2020-10-07

[FSS]FSSはUK Internal Market Bill(英国国内市場法案)に対する懸念を共有する

Food Standards Scotland shares concerns over UK Internal Market Bill

2 October 2020

https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/food-standards-scotland-shares-concerns-over-uk-internal-market-bill

8月の英国政府の国内市場白書への対応に続いて、FSSはスコットランド議会に食品に関連する消費者の利益に関連して、法案が悪影響の可能性があることを表明した。

 

(英国のEU離脱に関連して、英国が独自にできることが増えたので負担の多い規制を可能な限り排除して成長を促そうという意図が、食品安全分野での消費者保護は日々向上させるものであるという認識とはかみ合わないことが懸念されているようだ)

United Kingdom Internal Market Bill 2019-21

https://services.parliament.uk/bills/2019-21/unitedkingdominternalmarket.html

 

[ProMED]有害流出物 ロシア:(カムチャッカ)海の生物、ヒト

Toxic spill - Russia: (KQ) sealife, human

2020-10-06

https://promedmail.org/promed-post/?id=7839501

[1]Date: Sat 3 Oct 2020 Source: The Siberian Times [edited]

カムチャッカ湾の黒い火山の砂に死んだタコ、アザラシ、ウニ、ヒトデ、カニ、魚が散らばり、海の水がひどい匂いと黄色みを帯びたものに変わっている。地元のサーファーは三週間前から眼が痛い、頭痛がする、発熱、喉の痛みなどを訴えていた。今や近くにいるだけで有害になっている。地元自然資源省の検査でフェノールとオイル製品の濃度が2.5倍および3.6倍だった。10月3日にプーチン大統領が調査を命令した。これまでのところ最近のカムチャッカでの軍事演習とAvacha湾を通過した船からのフェノールやオイルの流出が検討されている

 

[ASA]ASA裁定

ASA Ruling on Skinny Revolution Ltd

https://www.asa.org.uk/rulings/skinny-revolution-ltd-a20-1064728-skinny-revolution-ltd.html

痩せる注射のインスタグラム投稿「たった2-4週間で6kg以上痩せる」「Saxenda注射」等について。処方でしか使えない医薬品Saxenda(GLP-1受容体作動薬)のソーシャルメディア投稿は指摘により削除された。その他無責任な宣伝等で基準違反

(これ

自宅で完結?手軽に痩せられる?痩身をうたうオンライン美容医療にご注意!-糖尿病治療薬を痩身目的で消費者に自己注射させるケースがみられます-

http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20200903_1.html

 

[Codex]FAOの食品安全戦略を進めるのに強力で反応が早いCodexは重要

A strong and responsive Codex important to advancing FAO Food Safety Strategy

06/10/2020

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1311711/

9月28-10月2日にバーチャル開催された第27回農業委員会の報告

 

[FDA]FDAは培養シーフード細胞で作った食品の表示について情報募集

FDA Seeks Input on Labeling of Food Made with Cultured Seafood Cells

October 6, 2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-seeks-input-labeling-food-made-cultured-seafood-cells

 

[FDA]要旨募集:2021全国食品安全教育学会

CALL FOR ABSTRACTS: 2021 National Food Safety Education Conference

October 6, 2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/call-abstracts-2021-national-food-safety-education-conference

 

[PHE]イングランドでのCOVID-19パンデミックによる物理的距離をとる対策の子どもの予防接種数への影響(2020年37週までのデータ

Impact of physical distancing measures due to COVID-19 pandemic in England on childhood vaccination counts (data to week 37, 2020)

Health Protection Report Volume 14 Number 17

Advanced Access report published 28 September 2020

https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/921566/hpr1720_chldhd-VC_wk37.pdf

2020年3月の物理的距離をとる対策の導入は2019年に比較してMMR1と6価ワクチンの接種を減らした。この減少は初期の「家にいるように」というメッセージが予防接種は通常通りであるというメッセージを圧倒したことに関連する可能性がある。さらに一部の地域では医師が距離を確保するために予防接種の予約をやり直したことが示唆されている。その後2019年同等程度まで回復したが全体の接種率がまだわずかに低い。

 

論文

-あなたの食事は環境を守るのに役立つか?

Can your diet help protect the environment?

6-OCT-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-10/uoia-cyd100120.php

Environmental Justiceに発表された新しい論文によると、アメリカ人が食品の生産と消費を減らすためにデザインされたEAT-Lancet Commission食事助言に従えば、最大38%環境破壊を減らせる

 

-スプラット(小さい魚)、軟体動物、藻類:将来の食事はどんなもの

Sprat, mollusks and algae: What a diet of the future might look like

6-OCT-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-10/uoc-sma100620.php

食品生産が最大の気候犯罪者のひとつであると見なされる時、栄養があって同時に地球への負担が少ない新しい食品を探す必要がある。多くの人が菜食に向かっているが、完全に肉をやめるのは難しい。新しいメタ研究でコペンハーゲン大学食品科学部の研究者らが将来の食品を求めて海を探った。

(何故か塩麹が出てくる)

 

-何故塩を加えると果物やキャンディが甘くなるのか

Scienceニュース

Why adding salt makes fruit—and candy—sweeter

By Ian Randall Oct. 6, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/10/why-adding-salt-makes-fruit-and-candy-sweeter

食品の味を感じる能力は舌の味蕾にあり、甘味はT1Rと呼ばれる受容体ファミリーにより検出される。かつて科学者は T1Rファミリーの機能を失わせれば甘味刺激に反応しなくなると考えたが2003年にT1R遺伝子をノックアウトしたマウスがそれでもグルコースを好むことが示された。この知見は甘味を検出する他の方法があることを示唆する。

その理由を求めて、東京歯科大学短期大学のKeiko Yasumatsuらはナトリウム-グルコース共輸送体(SGLT1)を調べた。SGLT1は腎臓や腸でナトリウムを使って細胞にブドウ糖を運ぶ。不思議なことにこのタンパク質は甘味に反応する味細胞にも存在する。

研究者らが無意識のT1Rマウスの舌にブドウ糖と塩の溶液を塗ると味細胞に結合した神経細胞が反応した。塩が効果的なようだった、ブドウ糖のみを与えた場合に比べて神経発火が急速だった。意識のあるマウスも砂糖と塩の溶液を好む。ただしこれはブドウ糖でのみ反応し、サッカリンのような甘味料は反応しない。さらにSGLT1阻害作用のある化合物がグルコース応答を阻止するようだった。SGLT1はグルコース感知の隠された手段であろう。Acta Physiologica

 

その他

-Scienceニュース

「それはあまりにも奇妙だった」スウェーデンの緩いパンデミック方針への批判者が厳しいバックラッシュに直面

‘It’s been so, so surreal.’ Critics of Sweden’s lax pandemic policies face fierce backlash

By Gretchen Vogel Oct. 6, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/10/it-s-been-so-so-surreal-critics-sweden-s-lax-pandemic-policies-face-fierce-backlash

4月5日にスウェーデンの主任疫学者Anders TegnellはECDCに新しい助言案に懸念を表明するメールを送った。一般の人々のフェイスマスク使用助言に関して、無症状の人がどんくらい感染拡大に寄与しているか不明であること、マスクをすすめることは空気感染を意味し人々へのコミュニケーションと信頼の妨げになるだろうと書いた。4月8日にECDCはフェイスマスクの使用を勧めた。Tegnellは今でも同意していない。「根拠は弱い。マスクが特効薬だと信じるのは危険だ」

スウェーデンのアプローチは他の多くの国と違う。それは他国からの羨望と警戒の両方を生んだ。

しかしスウェーデン国内の科学および医学コミュニティはこの戦略について激しい議論がありしばしば沸騰した。“the 22”と呼ばれる科学者集団は公衆衛生当局を激しく非難した.その後科学者50人と150人の支持者に人数が増え、今はVetenskapsforum COVID-19 (Science Forum COVID-19)と自称している。しかしこのグループの批判は歓迎されなかった。それどころか批判された。Vetenskapsforumの一人、カロリンスカ研究所の臨床疫学者Nele Brusselaersは「それはあまりにも奇妙だった」という。「国際的な研究者が言うことと同じことを言っているのに批判された。まるで別の宇宙にいるようだった」

(以下長い記事)

欧州の他の地域で再び感染が増えた時、スウェーデンは安定したままだった。しかしここ数週間で同様に増加し始めた。免疫による差があるかどうかはまだわからない

スウェーデンの方針が他国と同様になりつつあり、スウェーデンの実験は終わりそうだ。しかしこの間の論争が永続する傷跡を残した懸念がある。Vetenskapsforumのメンバーの少なくとも3人が(同僚や上司からトラブルメーカー、社会にとって危険と叱られて出身地のベルギーに戻った)Brusselaersに続きスウェーデンを去ろうと考えている。

 

-SMC UK

ロックダウンに反対し的を絞った保護を求める公開文書、バリントン宣言への専門家の反応

expert reaction to Barrington Declaration, an open letter arguing against lockdown policies and for ‘Focused Protection’

OCTOBER 6, 2020

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-barrington-declaration-an-open-letter-arguing-against-lockdown-policies-and-for-focused-protection/

Leicester大学呼吸科学名誉准教授Julian Tang博士

彼らの動画を見て宣言を読み、私は彼らの懸念と目的が理解できるが「的を絞った保護」をどうやるのかはそれほどはっきりしなかった

実際のところ、「的を絞った保護」戦略は毎年インフルエンザの季節に行われている。ただCOVID-19の場合、抗インフルエンザ薬やワクチンのような対抗するツールがないのでどうやって脆弱集団を守るのかわからない

Francis Crick研究所感染症ラボ細胞生物学グループリーダーRupert Beale,博士

この宣言は弱いヒトを守ることを優先し残りの人たちで集団免疫ができることを示唆する。それは希望的観測である。弱いヒトを完全に同定できないし完全に分離もできない。ワクチン無しで集団免疫が達成できて脆弱なヒトを守り続けることができるとは思わない。科学が個人として各種の介入に合意できないことは理解できるがその提案が可能かどうかは考えなければならない。従ってこの宣言は役に立たない

Southampton大学グローバルヘルス上級研究フェローMichael Head博士

この宣言は、政府や科学者がワクチンができるまで強烈なロックダウンを続けたいという間違った前提に基づいている。ロックダウンが使われたのは感染が多いときだけで今は知識も増え多くの国や地域は完全な抑制より「軽い」介入をしている。この宣言の背景にあるのは集団免疫である。脆弱でない集団は直ちに日常生活に戻るべきだという。それは良くない考えである

(以下たくさんの人の意見略。概ね否定的。ただ提言への賛同者も相当いて、著名な科学者も多い。こういうのを見ると日本に著名な公衆衛生の学者がたくさんはいなかったことがむしろラッキーだったのではと思ってしまう)

 

The Great Barrington Declaration

https://gbdeclaration.org/

 

-SMC NZ

気候変動がkūmara作物(サツマイモ)を脅かす-専門家の反応

Climate change threatens kūmara crops – Expert Reaction

06 October 2020

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2020/10/06/climate-change-threatens-kumara-crops-expert-reaction/

ペルーとフランスの研究者らが約2000のサツマイモ品種を調べ、熱に耐性なのはたった6.7%だと発見した。2070年までに予想される気温上昇に適応するために交配にはこれらの品種を使うべきと言う

 

-オランダ政府

フェイスマスクを着けることを強く助言

Wearing of face masks strongly advised

02-10-2020

https://www.government.nl/topics/coronavirus-covid-19/news/2020/10/02/wearing-of-face-masks-strongly-advised

9月30日の議会での議論を経て、屋内でのフェイスマスクの着用について明確な国の助言を発表することが広く支持された。

今から、13才以上の全ての人は以下のような屋内公共スペースでは非医療用のフェイスマスクをするよう助言する

・店舗、博物館、タウンホール、駅、空港、屋根のある駐車場やガソリンスタンド

・レストラン、バー、カフェ、劇場、コンサートホール

・接触を伴う業務が行われているところ(客と従業員両方)

マスクは義務ではないが強く勧める。医療用ではないものを着けるべき。医療用マスクは医療従事者に。低所得者向けにどう供給するかは地方自治体と相談する。

人々の席が決まっていない、あるいは歩き回っている屋内ではマスクを常に着ける。劇場やレストランのように席が決まっている場合には座っている間はフェイスマスクをはずせる。席を離れるときはマスクをする。

アムステルダムスキポール空港の決まったエリアではマスクは義務である。公共輸送機関でも義務でそれに変更はない。

(オランダ、感染者増えてきて対策強化しているがようやくマスクを広範に採用。オランダでは対策は基本お願いベース)

 

-Natureニュース特集

フェイスマスク:データは何を言っているか

Face masks: what the data say

06 OCTOBER 2020  Lynne Peeples

https://www.nature.com/articles/d41586-020-02801-8

フェイスカバーが命を救うことを科学は支持するが、議論は続く。どのくらい根拠があれば十分なのか?

(マスクがとうとうNatureの特集に。)

 

-COVID-19インフォデミックの情報源とテーマの定量

Cornell Alliance for Science

Quantifying sources and themes in the COVID-19 ‘infodemic’

Sarah Evanega et al.,

https://allianceforscience.cornell.edu/wp-content/uploads/2020/09/Evanega-et-al-Coronavirus-misinformationFINAL.pdf

WHOは並行するデマの「インフォデミック」がCOVID-19パンデミックとの戦いの努力を毀損しているという。この研究は2020年1月1日から2020年5月26日までのパンデミック初期の伝統およびオンラインメディアに現れた最も目立つデマのトピックスを同定した。世界中の英語メディアの3800万の記事サンプルを使った最も包括的なCOVIDデマ解析である。

全ての「デマ会話」の異なるデマトピックの文脈でメディアがトランプ大統領に言及しているものが37%になり、他のどんなトピックより多い。つまりCOVID-19デマのインフォデミックの最大のドライバーはDonald Trumpである可能性が高い、と結論した。

一方デマに言及しているもののうちファクトチェックの性質のものはわずか16%で、相当な量のデマが検証されず消費者に届いている。

トピックスとして最も多かったのは魔法の治療法「Miracle Cures」出ダントツ。

以下新世界秩序/ディープステート(陰謀論)、民主党のでっちあげ、武漢実験室/生物兵器、ビル・ゲイツ、5G、反ユダヤ、人口調節、Dr. Anthony Fauci、プランデミック(動画のタイトル)、コウモリのスープ

 

-7人のもとFDA長官からの意見:トランプ政権はFDAの信用を毀損している

7 former FDA commissioners: The Trump administration is undermining the credibility of the FDA

Opinion by 7 former FDA commissioners  September 30, 2020

https://www.washingtonpost.com/opinions/2020/09/29/former-fda-commissioners-coronavirus-vaccine-trump/

Robert Califf, Scott Gottlieb, Margaret Hamburg, Jane Henney, David Kessler, Mark McClellan そして Andy von Eschenbachがやがて行われるであろうコロナウイルスワクチンの認可に懸念を表明。ヒドロキシクロロキンや回復者血清の場合と同様に、政治圧力により十分な評価が行われないまま認可される可能性がある。そしてそれは人々のFDAへの信頼を損なうだろう

 

-アーカンソー司法長官

Arkansas Attorney General

RUTLEDGEがフェーエットビル健康センターをCOVID-19免疫強化詐欺で訴える

RUTLEDGE SUES FAYETTEVILLE HEALTH CENTER OVER COVID-19 IMMUNITY BOOST SCAMS

SEPTEMBER 30, 2020

https://arkansasag.gov/media-center/news-releases/rutledge-sues-fayetteville-health-center-over-covid-19-immunity-boost-scams/

医療センターはラテン人コミュニティを標的にして詐欺的に高価な治療を宣伝販売した

アーカンソー再生医療センター(ARMC)とその医務主任Sarah Knife医師とカイロプラクターSerge FrancoisはCOVID-19対策として最大3000ドルの高価な幹細胞およびオゾン療法を詐欺的に宣伝した。

ヒスパニックのラジオ局を使いラジオ局のDJを雇って効果のない高価な治療を宣伝