2022-10-05

[FSANZ]再利用可能な食品容器の安全性について新しい助言

Reusable food containers and food safety

5 September 2022

https://foodsafety.asn.au/topic/reusable-food-containers-and-food-safety-5-september-2022/

食品安全情報評議会(FSIC)は、再利用可能な食品容器の安全な使用について、特に食品小売業者の受け入れが増え、助言を発表した。評議会会長Cathy Moirは以下のように述べる。

「コーヒーのキープカップ、水のリフィル用ボトル、デリやテイクアウト、カフェに自分の容器を持っていく場合、食中毒を増やさないために、安全に関する注意事項に従う必要がある。

使い捨てプラスチックの削減を支持するが、食中毒の発生件数を増やしてはならない。例えば、そのまま喫食可能なサラダがレジやスーパーのカートの中で汚染されることを防ぐため、薄いビニール袋の使用を支持する。しかし、食品安全を守るためには、以下の6つの事項を守る必要がある:

容器は清潔に保ち、使用後はお湯と洗剤で(又は食器洗浄機で)よく洗うこと。プラスチック製の持ち帰り用食品容器のように、1回しか使用できないものや、洗浄が非常に困難なものは、食品容器として再利用することに適さない。

容器は、漏れない密閉式の蓋で、洗浄しやすいように取り外し可能な封でなければならない。これは、他の食品に滴下する可能性のある生肉には特に重要である。

ガラスや陶器製容器は、落として割れる可能性があるため、利用できない規則の小売店もある。

小売店に、加熱調理しない野菜や果物を入れるプラスチック製の「バリア」袋がない場合は、自分で洗える袋を持参し、毎回使用前に流水で十分に洗ってから使うこと。プラスチック製の袋を使用する場合は、多くの大手スーパーマーケットにあるREDの設備で柔らかいプラスチックはリサイクルすることができることを忘れないように。

温かい食べ物を購入する、レストランで食べ残しを「ドギーバッグ(持ち帰り用の袋)」で持ち帰る場合は、保冷バッグに入れて2時間以内に使用するか冷蔵庫に入れること。電子レンジやオーブンでの温め直しに適した容器を使用していることを確認すること。食べ残しは冷蔵庫で2〜3日持つが、75 ℃まで再加熱するか、電子レンジのオート加熱機能を使うべきである。

プラスチック容器は、ひびや割れ、傷などがあると、汚染物質が入り込んだり、洗浄が困難になったりするので、損傷の兆候が見られたら捨てること。化学物質が食品に移行したり、プラスチックの破片で食品を汚染したりする可能性がある。

最後に、再利用可能な水用ボトルは、使用後、毎日空にして洗うこと。洗浄により、口に触れたり、飲みかけのボトルを室温に放置したりすることで、ボトル内で増殖するバクテリアやカビを防止できる。使用前に、お湯とボトルブラシを使い、十分に乾かすか、食器洗浄機対応のボトルであれば食器洗浄機に入れること。ジョギングやサイクリングで水用ブラダーを使用する場合は、お湯と大さじ2杯の重曹又は漂白剤で洗浄し、ブラダーを持ち上げ、中に水が流れ込むようにバルブをつまみ、30分間放置する。その後、きれいな水ですすぐ。専用洗浄剤を販売しているブランドもある。」

 

[EFSA]EUの消費者の懸念はコスト、次に食品の安全性

Cost a concern for EU consumers, with food safety close behind

28 September 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/news/cost-concern-eu-consumers-food-safety-close-behind

今日では食費は、数年前よりも欧州人に重くのしかかり食品購入に影響を与える主な要因で、続いて次が味である。半数近くは食品の安全性も重要だと考えており、EU市民の41%は購入する食品が安全なのは当然だと考えている。

これらの調査結果は、2005年以降第4回目となるEUの食品安全に関する2022年ユーロバロメーターに由来する。EU全域の27,000人のインタビューをもとにして、欧州人の食品選択方法、食品安全の意識や懸念、食品安全問題に関する情報で誰を信用するのかについて、進化する実態を提示している。

グローバル問題が記録を残す

EFSAの事務局長であるBernhard Url氏は述べた:「2019年の前回の調査以降、世界的なパンデミックだけでなく欧州での戦争の勃発など、多くのことが起こっている。そのような出来事は劇的な結果をもたらし、当然、多くの欧州人にとって生活費の上昇は以前よりも食品選択に影響を与えていることが分かっている。

「他方で、食品安全は多くのEU市民にとって依然として重要で、約半数は食品リスクと同じくらい健康的に食べることに注意していることがわかり心強い。」

EUの食品安全20歳になる―明日のリスクへの対処

EUの食品安全システム、であるEFSAといくつかの加盟国の食品安全機関が20歳になったため、この国民の見解の最新スナップショットが出された。それらは欧州の食品安全に強化された科学的基盤や統一した規則を与え、大陸間の協力を促進するために2002年に設定された。

Url氏は述べた:「このマイルストーンは、私たちのシステムにおける多くの機関、科学的専門家、その他の利害関係者の成果である。欧州市民の2/3が、EUと加盟国が孤立せず、これを実現するために協力していると認識していることに励まされる。」

「食品の生産・購入・消費方法におけるイノベーションの速度や技術的複雑さが増し、国や科学分野にわたる強力な連携のさらなる推進力となっている。」

「この2022年のユーロバロメーターでも、市民の大多数が環境、動物、植物の状態がヒトの健康に影響を与えることを認識していることが示されている。私たちは持続可能な食品システムや「One Health」のリスク評価に向けて移行しているため、これは心強い。」

科学の信頼をしっかり守る

欧州人の10人中7人は私たちの食品が安全だと確信するのに科学者の役割を認識しており、10人中8人は食品安全情報として彼らを信頼している。同様に、国やEUの研究機関の信頼も約2/3と高い。

EFSAのコミュニケーションとパートナーシップの議長であるBarbara Gallani氏は述べた:「これらの知見は私たちの日々の仕事や戦略的長期計画で非常に貴重である。」

「私たちは加盟国のパートナーが食品安全についての公開情報やより広げた取り組みを支援するためにユーロバロメーターの結果を使用できるよう、状況に応じた概要やデータツールを開発した。」

その他の調査結果

欧州人の1/3以上は食品安全のテーマの意識レベルはかなり高い(21%)か高い(17%)で、すなわち調査した15のうち10以上のテーマについて聞いたことがあった。

最も多く聞いたことがあるのは、食品や飲料中の添加物 (70%)、食品中の残留農薬(65%)、肉中の抗生物質・ホルモン・ステロイドの残留物(63%)あるいは動物に見つかった疾病(60%)だった。

欧州人の食品安全に関連する懸念リストのトップは、食品中の残留農薬(40%)、肉中の抗生物質・ホルモン・ステロイド残留物(39%)である。植物の病害(11%)、食品生産における新しいバイオテクノロジーの使用(8%)、食品生産に適用されるナノテクノロジー(5%)を気にする人は少なかった。

食品リスクについての情報の主な供給源の1つとして、10人中6人(61%)はTVやインターネットからで、家族・友達・近所の人・同僚(44%)、インターネット検索エンジン(37%)が続き、世代間で大きな違いがあった。

食品リスクに関する情報として、回答者の10人に8人は医師(89%)、大学/公共資金を提供されている科学者(82%)、消費者団体(82%)を信用している。

食糧不安が起こっても習慣を変えない欧州人は少ない(21%)。それらの中で主な理由は、すでに推奨されている方法で調理している(45%)、全ての食品に何らかのリスクがあり、全ての食品には何らかのリスクが含まれていて、それら全てを避けるのは不可能だと信じている、であった。

 

最終報告書:EUの食品安全に関する2022年ユーロバロメーター調査

https://www.efsa.europa.eu/en/corporate/pub/eurobarometer22

国のファクトシート

https://www.efsa.europa.eu/en/corporate/pub/eurobarometer22#country-factsheets

EUにおける食品安全上の懸念のダイナミックマップ(2019 & 2022)

https://www.efsa.europa.eu/en/interactive-pages/eurobarometer-2022

 

[EFSA]意見等

-ベンフルラリンの農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance benfluralin

EFSA Journal 2022;20(9):7556 29 September 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7556

(農薬の結論)

情報不足と懸念が確認された。

 

-リムスルフロンの農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance rimsulfuron

EFSA Journal 2022;20(9):7447 29 September 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7447

(農薬の結論)

情報不足と懸念が確認された。

 

-犬猫用Enterococcus faecium NBIMCC 8270株、Lactobacillus acidophilus NBIMCC 8242株、Lactobacillus helveticus NBIMCC 8269株、 Lactobacillus delbrueckii ssp. lactis NBIMCC 8250株、L. delbrueckii ssp. bulgaricus NBIMCC 8244株、Streptococcus thermophilus NBIMCC 8253株 (Probiotic Lactina®)からなる飼料添加物の安全性と有効性(Lactina Ltd.)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of Enterococcus faecium NBIMCC 8270, Lactobacillus acidophilus NBIMCC 8242, Lactobacillus helveticus NBIMCC 8269, Lactobacillus delbrueckii ssp. lactis NBIMCC 8250, L. delbrueckii ssp. bulgaricus NBIMCC 8244 and Streptococcus thermophilus NBIMCC 8253 (Probiotic Lactina®) for cats and dogs (Lactina Ltd.)

EFSA Journal 2022;20(9):7423 28 September 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7423

(科学的意見)

 

-非遺伝子組換えLimosilactobacillus reuteri 48/72株由来食品酵素ウレアーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme urease from the non‐genetically modified Limosilactobacillus reuteri strain 48/72

EFSA Journal 2022;20(10):7576 3 October 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7576

(科学的意見)

食品酵素ウレアーゼ(urea amidohydrolase EC 3.5.1.5)はNagase (Europa) GmbH社が非遺伝子組換えLimosilactobacillus reuteri 48/72株で生産した。この食品酵素は日本酒生産の醸造工程に使用することを意図している。この食品酵素への食事暴露―総有機固形物(TOS)は欧州の住民で最大0.009 mg TOS/kg 体重 /日と推定された。この食品酵素の生産株は安全性評価に対する安全性適格推定アプローチの要件を満たしている。製造工程から生じる他の懸念は確認されていないため、パネルはこの食品酵素の評価に毒性試験は必要ないと考えた。既知のアレルゲンに対するこの食品酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルはこの食品酵素に既知のアレルゲンが含まれていることに留意した。そのため、アレルギー誘発性は除外できない。提出されたデータに基づき、パネルは、特定のアレルゲンに感作した人を除き、この食品酵素は意図した使用条件で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

[FSA]FSAは食用昆虫規制改正案に対する意見募集への回答を公表する

FSA publishes consultation response on proposed amendment to edible insects’ legislation

3 October 2022

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-publishes-consultation-response-on-proposed-amendment-to-edible-insects-legislation

食用昆虫産業を明確にする、英国食品基準庁 (FSA) が定めた計画は、公聴会を経て進められる。提案には、2018年の新規食品規則で市場に残ることが許可された食用昆虫が、新規食品の承認プロセスの間、英国の市場に残り続けることができるように、必要な法的変更を加えることが含まれている。

 

-研究プロジェクト 食用昆虫のリスクプロファイル:要約

Risk profile on edible insects: summary

3 October 2022

https://www.food.gov.uk/research/risk-profile-on-edible-insects-summary

FSAのリスク担当者は、食用昆虫の摂取によるヒトへのハザードを同定するためのリスクプロファイルの作成を委託した。

(あとで)

 

[FSA]PASCO FoodsはPASCO Delhi Tikka MasalaとPASCO Rajestani Jalfreziのクッキングソースを賞味期限が短くなっているためリコールする

PASCO Foods recalls PASCO Delhi Tikka Masala and PASCO Rajestani Jalfrezi cooking sauces because of shortened shelf life

30 September 2022

https://www.food.gov.uk/news-alerts/alert/fsa-prin-52-2022

PASCO Food Ltdは、製造上の不具合により製品の賞味期限が短くなり、食べて安全でないとして、PASCO Delhi Tikka MasalaとPASCO Rajestani Jalfrezi のクッキングソースをリコールしている。

 

[FDA]プレスリリース

-FDAは乳児用調製乳移行計画の執行裁量権行使に関して関係者に説明会を開催する

FDA to Host Stakeholder Call on Infant Formula Transition Plan for Exercise of Enforcement Discretion

October 3, 2022

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-host-stakeholder-call-infant-formula-transition-plan-exercise-enforcement-discretion

 米国食品医薬品局 (FDA) は2022年10月5日に関係者を対象とした説明会を主催し、執行裁量権の行使のための乳児用調製乳移行計画の概要を説明し、質問に答える。

 

-FDAは米国における安全で栄養価の高い乳児用調製乳の供給の長期的な安定性と多様性の維持を提供する

FDA Pathway Supports Long-Term Stability, Diversity of Safe and Nutritious Infant Formula Supply in the U.S.

September 30, 2022

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-pathway-supports-long-term-stability-diversity-safe-and-nutritious-infant-formula-supply-us

 FDA は米国内の執行裁量の下で運用されている乳児用調製乳が市場に残るための道筋を提供するのに役立つガイダンスを発表した。これにより、乳児用調製乳市場の多様化を継続し、家庭への影響を抑える。以下、ガイダンスについて。

https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/guidance-industry-infant-formula-transition-plan-exercise-enforcement-discretion

 

-FDAはヒト及び動物用食品施設に対し、10月1日から2022年12月31日の間に登録又は登録更新するよう改めて呼びかける

FDA Reminds Human and Animal Food Facilities to Register or Renew Registration between October 1 and December 31, 2022

September 30, 2022

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-reminds-human-and-animal-food-facilities-register-or-renew-registration-between-october-1-and

 米国内でヒト又は動物が消費する食品の製造/加工、梱包又は保管に従事する国内外の施設の所有者、オペレーター又は担当者は、施設をFDAに登録する必要がある。

 

-消費者向け情報 乳児用調製乳の供給

Infant Formula Supply

10/03/2022

https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/infant-formula-supply

 FDA と政府のパートナーは、再度、乳児用調製乳に関する情報とリソースを提供する。

(外国製品は温度を摂氏から華氏へ、容量をmLからオンスへ換算しないといけないという計算が苦手な人には大きな障壁がある。アメリカがSI単位にすればいいのに)

 

[ヘルスカナダ]2019 Canada’s Food Guide Food Classification System

2019年のカナダの食品ガイド食品分類システム

2022-09-28

-Summary of methodologies(方法論の要約)

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/publications/food-nutrition/2019-canada-food-guide-food-classification-system-summary-methodologies.html

-Development and validation(開発と検証)

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/publications/food-nutrition/2019-canada-food-guide-food-classification-system-development-validation.html

-Classification of foods and beverages into categories(食品と飲料の分類)

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/publications/food-nutrition/2019-canada-food-guide-food-classification-system-foods-beverages-categories.html

研究者や栄養専門家が2019年のカナダの食品ガイド (2019 CFG) に沿った食品摂取量の整合性を一貫して評価できるよう支援するため、ヘルスカナダは2019年のカナダの食品ガイド食品分類システム(2019 CFG-FCS)を設計した。

 

[TGA]ビタミンB 6 (ピリドキシン)サプリメントによる末梢神経障害

Peripheral neuropathy with supplementary vitamin B6 (pyridoxine)

Published

4 October 2022

https://www.tga.gov.au/news/safety-updates/peripheral-neuropathy-supplementary-vitamin-b6-pyridoxine

 オーストラリアTGAのレビューで、50 mg未満の用量で、ビタミンB 6を含む複数製品(マルチビタミン・ミネラルサプリメント)を服用している場合に末梢神経障害が発生する可能性があることがわかり、一日最大許容量を引き下げ、1日10 mgを超えるビタミンB 6を含むすべての製品に警告文を表示するよう規則を更新している。

これまでは50mg以上を含む製品のみが警告表示を求められていた。

 

[NSW]2022春のFoodwiseニュースレター

Foodwise issue 61, Spring 2022

October 2022

https://www.foodwise.foodauthority.nsw.gov.au/edition61/index.html

Foodservice Australia Show、ランピースキン病の更新、Posh Foods賞、手足口病の更新、新アレルゲンリソース、年次食品検査報告、藍藻の大発生、第三者食品安全監査団体会議、家畜の飼料検査について、等。

 

[HK]法令違反

-包装済み海藻のサンプルが栄養表示規則に違反

Prepackaged seaweed sample not in compliance with nutrition label rules

October 3, 2022 (Monday)

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20221003_9819.html

日本産包装済み海藻のサンプルが炭水化物62.9 g/100 g、総脂肪1.8 g/100 gという表示のところ、それぞれ35.9 g/100 g、3.1 g/100 gの検出であった。

 

[USDA]APHISは規制状態レビュー回答を発表:Agrivida, 社のトウモロコシとToolgen, 社のジャガイモ

APHIS Issues Regulatory Status Review Responses: Agrivida, Inc. Corn and Toolgen, Inc. Potato

Sep 30, 2022

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/sa_by_date/sa-2022/rsr-corn-potatoes

APHISは改正バイオテクノロジー規制法による2件の規制状態レビュー (RSR)回答を掲載した。Agrivida, 社のトウモロコシは遺伝子組換えによってより消化されやすく動物の飼料としての質を高めたもの、Toolgen, 社のジャガイモは褐変しにくいように遺伝子組換えしてイモの質を変えたものである。これらは他の栽培品種と比べて植物病害虫リスク増加とはならないことがわかった。

RSRの表は以下から

Regulatory Status Review Table

Last Modified: Sep 30, 2022

https://www.aphis.usda.gov/aphis/ourfocus/biotechnology/permits-notifications-petitions/rsr-table/rsr-table

ジャガイモのほうはCRISPR/Cas9によるノックアウトで、先に規制対象外のゲノム編集ジャガイモとして申請していたがジャガイモが4倍体であるため編集された遺伝子が2つあり規制対象外の基準、特に単一遺伝子のみの編集、にあてはまらないという理由で却下され評価対象として再申請したもの。

(制度が変わってからはまだ3件)

 

[RIVM]自宅の台所由来食品で病気になるヒトが増えた

More people sick as a result of food from their own kitchen

10/04/2022

https://www.rivm.nl/en/news/more-people-sick-as-result-of-food-from-their-own-kitchen

-2021年のオランダの食品関連アウトブレイクの記録

Records of food-related outbreaks in the Netherlands, 2021

04-10-2022

https://www.rivm.nl/publicaties/registratie-voedselgerelateerde-uitbraken-in-nederland-2021

本文オランダ語

 

[RIVM]エネルギーの移行がハイリスク企業の停電への脆弱性を大きくしている

Energy transition makes high-risk companies more vulnerable to power failures

10/04/2022

https://www.rivm.nl/en/news/energy-transition-makes-high-risk-companies-more-vulnerable-to-power-failures

RIVMの研究は、大量の有害物質を扱う企業が必ずしも停電に十分な備えをしていないことを示した。それは事故につながる可能性がある。持続可能なエネルギー源への移行のために多くの工場が電気を使うようになりその結果電気需要が増えていて、事故の可能性も増えている。ハイリスク企業は、停電による事故をどうすれば予防できるか検討することが重要である。

 

[ASA]ASA裁定

ASA Ruling on Kim Constable Ltd t/a The Sculpted Vegan

05 October 2022

https://www.asa.org.uk/rulings/kim-constable-ltd-a22-1153813-kim-constable-ltd.html

ダイエットとフィットネスプランを販売している会社のHPとインスタグラムでの閉経期症状を治療できるという宣伝が、根拠が不十分で医学的に必要な治療を遠ざける

 

その他

-Natureワールドビュー

研究に、単に一時的に華やかであることではなく、役に立つことで報酬を与えて

Reward research for being useful — not just flashy

04 October 2022  Melissa Flagg

https://www.nature.com/articles/d41586-022-03131-7

出資者は実用性を称賛すべきである;現在の新規性への執着は科学を役に立たないものにするリスクがある

あまりにも多くの国が研究のルートを賞や論文を目的にしすぎている。科学者が新規性とそれがもたらす名誉を追い求めて競争し、人々や彼らの関わる問題は置き去りにされている。私は何年もそれに加担してきた。米国が科学を主導するように国防総省の基礎研究計画を監督してきた。しかし最終的に私は研究が現実的なベネフィットを生むことも同様に重要であることを認識した。私の経験では、あまりにもしばしば応用研究には資金が提供されない。研究は論文を出せば次の資金が得られる。その結果常に新規性を追いかけることになる。

(以下略。アカデミアの問題)

 

-ヒトの栄養摂取と健康的加齢との多次元関連

Multidimensional associations between nutrient intake and healthy ageing in humans

Senior, A.M., et al. BMC Biol 20, 196 (2022).

https://bmcbiol.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12915-022-01395-z

ヒトの食生活の正常範囲での多様性が加齢にどう影響するのかについてはあまりわかっていない。これまでのところほとんどの解析は一次元の枠組み、つまり単一栄養素の単一アウトカムへの影響を調べてきた。おそらくそのため、加齢の生理学と栄養との両方が多数の相互作用からなる複雑で多次元的であるという事実によって我々の問題の理解は錯綜してきた。ここでは1560人の高齢者の4年間の生物学的加齢を追跡したデータに栄養の多次元幾何学的枠組みをあてはめて栄養摂取と加齢との関連評価を試みた。

加齢と加齢に伴う恒常性の喪失は血液バイオマーカーを統合して定量化した。食事の影響はマクロ栄養素と19の微量栄養素/栄養素サブクラスに栄養のための幾何学的枠組みを使ってモデル化した。4つの大まかなパターンが観察された。

1)至適栄養摂取量は使った加齢指標に依存する。タンパク質摂取量の多さはある指標では改善/抑制される一方で炭水化物摂取量の多さは別の指標を改善/抑制する

2)多くのアウトカムで中間摂取量が良い場合、非線形(つまり単純に多い/少ない方が良いとはいえない)

3)正常範囲から大きく逸脱しない場合栄養摂取には幅広い許容範囲がある(恒常性安定)

4)ある栄養素の至適量はしばしば他の栄養素の量に依存する(例えばビタミンCとE)。単純な線形/単変量解析はそのような関連を捕まえるには不十分である。

(大体の単一成分研究に意味がないのはこういうこと。知ってて消費者を騙している場合が結構あるのがなんとも)

 

-非科学的国王:チャールズIII世のホメオパシー推進歴

The Unscientific King: Charles III’s History Promoting Homeopathy

Sophie Fessl Sep 29, 2022

https://www.the-scientist.com/news-opinion/the-unscientific-king-charles-iii-s-history-promoting-homeopathy-70544

チャールズIII世国王は科学的根拠によって支持されないホメオパシーや代替療法を推進してきた長い歴史がある

Edzard Ernst先生に取材したこれまでのおさらいの長い記事

政治活動も多数してきて医療分野ではあまり成功していないが動物用に使用を増やすことにはなった(有機農業とのセットで動物に医薬品が使えないため。人間を治療しないと批判が大きいが動物が治療されないことにはそれほどではないのだろう)

 

-SMC UK

国際ラグビーユニオン選手の神経変性性疾患リスクについての研究への専門家の反応

expert reaction to study on the risk of neurodegenerative disease in international rugby union players

OCTOBER 4, 2022

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-on-the-risk-of-neurodegenerative-disease-in-international-rugby-union-players/

Journal of Neurology, Neurosurgery and Psychiatryに発表された研究。SMC説明会あり。

(コメント略。繰り返し脳に衝撃を受けるスポーツマンの脳の健康にさらなる監視が必要という研究。)