2021-05-27

[USDA]遺伝子組換えを用いて開発したトウモロコシの規制解除拡大

Extension of Deregulation to Corn Developed Using Genetic Engineering

May 26, 2021

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/stakeholder-messages/biotechnology-news/dereg-corn

USDAのAPHISはPioneer Hi-Bred International社の遺伝子組換えトウモロコシ品種DP56113に規制解除を拡大する。APHISはPioneer社の別の品種DP-32138-1トウモロコシを先に規制解除していてそれと同じ特徴をもつ。

 

[COT]2021年5月4日の会合の議題とペーパー

Agenda and papers for the meeting of the Committee at 10.00am on Tuesday 4th May 2021

Last updated: 24 May 2021

https://cot.food.gov.uk/COTMeeting4thMay2021

・妊娠前、妊娠中、授乳中のビタミンD過剰摂取の影響-最初の声明案

・電子ニコチン(および非ニコチン)配送システム由来の毒性学的リスクの可能性に関する声明への補遺

・経口ニコチンパウチの使用によるニコチンとその他成分の生物学的利用能データの要約

・生涯未満の暴露あるいは生涯にわたって異なる暴露に由来するリスクを評価するためのCOTの基本原則案

・母親の健康への影響についての将来のペーパーで優先すべき食事成分や生体異物についてのディスカッションペーパー

https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2021-05/TOX-2021-24%20Maternal%20health%20and%20exposure%20Part%202.pdf

鉛、カドミウム、ヒ素、水銀、ヘテロ環状アミン(PhIP、MeIQX、PANH)、ビスフェノールA、アクリルアミド、ダイオキシン&ダイオキシン様PCB、非ダイオキシン様PCB、ヘキサシクロクロロヘキサン、有機塩素、エンドスルファン、油分の多い魚のメチル水銀とダイオキシン、セレンについて毒性の概要とHBGVと暴露量について

・アルコールと母親の食事:2016年医務主任報告書

・妊娠および授乳中のショウガと生姜サプリメントの影響

https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2021-05/TOX-2021-26%20Safety%20of%20Ginger%20Use%20in%20Pregnancy.pdf

(一部抜粋)

ショウガについての文献は術後や化学療法、つわりへの効果が多く、妊婦の安全性について議論したものはほとんどない。健康に基づくガイダンス値はない。

ショウガの成分は主に二つのクラスからなり、一つは香りの原因となるエッセンシャルオイルと、辛味の原因であるジンゲロールとショーガオールである。これまで100以上の化合物が同定されていて多くはセスキテルペノイドである

ショウガはFDAによりGRASに分類されているが、妊娠中や授乳中の安全性について評価するための試験は行われていない。最近フィンランド食品局がショウガ濃縮物あるいは抽出物を含む製品、ジンジャーティー、ショウガを含む食品サプリメントは妊娠や授乳中の女性、乳幼児、学童、高齢者、免疫系の弱っている人は使用しないようにと助言した。濃縮物には有害物質が含まれていて安全な摂取量はわからないと注記している。2008年にはデンマークの企業Ferrosan A/Sが乾燥ショウガ粉末6gを含む製品GraviFriskを、妊娠女性が使用する場合の安全性データがないことを巡る懸念から市場から取り下げている。

ショウガは胸焼け、過敏性腸症候群や十二指腸潰瘍などの消化管の症状の悪化、低血圧の原因となることが報告され、理論的には不整脈の可能性がある。6gという大量は胃に刺激性で胃の保護粘膜を失う。

6-gingerolは強力な変異原性がある

妊娠中のショウガの使用に関して入手できる安全性と毒性データがないためリスクを完全にキャラクタライズするのは困難である。入手できる研究からは、ショウガは雌の動物のホルモン濃度に影響する可能性があるので生殖や妊娠に干渉し、早期胚損失につながる可能性はある。さらに子宮内暴露あるいは授乳中の暴露は雄の動物のホルモン濃度と精子形成に影響する可能性が示唆される。これらは限られた研究から示唆されるもので完全に解明されてはいない。ヒト疫学研究では同様の影響は報告されておらず、ヒトでのショウガへの子宮内暴露の影響はわかっていない。

(ショウガ6gとか、普通に食べてそうなのだけれど)

・助言委員会の作業についての更新

 

[CFIA]食品安全性警告―Our Father's Farmブランドのアプリコットカーネル製品はシアン化物中毒をおこす可能性がある

Food Safety Warning - Consumption of Our Father's Farm brand apricot kernel products may cause cyanide poisoning

May 26, 2021

https://inspection.canada.ca/food-recall-warnings-and-allergy-alerts/2021-05-26/eng/1622070185148/1622070191067

インターネットで全国に販売されたビターアプリコットカーネル

製品リストと写真

(「極めて苦いextremely bitter」というのもあるのでアミグダリンを意図して売っているのだろう。

Our Father's Farm

https://www.ourfathersfarm.com/

会社のHPによると苦ければ苦いほど健康に良いとして独自に高濃度品種を育てているとのこと。悪質なのは政府からの圧力でヒトの食用ではなくペット用として売っていると言っている。

ちなみに有機認証されていてEco-Cert Canadaと CCOF (California Certified Organic Farmers)が認証。

(合成化合物はどんなに安全性が高くても拒否するが、天然毒物なら死亡する量でもOKなのが有機認証、という例)

陰謀論者として有名な、がんをアミグダリンで治せると主張するG.Edward Griffinの動画がある)

 

[RIVM]社会的福祉は改善している、コロナウイルス対策順守は重要なまま

Social well-being is improving, compliance with coronavirus measures remains important

05/26/2021

https://www.rivm.nl/en/news/social-well-being-is-improving-compliance-with-coronavirus-measures-remains-important

RIVMとGGDsによる行動研究から、最近のコロナウイルス対策の緩和により人々の社会的接触と福祉は改善している。ほとんどのコロナウイルス対策へのコンプライアンスは今のところ安定(検査を受ける、人混みを避ける)あるいは極めてゆっくり低下(自宅から働く、他人と1.5m離れるなど)。

予防接種を受ける意思は安定して高いが、ワクチンの種類によって異なる

対策は支持するが政府の一連の方針には批判的である。1/5は対策が多すぎる、1/3は対策が十分でないと感じている。

半分以上は何故ある対策がある状況に適用され別の状況では適用されないのかを理解していない。従って明確な説明は必要。対策の緩和は、予防接種がまだの場合でも、人々がより集まり距離をとらなくなることにつながっていた。

 

[RIVM]オランダ成人の2007-2010と 2012-2016の間の食事の変化。二つの横断国民食品摂取調査の結果

Dietary Changes among Adults in The Netherlands in the Period 2007-2010 and 2012-2016. Results from Two Cross-Sectional National Food Consumption Surveys

Ceciel S Dinnissen  et al., Nutrients. 2021 Apr 30;13(5):1520.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33946365/

この間赤肉あるいは加工肉、乳製品、ナトリウム、アルコール、穀物に対する全粒穀物の比が低下し食物繊維と不飽和脂肪酸は増加した。教育レベルの高い集団で好ましい変化が観察された。

 

[NASEM]科学を解読する:最先端からの教訓

Decoding Science: Lessons from the Leading Edge

Feature Story | May 12, 2021

https://www.nationalacademies.org/news/2021/05/lessons-from-the-leading-edge

COVID-19が拡大し科学者は迅速に行動した。初期の研究は他の科学の新しい分野にとっての教訓になる:注意深く近づき変化を受け入れる

2020年の春は私たちの多くにとって一生忘れられないものになるだろう。ほんの数週間の間に、恐ろしいウイルスがひろがり日常が大災害に飲み込まれた。それは混乱と、恐怖と、悼みと-そして不確実で無限の疑問の時期だった。

それはどんな種類のウイルス?水、食品、空気で感染する?どうして病気になる?どこから来た?今どこにいる?どうやったら止められる?

世界中の科学者がこの新興の脅威に向き合った。そして恐ろしく早く結果を出し始めた。

重要ではあったが、2020年の初期に共有された研究には重大な欠陥があった。もし十分時間があったらしなかったであろうミスがあっただろうし、根本的な問題もあった。ほぼ全ての初期の研究にはコントロール下での再現性が欠けていた。

・最初に、早く…欠陥がある?

再現は科学にとって必須である。しかし時間がかかる。そして最初のあるいは早い研究が再現できない理由はたくさんある。一つは知識不足で、科学者は何を研究しているのかをよく知らないうちは適切な質問ができない。あるいは器具がないことで、しばしば新しい科学には新しい装置が必要になる。もちろん既存の知識もたくさんあるが、新しい状況でどの知識をどうあてはめるのかを知るのは難しい。知らないことを知るのは難しいのだ。

現実世界のパンデミックがリアルタイムで進行しているときに、実験室で行っていたのと同じ方法を使って研究するのは不可能だ。科学者は動きながら継続的に適応を続けなければならなかった

・ギャップを認識する

数週間が数ヶ月になると、COVID-19についてわかったことも増えてきた。そして世界は新たな疑問に注目が移った

・不完全なデータで意思決定する

異なる種類の情報の強みと弱点を理解することが役に立つ。2020年6月に発表した意思決定者向けガイドではパンデミックに関する意思決定に情報提供する可能性のある7種類のデータについて、そのバイアスと不確実性を含めて説明した。

 

[Codex]汚染物質部会がチョコレート中のカドミウムに関する新しい最大基準値を提案

Contaminants committee proposes new maximum levels for cadmium in chocolate

13/05/2021

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1399078/

 第14回コーデックス食品汚染物質部会(CCCF)が開催され、チョコレート中のカドミウムに関する新しい最大基準値(MLs)について総会に採択を諮ることとなった。CCCFが提案したMLsは、総乾燥カカオ固形分が30%未満のチョコレートについて0.3 mg/kg(Step 8)、総乾燥カカオ固形分が30%以上50%未満のチョコレートについて0.7 mg/kg(Step 5/8)である。ただし、全員が賛同したわけではなく、EUは、域内の子供における暴露量が、欧州食品安全機関(EFSA)が設定した耐容週間摂取量を超過しているとして、この決定について留保を宣言した。

 その他、食品中の鉛汚染の防止及び低減に関する実施規範の改定案(Step 5/8)、2種の魚種(オレンジラフィー、キングクリップ)中のメチル水銀のML策定の新規作業提案についての採択を次の総会に諮ることなどを合意した。

*CCCF14

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/meetings/detail/en/?meeting=CCCF&session=14

会期:2021年5月3-7日、レポート採択5月13日

 

[EFSA]二酸化チタン:E171は食品添加物として使用することは安全でないとみなす

Titanium dioxide: E171 no longer considered safe when used as a food additive

6 May 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/news/titanium-dioxide-e171-no-longer-considered-safe-when-used-food-additive

EFSAは、2020年3月の欧州委員会(EC)からの要請により、食品添加物である二酸化チタン(E 171)の安全性評価を更新した。

入手可能な科学試験及びデータを全て考慮すると、二酸化チタンはもはや食品添加物として安全とは考えられないと結論した。この結論に達した重要な要素は、遺伝毒性の懸念が排除出来ないという結論に至ったことである。経口で摂取すると、吸収量は少ないが体内に蓄積する可能性がある。

EFSAは、食品添加物の評価に2018年のナノ技術に関するガイダンスを始めて適用した。二酸化チタンE171は、ナノ範囲(例:100 nm未満)の粒子がほぼ50%を占める。

【背景】

二酸化チタン(E171)はRegulation (EC) No 1333/2008のAnnex IIにおいて、欧州連合で食品添加物として認可されている。

食品添加物 E171の安全性は、2009年1月20日以前に欧州連合で認可された食品添加物を再評価するプログラムの一環として、Regulation (EU) No 257/2010の枠組みの中で2016年にANSパネルにより再評価された。その2016年の意見書でANSパネルは、生殖器系への影響の可能性に関する情報不足を埋めるための新たな研究を行い、それによって許容一日摂取量(ADI)の設定を可能にすることを助言した。食品添加物として使用される物質(E171)の特性にかかわる不確実性、特にE171として使用される二酸化チタンの粒子サイズや粒度分布に関して焦点が当てられた。

2019年、EFSAはフランス食品・環境・労働衛生安全庁(ANSES)により行われた食品添加物二酸化チタン(E171)への暴露に関連するリスクのレビューについて声明を発表した。この声明の中で、EFSAはANSESの意見はEFSAが以前に確認した不確実性とデータの不足を繰り返しており、二酸化チタンの安全性に関するこれまでの結論を無効にするような知見は示されていないと強調した。

同年(2019年)オランダ食品・消費者製品安全局(NVWA)もまた、食品添加物の二酸化チタンの健康影響に関する意見を発表し、生殖毒性学的影響の可能性に加え、免疫毒性学的な影響を調査する重要性を強調した。

 

-食品添加物としての二酸化チタン(E171)の安全性評価に関する科学的意見

Scientific opinion on the safety assessment of titanium dioxide as a food additive (E171)

EFSA Journal 2021;19(5):6585 6 May 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6585

この意見は、パネルにより信頼できるとみなされた新たな関連のある科学的エビデンスに基づく食品添加物の二酸化チタン(E171)の安全性評価の更新である。これにはTiO2ナノ粒子(NPs)で得られたデータと拡大1世代生殖毒性(EOGRT)研究からのデータを含む。E171の構成粒子数の50%以下が最小の外形寸法100 nm未満である。加えて、パネルは30 nm未満の構成粒子数は1%未満であると注記した。パネルはそれゆえ、30 nm未満のTiO2 ナノ粒子の研究は、E171の安全性評価での妥当性は限定的であると考えた。パネルは胃腸からのTiO2粒子吸収は少ないが、体内に蓄積する可能性があると結論した。一般及び臓器毒性に関する研究は、E171として最大1日あたり1,000 mg/kg体重、あるいはTiO2 ナノ粒子( 30 nm以上)として最大1日あたり100 mg/kg体重では有害影響を示さなかった。生殖毒性及び発達毒性に関しては、EOGRT試験の最大量である1日あたり1,000 mg E 171/kg体重で観察されなかった。しかし、E171では免疫毒性と炎症が、TiO2 ナノ粒子では神経毒性の可能性がみられたことと、E 171が異常陰窩巣誘発の可能性があることを合わせると、有害影響を示す可能性がある。遺伝毒性に関して、パネルは、TiO2粒子はDNA鎖切断と染色体損傷を誘導する可能性があるが、遺伝子突然変異誘発の可能性はないと結論付けた。TiO2粒子の物理化学特性とin vitroあるいはin vivo遺伝毒性試験の結果の間で、明確な関連は観察されなかった。それゆえ、E171に存在する可能性があるTiO2粒子の遺伝毒性の懸念は、除外できない。遺伝毒性のいくつかの作用メカニズムが並行しておこっている可能性があり、TiO2粒子により誘発される異なる分子メカニズムの相対的寄与はわからない。作用機序に閾値が想定できるかどうかは不確実である。加えて、遺伝毒性に関するTiO2粒子サイズのカットオフ値は同定できない。TiO2 ナノ粒子の発がん性の影響を調査するための適切に設計された研究はなかった。すべての入手できるエビデンスに基づき、遺伝毒性の懸念が排除できず、不確実性が多いことを考慮し、パネルはE171は食品添加物として使用する場合、安全とみなすことができないと結論付けた。

 

(遺伝毒性陰性のたくさんの結果を妥当性が低いとする一方で一部の陽性結果を妥当性が高いとする。ACFも再現できてないけど一度でも報告された(発がん物質処理ありの実験で)ものは「可能性は否定できない」で押し通す。フランスの意向を通すための結論ありきの評価に見える。食品添加物は食品と違ってハイレベルの安全性が求められる、食品には遺伝毒性があるものもあるが食品添加物は疑いがあればダメだとBfRが言っているけれど。)

 

[FSAI]EFSAが二酸化チタン(E171)を食品添加物として使用することはもはや安全でないとみなすという意見を公表

EFSA Opinion: “Titanium dioxide (E171) no longer considered safe when used as a food additive

7/5/2021

https://www.fsai.ie/faq/efsa_opinion_titanium_dioxide.html

二酸化チタン(E171)とは何か?

二酸化チタン(E171)は、食品の色を白くしたり不透明にしたりするものとして食品に使用される認可された食品添加物である。

食品に入っているとどのようにしてわかるか?

食品や飲料に使用されるすべての添加物は、特定の食品の添加物と関連する機能分類(食品への作用、例:保存料や着色剤)とともに製品の成分表示に名称あるいはE-numberで掲載されることが法律で定められている。それゆえ、二酸化チタンが食品中に存在すれば、食品成分表示に「着色料:二酸化チタン」あるいは「着色料:E171」と表示されているだろう。

どのような食品に使用されるのか?

二酸化チタン(E171)は幅広く使用される食品添加物で、50年にわたり安全と考えられてきた。48の異なる食品分類で使用が許可されている。EFSAによると、E171の食事暴露に寄与する主な食品分類は、ファインベーカリー製品、スープ、だし汁及びソース(乳幼児及び青年);スープ、だし汁、ソース、サラダ及び風味ベースのサンドイッチスプレッド(子供、成人及び高齢者)である。加工ナッツもまた、成人及び高齢者で主に要因となる食品分類である。最大量の数値が法令で設定されていないので、食品事業者は適正製造規範(GMP)に沿って、意図されている目的を果たすために必要な量のみを使用しなくてはならない。これを「適量(quantum satis)」の原則と呼ぶ。

食品の添加物の使用に関する安全規則は何か?

添加物は特定の技術的機能/効果(例、着色、甘味、保存など)のために食品に意図的に加えられるものであるため、使用上の安全性が確保され、EC規則1333/2008で設定されている食品添加物のEU認可リストに掲載されていなければならない。EU認可リストに掲載されるには、EFSAにより行われる徹底した安全性リスク評価を経なければならない。EFSAのリスク評価では、提案されている様々な食品分類における特定の食品添加物の使用量も考慮される。EFSAは、食品添加物の安全性評価の一環として、可能な限り各物質に1日許容摂取量(ADI)の設定を目指している。ADIは、人が生涯その物質を毎日摂取し続けたとしても、健康上のリスクがないと推定される物質量である。ADIは通常1日当たり体重1kg当たりの物質量(mg/kg 体重/日)で表される。

EFSAは二酸化チタン(E171)についてどう述べているか?

2021年5月6日に公表したEFSAの意見書において、EFSAは入手可能な総合的なエビデンスに基づき、二酸化チタン(E171)を食品添加物として使用することは、もはや安全とはみなされないと結論付けた。EFSAは11,000以上の科学文献、EFSAが助言し業界が委託した特殊な毒性研究の結果を調べた。一般毒性の結果のエビデンスは決定的ではなかったが、最新のデータ及び強化された方法に基づき、EFSAの科学者は遺伝毒性(細胞の遺伝物質であるDNAへの損傷)の懸念を排除できず、結果として、食品添加物として二酸化チタン(E171)の安全な1日摂取量を設定できなかった。

今後について

欧州委員会は消費者の健康を保護するために必要とされる対策を考慮するため、2021年5月18日に欧州連合加盟国の食品添加物専門家特別会議を開催する。EFSAは二酸化チタン(E171)の安全な1日摂取量の最大値を設定することができていないので、欧州委員会では食品添加物規則の添加物リストから排除されることが提案され、欧州連合での使用が実質的に禁止されると思われる。この詳細は2021年5月18日の加盟国と委員会の会議で合意される予定である。

なぜ二酸化チタン(E171)が即座に禁止されないのか?

EFSAは即時禁止の理由となる、二酸化チタン(E171)の摂取に関連する急性影響を確認していない。EFSAは二酸化チタン(E171)は遺伝毒性があると結論付けていないが、特に遺伝毒性に関する不確実性により、この食品添加物の1日摂取許容量(ADI)を設定することができていない。そのためEFSAは製品の安全性が確認できないと結論付けた。

二酸化チタン(E171)を含む食品を食べて安全なのか?

二酸化チタン(E171)の安全性に関する科学データは不確実である。しかし、EFSAは、二酸化チタン(E171)は食品添加物として食品に使用されるべきでないという十分な懸念があると結論付けた。二酸化チタン(E171)は欧州連合全体にわたり食品に使用されているので、消費者の健康を保護する次の対策を考慮するためには欧州全体でのアプローチが必要である。FSAIはこれらの対策が話し合われる5月18日の欧州委員会との会議にほかの加盟国と参加する予定である。個人的な懸念を持つ人もいるだろうが、二酸化チタンが食品中に存在すれば、「着色料:二酸化チタン」あるいは「着色料:E171」と食品ラベルの成分表示があるので、二酸化チタンを含む食品を確認することができる。これにより、消費者は情報を与えられたうえで購入の決定をすることができるだろう。

 

[ATSDR]パーフルオロアルキル化合物の毒性学的プロファイル

Toxicological Profile for Perfluoroalkyls

2021/05/05

https://wwwn.cdc.gov/TSP/ToxProfiles/ToxProfiles.aspx?id=1117&tid=237

ATSDR毒性学的プロファイルは、毒性物質について、その時点での毒性と健康への有害影響情報を簡潔に述べたものである。パーフルオロ化合物の毒性学的プロファイルを公表した。

(以下、一部抜粋)

ヒトへの影響

 入手可能な疫学研究が、パーフルオロアルキル化合物への暴露といくつかの健康アウトカムとの間の関連性を示唆しているが、因果関係は確立されていない。主な影響は次の通り。

妊娠高血圧症/妊娠高血圧腎症(PFOA、PFOS)

血清中肝酵素、特にアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)の上昇とビリルビン濃度の低下(PFOA、PFOS、PFHxS)

血清中の脂肪、特に総コレステロールとLDLコレステロールの上昇(PFOA、PFOS、PFNA、PFDA)

ワクチンへの抗体反応の低下(PFOA、PFOS、PFHxS、PFDA)

出生児体重の小さな減少(PFOA又はPFOSの血中濃度が1 ng/mL上昇するにつき出生児体重の20 g未満又は7オンスの減少)(PFOA、PFOS)

 また発がん性についてはIARCが「ヒトに対して発がん性がある可能性がある(Group 2B)としている。多量に暴露されたヒトにおいて精巣がんと腎臓がんの増加が観察されているが、一貫性がない。

実験動物への影響

動物おける経口暴露により観察された健康影響をもとに、下記の4つの化合物について亜慢性(intermediate)の経口最小リスクレベル(Minimal Risk Level: MRL)が導出された。急性及び慢性MRLは導出されていない。MRLは、特定の暴露経路と暴露期間によって、ヒトに対して感知できる程度の非発がん有害健康影響のリスクがないであろう、ハザード物質への一日暴露量の推定値である。ATSDRは、懸念される化学物質の同定に役立つスクリーニングツールとしてMRLを設定している。

PFOA:3 ng/kg体重/日(クリティカルエフェクトは、マウスにおける骨格への影響)

PFOS:2 ng/kg体重/日(ラットにおける目の開きの遅れと子の体重減少)

PFHxS:20 ng/kg体重/日(ラットにおける甲状腺濾胞上皮肥大/過形成)

PFNA:3 ng/kg体重/日(マウスにおける体重減少と発達遅延)

*略語:パーフルオロオクタン酸(PFOA)、パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)、パーフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)、パーフルオロノナン酸(PFNA)、パーフルオロデカン酸(PFDA)

*ToxFAQs™ for Perfluoroalkyls

https://wwwn.cdc.gov/TSP/ToxFAQs/ToxFAQsDetails.aspx?faqid=1116&toxid=237

 

論文

-世界の心血管団体が「タバコ終盤」達成のための合同意見を発表

Global cardiovascular organizations release joint opinion on achieving the 'tobacco endgame'

26-MAY-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-05/acoc-gco052521.php

喫煙は世界の疾病負担の主要寄与因子であり続け、世界の30才以上の人の死亡のうち12%の原因であると推定されている。American Heart Association, American College of Cardiology, European Society of Cardiology および World Heart Federationの4団体が本日世界規模でのタバコ対策強化を求める合同意見を公表した

 

-世界研究が各都市には特有のマイクロバイオーム細菌指紋があることを発見

Global study finds each city has unique microbiome fingerprint of bacteria

26-MAY-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-05/uoms-gsf052521.php

Cellに発表された世界60都市の公共交通網と病院から集めた検体を解析した国際プロジェクトの結果。研究はCOVID-19パンデミック前に行われたため、現在はパンデミックの影響を調べている。

 

Science & Natureニュース

-反ワクチン活動家は政府の副反応データベースを使って人々を怖がらせている

Antivaccine activists use a government database on side effects to scare the public

By Meredith WadmanMay. 26, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/05/antivaccine-activists-use-government-database-side-effects-scare-public

5月5日、Fox NewsのホストTucker Carlsonは彼の番組Tucker Carlson Tonightで、COVID-19ワクチンの安全性に疑問を投げかける10分の放送を行った。彼はCOVID-19ワクチンを打った後で約4000人が死亡したと言い、そのデータは米国政府のワクチン有害事象報告システムVAERSのものだという。

VAERSに報告されている死亡はワクチンが原因だというものではない。しかし放送後、反ワクチン活動家がVAERSに集まって人々を怖がらせるデータを探り始めた。

こうした動きは真のワクチン副作用を検出するためにVAERSを使っている研究者にとって悩ましい問題である。VAERSの強みである公開性が、政治化されたCOVID-19時代には弱点にもなる。米国で認可されたワクチンを接種したヒトは誰でもVAERSに有害事象を報告できる。そのことがVAERSにたくさんの報告があがることを保証する。2020年12月以降COVID-19ワクチンだけで228000の報告があり、全てのワクチンについて昨年報告された総数の4倍以上になっている。虚偽報告が簡単であることを心配する人もいる。虚偽ではなくてもVAERSは間違って解釈される。

間違った解釈に対抗するためにVAERSのウェブサイトには目立つように注意書きがある。それでもワクチンデマを追跡している専門家は懸念する。VAERSはワクチンの安全性確保には重要だが、CDCと公衆衛生コミュニティはVAERSデータの誤用に対抗するためにもっと積極的に投資すべきである。

(これだけ注目されて精査されてて大した問題がないのだから本当に素晴らしいワクチン。日本の制度は名前が悪いと思うんだけど。有害事象adverse event報告なのに副作用・副反応・不具合報告という名前で、投与と関係あると思うだろう)

 

-英国はゲノム編集作物と動物の規則を緩和する方向に

U.K. set to loosen rules for gene-edited crops and animals

By Erik StokstadMay. 26, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/05/uk-set-loosen-rules-gene-edited-crops-and-animals

2019年にBoris Johnsonが英国首相になったとき、彼は「英国の並外れた生命科学部門を反GM規則から解放する」と誓った。英国は1月にEUとの離婚が最終化されるまで、厳密な欧州バイテク規制に従わなければならなかった。来月、政府はJohnson首相の約束を概ね果たすと予想されている。

6月17日に発表されるだろう決定は、CRISPRのような精密技術で編集された植物や動物に適用される。それは英国を米国のようないくつかの国と同様にし、英国のバイオテクノロジー専門家は研究速度を上げ投資を刺激するだろうという。英国のEU離脱は少なくとも一つの成果をもたらした。

複雑な性質については外来遺伝子の導入が必要だがGMOへの規制もいつか緩和される可能性はある。

EUですらゲノム編集へのアプローチを再考しているが、反GMO感情の強い欧州議会では簡単ではないだろう。

 

-不和を生じさせる「実験室からのリーク」に関する議論が研究者からの緊急警告を引き起こす

Divisive COVID ‘lab leak’ debate prompts dire warnings from researchers

Amy Maxmen  27 MAY 2021

https://www.nature.com/articles/d41586-021-01383-3

COVIDが中国の研究所から漏れたという主張はパンデミックを終わらせるために各国が協力することを困難にし、オンライン虐めを過熱させると一部の科学者が言う

米国で共和党リーダーがパンデミックをおこしたコロナウイルスが中国の研究所からリークした物だと主張し、一部の科学者が「リーク説」を独立にしっかり調べなければならないと主張して熱を帯びている。しかし多くの研究者にとってはこうした要求の高まりは不安要因である。

(リーク説に特に根拠は無いがWHOの報告が逆にちゃんと調べていないという不満につながった側面もある)

 

その他

-CellAgri 創設者Ahmed Khan とのQ&A:細胞から作った肉はハラルになれる?

Q&A w/ CellAgri Founder Ahmed Khan: Can Cell-Based Meat Be Halal?

May 12, 2021

https://www.greenqueen.com.hk/qa-w-cellagri-founder-ahmed-khan-can-cell-based-meat-can-be-halal/

細胞培養で作った肉、乳製品、シーフードについての著書がありコンサルタントのAhmed Khanにインタビューした

ハラル肉とは何?

単純に言うと動物の屠殺に関わる伝統的宗教的やり方である。もし細胞培養肉をイスラム教徒に売りたいなら、ハラルについて検討する必要がある。

培養肉はハラル?屠殺しないから?

ハラルになる可能性はあると信じる。一つは動物を殺さない。もう一つは培養肉に使う幹細胞をハラルに従って屠殺した動物からとる必要があるだろう。

細胞培養分野の人たちは培養肉が屠殺を伴わないからそのままハラルやコーシャーであると思いたいかもしれないが消費者やハラル認証団体の多くはそうは思わないだろう。ハラルは屠殺なしの肉とイコールではない

イスラム教団体でこのことを判断したところはあるか?

私の知る限りまだない

培養豚はどうか?

豚は問題外である

培養肉の会社はハラル認証を求めるだろうか?

イスラム教徒に売ろうと考えるなら。

 

-視点:疫学の危機?科学者と健康ジャーナリストは「懐疑的科学」を受け入れる必要がある。ここに誇大宣伝されている恐怖を検出するためのチェックリストを示す。

Viewpoint: Epidemiology in crisis? Scientists and health journalists need to embrace ‘skeptical science.’ Here’s a checklist for detecting over-hyped scares

Geoffrey Kabat | May 25, 2021

https://geneticliteracyproject.org/2021/05/25/viewpoint-epidemiology-in-crisis-scientists-and-health-journalists-need-to-embrace-skeptical-science-heres-a-checklist-for-detecting-over-hyped-scares1/

SARS-CoV-2パンデミックアウトブレイク以降、疫学が人々の意識において並外れた役割を果たすとみなされるようになった。科学者がウイルスの伝染や健康影響を解明しようと苦闘する中、ニュースに広く現れた。それは一世紀前の疫学の「英雄」時代を思い出させる。疫学が有名になったのは1850年代の「疫学の父」John Snowが、コレラの原因が「瘴気」ではなく汚染された水であることを示してからである。その後喫煙が肺がんやその他の病気の原因であることを示し;天然痘を根絶し;心疾患のリスク要因を同定し;子宮頸がんにおけるHPVの役割を明らかにするなど次々と勝利をおさめてきた。こうした画期的成果が疫学を世界的次元での公衆衛生危機対策として使うことを可能にした。

かみ合わない影響力と科学の政治化?

ここ数十年、疫学はより専門化し、研究者らは健康の社会的決定要因、「人生疫学」、特定の遺伝的変異の特定疾患への寄与、「遺伝子と環境の相互作用」などに集中している。しかしながら近年最も注目されているのは「リスク要因疫学」とよばれるもので、典型的には食事の成分や微量の化学物質などの特定の要因を取り出して、特定の病気との関連を検討する。この手の研究の結果がメディアで報道されると、我々は「ファクターXが疾患Yのリスク増加に関連する」というメッセージを受け取ることになる。疫学の重要性を確立した画期的発見とは違って、この手の研究はメディアを介して直接一般人にまるでそれが直接健康に

関係するかのように語る。そして毎日のようにニュースになる。

例えば最近のワシントン大学とハーバード大学の研究者らによる研究では、週に一回以下しか砂糖入り飲料を飲まない人と比べて毎日2回以上飲む人は、早期発生大腸がんのリスクが二倍になることを発見した。この結果は興味深い可能性があるが、多くの理由で新しい現象の重要な原因を発見したとは言い難い。人間はこのようなニュースを読めば砂糖入り飲料が健康に悪いと思うようにできている。この種の結果を広報したいと考えるような人々(著者、編集者、ジャーナリスト)はこういう物語が感情的反応を引き起こすことを知っている。こういう報道の背景にあるロジックは「さあ心配しろ、詳しいことはあとで」である。この話を報道したたくさんのニュースの一つは以下のようなものである

「砂糖入り飲料を飲むとあなたの大腸がんリスクが増える、研究が発見」

恐ろしげである。しかし疫学者はこの種の結果はその後のさらなる研究のきっかけでしかないことをよく知っている。しかしニュースの見出しはそのようなニュアンスを伝えない。

このような研究結果に出くわしたときに尋ねるべき重要な質問のリストを以下に示す。

・知見/メインの結果は何か?

・その結果の強さはどのくらいか?研究内の一貫性は?

・その結果は研究対象集団全体に関連するか、あるいは亜集団のみか?

・研究者が検討した要因はどのくらいの数か(多重比較やデータあさりではないか)

・その研究のデータはどのくらい良いか?研究した要因をどれだけ良く測定したか?

・その結果は交絡のせいではないか?

・用量反応関係の根拠はあるか?

・相対リスクと絶対リスクの両方を報告しているか?

・その結果は他の研究の結果とどのくらい調和するか?

・その結果は既にわかっていることとどう適合するか?

・著者はデータの限界を注記しているか?

・著者等はその結果を適切な文脈の中でみているか?

・関連は因果関係ではないことを忘れずに

・著者等はしばしば生物学的メカニズムを説明するが、大体どんなときでも生物学的メカニズムを発見できることを忘れずに

・その結果は注目すべきか?

砂糖入り飲料の論文についてはスペースの都合で全ての主張を検討することはできない。しかしいくつかの重要ポイントを見てみる。

最初に、表に示したように、炭酸飲料摂取レベルごとの症例数が極めて少ない。特に二つの高摂取量群では14人と16人だけである。従って推定は不確実である。

二つ目は、相対リスク2倍というのは印象的かもしれないが、実際にはあまり大きな増加ではない

三つ目、そしてより重要なことは、早期発症大腸がんのうちどのくらいが砂糖入り飲料を多く飲むことによると考えられるのかを検討すると、最も少ない群では10万人あたり8.4人、最も多い群で11.6人なので10万人あたり3人が余分である。これが絶対リスクである

最後に、砂糖入り飲料と一般的な大腸がん発症については多くの研究があり、その結果は概ねリスクに関係ないというものである。

このような弱い根拠にも関わらず、著者等は砂糖入り飲料の摂取量が多いことが若年相の大腸がんの急速な増加に寄与している可能性があるという疫学的根拠を加えたと結論している。

真に重要な疫学研究はセンセーショナルなニュースの見出しで誇大宣伝する必要もなく自明になる。

もう何年も、多数の高名な疫学者がリスク要因疫学を「人々の複雑な人生と時間の中からたった一つの要因を抜き出してたった一つの健康アウトカムと関連付けるやりかた」と批判してきた。しかしそうした批判は届いていない。

メディアの生態系で常に出回る結果について、もっと懐疑的態度をとろう。

 

2021-05-26

[APVMA] 現在のマウスの大発生へのAPVMAの対応

The APVMA’s response to the current mouse plague

26 May 2021

https://apvma.gov.au/node/86021

APVMAの役割

オーストラリア農薬・動物用医薬品局(APVMA)はオーストラリアで供給を提案される農業及び動物用化学製品を評価、登録及び認可する責任がある独立法定機関である。

APVMAはagvet(農薬及び動物用)化学製品を小売販売まで規制する。オーストラリアの各州及び準州はこれらの製品の使用を管理する責任がある。

APVMA登録と許認可過程

APVMAにより認可される製品と許可申請は、ヒト、動物の健康と安全性及び環境を保護するために、安全性、有効性及び取引を含め、法令基準に対し評価される。Agvet化学製品使用者にとって、APVMAの登録や許可は、その製品がラベルの使用方法あるいは認可条件に従い安全に供給、販売及び使用することができることを意味する。

ブロマジオロンとは何か?

ブロマジオロンは齧歯動物のコントロールの為使用される第二世代抗凝血性殺鼠剤である。抗凝血性殺鼠剤は血液凝固を阻害する効果があり、ブロマジオロンのような第二世代抗凝血性殺鼠剤は一回の餌投与で非常に効果があった。

ブロマジオロンはオーストラリアで使用が認可されているか?

ブロマジオロンを含む製品は特定の農作地でない使用において認可されており、APVMAのPubCRISデータベースで見ることができる。

緊急許可申請―ブロマジオロン

2021年5月13日、APVMAはニューサウスウェールズ州第一次産業省(NSW DPI)から、農作地の境界周辺で未登録のブロマジオロンベースのマウス用の餌の使用許可を求める2件の緊急許可申請を受領した。

2021年5月20日にAPVMAはNSW DPIに追加情報を求めた。処理時間枠は申請者の情報提供による。

APVMAは現在申請を評価中で、引き続きマウスの大発生に関連する緊急使用許可申請を優先する。

許可の評価方法

緊急使用許可を認める場合に考慮される要因は、APVMAの「緊急使用あるいは研究目的を決定するガイダンス」に詳述がある。

 すべての許可は法定の安全性、有効性及び取引基準を満たさなければならず、この件に関しAPVMAの基準を満たす評価がおこなわれ、許可申請の評価を完了し、決定する。これは対象でない種の安全性への影響を評価することを含む。

APVMAにより発令された緊急許可

APVMAはマウスの大発生に関する4件の緊急許可申請を発令した:

・PER90579、2021年1月27日、Cotton Australia Ltdの綿への使用目的に発令。

・PER90846、2021年4月6日、NSW DPIの穀物、豆類、キャノーラ、ベニバナ及びナッツ類の作物の播種前の休閑地での使用及び牧場での使用に発令。

・PER90793、2021年4月9日、Hoyle Trading Trustの穀物、豆類、キャノーラ、ベニバナ及びナッツ類の作物への使用及び牧場での使用に発令。

・PER90799、2021年5月7日、Grain Producers Australia Ltdの穀物、豆類、キャノーラ、ベニバナ及びナッツ類の作物への使用及び牧場での使用に発令。

 

[EU] 新規食品として初めて昆虫認可

Approval of first insect as Novel Food

https://ec.europa.eu/food/safety/novel_food/authorisations/approval-first-insect-novel-food_en

欧州連合加盟国により認可されたこと

欧州連合加盟国すべての代表者からなり、欧州委員会の代表が議長を務める、植物、動物、食品及び飼料に関する常任委員会(新規食品及び毒性学的安全性部門)は5月3日、乾燥イエローミールワームを新規食品として販売する認可の法律案に関する好意的意見を表した。

イエローミールワームという用語はチャイロコメノゴミムシダマシという甲虫の幼虫を指す。

この新規食品はスナックとして乾燥昆虫丸ごと、あるいは様々な食品中の食品成分として使用されることを意図する。

なぜ昆虫を食品として認可しているのか?

新規食品は新規食品に関する初めての規則が施行された1997年5月15日以前まで、欧州連合でヒトがあまり食べていなかった食品として定義される。過去には昆虫が食品として消費された逸話的証拠はあるが、ヒトが1997年5月15日以前何らかの昆虫を相当量消費したことを欧州連合加盟国は確認していない。

新規食品規則は新規食品が欧州連合の市場で販売される前に認可を必要とする。

新規食品規則は、欧州食品安全機関(EFSA)による厳しい科学評価を受けた製品のみ認可する。EFSAは入手できる科学エビデンスの観点からその食品がヒトの健康に安全性リスクをひきおこさないことを確認する。

本日の出来事は、イエローミールワームを新規食品として認可する手続きにおける最終段階のひとつである。欧州連合加盟国は欧州委員会が欧州連合市場でその昆虫食品を販売する認可を求めてきた食品事業者に許可をだすことを認めた。欧州委員会はその目的のために法律を採択することになる。

新規食品規則とは何か?

新規食品規則は、安全性を保証しながら、食品事業者が欧州連合市場に革新的な食品を導入するのに役立ち、1997年5月15日以前に欧州連合で多く消費されていなかったすべての食品に関係する。

この法律は革新と安全性の適切なバランスをとる。現在の制度は、これまでの法律に比較し革新的な食品が欧州連合市場に到達するまでに必要な時間によって二つに分けられる。昆虫、藻類、新規植物タンパク質あるいは第三国からの伝統食品と多岐にわたる食品に関連し、欧州グリーンディール 及びFarm to Fork(農場から食卓まで)の 戦略目標に貢献するだろう。

新規食品規則を支持する原則は、新規食品は消費者にとって安全であり、誤解のないよう正しく表示されなければならず、もし新規食品がほかの食品の代替を目的とするならば、新規食品の消費が消費者にとって栄養学的に不利になる形で異なってはならない。

なぜ昆虫を食べるべきか?

昆虫を食べたいか食べたくないか決めるのは消費者次第である。たんぱく質の代替源として昆虫を使用するのは新しいことではなく、昆虫は普通に世界の多くの場所で食べられている。

製品は安全か?

安全である。新規食品はヒトの健康にいかなるリスクも引き起こさない場合のみ認可される。そうでなければ、認可は欧州委員会により欧州連合加盟国に提出されなかっただろう。

SAS EAPグループ企業による申請のあと、製品はEFSAの厳しい科学評価を受けた。EFSAはイエローミールワームが申請者により提案された使用方法と使用量を守る限り、安全であると結論付けた。

健康問題は何かあるか?

EFSAによると、食物アレルギーでは成人人口のおよそ2-4%、子供は最大で8-9%に影響がある重要な公衆衛生問題である。

欧州連合の食品表示の規則では、表示が必要である14のアレルゲンを同定している(例:卵、乳、魚、甲殻類など)。このリストにより食物アレルギー疾患のある人は製品が感作されている成分を含むかどうかに関する情報を得ることができる。

EFSAはイエローミールワームの消費がアレルギー反応につながる可能性があると結論付けた。特に甲殻類やイエダニに既にアレルギー疾患があるとあてはまる可能性がある。さらに、餌由来アレルゲン(例、グルテン)が昆虫に含まれる可能性がある。

そのために、新規食品の認可はこの問題を明確にし、アレルゲン性に関する特別な表示要件を策定する。

欧州連合ではすでに食品として販売されている昆虫がある。なぜ可能なのか?

これはその通りで、歴史的な理由がある。

丸ごとの昆虫が以前の新規食品規則の対象であったかどうかに関し、欧州連合加盟国の間で疑問があった。この不確実性は欧州司法裁判所の判決(2020年10月1日)、丸ごとの昆虫は規則の範囲になく、市販前認可なしに販売することができるという結論により明確となった。

次に同様に、2018年1月1日以降適用の現在の新規食品規則は、すべての昆虫は新規食品として認可を得なければならないと明確に考えている。

すべての昆虫の食品事業者(FBOs)の新規食品制度の拡大の影響を緩和するために、現在の規則は食品事業者が特定の条件のもとで丸ごとの昆虫が引き続き販売できるよう移行期間を与える。特に、現在の新規食品規則のもとで認可の要請は2019年1月1日までに欧州委員会に提出しなければならなかった。このため、いくつかの昆虫はすでに販売されているが、新規食品規則の科学評価はいまだ継続中である。

昆虫を含む製品は表示されるか?

法律案は新規食品を含む食品に対する表示要件を設定する。

これは表示規則の要件に追加で適用される。

他の審議中の件はあるか?欧州連合でさらに認可が期待できる昆虫はあるか?

EFSAにより安全性評価を受ける昆虫について現在11件の申請がある。

食品や飼料用の昆虫はFarm to Fork や 欧州グリーンディールの目標に貢献するか?

FAOによると、食品としての昆虫は、動物性たんぱく質のコストの高騰、食品供給の不安定さ、環境圧力、人口増加及び中産階級のたんぱく質需要に起因する特に21世紀に重要な問題に関連する。このように、従来の畜産の代替となる解決策を見つける必要がある。そのため昆虫食は環境と健康や生活にとって貢献できる。

FAOはまた昆虫は脂質、たんぱく質、ビタミン、食物繊維及びミネラルを豊富に含む栄養価の高い健康的な食品の摂取源であると示す。そのため、昆虫は健康的かつ持続可能な食事への移行を促進する代替のたんぱく源である。

研究とイノベーションの資金援助プログラムであるHorizon Europeのもと、昆虫ベースのたんぱく質は研究の重要な分野の1つと考えられている。

昆虫市場は経済にどう影響するか?

現在、食品としての昆虫は欧州連合において非常に小規模の隙間市場である。

昆虫を食品用に飼育する環境的利点は、昆虫の高い飼料転換効率、少ない温室効果ガス放出、少ない水や耕作地の使用、食品廃棄を減らす市場性ある解決法としての昆虫ベースのバイオコンバージョンの使用に見られる。

次の段階は何か?

4月の欧州連合加盟国の承認に続き、欧州委員会はこの昆虫を食品として認可する規則を数週間以内に採択するだろう。

 

[HK]ニュースレター

Food Safety Focus

18 May 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf.html

- 2020年の食品インシデントのレビュー

Review of Food Incidents in 2020

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_178_01.html

食品安全センター(CFS)は香港以外の食品インシデントを積極的に監視するために食品インシデント監視システム(FISS)を設定した。

2020年の食品インシデント

2020年に、CFSはFISSから、非表示のアレルゲンに関するおよそ440の食品インシデントを含む2,000以上の食品インシデントを確認した。

市販されている影響を受けた食品の国内流通を特定すると、CFSは販売停止またはリコールを開始するよう業者に指示する。CFSはその後、消費者や業者に影響を受けた製品を消費したり販売したりしないよう情報提供するために、それに応じて、プレスリリース、食品アラート、業者アラートなどのローカルアラートを発行する。

2020年にCFSは、215の食品インシデント投稿、15の業者アラート、14の食品アラート、14のプレスリリースを発行した。これらのインシデントで確認されたハザードには、化学物質(例、過剰な防腐剤の使用、残留薬物、非表示のアレルゲンなど)、微生物学(例、リステリア、サルモネラ、大腸菌など)、物理的(異物など)、その他が含まれる。インシデントの50%以上は化学物質ハザードに関連していた。

食品インシデント管理

ウクライナの農場の卵のメトロニダゾール

2020年7月に、CFSはFISSを通して、ウクライナの農場の卵製品にメトロニダゾールが検出されたというシンガポール食品庁が発行した通知を確認した。メトロニダゾールは細菌と原生動物を死滅させる抗生物質である。コーデックス委員会によると、消費者に許容できるリスクを示す食品中のメトロニダゾールの安全な残留量を設定するには、データが不足しており、重大な健康上の懸念が確認された。そのため、管轄機関は食品中のメトロニダゾールの残留物を防ぐ必要がある。CFSは満足する検査結果が得られるまで、輸入業者に関与する卵を販売しないよう要請した。CFSは一般人と業者それぞれに情報提供するために、プレスリリースと業者アラートを発行した。

結論

CFSは食品インシデントによる公衆衛生への影響を減らすよう努力している。FISSや設定された管理手段を通して、CFSは食品インシデントを検出し、国民の健康をタイムリーかつ積極的に保護することを目的とした戦略を策定する。

 

- テトロドトキシン‐死に至るフグの毒

Tetrodotoxin – the Deadly Poison in Puffer Fish

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_178_02.html

2021年4月、保健省の健康保護センターは、レストランでフグを食べた直後にめまいと動悸を発症した28歳男性の関わるフグ中毒の疑いを調査した。では、何がフグを有毒にするのか?

フグの神話と事実

テトロドキシン(TTX)はフグの内臓と皮膚に集中するため、身だけを食べる場合は安全なのか?

TTXは主にフグの内臓や皮に蓄積するが、ある種のフグはその身に天然に高濃度のTTXを含むことが知られている。さらに、フグの身は、切り分けたり他の調理中に、他の臓器中のTTXに非常に汚染されやすい。身を汚染せずにフグから毒性臓器を除去するのは、扱う人のスキルや扱う人が要件を満たしていることを確認するための認定システムによる。今のところ、TTX汚染を防ぐためのフグの調理に国際的に認められたガイドライン、手順、認定制度はない。

養殖フグはTTXを含まないことが保証されている?

フグのTTX生産、分布、蓄積の正確なメカニズムは完全には理解されていない。無毒の餌で人工的に飼育されたフグはTTX量が少ないと報告する文献があるが、TTXはなお養殖フグの様々な組織(卵巣や肝臓など)に存在する。日本の食品安全委員会(FSC)は、養殖フグの毒性や水産養殖方法を評価している。FSCは、フグの毒生産メカニズムはまだわかっておらず、毒性量を減らすための養殖フグの条件は公式に確立されていないと結論した。そのため、養殖フグにTTXが含まれていないことを保証できない。

サンプリングや検査スキームを通してフグの安全性を保証できる?

米国食品医薬品局によると、どの魚にも致死量のTTXが含まれる可能性があるため、安全なフグのロットを確認するための適切なサンプリング計画はない。言い換えると、1匹の魚のサンプル中にTTXがなくても、他の魚に毒がないことを保証できない。サンプリングと検査計画が稼働中でも、TTXの解毒剤はないので、フグを食べることの危険性はとても高いままである。

注意すべき重要なポイント

フグには致命的なテトロドキシンが含まれている。

テトロドキシンは調理、冷凍、乾燥で除去できず、それに対する解毒剤はない。

フグを食べないようにすることがテトロドキシン中毒を防ぐただ1つの信頼できる方法である。

業者への助言

食品としてのフグの輸入、販売の禁止。

一般人への助言

フグや加工フグのどの部分も摂取しないこと。

 

- シガトキシン中毒と熱帯魚の消費

Ciguatoxin Poisoning and Coral Reef Fish Consumption

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_178_03.html

国内でシガトキシン中毒(CFP)の疑い例がある。被害者は家でバラハタを食べた後に、下痢、吐き気、腹痛があった。この魚は約1.8 kgで、地元の市場の魚屋から購入した。

シガトキシンは有毒な海洋プランクトンの一種である鞭毛藻Gambierdiscus toxicusが作り、熱帯魚の内臓、肝臓、生殖腺に濃縮されている。CFPに関わる熱帯魚は、たいてい2 kg以上の重さがある。CFPの臨床症状には、嘔吐や腹痛のような胃腸の症状、唇のピリピリ感などの神経学的症状、倦怠感が含まれる。シガトキシンは熱安定性で、調理で除去できない。

CFPリスクを減らすために、消費者には熱帯魚を食べる頻度を少なくし、一回の食事で食べる量を減らすよう助言する。魚の頭、皮、腸、魚卵を食べないようにすること。魚輸入業者は、魚がシガトキシンで汚染されるリスクを承知している地域からの魚の調達を避けること。

 

- アプリコット種子と食用植物の自然毒

Bitter Apricot Seeds and Natural Toxins in Food Plants

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_178_04.html

アプリコット種子は中華スープを作るための一般的な材料だが、かなりの量の天然に生じるシアン化合物のため、海外で懸念とされる。生の種子の過剰摂取は中毒になる恐れがある。

スープを作るときに長時間沸騰させるなど、沸騰したお湯で徹底的に調理したアプリコット種子については、シアン化合物の含有量を大幅に減らすことができる。15分間アプリコット種子を茹でるとシアン化物含有量を98%削減できることが研究で示された。

 

[TGA] 安全性警告

Hydralyte ストロベリーキウイ発泡性電解質タブレット

Hydralyte Strawberry Kiwi Effervescent Electrolyte Tablets

21 May 2021

https://www.tga.gov.au/alert/hydralyte-strawberry-kiwi-effervescent-electrolyte-tablets

TGAと協議し、Care Pharmaceuticals Pty LtdはHydralyte ストロベリーキウイ発泡性電解質タブレットを妊娠中の許容できないリスクの為、回収措置。製品に非活性成分カーサマス・ティンクトリアス(ベニバナ)を含む。

 

-Peter Evansシェフ株式会社は違法広告で$79,920の罰金

Peter Evans Chef Pty Ltd fined $79,920 for alleged unlawful advertising

25 May 2021

https://www.tga.gov.au/media-release/peter-evans-chef-pty-ltd-fined-79920-alleged-unlawful-advertising

「バイオチャージ装置」、高圧酸素療法チャンバー、経口製品の違法宣伝

(何故原始人ダイエットで有名になったシェフが医療機器にまで手を出すのか。大麻も勧めているらしい)

 

[ヘルスカナダ] 修正通知:塩漬けクラゲの硫酸アルミニウム・カリウムの使用を可能にする認可固化剤のリスト

Notice of Modification to the List of Permitted Firming Agents to Enable the Use of Potassium Aluminum Sulphate in Salted Jellyfish

2021-05-21

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/public-involvement-partnerships/notice-modification-firming-agents-enable-use-potassium-aluminum-sulphate-salted-jellyfish.html

ヘルスカナダの食品局は塩漬けクラゲの硫酸アルミニウム・カリウムの使用認可を求める食品添加物申請の市販前安全性評価を完了した。固化剤認可リストが修正され、2021年5月20日に発効。

 

[FSAI] 竹から抽出した物質を含むプラスチック食品接触物質

Plastic Food Contact Materials Containing Substances Derived from Bamboo

Friday, 21 May 2021

https://www.fsai.ie/news_centre/plastics_bamboo_21.05.2021.html

竹由来製品、例えば砕いた竹や粉末にした竹は現在、プラスチックの食品接触物質と一緒に使うことが認可されていない。

 

[RIVM]安定して低下傾向

Downward trend remains steady

05/25/2021

https://www.rivm.nl/en/news/downward-trend-remains-steady

先週の入院患者、ICUはその前に比べて減少。病院のプレッシャーはまだ高いものの目に見えて減ってきた

全ての人がワクチンを終えるまで,対策は続けるように

 

-COVID-19で停止していた乳がん検診Bonaireで再開

Breast cancer screening resumes on Bonaire after COVID-19 hiatus

05/25/2021

https://www.rivm.nl/en/news/breast-cancer-screening-resumes-on-bonaire-after-covid-19-hiatus

 

[IARC]IARCが欧州対がん週間2021を知らせる

IARC marks European Week Against Cancer 2021

25 May 2021

https://www.iarc.who.int/news-events/iarc-marks-european-week-against-cancer-2021/

毎年5月の最終週である欧州対がん週間をIARCが知らせる。今年のテーマは欧州対がん行動規範で、がんを減らすための12の方法を強調する。最終日の5月31日は世界禁煙デーである。

 

[FSA]FSAブログ

Emily Milesの関係者更新-魚介、次回理事会、座長候補

Emily Miles’ stakeholder update – shellfish, next Board meeting, and a preferred candidate for Chair

Emily Miles, Chief Executive, Posted on:20 May 2021

https://food.blog.gov.uk/2021/05/20/emily-miles-stakeholder-update-shellfish-next-board-meeting-and-a-preferred-candidate-for-chair/

FSAから関係者向けの定期的更新の新しいシリーズの最初に、FSA長官Emily Milesは最近の査察、魚介事業支援、ポストCOVID回復計画についてお知らせする

 

論文

-COVID-19パンデミック第一波中の虫垂炎、流産の救急外来は急落

ED visits for appendicitis, miscarriage fell sharply in first wave of COVID-19 pandemic

25-MAY-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-05/cmaj-evf051821.php

CMAJに発表された研究によるとCOVID-19パンデミック開始時の虫垂炎、流産,胆嚢発作、子宮外妊娠のようなよくある救急外来が劇的に減ったが、患者のアウトカムは悪くはなかった。この結果は、パンデミック前に救急が過剰に使用されていた可能性を示唆する。

 

-Natureニュース特集

マスク義務解除について科学はなんと言っているか

What the science says about lifting mask mandates

25 MAY 2021  Lynne Peeples

https://www.nature.com/articles/d41586-021-01394-0

COVID感染率が減り予防接種が増え、米国や他の地域でフェイスカバー要求の解除に動いている。それは早すぎるのか?

CDCがワクチンを接種し終わった人は多くの場合マスクを必要としないと発表した5月14日、ニューハンプシャーのWolfeboro Foodの店長Erin Perkinsは店の正面入り口の「フェイスマスク必須」の看板の下にあった、連邦政府の方針に従っていることを説明した二つ目の看板を外した。「予期せぬことで、我々の立場はあやふやである。人々にあなたは予防接種を受けたかどうかと聞くつもりはない」

ニューハンプシャーはニューイングランドではマスク義務化が最も遅く、4月16日には最も早く義務を解除した。Perkinsはすぐに変えたくはなく、CDCの発表後も店の中ではマスクをしていて欲しい。隣のバーモントでは5月半ばまでマスク義務は有効である。

一方ドイツでは4月末にマスク要求を強化し、スペインは3月末に強化した。

マスクがCOVID-19の死亡を減らすのは明確だがパンデミックも1年半近く経ちワクチン接種率があがる中で,公衆衛生科学者は人々に適切な時にマスクをさせるのに苦労している。米国では平均マスク着用率は2月半ばから低下している。政治家と公衆衛生担当者の両方の混合したメッセージとつぎはぎの政策は混乱を招いている

マスクと義務

保護バリア

文化の変化

(長い記事。マスクの習慣ってどうして国によって違うのだろう?)

 

-Natureコメント

血液ではなく組織が免疫細胞の働く場所

Tissues, not blood, are where immune cells function

25 MAY 2021 Donna L. Farber

https://www.nature.com/articles/d41586-021-01396-y

COVIDは我々に全身で免疫を研究しなければならないことを示した-正しい検体を得るためにロジスティックスを探ろう

 

その他

-SMC NZ

NZは太平洋諸島により多くの砂糖入り飲料を輸出している-専門家の反応

NZ exporting more sugary drinks to Pacific Islands – Expert Reaction

Published: 25 May 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/05/25/nz-exporting-more-sugary-drinks-to-pacific-islands-expert-reaction/

ニュージーランドの企業が太平洋諸島に砂糖入り飲料を多く輸出することで儲けを増やし,一方ニュージーランドの納税者は増加する医療費を支払っている

オーストラリアの研究による知見。SMCはコメントを求めた

Massey大学Hauoraと健康研究センターRutherford発見研究員Lisa Te Morenga准教授

太平洋諸国政府は非伝染性疾患の増加に輸入食品が寄与していると考えている。しかし輸入される不健康な食品と飲料の供給を制限しようとすると大きな課題にぶつかる。

一つの障害はニュージーランドのような国と結んだ自由貿易協定により不健康な食品の輸入禁止はできない。最新のLoらによるオーストラリアの研究はこの問題を取り上げた。

ニュージーランドが太平洋諸島への砂糖入り飲料の輸出で世界一なのは信じられないほどがっかりする。私は政府に世界の肥満の流行を、COVID-19への対応と同じくらい深刻に受け止めることを強く求める

Auckland大学マーケティング学部上級講師Bodo Lang博士

2000-2015年の間に太平洋諸島の砂糖入り飲料の輸入は増加した。この増加が太平洋諸島の栄養問題に寄与した可能性が高い。それで誰に責任があるのか?消費者?最も効果的介入はタバコ同様の対策で入手を困難にすることであろう。

 

-コンシューマーラボ

どの日焼け止めと日焼け後製品がベンゼン汚染がありどれがないのか?

Which sunscreens and after-sun products are contaminated with benzene and which are not?

05/25/2021

https://www.consumerlab.com/answers/benzene-contamination-in-sunscreen-and-aftersun/benzene-sunscreen/

独立した検査で、多くの日焼け止めと日焼け後製品に血液のがんに関連するベンゼンが検出されたと報告されている。製品にはスプレー、ジェル、ローション、クリームが含まれる。ベンゼンは224の日焼け止め中43、48の日焼け後製品中8製品から検出された。FDAのガイダンスによるとベンゼンに安全な量はなく、製品中に許可されてはいない。

日焼け止めでは、最も平均濃度が高い(2-6 ppm)のは同じブランドの4スプレーで、次に平均濃度が高かった(0.1-1ppm)12製品は主にスプレーであるがローションも4つ含まれる。

日焼け後製品ではベンゼン濃度が高かったのは4つのジェルと1スプレーである(コンシューマーラボのアロエサプリメントレビューも参照。アロエベラジェルからベンゼンが検出されている)。

どの製品にベンゼンが含まれるかは製品の成分表からはわからない。ベンゼンがどこに由来するのかもわからないが特定成分の製造工程に関連する可能性がある。

どの製品にどのくらい検出されたかは会員にのみ提供

(そんなに高くないような

参考 

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2405844019365776

 

-一部のジョージア州のカイロプラクターがCOVIDワクチンへの恐怖を煽っている

Some Ga. chiropractors are stoking fears of COVID vaccines

May 21, 2021  By Johnny Edwards, The Atlanta Journal-Constitution

https://www.ajc.com/news/investigations/some-ga-chiropractors-are-stoking-fears-of-covid-vaccines/PVBK2FQIONB6FECRFUJ6HG55QU/

ジョージア州はこの国最大のカイロプラクティック大学があるため、予防接種を妨げようとする人たちの温床になっている

78才のToney Hicksは4ヶ月前にCOVID-19になって死ぬところだったが回復した。家族が強く予防接種を勧めるがカイロプラクターが受けないように助言したので接種しないという。彼のカイロプラクターJosh Paxtonはフェイスブックで繰り返しCOVIDワクチンには恐ろしい副作用があると主張している。1月にはワクチンを接種してけいれんしたという女性の動画を再投稿している。それらは根拠がない。HicksはPaxtonのフェイスブックに「娘と義理の息子が医療従事者で,私に予防接種を勧める。私の医者も接種すべきと言う。あなたはどう思う?」と書いた。Paxtonは「みんな嘘をついている」と答える

Paxtonのようなカイロプラクターはジョージア州には他にもいる。ジョージア州には米国最大のカイロプラクティック学校Life Universityがあってこの関係者の一部がCOVIDワクチンに疑問を提示している。それはCDCのガイダンスに従うようにというアメリカカイロプラクティック協会の立場とは違う。高齢者にワクチンをしないように言うのは不当な行為である

(以下おおっぴらに反対しないけど猜疑心を煽るやり方やLife UniversityのAndrew Wakefieldとの関係等)

 

-スペインの調査が肉と魚介の偽装を取り締まる

Spanish investigators clamp down on meat, shellfish fraud operations

By News Desk on May 26, 2021

https://www.foodsafetynews.com/2021/05/spanish-investigators-clamp-down-on-meat-shellfish-fraud-operations/

スペイン当局が二つの異なる行動の一環で肉の偽装販売を暴いた。

Guardia Civil(スペイン治安警察)がMadrid と Salamancaで二つの作戦を行った。最初の作戦はSLICE作戦と呼ばれ、63000コンテナ以上の表示偽装製品が押収された。当局は6人を逮捕し、他に7つの食品企業から2人を調査している。彼らは肉製品の虚偽のトレーサビリティ表示をしてイベリコ豚に偽装した。

もう一つの対応は塩析豚肉製品を売っていた会社のハムに偽装が疑われた。100% PDO GuijuelonoのBellota(イベリコ・ベジョータ)として販売されていたハムが品質基準を満たさず法定より低価格だった。

またGuardia Civilはヒトの消費に適さない魚介類の国際貿易ネットワークの調査にも関与した。欧州警察組織と欧州司法機構が調整したTagus Clam作戦は8人を逮捕し7つの企業が調査中である。合計1.5トンの、主にあさり(Japanese clam)、12万ユーロ相当、25の輸送船、12のボートが没収された。

貝類はSado River産とされていたが実際には汚染の多いTagus 河口産で、スペインの処理工場に持ち込まれてそこからEU各国に販売されていた。2020年5月の食品偽装ネットワーク会議で欧州委員会が二枚貝の不審な動きに気がついていて各国に調査を要求していた。あさりの流通追跡で2019年12月にスペインで少なくとも27人の食中毒との関連がわかった

2021-05-25

[EU]欧州議会、欧州理事会、欧州経済社会因会と地域委員会への欧州委員会からのコミュニケーション

COMMUNICATION FROM THE COMMISSION TO THE EUROPEAN PARLIAMENT, THE COUNCIL, THE EUROPEAN ECONOMIC AND SOCIAL COMMITTEE AND THE COMMITTEE OF THE REGIONS

Pathway to a Healthy Planet for All

EU Action Plan: 'Towards Zero Pollution for Air, Water and Soil'

https://ec.europa.eu/environment/pdf/zero-pollution-action-plan/communication_en.pdf

全てのための健康的な惑星への道 

EU行動計画:「大気、水、土壌のためのゼロ汚染に向かって」

汚染Pollutionとは、ヒトの活動の結果として、ヒト健康や環境の質に害があるか可能性がある物質、振動vibrations、熱、騒音が空気、水、土地に直接的間接的に導入されて、財産にダメージを与えたり快適さやその他の環境の合法的使用を阻害したり干渉したりすること

(がんの例は不適切だと思う。全てに予防原則第一とあるので人間がいなければ人間活動に由来する汚染はないはずという意味?ヒト由来の汚染さえなければよいので天然毒素対策はしない?)

 

[DHSC]国の中毒情報サービスに化学物質情報を提出

Submitting chemicals information to the National Poisons Information Service

Last updated 24 May 2021

https://www.gov.uk/guidance/submitting-chemicals-information-to-the-national-poisons-information-service

Brexit関連企業向けガイダンス更新

 

[FSANZ]食品基準ニュース

Food Standards News May 2021

https://mailchi.mp/27d78d4eb432/food-standards-news-april-1299794?e=21527ddb09

・オーストラリアとニュージーランドの乳児用ミルク基準見直しに意見募集

・FSANZウェビナー-未来の食品 6月1日

・食物アレルギー週間 5月23-29日

・世界食品安全デー 6月7日

・思考の糧:腸の健康 オーストラリア科学アカデミーによる公開イベント

・国連フードシステムサミット2021

・消費期限と賞味期限-違いは?

 

[FSANZ]二酸化チタンについての報告への反応

Response to report on titanium dioxide

UPDATE 7 May 2021:

https://www.foodstandards.gov.au/consumer/foodtech/Pages/Response-to-report-on-titanium-dioxide-.aspx

EFSAが二酸化チタンの安全性評価を更新した。FSANZは独立科学助言グループと相談してEFSAの評価と既存の食品添加物としての安全性に関する根拠をレビューしている。レビューが完了したらさらなる助言を発表する

 

[USDA]次の豚の丸焼きパーティーには食品安全の招待を確実に

Be Sure to Invite Food Safety to Your Next Pig Roast

May 24, 2021

https://www.usda.gov/media/blog/2021/05/24/be-sure-invite-food-safety-your-next-pig-roast

日が長く気温が高くなりまもなくアメリカの裏庭に家族の集まりが戻ってくる。豚の丸焼きパーティーのような伝統が戻ってくる。計画からその後まで、食品安全確保を忘れずに。

(ワクチンすごいなぁ)

 

[NASEM]科学アカデミーはOxford大学出版と協力して新しいオープンアクセス雑誌PNAS Nexusを開始;Karen Nelsonが初代編集長

National Academy of Sciences launches New Open Access Journal, PNAS Nexus, in Partnership with Oxford University Press; Karen Nelson to Serve as Inaugural Editor-in-Chief

http://www.nasonline.org/news-and-multimedia/news/pnas-nexus-2021.html

PNASにリジェクトされた論文も対象になる

 

論文

-米国中毒センターに報告された製造された大麻製品と大麻植物製品暴露の傾向と特徴、2017-2019

Trends and Characteristics of Manufactured Cannabis Product and Cannabis Plant Product Exposures Reported to US Poison Control Centers, 2017-2019

Julia A. Dilley, et al., JAMA Netw Open. 2021;4(5):e2110925.

https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2780068

28630件の暴露のうち植物素材が65.5%で最も多く関与していた。次いで食用(19.3%)、濃縮物(9.6%)、蒸気にできるリキッド(3.8%)、その他である。

加工品は子どもの関係する暴露が多く、特に食用で子どもの割合が多い。加工大麻製品の暴露の多くはそれら製品単独だが、植物素材暴露には他の薬物(アルコールやその他の薬物)も関与することがほとんどである。深刻な帰結になる可能性が最も高いのは吸入用りリキッドである。2017年から2019年の間に総大麻暴露は増加している

 

-研究:血圧を下げるための食事療法は心臓の健康における他の要因も改善する

Study: Diet to lower blood pressure also improved other factors in cardiac health

24-MAY-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-05/bidm-sdt052021.php

研究はアメリカ人の食事のナトリウム濃度を減らす対策を支持する

Journal of the American College of Cardiologyに発表されたDASHダイエットにしたがった人の血液を調べた研究

 

-構築された環境が体重増加に期待された役割を果たさない

Built environments don't play expected role in weight gain

24-MAY-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-05/uow-bed052421.php

ワシントン大学の新しい研究によると、ファストフードレストランやスーパーマーケットの近くに住むことで体重が増えたり減ったりせず、より歩きやすい地域に住むことによる体重への影響はほんの僅かである。

これら「構築された環境」は過去の研究で体重の増減に必須の要因と見なされてきた。新しい研究ではKaiser Permanente Washingtonの10万人以上の匿名化した医療記録に基づく。その結果最も強い環境要因は都市の密度で、それは「歩きやすさ」と密接に関連する。密度が高いとスーパーやファストフード店も多く、他の研究が見ていたのは偽りの信号であるようだ。密度の高い地域に住む人はそうでない人より体重が少ない。健康的な食生活をできるかどうか運動する時間があるかといった要因の方が「構築された環境」より影響が大きいだろう。International Journal of Obesity

 

-減量治療は心臓死に関連する脂質の蓄積を予防する

Weight-loss treatment prevents accumulation of lipid linked to cardiac mortality

24-MAY-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-05/ki-wtp052421.php

心血管系疾患による死亡率の高さと関連する可能性のあるセラミドとして知られる脂質の量が、リラグルチド治療で増加を抑えられる

Journal of the Amercian College of Cardiology

 

その他

-二酸化チタン製造業者協会(TDMA)

二酸化チタン業界はEFSA             のE171についての意見を評価している

The Titanium Dioxide industry is evaluating the European Food Safety Authority’s (EFSA) opinion on E171

06 May 2021

https://tdma.info/news/the-titanium-dioxide-industry-is-evaluating-the-european-food-safety-authoritys-efsa-opinion-on-e171/

TDMAはEFSAからの全てのデータ要求に答えてきた。現在慎重にEFSAの意見を検討中である

(ぶち切れたいところだと思うけれど)

 

-二酸化チタン:EFSAがE171は「最早安全とは考えられない」という

Titanium dioxide:EFSA says E171 ‘no longer considered safe’

By Katy Askew

https://www.foodnavigator.com/Article/2021/05/06/Titanium-dioxide-EFSA-says-E171-no-longer-considered-safe

EFSAが議論の多い食品添加物である二酸化チタンの安全性評価を更新した。

二酸化チタンは腸内細菌叢に悪影響がある、ナノ粒子ががんに関連する、といった各種の負の健康影響が取り沙汰され続けてきた。

EFSAの評価は欧州委員会からの要請による。昨年末、欧州委員会は食品中のE171により厳しい対策を提案していて欧州議会がそれを拒否していた。

欧州委員会と加盟国のリスク管理者はEFSAの評価を受けて「適切な対応」を検討することになる。消費者団体は直ちに禁止を求めている

 

-食用色素:EFSAの二酸化チタン安全性に関する決定は米国市場にどう影響する?

Food colors: How will EFSA’s decision on titanium dioxide safety impact the US market?

By Elaine Watson 13-May-2021

https://www.foodnavigator-usa.com/Article/2021/05/13/Food-colors-How-will-EFSA-s-decision-on-titanium-dioxide-safety-impact-the-US-market

FDAはFoodnavigator-USAに現在EFSAの評価をレビューしていると語った。米国では二酸化チタンは認証除外色素として認可されている。

一方食用色素サプライヤーにはこの白くする物質の代用品についての問い合わせが増加している。Label InsightのThea Bourianneによると,米国の食品飲料データベースに二酸化チタンを成分として表示している製品は11000以上ある。一番多いのはチョコレートではないキャンディ(32%)、カップケーキとスナックケーキ(14%),クッキー(8%)、コートされたプレッツェルとトレイルミックス(7%)など

「成分表示が要求されていない除外色素であるため、遙かに多くの製品に含まれる可能性がある」という

全ての使用を代替するのはかなり難しいだろう。コメデンプンが代用品として検討されている

 

-Health and Environment Alliance (HEAL)

欧州全域で人気のファストフードチェーンの使い捨て食品包装に「永遠の化学物質」が広く使われている、新しい研究が示す

‘Forever chemicals’ widespread in disposable food packaging from popular fast-food chains across Europe, new study shows

Europe, new study shows

20 May 2021

https://www.env-health.org/forever-chemicals-widespread-in-disposable-food-packaging-from-popular-fast-food-chains-across-europe-new-study-shows/

チェコのNGO ArnikaがHEAL、CHEMトラストおよび他の欧州NPO6つと協力して行った調査で、使い捨て食品包装にPFAS化合物が広く使われていることがわかった。分析に回した42検体中32検体のPFAS処理が示された

2020年5-12月に6カ国で99検体の使い捨て包装を集めた、油をはじくかどうかを検査して28検体を検査対象にした。油をはじかない14検体はバックグラウンドとして検査に回した。合計42検体を認証検査機関に送って総有機フッ素含量を測定した。総有機フッ素のうち化合物が特定できたのは1%未満だった

(フッ素化合物は全て有害という主張らしい)

 

-木を食用グレードのタンパク質に変換する新興企業に合う:「我々は食用作物の定義を拡大している」

Meet the start-up converting wood into food grade protein: ’We are expanding the definition of what a food crop is’

By Katy Askew 12-May-2021

https://www.foodnavigator.com/Article/2021/05/12/Meet-the-start-up-converting-wood-into-food-grade-protein-We-are-expanding-the-definition-of-what-a-food-crop-is

Arbiomは木材副産物を食品と飼料成分に変換する方法を開発している新興企業である。彼らは最近最初のタンパク質成分SylProを発表した。我々はこの会社にこの技術についてと商業科戦略をさらに尋ねた

Arbiomの副社長Ricardo EkmayにFoodNavigatorが取材

木材のリグノセルロースバイオマスをGMを使わない酵母に食べさせて酵母の塊をタンパク質源にする

既存の酵母なので新規食品としての認可は必要ないと考えている

SylPro

https://arbiom.com/alternative-protein-product/

 

-Euro Foie Gras(欧州フォアグラ連盟)

デマを止めよ:英国のフォアグラ輸入禁止は消費者の自由を脅かす

Stop misinformation: A UK ban on foie gras imports would threaten consumers’ freedom

Brussels, 19 May 2021

https://www.eurofoiegras.com/en/2021/05/19/stop-misinformation-a-uk-ban-on-foie-gras-imports-would-threaten-consumers-freedom/

英国政府の動物福祉法行動計画でフォアグラの輸入と取引を禁止する計画に、欧州フォアグラ連盟は深い懸念を抱いている。フォアグラはEUの動物の健康と福祉基準を満たしている。米国政府は感情的意見ではなく科学的事実と実際に基づいて決定すべきだ。

フォアグラ生産は残酷ではない、質の高い生活を保障している、等

(動物の(健康ではなく)福祉なんて感情以外の何物でもないだろうに。)

 

-2021食品&健康調査

2021 Food & Health Survey

MAY 19, 2021 By Food Insight

https://foodinsight.org/2021-food-health-survey/

International Food Information Council (IFIC)によるアメリカ人の調査16回目

Covid-19の影響について

・昨年の、自宅で料理することが増えたという回答から既に低下、Covid-19以前には戻っていないが戻りつつある

・食料品のオンラインショッピングは増加

・Covid-19で困っている地元のレストランを援助するためにチップを増やしたりする支援活動は、Covid-19で食料不足などの困難を経験した人のほうが多く行う

・ポストCovid-19で最も嬉しいのはマスクしないで買い物に行けること。

・友人と飲みに行ったりみんなで食事したりすることが増えると考えている

 

-TikTokの食品流行:雲パン、ダルゴナコーヒー&パンケーキシリアル(ミニパンケーキ)

TikTok food trends: Cloud bread, dalgona coffee & pancake cereal rise amid COVID-19

18 May 2021

https://www.foodingredientsfirst.com/news/tiktok-food-trends-cloud-bread-dalgona-coffee-pancake-cereal-rise-amid-covid-19.html

(色素使ってカラフルにしたものが多いような)

 

-予防接種が済んでいない台湾のCOVID-19急増がオーストラリアにとっての警告である理由

Why the COVID-19 surge in unvaccinated Taiwan should serve as a warning for Australia

https://www.sbs.com.au/news/why-the-covid-19-surge-in-unvaccinated-taiwan-should-serve-as-a-warning-for-australia

台湾のCOVID-19対策の成功がワクチン接種の緊急性を低下させた、とMAXIMILIAN DE COURTENが主張する

全ての人に予防接種をすることがベストのCOVID-19対策である

 

-メルボルンクラスターが9人に増加し新しい制限が発表され北部郊外の病院が消毒される

Melbourne cluster grows to nine as new restrictions announced, northern suburbs hospital deep cleaned

May 25, 2021

https://www.theage.com.au/national/victoria/more-coronavirus-exposure-sites-listed-as-part-of-melbourne-outbreak-20210525-p57utn.html

火曜日の午後にさらに陽性確認があり9人になった。Clifton Hillのマクドナルドとレストランに指定の時間いた人は検査を受けて14日間隔離しなければならない。

 

-5人の子どもの父親がワクチンを省略してCovidで死亡

Father of five dies of Covid after skipping vaccination

Danielle Zoellner Tue., May 25, 2021,

https://ca.news.yahoo.com/father-five-dies-covid-skipping-190246039.html

黒人家族の妻がワクチン躊躇を後悔していると、できるだけ早く受けるよう勧める記事

(こうやってメディアも後押ししていて今のところアメリカのワクチン接種は順調に見える)

 

-ワクチンがウイルスを撃退しつつあり、COVID検査の価値は縮小

COVID testing’s value shrinks as vaccines beat back virus

Mon., May 24, 2021

https://ca.finance.yahoo.com/news/covid-testing-value-shrinks-vaccines-121631781.html

連邦政府のマスクについての新しいゆるい助言は、もう一つの政府ガイダンスの大きな変更で影が薄くなった:予防接種を完了したアメリカ人はコロナウイスル検査を受けなくていい。先週CDCが、ほとんどのワクチン完了者は、感染者に暴露されたとしても症状がないなら検査を受けなくていいと言った。これは検査が主な武器だったこの1年近くの流行のフェイズが変わったことを示す。今やワクチンが対応の中心で、入院や死亡が劇的に減った。