[FDA] FDAは消費者に亜硝酸塩「ポッパーズ」を購入あるいは使用しないよう助言する
FDA Advises Consumers Not to Purchase or Use Nitrite “Poppers”
June 24, 2021
対象
・亜硝酸塩「ポッパーズ」を娯楽使用あるいは性的体験を高める目的で購入あるいは使用する消費者
製品
・「ポッパーズ」はオンラインあるいは成人用商品店で販売される。しばしばマニキュア除光液あるいは洗浄製品として販売され、エネルギーショットに似た10から40mLの小さなボトルに入っている。
・ブランド名称には、Jungle Juice、Extreme Formula、HardWare、Quick Silver、Super RUSH、 Super RUSH Nail Polish Remover 及び Premium Ironhorseなどが含まれる。(写真あり)
目的
FDAは「ポッパーズ」を摂取あるいは吸引した場合、死亡を含めた深刻な健康への有害影響を生じる可能性があるので、消費者に亜硝酸塩「ポッパーズ」を購入あるいは使用しないよう助言する。オンラインあるいは成人用商品店で販売される「ポッパーズ」は、マニキュア除光液として販売されるが、娯楽使用あるいは性的体験を高めるために摂取あるいは吸引されている。これらの製品は医療従事者の指定/処方なしに摂取あるいは吸引すべきでない化学物質である亜硝酸塩を含む。
問題点と範囲の要約
FDAは亜硝酸塩「ポッパーズ」の摂取あるいは吸引後の深刻な頭痛、めまい、体温上昇、呼吸困難、血圧の急な低下、血中酸素問題(メトヘモグロビン血症)及び脳死といった問題による死亡や入院の報告が増加していることを観察している。
FDAの対応
FDAは亜硝酸塩「ポッパーズ」の摂取あるいは吸引による有害事象の報告追跡を続けていき、公衆衛生を保護するための適切な対策をとる。FDAは最近の有害事象報告に関し、連邦パートナーと連絡をとって警告している。
消費者への助言
・娯楽使用あるいは性的体験を高める目的で亜硝酸塩「ポッパーズ」を購入あるいは使用しないこと。
・これらの製品の使用に関連する死亡を含む深刻なリスクを認識し、即座に使用を中止すること。未使用製品をすべて捨てること。
・これらの製品を使用後、気分が悪くなった場合は即座位に医療従事者に連絡すること。
・最近これらの製品を使用し、健康に懸念がある場合には医療従事者に相談すること。
苦情や有害事象(疾患あるいは被害)を報告するには以下の方法がある。
・ 問題について人と直接話したいならば、FDA 消費者苦情コーディネーターに電話連絡する。
・ オンラインで電子 MedWatch フォームに記入する。
・ FDA に郵送できる書面の MedWatch フォームに記入する。
FDAに問題を報告する
亜硝酸塩「ポッパーズ」を使用後、有害事象(疾患あるいは被害)を経験した消費者は医療従事者に相談すべきである。消費者はまた、有害事象をMedWatchのFDA安全情報及び有害事象報告プログラム(https://www.fda.gov/Safety/MedWatch/default.htm)に、使用した製品に関する情報をインターネット上の違法な医薬品販売報告|FDA(https://www.fda.gov/safety/report-problem-fda/reporting-unlawful-sales-medical-products-internet)に、報告することを考慮すべきである。FDAは製品情報の安全性に疑問がある消費者は問い合わせること、追加情報をhttp://www.fda.gov/fcicで検索することを奨励する。
[HK]包装乾燥きのこ及びナツメヤシのサンプルが食品表示規則に違反する
Prepackaged dried mushroom and date samples in breach of food labelling regulation
Monday, June 28, 2021
https://www.cfs.gov.hk/english/press/20210628_8756.html
香港食品安全センター(CFS)及び食物環境衛生署は、本日(6月28日)包装乾燥きのこに31ppm、ナツメヤシのサンプルに65ppmの二酸化硫黄が含まれており、いずれも基準値以内の値ではあるが、製品表示ラベルに記載がなく、食品表示規則に違反すると発表した。
[FSA] 直接販売用包装食品(PPDS)の表示ガイダンス
Labelling guidance for Prepacked for Direct Sale (PPDS) food products
17 June 2021
食品事業者向けの新たな直接販売用包装食品(PPDS)のアレルゲンラベル表示要件に関するガイダンスについて。2021年10月1日より要件変更。
https://www.food.gov.uk/business-guidance/introduction-to-allergen-labelling-changes-ppds
[CFIA] 将来を念頭に置き夏の期間に植物を保護する
Protecting plant health throughout the summer with an eye on the future
June 28, 2021
CFIAは植物保護を市民に呼び掛ける。以下、動画でも植物の健康のための運動を紹介している。
[FDA]コロナウイルス(COVID-19)更新
Coronavirus (COVID-19) Update: June 25, 2021
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-june-25-2021
(一部)
・FDAはCOVID-19関連の不正表示の未承認製品を販売するPacific Center of Health/Pacific Center of Health & Acupunctureに警告文書を発した。
(コロイド銀とか抗ウイルスハーブとか)
[FDA]警告文書
El Molino Bakery Supplies Inc
JUNE 22, 2021
「外国供給業者検証プログラム(FSVP)」違反の問題。
[FAO]原子力由来技術により人畜共通疾患予防と畜産を改善する
Improving zoonotic disease prevention and livestock production through nuclear-derived techniques
28 June 2021
http://www.fao.org/news/story/en/item/1413732/icode/
FAOとIAEAが開催する持続可能な畜産と健康国際シンポジウムについて
(Virtual Event) International Symposium on Sustainable Animal Production and Health – Current Status and Way Forward
28 June–2 July 2021, Vienna, Austria
https://www.iaea.org/events/aphs2021
[ヘルスカナダ]カナダ政府はカナダ全体により安全な供給へのアクセスを拡大するのを助ける
Government of Canada helping expand access to safer supply across Canada
June 28, 2021
薬物過剰使用の危機がカナダ全体に影響し続けている。残念ながら、COVID-19パンデミック中に過剰使用による死亡と関連する害が相当増えた。カナダ政府はパンデミック中とそれ以降も、カナダ全体により安全な供給へのアクセスを拡大するのを援助し続ける
本日保健大臣は100万ドル近くのプロジェクトを発表した。
[WHO]WHOは健康における人工知能(AI)について初めての世界報告書を発表しそのデザインと使用のための6つの基本原則を発表
WHO issues first global report on Artificial Intelligence (AI) in health and six guiding principles for its design and use
28 June 2021
健康のための人工知能の倫理とガバナンス
Ethics and governance of artificial intelligence for health
https://www.who.int/publications/i/item/9789240029200
AIが全ての国の公益のために機能することを確保する6つの基本原則
・人間の自主性を保護する
・人間の福祉と安全と公益を促進する
・透明性、説明可能性、了解度を確保する
・責任と説明責任を育む
・包括性と公平性を確保する
・責任があって持続可能なAIを推進する
[FSSAI]メディアコーナー
-マスタードオイルのブレンド禁止は農家に利益があり、より健康的な代用品の生産につながるだろう
Ban on blending of mustard oil will benefit farmers, lead to more production of healthier alternative
June 28, 2021
https://www.fssai.gov.in/upload/media/FSSAI_new_mustard_Express_28_06_2021.pdf
FSSAIがマスタードオイルと他の油を混ぜることを禁止した。インドでは1990年代に食用油をブレンドすることが最初に政府によって認められた。1990年代後半にマスタードオイルの異物混入が原因の流行性水腫がおこって、政府はマスタードオイルと他の食用油の混合を推奨した。専門家はFSSAIの決定はインドのマスタード生産者には大きなチャンスで、伝統的菜種マスタードオイルをキャノーラ菜種マスタードに置き換えることは健康的な油の提供になりインドの油輸入依存を減らすだろうという。
(マスタードオイルはエルカ酸含量が多いので混合を推奨したのだろうか?
異物混入マスタードオイルに関連するインドの水腫アウトブレイク
Outbreak of dropsy in India linked with adulterated mustard oil…
Sanjay Kumar
THE LANCET VOLUME 352, ISSUE 9131, P884, SEPTEMBER 12, 1998
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(05)60012-8/fulltext
デリーが流行の中心地であるが全土で2200人以上が病気になり50人が死亡した。料理に使われているマスタードオイルに、有毒なArgemone mexicana(アザミゲシ)の種子油が意図的に混入されていた。種子油に含まれるアルカロイドであるサンギナリンとジヒドロサンギナリンが水腫の原因である。これらのアルカロイドは毛細血管を傷害し、解毒剤はない。)
-実験室の検査で、プラスチックではなく強化米であることを確認
Lab test confirms fortified rice, not plastic
6/21/2021
https://www.fssai.gov.in/upload/media/FSSAI_news_Lab_Nagaland_22_06_2021.pdf
最近ソーシャルメディアで出回っている動画で、コメにプラスチック粒が混入されていると主張しているが、それは強化米と米粒だった。コメにプラスチックの粒を混ぜることはありそうになく、お金のためにやるとしたら安い米を混ぜること。
数年前にもプラスチック米を主張する同様の動画があったが、これまで実際にプラスチック米が発見されたことはない。強化米を作る工程ではコメを粉末にしてから栄養素を混ぜてコメのような形に押し出し形成する
-WHOと FSSAIガイドラインの緊急で迅速な履行が必要
Need for Urgent and Rapid Implementation of WHO and FSSAI Guidelines
21-06-2021
https://www.fssai.gov.in/upload/media/FSSAI_News_WHO_Observer_22_06_2021.pdf
近年糖尿病や心疾患が増加していて、主な原因は包装済み食品の摂取増加と運動しない生活様式であるといわれている。WHOとLancetの研究がインドでは不適切な食事で15,735,95(原文通り)人が死亡しているという。安くて不健康なカロリーの高い食品が簡単に入手できそれを無分別に食べることが新植民地主義の帰結である。そのせいで伝統的家庭料理が減った。「超加工」食品摂取は肥満につながるだけでは無く食品からの栄養素の吸収も阻害する、と認定糖尿病教育者 Subhasree Ray博士は言う。インスタント麵を頻繁に食べることとビタミンDが減ることに関連がある。これは放置すると大災害になるので政府は介入すべきである。
(伝統的インド食に含まれる有害物質とまともに食事が入手できないたくさんの人たちを無視して西洋エリートの言説の劣化コピーを発信する知識階級、の典型的事例として。強化米は「超加工食品」だけど?)
論文
-アルツハイマーとaducanumab:不当な利益と偽りの希望
Alzheimer's and aducanumab: Unjust profits and false hopes
28-JUN-2021
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/thc-aaa062821.php
Hastings Center Reportの新しい記事で、aducanumabの承認には少なくとも3つの大きな倫理的問題があると指摘。医療保険の資源(つまり納税者のお金)が不当に浪費される、医師は絶望している患者に不当なお金の浪費か何もしないかのどちらかを選ばなければならい、患者と家族は処方されたら偽りの希望を抱く。
(ここまで批判的に語られる医薬品の承認はそうそうない。年56000ドル(620万くらい)を、回復することのない310万人に使う、というのだから)
-COVID-19の社会経済的影響が世界のコーヒー業界を脅かす
COVID-19's socio-economic fallout threatens global coffee industry
28-JUN-2021
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/ru-csf062321.php
PNAS。パンデミックの影響でコーヒーさび病の対策が手薄になった
-生物多様性をどう測定するのかが土地の使用に大きな影響を与える
How we measure biodiversity can have profound impacts on land-use
28-JUN-2021
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/puww-hwm062821.php
一定量の食料を生産するために、環境あるいは生物多様性影響を最小限にするための土地の使用はどうすべきか?というパズルを解くのに異なるアプローチを使うとどうなるかをザンビアを事例に試行した。その地域にいる種の数やその種の稀少さなどのよく使われる要因のどれをモデルに入れるかによって結果は大きく異なり、実際のところ推奨される地域の重なりは4%以下だった。Ecological Applicationsに発表されたこの研究は、同意形成が緊急に必要であることを示す。僅かな違いが全く異なる結果を出すのであれば、矛盾したモデルは政策決定者にとってロードマップでは無く障害となるだろう。保全生物学者は生物多様性保存の優先順位付けのためのより一貫したモデルを求めて努力すべきである。
(印象の良い動植物をシンボルにして情緒的に環境を守れといえば活動できてしまうのが現状。カメに刺さったストローみたいに)
その他
-視点:農業生態学(アグロエコロジー)は欧州の食品輸入を減らし少ない土地でより多くを栽培しつつ温室効果ガス排出を抑制できるか?それにはまだまだかかる
Viewpoint: Can agroecology cut European food imports and grow more on less land all while cutting greenhouse gas emissions? It would take a lot.
Andrew Porterfield | June 29, 2021
現在欧州は食品や飼料を多く輸入しているが、もし食生活を変えて農業生態学を採用して畜産と農作物の栽培をより緊密に協調して行えばそれを変えることができるとOneEarth.に6月18日発表された論文が主張する。
Pierre and Marie Curie大学の研究者でフランス科学研究機関CNRSのメンバーのGilles Billenらが計算した。やるべきことは3つで、食事の動物由来タンパク質を減らす、欧州全域で作物のローテーションをする、家畜には現地の牧草を与え作物の近くで一緒に育てる。
CNRSのプレスリリースはこれらの変更で欧州は食料を確保できて汚染が減らせると宣言している。
著者らは欧州の農業の問題点を正しく指摘しているが、それは欧州だけではなく世界全体の現実的問題である。しかしBillenらの解決法は現実的だろうか?専門家は全くそうではないという。この研究の著者は人糞を使うことを提案しているがそれは現行の有機農業での人糞使用禁止を廃止することを意味する。肉を食べる量を減らすことが畜産をへらすことになり植物ベースの食生活のほうが健康的であることは誰もが合意するが一般の人々の行動を変えることは大変で時に不可能である。さらに農業生態学で輸入する必要性が減るというのはありそうにない、と科学者は言う。サスカチュワン大学の農業資源経済学教授Stuart SmythはBillenのチームが彼らの知見と矛盾する特定のデータを省略し有機農業の現在の問題を無視していると指摘する
引退した農業技術者で世界知的所有権機関のAndre Heitzにとって、この研究はありふれた数字合わせでしかない-先に結論されている望ましい結果になるように必要な仮定を組み合わせたものだ。
CNRSの植物バイオテクノロジー学者Marcel Kuntzにとっては、これはCNRSの「美徳シグナリング」の一例である。CNRSは研究者に特定の方向性を指示しないが、宣伝したい研究は選択している。有機農業と農業生態学を宣伝したいのでこの研究はプレスリリースをしているが、ゲノム編集やGMO分野で中国や米国に遅れをとっていることを示した別の研究は無視した。実際に役に立つのはバイオテクノロジーなのに。
(詳細略)
-Natureニュース
COVIDパンデミックの臨床試験への長く残る影響
The COVID pandemic’s lingering impact on clinical trials
28 June 2021 Heidi Ledford
https://www.nature.com/articles/d41586-021-01569-9
医学研究者はCOVID-19から関心を外しつつあるがパンデミックは他の病気への研究に永続する影響を与える可能性がある
(進行中だった臨床試験が停止したり参加者が集められなくなったり、ロックダウン等の試験への影響の解析が難しい、等)
-グリホサート2.0:除草剤パラコートがパーキンソン病の原因だと主張する裁判が前進
Glyphosate 2.0: Lawsuits Claiming Herbicide Paraquat Causes Parkinson's Move Forward
By Cameron English — June 28, 2021
除草剤グリホサートががんの原因だと主張している弁護士と活動家が2番目の標的に移った、パラコートである。今度はパーキンソン病の原因だと主張して、彼ら裁判所の十字軍は次の大金獲得を目指して製造業者を訴えている。科学は彼らの味方ではない。
Syngenta と Chevronを訴える157件の裁判が州や連邦裁判所で係争中。
(アメリカの弁護士って金の亡者?)