[BfR]コロナモニター
BfR-Corona-Monitor - as to 24 - 25 May 2022
01.06.2022
https://www.bfr.bund.de/cm/349/220524-bfr-corona-monitor-en.pdf
(感染者数への関心が劇的に減っている感じ
友人や家族に会うことや他人との距離について気にしない人が増えているようだ)
論文
-食事が変形性関節症、関節リウマチの進行を緩和することはありそうにない
Diet unlikely to ease progression of osteoarthritis, rheumatoid arthritis
31-MAY-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/954079
RMD Openに発表された系統的レビュー
魚油、コンドロイチン、グルコサミン、ビタミンD、アボカド、大豆等食事介入の影響は一般的に小さく臨床的な意味はない。ほとんどの食事介入の根拠は質が低いあるいは非常に低いと評価されている。
-長く禁止されている有害化合物が世界的脅威でありつづけている
Long-banned toxic chemicals remain a global threat
1-JUN-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/954331
Environmental Science & Technologyに発表された、ストックホルム条約で定めたPCBの2028年までの排除目標達成度調査。特に低所得国では管理のためのリソースがない
-食物アレルギーはSARS-CoV-2感染リスクの低さと関連する
Study finds food allergy is associated with lower risk of SARS-CoV-2 infection
1-JUN-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/954560
Journal of Allergy and Clinical Immunologyに発表された研究によると、食物アレルギーのある人はSARS-CoV-2感染リスクが低く、肥満は感染リスクが高い。喘息の人は感染すると重症化するリスクがあるものの感染するリスクは高くはない。
Human Epidemiology and Response to SARS-CoV-2 (HEROS)試験
その他
-SMC NZ
砂糖入り飲料に課税することは売り上げに強烈なパンチ-専門家の反応
Taxing sugary drinks packs a punch on sales – Expert Reaction
Published: 02 June 2022
新しいレビューが、砂糖入り飲料への課税は平均15%の売り上げ減と関連する「決定的証拠」を発見
45カ国以上で砂糖入り飲料への課税が行われているがニュージーランドではしていない。研究者らが12カ国と米国の5州での砂糖飲料税についての研究を解析し、課税により値段が上がって売り上げが減り、飲料製造業者の仕事には影響はなかった。しかし人々の食事と健康への影響についてはさらなる研究が必要である。
オタゴ大学歯科公衆衛生と疫学Jonathan Broadbent准教授
砂糖入り飲料(SSB)は口腔健康に有害なのでSSBの販売減は明らかに良いことだ
オークランド工科大学栄養教授Elaine Rush名誉教授
SSBはタバコやアルコール同様不健康に関連するものなのでそのアクセスや消費は抑制されるべきである。しかしSSBは食事の一部でしかなく、同時に多様な健全な食品を推奨されるべきである。もしSSBに課税するならその税金は他の食品の値段を下げる、あるいは歯科診療の補助に使われるべきである
ニュージーランド歯科医師会栄養と水のフッ素添加の広報担当歯科医師Rob Beaglehole博士
この研究の知見に驚きはないが、45カ国以上がニュージーランドより先に砂糖税を導入していることは驚きだ。かつてNZは公衆衛生政策の世界的リーダーだったのに今はそうではない。
-Science
議論のあるカナダのサプリメント研究者は研究不正では無罪、報告書は言う
Controversial Canadian supplements researcher not guilty of misconduct, report says
1 JUN 2022 CHARLES PILLER
Steven Newmasterは疑わしい“suspicious”仕事に関係し、良くない判断“poor judgement”を示したが、不正というには根拠不十分“insufficient evidence”と委員会は結論した
Guelph大学の調査委員会の結論。
(Science初め他の告発者は不満そう。もとのデータがないからねつ造の根拠がないというロジックは、各種の論文の背景にデータがないことを問題として指摘した人にとっては特に。身内による調査の限界?)
-Nature
COVID死亡者数:科学者がWHO推定の間違いを認める
COVID death tolls: scientists acknowledge errors in WHO estimates
01 June 2022 Richard Van Noorden
https://www.nature.com/articles/d41586-022-01526-0
WHOの科学者はドイツとスウェーデンの目立つ死亡推定の間違いを説明
WHOが5月初めに発表したパンデミックの死者推定報告書に多数の疑問が寄せられて、いくつかの驚くべき間違いを修正した。
改訂によってドイツのパンデミック関連死者は37%減り、スウェーデンは19%増えた
(以下いろいろ説明と図。WHO以外にIHMEとEconomistのモデルも紹介。不確実性の大きさも。この手の数字は扱いが難しく、全体像なしに特定の国や政策を批判する意図で使われる場合には特に注意。この件では欧州でコロナ対策の優等生のはずのドイツがそんなに酷くスウェーデンが欧州で一番優秀なんておかしい、という声が大きかったようだ。日本はWHO報告では死亡は超過死亡はマイナス。)