2023-07-07

[EU]査察報告

-ポーランド―生きた動物と動物製品中の残留物と汚染物質

Poland 2023-7682―Residues and contaminants in live animals and animal products

06-07-2023

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit-report/details/4629

2023年1月30日~2月10日までポーランドで実施した、生きた動物と動物製品中の動物用医薬品残留物と汚染物質の監視を評価するための査察。公的管理の計画と実施はほぼEUの法的要件に従っている。だが、サンプルの適切な保管・輸送状況に関する不十分な規定、行動基準点の概念の誤った解釈、正式に指定されていない試験所、分析手段の妥当性の不備など、欠点が累積されて国家残留物管理計画の効果が損なわれている。

 

-エストニア―動物の副産物(ABP)及び派生製品(DP)の公的管理

Estonia 2023-7709―Official controls on animal by-products (ABP) and derived products (DP)

06-07-2023

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit-report/details/4630

2023年3月13~23日にエストニアで実施した、動物の副産物(ABP)及び派生製品(DP)の生産チェーンに沿ったEUの法的要件への準拠を検証し、違反発見時の管轄機関の効果的な是正措置の執行能力を評価するための査察結果。事業者の登録・承認システムがあり、公的管理計画はリスクに基づいている。サンプリングなどの管理は定期的に実施され、計画通りに実行されている。だが、ABPの取扱と廃棄の評価が不十分で、事前通告されて管理が行われていたため、公的管理の全体的な効果が弱められている。

 

-チェコ共和国―飼料衛生の公的管理

Czech Republic 2023-7697―Official controls on feed hygiene

06-07-2023

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit-report/details/4631

2023年3月6~17日にチェコ共和国で実施した飼料衛生の公的管理を検証するための査察。飼料の公的管理計画はリスクに基づき、中央管轄機関の適切なガイダンスや手順の提供で支えられている。だが、事業者がそれぞれのHACCP計画の中でハザードを特定するなど、不適切な公的評価により検査官や試験所のいくつかの側面で効果が弱められている。改善のために8つの助言が出された。

 

[EFSA]グリホサート:重要な懸念分野はない;データのギャップが特定された

Glyphosate: no critical areas of concern; data gaps identified

6 July 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/news/glyphosate-no-critical-areas-concern-data-gaps-identified

グリホサートのヒト・動物の健康及び環境への影響の評価に重要な懸念分野は特定されなかった。EFSAの結論にはいくつかのデータのギャップが報告されていて、最終化できなかったあるいは未解決の問題として、承認プロセス更新の次の段階で欧州委員会や加盟国が考慮することになる。これらは、4つの加盟国(「報告担当加盟国」として共同で実施した)の機関が実施した、EFSAのグリホサートのリスク評価ピアレビューの主な調査結果である。

EFSAは、有効成分グリホサートのリスク評価ピアレビューで、ヒトや動物あるいは環境に引き起こされるリスクに関して重要な懸念分野を特定しなかった。懸念は、評価中の有効成分に提案された全ての使用(播種前の使用、収穫後の使用など)に影響し、それにより承認や更新ができない場合に重要であると規定されている。

欧州化学庁(ECHA)は2022年にグリホサートのハザード評価を実施し、発がん性、変異原性、生殖毒性物質として分類される科学的基準を満たさないと結論した。EFSAはEUのグリホサートのリスク評価のためにECHAのハザード分類を使用した。

データのギャップが特定されると、これらは最終化できなかった、あるいは未解決の問題としてEFSAの結論で報告される。

最終化できなかった問題には、グリホサートの不純物の1つの評価、消費者食事リスク評価、水生植物へのリスクの評価などがある。

未解決の問題は、特に、評価のために提出されたグリホサートベースの農薬製剤に含まれる成分の1つに毒性についての情報が不足していることで、その製剤の代表的用途のリスク評価を結論する必要がある。この製剤には急性毒性や遺伝毒性の兆候はなかった。

生物多様性に関しては、専門家は、グリホサートの代表的用途に関連するリスクは複雑で、複数の要因によることを認識した。統一した方法論や合意された具体的な保護目標がないことも指摘した。概して、入手可能な情報から、リスク評価のこの側面に確固たる結論を引き出すことはできず、リスク管理者は軽減対策を検討する可能性がある。

生態毒性に関しては、データパッケージから保守的なリスク評価アプローチができ、提案されたグリホサートの用途23件のうち12件で哺乳類への高い長期リスクが特定された。

このプロセスの透明性

「グリホサートのリスク評価やピアレビューは、3年以上にわたるプロセスにおけるEFSAや加盟国の数十人の科学者の作業を示している。何千もの研究や科学的論文の評価を基にして、パブリックコメント募集中に集められた貴重な意見も取り入れている」とEFSAのリスク評価製作部門のGuilhem de Seze氏は述べた。

背景

グリホサートは多くの除草剤製品に使用される化学物質であり、欧州での使用は厳しい規制の対象である。グリホサートは現在、2023年12月15日までEUでの使用が承認されている。加盟国によるリスク評価やその後のEFSAによるピアレビューは、欧州での使用承認を更新するための法的手続きの一環として実施された。

次の段階と公表

グリホサートをEUの承認済み農薬有効成分のリストに載せたままにするかどうかについて下す決定を知らせるために、本日、グリホサートのリスク評価ピアレビューに関するEFSAの結論を、欧州委員会や加盟国と共有した。

公表前に、EFSAは全ての内容が個人情報保護と機密性に関する規則に準拠していることを確認するよう法律上義務づけられている。

農薬有効成分の全てのピアレビューのように、また農薬のEU規則に従って、EFSAは個人情報や商業上の機密情報に関する要素の機密保持を要求する権利がある申請者に対して、公表を意図した資料を申請者に提供する。申請者は結論や評価自体の変更を要求できないだけでなく、追加情報も提出できない。

このプロセスが完了するとすぐに、EFSAは自身のウェブサイトで、その結論と、ピアレビューやリスク評価に関連する背景となる全ての文書を、全部発表する予定である。結論は2023年7月末までに発表され、数千ページにわたる背景となる文書は2023年8月末から10月中旬にかけて発表される予定である。

EFSAのピアレビューの調査結果や、EUの農薬の安全性を評価するために従ったプロセスについての詳細は、以下を参照:

グリホサートに関するファクトシート

6 July 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/factsheets/efsa-explains-scientific-assessment-glyphosate

グリホサートに関する話題

https://www.efsa.europa.eu/en/topics/topic/glyphosate

 

[EFSA]意見等

-preDQ-HLA‐DQ2及びHLA‐DQ8に対するペプチド結合予測のためのソフトウエアツール

preDQ – a software tool for peptide binding prediction to HLA‐DQ2 and HLA‐DQ8

EFSA Journal 2013;20(7):EN-8108  5 July 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-8108

(外部科学報告書)

preDQは欧州食品安全機関のために特別にデザイン・開発されたHLA‐DQ2及びHLA‐DQ8タンパク質に対するペプチド結合予測のためのソフトウエアツールである。このツールはHLA‐DQ2及び/又はHLA‐DQ8タンパク質に対するペプチド結合を特定でき、それらの結合親和性を予測できる。このツールはセリアック病の原因となる新規タンパク質のリスクを評価するために使用される。

 

-遺伝子組換えSaccharomyces cerevisiae LALL‐LI株由来食品用酵素トリアシルグリセロールリパーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme triacylglycerol lipase from the genetically modified Saccharomyces cerevisiae strain LALL‐LI

EFSA Journal 2023;21(7):8091  6 July 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8091

(科学的意見)

この食品用酵素トリアシルグリセロールリパーゼ(トリアシルグリセロール アシルヒドロラーゼ, EC 3.1.1.3)は、Lallemand Inc社が遺伝子組換えSaccharomyces cerevisiae LALL‐LI株で生産した。この遺伝子組換えは安全上の懸念を生じない。この食品用酵素中にこの生産菌の生きた細胞は含まれないが、組換えDNAには含まれる。焼成工程に使用されることを意図している。この食品用酵素への食事暴露-総有機固形物(TOS)は欧州人で最大0.42 mg TOS/kg体重/日と推定された。この食品用酵素の生産株は安全性評価に対する安全性適格推定(QPS)アプローチの要件を満たしている。従って、パネルは、この食品用酵素の評価に毒性学的試験は必要ないと判断した。既知のアレルゲンに対するこの食品用酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルは、意図した使用条件下で食事暴露によるアレルギー反応リスクは除外できないが、その可能性は低いと考えた。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品用酵素は意図した使用条件下で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-遺伝子組換えBacillus subtilis AR‐453株由来食品用酵素グルカン-1,4-α-マルトヒドロラーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme glucan‐1,4‐α‐maltohydrolase from the genetically modified Bacillus subtilis strain AR‐453

EFSA Journal 2023;21(7):8089 4 July 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8089

(科学的意見)

この食品用酵素グルカン-1,4-α-マルトヒドロラーゼ(4‐α‐d‐glucan α‐maltohydrolase; EC 3.2.1.133)は、AB Enzymes GmbH社が遺伝子組換えBacillus subtilis AR‐453株で生産した。この遺伝子組換え安全上の懸念を生じない。この食品用酵素中にこの生産菌の生きた細胞やそのDNAは含まれない。焼成工程に使用することを意図している。食事暴露は欧州人で最大0.262 mg TOS/kg体重/日と推定された。B. subtilis AR‐453株の生産株は安全性を評価する安全性適格推定(QPS)アプローチに適格で、生産工程から懸念問題は生じなかったため、毒性学的データは必要ない。既知のアレルゲンに対するこの食品用酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、6件の一致が見つかった。パネルは、意図した使用条件下で、食事暴露によるアレルギー反応リスクは除外できないが、その可能性は低いと考えた。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品用酵素は意図した使用条件下で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

[BfR]昆虫摂取後のアレルギー反応に関する知見はまだほとんどない

Still little knowledge on allergic reactions following insect consumption

27 June 2023

https://www.bfr.bund.de/cm/349/still-little-knowledge-on-allergic-reactions-following-insect-consumption.pdf

2021年には、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)又はイエローミールワームの幼虫という昆虫種が、欧州連合(EU)で初めて食糧生産用に承認された。その間に、3種の昆虫が追加で承認され、EU委員会はさらなる承認申請を受けた。これらの食品のアレルギー反応や誘発に関する可能性については、現在科学的に調査されている。

イエローミールワームの幼虫は、2021年6月1日にEU委員会が承認した最初の昆虫である。これは後に、トノサマバッタ(2021年11月12日承認のLocusta migratoria)、イエコオロギ(2022年2月10日承認のAcheta domesticus)及びガイマイゴミムシダマシ(2023年1月承認のAlphitobius diaperinus)の幼虫(レッサーミールワーム)が続いた。これらの昆虫から生産され、それぞれの承認申請書に記載されている食品及び調製品は、EU全域で販売することができる。承認に応じ、乾燥、冷凍、ペースト状又は粉末状で使用される。昆虫から作られた、又は昆虫を含む食品は新規食品であるため、EU新規食品規則に従って承認手続きを受ける必要がある。手続きの一部には、欧州食品安全機関(EFSA)の健康リスク評価を含む。EU委員会はこの評価において、安全上の懸念が生じない場合にのみ承認する。

これまでに承認された昆虫種について、EFSAは、昆虫由来食品のアレルギー誘発性についてさらに研究を行うよう勧告している。その理由は、入手可能な限られたエビデンスが、昆虫由来食品の摂取がアレルギー感作につながり、特定の昆虫蛋白質に対するアレルギー反応を引き起こす可能性を示唆しているためである。専門家は、それぞれの種の特定の蛋白質が互いに非常に類似しているため、昆虫食の摂取は甲殻類やイエダニに対するアレルギーを持つ人々にもアレルギー反応を引き起こす可能性があると推測する。

昆虫に対する食物アレルギーの広がりの程度は、少なくとも欧州ではわかっていない。又、EU承認の粉末化された昆虫の摂取後に、アレルギー反応の発生例は、これまでに数例である。

基本的に、アレルギー反応は皮膚に現れ、じんましん、かゆみ、発疹、腫れなどの形で現れる。しかし、息切れ、呼吸性喘息、吐き気、下痢、最悪の場合はアナフィラキシー(=アレルギー)ショックが起こる可能性があり、生命を脅かす可能性がある。BfRの調査(10.03.2023現在)によると、、ドイツ、オーストリア及びスイスの共同データベースであるアナフィラキシー登録簿「ANAPHYLAXIE.NET」では、現在まで昆虫食摂取後の該当症例は報告されていない。又、自主的な報告に基づいて食品に関連した中毒やその疑いのある中毒を記録するBfRの中毒データベースでも、昆虫由来食品による健康被害の訴え事例は登録されていない(蜂蜜を除く)。健康リスクを考慮する場合、昆虫由来食品の市場はこれまで隙間市場であり、現在、昆虫の食品を食べる人の数は少ない可能性が高い。

 

[FSA]2022年食品衛生評価制度(FHRS)による表示監査及び事業調査

Food Hygiene Rating Scheme (FHRS) Audit of Display and Business Survey 2022

6 July 2023

https://www.food.gov.uk/research/fhrs-display-audit-2022-executive-summary

2022年食品衛生評価制度(FHRS)表示監査及び事業調査の結果の概要をまとめた報告書を公表する。

 

[FSA]Home Bargainsは高濃度のカフェインのため、Sci-Mx Nutrition Ultra Muscle Strawberry Flavourをリコールする

Home Bargains recalls Sci-Mx Nutrition Ultra Muscle Strawberry Flavour because of high levels of caffeine

6 July 2023

https://www.food.gov.uk/news-alerts/alert/fsa-prin-19-2023

Home Bargainsは製品に高濃度のカフェインが検出されたため、Sci-Mx Nutrition Ultra Muscle Strawberry Flavorをリコールする。

(カフェイン含量記載なし)

 

[FDA]FDAは食品プログラムの優先ガイダンストピックスについて最新情報を発表する

FDA Releases Update of Priority Guidance Topics for Foods Program

July 6, 2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-releases-update-priority-guidance-topics-foods-program

米国食品医薬品局(FDA)の食品安全・応用栄養センター(CFSAN)及び食品政策・対応オフィス(OFPR)は、FDA食品プログラムが優先的に完成させるガイダンス案及び最終ガイダンスのリストの情報を更新した。

が含まれる

ダイエタリーサプリメントマスターファイルについて、乳幼児用食品中ヒ素及びカドミウムのアクションレベルについて、が含まれる。

 

[FDA]食品成分及び包装

Food Ingredients & Packaging

07/06/2023

https://www.fda.gov/food/food-ingredients-packaging

 以下、情報更新。

(消費者向け情報)

-食品添加物及びGRAS物質について

https://www.fda.gov/food/food-ingredients-packaging/food-additives-and-gras-ingredients-information-consumers

-着色添加物

https://www.fda.gov/food/food-ingredients-packaging/color-additives-information-consumers

-食品包装や食品に接触する物質

https://www.fda.gov/food/food-ingredients-packaging/food-packaging-other-substances-come-contact-food-information-consumers

-食品中の着色添加物

https://www.fda.gov/food/color-additives-information-consumers/color-additives-foods

 

[FDA]着色添加物認証に関する報告:2023 会計年度第3四半期、4月1日-6月30日

Report on the Certification of Color Additives: 3rd Quarter, Fiscal Year 2023, April 1-June 30

07/06/2023

https://www.fda.gov/industry/color-certification-reports/report-certification-color-additives-3rd-quarter-fiscal-year-2023-april-1-june-30

 

[MPI]公衆衛生警告:マールボロのNydia Bay/Pelorus Sound地域の貝類バイオトキシン警告

Public health warning: shellfish biotoxin alert for Nydia Bay/Pelorus Sound area in the Marlborough Sounds

06 July 2023

https://www.mpi.govt.nz/news/media-releases/public-health-warning-shellfish-biotoxin-alert-for-nydia-baypelorus-sound-area-in-the-marlborough-sounds/

ニュージーランド食品安全はマールボロのPelorus Sound地域で貝類の採取を控えるよう公衆衛生警告を発した。麻痺性貝毒のレベルがMPI設定の安全基準値を数倍上回った。

 

[EPA]EPAは未登録消毒剤を販売したRossストアを罰する

EPA Penalizes Ross Stores for Unregistered Disinfectants

July 6, 2023

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-penalizes-ross-stores-unregistered-disinfectants

2021年2月3日にハワイ農務省がハワイの店舗を、2021年3月9日にEPAがカリフォルニアの店舗を査察し、6つの未登録製品が販売されていた。

99.9%除菌を宣伝しているスプレーやウェットティッシュ、「抗菌」を謳うiPhoneスクリーンプロテクターなどで、これらは殺虫剤・殺菌剤・殺鼠剤法(FIFRA)により求められるEPAへの登録がされておらず、55000ドルの罰金。

連邦法では、細菌やウイルスを殺す、破壊する、予防する、遠ざけると主張する製品は殺虫剤とみなされ、EPAへの登録が必要である。

 

[NASEM]国の健康のための投資を全ての人のための長く健康的な生活のためにシフトする

シンポジウムの概要

Shifting The Nation’s Health Investments To Support Long, Healthy Lives For All

PROCEEDINGS OF A SYMPOSIUM

https://nap.nationalacademies.org/resource/27010/interactive/

2023年3月6-7日に開催されたシンポジウムのインタラクティブ概要

 

[HK]食品汚染

Food Contaminants

30 Jun 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/programme/programme_rafs/programme_rafs_fc_01_30_Nuclear_Event_and_Food_Safety.html

日本の原発事故と食品の安全性について情報提供。

(中国の意向を反映したもの)

 

[RIVM]新しい研究が確認:オランダの人々のPAFS摂取量は多すぎる

New study confirms: people in the Netherlands are ingesting too much levels of PFAS

06-07-2023

https://www.rivm.nl/en/news/new-study-confirms-people-in-netherlands-are-ingesting-too-much-levels-of-pfas

オランダの人々は食品や飲料水を介してPAFSをとりすぎていることをRIVMの新しい研究が確認した。しかしながら、PFASの総量は以前より低い。

ほとんどのPFASは食品から

この研究はオランダ人がPFASを飲料水の3倍多く食品から摂取していることを示した。最も寄与が大きいのは魚で、他にコーヒー、お茶、穀物製品、乳製品、肉、卵、果物、野菜から摂取している。飲料水のPFAS濃度は水源に依存し、地下水より地表水由来の飲料水のPFASが多い。

多様な食生活

PFASはたくさんの食品に含まれるため、多様な食品からなる食生活を薦める一般的助言に従うように

報告書

オランダの食品と飲料水からのPFAS暴露のリスク評価

Risk assessment of exposure to PFAS through food and drinking water in the Netherlands

本文英語

https://www.rivm.nl/publicaties/risk-assessment-of-exposure-to-pfas-through-food-and-drinking-water-in-netherlands

RIVMは食品と飲料水からのPFAS摂取量を計算した。この計算は2009年の先の推定の更新である。RIVMは2021年と2022年の食品と水のPFASについての新しい情報を使用死、先の4種類ではなく20種類のPFASについての情報を使った。より多くのPFASを考慮したにも関わらず、摂取量は以前の計算より40%程度少なかった

PFASのTWI は4.4 ng/kg body weight per weekを使用

4.6 ng PEQ/kg body weight per weekから51 ng PEQ/kg body weight per weekといった値(最大値はUB,P95)

 

(オーストラリアTDSでは

https://www.foodstandards.gov.au/publications/Documents/27th%20ATDS%20report.pdf

PFOSが0.011から2.6 ng/kg/d(最大値はUB, P90)なので推定摂取量は同程度。ただしHBGVが違うので「問題ない」と「とりすぎ」にわかれる。そして消費者ができる対策は「いろいろな食品を食べましょう」で全く同じ。)

 

[RIVM]非アルコール飲料からの砂糖に累進消費税を課すことで予想される影響。課税調整の可能性解析

Expected impact of a progressive consumption tax on sale of sugar from non-alcoholic beverages. Analyses of potential tax adjustments

06-07-2023

https://www.rivm.nl/publicaties/impact-van-getrapte-verbruiksbelasting-op-verkoop-van-suiker-via-alcoholvrije-dranken

2024年1月1日から、非アルコール飲料消費税は100Lあたり8.83ユーロから26.13ユーロにあがる。対象はレモネードや野菜果物ジュースを含む。課税により非アルコール飲料の販売が減ることが予想される。ミネラルウォーターには課税されない。

オランダ保健福祉スポーツ省はソフトドリンク販売をさらに減らす消費税はどういうものかを知りたがった。そこでRIVMは4種類の累進課税の影響を計算した

累進課税では砂糖の含量によって税率が決められる

(欧米の主流派の主張が正しいとしたら飲料の自販機がどこにでもある日本は肥満だらけのはずなのだが)

 

論文

-統計速報:スズメバチ、ミツバチに刺された男女の死亡数-米国 2011-2021

QuickStats: Number of Deaths from Hornet, Wasp, and Bee Stings* Among Males and Females — National Vital Statistics System, United States, 2011–2021

MMWR Weekly / July 7, 2023 / 72(27);756

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/72/wr/mm7227a6.htm?s_cid=mm7227a6_w

年59 (2012) 人から 89 (2017)人、全体の84%が男性

 

-縦断BMIとがんリスク:260万人カタルーニャ成人コホート

Longitudinal body mass index and cancer risk: a cohort study of 2.6 million Catalan adults

6 July 2023

IARC

https://www.iarc.who.int/news-events/longitudinal-body-mass-index-and-cancer-risk-a-cohort-study-of-2-6-million-catalan-adults/

生涯の肥満関連暴露が現在考えられているより多くのがんと関連する新しい根拠がNature Communicationsに発表された。

肥満である時期が長いほど、肥満の程度が大きいほど、肥満になった年齢が若いほど18の種類のがんリスクの高いことに正の関連があった。この中にはこれまで肥満関連とみなされていなかったがん、白血病、非ホジキンリンパ腫、非喫煙者の頭部と頸部のがんと膀胱癌が含まれる。過体重と肥満は現在の文献が示唆するより高いがん負荷に寄与する可能性がある。

 

-これら6つの健康的食品を十分食べないことが世界の心血管系疾患と死亡の多さに関連する

Not eating enough of these six healthy foods is associated with higher cardiovascular disease and deaths globally

6-JUL-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/994659

西洋諸国での他の多くの研究が有害な食品に注目しているのに対して、PURE試験は中から低所得国も含み、健康に保護的な食品に注目した。果物、野菜、ナッツ、乳製品、豆、魚を勧める。European Heart Journal

(ポイントは低脂肪乳ではなく全乳を勧めているところ)

 

-動物の福祉:政策と実践を改善する方法

Animal welfare: Methods to improve policy and practice

MARK BUDOLFSON et al.,

SCIENCE 6 Jul 2023 Vol 381, Issue 6653 pp. 32-34

ヒトと動物の福祉を共通の尺度で定量する新しい方法が出てきて、政策のための新たなツールを作り出している

フードシステムから生命医学研究まで、政策解析には動物の福祉を考慮することが重要であるという国際的コンセンサスができつつある。しかしヒトの福祉向上のための定量ツールに比べて動物の福祉を定量するツールはまだ初期段階である。

この政策フォーラムでは動物の福祉に関する重要な政策課題を同定し、既存のツールの限界を明らかにし、新たな方法の概要を示す。

 

その他

-生きていることは健康に悪い

Being Alive Is Bad for Your Health

By Amanda Mull JUNE 30, 2023

https://www.theatlantic.com/health/archive/2023/06/artificial-sweetener-aspartame-diet-coke-cancer-link-who/674586/

ダイエットソーダが何らかの種類のがんとおそらく可能性があるかもしれない、可能性がないとは言いかねるかもしれないという知識があったとして、どうすればいい?

ここ数十年、ますます多くの食品や行動があいまいでコロコロ変わる健康警告の対象に鳴り続けてきた-甘味料、砂糖、ワイン、バター、ミルク、炭水化物、コーヒー、脂肪、チョコレート、卵、肉、菜食、完全菜食、ウエイトリフティング、水をたくさん飲むこと、などなど。警告が増えれば増えるほどどうすればいいのかわからなくなる。こうした情報をもとに、楽しみにしていたことに気を悪くする以外にどうすればいい?

 

-高果糖コーンシロップと砂糖割り当て

High Fructose Corn Syrup and the Sugar Quota

by  Alex Tabarrok June 21, 2023

https://marginalrevolution.com/marginalrevolution/2023/06/high-fructose-corn-syrup-and-the-sugar-quota.html

非常に多く閲覧されているtik-tokの動画がアメリカのハインツトマトケチャップとカナダのハインツトマトケチャップの成分を比較している。アメリカのものには高果糖コーンシロップ(HFCS)が含まれカナダのものには砂糖が含まれている。私はエコノミストなのでこれがアメリカ人の病気の原因かどうかはわからないが、砂糖割り当てが原因であることは言える。アメリカの砂糖割り当ては輸入の砂糖に非常に高い税を課す。その結果米国の砂糖価格は世界価格の約2倍である。砂糖の値段が高いために米国の消費者は甘いものに多くお金を払い砂糖農家は利益が増えるが同時に砂糖代用品の開発にインセンティブを与える。そしてアメリカは世界で最も多くHFCSを消費する国になった