[EFSA]意見等
-食品と接触することを意図したアクティブでインテリジェントな原料や品物に使用するための物質の申請準備のための行政ガイダンス
Administrative guidance for the preparation of applications on substances to be used in active and intelligent materials and articles intended to come into contact with food
EFSA Journal 2021;18(18):EN-6513 18 March 2021
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6513
この文書は、EFSAが評価することになる、食品と接触することを意図したアクティブでインテリジェントな原料や品物の成分に使用する可能性のある物質の申請を提出する申請者へのガイダンスを提供している。
-栄養素でもある規制対象製品の健康に基づく指標値(HBGVs)の導出に関する声明
Statement on the derivation of Health‐Based Guidance Values (HBGVs) for regulated products that are also nutrients
EFSA Journal 2021;19(19):6479 18 March 2021
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6479
この声明は栄養素でもある規制対象製品の健康に基づく指標値(HBGVs)の設定を統一するための提案を示している。
-食品と接触する原料や品物の製造に使用することを意図したリサイクルプラスチックを生産するためのリサイクル工程に関する申請準備のための行政ガイダンス
Administrative guidance for the preparation of applications on recycling processes to produce recycled plastics intended to be used for manufacture of materials and articles in contact with food
EFSA Journal 2021;18(18):EN-6512 18 March 2021
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6512
この文書は、EFSAに評価されることになる、食品と接触することを意図したリサイクルプラスチックの原料や品物を生産するためのリサイクル工程に関する申請を提出する申請者へのガイダンスを提供している。
-ホスメットの農薬リスク評価ピアレビュー
Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance phosmet
EFSA Journal 2021;19(19):6237 17 March 2021
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6237
情報不足と懸念が確認された。
[FDA]2019食品安全と栄養調査報告書
2019 Food Safety and Nutrition Survey Report
03/16/2021
https://www.fda.gov/food/science-research-food/2019-food-safety-and-nutrition-survey-report
食品安全及び栄養調査(FSANS)は、食品安全と栄養に関する様々な話題についての消費者の知見、理解及び自己申告の行動を評価するためにデザインされた、FDA初の全国確率消費者調査である。この調査結果は、公衆衛生の促進と保護を目的とした、より多くの情報に基づいた規制、政策、教育、及びその他のリスク管理をFDAが行うのを支援することを目的としている。
FSANSは住所に基づくサンプリング方法を使用する、「ウェブへの郵便による誘導」である。この方法論の詳述はこの報告書の最後にある(注)。この調査集団は米国の50の州とコロンビア特別区の成人(18歳以上)である。2019年の10月と11月中に合計4,398件の回答が集められた。以前のFDAQ食品安全及び栄養消費者調査は電話インタビューで集めていた。
この報告書では調査の質問と回答に続いて主な調査結果を提示している。サンプリングデザインや無回答を把握するために頻度に重みがかけられた。基準の重みは、サンプルの枠組みによるデータ(国勢調査地域、一軒家または集合住宅);家庭ごとの成人の人数;性別、年齢、経歴、ヒスパニック系、教育、国勢調査地域、大都市圏の居住地の5年間のアメリカのコミュニティ調査データ(2014-2018 ACS data)の最新発表の人口統計管理で調整された。
主な調査結果
食品安全
・家で調理した食品よりもレストランで調理した食品から食中毒にかかる可能性が高いと消費者は考えている―レストランでの調理方法のせいで食中毒にかかるのが「非常に一般的」だと考えている人29%と比較して、家での調理方法のせいで食中毒にかかるのが「非常に一般的」だと考えている人は少ない(15%)。
・消費者は汚染されている生の野菜や果物よりも生の鶏肉や生の牛肉をより心配している―生の鶏肉(93%)や生の牛肉(66%)は生の野菜(9%)や果物(6%)より細菌を持っている可能性が「高いまたはかなり高い」と考える回答者が多い。
・細菌に対する消費者の意識は細菌の種類により大きく異なる―サルモネラ菌(97%)や大腸菌(88%)への意識は高いが、カンピロバクター(7%)やビブリオ(4%)へは比較的低い。
・手洗いの習慣は場合により異なる―消費者は食品調理前(68%)や生卵を割った後(39%)よりも生肉(76%)に触った後に石けんで手を洗う可能性が高い。
・消費者の大多数は食品温度計を所有しているが、調理されているものにより利用は異なる―回答者の62%は食品温度計を所有していると報告された。食品温度計を所有して食品を調理する人での利用は、まるごとの鶏肉で85%、牛肉・子羊肉・豚肉のローストで79%、鶏肉の部位で40%、バーガーで36%、卵料理で23%、冷凍肉で20%まで幅がある。
栄養
・ほとんどの消費者は栄養成分表示をよく知っている―回答者の87%は食品包装上のNFLを見たことがある。消費者が表示上で探す上位4項目は、カロリー、全糖、ナトリウム、1食分の量である。「カロリー、塩、ビタミン類、脂肪などがこの食品にどのくらい多くあるいは少なく入っているか」、「この食品の栄養成分の概要をつかむため」、「様々な食品を互いに比較するため」を理解するために最も頻繁に表示を使うと消費者は報告している。
・消費者は食品包装強調表示をよく知っている―回答者の80%以上が「砂糖無添加」、「全粒」「有機」「グルテンフリー」「低脂肪」「人工成分不使用」「低糖」「人工着色料不使用」などの強調表示を見たことがある。
・ほとんどの消費者はレストランでメニュー表示を見たことがある―ほとんどの回答者(70%)はメニューやメニューボード上のカロリー情報を見たことがあると報告した。そのような情報を見たことがある人のうち、53%はカロリー情報を使用していると報告し、ほとんどの場合、高カロリーのメニューアイテムの注文を避けるためにそれを使用することが示された。
(注:FDAのレターヘッドで調査参加を呼びかける文書を郵送。リマインド含め最大5回。最初の郵便には1ドル紙幣2枚を含む)
[RIVM]RIVMはセントジョーンズワートを含むハーブ製品を使うときは注意するよう助言
RIVM advises caution when using herbal preparations containing St John's wort
03/16/2021
*報告書本文英語 148ページ
https://www.rivm.nl/bibliotheek/rapporten/2019-0115.pdf
セントジョーンズワートを含む食品サプリメントやお茶は健康に有害影響を与える可能性がある。これはRIVMの研究で示されている。そのためRIVMは、セントジョーンズワートを含むハーブ製品の使用に注意し、薬と一緒にこれらの製品を使用しないよう消費者に助言している。
人々はセントジョーンズワート入りハーブ製品(食品サプリメントやハーブティー)を、特によく眠るために使用している。セントジョーンズワート入りハーブ製品を使用している人数はわからない。
薬と併用するセントジョーンズワート
セントジョーンズワートは薬の効果を減らす可能性がある。セントジョーンズワート入りハーブ製品は、例えば、真菌やウイルス感染及びがん(化学療法)に処方された特定の薬の効果を減らす。セントジョーンズワートは抗うつ薬や鎮静剤などの効果を高める可能性がある。そのためRIVMはハーブ製品を薬と併用しないよう消費者に助言している。
薬なしでセントジョーンズワートを使用するリスク
薬との相互作用がなくても、セントジョーンズワート入りハーブ製品は健康リスクをもたらす可能性がある。例えば、セントジョーンズワートの使用後に日光浴をすると日焼けを起こす可能性がある。めまい、下痢、不安など他の病状が現れる可能性がある。セントジョーンズワートの長期的影響が何かはわかっていない。妊娠中のセントジョーンズワートの使用が胎児に安全かどうかを決めるのに利用できる情報も不十分である。さらに、セントジョーンズワート入りハーブ製品の成分はよくわかっていない。これにより、製品の影響効を推定するのは難しくなる。
[CDC]CDCのイニシアチブは地域の健康ニーズを支持するために新しい水のフッ素添加技術を作る
CDC Initiative Creates New Water Fluoridation Technology to Support Rural Health Needs
THURSDAY, MARCH 18, 2021
https://www.cdc.gov/media/releases/2021/p0318-Fluoridation.html
CDCは米国の1900万人に初めて最適濃度のフッ素を添加した水へのアクセスを提供する研究に資金提供する。
新しいフッ素添加方法は、スイミングプールに使われている塩素錠剤のように、少量の水に溶けるようにデザインされている。この錠剤システムで、しばしば田舎の十分なサービスのない、約32000の小規模公共施設がフッ素添加水を提供できるようになる。これにより2030年までに米国民にフッ素添加水アクセスを提供するというヘルシーピープル目標の達成に貢献できる
[ASA]一斉監視の結果、広告であることを開示しないことが広範に行われていることがわかってインフルエンサーに警告
Putting influencers on notice after monitoring sweep reveals widespread failure to disclose advertising
ASA News 18 Mar 2021
我々の監視活動強化の一環として、インフルエンサーの投稿の一斉監視で得られた知見を公表する。この報告書は、インフルエンサーが広告を広告と明示する規則を守っている割合が我々の期待より遙かに低いことを明らかにした。
インフルエンサーモニタリング報告書(2021年3月)
Influencer monitoring report (March 2021)
18 Mar 2021
https://www.asa.org.uk/resource/influencer-monitoring-report-march-2021.html
英国のインフルエンサー122人のインスタストーリー24000以上の投稿を評価
広告と明示してある広告は35%しかなかった
広告されているものの分野は美容、衣類、レジャー、食品飲料の順、どの分野でも許容できるレベルではなかった
モニターした全てのインフルエンサーに警告文書を送った
[FSA]ブログ
-蜂の巣から瓶へ-蜂蜜の真正性を説明する
From beehive to jar - Honey authenticity explained
Rick Mumford, , Posted on:18 March 2021
https://food.blog.gov.uk/2021/03/18/from-beehive-to-jar-honey-authenticity-explained/
科学、根拠、研究部長のRick Mumfordが蜂蜜のサプライチェーン、食品偽装リスクが高い特有の問題、FSAの対応について説明する
蜂蜜は完全にミツバチが作り出す各種糖の天然の複雑な混合物である。全国の朝食の食卓にあるが、あなたがトーストに乗せている蜂蜜がその通りのものであることをどうやって知ることができるだろうか?
英国で販売されている蜂蜜製品の組成や表示には厳しい法律があり、その執行は地元当局が行い、FSAは国全体で一貫した対応がとられるよう助言を提供する。
蜂蜜の偽装リスク
英国で販売されているどんな蜂蜜も安全でないという根拠はないものの、偽装リスクはある。プレミアムを宣伝しているもの、重量あたりの値段が高いもの、サプライチェーンが複雑で需要が急増しているもの、は特に詐欺に狙われやすい。マヌカハニーのようなプレミアムで価値の高い製品はこうしたカテゴリーになる
蜂蜜の真正性検査
多様な蜂蜜製品が販売されているので、単一の検査で真正性を決めることはできない。しかし組成をチェックできる検査法はいろいろある。確立された公定法から最近開発されたNMRを使った「指紋」ツールまで。
サトウキビやテンサイ糖を加えるという異物混入の検出は難しい。特にテンサイ糖ではそうで、ミツバチは一般的にテンサイと同じ光合成経路をもつ植物の蜜を集めるので。このため同位体比の違いに基づく古典的検査法では検査が困難である。そこでNMRが役立つ。
蜂の巣から瓶まで蜂蜜トレーサビリティ
しかし結果の解釈には起源と種類のわかっている本物の検体の参照データベースとの比較による。それがしっかりしたものであるためには、参照データベースが蜂蜜のような製品でみられる多様性を代表するものである必要がある。多様性の中には養蜂のしかたの違い、産地や季節、気候の違いなどがある。理想的にはそれは全ての人がアクセスできて吟味できるべきである。
しかし常にそのような状況があるわけではないので、FSAはNMRの結果だけで法の執行を行わないように地方当局に助言している。そうではなく、根拠の重み付けアプローチを採用すべきである。これには製品のトレーサビリティ情報の収集も含まれる
蜂蜜サプライチェーンのより良い理解
我々は政府全体のパートナーと蜂蜜の検査方法やサプライチェーンの知識改善のために協力している。
(蜂蜜をミツバチが作るproduced entirely by beesという表現が気になる。他人の畑の蜜をハチが盗むというイメージがあるんだけど。受粉用や養蜂家が花も育てている場合は別)
-外食の際にアレルギー不安を管理する
Managing your allergy anxiety when eating out
Daniel Kelly, Founder - May Contain, Posted on:16 March 2021
https://food.blog.gov.uk/2021/03/16/managing-your-allergy-anxiety-when-eating-out/
#SpeakUpForAllergies(アレルギーについて話そう)キャンペーンの一環として、アレルギー啓発ブログMay Containの創設者でポッドキャストホストである Daniel Kellyが外食の際のアレルギー不安について経験を共有する
May Containブログで定期的に話題になるのがアレルギーのある人の外食の際に安心できるか、である。
不安の理由は店のスタッフがアレルギーのことを深刻に考えてくれるかどうか確信できない、あるいは食品にアレルゲンが入っているかもしれないことである。不安の管理は難しい場合もあるが、人生を諦めるべきではない。
・オンラインのレビューをチェックする
・アレルギーのことを友人などに話す、自己注射薬を持っていることを知ってもらう
・アレルギーコミュニティに参加する
-協力と国際協調-国際食品規制アナリシス会議の知見
Collaboration and international co-operation - Insights from our International Food Regulatory Analysis Conference
Vanna Aldin, Head of Analytics Unit, Posted on:12 March 2021
FSAのチーフエコノミストでアナリティクスユニット部長Vanna Aldinが最近開催した国際食品規制アナリシス会議のハイライトを紹介する
2020-2021はFSAにとって12周年でEU離脱によりさらに責任が増した年になった。そして初めて国際食品規制アナリシス会議を開催した。
この会議の計画を始めたときにはCOVID-19のことは予想できなかった。この二日間の多くの発表がパンデミックの帰結についてのものだった。
世界10カ国からの50人の発表者に感謝する。2021年3月9-10日を振り返って、三つのテーマについて共有したい。
・食品環境の複雑さ
食環境の複雑さが規制機関や消費者、業界にとって課題となる。
より良い公衆衛生アウトカムを達成するためには規制や政府の介入の影響を評価することが重要である
・協力と国際協調
コーデックスのプレゼン
・決定を支援するための科学と根拠
[FSSAI]全国減塩調理チャレンジ:健康的食習慣への一歩
National Low Salt Cooking Challenge: A step towards Healthy Eating Practices
Updated on:18-03-2021
今年のテーマ「風味を多くして減塩」に沿って、3月8-14日の世界塩啓発週間に、FSSAIは自宅で調理する食品の塩を減らすよう薦める全国減塩調理チャレンジを開始する
結果および各種資料は以下で見られる
https://eatrightindia.gov.in/hfss/nlscc/
[USDA]国立食品農業研究所(NIFA)の拡大栄養教育プログラム(EFNEP):消費者が食品を最大限に利用し安全に提供し貯蔵するのを援助する
NIFA’s Expanded Food and Nutrition Education Program: Helping Consumers Maximize, and Safely Serve and Store the Food They Have
Mar 18, 2021
EFNEPは仲間の教育者を使って地域住民に栄養のある食品の準備法を教える。2020年にEFNEPは1322人の教育者を雇用し59853人の成人と204525人の若者と直接一緒に働いた。
Expanded Food and Nutrition Education Program (EFNEP)
https://nifa.usda.gov/program/expanded-food-and-nutrition-education-program-efnep
論文
-スペインの砂糖税は買い物かごのカロリーのほんのわずかの低下につながった
Sugar tax in Spain has led to only tiny reduction in calories in shopping basket
18-MAR-2021
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-03/uob-sti031821.php
Social Science & Medicineに発表された国際経済学者チームの研究。スペインのカタルーニャ(課税導入)とその他の地域(非導入)での2016年5月-2018年4月の買い物かごの比較。カタルーニャは2017年5月に英国同様の砂糖税を導入した。その結果家庭の砂糖の多い飲料の購入は減少しより砂糖の少ない代用品の購入が増加した。しかしこの減少は大きくはなく、全体として平均砂糖摂取の低下は2.2%で、一人一ヶ月あたりわずか3.7カロリーであった。また課税の影響が大きいのは高所得層で、肥満対策が必要な低所得層への介入を望むならさらに別の対策が必要である。
-COVID-19否定は集団の社会的機関への信頼に依存する
COVID-19 denial depends on a population's trust in social institutions
18-MAR-2021
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-03/nruh-cdd031821.php
西ヨーロッパでは他のEU諸国より政府への信頼は高い
Royal Society Open Scienceに発表された50大学以上の著者による国際研究。50カ国15万人以上が調査に参加。EUは2020年3月30日から4月20日に27カ国75570人が回答
(このプレスリリースではEUの話をしている。
論文では日本が異常にコンプライアンスが高い(Fig4)??
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsos.200589)
-研究がネパールでの性選択的中絶の拡大スケールに相当な懸念を明らかにする
Study reveals significant concerns over growing scale of sex selective abortions in Nepal
18-MAR-2021
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-03/uob-srs031821.php
BMJ Open。2011年と2016年の調査で、2006-2011年の女の子の中絶は50人に1人だったが2010-2011年は38人に1人に増加。特にArghakhanchiでは6人に1人の女の子が失われている。ネパールでは男のこの方が資産として好まれるが超音波で広く検診できるようになったのが2004年以降。ネパールでは性を決める検査後の中絶は違法であるが効果的ではない
その他
-Natureエディトリアル
英国のCRISPR規制改定には人々の信頼が必要
Revamp of UK CRISPR regulation will require public trust
16 MARCH 2021
https://www.nature.com/articles/d41586-021-00672-1
英国はゲノム編集食品や農業の規制方法を革新しようとしている。成功のためにはしっかりしたプロセスと人々の信頼が必須だろう
30年前にNigel Halfordの小麦を夢見た人はほとんどいなかっただろう。2月26日にRothamsted研究所の植物生物学者と同僚が発表した小麦系統は、アクリルアミドの前駆体となる遊離のアスパラギンが少ない。この小麦はまだ野外試験されていないが、この小麦で作ったパンはトーストすると普通のパンよりアクリルアミドが少ないと考えられる。
これを作るのに使ったのがゲノム編集技術CRISPRである。Halfordはアスパラギン合成に関与する遺伝子のDNAを少し切り取った。EUはこれをGM小麦だと考える。しかし多くの遺伝学者はそう考えない。
歴史的には農業におけるGM技術の定義は外来遺伝子の挿入を意味した。だからEUはGM技術を禁止している。しかしCRISPRを使った現在のゲノム編集応用技術は通常の交配でできることを効率よく行うものである。英国政府は概ねこの見解に合意し、EUを離脱したため、EU規制から分かれる機会を得た。3月17日までの意見募集でDEFRAはゲノム編集技術を、通常の交配と同様のものができるなら、GMと同じ規制にはしない提案をしている。
このような提案をしているのは英国だけではない。アルゼンチン、ブラジル、日本などがゲノム編集技術を作物をどう変更したかをもとにケースバイケースで決定するシステムを開発している。米国も多くのゲノム編集作物を普通に開発された作物と同様に考えている。
英国政府は食品と農業における科学的にしっかりしたゲノム編集規制制度を作るチャンスである。それは規制プロセスの独立性を尊重したやり方で行わなければならない
(一部のみ。)
-どうしてこのパンデミックは一部の国で他の国より打撃が大きいように見えるのか?
Why Does the Pandemic Seem to Be Hitting Some Countries Harder Than Others?
By Siddhartha Mukherjee February 22, 2021
ウイルスは豊かな国を疲弊させたが貧しい国の死亡率は比較的低いままである。この疫学的謎を解くことがグローバルヘルスについて何を語るのか
マラリア、腸チフス、ジフテリアなど通常の感染症の死亡率は低所得国の方が高い。しかしcovid-19ではそうではなく、初期の疫学者の予想は完全に外れた。この謎をどう説明できるのか?年齢、肥満、家族構成、住居、あるいは過小報告?容疑者は多い。
疫学は物理学ではなく人体はニュートン力学の固体ではない。必要なのはオッカムの剃刀ではなくオッカムのキルトである
(長い記事)
-何故西洋はCOVIDに失敗したか
How the West Lost COVID
MAR. 15, 2021 By David Wallace-Wells
https://nymag.com/intelligencer/2021/03/how-the-west-lost-covid-19.html
何故これほど豊かな国が間違ったのか?他の国はどう正しいのか?
世界で最も良く感染症対策準備ができていたはずの欧州と米国が何故最も失敗しているのか
COVIDが科学第一の政策と責任ある順守で解決できるという単純なものには見えない。政策は実際のところ明確な影響をみせていない。
一方で最も失敗したように見える米国と英国がワクチン開発と展開では逆に最も成功している
(長い記事)
-Scienceニュース
欧州諸国はアストラゼネカのCOVID-19ワクチン使用再開、一時停止が信頼を傷つけなかったことを望む
European countries resume use of AstraZeneca's COVID-19 vaccine, hoping pause has not dented confidence
By Kai Kupferschmidt, Gretchen VogelMar. 18, 2021 ,
EMAの副作用の可能性に関する初期調査でワクチンは「安全で有効」と結論されたのを受けて、一ダースの欧州諸国がアストラゼネカのCOVID-19ワクチンの使用を再開すると言った。この決定に多くの公衆衛生専門家は安堵した
この件で人々のワクチンへの信頼が毀損されたと考える人もいれば逆に信頼が高まっただろうと言う専門家もいる。
今後数日のコミュニケーションが予防接種計画にとって重要になる可能性がある。
(世論の行方はいつも予想できない)
-書評:「カウントダウン-如何にして我々の現代的世界が精子数を脅かし、男性と女性の生殖健康を変え人類の未来を危うくしているのか」Shanna Swan博士著
Book review: “Count Down – How our modern world is threatening sperm counts, altering male and female reproductive health, and imperiling the future of the human race” by Dr. Shanna Swan
23rd February 2021
(内分泌撹乱物質による人類滅亡を警告する本(?)
プラスチック、PFAS、農薬、難燃剤等を避けろと言っているらしい。水銀・鉛・ヒ素は現代社会の産物ではないけれど。)
-文脈を欠いたニュースの見出しが、危険性を示唆するように反ワクチン活動家に悪用されている、研究が発見
Headlines lacking context exploited by anti-vaccine activists to wrongly suggest danger, study finds
March 18, 2021
https://edition.cnn.com/2021/03/18/media/covid-19-vaccine-headlines/index.html
無党派NPOのAdvance Democracyが発表した新しい研究によると、報道機関は予防接種と死亡やその他の健康問題に関連を示唆する見出しをつけたとき、「偽りの関連とデマを作り出している」リスクがある。CNNビジネスが入手した知見によると、そうした見出しは、事実として正確であっても文脈や背景情報なしに投稿され、オンラインで拡散し、反ワクチン活動家の武器として使われる。
例えばある地元紙の見出しは「医療従事者が2回目のワクチン接種後に死亡し、調査中」だった。反ワクチン活動家はこの見出しを使ってワクチンの危険性が確認されたと主張する
(以下略)