2023-08-23

[EU]査察報告

リトアニア―動物の副産物(ABP)及び派生製品(DP)の公的管理

Lithuania 2023-7710―Official controls on animal by-products (ABP) and derived products (DP)

08-08-2023

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit-report/details/4642

2023年5月22日~6月1日まで実施した、動物の副産物(ABP)と派生製品(DP)のチェーンに沿った順守を確実に検証し、違反発見時の管轄機関の能力を評価するためのリトアニアの査察結果。概して、ABPとDPのチェーンに沿って活動する事業者の包括的な登録や承認に支えられた機能的な公的管理システムがある。2~3の例外はあるが、ABPとDPの活動は生産チェーンに沿ってトレーサビリティを強化する適切な商業用文書がある。食品施設でのABPの公的管理は、一部のABPの正しい分類や廃棄に関する管理や、屠殺場での除去後特定されたリスク物質の表示以外はほぼ効果的である。

 

[EFSA]意見等

リーキとハチミツのメタザクロルの既存MRLs改訂

Modification of the existing maximum residue levels for metazachlor in leeks and honey

EFSA Journal 2023;21(8):8220  21 August 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8220

(理由付き科学的意見)

 

[FDA]FDAはある種の植物性減量製品中のNuez de la Indiaと称する有毒なキバナキョウチクトウ(Yellow Oleander)について消費者に警告する

FDA Warns Consumers About Toxic Yellow Oleander Purported to be Nuez de la India in Certain Botanical Weight Loss Products

08/18/2023

https://www.fda.gov/food/alerts-advisories-safety-information/fda-warns-consumers-about-toxic-yellow-oleander-purported-be-nuez-de-la-india-certain-botanical

 何が問題か?

FDAとメリーランド州保健局の分析から、Nuez de la Indiaと表示され、「植物性食品」「減量用インドナッツ」「痩身用種子」「減量用インド種子」「食用種子」として販売されているある種の減量製品は、メキシコや中央アメリカ原産の有毒植物で、かなり毒性の強いキバナキョウチクトウと思われると判断した。

キバナキョウチクトウの摂取は、神経系、消化器系、心血管系への有害健康影響を起こす可能性があり、重症で死に至る可能性もある。症状は、吐き気、嘔吐、めまい、下痢、腹痛、心不全、不整脈などである。

メリーランド州では、Nut Diet MaxブランドのNuez de la Indiaの種子の摂取後に1人入院したことが知られている。

これらの製品は通常、第三者プラットフォーム(Amazon、Walmart、eBayなど)を通してオンラインで販売されている。

調べた製品

FDAがサンプリングし、キバナキョウチクトウで代替されていると判断した植物性減量製品は:

Nuez de la India (Aleurites moluccana)種子

その他の一般名称は、キャンドルナッツ(ククイ)、キャンドルベリー(ヤマモモ)、インドクルミ、クミリ、ワニスツリーなどである。

消費者への助言

FDAは、キバナキョウチクトウを含む可能性があるため、Nuez de la India、インドナッツ、インド種子 として販売されているNut Diet MaxブランドやTodorganic Naturalブランドの製品の使用を中止するよう消費者に助言している。キャンドルナッツ種子(無毒)とかなり有毒なキバナキョウチクトウ種子は外見が似ているため、FDAはその他のNuez de la India、インドナッツ、インド種子製品に対して、顧客に注意を促している。

FDAは、懸念されるこれらの製品を摂取した消費者に、すぐに医師の診察を受けるよう助言している。これらの製品を最近使用していない場合でも、適切な評価が行われる可能性があるため、消費者はなお、摂取した製品について医師に知らせるほうがよい。

あなたや世話をしている人がこれらの製品の重篤な副作用がある場合、9-1-1に電話するか、直ちに救急医療を受けること。

あなたや世話をしている人が、最近これらの製品やその他の植物性減量製品を摂取し、健康上の懸念がある場合は、医師の診察を受けること。

消費者が州の中毒管理センターに連絡することもできる。

この問題の概要と範囲

最近、メリーランド州保健局(MDH)は、同州で1人がNuez de la India製品を摂取し入院したことが報告された後、Nuez de la Indiaと表示された減量製品のサンプリングと検査を開始した。Nuez de la Indiaはインドナッツや種子として販売されており、通常、花の咲く木ククイ(Aleurites moluccanus)の木の実、あるいは一般的に、キャンドルナッツ、キャンドルベリー、インドクルミ、クミリ、ワニスツリーとして知られている木の実だと思われている。MDHとFDAによる更なる分析から、Nut Diet MaxとTodorganic製品にはキバナキョウチクトウと一致する強心配糖体やその他の特徴が含まれており、ククイ植物の木の実ではないことが明らかになった。これらの分析を基にして、FDAは、この製品はキバナキョウチクトウで、Nuez de la Indiaではないと判断した。FDAはまた、同様の販売説明のある他の製品にもキバナキョウチクトウが含まれている可能性があると懸念している。キバナキョウチクトウの摂取は深刻な健康有害影響を引き起こし、死に至る可能性がある。

FDAの対応

FDAはこれらの製品を販売している第三者プラットフォームと積極的に協力し、対策についての追加情報が入手可能になり次第、提供することにしている。さらに、FDAは連邦及び州のパートナーと協力し、これらの製品に関する懸念にさらに対処するために、有害事象、製品の苦情、その他の新たな問題について市場を監視している。

 

[FDA]警告文書

-Knobbe Cattle Company Inc.

MAY 31, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/knobbe-cattle-company-inc-657009-05312023

動物組織への違法残留医薬品、不純品の問題。牛の腎臓組織からデスフロイルセフチオフルが基準値0.4 ppmを超え、検出される。

 

-Lone Pine Farm

JUNE 26, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/lone-pine-farm-654161-06262023

公衆衛生法(PHS)、殻付き卵に関する規則、不純物の問題。

 

-Sol-ti Inc.

MARCH 16, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/sol-ti-inc-653764-03162023

果汁製品のHACCP、食品CGMP、不純品、衛生管理の問題。

 

-Source-Omega LLC

AUGUST 08, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/source-omega-llc-652322-08082023

未承認の医薬品、不正表示の問題。オメガ-3のサプリメント製品を含む。

 

-Seafood Brothers Inc., DBA G & L Seafood Inc.

MAY 18, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/seafood-brothers-inc-dba-g-l-seafood-inc-656903-05182023

水産食品のHACCP、食品CGMP、不純品、衛生管理の問題。

 

[FDA]公示

-X MAX Triple Shot Energy Honeyは表示されない医薬品成分を含む

X MAX Triple Shot Energy Honey contains hidden drug ingredient

8-22-2023

https://www.fda.gov/drugs/medication-health-fraud/x-max-triple-shot-energy-honey-contains-hidden-drug-ingredient

 FDAの研究所分析により、性的強化製品として販売されているX MAX Triple Shot Energy Honeyに、タダラフィルの含有が確認された。製品写真あり。

 

-WeFunは表示されない医薬品成分を含む

WeFun contains hidden drug ingredient

8-22-2023

https://www.fda.gov/drugs/medication-health-fraud/wefun-contains-hidden-drug-ingredient

 FDAの研究所分析により、性的強化製品として販売されているWeFunに、シルデナフィルの含有が確認された。製品写真あり。

 

-Genergyは表示されない医薬品成分を含む

Genergy contains hidden drug ingredient

8-22-2023

https://www.fda.gov/drugs/medication-health-fraud/genergy-contains-hidden-drug-ingredient

 FDAの研究所分析により、性的強化製品として販売されているGenergyに、タダラフィルの含有が確認された。製品写真あり。

 

-Round 2は表示されない医薬品成分を含む

Round 2 contains hidden drug ingredient

8-22-2023

https://www.fda.gov/drugs/medication-health-fraud/round-2-contains-hidden-drug-ingredient

 FDAの研究所分析により、性的強化製品として販売されているRound 2に、タダラフィルの含有が確認された。製品写真あり。

 

-Mens Maximum Energy Supplementは表示されない医薬品成分を含む

Mens Maximum Energy Supplement contains hidden drug ingredient

8-22-2023

https://www.fda.gov/drugs/medication-health-fraud/mens-maximum-energy-supplement-contains-hidden-drug-ingredient

 FDAの研究所分析により、性的強化製品として販売されているMens Maximum Energy Supplementに、シルデナフィルの含有が確認された。製品写真あり。

 

-BIG GUYS Male Energy Supplementは表示されない医薬品成分を含む

BIG GUYS Male Energy Supplement contains hidden drug ingredient

8-22-2023

https://www.fda.gov/drugs/medication-health-fraud/big-guys-male-energy-supplement-contains-hidden-drug-ingredient

 FDAの研究所分析により、性的強化製品として販売されているBIG GUYS Male Energy Supplementに、シルデナフィルの含有が確認された。製品写真あり。

 

[TGA]ターメリックまたはクルクミンを含む薬 - 肝障害のリスク

Medicines containing turmeric or curcumin - risk of liver injury

15 August 2023

https://www.tga.gov.au/news/safety-alerts/medicines-containing-turmeric-or-curcumin-risk-liver-injury

Curcuma longa(ターメリック/ウコン)及び/又はクルクミンを含む医薬品及びハーブサプリメントは、まれに肝障害を引き起こす可能性がある、と消費者及び医療従事者に勧告されている。このリスクは、天然のクルクミンを含むCurcuma種(Curcuma aromatica(キョウオウ)、Curcuma zanthorrhiza、Curcuma zedoaria(ガジュツ))の他の成分にも関連する。これらのCurcuma種及び/又はクルクミンを含む医薬品やハーブサプリメントは、処方箋や医療従事者の助言なしで、スーパーマーケット、健康食品店及び薬局で購入できる。これらのCurcuma種及び/又はクルクミンを含むオーストラリアの医薬品登録簿(ARTG)には、600種類以上の医薬品が登録されている。

肝障害との関連

オーストラリアTGAには、2023年6月29日までに、Curcuma longa(ウコン)及び/又はクルクミンを含む製品を摂取した消費者が経験した肝臓障害の報告が18件あった。うち9件には、Curcuma longa(ウコン)又はクルクミン製品によって引き起こされた可能性のある肝障害を示唆する十分な情報があった。さらに、うち4件では、肝障害に寄与した可能性のある他の成分はなかった。これらのうち2件は重篤であり、そのうち1件は致命的な結果をもたらした。他の5件は、肝障害に関与した可能性のある他の成分を含む製品であった。これらの症例に加えて、科学文献にオーストラリア及び海外の症例報告がいくつかあり、他の国の規制当局に複数の症例が報告されている。

これらの報告を受けて、TGAは、成分Curcuma longa(ウコン)とクルクミン及び肝臓損傷のリスクに関する安全性調査を完了した。入手可能なエビデンスは、Curcuma longa (ウコン)及び/又はクルクミンを医薬品の形態で服用することによる稀に肝障害のリスクがあることを示している。吸収又は生物学的利用能が増強された製品及び/又は高用量の製品では、リスクが高くなる可能性がある。現在又は過去に肝障害がある人は、このまれな有害事象を発現する可能性が高い。しかしながら、現時点では、どの薬剤が、高リスクかを決定的に同定するには十分な情報がない。TGAはこの問題を引き続き監視し、現在、ラベル警告に関する協議を含む、さらなる規制措置を検討している。TGAは、2023年後半に新しいラベル表示要件の詳細を含む、この協議の結果を公表する予定である。

肝損傷のリスクは、食品として典型的な食事量で摂取される場合、Curcuma longa (ウコン)とは関係がないようである。

Curcuma種とクルクミンについて

Curcuma longa(ウコン)は、4, 000年以上にわたって食用スパイスとして使用されてきた植物であり、伝統的なインド(アーユルヴェーダ)や中国医薬品の薬用としても使用されてきた。クルクミンはCurcuma longa(ウコン)に天然に存在する成分であり、単離して医薬品の有効成分として使用することができる。Curcuma aromatica、Curcuma zanthorrhiza、Curcuma zedoariaといったCurcuma種にはクルクミンが含まれているため、Curcuma成分のいずれかを含む医薬品/ハーブサプリメントを摂取することで肝障害のリスクもある。

消費者向け情報

ウコンやクルクミンを含む医薬品やハーブサプリメントを服用する場合は、まれに肝障害のリスクがあることに注意すべきである。肝障害はまれな有害事象であるが、重篤になることもある。次のような症状がある場合は、直ちに服用を中止し、医師に相談すること:

皮膚や目の黄ばみ、濃い色の尿、吐き気、嘔吐、異常な疲れ、脱力、胃または腹痛、食欲不振。

予防策として、現在または過去に肝臓に問題があった場合は、上記のCurcuma種及び/又はクルクミンを含む薬やハーブのサプリメントを避けるべきである。

医療従事者向け情報

医療従事者は、Curcuma longa(ウコン)、Curcuma aromatica、Curcuma zanthorrhiza、Curcuma zedoaria及び/又はクルクミンを含む製品が一部の人に肝障害を引き起こす可能性があることを認識すべきである。肝障害の症状のある患者を治療する場合は、補完薬が関与している可能性があるかどうかを考慮すべきである。既存または既往の肝病変を有する患者においては、上記のCurcuma種及び/又はクルクミンを含有する医薬品またはハーブのサプリメントの使用は避けるべきである。

 

*参考

ウコンを含む食品サプリメントの摂取に関連する有害作用--フランス食品・環境・労働安全衛生庁(ANSES)

https://www.anses.fr/en/content/adverse-effects-associated-consumption-food-supplements-containing-turmeric

 

*許容成分決定の変更案:低-無視できるリスク変更2023-24

TGAは、以下の許容成分決定の低-無視できるリスク変更案について、意見を求めている。

Curcuma種とクルクミン及び肝障害のリスク

緑茶抽出物及び肝損傷のリスク

安全レベルのベンゾフェノン

大豆ホスファチジルセリン強化成分の要件の明確化

Terminalia ferdinandianaの要件の明確化

協議の閲覧及び意見提出については以下。

https://consultations.tga.gov.au/medicines-regulation-division/low-neg-risk-2023-2024/consultation/subpage.2021-08-02.5738922568/

 

[ヘルスカナダ]ヘルスカナダによるサプリメント成分としてのL-α-グリセリルホスホリルコリンの安全性評価の概要

Summary of Health Canada’s safety assessment of L-alpha-glycerylphosphorylcholine for use as a supplemental ingredient

2023-08-14

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/reports-publications/summary-safety-assessment-l-alpha-glycerylphosphorylcholine-use-supplemental-ingredient.html#a1

ヘルスカナダの食品局は、公的に入手可能な情報に基づいて、食品の補充成分としてのL-α-グリセリルホスホリルコリン(AGPC)の安全性を評価した。AGPCは栄養補助的なコリンの供給源とみなされ、許可された補充成分リストに記載されているコリンの使用条件の対象となると結論付けた。

 

[HK]香港特別行政区政府は、日本の福島原発汚染水放出に強く反対する

HKSAR Government strongly opposes Japan's discharge of nuclear-contaminated water at Fukushima

23 Aug 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20230822_10450.html

香港特別行政区(HKSAR)政府は、福島原発の核汚染水を放出する日本政府の計画を受けて、行政長官のジョン・リー氏が環境生態署と関係者に指示を出し、食品の安全と香港市民の健康を守るために輸入規制措置を開始するよう各省に要請した。以下、環境生態署のメディア会見。https://www.cfs.gov.hk/english/press/20230823_10453.html

 

[HK]食品汚染

Food Contaminants

22 Aug 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/programme/programme_rafs/programme_rafs_fc_01_30_Nuclear_Event_and_Food_Safety.html

日本産輸入食品に対する規制措置について、Latest News、Frequently Asked Questions、Press releaseの情報更新。

 

[HK][「オンライン食料品購入と配達 - 食品事業のための食品安全ガイドライン」案

Draft 'Online Grocery Shopping and Delivery - Food Safety Guidelines for Food Businesses'

22 Aug 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/whatsnew/whatsnew_fstr/food_safety_guidelines_for_food_businesses.html

食品安全センターは、事業者が業務において適切な食品安全対策を実施できるよう、食料品のオンライン購入と配達に関する食品安全ガイドライン案を作成した。

 

[HK]法令違反等

-包装済み朝食シリアルサンプルから基準値超過の酸化防止剤を検出

Antioxidant exceeds legal limit in prepackaged breakfast cereals sample

Tuesday, August 22, 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20230822_10449.html

カナダ産包装済みビスケットシリアルのサンプルから、基準値100 ppmを超える340

ppmのジブチルヒドロキシトルエンが検出された。

 

[WHO] WHO世界水と衛生:年次報告書2022

WHO Global water, sanitation and hygiene: Annual report 2022

22 August 2023

https://www.who.int/publications/i/item/9789240076297

 

論文

-がん予防に、減量手術の長期利益を研究が確認

Study confirms long-term benefits of weight loss surgery in the prevention of cancer

22-AUG-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/999021

Obesity

これまでよりフォローアップ期間を長くしサンプルサイズを増やし複数の手術法を検討した新しい研究で、肥満手術は全てのがん及び女性の肥満関連がんの少なさに関連することを示した。

 

その他

-SMC UK

妊娠中の地中海食あるいはマインドフルネスにもとづくストレス低減の子どもの発達への影響を調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at effect of Mediterranean diet or mindfulness-based stress reduction during pregnancy on child neurodevelopment

AUGUST 22, 2023

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-effect-of-mediterranean-diet-or-mindfulness-based-stress-reduction-during-pregnancy-on-child-neurodevelopment/

JAMA Network Openに発表された研究が、妊娠中の地中海食あるいはマインドフルネスにもとづくストレス低減の子どもの発達への影響を調べた

Aston大学医学部登録栄養士で上級講師Duane Mellor博士

これは以前スペインで小規模に行われた研究をもとにした興味深い研究である。地中海食あるいはマインドフルネスにもとづくストレス低減群の母親の子どもは2才の時に通常のケアの群に比べて認知スコアあるいは/及び社会情動的福祉スコアが高い可能性がある。参加した半分以上の女性が完了できなかったためこの知見には注意が必要である。

妊娠中には女性やその家族は自分たちの健康を気遣うことが重要である。地中海食はその一つの方法であるが、大事なのはあなたが楽しめる健康的な食事をすることで、食べ物を心配することで余計なストレスを追加しないように。

 

-SMC NZ

福島処理水が木曜日から放出予定-専門家の反応

Treated Fukushima wastewater set to be released from Thursday – Expert Reaction

23 August 2023

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2023/08/23/treated-fukushima-wastewater-set-to-be-released-from-thursday-aussmc-expert-reaction/

岸田総理大臣によると日本は福島第一原子力発電所の処理廃水を木曜日にも海に放出する予定である。

この計画についてのニュージーランドの専門家の意見は先に紹介した(リンク)。

SMCは専門家のコメントを求めた:

オークランド大学物理学上級講師David Krofcheck博士

福島プラントのトリチウムを含む濾過された冷却水の放出には有害影響はない。もっと多くのトリチウムが中国、韓国、台湾の原子力発電所から放出されてきた。

2011年の災害直後にシーフードに検出されて漁業が禁止されたのはセシウム137、ストロンチウム90、ヨウ素131などの同位体のせいである。

オーストラリアSMCより

Adelaide大学放射線研究教育革新センター長Tony Hooker准教授

世界中で原子力発電所からトリチウムが水中に放出され環境やヒトに影響があるという根拠はないことを繰り返したい。私は日本の決定を支持する

福島の放出サイトの周辺は包括的に独立した監視が行われ、それがこの問題について惹起された恐怖の一部を解消するだろうと期待する

Curtin大学物理学と天文学教授Nigel Marks准教授

日本は数日以内に福島原子力発電所の処理水を太平洋に放出するだろう。放出が悪いことのように聞こえるがそうではない。世界中で60年にわたって同じようなことが行われ、何も悪いことはおこっていない。

反対者達は非現実的な代替案や各種反論をしているがどれ一つ科学的厳密さがない。全ての要因を考慮した唯一最良の方法が海洋放出である

オーストラリア国立大学名誉准教授で原子力工学委員会オーストラリアシドニー部局長SMR原子力技術株式会社技術部長Tony Irwin

(繰り返しになるので略)

太平洋諸島フォーラム科学専門助言委員会メンバーでハワイ大学Manoa校Kewalo海洋学研究室Robert Richmond教授

日本の決定は驚きではないが残念である。日本とIAEAはこの困難な事態をより良いアプローチを探るチャンスにできた。

(太平洋諸島フォーラムはずっと反対の立場。「非現実的な代替案」と言われている)

 

-Natureニュース

欧州はコンピュータにヒトの脳をつくるために6億ユーロを使った。どうなった?

Europe spent €600 million to recreate the human brain in a computer. How did it go?

Miryam Naddaf  22 August 2023

https://www.nature.com/articles/d41586-023-02600-x

ヒト脳プロジェクトが9月に10年の幕を閉じる。Natureはその成果と過去のトラブルを検討する

 

-ユタ州米連邦検事事務所

根拠のないコロナウイルス治療法を売るニセ医者の3年の捜索はユタ州の逃亡者逮捕で終わる

Three Year Manhunt for an Alleged Fake Doctor Selling an Unproven Coronavirus Cure Ends with Utah Fugitive Behind Bars

August 14, 2023

https://www.justice.gov/usao-ut/pr/three-year-manhunt-alleged-fake-doctor-selling-unproven-coronavirus-cure-ends-utah

Gordon Hunter Pedersen、63才はインターネットで自分を「アンチエイジング医師」「免疫学博士」などと詐称し「ウイルスと共鳴あるいは共振してウイルスを破壊する構造的アルカリ銀」製品を販売した

 

-何故WHOはホメオパシーを推進するのか?

Why is the WHO promoting homeopathy?

17 August 2023 Ross Clark

https://www.spectator.co.uk/article/why-is-the-who-promoting-homeopathy/

WHOは我々に、噂や言い伝えではなく科学的根拠に従うように要請してきた。なのに何故今になって突然ハーブ医療やホメオパシーや鍼を推進するのか?今週の一連のツイートで、WHOはいわゆる「伝統医療」がいかに素晴らしいか褒め称えるキャンペーンを始めた。WHOは「伝統医療が医学と科学の最前線であり続け、標準医療の基礎となっている」と断言し、「現在の医薬品の約40%は天然物由来である」とまで言う。オリンピックの選手がヨガと瞑想を信じている(それは正確には医療ではなくリラクセーションの一形態)という話をした後、「あなたはどれを使っている?鍼、アーユルベーダ、ハーブ、ホメオパシー、ナチュロパシー、オステオパシー、中国伝統医療、ユナニ?」と疑問を投げかける。

ホメオパシーやナチュロパシーが「伝統」ではないことを置いておこう。科学的医薬品が植物起源である場合があるのは事実だがそれは重要なポイントではない。科学は有効成分を単離しその作用を理解しコントロール下で使用してから医薬品として使う。それはおばあちゃんが熱の時に使っていた何かの混合物とは違う世界である。

WHOは有効性が確認されていないものを薦めるべきではない。なのに何故突然疑わしい治療法を薦めるキャンペーンを始めたのか?最新のファッショナブルな流行である、西洋科学が世界のどこかの信仰体系より優れているとみなすことを否定する「医学の脱植民地化」の一環であることが否定できない。WHOはこの問題について5月にポッドキャストを発表している。その中でカナダの医学史家が植民地大国が第三世界が欧州にとって脅威であるという間違った考えを示そうとしたものだとして熱帯医学の概念を非難している。彼女が黄熱病やエボラなどの熱帯に多い病気に罹ったら考えを変えるだろうか?

天然痘を根絶したのは伝統医療ではなく西洋医学である。そしてWHOはそれを謝罪すべきではない。インチキを推進するのは間違っている

 

-Edzard Ernst

WHOによるインチキの推進:奇妙で悲惨な可能性のある方向

The promotion of quackery by the WHO: an odd and potentially disastrous direction to take.

Monday 21 August 2023

https://edzardernst.com/2023/08/the-promotion-quackery-by-the-who-an-odd-and-potentially-disastrous-direction-to-take/

SPECTATORが最近WHOの代替医療推奨傾向についての記事を発表した(上述)。

(以下抜粋略)

個人的には全く同感である-WHOがSCAMを推進しているのが最近だという意見以外は。実際にはもう何年も推進していて、その奇妙な傾向についてはここで何年も議論してきた。私の見解では、それは科学ではなく政治を反映している(図:WHOの資金)

 

-WHO再びインチキを推進

The World Health Organization promotes quackery yet again

David Gorski

https://sciencebasedmedicine.org/the-world-health-organization-promotes-quackery-yet-again/