2021-09-10

[HK] 食事からのナトリウム及び糖分の削減

Reduction of Dietary Sodium and Sugar

6 Sep 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/programme/programme_rdss/programme_Salt_Sugar_Label_Scheme.html

食品中の塩分及び糖分削減委員会(CRSS)、食品衛生局及び食品安全センター及び食物環境衛生署は共同で、消費者が低塩分・低糖分製品をより簡単に識別し、十分な情報を得た上で選択できるように、任意の包装食品の「塩分/糖分」表示制度(本制度)を導入した。

対象製品は、食品医薬品(組成及び表示)規則(Cap. 132 W)に基づく、「低塩」、「無塩」、「低糖」、「無糖」の定義に該当するすべての包装済み食品である。

低ナトリウムの「低塩」とは、固形または液体で、食品100 g/mLあたり0.12 g以下のナトリウムを含むものである。また、ナトリウムを含まない「無塩」は、固形または液体で、食品100 g/mLあたり0.005 g以下のナトリウムを含むものである。「低糖」は、食品100 gあたり5 g以下の糖分を含む固形食品、または食品100 mLあたり5 g以下の糖類を含む液体食品。「無糖」は、食品100 gあたり0.5 g以下の糖分を含む固形食品または食品100 mLあたり0.5 g以下の糖類を含む液体食品。

「糖分が少ない/含まれていないが、ナトリウムが多い製品」や「ナトリウムが少ない/含まれていないが、糖分が多い製品」は、規則の栄養強調表示の条件を満たしていても、「低塩」、「無塩」、「低糖」、「無糖」のいずれのラベルも使用してはならない。高ナトリウム食品とは、食品100 gあたり600 mg以上のナトリウムを含む固形食品、または食品100 mLあたり300 mg以上のナトリウムを含む液体食品であり、高糖分食品は、食品100 gあたり15 g以上の糖分を含む固形食品、または食品100 mLあたり7.5 g以上の糖分を含む液体食品である。

この制度は、任意の参加とし、ラベルは明確で読みやすいものでなければならないが、ラベルの大きさは業者が独自に決めることができ、また、ラベルは食品包装に印刷または貼り付けることを業者に求めるものである。

(ラベルのデザインには中国語、英語、二カ国語、カラー、白黒バージョンがある)

 

[ANSES] 恐ろしいミツバチの病気の拡散を監視する新しい方法

A new method for monitoring the spread of a deadly bee disease

24/08/2021

https://www.anses.fr/en/content/new-method-monitoring-spread-deadly-bee-disease

アメリカ腐蛆病(American foulbrood)は、非常に感染力が強い、蜜蜂に影響を与える最も致命的な感染症である。ペニバシラス ラーべ(Paenibacillus larvae)という病菌が原因で、蜜蜂は幼虫から成虫に成長する過程で、巣の部屋の中で死に至る。また、除去において抗生物質による治療は効果がなく、欧州では禁止されている。アメリカ腐蛆病が巣に感染すると、県民保護局(DDPP)に届け出なければならず、通常は蜜蜂と巣を焼却する。

フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES) のSophia Antipolis研究所は、アメリカ腐蛆病を含むいくつかの病気の診断及び同定法を開発するが、スウェーデン農業科学大学、スウェーデン国立獣医学研究所、ドイツ連邦動物衛生研究所(Friedrich-Loeffler Institut)と共同で、ペニバシラス ラーべ(P. larvae)ゲノムの完全な解析に基づく新しい方法を開発した。研究成果は、Environmental Microbiology誌に発表された。この新しい方法は、コアゲノムcore genome MLST法(cgMLST)技術に基づいており、通常の同定方法では判別できないペニバシラス ラーべ(P. larvae)株の違いを検出することができる。高い精度により感染源の追跡に利用でき、新たな汚染をより確実に予防できる。また、標準化でき、複数の研究所で使用できる。

ANSESは、異なる細菌株の変動性や病原性をより深く理解するために、アメリカ腐蛆病の研究を続けている。

 

[TGA] COVID-19のためのイベルメクチン処方に関する新たな制限

New restrictions on prescribing ivermectin for COVID-19

10 September 2021

https://www.tga.gov.au/media-release/new-restrictions-prescribing-ivermectin-covid-19

本日、TGAはAdvisory Committee for Medicines Schedulingの助言に基づき、COVID-19の予防または治療を謳ってイベルメクチンの経口剤を処方することへの懸念のため、イベルメクチンの経口剤の処方に新たな制限を設けた。総合診療医はTGAが認めた目的でのみイベルメクチンを処方でき、適用外処方ができるのは肝臓病の専門家など特定の専門医のみ。

 

[FSAI] 未承認の農薬であるエチレンオキシドが混入したKiri Creamy Labneh Cheeseの一部をリコール

Recall of Certain Batches of Kiri Creamy Labneh Cheese Spread due to the Presence of the Unauthorised Pesticide Ethylene Oxide

Wednesday, 8 September 2021

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/kiri_labneh_cheese_spread.html

 ポーランド産Kiri Creamy Labneh Cheeseは、未承認の農薬であるエチレンオキシドが含まれていたため、リコール。製品写真有り。

 

[FDA] FDAは申請された650万以上の「みなし」新規たばこ製品の90%以上に対策をとるための科学的根拠に基づく公衆衛生上の申請レビューに関し大きな進展を遂げる

FDA Makes Significant Progress in Science-Based Public Health Application Review, Taking Action on Over 90% of More Than 6.5 Million ‘Deemed’ New Tobacco Products Submitted

September 9, 2021

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-makes-significant-progress-science-based-public-health-application-review-taking-action-over-90

 FDAは、この1年、650万点を超える電子ニコチン配送システム(ENDS)製品を含む「みなし新規たばこ製品」の申請書をレビューし、タイムリーに提出された申請の約93 %に対応している。これには、却下した約450万個の製品が含まれる。

 

[FDA] FDA In Brief: 消費者がオンラインで食事や食料品を注文する機会が増える中、FDAは食品安全リスクに対処するための公開ミーティングを予定する

FDA In Brief: As Consumers Order More Meals and Groceries Online, FDA Plans Public Meeting to Address Food Safety Risks

September 9, 2021

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-brief-consumers-order-more-meals-and-groceries-online-fda-plans-public-meeting-address-food

 COVID-19のパンデミックをうけ、オンラインで注文された食品や消費者に直接届けられる食品の安全を保証するために、10月19日から21日にかけて、「The FDA New Era of Smarter Food Safety Summit on E-Commerce(オンライン上のよりスマートな食品安全の新時代に関するFDAサミット)」と題したバーチャル公開会議を開催する。

 

[FDA] FDA In Brief: FDAはオピオイドの処方者教育の義務化を再検討する公開ワークショップを発表する

FDA In Brief: FDA Announces Public Workshop to Reconsider Mandatory Prescriber Education for Opioids

September 08, 2021

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-brief-fda-announces-public-workshop-reconsider-mandatory-prescriber-education-opioids

 FDAは、オピオイド鎮痛薬(OA)のリスク評価・軽減戦略(REMS)を介したオピオイド処方者教育の義務化の必要性を再検討している。2日間の公開ワークショップ「Reconsidering Mandatory Opioid Prescriber Education Through a Risk Evaluation and Mitigation Strategy (REMS) in an Evolving Opioid Crisis」を開催する。

 

[FDA]警告文書

Garden Fresh Market

AUGUST 04, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/garden-fresh-market-614397-08042021

「外国供給業者検証プログラム(FSVP)」違反の問題。

 

Genesis Nutrition Ultra Slim dba Genesis Ultra Slim

AUGUST 06, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/genesis-nutrition-ultra-slim-dba-genesis-ultra-slim-616040-08062021

未承認の医薬品及び不正表示の問題。製品にシブトラミンとフェノールフタレインを含む。

 

Akshar Sales LLC

AUGUST 16, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/akshar-sales-llc-615274-08162021

「外国供給業者検証プログラム(FSVP)」違反の問題。

 

Holistic Healer & Wellness Center, Inc.

SEPTEMBER 07, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/holistic-healer-wellness-center-inc-614538-09072021

未承認の医薬品、不正表示の問題。ダイエタリーサプリメント製品において糖尿病の治療を謳う。

(以下、同様)

Metamune Inc

SEPTEMBER 07, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/metamune-inc-614543-09072021

Live Good Inc.

SEPTEMBER 07, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/live-good-inc-614575-09072021

Pharmaganics LLC

SEPTEMBER 07, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/pharmaganics-llc-614576-09072021

Nuturna International LLC

SEPTEMBER 07, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/nuturna-international-llc-614577-09072021

Phytag Labs

SEPTEMBER 07, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/phytag-labs-614514-09072021

Lysulin, Inc.

SEPTEMBER 07, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/lysulin-inc-614517-09072021

Ar-Rahman Pharm LLC

SEPTEMBER 07, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/ar-rahman-pharm-llc-614578-09072021

Aceva, LLC

SEPTEMBER 07, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/aceva-llc-614539-09072021

Radhanite, LLC d/b/a Curalife Ltd

SEPTEMBER 07, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/radhanite-llc-dba-curalife-ltd-614542-09072021

 

[RIVM]報告書

-RIVMの戦略計画年次報告書2020

RIVM’s Strategic Program Annual Report 2020

09-09-2021

https://www.rivm.nl/publicaties/strategisch-programma-rivm-jaarrapportage-2020

オランダ語

 

-マットレスリサイクル:マットレスに使われる加工のリスクアナリシスと新しい使用法

Recycling mattresses: risk analysis of processing used mattresses and new applications

09-09-2021

https://www.rivm.nl/publicaties/recycling-van-matrassen-analyse-van-risicos-van-verwerking-en-nieuwe-toepassingen

リサイクル材の有害物質や微生物の測定はほとんど行われていないが、入手できる測定結果は規制値の範囲内であった

 

[MFDS]EO関連追加

食薬処、ラーメンの2-クロロエタノール(2-CE)検査結果を発表

食品安全政策課など 2021-08-17

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45663

のQ&A

2-CE関連

1-1)エチレンオキシド(EO)と2-クロロエタノール(2-CE)は、どのような物質か?

☞EOは、一部の国でスパイス・粉末穀類などの殺菌目的で使用し、2-CEはEOが塩素( Cl -)と反応して生成されるが、多様な化学反応で生成する可能性のある物質で環境に存在する場合がある

○(EO)一部の国では農産物などの燻蒸剤、殺菌剤にも使用され、また、病院装備や医療用品の滅菌用途で多く利用されている

- 加えて、エチレングリコール、グリコールエーテル、界面活性剤など多様な化合物製造原料として使用されている

○(2-CE)化学産業の多様な反応に使用されるEOの中間体、副産物などで生成されるが環境にも存在することがある

 

1-2)EOと2-CEの毒性は?

☞国際的にEOは人体発がん物質、2-CEはEOとは異なり発がん性がないと分類している

○ 国際がん研究機関(IARC)はEOを吸入時、人体発がん性物質(Group 1)と分類している

○ 一方、今回検出された2-CEは発がん性はないものと知られている

- 一方、EO以外の経路からも由来することがあるので、EOと区別して管理することが必要

- 米国とカナダも欧州連合(EU)とは異なり、 2-CEとEOを別個の物質として管理している

 

1-3)国内EOと2-CEの許容基準値は?

☞EOは国内未登録農薬なので、PLS一律基準0.01 ppmを適用し、環境由来および自然生成可能な2-CEは暫定基準を適用する

○ EOは国内では使用登録されていない物質で、PLS *一律基準「0.01 ppm以下」適用

* 農薬許容物質リスト管理制度(Positive List System):使用が許可された農薬は、該当残留基準を適用して、未登録の農薬は一律基準「0.01 ppm以下」で管理

○ 2-CEに対する残留許容基準が設定されていないので緊急に暫定基準を設定

-  2-CEが多様な経路で食品に存在できる汚染物質であることを勘案して、人体暴露安全基準を満たすことができるように農・畜・水産物および加工食品(カプセル除外)には、「30 ppm以下」、幼児を摂取対象にする食品には「10 ppm以下」で、食品衛生審議委員会の諮問を経て暫定基準を設定した

 

1-4)EOと2-CEの諸外国の基準は?

☞米国・カナダでEOは7〜50 ppm、2-CEは940 ppm

EUはEOと2-CEの合計(和)として0.02〜0.1 ppm、その他の国は基準なし

 

EO(mg/kg)

2-CE(mg/kg)

コーデックス

○なし

○なし

米国

○スパイス、乾燥ハーブ類:7

○乾燥野菜、甘草、ゴマ:7

○クルミ:50

○スパイス、乾燥ハーブ類:940

○乾燥野菜、甘草、ゴマ:940

カナダ

○スパイス、乾燥ハーブ類、乾燥まま惣流、ゴマ:7

○スパイス、乾燥ハーブ類、乾燥野菜類、ゴマ:940

欧州連合

○穀類、果物類、野菜類:0.02

○ナッツ類、ハーブ類、油脂種実類:0.05

○茶、香辛料など:0.1

○なし

日本

○なし

○なし

オーストラリア

 

○なし

○なし

ニュージーランド

○なし

○なし

中国

○なし

○なし

インド

○なし

○なし

 

EUラーメン関連措置

2-1)今回、欧州で2-CEが検出されたと発表した韓国産ラーメンは、国内でも販売されているのか?

☞該当製品は輸出用製品として製造されて全量輸出され、国内で流通・販売されていない

○ 農心からドイツに輸出した「輸出用海鮮湯麺」2ロット*の「野菜ミックス」と「麺」で2-CEが検出**されたという情報

* 該当ロット:①2022.1.27. ②2022.3.3.

** 野菜ミックス(7.4 mg/kg、5.0 mg/kg)、麺(0.18 mg/kg)

○ 八道からドイツに輸出した「ラーメン餅炒め(ラポッキ)」*の「スパイス粉末」で2-CEが検出**されたという情報

*該当ロット:2022.2.27./ **スパイス粉末(10.6 mg/kg)

 

2-2)EUの検査を通じて韓国産輸出用ラーメンで検出された物質がEOなのか?2-CEなのか?

☞韓国産輸出用ラーメンで2-CEが検出されたと通知される

○ EUは韓国産輸出用ラーメンで2-CE *が検出されたことを通知

* EOの代謝産物と報告、EU規定によりEOと2-CEの合計(和)をEOで表示する

 

2-3)ラーメンで2-CEが検出された原因は?

☞原因調査のために原材料別検査を実施する予定である

○ 危害情報入手後、直ちに食薬処が製造業者現場点検を実施した結果、製造元は製造過程でEOを使用していないと確認された

○ また、関連製品回収検査の結果、農心輸出用海鮮湯麺の野菜ミックス原材料6種中、輸入産乾燥ネギで2-CE検出を確認する

○ 2-CE検出製品については原因調査のために、食薬処が直接、原材料別の検査を実施する予定である

 

2-4)輸出用製品まで検査した理由?

☞農心の場合、輸出製品は全量国内で流通していなかったが、EU危害情報を確認して検出された原因を把握するために輸出用製品を回収し、国内用製品の安全性を確認するために国内用製品を回収

 緊急現場調査で、農心輸出用海鮮湯麺は欧州輸出品と同じ製品がなく、代わりに輸出用原材料小麦粉、輸出用野菜ミックス(野菜ミックス原材料6種含む)、輸出用粉末スープをそれぞれ回収して検査を実施

○ 八道の場合、EU情報と同じ輸出製品を業者が保管しており、個別原料を別途回収せずに該当製品を回収して検査した

 

これまでの対応と今後の対策

3-1)緊急に暫定基準を設定する理由は?

☞EOはPLS制度導入(’19〜)により不検出基準を適用しており、2-CEは今回のラーメンでの検出危害情報により管理する必要性があると判断して速やかに暫定基準を設定

 

3-2)2-CE暫定基準を30 mg/kg以下に設定した理由(根拠)は?

☞現在2-CE汚染など活用可能な資料が十分でないとはいえ、米国環境保護庁(EPA)の評価結果などを活用して基準を算出する

 現在、食品中の2-CE汚染などに活用可能な資料が不足していて、食品摂取を通じた国民暴露量が人体暴露安全基準*を満たせるようにするという仮定の下で、食品衛生審議委員会の諮問を経て、農・畜・水産物や加工食品に対して暫定基準を算出する

* 国内人体暴露安全基準未設定で、米国(EPA)の慢性毒性参考値(RfD)を準用

<暫定基準> 農・畜・水産物や加工食品(カプセル除外):30 mg/kg以下(ただし、幼児を摂取対象とする食品10 mg/kg以下)

 今後暫定基準の限界事項である国内人体暴露安全基準、食品別2-CE汚染などの調査が完了され次第、暫定基準を再検討する予定である

 

3-3)2-CE検出製品に対する危害評価結果導出過程は?

☞国内2製品で検出された2-CEの暴露量は人体暴露安全基準(体重あたり一日0.824 mg)の0.8%レベルで、危害の懸念がないものと評価する

○ ならば1個を私たち国民(3歳以上〜)が食べたと仮定して暴露量推定

- 2-CEの人体暴露安全基準:0.824 mg /体重kg / 1日(米国EPA)

- 2-CE最大検出量:12.1* mg/kg

* 輸出用八道ラーメン餅炒め(ラポッキ)粉末スープ検査結果

- 粉末スープ1個の摂取量:11.3 g

- 体重:全年齢(63.09 kg)、3〜6歳(20 kg)

- 一日推定暴露量(mg /体重kg / 1日):全年齢0.0022 、3〜6歳の0.0068

- 許容一日摂取量(TDI比%) :全年齢0.3%、3〜6歳の0.8%

* 人体暴露安全基準比100%以上である場合としたものと判断

 

3-4)2-CE検出製品に対する措置が欧州と異なる理由?

☞2-CEはEO使用に伴う代謝産物(欧州)でなく、環境に由来することがある汚染物質で基準設定と管理方法に違いがある

 欧州は2-CEがEO使用に伴う代謝産物(metabolite)で報告、食品に残留されたEOと2-CEの検出量を共に*考慮して基準を設定する

- ただし、今回、欧州で発表した検出量は 2-CE自体の検出量である

* EO検出量と2-CE検出量をEOに換算した量に合わせて基準を設定→ 0.02~0.1 ppm

○ 我が国では2-CEがEO使用はもちろん、非意図的に汚染されたり自然生成されることがある物質であると判断している

- これは、米国、カナダのようなアプローチで2-CEとEOを別個の物質で管理しているものである

*(米国、カナダ)EO:7~50 ppm、2-CE:940 ppm

 

3-5)検査命令の具体的な方法は?

☞2-CEが検出された品目について、食薬処指定公認検査機関でEOと2-CE検査を受ける

○(対象業者および品目)2-CE検出業者/ 2-CE検出品目

○(検査機関)食品専門試験検査機関5ヶ所

- 試験法設定に所要する時間を考慮して9月中施行予定

* 韓国食品科学研究院、韓国食品科学研究院釜山支所、韓国分析技術研究院、韓国機能食品研究院、韓国SGS(株)

 

-食薬処、欧州輸出ラーメンから2-クロロエタノールが検出され関連調査を進行

食品管理総括課/有害物質基準課 2021-08-13

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45657

のFAQ(8月17日と重複する部分略)

2-CE関連

1-1)エチレンオキシド(EO)と2-クロロエタノール(2-CE)は、どのような物質か?

1-2)EOと2-CEの毒性は?

1-3)国内EOと2-CEの許容基準値は?

☞EOは、国内未登録農薬なのでPLS一律基準0.01 ppmを適用し、環境由来と自然生成可能な2-CEは基準設定を検討中

○ EOは海外で農産物に使用する燻蒸剤(農薬)でも国内では使用できないので、PLS *一律基準「0.01 ppm以下」適用

* 農薬許容物質リスト管理制度(Positive List System):使用が許可された農薬は、該当残留基準を適用して、未登録の農薬は一律基準「0.01 ppm以下」で管理

- 2-CEは農薬としてのEO使用に関連せず、非意図的に製造工程中に汚染されたり発生する可能性があり、汚染物質としての基準設定検討中

* 非意図的汚染可能物質は、「最小限の原則(ALARA)」に基づく適用予定

** 最小限の原則(As Low As Reasonably Achievable):公共政策利益と損失を考慮して合理的に達成可能なレベルまで適量を低く維持

1-4)EOと2-CEの諸外国の基準は?

 

EUラーメン関連措置

2-1)今回、欧州で2-CEが検出されたと発表した韓国産ラーメンは、国内でも販売されているのか?

2-2)EUの検査を通じて韓国産輸出用ラーメンで検出された物質がEOなのか?2-CEなのか?

2-3)ラーメンで2-CEが検出された原因は?

 

これまでの対応と今後の対策

3-1)欧州が引き続きEO検出製品を発表しているが、我が国で輸入される食品などは安全なのか?

☞EO検出輸入食品は通関段階で遮断措置を取っている

○ EU回収製品は速やかに輸入を遮断して、国内流通製品は回収措置をしている

○ また、同一製品を輸入申告する場合、輸入者にEO米(アメリカ)汚染証明書などを提出することを要求している

* 輸出国に原因究明など改善措置要求(’21.7.23〜)

3-2)EOと2-CEに対する試験法は確立されているのか?

☞野菜類を含む農産物とラーメン(スープ含む)など、多くの食品に適用可能な試験法を開発完了

○ 国際食品規格委員会(Codex)が要求する試験法開発指針に従い、試験法を迅速に開発検証した

* 試験法に対する専門家検討完了(8.11)

○ EUレベルの精密な試験であり、野菜類を含む農産物とラーメン(スープ含む)など多くの食品に適用可能

* 行政手続などの内部検討過程を経て、今後地方庁などの現場適用予定

 

3-3)今後EOと2-CEの管理方法は?

☞食品に対するEO試験分析の結果、EOが検出されると該当製品は回収・廃棄を原則とする

☞ただし、2-CEに対しては必要に応じて基準を設定し、暴露量評価などリスク評価を実施する予定である

 

[DHSC]前線の医療や介護職員に予防接種を義務化することについて意見募集

Consultation on mandatory vaccination for frontline health and care staff

9 September 2021

https://www.gov.uk/government/news/consultation-on-mandatory-vaccination-for-frontline-health-and-care-staff

現在はNHS職員の92%が一回目、88%が2回目接種済みで大臣は残りの人にも接種を求めている

本日から6週間意見募集

 

論文

-世界貿易センター健康計画-米国, 2012−2020

World Trade Center Health Program — United States, 2012−2020.

Azofeifa A, et al., MMWR Surveill Summ 2021;70(No. SS-4):1–21. DOI: http://dx.doi.org/10.15585/mmwr.ss7004a1

2020年、合計104223人が参加。健康状態等の報告

 

-冷凍食品業界のコールドチェーン輸送は目的地でのCOVID-19 患者の再発を引き起こしたかもしれない

Cold-chain transportation in the frozen food industry may have caused a recurrence of COVID-19 cases in destination

9-SEP-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/927946

2020年9月に欧州から輸入した冷凍タラの包装からSARS-CoV-2を検出したということを中国が資金提供した英文雑誌に中国人が報告

(中国国内でもこの手の発表は多く、だから中国発祥ではない可能性が十分あると言いたいらしい)

 

-COVID-19パンデミック中メンタルヘルスの困難は増加し続けていると報告書が言う

Report says mental health distress continued to increase during COVID-19 pandemic

9-SEP-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/927684

Lancet Regional Health-Americasに発表されたアメリカ人の調査研究

 

-全ての人がリモートで働くと、コミュニケーションとコラボレーションが損なわれる、研究が発見

When everyone works remotely, communication and collaboration suffer, study finds

9-SEP-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/927729

Nature Human Behaviourに発表された、米国マイクロソフト社の従業員のデータを使った研究。リモートワークだと内輪だけのコミュニケーションになりがち

(マイクロソフト、研究に協力してくれるんだ。とにかく学生や新人に特に重い負担をさせている)

 

-ツイッターのデマは成人の健康に関する決定に悪影響

Misinformation on twitter adversely affects adults’ health decisions

9-SEP-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/927991

英国と米国の禁煙補助のために電子タバコを検討している成人喫煙者は、電子タバコの方が普通のタバコより悪いと嘘の示唆をするツイートに暴露されると思いとどまる。BMJ Openに発表された、Cancer Research UKが出資した研究

 

-Science

エディトリアル

science.orgへようこそ!

Welcome to science.org!

  1. HOLDEN THORP  10 Sep 2021 Vol 373, Issue 6560p. 1179

Scienceファミリーの雑誌がウェブサイトを新たに

 

COVID-19で学術出版は大改革?まだ

A COVID-19 publishing revolution? Not yet

BY JEFFREY BRAINARD 09 SEP 2021: 1182-1183

COVID-19はオープンアクセスを促したが、プレプリントはパンデミック論文のごく一部でしかない

2020年1月にCOVID-19が拡大し、研究資金提供社と出版社は昔ながらのやりかたではダメだと認識した。Wellcome Trustが科学者はその知見を広く共有すべき、出版社はオープンアクセスをと呼びかけた。多くの出版社や出資者がWellcome Trustに賛同し、新しい出版システムが生まれることが期待された。しかし2年近くたって、大改革への期待は薄れた。プレプリントの投稿は増えたが全文献のうちの一部でしかない。多くの論文が無料で公開されたが背景となるデータにアクセスできることは少ない

 

ハゲワシが新たな毒物の脅威に直面

Vultures face new toxic threat

BY ERIK STOKSTAD 09 SEP 2021: 1187-1187

アジアで病気の動物を治療するのにますます多く使われるようになった抗炎症薬ニメスリド。トルフェナム酸がハゲワシには安全という報告が先月あった。

 

その他

-全てを有機農業に?スリランカは農家を不自由にし食料不足に拍車をかけた

All-Organic Agriculture? Sri Lanka Cripples Its Farmers And Sparks A Food Shortage

By Cameron English — September 9, 2021

https://www.acsh.org/news/2021/09/09/all-organic-agriculture-sri-lanka-cripples-its-farmers-and-sparks-food-shortage-15796

今年初め、スリランカは有機農業のみにする努力の一環として合成農薬と肥料の輸入を禁止した。このため農家は必須の道具が入手できず食料価格が急増している

我々が先進国で遺伝子組換え作物や農薬について議論するとき、その議論の結果によって我々が飢えたりすることはない。農家の使う技術を制限したり禁止したりすることは深刻な影響があるものの、それでも我々の多くは欲しい食品が何でもある食料品にすぐ行ける。我々は食べ物に困ることはなく、米国では貧困の人でも肥満が問題となっている。

しかし世界中の多くの国ではそうではない。農家に例えば合成農薬や肥料を与えないと生産が減り深刻な食料不足になる。今まさにスリランカがそうなっている。今週初めGeorge Mason大学の経済学者Alex Tabarrokが以下のように書いている:

スリランカの大統領は今年初め100%有機農業を目指して化学肥料を突然禁止した。この禁止により生産量の減少と価格上昇がおこり、パンデミックによる旅行業の減少と相まって経済危機を生み出した。

この経験はスリランカに特有のものではない。イデオロギーによるオーガニック親和的政策により多くの国が食料不足に苦しんでいる。しかしこの状況を解析すると、政府が間違ったイデオロギーに基づいて意思決定しエビデンスを無視するとき、何が悪いのかを正確に暴露する。

経済の初歩

スリランカのオールオーガニックの狂気について言えることは、農家が大統領に化学肥料を禁止して欲しいと頼んだのではないことは明確である。農家の90%が化学肥料を使っていて、85%がもしそれが入手できなくなったら収量が減るだろうと予想していた。大体同じくらいの農家が有機農業のノウハウを知らないとも言っていた。最近のレビューで記述してあるように、「有機農業には必要な知識が多いため、現在観察されている有機と慣行の収量の違いは、多くの農家が有機に変更するとさらに拡大するだろう」。

ここに一つ結論がある。もし有機農業がそんなに明確に慣行農業より優れているのなら、ほとんどの農家はとっくに採用しているだろう。収量を増やしたり生産コストを減らしたりする栽培方法を人々に強制する必要はない。有機農業で排除されているもの-バイオテクノロジー種子、合成農薬、化学肥料-は全てお金がかかるが生産性をあげる。生産者がそれを使っているという事実は、時に禁止されていても、スリランカの政策が逆行であることの明確な根拠である。

消費者の視点からも同じ結論になる。砂糖やタマネギやコメのような日々の食品の値段が農薬輸入禁止後急騰した。大統領はこの結果を見て有機のみの方針を見直したか?賢明な経済理論では(そして常識では)、あなたは悪い方針は取り消すべきだ。しかし大統領は禁止を維持し他の誰かの責任にし、問題の原因には対応しない。

大統領はもと陸軍大将を「必須サービス総監」に任命し、農作物を「ため込んでいる人」から押収した。それから政府は「消費者を守るために」これらの価格をコントロールした、このやりかたは不足を悪化させることが歴史的にわかっている。どうしてそうなるのかは経済学者のLudwig von Misesがミルクを例に説明している:

一方でミルクの値段を下げたことはミルクの需要を増やした;値段が高くてミルクが買えなかった人々が政府が値段を下げたために買える。そしてもう一方では高いコストでミルクを生産していた生産者はコストより低い値段にしたため苦しむ。これは長くは続かず、ミルクの生産は減る

 

なんとなく良さそうなイデオロギーを科学に優先させること

これらの経済的考察はもう一つの重要な結論を導く:政府は政策を実行する前に有機農業の利点の根拠を注意深く検討しなかった。もしそうしていたら、全てを有機農業にする政策の明確な欠点がわかっただろう-それは土地の使用が増え温室効果ガスの排出が増え、消費者価格が上がることを含む。サイエンスライターのSteven Novella博士はこうした欠点が実際どういう結果になるのかを以下のように記述している:

科学は実際この点についてはますます明確になっている-有機農業は気候や世界の生態系にとって良くない。このことが中核的有機農業擁護者が、しばしば多くの人(もちろん他人、通常肌の色の濃い人たち)を飢えさせようとしていると明確に言わずに、人口を減らす必要があると主張する理由になっている(繰り返すが、これは不合理で、効率の悪さを正当化しない)

このような厳しい現実は「農薬によって劣化してきたこの国の人々の健康と環境を守ろう」という呼びかけによって曖昧にされる。しかしこれは西側で農薬禁止を導いた気分を良くするレトリック以上のものではない。

有機農業に利益が全くないといっているのではない;確かに利点はあるがその使用はもっと標的を絞ったものであるべきである。農業経済学者Eva-Marie Meemkenと Matin Qaimはこう言っている:

有機農業が世界の持続可能な農業の青写真ではないという結論は、特性条件では有機農業が役に立つことを否定しない。特定の条件では有機農業が環境にポジティブな場合はある。

農家は有機食品に相当なプレミアム価格を払う消費者がいる市場では利益を得られることが経験からわかっている。これはある種の高価格ニッチ市場の場合で、収入の低い人が多いマスマーケットではあまりあてはまらない

これが複雑な問題の、バランスのとれた学術的解析である。環境保護の名目で必須の農業ツールを禁止する完全有機政策はそのような微妙さを欠いている。スリランカの農家と消費者の福祉も見過ごされているようだ。

 

-スリランカの有機食品改革が茶産業を脅かしている

Organic food revolution in Sri Lanka threatens its tea industry

1 Sep 2021

https://www.aljazeera.com/news/2021/9/1/organic-food-revolution-sri-lanka-tea-industry

世界初の100%有機食品生産国になるという運動が珍重されてきた茶産業を脅かし作物の大災害の恐れ

お茶は10月にも失敗が明らかになり、シナモン、ペッパー、コメなども、と予測されている

お茶は、2021年前半は天候に恵まれ古い備蓄肥料があったので記録的生産量だった。しかし7月以降収穫が減っている

コメや野菜はもっと早く影響が出ている

それなのに大統領は自信を持って上手くいっていると最近の国連サミットで述べている。「世界のフードシステムを持続可能に転換するために必要な堅固なステップ」として他の国にスリランカに続けと呼びかけた。

 

-ゲノム編集小麦の野外試験が英国政府から許可される

Genome Edited Wheat Field Trial Gets Go-Ahead from UK Government

August 26, 2021

https://seedworld.com/genome-edited-wheat-field-trial-gets-go-ahead-from-uk-government/

Rothamsted研究所が、Defraから、アスパラギン濃度の低いゲノム編集小麦の野外試験の許可を得た。CRISPR編集小麦の野外試験は初めてとなる

 

-証明されていないイベルメクチンがCOVID-19治療を混乱させている

Unproven ivermectin roils COVID-19 treatment

https://www.ajc.com/news/coronavirus/unproven-ivermectin-roils-covid-19-treatment/PSP3PTXQEJCZXOGSHNZU7AZYCA/

COVID-19になって病院でイベルメクチンを処方されて自宅に帰され、その後亡くなった夫婦のことが報告されている。アメリカ

(処方した病院と死亡確認された病院は違うので処方した医師は効いたと思っているかもしれない)

 

-オーストラリアのワクチンパスポート計画が首都特別地域で抵抗に直面

Australia’s vaccine passport plans face resistance in the ACT

Thu 9 Sep 2021

https://www.theguardian.com/australia-news/2021/sep/09/australias-vaccine-passport-plans-face-resistance-in-the-act

ニューサウスウェールズとビクトリアではパブやイベントにワクチンパスポートが求められるが首都キャンベラでは要求されない。ACTのAndrew Barr首相が技術的政治的哲学的に反対。

 

-ブリティッシュコロンビアはワクチンカードを導入し、9月13日発効

B.C. introduces COVID-19 vaccine card; takes effect Sept. 13

SEPTEMBER 8, 2021

https://www.theglobeandmail.com/canada/video-bc-introduces-covid-19-vaccine-card-takes-effect-sept-13/?cmpid=rss

社会的・娯楽イベントに参加するのに要求される

 

-ケベックの医療従事者は10月15日まで予防接種しなければならない、そうでなければ無給の停職に直面

Quebec healthcare workers must be vaccinated by Oct. 15 or face suspension without pay

Sept. 8, 2021

https://www.wellandtribune.ca/ts/news/canada/2021/09/08/quebec-healthcare-workers-must-be-vaccinated-by-oct-15-or-face-suspension-without-pay.html