していない。

 

その他

-ACSH

福島からトリチウム化した水が太平洋に排出される

Tritiated Water From Fukushima To Be Discharged Into Pacific

By Andrew Karam, Ph.D., CHP — April 23, 2021

https://www.acsh.org/news/2021/04/23/tritiated-water-fukushima%C2%A0-be-discharged-pacific-15496

日本が、放射性水素原子であるトリチウムに汚染のある水を、福島原子力発電所サイトから太平洋に放出することを計画している。これに中国、韓国、ロシア、その他の国が抗議し、寿司の安全性を心配するシーフード愛好者は言うに及ばず、各種環境団体が非難している。こうした懸念から、この問題についてどのくらいその懸念が深刻なのかを調べる価値はあると思う

最初にトリチウムとその発生源から始めよう

(福島の貯蔵水の説明略)

この水が太平洋に放出されたらどうなる?

太平洋はとても大きく、北太平洋の水は3億3100万km3で福島の水の4000億倍である。ここに福島にある760TBqのトリチウムが放出されると0.0023 Bq/m3になる。これは誰も傷つけることはない。どうして確信をもってそう言えるのか疑問だろう。我々の地球には多くの人が思っているより遙かに多くのトリチウムがあり、そのほとんどは宇宙線由来の天然である。生成メカニズムは様々だが、自然界では福島のタンクにあるトリチウムの1000倍のトリチウムを作っている。それは天然の水に185-925 Bq/m3含まれていて、先の計算値0.0023 Bq/m3の数千倍になる。つまり福島の水を排出してもほんの少ししか足さない。

さらに海水にはトリチウム以外の放射能がたくさんある-ウラン、カリウム、ルビジウムなども海水に溶けている。カリウムやウランの出す放射線のほうがトリチウムの出す低エネルギーベータ粒子よりダメージが大きい。したがって太平洋に水を排出しても海の生き物や我々に意味のあるリスクとはならない、という結論以外は出せない

さらにトリチウム由来の被曝量の計算

(略)

心配するに値しない-被ばくについて心配することによるストレスの方が放射線よりはるかに健康に悪いだろう

 

-ルタバガと減量

Rutabagas and Weight Loss

Joe Schwarcz PhD | 23 Apr 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/nutrition/rutabagas-and-weight-loss

ルタバガ(スウェーデンカブ)は減量と関連する?ルーツを探ってみよう

1944年にAncel Keys博士が行った「ミネソタ飢餓実験」。36人の男性に、3ヶ月間1日3200カロリーの食事で生活して健康状態を監視し、その後1570カロリーに食事を制限し活動は維持した。その食事の内容は戦時下の欧州で典型的なものとして、ジャガイモ、キャベツ、パン、ライ麦、ルタバガであった。この食事で参加者はまもなく強さとエネルギーを失っていった。いらいらするようになり、かつて面白がった映画をみても反応しなくなった。体温と心拍数が減り精神的鋭敏さも減った。基礎代謝が1日1600カロリーから1000カロリーに減った。数ヶ月であばら骨が見えるようになり身体は骸骨のようになった。興味深いことに、彼らは自分たちが痩せすぎだとは思わず、他人が太りすぎだと考えた。6ヶ月の最後には体重の24%が失われた。それから再び食事を増やした。強さを取り戻すには1日4000カロリーが必要だった。ビタミンやプロテインサプリメントは役に立たなかった。実験が終わって、参加者はもう好きなだけ食べていいとなったとき、彼らはどんなに食べても満たされることのない飢餓感を報告した。そして実際たくさん食べ、失った体重を取り戻したときに飢餓感が和らいだ。この実験の結果は「ヒト飢餓の生物学」という2巻セットで発表された。

 

-数字が政治化するとき

When Numbers Get Politicized

Jonathan Jarry M.Sc. | 21 Apr 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/critical-thinking-general-science/when-numbers-get-politicized

私たちが数字について考えたくなるかどうかはしばしばその数字の意味に依存する

Dan Kahanらの2013年の実験の紹介

スキンクリームの有効性に関する2x2の分割表を正しく解釈できるかどうかをみる。これは数字の基礎能力(ニューメラシー)をみる試験で、それ自体あまり芳しい成績ではない。

このスキンクリームと湿疹の代わりに、銃の禁止と犯罪とラベルして全く同じ数字で提示すると、民主党支持者と共和党支持者で反応が変わる。

 

-外出禁止令に効果はあるのか?

Do Curfews Work?

Jonathan Jarry M.Sc. | 23 Apr 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/covid-19-general-science/do-curfews-work

質問はシンプルなようだが、それに答えようとするのは恐ろしく複雑

私はしばしばある問題について科学的コンセンサスを探る場合に心の羅針盤を設定することを薦める。これは理論的には良い考えだがしばしば雲を掴むようなものである。それはどこにあってどうやってみつける?信頼できるメディアや正しい科学者の選択ができる場合もあるかもしれない。しかし外出禁止令に関しては、科学者の見解は全くの混乱である。

現在進行中のCOVID-19パンデミックの文脈では、外出禁止令はウイルス感染抑制を目的として特定の期間自宅にいるよう命令すること、と定義できる。この対策の価値について一日記事を読んだが、科学者や医師は端的に言うと合意がなかった。ある人は根拠がないと言い、ある人は直感的に効果があるに違いないという。正当化する理由の一つは人々に事態の深刻さを思い知らせるというものだった。

外出禁止令がほんとうに効果があるのかどうかを決めるのは本当に難しい。その可能性の計算は想定だらけで、手に入る根拠は不完全で断片的である

(略)

現時点でコンセンサスはない。断片的なデータと予防原則と直感によって決定されたと思う。残念ながら、しばしばそれができることの全てである。

 

-フロリダの家族が有害な漂白剤をCovid「治療薬」として販売したことで起訴される

Florida family indicted for selling toxic bleach as fake Covid ‘cure’

Edward Helmore Sat 24 Apr 2021

https://www.theguardian.com/us-news/2021/apr/24/florida-man-sons-indicted-selling-bleach-covid

「ミラクルミネラル溶液」(MMS)を数万本販売して100万ドル以上受け取ったMark Grenon 62才と3人の息子

 

-メキシコの判事はグリホサート禁止を巡りバイエルに一時的勝利を与える

Mexican judge gives temporary win to Bayer over glyphosate ban

April 22, 2021

https://www.reuters.com/business/energy/bayer-says-mexican-judge-rules-its-favor-over-proposed-glyphosate-ban-2021-04-21/

政府のグリホサート禁止計画をバイエルが訴えていた裁判で、メキシコの裁判官はバイエルを支持した。

 

-Fauciは戸外でのCOVID-19感染は「少なく」マスクガイダンスは更新するだろうという

Fauci acknowledges outdoor COVID-19 transmission 'low,' expects updated mask guidance

https://www.foxnews.com/health/fauci-outdoor-covid-transmission-low-updated-mask-guidance

アスリートが倒れ、コーチがオレゴン州のアスリートのマスク義務を止めるよう求める

Anthony Fauci博士はCDCが戸外でのフェイスマスクについてのガイダンスを間もなく更新するだろうという

 

-スペインの警察が22人をCovid感染させた疑いのある男性を拘留した

Spanish police detain man on suspicion of infecting 22 with Covid

John Dunne Sun, 25 April 2021

https://uk.news.yahoo.com/spanish-police-detain-man-suspicion-183136719.html

咳があって40℃以上の熱があったのに職場とジムに行って職場の同僚5人とジムの3人に感染させた。その感染者の家族14人が感染1才の3人を含む

 

-人々に「人生のコントロール」を与えるため、社会的距離は6月に終わるべき、科学者が言う

Social distancing should end in June to give people 'control of their lives', scientists say

Rebecca Speare-Cole Sun, 25 April 2021

https://uk.news.yahoo.com/scrap-social-distancing-june-give-people-control-lives-say-scientists-082935924.html

22人の専門家がTelegraphに公開文書を発表

他に政府とSAGEによる矛盾したメッセージや集団検査への批判など

英国

2021-04-23

[ANSES] ANSES とDGCCRFは食中毒を避けるために椎茸は食べる前に十分調理することが重要であることを繰り返し言う 

ANSES and the DGCCRF reiterate the importance of cooking shiitake mushrooms thoroughly before eating to avoid poisoning

09/04/2021

https://www.anses.fr/en/content/anses-and-dgccrf-reiterate-importance-cooking-shiitake-mushrooms-thoroughly-eating-avoid

アジア原産の椎茸は世界でマッシュルームに次いで最も広く消費されているキノコである。しばら欧州市場にあったが、今ではフランスで栽培及び生産されている。生あるいは十分加熱せずに食べると、椎茸は深刻なかゆみを引き起こす体全体に鞭で打たれたよう皮膚炎を引き起こすことがある。そのような毒性反応を避けるために、ANSES とDGCCRFは、生、乾燥あるいは粉状のいかなる形態でも、食べる前に完全に加熱することの重要性を消費者及び調理者に注意してほしいと願う。

生あるいは加熱が十分でない椎茸の消費は数週間続く深刻なかゆみを引き起こすことがある

椎茸(学名Lentinula edodes)は、(ゴールデン)オークキノコ、中国/東洋黒キノコと、さまざまな名称で市販されることがある。また、他の黒いキノコと混ぜて販売されることもある。

伝統的に加熱調理して食べられるが、生の椎茸の消費がここ数年で増加しつつある。しかし、これらのキノコを生あるいは加熱が十分でなく食べると、中毒性鞭状皮膚炎という特異な皮膚反応を引き起こすことがある。これは体や顔全体にわたり、最大3週間続くこともある深刻なかゆみを引き起こす。症状は食後数時間あるいは数日以内に現れ、更に摂取することで再び引き金となることがある。食べたキノコの量もこの発症と持続期間に関連すると考えられている。

加熱調理により破壊されるキノコ中の物質、レンチナンにより引き起こされる。

皮膚症状を引き起こす減らない食中毒事例の件数

食中毒リスクに関連する警告は2015年にANSESとフランス中毒管理センターから既に発表されている。しかし、皮膚症状を引き起こす中毒件数がいまだに一定数観察されている。実際に、健康サーベイランスでANSESは2015年以降、中毒管理センターが皮膚症状を引き起こす食中毒を1年に11から15件記録していると述べた。

しかし、この皮膚炎(よく理解されていない疾病で、日光にさらされた後、発症する皮膚反応である光線皮膚症と混同されることもある)の症例と椎茸の摂取の関連は必ずしも消費者や医師に知られてないので、この件数は過小評価の可能性がある。

そのため、中毒反応のリスクを制限するため、DGCCRF、ANSES及び中毒管理センターは椎茸が十分加熱されるまで食べてはならないと繰り返し言う。

レストランで提供するさっと炒める調理方法で食べた後、発症するいくつかの事例に示されるように、この調理方法は毒性物質を破壊するには十分でない可能性がある。

より一般的に、 DGCCR、ANSES及び中毒管理センターは2017年4月4日のANSESの意見書に公表され、ウェブサイトで確認できる食用キノコのリストを参照するよう助言する。これは食用条件や特定のキノコを調理する場合の注意を明確にする。

詳細

プレスリリース

https://www.anses.fr/fr/system/files/PRES2021CP03EN.pdf

椎茸の食中毒という題のANSESのtoxicovigilance報告

https://www.anses.fr/fr/system/files/Toxicovigilance2021AUTO0058Ra.pdf

 

[ヘルスカナダ] ヘルスカナダの果実ジュースと果実ネクターに含まれる総ヒ素量の最大基準値を更新する提案

Health Canada’s Proposal to Update the Maximum Level for Total Arsenic in Fruit Juice and Fruit Nectar

April 9, 2021

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/public-involvement-partnerships/proposal-update-maximum-level-total-arsenic-fruit-juice-fruit-nectar/document.html

提案通知-食品中の認可されている汚染物質及びその他不純物質リスト

Reference Number: NOP/ADP C-2021-2

食品汚染物質とその他の不純物質は、濃度によって全体的な食品の安全性や品質に影響する可能性がある。不注意で食品に含まれるあるいは不正な目的のために意図的に添加される場合もある。食品中の特定の化学物質汚染の暴露を減らすために、禁止あるいは最大基準値(ML)を設定するリスク管理手段を用いることがある。カナダの食品中の化学汚染物質に対する禁止や最大基準値(ML)は、「食品中の認可されている汚染物質及びその他不純物質リスト」のパート1及びパート2それぞれで設定する。(https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/food-safety/chemical-contaminants/contaminants-adulterating-substances-foods.html

最大基準値は「食品中の化学汚染物質の最大基準値リスト」

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/food-safety/chemical-contaminants/maximum-levels-chemical-contaminants-foods.html

でも設定され、ヘルスカナダのウェブサイトに掲載される。すべての食品中の化学汚染物質に対する禁止や最大基準値(ML) は、ヘルスカナダの食品局が科学的根拠に基づき、ステークホルダーと協議し設定し、CFIAにより執行される。

「食品中の認可されている汚染物質及びその他不純物質リスト」は、消費ベースとして果汁及びネクター製品の総ヒ素量の最大基準値を0.1ppmと明記する。これらの食品がこの値を超える濃度のヒ素を含むならば、それらは不純品とみなされ食品医薬品法規則の違反である。現在の果実ジュースとネクターの総ヒ素の最大基準値(ML)は数十年前に設定され、今日の食品の典型的なヒ素濃度を反映していないので、ヘルスカナダは果実ジュース及び果実ネクター中の総ヒ素の最大基準値(ML)を更新する提案をしている。

ヘルスカナダは2つの最大基準値の引き下げ設定を予定する。消費ベースの果実ジュースと果実ネクター製品の無機ヒ素:果実ジュースと果実ネクターは0.01ppm、ただし、ぶどうジュースとぶどうネクターは0.03ppmとする。 果実ジュースはカナダの子供の主要なヒ素の暴露源である。ヒ素の無機形態はヒトの健康に大きな懸念があり、果実ジュースと果実ネクターによくみられることを考慮し、提案された2点のより低いMLは総量でなく、無機のヒ素基準である。ぶどうジュースとぶどうのネクターは天然に他の果実ジュースと果実ネクターより無機ヒ素の濃度が高い。

提案されたMLは消費ベースとして果実ジュースと果実ネクターに適用される。MLは混合の飲料あるいは他の食品の果実ジュースあるいはネクター関連にも適用されるだろう。

果実ジュース及び果実ネクターの無機ヒ素の提案された新たなMLは、ぶどうジュースとぶどうネクターを除き、米国FDAのリンゴジュースの無機ヒ素は0.01 ppmという提案された対策レベルと一致する。コーデックス委員会、欧州委員会及びFSANZは果実ジュースと果実ネクターのヒ素のMLは設定していない。

提案された変更は「食品中の認可されている汚染物質及びその他不純物質リスト」のパート2に公表される日に効力を発する。提案変更に関わるデータや情報が提出されない限り、75日で意見募集を終え、リストの変更の公表を提案する。変更は改正通知で発表され、ヘルスカナダのウェブサイトに発表される。

 

[ヘルスカナダ]ヘルスカナダの乳幼児向け米ベースの食品に含まれる無機ヒ素の最大基準値を追加する提案

Health Canada’s Proposal to Add a Maximum Level for Inorganic Arsenic in Rice-based Foods Intended Specifically for Infants and Young Children

April 9, 2021

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/public-involvement-partnerships/proposal-add-maximum-level-inorganic-arsenic-rice-based-foods/document.html

提案通知-食品中の認可されている汚染物質及びその他不純物質リスト

Reference Number: NOP/ADP C-2021-1

ヘルスカナダは特に乳幼児及び幼い子供向けの米ベースの食品の無機ヒ素の最大基準値を0.1ppmと新しく設定することを提案している。乳幼児や幼い子供向けの米ベースのシリアルや米を含む製品は、カナダでは乳幼児や幼い子供にとって食事からの重大な無機ヒ素の暴露源と示された。ヒ素の無機形態はヒトの健康に大きな懸念があり、米に最もよくみられることを考慮し、提案された最大基準値は無機基準について示される。

この最大基準値は米が主原料で特に乳幼児や幼い子供向けである場合の食品、例えば米の幼児用シリアル、米のビスケット及び溶けやすい米のパフなどに適用されるが、カナダ国民のすべての年齢がよく食べる米ベースの食品、例えばパフライスの朝食シリアル、ライスケーキ、ライスクラッカー等には適用されない。ヘルスカナダは「食品中の認可されている汚染物質及びその他不純物質リスト」において、精白米及び玄米の無機ヒ素のMLを過去に設定した。これらMLもカナダで販売されるほかの米ベース食品の成分として使用される場合、白米、玄米に適用される。

米ベースの食品で特に乳幼児や幼い子供向けの食品の無機ヒ素のMLのこの提案は、乳幼児及び幼い子供向けの食品生産用の米の無機ヒ素基準が0.1ppmという欧州委員会(EC)のMLと一致する。また米国FDAの2020年に正式化された乳幼児用米シリアルの無機ヒ素は0.1ppmという対策レベルとも一致する。コーデックス委員会(CAC)とFSANZは、これらの食品に対し、乳幼児や幼い子供向けの米ベース食品の無機ヒ素のMLは設定していない。しかし、2014年2016年それぞれ、CACは精白米と玄米に対し、無機ヒ素のMLを設定した。(CXS 193-1995)精米と玄米の無機ヒ素に対する同じMLが2020年6月以降カナダで効力がある。(NOM/ADM C-2020-1)

提案された変更は「食品中の認可されている汚染物質及びその他不純物質リスト」のパート2に公表される日に効力を発する。提案変更に関わるデータや情報が提出されない限り、75日で意見募集を終え、リストの変更の公表を提案する。変更は改正通知で発表され、ヘルスカナダのウェブサイトに発表される。

 

[ヘルスカナダ]カナダ政府の評価は、タルクはヒト健康に有害かもしれないと結論

Government of Canada Assessment Concludes that Talc May be Harmful to Human Health

April 22, 2021

https://www.canada.ca/en/health-canada/news/2021/04/government-of-canada-assessment-concludes-that-talc-may-be-harmful-to-human-health.html

固まっていないタルク粉末を吸入することとタルクを含むある種の製品を使用することに関連するリスクを管理するのに役立つ対策を提案。

化学物質管理計画のもとで、カナダ保健省と環境と気候変動省はタルクの最終スクリーニング評価を完了した。ほとんどの使用はヒト健康上の懸念とはならないが、ある種の固まっていないタルク粉末製品を吸入したときに肺に有害である可能性、そしてある種のタルクを含むセルフケア製品を女性生殖器周辺に使う場合に卵巣がんの原因となる可能性がある。そのため政府はリスク管理対策を提案する。タルクは環境には有害ではない。

紙、プラスチック、塗料、セラミクス、パテ、食品を介するタルク暴露によるヒト健康リスクは同定されなかった。

 

・最終スリーニング評価報告書

Screening assessment talc

https://www.canada.ca/en/environment-climate-change/services/evaluating-existing-substances/screening-assessment-talc.html

 

インフォグラフィック

The final screening assessment of talc concludes that it is harmful to human health - infographic

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/publications/healthy-living/talc-infographic.html

 

・リスク管理法

Risk management approach for talc

https://www.canada.ca/en/environment-climate-change/services/evaluating-existing-substances/risk-management-approach-talc.html

化粧品成分リストとナチュラルヘルス製品成分データベースおよびモノグラフの改訂を提案

2021年6月23日までパブリックコメント募集

 

[TGA]ニコチン含有の電子タバコ法が変更になる

Nicotine e-cigarettes laws are changing

22 April 2021

https://www.tga.gov.au/blogs/tga-topics/nicotine-e-cigarettes-laws-are-changing

ニコチン含有電子タバコの法改正により、2021年10月1日から医師と相談し、処方箋がなければ海外のウェブサイトでこれらの製品を合法的に購入することができなくなる。

 

[FDA]消費者情報。乳児用ミルクについて:してよいこととよくないここと

Infant Formula: Safety Do's and Dont's

04/22/20214

https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/infant-formula-safety-dos-and-donts

乳児用ミルクに関し、家庭で自分で作らないこと、安全上の注意点、市販製品について紹介。

 

[FDA] Church & Dwight はまれな製造問題のためセレクトビタミンの自主回収を開始する

Church & Dwight Initiates Voluntary Recall of Select Vitamins Due to Isolated Manufacturing Issue

April 20, 2021

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/church-dwight-initiates-voluntary-recall-select-vitamins-due-isolated-manufacturing-issue

Church & Dwight Co., Inc.は本日2020年10月29日から11月3日の4日間に製造された製品に金属製メッシュ素材が混入した可能性があると2件の消費者報告を確認した自社調査後、セレクトvitafusionグミ製品の自主回収を開始した。製品写真あり。

 

[FDA]警告文書

-Sky Global Food Inc

MARCH 24, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/sky-global-food-inc-613090-03242021

FSVP違反の問題。

 

[FDA]COVID-19予防接種と食品農業部門

COVID-19 Vaccination & the Food and Agriculture Sector

04/21/2021

https://www.fda.gov/food/food-safety-during-emergencies/covid-19-vaccination-food-and-agriculture-sector

HHSの「私たちはこれができるCOVID-19公共教育キャンペーン」の移管として農業部門のエッセンシャルワーカー向けツールキットを公表

(英語とスペイン語のポスターやチラシ、ツイッター用画像など)

 

[FSANZ]食品基準ニュース

Food Standards News April 2021

https://mailchi.mp/a02a8a7b1ee7/food-standards-news-april-1299750?e=21527ddb09

・企業向けアレルゲン管理と表示ガイド更新

https://allergenbureau.net/industry-guidance/

・あなたの食品事業の食品安全文化の「健康診断」

Food safety culture

https://www.foodstandards.gov.au/foodsafety/culture/Pages/default.aspx

・腸炎予防

ハンドサニタイザーはノロウイルスには有効ではない

(コロナ禍の中、食中毒アウトブレイクが増えている国は他にあるのだろうか?)

 

[RIVM]塗料のマイクロプラスチックは環境中で問題となり得る

Microplastics in paint can cause problems in the environment

04/22/2021

https://www.rivm.nl/en/news/microplastics-in-paint-can-cause-problems-in-environment

塗料部門の企業や団体はマイクロプラスチックが環境中に行き着き長く留まり植物や動物に害を与える可能性があることを知っている。RIVMの行った研究は、塗料部門の関係者がマイクロプラスチックの排出を減らそうと能動的に試みていないことを示す。従ってRIVMは塗料中のマイクロプラスチック使用と環境中への排出を減らすための選択肢を探った

塗料部門の関係者は排出は避けられず、塗料層を作るためのポリマーは表面を長期間守るために必要だと考えている。またポリマーを含まない塗料は僅かしかなく、それらは全ての塗料の目的にかなったものでもない。塗料部門の排出抑制対策は、より長持ちする塗料の開発などの間接的なものである。また作業中の塗料粒子やダストの放出には対策をしていることも示した。DIYでも同様かどうかはわからない。また彼らは水ベースの塗料を使った刷毛を流しで洗う。これはよろしくない。現在塗料部門からどのくらいのマイクロプラスチックが放出されているのかは不明である。データが必要である

 

[USDA]ジョージアの水族館のカワウソのCOVID-19確認

Confirmation of COVID-19 in Otters at an Aquarium in Georgia

Apr 22, 2021

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/sa_by_date/sa-2021/sa-04/covid-georgia-otters

カワウソでは世界初。鼻水や咳などの症状があった

 

論文

-天然に遺伝子組換え:作物は進化を加速するために他の種から遺伝子を盗む

Naturally GM: Crops steal genes from other species to accelerate evolution

22-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/uos-ngc042121.php

新しい研究は、飼料用農作物が近所の遺伝子を借りて進化の規則を曲げることができることを明らかにした。水平遺伝子伝達として知られるプロセスが広範な草でおこってることを報告。New Phytologist

 

-2001年から2012年の間に妊娠女性の大麻使用疾患率が増加

Cannabis use disorder rate rose among pregnant women between 2001-2012

22-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/uoc--cud042021.php

研究は乳児の有害アウトカムになったことを発見:早産、低出生体重、小さい

Addictionに発表されたカリフォルニアの研究

出産時の医療記録から、大麻使用疾患と診断される率は、2002年から2012年の間に1000人あたり2.8から6.9に増加した。

医療記録のみを見ているので実際はもっと多いだろう

(カリフォルニア、微量の化学物質は必要以上に警告するのにドラッグには甘い。いかにもニューエイジ)

 

-国際研究チームがチェルノブイリの放射線の遺伝子への影響を探る

International research teams explore genetic effects of Chernobyl radiation

22-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/nci-irt042121.php

二つの画期的研究で、研究者らは最先端のゲノムツールを用いて、1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故による、発がん性が知られている電離放射線暴露の影響を調べた。一つの研究では、親の放射線暴露は、子どもへの新たな遺伝的変化の伝達につながったという根拠は無かった。二つ目の研究では、事故により放出された放射線に子どもあるいは胎児期に暴露された後に発生した甲状腺腫瘍の遺伝子の変化を記述した。Science

最初の研究では1987年から2002年の間に生まれた130人とその105組の父母の完全ゲノム配列を解析した。親の一方または両方が事故後のクリーンアップ作業労働者あるいは事故のあった場所の近くに住んでいて避難した人で、持続的電離放射線暴露量を評価した。父母の被ばくレベルは多様であった。研究者らは成人した子どもたちのゲノムのデノボ突然変異を解析した。親の被ばくレベルの範囲で、全ゲノム配列データからは子どもたちのデノボ変異の数や種類に増加の根拠は無かった。これらの子どもたちのデノボ変異の数は一般人と同等であった。結果として、電離放射線の次世代への影響は、あったとしても最小限であることを示唆する。「この結果は、事故のあった2011年に福島に住んでいた人たちにとって大変安心できるものであると我々は見ている。日本の線量はチェルノブイリより低いことがわかっている」とChanock博士は言う。

ふたつめの研究ではチェルノブイリの放射性ヨウ素暴露のある人の甲状腺がん359と暴露のない人の81の甲状腺がんの遺伝的変化を次世代シークエンシングを使って調べた。この新しい研究では、甲状腺がんにおいてはDNA二本鎖切断の関与する特定の種類のDNA傷害が重要であることを強調する。二本鎖切断と放射線暴露の関連はより若い年齢で暴露された子どもで強い。次に研究者らは各腫瘍のがんの増殖を誘導する重要な遺伝子(ドライバー)候補を同定した。95%以上の腫瘍からドライバーを同定し、そのほぼ全てが同じ信号伝達経路、分裂促進因子活性化プロテインキナーゼ(MAPK)経路に関係するもの、BRAF、RAS、 RET遺伝子を含む、だった。

影響のある遺伝子はこれまで甲状腺がんで報告されていたものと同様である。しかし研究者らは遺伝子の変異のタイプの分布の変化を観察した。チェルノブイリでは、子どもの時に高線量の暴露があった人の甲状腺がんは遺伝子融合(二本鎖切断の後に間違った断片がつながる)の結果できたものが多いが、低線量あるいは暴露のない人の甲状腺がんは点突然変異の結果(遺伝子の重要な部分の単一塩基対の変化)である可能性が高い。この研究は放射線誘発性がんのさらなる研究の基礎となる

 

Scienceニュース

チェルノブイリ生存者の子どもに過剰な突然変異はない、新しい研究が発見

No excess mutations in the children of Chernobyl survivors, new study finds

By Richard StoneApr. 22, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/04/no-excess-mutations-children-chernobyl-survivors-new-study-finds

チェルノブイリ原子力災害の生存者は長い間いつまでも残る恐怖とともに生きてきた:放射線暴露が精子や卵子に突然変異をおこして子どもたちを遺伝病に運命づけるのでは?「多くの人たちがもし放射線を浴びたら、次世代に影響するに違いないと考える」とウクライナの国立放射線医学研究センター長の免疫学者Dimitry Bazykaはいう。しかしBazykaらによる新しい知見はその恐怖を一掃するだろう。200人以上のチェルノブイリのサバイバーとその子どもたちの研究で、研究者らは世代を超えた影響の根拠を見つけなかった。

この研究は、月曜日に35周年となる世界最悪の原子力事故の健康アウトカムを巡る主要な不確実性を概ね解決する。そして日本の2011年の福島原子力発電所事故により汚染された地域から避難した人たちを安心させる。「いまだに日本や他の地域で世代を超えた影響についての心配がある」と米国国立がん研究所がん疫学と遺伝学部長の遺伝学者Stephen Chanockはいう。

ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所第4反応炉の爆発は1986年4月26日だった。その後の火事で放射性物質を含むプルームが欧州一帯に拡散した。原子炉の労働者二人が爆発で死亡し、28人の消防士が急性放射線障害で死亡した。他にたくさんの人が放射性核種に暴露され、その影響は徐々に明らかになった。電離放射線はDNAを切断し、放射性ヨウ素は事故から5年経って子どもや青少年の甲状腺がんを引き起こし始めた。他に白血病や心血管系疾患との関連を報告する研究もある。

生殖細胞の突然変異への懸念は長い影を落とした。親は通常子どもに、精子や卵子のDNAに生じたそのような突然変異を50から100、伝達する。このようなデノボ突然変異(DNMs)といわれるものの数を増やすこれまでわかっている唯一のリスク要因は父親の年齢で、高齢であるほど精子のDNMsは多い。DNMsは必ずしも有害とは限らないが、いくつかはある種の自閉症やその他の発達障害と関連する。動物実験で放射線暴露が生殖細胞に影響することが不安を高めた:例えばマウスに放射線を当てると暴露されていないマウスよりDNMsが増えた。しかしこれまでの研究は、放射線がヒトの生殖系列DNAに永続する傷害を与えるかどうかについて明確な答えを出さなかった。

約8年前、ChanockはBazykaらと放射線暴露された親子のDNMsを調べるために協力することにした。父親がチェルノブイリの原子炉のクリーンアップ作業に関与した家族や親がPripyatのような近くの居住地から避難した家族を追跡した。研究者らは被曝量を厳密に推定した。男性の線量はゼロから4グレイ、女性はゼロから550ミリグレイになった。

彼らのチームは1987年から2002年に生まれた130人の子どもと105組の親のゲノムの配列を決定し、DNMs数は一般人と変わらなかった-たとえ最大線量でも。

(以下略)

 

-電子タバコとタバコを両方使うことは呼吸器症状リスクの高さと関連する

Use of e-cigarettes plus tobacco cigarettes linked to higher risk of respiratory symptoms

22-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/mgh-uoe042221.php

American Journal of Respiratory and Critical Care Medicineに発表されたアメリカの国民を代表する縦断研究であるPATH研究の12才以上の20882人の情報の解析。どちらか片方のみを使用している人に比べて両方使っている場合、呼吸器症状を経験する可能性が高い。禁煙のための電子タバコを使う場合は完全に切り替えることを薦める

 

その他

-Nature ダイジェスト 2021年4月号 注目のコンテンツ

稀な接触感染、続く徹底消毒

表面を介した接触感染は、SARS-CoV-2の主要な伝播経路ではないことが示されているが、我々はなぜ今も徹底的な消毒を続けているのか。

http://fc3949.cuenote.jp/c/acmmaknmmsbLcqbJ

(日本語)

 

-オーガニック種(たね)の神話を打ち砕く

Busting Myths on Organic Seeds

April 12, 2021

https://thefarmersdaughterusa.com/busting-myths-on-organic-seeds/

あなたは庭にオーガニックのたねを買う必要がある?毎年庭にこの手の馬鹿げたギミックが増えているようだ。いくつかの神話をすっきりさせよう。

・種にオーガニックと表示できるかどうかは親の植物による。親の植物がオーガニック用の農薬だけ使っていればその種はオーガニックと表示できる。親の植物に普通の農薬を使っていればオーガニックとは表示できない

・でもオーガニック農家がいつもオーガニック種を使っているわけではないことは知っておく価値があるだろう。彼らは十分な種が手に入らないときは普通の種を使ってその生産物をオーガニックと表示できる

・この写真は同じ品種の同じバジルである(オーガニックと表示してあるものは量が少なく値段が高い)。オーガニックで得るものは何もなく、値段が高いだけ

・オーガニックの種を使ってもより良い植物ができたり栄養が多くなったりしない。また化学物質暴露量にも影響しない

・家庭菜園用のGMO品種は通常ない。種の小袋にノンGMOと書いてあるものがあるが、GMOは一般的にプロ用に大量で販売され、使用者は書類が必要である