[WHO]WHO健康とプラスチック対話
WHO Health & Plastics Dialogues
14 September 2023
https://www.who.int/news/item/14-09-2023-who-health---plastics-dialogues
健康へのプラスチックの影響はますます懸念
2023年9月18日に健康とプラスチック対話シリーズ第一回 プラスチック条約の健康にとっての重要問題
二回目 2023年10月 プラスチックの健康リスク
三回目 2023年11月2日 医療におけるプラスチック
四回目 2023年11月8日 ワンヘルス、プラスチックと先住民の健康
論文
-All of Us研究計画のがんと診断された成人の飲酒
Alcohol Consumption Among Adults With a Cancer Diagnosis in the All of Us Research Program
Mengyao Shi et al., JAMA Netw Open. 2023;6(8):e2328328.
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2808140
15199人のがん患者の横断研究。77.7%が現在飲酒していると報告しそのうち13.0%はほどほど以上に飲み、23.8%は暴飲、28.3%は有害な飲酒を報告
-ドイツの医学会は大麻計画に反対
German medical association objects to cannabis plan
Sharmila Devi
THE LANCET WORLD REPORT| VOLUME 402, ISSUE 10406, P952, SEPTEMBER 16, 2023
政府の民間クラブでの大麻使用を合法化する提案が、若者への影響の可能性から批判されている
ドイツ政府による大麻を「コントロールされた合法化」する計画が医師会、司法や法の執行担当者、脱犯罪支持者を含む多方面からの反対にあっている。この計画は18才以上の大麻クラブメンバーに月に30g(18-21才)あるいは50g(21才以上)の大麻販売を認めるものである。しかしドイツ医師会は脳の発達は25才まで完了せず、大麻摂取は負の影響があるという。
-食中毒:ベトナムのケーススタディ
Food poisoning: A case study in Vietnam
Hue Vu Thi et al.,
Case Studies in Chemical and Environmental Engineering Volume 7, June 2023, 100295
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2666016422001177
2020年3月から2022年8月までの間にベトナムで報道された3711例の食中毒について。
多くが大都市からの報告で事例はキノコ、カエル、アルコール、昆虫など
(情報源はオンラインニュース)
その他
-Natureニュース
研究に使われているタコがサルと同じように保護される可能性がある
Octopuses used in research could receive same protections as monkeys
15 September 2023 Sara Reardon
https://www.nature.com/articles/d41586-023-02887-w
米国で初めて、頭足類での研究には倫理委員会の承認が必要となるかも
9月7日にNIHが頭足類での研究に倫理委員会の承認が必要となるガイドライン案に意見募集を始めた。NIHによると頭足類には痛みを感じる生物学的メカニズムがあるという根拠が増加している。さらに頭足類は進化した学習能力と認知機能があり哺乳類同様に麻酔に反応するようだ。しかし頭足類の脳は哺乳類とはあまりに違うため何が倫理的研究かはさらなる研究が必要だろうとも言う。
米国の公衆衛生サービスでは科学における動物の使用についてはガイドラインがあるが動物は脊椎動物と定義していて無脊椎動物の人道的取り扱いについては規制はない。
-そのひとつの「チップチャレンジ」は過熱した議論に値する
The One “Chip Challenge” Deserves a Heated Discussion
Joe Schwarcz PhD | 13 Sep 2023
TikTokには“Paquiチャレンジ”の灼熱感についての投稿がたくさんある
14才の少年が死亡したことと愚かな“Paquiチャレンジ”が関係するかもしれないことにメディアが注目している。このチップは世界で最も辛いトウガラシ“Carolina Reaper”と“Naga Viper.”が塗してある。これらの辛さはスコビルスケールで計測できない。カプサイシンによる痛みは強く、悲惨なことになる可能性がある。死因は同定されていないので「市のチップ」と呼ぶのは時期尚早だが可能性はある。カプサイシンによる痛みが問題になったのはこれが初めてではない。"Hunan Hand(湖南手)"や"Jalapeno Eye(ハラペーニョ目"のような報告がある。
-疑似科学の世界では何が流行中?
What’s Trending in the World of Pseudoscience
Jonathan Jarry M.Sc. | 15 Sep 2023
https://www.mcgill.ca/oss/article/critical-thinking-pseudoscience/whats-trending-world-pseudoscience
疑似科学を理解するために、最近何が人気かのメンタルマップ(心象地図)が役立つ
10年以上健康関連の疑似科学に関心をもってきた著者が現在の流行と推進者を紹介
1.Scienceploitation
まだ予備的な知見を製品の販売に使う-例えばマイクロバイオーム
2.身体最適化
シリコンバレーを中心に生物学で生産性向上や長生きを求める。スマートドラッグ等
3.統合医療
世界中で(WHOを含む)支持者がいる
4.ウェルネス
オールナチュラルや反科学の色合いが濃くなる
5.遺伝子改変への恐怖
反GMO活動がワクチン含むあらゆる遺伝子技術への反対に
6.反ワクチン
疑似科学から科学否定そして陰謀論へ
解決法
多くの人は単純に間違った情報を与えられているだけなので説明することで考えが変わる。しかし一部の人は自らのアイデンティティになっているので事実だけでは十分ではない。もしあなたの身近な人だったらコミュニケーションを繋ぎ続けて、信仰に疑問が生じた機会に備える。
-動画
Trottier Public Science Symposium
https://www.youtube.com/playlist?list=PLNo_TfnLoHWYQlcvIqsa_6_VxrBm2OSXH
・2023年円卓会議-「よーい、ドン!スポーツの世界での科学の使用と濫用」
・「スポーツの世界での科学の使用と濫用」Nick TillerとBeth Mansfield
・「スポーツにおけるドーピング」Joe SchwarczとDick Pound
-YouTubeには反ワクチン動画を提供する義務はない、裁判所が言う
YouTube under no obligation to host anti-vaccine advocate’s videos, court says
ASHLEY BELANGER - 9/6/2023,
YouTubeはユーザーに害を与えるコンテンツを取り下げる裁量権がある
有名な反ワクチン活動家Joseph Mercolaが自分の動画を禁止したYouTubeを訴えていた裁判で負けた
-Public Citizen(民間団体)
今月の憤慨:FDAのホメオパシー医薬品ガイダンス:現在進行中の公衆衛生の失敗
Outrage of the Month: FDA Guidance on Homeopathic Drugs: An Ongoing Public Health Failure
By Michael Carome, M.D. April 2023
2022年12月にFDAが発表したホメオパシー医薬品ガイダンスについての異議。FDAはリスクに基づいたアプローチをとると述べているが、このガイダンスは長年にわたる違法ホメオパシー医薬品の販売が続いていることには対応していない