2024-02-07

[EU]査察報告

ガイアナ―EU輸出用水産物の生産を管理する適切な管理システムの評価

Guyana 2023-7844―Evaluate the control systems in place governing the production of fishery products intended for export to the European Union

01-02-2024

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit-report/details/4707

ガイアナのEU輸出用水産物のEU要件の準拠を確認し、能力を検証するために実施された机上評価の結果。ガイアナには、EUへの水産物輸出用の公的証明書に規定された健康衛生証明書を支持する管理システムを実施できる法的枠組み、十分な人的資源、法的権限がある。にもかかわらず、公的管理や水産製品に関する知識のギャップや、水産物の公的管理に関するEU要件を完全に網羅しておらず、システムの有効性や信頼性に影響を与える欠点が確認された。また、微生物学的分析以外の関連するパラメーターに対する研究所の適正能力がない。

 

[EFSA]意見等

-食品添加物としてのキラヤ抽出物(E 999)の再評価のフォローアップと提案された使用拡大の安全性

Follow‐up of the re‐evaluation of quillaia extract (E 999) as a food additive and safety of the proposed extension of uses

6 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8563

(科学的意見)

キラヤ抽出物(E 999)は、EFSAの食品添加物及び香料に関するパネル(FAF)により2019年に再評価された。EFSAはE 999の許容一日摂取量(ADI) 3 mg サポニン/kg体重/日を導出した。欧州委員会がデータのギャップを埋めるためにデータ提出を要請したことを受けて、E 999のEU規格の改定を支持するために、本フォローアップの意見では関与する事業者(IBOs)が提出したデータを評価する。さらに、この意見では、乳幼児用フードサプリメントや、植物の栄養素の担体としての使用としてを除き、固体・液体状で供給されるフードサプリメントのE 999の使用拡大案の評価を扱う。パネルは、使用拡大案が認可された場合、子供、青年、高齢者の平均の範囲の最大値で、全ての集団では95パーセンタイルでADIを超過する可能性があると結論した。新鮮な果物と野菜の艶出し剤の担体として使用されるE 999の使用拡大案を受け取った。申請者から、サポニン含有量ベースでE 999の使用量案についての情報が提出されていないため、パネルは、この使用拡大の安全性を評価できなかった。

 

-提出された技術的データを考慮し新規食品としてのイソマルトオリゴ糖の使用拡大

Extension of use of isomalto‐oligosaccharide as a novel food pursuant to Regulation (EU) 2015/2283

5 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8543

(科学的意見)

欧州委員会からの要請を受けて、EFSAの栄養・新規食品及び食物アレルゲンに関するパネル(NDA)は、規則(EU) 2015/2283に従って、新規食品(NF)としてイソマルトオリゴ糖(IMO)の使用拡大に関する意見を出すよう求められた。このNFは、重合度3–9のグルコースオリゴマーと、様々な量の単糖類及び二糖類からなる。このNFはシロップと粉末形状で提供される。申請者は、いくつかの食品の成分としてこのNFの現在の用途を拡大し、10歳以上の一般人用のフードサプリメントにこのNFを使用することを意図している。このNFの製造工程、組成及び規格に関して提供された情報は十分で、安全上の懸念を生じない。申請者は科学的文献データと併せて、このNFで最大120 g/日の用量で成人のボランティアにおける耐容試験を実施した。パネルは、この試験は、このNFが120 g/日の用量で耐容性があることを再保証するものだと結論した。現在認可されている用途および新たに提案されている用途に従った成分としてのNFの使用から生じる保守的な摂取量の推定では、青年における最高摂取量は95パーセンタイルで112g/日となり、食品サプリメントとしての使用を含めると青少年では142g/日に達する。パネルは、この量は忍容性が実証されている120 g/日の用量よりも多いと指摘した。だが、このNFの供給源、組成のキャラクタリゼーション、生産工程及び性質、並びにこのNFの入手可能な栄養学的・毒性学的データを考慮して、パネルは、このNFは提案された使用条件下で安全上の懸念はないと判断した。

 

[CFIA]特定の食品に含まれる食品着色料-2016年4月1日から2017年3月31日

Food Colours in Selected Foods – April 1, 2016 to March 31, 2017

2024-01-30

https://inspection.canada.ca/food-safety-for-industry/food-chemistry-and-microbiology/food-safety-testing-reports-and-journal-articles/food-colours-in-selected-foods/eng/1705503978362/1705503979097

このターゲット調査では、カナダ市場の国産及び輸入製品中の食品着色料の含有量に関するベースラインサーベイランスデータを作成した。合計748件のサンプルを収集し、最大43種類の様々な食品着色料を検査した。食品着色料は検査したサンプルの295 (39%)に検出された。過去の調査年と比較すると、結果は同程度等の遵守率(98.7%)を示している。

これらのサンプルのほとんど(83%)に1~3種類の着色料が含まれていた。検査したチーズ製品に食品着色料は検出されなかった。フレーバーミルクは1種類以上の食品着色料を含むサンプルの割合が76%と最も多く、次いでベーカリー製品(68%)、菓子類(59%)、ジャムとトッピング(27%)、冷凍デザート(19%)だった。食品着色料レベルの平均が最も高かったのはベーカリー製品だった。全体で10サンプルがカナダの食品規則に違反していた。これらのサンプルの1つに使用の最大基準量(ML)を超える食品着色料が検出され、8サンプルはラベル上に食品着色料の表示がなかった。許容できない食品着色料が含まれていたのは1サンプルのみだった。

調査で最も多く検出された食品着色料は、アルラレッド、タートラジン、ブリリアントブルーFCF及びサンセットイエローFCFだった。これらは陽性結果の88%を占めた。それらは全ての調査年で最もよく検出された着色料だった。

今回の調査で観察された食品着色料のレベルは、カナダ保健省化学物質安全局が評価し、検査したサンプルに許容できないヒトの健康上の懸念をもたらすものはないと判断した。カナダ保健省が取ったフォローアップ活動の範囲は、汚染のレベルや結果として生じる健康上の懸念に基づいていた。

 

[HSA]HSA警告:「骨節靈(Gu Jie Ling)」に強力な薬効成分が含まれていることが判明する;ある消費者が深刻な有害影響を経験した

HSA Alert: “骨節靈 (Gu Jie Ling)” Found to Contain Potent Medicinal Ingredients; One Consumer Experienced Serious Adverse Effects

1 Feb 2024

https://www.hsa.gov.sg/announcements/press-release/alert-gu-jie-ling

シンガポール保健科学庁(HSA)は国民に対し、「骨節靈(Gu Jie Ling)」を購入又は摂取しないよう警告している。HSAがこの製品を分析したところ、強力なステロイドであるデキサメタゾンが含まれており、消費者がクッシング症候群(満月様顔貌と他のいくつかの合併症を特徴とする重篤なステロイド誘発性疾患)を発症する原因となったことが判明した。この製品に、抗ヒスタミン薬であるセチリジンが含まれているかどうかも検査した。

60代の女性が、他の病状で入院した後、クッシング様症状(丸くて腫れた顔)と低血圧を患っていることがわかった。更なる検査により、血中コルチゾール濃度が低く、入院1カ月前に体重増加があったことが判明し、クッシング症候群と診断された。女性は足の痛みを和らげるために数カ月間「骨節靈(Gu Jie Ling)」を服用した。この製品は、マレーシアのジョホールバルーにある「伝統的医薬品店」から購入した夫の友人から勧められた。

「骨節靈(Gu Jie Ling)」は、様々なハーブ成分を含む「伝統的医薬品」と表示されていた。それは「完全に伝統的中国薬から作られ」、「副作用がなく」、腰痛、関節痛、筋肉痛の症状緩和に「安全に使用できる」と表示があった。これらの表示に反して、HSAの分析では、製品中に強力な薬効成分であるデキサメタゾン(ステロイド)とセチリジン(抗ヒスタミン剤)が検出された。この製品にはマレーシアの製品登録番号もラベル貼付されており、製品がマレーシアの保健当局に登録されているという印象を与えていた。しかし、マレーシア保健当局のウェブサイトでHSAが確認したところ、記載された登録番号は有効ではなく、違法製品である可能性が示唆された。HSAはマレーシアのカウンターパートにこの製品について警告した。

デキサメタゾンは通常、炎症状態に処方される強力なステロイドであり、厳格な医師の監督下でのみ使用する必要がある。監督なしでステロイドを長期間使用すると、血糖値の上昇(糖尿病を引き起こす可能性がある)、高血圧、白内障、筋肉や骨の障害、感染症やクッシング症候群のリスク増加を引き起こす可能性がある。適切な医師の監督なしにステロイドを突然中止すると、疲労、精神錯乱、血圧低下などの重篤な離脱症状を引き起こす可能性がある。セチリジンはアレルギー反応を軽減するために使用される抗ヒスタミン薬であり、医師の監督の下で使用する必要がある。セチリジンの使用による有害影響には、眠気、疲労、頭痛、口渇などがある。

 

[codex]プレスリリース

-第7回スパイス・料理用ハーブ個別食品部会(CCSCH7):“準備、透明性、協力、そして包括性”- M. R. Sudharshan博士、CCSCHに向けてギアアップ

CCSCH7 / “Preparation, transparency, collaboration and inclusiveness” - Dr M. R. Sudharshan gears up for CCSCH

18/01/2024

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1675773/

第7回スパイス・料理用ハーブ個別食品部会(CCSCH7)は、2024年1月29日から2月2日まで、インドのケララ州コチで開催され、コーデックスSubsidiary Bodies(下部組織)会合の2024年サイクルの幕開けとなる。CCSCH部会議長のM.R. Sudharshan氏に話を聞いた。彼は、CCSCH部会議長としてのこれまでの経験を語り、十分な準備、透明性、協調性、包括性が常に実を結ぶことを学んだと述べた。また、拡大するスパイス市場の将来に対し、サプライチェーンの各段階における汚染の防止、持続可能な生産の維持、スパイスのバリューチェーンにおけるトレーサビリティシステムの確保、卸売市場の近代化などの課題を挙げた。

CCSCH7では、スモールカルダモン、ターメリック、乾燥果実やベリー類由来のスパイスであるオールスパイス、ジュニパーベリー、スターアニス、バニラといった重要なスパイスの規格を検討している。また、規格策定作業を容易にするグループ規格のテンプレートを開発中である。新たな作業に関する提案には、マジョラムとコリアンダーという2つの個別規格に加え、スパイスグループの提案も含まれている。

 

-第7回スパイス・料理用ハーブ個別食品部会(CCSCH7)開催中/インドのスパイスと料理用ハーブについて専門家が会合

CCSCH7 underway / Experts meet to discuss spice and culinary herbs in India

29/01/2024

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1676276/

今回の部会では、乾燥スモールカルダモンやターメリックなど、多様なトピックに取り組むとともに、乾燥果実・ベリー類のスパイス(オールスパイス、ジュニパーベリー、スターアニス、バニラが対象)に焦点を当てた、スパイスのグループ規格の開発作業を継続している。グループ規格の開発は、より幅広いスパイスのために効率性を高め、作業を迅速化するために部会が開発したアプローチのひとつである。この規格に関する主な作業は前回の会合で終了したが、原産国のみを記載するのか、収穫国も記載するのかを明確にする必要がある。

 

-第7回スパイス・料理用ハーブ個別食品部会(CCSCH7):今年最初のコーデックス会合を終了し、3つの新規格を採択へ

CCSCH7 concludes first Codex meeting of the year and forwards three new standards for adoption

02/02/2024

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1676662/

インド政府が主催する第7回スパイス・料理用ハーブ個別食品部会(CCSCH7)がインドのケララ州コチにて開催され、3つの文書についてコーデックス総会(CAC)に最終採択を諮り、4種類のスパイス・料理用ハーブについて新たな作業を開始することで合意し、閉幕した。

CAC47に最終採択を諮ることに合意した文書:乾燥小粒カルダモンの規格案(ステップ8)、乾燥または脱水した果実及びベリー類の規格案パートA:オールスパイス、ジュニパーベリー、スターアニスの要求事項(ステップ8)、及びターメリックの規格案(ステップ5/8)

CAC47に新規作業の採択を諮ることに合意した作業案:スイートマジョラム(エジプト提案)、コリアンダー(インド提案)、大粒カルダモン(ブータン、ネパール提案)、シナモン(ブラジル提案)の規格についての作業

 

[FSA]2023年12月消費者調査(Consumer Insights Tracker)

Consumer Insights Tracker December 2023

24 January 2024

https://www.food.gov.uk/research/consumer-interests-aka-wider-consumer-interests/consumer-insights-tracker-december-2023

FSAは、毎月のオンライン追跡調査であるYouGov社提供の消費者調査(Consumer Insights Tracker)の結果を発表した。この調査には、食料の入手可能性、食料の手頃な価格、食料に関する消費者の懸念、食料サプライチェーン及び規制当局としてのFSAに対する信頼度などのトピックが含まれる。

<2023年12月の主な調査結果>

全体として、食料の手頃な価格、食料の入手可能性、FSAに対する信頼と信頼に関連する指標は先月と一致しており、安定している。食品価格は依然として消費者にとって最大の関心事であり、約10人中9人がこれを懸念していると回答。

超加工食品、食品の過剰加工は、食料の貧困や不平等と並んで2番目に高い懸念事項である。回答者の約3/4にとって依然として懸念事項である。年齢や教育レベルが上がるにつれて一貫して高まっている。

 

[FSA]研究プロジェクト

-食肉分野における規制相違の可能性に対する消費者の見解

Consumer views of potential regulatory divergence in the meat sector

22 January 2024

https://www.food.gov.uk/research/consumer-views-of-potential-regulatory-divergence-in-the-meat-sector-executive-summary

FSAはイプソスUKに依頼して一般消費者を対象とした定性調査を実施し、規制の相違の可能性に対する消費者の意見を把握するのに役立てた。本報告書は、イングランド、ウェールズ、北アイルランドの参加者76名を対象に、2022年7月19日から8月9日の間に14回のオンライン・フォーカス・グループに参加して実施された質的調査から得られた知見をまとめたものである。我々の方法論は、規制の相違に関するハイレベルな提案に対する一般市民の意見を、支持と懸念に焦点をあてて把握するようデザインされた。

 

-英国内の食品安全規則の相違の可能性に対する消費者の見解

Consumer Attitudes Towards Potential Divergence of Food Safety Regulations Within the UK

24 January 2024

https://www.food.gov.uk/research/potential-divergence-of-food-safety-regulations-within-the-uk-executive-summary

この報告書は、食肉分野における規制相違の可能性に対する調査結果が、食肉以外の他の食品分野、製品タイプ、規制活動にも適用できるかどうかを調査し、食品に関連する規制の相違に対する国民の見解を調査した定性的調査の結果をまとめている。

 

[Defra]PRiF年次報告書

Expert Committee on Pesticide Residues in Food (PRiF) annual report

22 January 2024

https://www.gov.uk/government/publications/expert-committee-on-pesticide-residues-in-food-prif-annual-report

PRiF年次報告書2022

PRiF Annual report for 2022

https://assets.publishing.service.gov.uk/media/65a8f8f2b2f3c6000de5d4f5/pesticide-residues-food-annual-report-2022.pdf

2022年、28種類の食品/飲料品の3,304検体を対象に、401種類の農薬について検査を実施した。その結果、全ての検体のうち41.83%は不検出、56.36%がMRL以下、1.82%がMRL超過だった。

残留物が検出された検体はすべて、リスク評価スクリーニングの仕組みによって、消費者へのリスクが確認された。2022年のPRiF四半期報告書では、HSEがより詳細な検討を希望した29件の短期リスク評価の結果を公表した。リスク評価を受けて、HSEがこれらの食品を食べることによるヒトへの健康への潜在的リスクについて懸念を抱いた場合、食品検体に関する情報が食品基準庁(FSA)に照会される。

2022年の活動

違反結果が出た後の措置:2022年を通して、私たちは政府に対し、適切なフォローアップ措置について助言してきた。残留農薬検査の結果、英国内での違法使用の可能性が示唆された場合は、HSEの執行部門が調査を実施した。英国外で生産された製品で不適合残留物が発生した場合、HSEは食品ブランド所有者に不適合結果を通知し、生産者に原因究明を求めた。

リンゴ/プロスルホカルブ:2022年中に、英国産リンゴでプロスルホカルブが残留していた検体を4つ確認した。HSEは、この有効成分を含む植物保護製品(PPP)を2つ確認し、いずれもリンゴへの小規模使用の認可が延長されていたが、生産中のリンゴの木には使用されないはずであった。調査の結果、残留農薬の最も有力な原因は、隣接する処理済みの耕作地からの蒸気ドリフトであった。揮発による残留の問題は、散布時期と散布時の気温にあると推察された。

ジャガイモ/イマザリル:イマザリルが残留していたジャガイモの検体に関して、専門家委員会は、イマザリルは種イモにのみ使用が許可されているため、消費用のジャガイモからは残留農薬が検出されないはずだとHSEに助言した。原因は二次汚染、あるいは大粒の種イモが誤って市場に出回り消費されたかのいずれかであった。ジャガイモは引き続きモニタリングプログラムに含まれ、今後も注意深く監視される。

生産者からのフィードバック

生産者へのフォローアップ活動

現在進行中の活動

塩素酸塩と乳児食:塩素酸塩の農薬としての使用は認められていない。そこで消毒剤の使用等による不可避な塩素酸塩の残留について、EUでは2020年6月20日に新たなMRLを設定していた。英国では、乳児用食品及び乳児用調製乳については別途特別な規則を策定しており、現行では予防的に全ての残留農薬にMRL 0.01 mg/kgを適用している。ただし、乳児用食品に使用する水等の塩素酸塩の管理ツールとして農薬MRLは不適切であることから、他機関と検討中である。

DDT

 

[RIVM]報告書

-水素の貯蔵と輸送に使われる高懸念物質にもっと注意が必要

More attention needed for the use of Substances of Very High Concern in the storage and transport of hydrogen

06-02-2024

https://www.rivm.nl/en/news/more-attention-needed-for-use-of-substances-of-very-high-concern-in-storage-and-transport-of

報告書

Liquid hydrogen carriers: an overview of technical aspects and SVHC properties

https://www.rivm.nl/publicaties/liquid-hydrogen-carriers-overview-of-technical-aspects-and-svhc-properties

 

-検診と早期発見に関する広範な展望研究

Broad foresight study into screening and early detection

01-02-2024

https://www.rivm.nl/publicaties/brede-toekomstverkenning-screening-en-vroege-opsporing

オランダ政府は病気の早期発見のためにいくつかの集団検診を提供しているが、これらの検診の将来は、高齢化や経済・技術の発展、社会の見方などに影響される。オランダ政府は将来に備えて可能性を理解したい。そのためRIVMがこの分野に影響する可能性のある大きな動きをまとめた。

例えば労働力不足によってがんの集団検診が困難になり検診をいつ誰が受けるのかについて検討する必要が出てくるかもしれない。技術の進歩は急速で、将来はもっとシンプルな検診が可能になるかもしれない。さらに個人データの取り扱いや政府の役割に疑問が呈されるだろう。

 

[FSANZ]食品基準ニュース

FOOD STANDARDS NEWS

February 2024 | Issue 224

https://mailchi.mp/foodstandards.gov.au/food-recall-system-update-1301492?e=21527ddb09

・FSANZの食品科学における女性

・明確で一貫した食物アレルゲン表示に向けて

・最近のリコール

 

[ASA]ASA裁定

ASA Ruling on BKUK Group Ltd t/a Burger King

07 February 2024

https://www.asa.org.uk/rulings/bkuk-group-ltd-a23-1210912-bkuk-group-ltd.html

健康推進団体Food Activeから、バーガーキングが送った製品の宣伝メールが16才以下に送られたことに苦情申し立て。子どもに高脂肪・塩・砂糖食品の宣伝をしてはならない。

バーガーキングはメール配信希望者が登録する時に年齢を選ぶことによって子どもに送らないように対策していたとするが、年齢は必須ではなくオプションとなっていた、15才の子どもに送られたなど確実に子どもを排除するための配慮が不足しているためASAは違反と判断した

 

[ASA]広告助言

ヘルスケア:栄養点滴療法

Healthcare: Intravenous Nutritional Therapy

06 Feb 2024

https://www.asa.org.uk/advice-online/healthcare-intravenous-nutritional-therapy.html

各種栄養素を直接血流に投与することを宣伝しているクリニックがある。

栄養サプリメントの健康と栄養に関する強調表示にはその使用を制限する規則があるが、栄養点滴療法にはあてはまらない。しかしASAとCAPは、個々の製品についてどんな主張でもしっかりした根拠があることを期待するだろう。

点滴は経口で摂取する場合より早く、より強力に効果があると消費者が期待する可能性が高く、従ってASAもそのような根拠を要求するだろう。経口摂取したサプリメントの影響を調べた研究は静注の根拠とはみなされないだろう。

(詳細略)

 

[GAO]出産前サプリメント いくつかの重要な栄養素が製品の表示と違う

Prenatal Supplements:

Amounts of Some Key Nutrients Differed from Product Labels

Published: Dec 12, 2023. Publicly Released: Jan 11, 2024

https://www.gao.gov/products/gao-24-106689

重要な事実

医薬品と違って、ダイエタリーサプリメントは、出産前用のものを含めて、安全性と有効性をFDAが販売前に評価していない。

このQ&A報告書は市販の出産前用サプリメントの表示がビタミンやミネラルの内容物を正確に反映しているかを評価した。検査の結果12製品中11製品で少なくとも一つの栄養素が表示と違っていた。

我々は議会に、FDAにダイエタリーサプリメントの監視権限強化を検討することを推奨する

 

その他

-欧州農家の抗議:EUは農薬使用を半減させる計画を破棄

Europe farmers protests: EU scraps plans to halve pesticide use

By Kathryn Armstrong  BBC

https://www.bbc.com/news/world-europe-68218907

欧州委員会の長であるUrsula von der LeyenがEU全域で農薬使用を半減させる提案を破棄すると発表

この動きは多くのEU諸国で農薬使用削減計画を含む規制に反対して抗議を行っている農家への譲歩である。

von der Leyen氏は農薬半減提案が「分断の象徴」になったという。この取り下げは公式に承認される必要がある。

農薬削減は、ここ数週間フランス、ベルギー、オランダを含む各国の農家が反対デモを行っている多数の苦情の中の一つだった。農家は使える農薬の削減は作物に悪影響がありEUの食料生産をリスクに晒すと主張していた。

「私たちの農家には耳を傾ける必要がある」とvon der Leyen氏は火曜日に欧州議会で述べた。

(以下略。最初から農家の意見を聞かないのはおかしい。さてこれでEUに倣ってというのが根拠のみどり戦略とやらはどうするのかな。)

 

-視点:作物バイオテクノロジー反対派は遺伝子工学への戦争に負けつつある、しかし科学のための戦いはまだ勝っていない

Viewpoint: Crop biotechnology opponents are losing their war against genetic engineering but the battle for science is not yet won

Steven Cerier | February 6, 2024

https://geneticliteracyproject.org/2024/02/06/viewpoint-crop-biotechnology-opponents-are-losing-their-war-against-genetic-engineering-but-the-battle-for-science-is-not-yet-won/

農業バイオテクノロジーへの反対派が、ヒトや動物の健康や環境に悪いというデマを拡散し、人々がそれに影響されていた。反遺伝子組換え派は人々を怖がらせようと遺伝子組換え食品をフランケンフードと呼び、強欲なアグリビジネスが金儲けのために人々と環境を害していると吹聴した。そうした長年の活動にも関わらず、今や活動家への逆風が吹いている。バイオテクノロジーによる革新の成果が農業と医療で目立つようになったからである。特に農業分野での最近の進歩は顕著である。NBTsの成果は自明である

おそらく最も重要な変化は欧州でおこっていることである。2023年3月に英国議会がゲノム編集を規制解除し、昨年7月に欧州委員会がゲノム編集作物の規則緩和計画の概要報告を発表した。今後数年でEUがどうするか議論されるだろう。

反遺伝子組換え活動家による遺伝子組換え作物禁止運動がどう負けたのか

・最初、彼らは「オオカミが来た」と叫び、空は落ちてこなかった

いろいろな壊滅的有害影響を警告したがどれも現実にならなかった

・次に彼らは技術について偽善者だった

医薬品の遺伝子組換えのほとんどを受け入れた

・三つ目に遺伝子組換えは多国籍農業ビジネスによるコントロール手段だから悪いと主張した

ゲノム編集技術そのものは比較的安価にできる

・四つ目に気候変動による病気や天候不順に直面してバイオテクノロジーを拒否することが危険であることが明確になった

・五つ目に廃棄やダメになるものを減らすのは遺伝子組換え作物

・六つ目に、農薬を減らして収量を上げることができるのは次世代作物のみ

・七つ目に、反遺伝子組換えの主張が科学的後退であると認識されるようになった

我々が現在食べている作物に「ナチュラル」なものは一つも無い。

多くの国がゲノム編集を規制解除する中でEUだけがしばらく規制を続けるだろう。それでも我々の食べる食品の多くはやがて何らかの遺伝子組換え技術を使ったものになるだろう。そうなった時、遺伝子組換え技術が壊滅的影響を与えるだろうという誇大宣伝された恐怖の時代が振り返られるだろう

(いろいろ略)

 

-シロシビンキノコの法の執行による押収が2017年から2022年の間に劇的に増加

Law enforcement seizures of psilocybin mushrooms rose dramatically between 2017-2022

6-FEB-2024

https://www.eurekalert.org/news-releases/1033133

Drug and Alcohol Dependenceに発表された国立薬物乱用研究所の資金提供した研究によると、マジックマッシュルームの押収は2017年に402件だったものが2022年に1396件に増加し、量も226kgから844kgに増えた。

 

-DeSantis州知事は培養肉をフロリダに入れない法案を歓迎

Gov. DeSantis favors bills to keep lab-grown meat out of Florida

By Dan Flynn on February 6, 2024

https://www.foodsafetynews.com/2024/02/gov-desantis-favors-bills-to-keep-lab-grown-meat-out-of-florida/

米大統領選の共和党候補指名争いから撤退してフロリダに帰ってきたDeSantis州知事は培養肉の培養と販売を禁止する二つの法案に好意的であることを表明した

 

-Natureコメント

「簡単な」減量はない:抗肥満薬の社会的コストを見逃さないで

No ‘easy’ weight loss: don’t overlook the social cost of anti-obesity drugs

06 February 2024

https://www.nature.com/articles/d41586-024-00329-9

減量には食事と運動がベストであるという考えは食欲抑制作用のあるブロックバクター医薬品を使用する人達に烙印を押す可能性がある。減量手術の教訓が役立つ。

新しいクラスの食欲抑制薬の使用が急増している。2023年には米国で約1.7%の人がセマグルチドを処方され、世界中で需要が急増している。

しかし減量は単なる医学的事象ではなく社会的事象でもある。人類学者として、我々は急激な減量は人々の社会生活と感情的幸福をネガティブにもポジティブにも変えることを知っている。

以前私たちは2013年から2016年の間に米国で減量手術を受けた35人を詳細に追跡した。また別に300人の手術患者を追跡した。減量手術は胃や腸を小さくして食品の摂取や吸収を制限する。私たちが観察した患者は手術後健康上の利益の他に自信がついたりしたが、同時に他人から食事と運動ではなく手術で減量したことへの批判などともつきあわなければならなかった。薬で減量した人にも同様のことがおこるだろう。

(以下略。具体的効果に比べるとわりとどうでもいいことを「問題」にしてどうしたいのかと思う。食事と運動で健康体重を維持するのが一番いいのは文化に依存するミームではなく単なる事実。そして肥満手術より遙かに多くの人が薬を使うので、当たり前のようになってそんなになんだかんだ言われないのでは?)

 

-北欧諸国の医学研究は出版されないため無駄になっている

Medical Research in Nordic countries going to waste by not being published

Sense about science

https://senseaboutscience.org/activities/nordic-trial-report/

本日7つの患者と医療団体が発表した報告書(リンクはあるが読めない)によると、北欧5カ国で患者83903人の参加した475の臨床試験の結果が報告されていない。このうちデンマークだけで192研究である。

全体では、北欧地域で2016-2019年に大学で実施された全ての臨床試験の1/5以上が無駄になった。個々の組織による差が大きく、オスロ大学と南デンマーク大学では91%以上が結果を公表しているのにノルウェーHaukeland大学病院は50%しか報告されない。

 

-魔法の治療法:オンライン陰謀論は根拠のない治療法の新時代を作り出している

Miracle cures: Online conspiracy theories are creating a new age of unproven medical treatments

BY DAVID KLEPPER  February 1, 2024

https://apnews.com/article/tesla-miracle-cure-biohealers-medbeds-covid-tiktok-1a790089931d601199c5a07331b7e42b

Tesla Wellness Hotel と MedBed Centerはインターネットとソーシャルメディアのおかげで広がる主流の科学や医療への不信を背景に事業を拡大している。彼らの主張は東洋の伝統医学とスピリチュアル用語と西洋科学のハイテクジャーゴンを混合させたもので、若返りや精神力強化やワクチンより良いCOVID-19治療法を宣伝する。健康を売っているように見えるが実際には金持ちや権力者しか知らない秘密があるという陰謀論を売っている。

APによる「アメリカの政治と社会における陰謀論の役割」シリーズの一部

他のタイトルは

・歴史:革命の前から、アメリカは陰謀論の国だった

・重大な危機:「誰もが何も信じられなくなったらなにがおこる?」

・陰謀論:何故我々は事実ではないことを信じたいのか

・暗黒の日々:一人の女性が、何百万もの人が魅了された陰謀論の罠からどうやって逃れたか

 

-Simone Goldとアメリカのフロントラインドクターズの懐疑的吟味

A Skeptical Look at Simone Gold and America’s Frontline Doctors

Stephen Barrett, M.D. Quackwatch

February 2, 2024

https://quackwatch.org/11ind/a-skeptical-look-at-simone-gold-and-americas-frontline-doctors/

世界で最も傲慢なCOVID-19デマ拡散団体の一つであるアメリカのフロントラインドクターズ(AFLDS)を総説したSimone Melissa Gold医師で法務博士について

右翼過激派。

 

-TaranakiのPeter Canaday医師がCovid-19デマを拡散し職務上の非行で非難される

Taranaki doctor Peter Canaday accused of peddling Covid-19 misinformation committed professional misconduct

By David Williams 30 Jan, 2024

https://www.nzherald.co.nz/nz/taranaki-doctor-peter-canaday-accused-of-peddling-covid-19-misinformation-committed-professional-misconduct/X4T5YHBKN5BMTFCGX4XCXODFXI/