2021-06-18

[ANSES]テンサイの黄化をコントロールするためのネオニコチノイドの代替品

Alternatives to neonicotinoids to control yellowing in beet crops

02/06/2021

https://www.anses.fr/en/Node/149799

ネオニコチノイドの代替品に関する2018年の意見の更新で、ANSESはテンサイのアブラムシと黄化病への22の解決策を確認した。これらの管理方法はネオニコチノイド製品から引き継ぐ可能性がある。それは2018年以降禁止されているが、2020年の免除でテンサイの処理に再導入されている。これらの代替解決策は、効果はよいが単独で使用された場合不十分で、総合的管理アプローチが必要になる、あるいは十分な効果を得るには栽培慣行の変更すら必要になる。

2020年に、黄変ウイルスの媒介生物アブラムシの大集団がテンサイを襲った。この状況から、この部門に他の十分効果的な管理対策がない場合、免除でテンサイ種子のコーティングにネオニコチノイド製品を使用することになった。生産者と砂糖産業が再びこの問題に対処する必要がないようにするために、ANSESは、テンサイに寄生するアブラムシの個体数を減らすための利用可能な効果的な代替案を特定するよう農業省から要請を受けた。

4つの短期的な解決策が特定された。2つの従来の植物保護製品とアブラムシの個体数を減らすために耕作地で実施される2つの慣行である。これらの慣行は、窒素投入をコントロールすることを目的とした、地表をビニールシートで被うことや、有機肥料の施肥である。

すぐに利用できるこれらの解決策に加えて、他の18の管理手段を今後2~3年内に利用できるようにする必要がある。他の作物に利用される特定の植物保護製品の市販認可も拡大される可能性がある。

ネオニコチノイドに置き換え可能な代替解決策の多くは、許容できる経済的値までダメージレベルを下げるには、単独で使った場合、よいが効果が不十分である。そのためANSESは、疫学的サーベイランスの観点から、総合管理アプローチの一環で、他の作物に確認された解決策をテンサイの事例に適用するための研究と開発努力を支援し、解決策の組み合わせをテストするよう助言する。

一連の補完的な管理対策

管理対策を特定するために、専門家グループは、科学的文献から3,800以上の資料を分析したがテンサイアブラムシの管理を調査したのは2~3だった。それにもかかわらず専門家は、既存のおよびまだ開発されていないいくつかの技術的解決策を確認した。「様々な種類の解決策が特定された。十分なレベルの効果を上げ、アブラムシに耐性ができないようにするためにいくつかの製品や手段の組み合わせを考慮する必要がある。」と専門家評価を担当する作業グループの議長であるHervé Jactel氏はのべた。解決策には、合成や天然の植物保護製品、微生物、アブラムシ昆虫捕食者や捕食寄生者(アブラムシの中に卵を産む)、植物油やミネラルオイル、これらはテンサイを物理的に保護するもので、植物の自然防御を刺激する方法、ウイルス耐性品種の選択、他の植物とテンサイの栽培を組み合わせた方法、これらはアブラムシがテンサイに近づかないようにしたり、アブラムシ節足動物捕食者または捕食寄生者の行動を促す役割のもの、などが含まれている。

テンサイの適切な代替品

この専門家評価は、ネオニコチノイドへの代替品に関する2018年のANSESが発表した報告書を補完する。「初めての専門家評価で、私たちは130の使用を分析して状況の概要を説明した。」と専門家評価の科学コーディネーターでANSESの植物健康研究所の生物学的リスクユニットの専門家評価の責任者であるEmmanuel Gachet氏は説明した。「ここでは、私たちは、テンサイに迅速に利用可能な解決策を特定するために、黄変ウイルス伝染の原因となる2つの主なアブラムシ種―モモアカアブラムシ(Myzus persicae)とブラックビーンアブラムシ(Aphis fabae)―に焦点を当てている。」この専門家評価は、代替解決策の有効性、持続可能性、運用上の実現可能性に焦点を当てた。いくつかはまだ開発中である。さらに、規制されているもののいくつかは欧州レベルではまだ承認されていない。これらの使用に先立ち、問題となっている使用に市販認可が発行される前に、植物保護製品は、有効性や、受粉媒介者など、ヒトの健康と環境に関連するリスクの観点から評価されなければならないとANSESは繰り返し述べた。農業生態学的アプローチの一環で、特に作物の多様化を視野に入れた、利用可能な解決策の組み合わせを検討する必要性も強調した。

追加情報

テンサイのアブラムシをコントロールするための利用可能な処理の効果に関する意見と報告書を読む(フランス語)

Read the Opinion and Report on the effectiveness of the treatments available to control beet aphids (Fr)

https://www.anses.fr/en/system/files/SANTVEG2020SA0102Ra.pdf

 

[EU]小さな昆虫-大きな影響!EUが昆虫を食品として認可

Small insects – Big impact! EU authorises insects as food

https://ec.europa.eu/newsroom/sante/items/712990/en

EU初の食用昆虫としてミールワームを認可する欧州委員会の決定を受けて、DG SANTEの新規食品チームのリーダーであるRafael Perez氏は、EUの消費者の食品の選択肢を拡大する動き、より健康的でより持続可能な食事の一部としての昆虫のますます重要な役割、今後数年間の環境へのメリットについて話し合う。

昆虫が食品として認可されている理由は?

最近の認可を受けて、ミールワームは現在、新規食品に最初の規制が施行された1997年5月15日以前にEUで人々に広く摂取されていない食品である「新規食品」とみなされる。

欧州食品安全機関(EFSA)が実施した厳しい科学的評価により、加盟国は委員会に、この認可を申請した食品事業者にEU市場での製品販売を許可する承認を与えた。

委員会はその後、2021年6月1日に法案を可決した。

もちろん、昆虫を食べたいかどうかを決めるのは消費者次第だが、昆虫食はすでに世界の多くの地域で食事に含まれているため、新しいものではない。

食品としての昆虫は安全か?

はい。新規食品は、ヒトの健康にリスクを起こさない場合のみ認可される。SAS EAPグループ企業による申請後に、EFSAはその製品に厳格な科学的評価をし、イエローミールワームは安全だと結論した。

これらの新しく認可された食品が、卵、牛乳、魚、甲殻類そしてこの昆虫など、表示される必要のある14のアレルゲンリストを明確にする、アレルゲンの表示を管理するEU規則の対象となることを強調したい。そのような規則は、食物アレルギーのある人が情報に基づく判断を行い感作成分を含む製品を避けられるよう、力を与える。

食物アレルギーなどの一般的な健康問題として、EFSAは、特に、すでに甲殻類やチリダニのアレルギーのある人にはイエローミールワームの摂取がアレルギー反応を起こす可能性があると結論した。

 

昆虫が食品に入っているかどうか消費者が知る方法は?

この法案は新規食品を含む食品の表示要件を明確に述べている。この要件は表示規制の要件に追加される。

要するに、消費者は、スーパーマーケットの棚に陳列された時に、商品が明確に表示付けされ、購入品の正確な内容を消費者に情報提供していることに確信が持てる。EUは、透明性への取り組みに着実に取り組んでいる。

 

食品や飼料中の昆虫はフードシステムの持続可能性にどのように貢献している?

国連食糧農業機関(FAO)によると、食品としての昆虫は、私達が現在及び21世紀に対峙し続ける多くの問題に直面する中で主導的な役割を果たすだろう。動物タンパク質のコスト上昇、食糧不安、環境圧力、人口増加、中間層のタンパク質の需要増加などが含まれている。

世界には多数の昆虫がいて、それらの家畜の二酸化炭素排出量の1%未満の高タンパク質で栄養価の高い特性は、健康的で持続可能な食事への移行を促進し、私達の健康だけでなく環境ひいては将来にも積極的に貢献する、理想的な食事代替手段である。

 

この分野の次の段階は?

FAOによると、伝えられるところでは、1900以上の昆虫種が世界で食品として使用されている。ミールワームに関しては、新規食品規則で、ガイマイゴミムシダマシの幼虫(小さいミールワーム)、カマドコオロギ(熱帯のイエコオロギ)、ヨーロッパイエコオロギ、トノサマバッタ、アメリカミズアブなど、委員会は他の昆虫種の認可申請を受けている。

今日まで、委員会は11件の申請を有効と見なし、それぞれに対してEFSAが安全性評価を行っている。EFSAが肯定的な意見を出すとすぐに委員会は認可プロセスを開始する。

近年、新規食品規則で認可された昆虫種は、EUおよび世界の持続可能な食品システムとして農場から食卓まで戦略の目標に貢献する、これまで以上に代替タンパク質の重要な供給源になるだろう。

 

[HK] 食品の有害物質(修正)規則2021

Harmful Substances in Food (Amendment) Regulation 2021

17 Jun 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/whatsnew/whatsnew_fstr/whatsnew_fstr_Food_Regulations_Harmful_Substances.html

序論

食品の有害物質(修正)規則2021(修正規則)が2021年6月11日Gazetteに公表された。修正規則は制定後審議のため審議会で議題になるだろう。

修正規則は例えば、アフラトキシン、デオキシニバレノール (ボミトキシンとして知られる)及びパツリンのような食品中の3タイプのマイコトキシンの法規制を更新し、強化することを目的とする;同時にその他の食用油脂、調味料あるいは乳幼児向け調製粉乳製品に含まれる5つの有害物質(ベンゾ[a]ピレン、グリシジル脂肪酸エステル類、メラミン、3-モノクロロプロパン-1,2-ジオール及びエルカ酸)の最大基準値を設定あるいは更新することが目的である。

世界保健機関(WHO)の助言に準拠し、修正規則は、2023年世界の食品供給から工業的に生産されたトランス脂肪酸(IP-TFAs)を除去するというWHOの目標に沿うことを目的とし、食品中の禁止物質として工業的に生産されたトランス脂肪酸(IP-TFAs)の主要因である部分水素添加油脂も規定する。優勢な国際基準と慣行に従って、政府は2021年6月11日のGazetteの食品医薬品(組成及び表示)(修正)規則2021では、例えば完全水素添加油など、水素添加油脂を含む包装食品はすべて成分リストに表示されなければならないことを規定する。

修正規則は2段階で施行される‐食品中の禁止物質として部分水素添加油脂の規定に関連する条項と関連表示要件に関して2023年12月1日に施行され、その他の条項に関し2023年6月1日に施行される。

 

[HK]ニュースレター

Food Safety Focus

16 Jun 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf.html

掲載項目

- 2020年の食品施設及び食品事業者に関連した食中毒アウトブレイクのレビュー

- 食事宅配を安全に保つ方法は?

- 液体せっけんで手を洗うか、手指用消毒剤で手を洗浄するか?

- 新鮮なきのこの適切な取り扱い

 

[SFA] 食卓には何があるシリーズ:農薬版

What’s on the table series: Pesticides Edition

09 Jun 2021

https://www.sfa.gov.sg/food-for-thought/article/detail/what-s-on-the-table-series-pesticides-edition

SFAは食品中の農薬について紹介する。

 

[MPI] 公衆衛生警告:Hawke's Bayの貝のバイオトキシン警告

Public health warning: shellfish biotoxin alert – Hawke's Bay

16 Jun 2021

https://www.mpi.govt.nz/news/media-releases/public-health-warning-shellfish-biotoxin-alert-hawkes-bay/

MPI は Hawke's Bayで貝の捕獲をしないよう市民に公衆衛生警告を出した。この地域で採取された貝サンプルの定期検査で、麻痺性貝毒のレベルが MPI 設定の安全基準値 0.8 mg/kg を上回った

 

 

[FSA] 食品過敏症がFSA理事会で注目された

Food hypersensitivity takes centre stage at FSA Board meeting

17 June 2021

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/food-hypersensitivity-takes-centre-stage-at-fsa-board-meeting

6月のFSA理事会がオンラインで行われ、食品過敏症に関する業務に関しFSA及び科学評議会の両方から情報更新があった。

 

 

[FSA] FSA理事会:2021年6月16日

FSA Board Meeting: 16 June 2021

15 June 2021

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-board-meeting-16-june-2021

6月のFSA理事会がオンラインで行われる。議題が紹介された。

 

[FSA] 更新‐猫の飼育者へ猫の汎血球減少症例増加の助言

Advice to cat owners following rise in cases of feline pancytopenia

17 June 2021

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/update-advice-to-cat-owners-following-rise-in-cases-of-feline-pancytopenia

特定の猫用食品により、汎血球減少症になる可能性があり、FSA、FSS及びDefraは注意を呼び掛ける。該当猫用食品のリストが追加された。

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/advice-to-cat-owners-following-rise-in-cases-of-feline-pancytopenia

 

[FSA] 更新 1:Fold Hill Foods は安全性懸念のため、猫用食品数種を回収する

Update 1: Fold Hill Foods recall several cat food products because of safety concerns

17 June 2021

https://www.food.gov.uk/news-alerts/alert/fsa-prin-36-2021-update-1

Fold Hill Foods は安全性に懸念があるため、予防措置として低刺激性猫用食品を回収する。

https://www.food.gov.uk/news-alerts/alert/fsa-prin-36-2021

 

[FDA]FDAは食品製造設備の金属炭化物の規制免除閾値を発表する

FDA Issues Threshold of Regulation Exemption for Metal Carbides in Food Processing Equipment

June 17, 2021

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-issues-threshold-regulation-exemption-metal-carbides-food-processing-equipment

FDAは食品加工装置の部品のような繰り返し使用される部品や部品のセラミックコーティングの金属炭化物や金属合金炭化物の使用に関する規制免除閾値を発表した。

https://www.cfsanappsexternal.fda.gov/scripts/fdcc/?set=TOR

 

[FDA]シーフード

Seafood

https://www.fda.gov/food/resources-you-food/seafood

2021年6月事業者向け魚と水産物のハザードとコントロールガイド更新

(ヒスタミンの温度管理と時間のところ結構細かく指定。氷冷やアイスパックによる保冷、内部温度チェックとか大きな魚の測定用サンプルの採取場所は下前部lower anterior portionとか)

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 160-21

18 June 2021

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20160-21.aspx

認可と閣僚評議会通知

GM Saccharomyces cerevisiae由来麦芽糖産生性αアミラーゼ、MRL

 

[FAO]全ての人に健康的食事を確保するには民間部門が重要な役割を果たす

Private sector has a crucial role to play in ensuring healthy diets for all

17 June 2021,

http://www.fao.org/news/story/en/item/1412374/icode/

B20-G20-FAO持続可能なフードシステム対話の重要な持ち帰って欲しいこと

 

[ASA]ASAは非開示執行強化で、繰り返しルール違反をするインフルエンサーの名前を挙げる

ASA to name influencers who repeatedly break rules, in escalation of non-disclosure enforcement action

ASA News 17 Jun 2021

https://www.asa.org.uk/news/taking-action-against-non-compliant-influencers.html

広告規則に従わないとさらなる制裁措置につながると通知されていながら違反を繰り返したインフルエンサーの名前を掲示する専用サイトを作った

Non-compliant social media influencers

https://www.asa.org.uk/codes-and-rulings/non-compliant-social-media-influencers.html

 

[WHO]死の100人中1人は自殺

One in 100 deaths is by suicide

17 June 2021

https://www.who.int/news/item/17-06-2021-one-in-100-deaths-is-by-suicide

 

[EPA]EPAはeBayに170の未登録、不正商標表示農薬の販売停止を命令

EPA Issues Order to eBay to Stop Selling 170 Unregistered, Misbranded Pesticides

06/17/2021

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-issues-order-ebay-stop-selling-170-unregistered-misbranded-pesticides

対象製品の中には極めて致死性の高い抗凝固剤毒であるbrodifacoumや有機リン殺虫剤ジクロルボスが含まれる。

さらに2020年6月10日に命令されたウイルスシャットアウトのような新型コロナウイルスから守ると主張するものの販売を止めなかった。

(ウイルスシャットアウトについてはこのページに写真あり。とにかく日本の恥)

 

論文

-新しい研究はファストフード企業が広告費を増やし、黒人とヒスパニックの若者を標的にしていることを発見

New study finds fast-food companies spending more on ads, targeting Black and Hispanic youth

17-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/urcf-nsf061021.php

業界は2019年に広告に50億ドル使い、黒人の若者は白人の若者より75%多く見た

コネチカット大学の食品政策と肥満Ruddセンターの新しい報告書Fast Food FACTS 2021。

2019年の広告費は2012年から4億ドル増えて、子どもたちや10大は平均して1日あたり2回以上ファストフードのテレビ広告を見る。

(これで肥満の原因になると問題になるのなら、日本でずっとテレビ見ている高齢者のインチキ健康食品広告への暴露量ってとんでもないのでは)

 

-赤肉摂取は大腸がん患者のDNA傷害関連突然変異を促進するかもしれない

Red meat consumption may promote DNA damage-assoc. mutation in colorectal cancer patients

17-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/aafc-rmc061521.php

Cancer Discovery。ナース健康研究などの3つの全国前向きコホート研究に参加した大腸がん患者900人の腫瘍組織と、それにマッチする正常組織のDNA配列を解析した。いくつかの変異サインを同定したがその中にはアルキル化を示唆するものがあった

 

-FDA助言委員がaducanumabのアルツハイマー病への認可の問題について説明する

FDA advisory panelist outlines issues with aducanumab's approval for Alzheimer's disease

17-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/acop-fap061721.php

Annals of Internal Medicineに、FDA助言委員会のもと座長がコメントを発表。

助言委員会がほぼ全員一致で反対したにもかかわらずFDAが認可した。この「迅速承認」は臨床研究と患者のケアにとって問題となる

(患者の負担で治験をするようなもの)

 

-培養皿で育てられているほとんどのがん細胞は人々の中のがん細胞と共通点がほとんどない

Most cancer cells grown in a dish have little in common with cancer cells in people

17-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/jhm-mcc061721.php

がん研究のリソースはGMマウスやtumoroidなどに使うべき

Genome Medicine

 

SMC UK

-アルコールの有害使用を減らすための世界戦略の実施を強化するための2022-2030WHO世界アルコール行動計画の最初の案への専門家の反応

expert reaction to the first draft of the WHO’s Global alcohol action plan 2022-2030 to strengthen implementation of the Global Strategy to Reduce the Harmful Use of Alcohol

JUNE 17, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-the-first-draft-of-the-whos-global-alcohol-action-plan-2022-2030-to-strengthen-implementation-of-the-global-strategy-to-reduce-the-harmful-use-of-alcohol/

WHOが2010年に承認されたアルコールの有害使用を減らすための世界戦略の履行のための行動計画の最初の案を発表した

King’s College Londonアルコール研究所研究部長で客員研究員Sadie Boniface博士

メディア報道はこの案の33ページのフレーズに集中しているがそれは提案ではない。WHOの提案は妊娠中の飲酒の予防や胎児性アルコールスペクトラム疾患の予防で、妊娠可能年齢の女性に禁酒を勧めてはいない。また案である。

もちろん、妊娠を計画しているなら禁酒すべきである。

 

Global alcohol action plan 2022-2030

First draft June 2021

https://cdn.who.int/media/docs/default-source/alcohol/action-plan-on-alcohol_first-draft-final_formatted.pdf?sfvrsn=b690edb0_1&download=true

 

-学校での接触検査試験についての公開文書への専門家の反応

expert reaction to open letter about contact testing trials in schools

JUNE 17, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-open-letter-about-contact-testing-trials-in-schools/

BMJに発表された教育大臣Gavin Williamsonへの公開文書が、学校での毎日の接触検査試験は非倫理的で、それをデルタ株に拡大するのは全ての人をリスクに晒すと主張する

Reading大学薬学部生命医学技術准教授Alexander Edwards博士

この手紙はCOVID-19迅速検査の使用について我々の直面する現実的課題を強調する。これまでずっと、診断検査コミュニティは、新しい革新的検査が本当に役に立つのかどうか理解するのに現実世界での試験が重要だということはわかっていた。現代医学はエビデンスの上に構築される。しかし診断試験は驚くほど実施が難しい。我々はワクチンの臨床試験については何十年もかけて精細化してきた、そして経験から強力な根拠となる、極めて迅速で効果的なワクチンの臨床試験ができるようになった。残念ながら、新しい診断検査の試験はそこまで成功していない。

何故試験が難しいのか?多くの人はCOVID-19患者と確認された人との接触はどんな場合でも自主隔離すべきだというが、それは学校では特に混乱を招く。この混乱を最小限にする方法を開発しようする誘因がある。英国では接触追跡と自主隔離の効果は様々である。世界の多くの部分でより厳しいやりかたが行われている。二つ目の問題は診断検査とスクリーニング検査がちがうということで、過去の経験からはスクリーニング計画の方が難しい。各種検査と隔離方法のシミュレーションがたくさん行われてきたが、残炎ながらそれぞれがあまりにも違っていて、モデルには大きな不確実性がある。デルタ株では重要な数値が変わるだろう。

従ってこの学校試験は複数の問題を抱えた特に難しいものになっている:学童という議論をひきおこしやすい対象で、スクリーニングの根拠を作るという困難な課題を、もともと診断用の検査をスクリーニングに目的外に使って。議論があることは驚きでは無く、最良の結論に至るためには議論は推奨すべきである。

 

Daily contact testing trials in schools are unethical and extending them to include the delta variant puts everyone at risk

June 17, 2021

https://blogs.bmj.com/bmj/2021/06/17/daily-contact-testing-trials-in-schools-are-unethical-and-extending-them-to-include-the-delta-variant-puts-everyone-at-risk/

 

その他

-栄養研究者らは実験動物の餌を更新するよう強く求める

Scienceニュース

Nutrition researchers urge update to lab animal diets

By Mennatalla Ibrahim Jun. 17, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/06/nutrition-researchers-urge-update-lab-animal-diets

約30年前の実験用ラットとマウスの餌の組成を改訂するかどうかについて議論するための、先週栄養学者が会合した。アメリカ栄養士会のオンラインセッションで、研究者らは齧歯類の餌をより栄養があって動物の健康を改善し実験の交絡要因を減らすものにするにはどうするかを説明した。実験動物の餌を製造するResearch Diets社の上級栄養科学者Michael Pellizzonはこのセッションで「最高の健康状態の動物をもってそれから食事を調整することで研究者らが動物の病気の発生を理解するより良い基礎が提供できる」という。Pellizzonは昨年餌の選択が実験結果に影響することを説明した論文の共著になっている。例えば穀物ベースの齧歯類餌は、しばしば特定されない量の植物エストロゲンと呼ばれるホルモン様化合物のグループを含む。これらは齧歯類の春期発動や発がんに影響する可能性があり、研究している医薬品や毒素や栄養素の影響を曖昧にするかもしれない。

1960年代以前は齧歯類の餌に標準組成は無く、研究者らはビタミンやミネラル含量についてほとんど知らなかった。1970年代にアメリカ栄養研究所の委員会が初めて広く認められた公的に入手可能なラットとマウス用餌組成AIN-76Aを開発した。それは主に糖と乳タンパク質からなるペレットで、当時知られていた齧歯類の栄養要求を満たすようにビタミンやミネラルやアミノ酸を特定濃度に強化してある。1990年代初め以降、研究者らは少し変更されたAIN-93を使ってきた。

しかし研究者らはこれに欠点をみつけてきた。AIN-93のような、精製した自然で無い消化の簡単な成分からなる餌は、実験動物に脂肪の蓄積や腸内細菌の消失、小腸サイズの低下など実験結果に影響する可能性のある各種異常をもたらす。

会合参加者の何人かはAIN-93の更新に合意する、可能性としては繊維、クロム、カルシウム、タンパク質などの改訂である。

しかし餌の変更は困難な戦いとなるだろう。これまでも餌の改訂は研究され議論されてきたが合意を得るのは非常に難しかった。

さらに他の課題もある。現在既に製造業者は標準齧歯類餌を提供しているが、多くの研究者らはいまだにより安価な挽いたトウモロコシや乾燥肉や魚からなる代用品を使っている。これらの餌の栄養は不明でバッチ変更による変動もわからない。一部の科学者は自分の研究に餌が問題になるとは思っていないので内容のわからない餌を選ぶ。しかし良い栄養研究をするには何が入っているのか正確にわかっている餌を使うことが重要だ。

(ところどころ)

 

-「転換点だ」:COVID-19ワクチン寄付の洪水がWHOの雰囲気を鼓舞する

‘It’s a tipping point’: Flood of COVID-19 vaccine donations buoys mood at WHO

By Jon CohenJun. 17, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/06/it-s-tipping-point-flood-covid-19-vaccine-donations-buoys-mood-who

先週末開催されたG7会合がWHOの雰囲気を変えた。7カ国のリーダーたちが2022年末までに10億回分のワクチンを寄付するという。多くがCOVAXファシリティを介して。

 

-グリホサートはがんをおこさない:新しいEU報告書は我々が既に知っていたことを確認した

Glyphosate Doesn't Cause Cancer: New EU Report Confirms What We Already Knew

By Cameron English — June 17, 2021

https://www.acsh.org/news/2021/06/17/glyphosate-doesnt-cause-cancer-new-eu-report-confirms-what-we-already-knew-15612

強欲な裁判弁護士と強欲でイデオロギーに凝り固まった活動家グループの主張とは違って、膨大な量のピアレビューされた研究は、バイエルの除草剤ラウンドアップの有効成分であるグリホサートがヒト健康と環境に最小限のリスクしかないことを確認した。そして根拠はどんどん積み上がっている。

EUのグリホサート評価グループ(AGG)が、11000ページからなる報告書を発表し、再びこの人気のある除草剤は指示通りに使えば安全であることを示した。レビューワーはグリホサートの生殖細胞への突然変異誘発性、発がん性、生殖毒性、特定の標的臓器毒性、内分泌撹乱性、環境影響を検討し、以下のように結論している:

全ての提案されている使用法において、作業者と労働者(どちらも個人保護具無しで)と近傍にいる人にとって安全な使用が示された…全体として、AGGはグリホサートが植物保護製品の有効成分として使われた場合の認可基準を満たすと結論した

(中略)

GRGはEUでグリホサートが再認可される前にさらに規制のハードルを越えなければならない。それにはEFSAとECHAによる追加レビュー、パブリックコメント、さらに個々のEU加盟国による吟味などがある

 

AGG報告

Procedure and outcome of the draft Renewal Assessment Report on glyphosate, June 2021

Assessment Group on Glyphosate, 15 June 2021

https://ec.europa.eu/food/system/files/2021-06/pesticides_aas_agg_report_202106.pdf

 

-肥満で生きる:脂肪を貯めるようにできている人々

Living with obesity: The people who are hard-wired to store fat

By Claire Kendall and Jeremy Cooke BBC News

https://www.bbc.com/news/uk-57419041

専門家は、肥満は遺伝と生物学と現在の生き方が原因の病気とみなすべき時だという

BMI 40を超える39才の女性の紹介が導入。彼女は肥満遺伝子(FTO変異型とMC4受容体突然変異)をもち太りやすいという。糖尿病の薬を売る仕事をしていたとき、上司に体系のことを言われたのは違法だという。彼女の友人も肥満だが近所にファストフード店が多いのが悪いと考えていて最近持ち帰り食品店がオープンするのを阻止する請願に署名した。

イングランドでは毎年6000人ほどが肥満手術を受けている

肥満を深く理解している人たちにとって、肥満は複合的要因による病気である。非難することに効果があるなら、今の社会はみんな痩せているだろう。

(英国の肥満への視線が厳しすぎるというレベルなら東アジアをどう表現するのだろう?)

 

-ネズミが大混乱を引き起こし赤ちゃんがベビーベッドで噛まれ母親が助けを求める

Baby bitten while in cot as NSW mums call for help as rodents wreak havoc

ABC Central West / By Shannon Corvo

https://www.abc.net.au/news/2021-06-18/baby-bitten-nsw-mums-mice-plague-rats/100181736

5ヶ月の息子がラットに噛まれて血を出していた

マウスが大発生しているがラットも。

 

-アウトブレイクが大きくなり、NSW知事はシドニー住人に「予定をキャンセル」するよう強く求める

NSW Premier warns Sydneysiders to ‘cancel your plans’ as outbreak grows

Heath Parkes-Hupton NCA NewsWire

https://www.news.com.au/national/nsw-act/news/sydney-outbreak-grows-as-nsw-health-confirms-one-new-covid-case/news-story/6138e5e5fcf1f220bfb0e6e596d5e0f9

金曜日に50代の男性一人が新たに確認され、国際便の乗組員を運ぶリムジンドライバーから感染3人目。ドライバーは「極めて感染性の高い」と考えられるデルタ株に感染している