*[NHS] 若者はアルコールに背を向けつつある
Young people turning their backs on alcohol
Wednesday October 10 2018
https://www.nhs.uk/news/lifestyle-and-exercise/young-people-turning-their-backs-alcohol/
「アルコール嫌いは若者の間で『主流』になり、3分の1は今や禁酒家である」とThe Independentは報道する。
英国の10,000人近くの若者を対象とした研究において、アルコール飲料を全く飲まないという16歳から24歳の比率は、2005年の18%から2015年の29%に上昇した。研究では実際アルコール飲料を飲む若者は最近では飲酒量も減り、深酒する人の比率も低下したということがわかった。
研究者は飲酒する若者の数の下落はアルコール飲料に対する意識の変化を示すと述べた。
研究者は、これはアルコールの健康被害に対する認識の高まりのため、と同時に若者の余暇の過ごし方の変化のためだろうと述べる。
研究者は、有職者、学生教育を受けている者、一般的に健康的なライフスタイルの人、すべての所得層を含め、若者の多くのグループにおいて飲酒が減少していることを観察した。
しかし、喫煙者、いくつかの民族集団及び精神的に健康でない人の間では、飲酒の減少はなかった。これは特定のグループに、さらなる支援の手を差し伸べる必要を示しているかもしれない。
現在の英国ガイドラインは、男性女性とも1週間に14ユニット未満の飲酒を助言している;平均的なアルコールの強さのビールの6パイントあるいは弱めのアルコールのワインの小グラス10杯分に相当する。
アルコールユニットの計算に関しては以下を参考にすることができる。(https://www.nhs.uk/live-well/alcohol-support/calculating-alcohol-units/)
*[PHE]Grenfell塔火災後の公衆衛生助言
Public health advice following the Grenfell Tower fire
15 October 2018
https://www.gov.uk/government/news/public-health-advice-following-the-grenfell-tower-fire
周辺の土地から毒素が検出されたという報道を受けてのPHEの反応
PHEのロンドン地方部長Yvonne Doyle博士は以下のように述べた:
Grenfell塔の悲劇以降、我々は地元保健関係者や地域住民と密接に協力し、最良の公衆衛生上の根拠と助言を得られるよう努力してきた。PHEはStec教授にデータと根拠を要請し注意深く検討して必要であれば適切に対応する。地域内の土地の汚染を評価する法的責任は地元当局にある。長期間土壌に暴露される必要があるため一般的に健康リスクは低く、我々は汚染についてはKensingtonとChelsea議会に助言してきた。
以下のニュースを受けたもの
Grenfellの土壌から「恐るべき濃度の」毒素が見つかった、研究が発見
Grenfell Tower fire
'Huge concentrations' of toxins found in Grenfell soil, study finds
Fri 12 Oct 2018
https://www.theguardian.com/uk-news/2018/oct/12/toxins-found-in-grenfell-tower-soil-study-finds
Anna Stec教授の予備的研究結果によると火事の生存者や周辺に住んだり働いたりしている何千人もの人たちの健康に長期影響があるかもしれない。Stec教授は塔の周辺のダストや土壌や燃え残りから発がん物質を「恐るべき濃度」検出したという。他にシアン化水素も検出された。彼女はPHEに住人や消防士などの血液や唾液を採取してDNAの傷害を監視すべきだと主張したがPHEはStec教授のデータが発表されるまでそのようなことはしないと決めた。
Stec教授は多環芳香族炭化水素濃度を調べた。彼女の説明によると例えば黒い煤はアスベストを含む可能性が高い。
(火事の燃えかすにはPAHはそれなりにあるだろう、「まっくろくろすけ」なんかPAHの塊だろう、でもそれ毎日食べたり吸ったりしないだろう、汚れたら洗うだろう)
*[ASA]カイロプラクティスの宣伝文句に根拠を
Backing up your claims for Chiropractic
CAP News 12 Oct 2018
https://www.asa.org.uk/news/backing-up-your-claims-for-chiropractic.html
広告については根拠が必要だが、カイロプラクティスの宣伝には少々規則を守るための調整が必要である。
昨年ASAがカイロプラクティック評議会と協力してガイダンスを発表している
赤ちゃん、子ども、妊娠女性の治療に関する宣伝は許容できない
*[FSSAI]ニュースコーナーから
伝統飲料業界は合成シロップとsharbat(甘い飲料)の基準にショック
Traditional beverage industry in shock with synthetic syrup, sharbat stds
FSSAIが提案している新しい基準では何も作れなくなると業界が反対している。
比重とpHがパラメーターに加えられたため
*[論文]論文
-ミズーリ大学の研究者らが作ったウイルス耐性豚は世界の動物の健康を大幅に改善する
Researchers at MU produce virus-resistant pigs, could vastly improve global animal health
15-Oct-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-10/uom-ram101518.php
子豚の死亡率ほぼ100%の伝染性胃腸炎ウイルスTGEVの受容体と考えられるANPEP酵素の遺伝子を編集してこの酵素を作らない豚を作ったところ、TGEVに感染しなくなった。酵素を欠く豚は健康的で特に発育に変化は見られない
Transgenic Researchに発表。
-もし合法化後に大麻使用が増えたら、政府は法を変えなければならない
If cannabis use increases after legalization, government must alter the act
15-Oct-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-10/cmaj-icu100918.php
CMAJのエディトリアル。10月17日から娯楽用大麻が合法化される。
-学校でHPV予防接種を導入した後、十代の少女はリスクの高い性行動をしない
Teenaged girls did not engage in riskier sexual behavior after HPV vaccination introduced in school
15-Oct-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-10/cmaj-tgd101018.php
CMAJ。公的資金による学校でのHPV予防接種がブリティッシュコロンビアで導入されたが、当初恐れられていたこととは逆に少女達の性行動は変化無しあるいはより安全になった。
-子どもを叩くことを国が禁止することは若者の暴力の少なさと関連
National bans on slapping children linked to less youth violence
15-Oct-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-10/b-nbo101118.php
BMJ Open。子どもが悪いことをしたときに親が叩くことを禁止することと若者の暴力が減ることに関連があることを国際研究が明らかにした。
-調査はインフルエンザ予防接種への疑いが広がっていることを示す
Survey shows widespread skepticism of flu shot
15-Oct-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-10/m-ssw101218.php
半分以上の親が、ワクチンから子どもがインフルエンザになると信じている
2017-18年のシーズンはインフルエンザで180人の子どもが死亡し、過去最悪レベルだった。しかし医学コミュニティの常識とは違って、多くの親がインフルエンザワクチンの安全性と有効性を疑っている。18才以下の子どもをもつ親の半分以上がインフルエンザワクチンでインフルエンザに罹る可能性があると信じていて1/3は予防接種には効果がないと信じている。ワクチン接種後インフルエンザ予防に効果的な抗体を作るまでに2週間程度かかることを知らず、この期間にインフルエンザに感染するとワクチンのせいだと考える。
さらに30%がインフルエンザワクチンは陰謀であると、28%は自閉症の原因であると信じている
-目で食べる:仮想現実は味を変える
Eating with your eyes: Virtual reality can alter taste
15-Oct-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-10/cu-ewy101518.php
ヒトは食べものの味や香りを味わうだけではなく環境に影響される。コーネル大学の食品科学者がVRを使って食品の認識変化を示す研究をJournal of Food Scienceに発表した。VR装置をつけた約50人の参加者に全く同じブルーチーズ3つを食べてもらった。360度動画で標準感覚試験ボックス、公園のベンチ、コーネルの牛小屋、を見せた。参加者にはブルーチーズが全て同じだと知らせていない。牛小屋で食べたものが最も刺激性が強いと報告した。塩味については全て同等に評価された
(食品添加物の色素を何の意味もないと主張する人たちがいるけど全然違うよ。見た目も大事。)
*その他
-先天障害を減らすために英国の小麦粉に葉酸を添加することについての専門家の反応
SMC UK
expert reaction to folic acid being added to UK flour in effort to reduce birth defects
October 15, 2018
Queen Mary University of London予防医学Wolfson研究所環境予防医学教授Nicholas Wald教授
私はGuardianが英国で先天障害予防のために小麦粉に葉酸強化が行われるだろうと報道したのを聞いて嬉しい。もしこれが公式に確認されれば、英国は予防医学のための重要な前進となる。議論は添加する量についてで、二分脊椎や無脳症を半分までに予防するのに十分な量であるべきだろう。小麦粉の葉酸強化はセーフティネットであり、女性が1日5mgの葉酸サプリメントを摂らなくていいという意味ではない、それで保護が完全レベルになる。
-米国で「最も有毒な毛虫」に刺されてテキサスの少女が入院、母親が言う
Texas Girl Hospitalized After Being Stung by 'Most Poisonous Caterpillar' in U.S., Mom Says
October 14, 2018 -
aspと呼ばれる毛虫に刺されて5才の女の子が入院
(写真)
-医者はハンターの死因がリスの脳ではないかと疑う
Doctors Suspect Squirrel Brains in Hunter's Death
By Evann Gastaldo, Newser Staff PostedOct 15, 2018
http://www.newser.com/story/265958/doctors-suspect-squirrel-brains-in-hunters-death.html
リスの脳を食べたことによる変異型Creutzfeldt-Jakob病の疑い
IDWeekでRochester Regional Health のDr. Tara Chenが発表した2015年の61才男性の症例。男性がリスを脳ごと食べていたのか、肉に脳の一部が混ざったのかは不明。
-多くのダイエタリーサプリメントが未承認、危険な成分を含む、研究が発見
Many dietary supplements contain unapproved, dangerous ingredients, study finds
October 15, 2018,
比較的多く報道されている
-ハーバードが有名心臓学者の何十もの研究の取り下げを要請
Harvard Calls for Retraction of Dozens of Studies by Noted Cardiologist
Oct. 15, 2018
https://www.nytimes.com/2018/10/15/health/piero-anversa-fraud-retractions.html
Piero Anversa博士の31ほどの研究は捏造あるいは虚偽データを含むと結論。Anversa博士は心臓の傷害を幹細胞で治療するという考えを広めた
彼の知見は他の実験室では再現できなかったにも関わらず、彼の仕事をもとに複数のベンチャー企業ができ、臨床試験が行われた。
これだけの論文が取り下げられるのは前代未聞で、これはこの研究室のほぼ全ての仕事で、つまりこの研究分野のほとんど全てが疑問だということである
ハーバードがAnversa博士の研究をレビューし始めたのは2013年1月のことで、2017年4月には研究資金を得るために虚偽のデータを提出したという批判にこたえて政府に1000万ドルを支払うことに合意している。何故こんなに時間がかかったのかについては大学当局は答えない。Anversa博士が有名になったのは心筋が再生するという2001年の派手な論文による。
一部の科学者はどうして問題のある一連の研究がこれだけ長く続けられたのか、という。多分専門家は立場を明確にするのに臆病だっただけではないか。