[EFSA]意見
ナタネ/キャノーラ種子及びマスタード種子のフルピラジフロンとDFAの既存MRLsの改訂
Modification of the existing maximum residue levels for flupyradifurone and DFA in rapeseeds/canola seeds and mustard seeds
EFSA Journal 2020;18(11):6298 3 November 2020
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6298
検討中の植物本体の関連する残留物を管理するのに利用可能な執行のための分析法が得られた。リスク評価結果に基づき、EFSAはフルピラジフロンの残留物とフルピラジフロンの使用から生じるその代謝物質DFAの短期及び長期摂取は消費者の健康リスクになりそうもないと結論した。
[IARC]IARCモノグラフ会合Volume 130: 1,1,1-トリクロロエタン、ヒドラゾベンゼン、N-メチロールアクリルアミド、ジフェニルアミン、イソホロン
IARC Monographs Meetings – Volume 130: 1,1,1-Trichloroethane, Hydrazobenzene, N-Methylolacrylamide, Diphenylamine, and Isophorone
3 November 2020
2021年10月5-12日
[SFA]“Bellamyの オーガニック – 有機玄米パスタ”ヒ素過剰のためリコール
Recall of “Bellamy's Organic - Organic Brown Rice Pasta Stars”due to excessive levels of arsenic
3 November 2020
写真あり
ベビーフードのヒ素基準は0.1 ppm 検出されたのは0.12-0.3 ppm
(玄米は無理じゃないかな)
[Codex]11月、分析とサンプリング法ウェビナー開始
November launch for webinars on methods of analysis and sampling
03/11/2020
http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/e人n/c/1321964/
[USDA]遺伝子組換えを用いて開発したトウモロコシの規制解除申請に意見募集
APHIS
Availability of Petition for Deregulation of Corn Developed Using Genetic Engineering
Nov 2, 2020
https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/sa_by_date/sa-2020/sa-11/dereg-of-corn-ge
Pioneer Hi-Bred International社によるトウモロコシ根切り虫抵抗性グルホシネート除草剤耐性の品種、DP23211
60日間パブリックコメント募集
[BfR]新しいコロナ規則が発効する前から、多くが注意深くなった
Even before the new corona rules come into force, many have become more cautious
02.11.2020
BfRコロナモニター
(ドイツはテレビ・ラジオ・新聞といったオールドメディアへの高齢者の信頼が高い)
[DHSC]リバプールは最初の全市検査予備計画で定期的に検査
Liverpool to be regularly tested for coronavirus in first whole city testing pilot
3 November 2020
リバプールに住むあるいは働く人は全て、症状があってもなくてもCOVID-19検査が提供される
リバプール市議会との協力。既存のスワブ検査と新しいラテラルフロー検査とLAMP法の組み合わせ。集団検査で何ができるかを示すためのもの。陽性だと家族と一緒に自主隔離。
ロジには軍が協力
[NASEM]COVID-19との戦いにゲームの力を生かす
Putting Games to Work in the Battle Against COVID-19
November 2, 2020 By Sara Frueh
https://www.nationalacademies.org/news/2020/11/putting-games-to-work-in-the-battle-against-covid-19
パンデミックの航海方法をゲームを使って教えるためのソフト開発コンペ“Jamming the Curve”の5つの受賞者発表
・Everyday Hero プレーヤーがCOVID-19の拡大防止対策をとって拡大を止める
・PandeManager プレーヤーが市長として市民の感染拡大防止の仕事をする
・Lab Hero プレーヤーがファーストレスポンダーとして適切な対策をとりながらワクチンを探す
・Cat Colony Crisis 宇宙旅行中の猫の謎の病気のアウトブレイク対策をする
・Outbreak in Space 宇宙人の世界での病気の流行から家族と友人を救う
論文
-硝酸危機からリン酸危機へ?
From nitrate crisis to phosphate crisis?
3-NOV-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/uog-fnc110320.php
EU硝酸指令は水の汚染を予防するために環境中に漏出する硝酸塩を減らすことを目的にしている。これにより絶滅危惧植物も保護されるだろうと考えられてきたが、実際にはこの方針により多くの絶滅危惧植物が苦しんでいる。Nature Ecology and Evolution
窒素だけが減らされてリンと窒素の比が変わったため。
-COVID時代の「免疫強化」:インスタグラムで免疫を売る
“Immune Boosting” in the time of COVID: selling immunity on Instagram
Darren N. Wagner, et al.,
Allergy, Asthma & Clinical Immunology volume 16, Article number: 76 (2020)
https://aacijournal.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13223-020-00474-6
COVID-19パンデミック中に「免疫強化」が流行のトピックスになっている。「免疫強化」の概念は科学的に誤解を招くものでしばしば根拠のない製品や治療法を販売するのに使われる。この論文ではインスタグラムの人気のある免疫強化投稿について解析した。サンプリングした全てが「免疫強化」を良いこととして宣伝し、ほとんどが商業上のもので多くがメッセージに科学や医学のレトリックを使っていた。
(日本語だと「免疫力」に相当)
-65才以下のCOVID-19死亡に注目することが感染率の良い知見になる
Focus on COVID-19 deaths in under-65s for better insights into infection rates
2-NOV-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/uoc-foc110220.php
単純に各国の総死亡数を比べるのは誤解を招く可能性がある。 Natureに発表されたケンブリッジ大学とパスツール研究所の科学者らによる研究。欧州でのCOVID-19アウトブレイクが介護施設で大きいこととアジアや南米諸国での死亡が計上されていない可能性によりCOVID-19の死亡データが歪められてパンデミックのスケールに関する各国比較が不正確になっている。より信頼できる数字は65才以下でのCOVID-19死亡だろう。
英国、カナダ、スウェーデンでは総死亡数の20%以上が介護施設住人で、このため一般人の間での感染の様子がわかりにくい
(死亡率の分母が抗体検査。)
-COVID-19パンデミック中の過剰飲酒
Excessive alcohol consumption during the COVID-19 pandemic
2-NOV-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/mh-eac110220.php
Journal of General Internal Medicineに発表されたパンデミック期間中の飲酒増加を抑制する方法についての考察
-新しい研究はオーストラリアの学校での中毒を明らかにする
New study reveals poisoning exposures in Australian schools
2-NOV-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/uos-nsr110220.php
Archives of Disease in Childhood
2014年1月から2018年6月までの間にニューサウスウェールズ中毒情報センターに報告された学校での中毒1751件の解析。61%が事故、12%が意図的自己中毒、12%が医薬品の用量間違い。事故の19%が理科の授業
Archives of Disease in Childhood
(ジャガイモ食中毒はさすがにないかな?)
-The Lancet Vol.396 | Number 10260 | Oct 31, 2020
https://www.thelancet.com/journals/lancet/issue/vol396no10260/PIIS0140-6736(20)X0044-4
エディトリアルから始まってアメリカの選挙の話題が多い。明確に反トランプ
ベイルートの爆発後レバノンの人道的危機が悪化
Lebanon's humanitarian crisis escalates after the Beirut blast
Marian Abouzeid et al., VOLUME 396, ISSUE 10260, P1380-1382, OCTOBER 31, 2020
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(20)31908-5/fulltext
2020年8月4日のベイルートの爆発で190人死亡6500人以上怪我
もともと政治的経済的に問題が山積していたところにCOVID-19対策のための厳しいロックダウンが状況を悪化させていた。7月1日に空港再開後患者数が増加して7月後半には再び部分的ロックダウンに入ったが爆発事故後は抗議活動もあり対策は弱まっている。9月8日時点での感染者総数21324人で死者200。
(COVID-19死者少ない?本当なら対策の方が悪影響大きい)
スロバキアが全ての成人にSARS-CoV-2検査をする
Slovakia to test all adults for SARS-CoV-2
Ed Holt VOLUME 396, ISSUE 10260, P1386-1387, OCTOBER 31, 2020
スロバキアが全員のSARS-CoV-2検査をする最初の国になることを計画している。しかし専門家は物流と技術に課題があると警告
10才以上の400万人に抗原検査をする計画。連立政権が支持し専門家は欠点を指摘
韓国産抗原検査キットの性能の問題(多数の偽陽性と偽陰性が出るだろう)、検査所に人が集まることによる感染機会拡大、人員不足、陽性者の隔離が保証できない。そしてそれによってパンデミックが終わることはないだろう、等。
しかし政府の助言委員会のメンバーである科学と医学の専門家は検査が感染制御の鍵となると固く主張する。予備試験で3日で対象者155000人のうち140951人を検査し5594の陽性を検出したことを成功として。
-WHO紀要
Bulletin of the World Health Organization
Volume 98, Number 11, November 2020, 725-820
https://www.who.int/bulletin/volumes/98/11/en/
特集:プライマリーケア
(医療の目標に温室効果ガス排出抑制とか入れたら治療できなくなるのでは)
-妊娠中の大麻使用に関してさらなるデータの重要性
The importance of generating more data on cannabis use in pregnancy
Anick Bérard, Nature Medicine volume 26, pages1515–1516(2020)
大麻使用の増加は避けられず、合法化の拡大は妊娠中の使用増加につながるだろう。カナダの現実世界でのデータを使って大麻の子宮内暴露の子どもの認知機能への影響を定量化する研究。
母親の妊娠中の大麻使用と子どもの神経発達アウトカム
Maternal cannabis use in pregnancy and child neurodevelopmental outcomes
Daniel J. Corsi et al., Nature Medicine volume 26, pages1536–1540(2020)
https://www.nature.com/articles/s41591-020-1002-5
(大麻使用の増加は避けられない、とか言って欲しくないけど。残留農薬を目の敵にして農作物の生産を落としてまで規制しておいて、大麻はしかたないね、と言う人たちに日本が従うべきとは思えない)
-Scienceニュース
「ランドマークとなる」研究がヒトの身長を司る遺伝子の謎を解いた
‘Landmark’ study resolves a major mystery of how genes govern human height
By Jocelyn KaiserNov. 3, 2020
身長に関しては、DNAが運命を決める。双子研究から、身長差の最大80%が遺伝であることが示唆されていた。しかしどの遺伝子なのかはよくわかっていなかった。今回、400万人ものゲノムデータの蓄積により、少なくとも欧州人にとって、この「見つかっていない遺伝要因」の大部分が説明できた。身長の遺伝的変動を完全に説明できるように見える約1万のDNAマーカーを同定した。American Society of Human Geneticsの年次会合にオンライン発表。一部の研究者はマーカーであって遺伝子そのものではないことに満足していない
(背が伸びるサプリとか嘘だから)
反ワクチン動画はYouTubeの広告方針から滑り落ちる、新しい研究が発見
Antivaccine videos slip through YouTube’s advertising policies, new study finds
By Fernanda FerreiraNov. 2, 2020 ,
世界中が反ワクチンデマと戦う中、YouTubeは最近COVID-19デマを含む動画を削除すると約束した。しかしブラジルからの新しい研究は、この方針はポルトガル語での反ワクチン動画の多くを見逃している。Frontiers in Communicationに発表
欧州は二度目のロックダウン。しかし長期計画は?
Europe is locking down a second time. But what is its long-term plan?
By Kai KupferschmidtNov. 2, 2020
https://www.sciencemag.org/news/2020/11/europe-locking-down-second-time-what-its-long-term-plan
ドイツが今月いっぱい全てのレストラン、バー、ジム、劇場を閉鎖する。ホテルは旅行者を泊めることはできない。幸せな夏の後、欧州各国は限定的な、標的を絞った対策で第二波を予防できると期待していた。しかし今や欧州は米国より人口あたりの感染者数が多く、先週は世界の感染者の半分を占めた。多くの国が長期計画無しに、単純に最悪を避けようとして、反応している。再び感染者を減らすための最良の方法やどのくらいの数なら耐えられるのかについて見解は異なる。そして次にどうなるのかを誰も知らない。ワクチンが足らず、各国は何度もロックダウンを繰り返す可能性がありそれは経済を破壊するだろう、とウイルス学者のAlbert Osterhausがいう。「欧州には戦略はない」
欧州は米国よりは科学に基づいた対応をしてきたが、多くのアジア諸国と違って、再びの急増を避けることができなかった。夏を現実的にゼロに近づけるために使う代わりに、欧州は休暇を楽しんだ。人々はウイルスへの恐怖を忘れたようだった、とドイツのロックダウン計画を作るのに関与したヘルムホルツ感染症研究センターのモデラーMichael Meyer-Hermannは言う。彼らは距離をとったりマスクをしたり大規模集会を避けたりといった規則にますます従わなくなった。
全ての人がロックダウンが答えだと確信しているわけではない。10月28日にドイツ公的健康保険制度医師協会がロックダウンに反対する戦略を発表している。厳格に従えば、ロックダウンまでいかなくても十分であると彼らは言う。しかし多くの科学者は欧州では春ほど過酷でなくてもロックダウンは避けられないという。春との大きな違いは多くの国で学校は続くことである。学校が感染拡大に寄与することに疑問の余地はない。しかし休校の害はリスクより大きい。
(いろいろ略)
その他
-アメリカ人はFDAが安全性に疑問を提示しているPrevagenを何年も使用している
Americans Took Prevagen for Years—as the FDA Questioned Its Safety
10.21.2020
https://www.wired.com/story/prevagen-made-millions-fda-questioned-safety/
記憶用サプリメントは2007年の販売開始から2016年の間、消費者の苦情が増加し当局が何度も懸念を表明してきた
(長い記事。公的機関による警告や訴訟、罰金支払いがあってもそれ以上に儲かるのでビジネスが拡大し続けるのがサプリメントなどの健康食品)
-代替医療の科学:ハーブ
A SCIENTIFIC LOOK AT ALTERNATIVE MEDICINE
Herbs
Thomas J. Wheeler, Ph.D. Revised 2020
https://sites.google.com/site/kycahf/herbs
Louisville大学医学部の学生向け科目の資料がもと
-SMC UK
リバプールの人は誰でも定期的にコロナウイルス検査をするとの発表への専門家の反応
expert reaction to announcement that everyone in Liverpool will be regularly tested for coronavirus
NOVEMBER 3, 2020
金曜日からリバプールで新しい全市検査を始めると首相が発表した
ケンブリッジ大学感染症経済学と経済疫学専門の経済学部講師Flavio Toxvaerd博士
検査にはいろいろな理由がある。研究者は病気を理解し計画を立てるために無作為検査を行い、医師は個人の診断と最良の治療を探すために検査を使う。一方標的を絞って介入するための検査もある。
検査を受けるインセンティブは複雑で人によって違う可能性がある。市民の心得のある個人は症状が無くて検査陽性なら自主隔離するかもしれない。それは望ましい結果である。しかし他の人は検査陽性はもう感染リスクがなく注意する必要性が減った合図と受け止る可能性がある。そして他人をリスクに晒し、この場合は検査は逆効果である。人によっては感染すると収入がなくなるので感染状態を知りたくないだろう。検査計画は適切なサポートとインセンティブが伴わなければならない。
以下多数の専門家の意見略。実験としては興味深い旨
-SMC NZ
隔離施設由来地域感染-専門家の反応
Community transmission from isolation facility – Expert Reaction
Published: 03 November 2020
保健省が隔離施設職員がCOVID-19に感染したと発表した。医療チームのメンバーで、10月29日の定期検査は陰性、11月1日土曜日に症状が出て2日日曜日に検査、3日検査結果陽性と判明。ウイルスゲノムの配列は後で報告される
専門家コメント:PPE装着していて感染したのは懸念、感染がおこった状況を同定したい
定期検査陰性でも症状が出てすぐに対応したのは良いこと、医療従事者に感染リスクが高い、支える必要がある、等
その後のニュース
Covid-19:漁師のクライストチャーチ検疫は金曜日まで再び延期
Covid-19: Fishermen's Christchurch quarantine extended again until Friday
Kendall Hutt and Jonathan Guildford
13:41, Nov 04 2020
接触した二人の医療従事者がCovid-19になったため、ロシアとウクライナの漁師は検疫施設での管理を少なくとも金曜日まで延長された。そして当局がウイルス感染の理由を知るまで出られないだろう。
最初に感染したスタッフ、女性看護師のウイルスのゲノム解析から、隔離中の漁師との関連が明らかになった。実際に個人と個人がどう接触したのかを正確に知りたいと保健担当部長は言う。二人目の医療従事者のゲノム解析は現在進行中。
船員たちは火曜日に出発予定だった。現在Sudimaホテルで隔離中のロシアとウクライナの漁師は235人
-Natureニュース
トランプによるパンデミックサイエンスの干渉の仕方4つ-そして何故それが問題か
Four ways Trump has meddled in pandemic science — and why it matters
Giuliana Viglione 03 NOVEMBER 2020
https://www.nature.com/articles/d41586-020-03035-4
Natureによるまとめ
・科学者を脇に追いやり黙らせ無視する
・専門家の助言を無視
・重要な公衆衛生報告書を遅らせる
・未熟なCOVID治療法を認可する
-COVID:スウェーデンの実験は効果が無かった、ベルギーは取り乱し、米国は我々が思うほどひどくない
COVID: Sweden's Experiment Didn't Work, Belgium Is A Basket Case, And U.S. Isn't As Bad As We Think
By Alex Berezow, PhD — November 3, 2020
いくつかのグラフとコメント
(まだ終わっていない状況で各国を比べるのは難しい。全ての国が「実験」中。どんなデータも一側面でしかなく、定義を明確にせず「成功」や「失敗」を主張するのは違う)