2023-07-27

[BfR]日用品のビスフェノールA:FAQ

Bisphenol A in Everyday Products: Answers to Frequently Asked Questions

13 July 2023

https://www.bfr.bund.de/cm/349/bisphenol-a-in-everyday-products-answers-to-frequently-asked-questions.pdf

(更新部分のみ)

食品及び飲料缶の内部コーティングに、なぜビスフェノールAが含まれているのか?

食品に接触する材料や物体は、可能な限り、食品に物質が移行しないように設計されなければならない。それにもかかわらず、このような場合、規則(EC)No 1935/2004の第3条は、通常の使用条件下または予測可能な使用条件下で、ヒトの健康へのハザードを構成する可能性のある量の成分を食品に移行しないように、材料や物品を適正製造規範に従って製造しなければならないとしている。

規則(EU)2018/213に基づき、食品と接触するワニス及びコーティング剤からのビスフェノールAの移行について、食品1 kg当あたり50 µgという基準値が設定されている。例えば、バイエルン州保健食品安全局の調査によると、(https://www.lgl.bayern.de/publikationen/doc/band10_bpa_lm_verpackungen.pdf)試験された缶詰食品のほとんどがこの基準値を遵守していることが示されている。

 

BPAコーティング食品缶に代わるものはあるか?

食品缶のコーティングにはビスフェノールAを含まないシステムが利用可能である。しかし、代替品は用途によっては同様に技術的に適しているわけではなく、場合によっては更なる健康評価が必要である。

エポキシ樹脂ベースのコーティングシステムの代替品はポリエステルベースのシステムがある。また、フェノール樹脂との混合型や、エポキシ樹脂層が食品と直接接触しない多層型もある。テトラメチルビスフェノールFのような他のビスフェノール類を使用したエポキシ樹脂もビスフェノールAを含まないとみなすことができる。BfRは、ドイツや欧州における個々のコーティングシステムの市場シェアに関する数字を把握していない。

 

[HK]法令違反

-ベルギー連邦フードチェーン安全庁は、エチレンオキシドのため、ベルギーにおけるShanブランドのビリヤニ・カラチビーフ、パンジャブ・ヤクニ・ピラウ、カレーパウダー、ティッカマサラスパイス製品のリコールに関して通知する

The Federal Agency for the Safety of the Food Chain of Belgium –A notice regarding a recall of Shan brand Biryani Karachi Beef, Punjabi Yakhni Pilau, Curry Powder and Tikka Masala spice products in Belgium due the presence of ethylene oxide.

26 July 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/rc/subject/files/20230726_3.pdf

 

-ホタテ貝のサンプル中の金属汚染が基準値超過する

Metal contamination exceeds legal limit in Scallop sample

Monday, July 24, 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20230724_10421.html

日本産ホタテ貝のサンプルから基準値0.5 ppmを超過する1.91 ppmの無機ヒ素が検出された。

 

-CFSは賞味期限のないベトナム産ココナッツウォーター飲料を摂取しないよう消費者によびかける

CFS urges public not to consume a batch of Vietnamese coconut water drink without best before date

Friday, July 21, 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20230721_10419.html

食品安全センター(CFS)は、ベトナムから輸入された「100% COCONUT WATER」を摂取しないよう消費者に呼び掛けた。製品には、食品医薬品(成分及び表示)規則(Cap.132W)に定められた要件に従った賞味期限が表示されていなかった。

 

[UKHSA]UKHSAは国と世界の健康ハザードに取り組む新たな戦略を発表

UKHSA launches new strategy to tackle national and global health hazards

25 July 2023

https://www.gov.uk/government/news/ukhsa-launches-new-strategy-to-tackle-national-and-global-health-hazards

新興・再興の脅威に取り組み健康安全保障を守るための3年戦略を発表

6つの戦略優先課題を示す

全ての健康ハザードに対応するよう準備

予防接種で健康アウトカム改善

感染症と抗菌剤耐性の影響を減らす

環境中の脅威から健康を守る

データと知見を通して健康安全保障対応を改善する

UKHSAをパフォーマンスの高い組織にする

(化学物質、放射線、屋内空気、気候影響など全てが対象。感染症は影響が大きいので割合が高いだけでCDCもそう。日本の感染症「しか」対象にしませんみたいな組織をこれらと同等とみなすのは違う)

 

[ASA]カンナビジオール CBD含有製品の広告について知る必要のあること

Cannabidiol you need to know about advertising CBD containing products

CAP News 27 Jul 2023

https://www.asa.org.uk/news/cannabidiol-you-need-to-know-about-advertising-cbd-containing-products.html

8月8日は全国CBDデーである。最新広告助言を読もう。

・確実に新規食品として申請すること

ドロップやグミのような食べる製品は新規食品に分類され、FSAの認可が必要である。CBDについては、宣伝する前に認可の前に販売業者は問題の製品が正式に新規食品申請したかどうか証明する必要がある。完全に認可される前に認可されたと述べたり示唆したりしてはならない。

・食品の健康強調表示規則に配慮

ほとんどの場合、経口CBD製品の疾患治療宣伝は食品規則によって対処されている。しかしもしCBD製品が医療目的で使用されるならそれは医薬品として許可される必要がある

・局所用製品の健康上のベネフィットについてはしっかりした臨床的根拠をもつこと

 

[ASA]「グリーン」であることは簡単ではない-省略することで誤解を招くことなく良い仕事を宣伝

It’s not that easy being ‘green’ – promoting good work without misleading by omission

CAP News 27 Jul 2023

https://www.asa.org.uk/news/it-s-not-that-easy-being-green-promoting-good-work-without-misleading-by-omission.html

たとえ排出抑制のようなポジティブな仕事をしていてもそれだけに集中して全体の環境影響を示さないと規則違反になる可能性がある。

例えば飛行機がその環境影響を無視して機内食のカトラリーの使い捨てプラスチックを排除したから環境に優しいと宣伝するような場合

 

[USDA] USDAの研究が包装された食品を破壊できる蛾の種類を同定し追跡

USDA Research Identifies and Tracks Moth Species That Can Destroy Packaged Food

July 25, 2023 ARS

https://www.ars.usda.gov/news-events/news/research-news/2023/usda-research-identifies-and-tracks-moth-species-that-can-destroy-packaged-food/

穀物の貯蔵庫などに棲み着くPlodia interpunctella(ノシメマダラメイガ)の研究

 

[FSS]スコットランドのベーカリー企業数十社がレシピをより健康的なものにするための資金提供を獲得する

A baker’s dozen of Scottish businesses awarded funding to make their recipes healthier

21 JULY 2023

https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/a-bakers-dozen-of-scottish-businesses-awarded-funding-to-make-their-recipes-healthier

 スコットランド食品飲料協会(FDF)は、FSスコットランド(FSS)と提携し、全国のスコットランドの有名なベーカリー企業13社に資金を提供し、製品をより健康的なものにすることを支援する。

 

[FDA]プレスリリース

-FDAは包装前面表示に関する第2回消費者調査について手続き通知を発行する

FDA Issues Second Procedural Notice on Consumer Research on Front-of-Package Labeling

July 24, 2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-issues-second-procedural-notice-consumer-research-front-package-labeling

米国食品医薬品局(FDA)は、2023年6月15日に連邦公報に掲載された「包装食品の包装前面表示に関する定量的研究」と題した研究を実施するため、30日間の手続き上の通知のために意見募集を再度開始する。

 

-FDAは食品包装及び食品接触用途におけるフタル酸エステル類に関する請願に対応する

FDA Responds to Petition on Phthalates in Food Packaging and Food Contact Applications

July 21, 2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-responds-petition-phthalates-food-packaging-and-food-contact-applications

FDAは、2022年5月19日に発行された市民請願の却下を再考するよう求める請願を却下した。この市民請願では、安全性への懸念の疑いに基づき、8種類のオルトフタル酸エステル類の使用禁止と、5種類のオルトフタル酸エステル類の食品への使用許可の取り消しを求めていた。

 

[FDA]警告文書

-Baits and Sea Foods, S.A.

JUNE 30, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/baits-and-sea-foods-sa-661622-06302023

水産食品のHACCP、食品CGMP、不純品、衛生管理の問題。

 

-Koi CBD, LLC

JULY 18, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/koi-cbd-llc-651252-07182023

ヒト用食品の不純品、不正表示の問題。製品にデルタ-8 テトラヒドロカンナビノール(THC)を含む。

 

-Gadget Island, Inc.

JULY 21, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/gadget-island-inc-658733-07212023

未承認の医薬品、不正表示の問題。製品成分にタダラフィル、シルデナフィルを含む。

 

-Northland Vapor Company, LLC

JULY 07, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/northland-vapor-company-llc-648568-07072023

食品のCGMP、製造、包装、保管管理、不純品の問題。製品にデルタ-8 テトラヒドロカンナビノール(THC)を含む。

 

論文

-流行するTikTok健康動画はインフルエンサーに依存し、3つのトピックをカバーする

Viral TikTok health videos tend to cover three topics, rely on influencers

26-JUL-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/996745

Journal of Health Communication. 3つのトピックスは性的健康、ダイエット、エクササイズ。好まれるのは専門家の助言ではなくインフルエンサーがロールモデルとしてやっいる場合。

 

-Nature Volume 619 Issue 7971, 27 July 2023

ワールドビュー

年数十万人の子どもたちを鉛中毒の影響から守ることは驚くべきことに解決可能な問題である

Saving tens of millions of children a year from the effects of lead poisoning is a surprisingly solvable problem

Nafisatou Cissé 25 Jul 2023

鉛塗料やその他暴露源の排除のために各国に資金提供することは何百万人もの死亡と年に一兆ドルの収入損失を予防するだろう

鉛は人体のあらゆる組織に有害である。今週はNatureにMitsunobu Tatsumotoと Clair Pattersonが世界の海の鉛汚染を報告してから60年となる。その後鉛中毒対策は進んだが、まだやるべきことがある。

 

ニュース&ビューズ

世界の鉛汚染報告から60年

Sixty years since the report of global lead pollution

Jerome Nriagu 25 July 2023

(写真はClair Patterson博士 立本光信博士は米国で活躍した日本人)

 

追悼 Harald zur Hausen ウイルスとがんを結びつけたウイルス学者

Harald zur Hausen, virologist who linked viruses to cancer (1936–2023)

Michael Baumann & Magnus von Knebel Doeberitz

HPVが子宮頸がんを引き起こすことを証明したドイツのウイルス学者で2008/年ノーベル医学生理学賞受賞。87才で死去。

2001年以降、「牛肉とミルク因子」について研究していた

 

SMC UK

-オリーブオイルと認知症についての出版されていない学会要旨への専門家の反応

expert reaction to unpublished conference abstract about olive oil and dementia

JULY 24, 2023

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-unpublished-conference-abstract-about-olive-oil-and-dementia/

NUTRITION 2023出発表された学会要旨でオリーブオイル摂取と認知症リスクを調べた

Aston大学医学部登録栄養士で上級講師Duane Mellor博士

リスクが28%下がったという主張は、オリーブオイル摂取が致死的認知症リスクの25%低下と関連することを示唆する要旨の限られた情報と一致しない。これが因果関係ではないことに注意。また何を食べるかだけではなくどう食べるかが脳の機能には重要であることを思い出す必要がある-他の人と一緒に食事をすることは精神衛生や認知機能に利益がある

University College London遺伝学研究所名誉教授David Curtis教授

この知見は学会発表でピアレビューを経ていない。雑誌に発表されるかどうかわからず、発表される結果がこれと同じかどうかもわからない。

この種の観察研究はしばしば関連を報告するがそれは因果関係を意味しない。オリーブオイルを食べるヒトと食べないヒトとの間には多くの違いがあり全ての交絡要因を完全に調整することはできない。論文なしにこの研究について言うことは困難である

 

-英国の食事中のビーガン、ベジタリアン、魚食、肉食と環境影響を調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at vegan, vegetarian, fish and meat diets in the UK and environmental impacts

JULY 20, 2023

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-vegan-vegetarian-fish-and-meat-diets-in-the-uk-and-environmental-impacts/

Nature Foodに発表された研究が英国のビーガン、ベジタリアン、魚食、肉食の環境影響を調べた。

UEA地方と地域の開発教授Neil Ward教授

この興味深い研究から一連の知見が得られている。プレスリリースは論文の内容をよく反映している。この研究は肉を食べる方が肉を食べない食事より環境影響が大きいという既存の根拠を強化している。肉食が完全菜食の4倍の温室効果ガス排出となることを示した。英国の環境影響を減らすために肉食から遠ざかることが大きく寄与するだろうという近年の指摘を強化する。

Reading大学農業計量学主任科学官で応用経済学教授Richard Tiffin教授

これは食品摂取データと食品生産の環境影響を関連付けようとした最も包括的なもので、結果は区間推定として提供されている。CO2とCH4の二つの主要温室効果ガスに焦点を絞ると、結果は肉を多く食べるヒトと完全菜食の間にのみ意味のある差があった。全体としては肉を多く食べるヒトに肉を減らすように薦めることと菜食主義者に完全菜食になることを薦めることで排出量は減るだろう。しかしこの結果からはほどほどに雑食のヒトには完全菜食になること以外は食生活の変更を薦めることは正当化できない。

スコットランド地方大学研究部長Eileen Wall教授

この興味深い研究は現在入手可能なデータに光をあてるが異なる国の各種ライフサイクルアセスメント法を英国に当てはめるのは理想的ではないだろう。図3のエラーバーが明確に不確実性を示している。異なる食生活は異なる環境影響があり、赤肉摂取が多いと二酸化炭素排出量が多いだろう。しかし赤肉は乳業の副産物だったり作物栽培に向かない土地が羊や牛の生産に利用されていたりすることに注意することが重要である

Edinburgh大学Roslin研究所農業資源経済学教授Dominic Moran教授

プレスリリースは科学を反映しているか?-イエス

下の高い研究か?-良い研究だが既にわかっていることを確認した

既存の研究に一致しているか?-これまでたくさんの論文が肉が排出量が多いことを報告している

著者は交絡を考慮しているか?限界は?

現実世界での意味は?過剰な想定はあるか?

基本的結論は生産者と消費者両方が食事の外部コストに関心を払う必要があるということである。現在消費者には選択したり外部コストを払う手段がない

 

その他

-CBDオイルでTHC陽性になる?

Can CBD Oil Make You Test Positive For THC?

By Josh Bloom — July 26, 2023

https://www.acsh.org/news/2023/07/26/can-cbd-oil-make-you-test-positive-thc-17217

ニューヨークで1ブロックを歩く間にCBDオイルを売っている店を見ないのはほぼ不可能だ。CBDはハイにならないとされているがしばしば大麻の活性成分デルタ-9-THCを含み、それは興奮作用がある。CBDオイルはあなたに問題をおこす?おそらく。

トラックドライバー、警官、医療従事者、機械の操作者、連邦公務員、列車の技師などTHC陽性だと失業する可能性のある職業がある。CBDが体内でTHCに変換される可能性があり、THC混入のあるCBD製品が販売されているので、CBDを使うヒトはTHCが幾分かは検出されることを想定すべきだろう

 

-PFASについて、米国地質調査所はデータに陰影をつける

On PFAS, US Geological Services Shades The Data

By Susan Goldhaber MPH — July 25, 2023

https://www.acsh.org/news/2023/07/25/pfas-us-geological-services-shades-data-17215

今月初め、「新しい研究がPFASが米国の飲料水の蛇口の45%に含まれることを発見」という見出しのニュースが多く報道された。それは32種類のPFASを個人及び公共の水道で検査して検出し、健康ハザードとなる可能性があるとした研究による。その研究が実際に何と言ったか?

少しだけ背景を。EPAが2023年3月に提案した飲料水中のPFOA とPFOSの規制値案は4pptと極めて低く、多くの実験室の検出可能レベルより低い。

USGSは2016-2021年に716カ所(269個人用井戸、447公共水)の水道水の32種類のPFASを調べた。17が1カ所以上から検出された。以下が結果である(図)

この研究によると

・検出されたPFASの数は1-9(中央値2)

・累積濃度(検出されたPFASの合計)は0.348 -0.346pptである-提案された基準案は4pptであることを思い出して。

この研究は以下のように結論している。

「モデル結果は平均すると少なくとも一種のPFASが約45%の米国の飲料水から検出されることを示す。ベンチマークスクリーニングアプローチによりヒトの暴露リスクは主にPFOAとPFOSが主であることを示す」

ただしこの研究には重要な欠点がある。

一つはこの研究は、論文やプレスリリースが主張するような、画期的でも包括的でもない。EPAのモニタリング件数に比べて2%以下で、さらにモデルの結果は実測ではない。新聞の見出しは米国の飲料水の45%からPFASが検出されたとなっているがそれはモデル計算によるもので実際には大多数の検体からPFASは検出されていない。86.2%の検体からPFOAは不検出、94.0%の検体からはPFOSは検出されていない。これは「少なくとも45%の水道水に含まれると推定される」という声明と大きく異なる。

さらに検出されたPFASの濃度は?サプリメントデータとして深く埋められた表からはPFOAは1.13pptから33.2ppt、平均5.6pptであった。

健康に関しては検出された濃度は全て健康上の懸念となるハザード比1を超過していない。しかし予防的スクリーニングレベルである0.001を超えたのが65検体である。

さらにPFOAとPFOSのEPAの健康助言レベルは他の国に比べて10万倍低い。

 

-超加工食品:いくつかの批判的思考

Ultra-processed food: a few critical thoughts

Monday 24 July 2023 Edzard Ernst

https://edzardernst.com/2023/07/ultra-processed-food-a-few-critical-thoughts/

超加工食品(UPF)そのもののように、UPFの話題がラジオ、ツイッター、その他のあらゆるところにある。私も数ヶ月前に投稿を禁じ得なかったが、今回はさらにイライラした気分でもう一度記事を書く。

なぜUPFを巡る終わりのない議論に私はこれほどいらつくのか?

まずはじめに、UPFの単一の定義が存在せず、多くの人が多かれ少なかれ何がUPFなのかについて混乱していること。明確な定義なしの議論は混乱を招くだけであることは明白である。

もちろん、問題をすこしクリアにしようとするUPFのリストもある。しかし問題は、そのようなリストはお互いの不合意を明らかにしさらに混乱させる。

次に根拠である-たくさんある。UPFを定期的に食べるとほぼ全ての側面で健康に悪い。そしてもし何かの病気についてUPFが悪いという根拠がないとしたら、それは単に解析されていないからである。しかし問題は全ての研究が基礎科学あるいは疫学によるもので、つまり因果関係は証明されていないことを意味する。

さらなる問題は専門家ですらUPFの主張されている影響の原因を知らないということである。

加工?添加物?砂糖?脂肪?脂肪ならどの脂肪?それらの複雑な相互作用?

もし私たちが進歩を望むなら、知る必要がある。

そして最後に最大の問題はUPFはどこにでもある。先進国に住む人は誰もUPFを避けることはできない。つまり、現在の全てのUPFについての過剰宣伝は単にイライラさせるだけではなく非生産的である。

普通の人がこうした議論を理解しようとすることを想像してみて。すぐに諦めて「賢い」専門家が何も知らないと結論するだろう。結局変わらないままだろう。

UPFを巡る議論を見聞きして、私は自問する:もっと常識的に、しっかりした根拠に基づいた、平均的な人が実行できる少数の栄養メッセージに集中したほうが生産的ではないか?